JP4259714B2 - 感放射線性組成物用現像液 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感放射線性組成物用現像液、詳しくは、アルカリ金属の炭酸塩と炭酸水素塩からなるアルカリ成分と特定の構造を有するノニオン性界面活性剤とを含有し、感放射線性組成物から形成される塗膜を良好に現像することができる感放射線性組成物用現像液に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、集積回路、プリント基板回路、カラーフィルタ等の微細加工分野において広く利用されているレジスト膜は、通常、レジスト膜形成用感放射線性組成物を基板上に塗布して塗膜を形成し、これに放射線を照射し、その後アルカリ性現像液で現像して、不要部分の塗膜を除去してパターン形状にすることによって製造される。
【0003】
このような感放射線性組成物からなる塗膜の現像は、浸漬現像、揺動現像、ディップ現像、シャワー・スプレー現像、パドル現像等の方法により行なわれるが、この現像の際には、アルカリ性現像液が用いられる。
【0004】
従来、このような現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、アルカノールアミン水溶液等のアルカリ性水溶液が広く用いられている。
【0005】
しかしながら、このような従来公知の現像液を用いて、比較的分子量の大きいバインダーポリマーと感放射線性化合物とを含み、顔料あるいは微粒子が分散された感放射線性組成物、例えば、カラーフィルタ用の感放射線性組成物あるいは層間膜用シリカ分散感放射線性組成物等からなる塗膜を現像してカラーフィルタあるいはレジスト膜を形成しようとすると、不要な塗膜を十分に除去することができないことがあった。すなわちレジスト膜の非形成部分に粒子あるいは未溶解物が残存し易く、スカム、地汚れ、膜残り等が生じてシャープなパターンエッジを有するレジストパターンあるいは画素を形成することができないという問題点があった。
【0006】
また、アルカリ現像液は大気中の炭酸ガスを吸収して劣化しやすいため特開平5−88377号公報や特開平10−213908号公報には炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムを併用することが提案されている。
【0007】
さらに、現像液の性能を向上させる目的で種々の界面活性剤をアルカリ成分に併用することが提案され、特開平7−120935号公報、特開平9−34128号公報及び特開平9−171261号公報にはノニオン性界面活性剤としてフェノールやノニルフェノールのエチレンオキサイド付加物が優れた効果を示すことが記載されている。
【0008】
しかしながら、上記の強塩基性物質と弱塩基性物質を組み合わせたり、さらにノニオン性界面活性剤を組み合わせる方法においても安定性と解像度を満足する現像液は得られていなかった。
【0009】
このため、顔料あるいは微粒子が分散された感放射線性組成物から形成された塗膜を現像してレジストパターンあるいはカラーフィルタ等を製造するに際して、膜剥がれを生じることなく不要塗膜を溶解除去することができると共に、スカム、地汚れ、膜残り等を生じたりすることなく、シャープなパターンエッジを有するレジストパターンあるいはカラーフィルタを形成することができるような感放射線性組成物用現像液の出現が望まれていた。
【0010】
従って、本発明の目的は、感放射線性組成物から形成される塗膜を良好に現像することができる感放射線性組成物用現像液を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、種々検討を重ねた結果、アルカリ金属炭酸塩とアルカリ金属炭酸水素塩と併用してなり、かつ特定の構造を有するノニオン性界面活性剤を含有する現像液が、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0012】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、(A)アルカリ金属炭酸塩、(B)アルカリ金属炭酸水素塩及び(C)下記一般式(I)で表されるノニオン性界面活性剤を含有してなることを特徴とする感放射線性組成物用現像液を提供するものである。
【0013】
【化2】
(式中、R1 は水素原子又はメチル基を、nは4〜20の数を表す)
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の感放射線性組成物用現像液について詳述する。
本発明の感放射線性組成物用現像液に含有される上記一般式(I)で表されるノニオン性界面活性剤において、nで示される数としては4〜20が挙げられ、6〜14が好ましい。nが4より小さいと溶解性が不足して不要なレジスト膜が残存し、nが20より大きいと膜上に界面活性剤自身が残存し、得られる現像膜の物性を低下させる。
【0015】
本発明の感放射線性組成物用現像液は、(A)アルカリ金属炭酸塩、(B)アルカリ金属炭酸水素塩及び(C)上記一般式(I)で表されるノニオン性界面活性剤を必須成分として含有すること以外は通常の感放射線性組成物用現像液と同様である。即ち、本発明の現像液は、特定のアルカリ成分と特定のノニオン性界面活性剤及び水を含有するアルカリ性水溶液であり、pHが好ましくは9〜13、より好ましくは10〜12に調整されてなるものである。該pHが9未満では、膜残りを発生しやすく、13を超えると、レジスト膜を欠落させたり、膜剥がれを生じることがあるため好ましくない。ここで(A)アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムが例示され、(B)アルカリ金属炭酸水素塩としては、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムが例示される。
【0016】
アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩の使用量は、各々独立に水100重量部に対して、好ましくは0.01〜20重量部であり、更に好ましくは0.1〜10重量部であり、得られる現像液のpHが9〜13になる範囲で選択される。一般式(I)で表されるノニオン性界面活性剤の使用量は、水100重量部に対して、好ましくは0.01〜20重量部であり、更に好ましくは0.1〜10重量部である。該使用量が0.01重量部未満では効果が不十分であり、20重量部を超えた場合には粘度が上昇することがあるため好ましくない。
【0017】
本発明の感放射線性組成物用現像液には、現像速度を調整するために、公知の他のアルカリ性化合物を使用することができ、例えば、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、重炭酸塩、リン酸塩、硼酸塩あるいはアンモニア等の無機アルカリ性化合物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トエリエタノールアミン、モノエタノールジメチルアミン等の有機アルカリ性化合物等が挙げられる。
【0018】
これらの他のアルカリ性化合物を併用する場合において、本発明に係る上記アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属炭酸水素塩と該他のアルカリ性化合物との使用比率(重量基準)は特に制限されないが、好ましくは1/10〜10/1の範囲で適宜選択される。
【0019】
また、本発明の感放射線性組成物用現像液には、必要に応じて、アニオン性界面活性剤、他のノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤等の界面活性剤を使用することができる。これらの界面活性剤を用いることでアルカリ性化合物の溶解性あるいは分散性を向上させ、現像感度も調整することができる。
【0020】
ここで、上記アニオン性界面活性剤としては、例えば、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート、アンモニウムドデシルサルフェート等のアルキルサルフェート;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;ナトリウムスルホリシノート;スルホン化パラフィンのアルカリ金属塩、スルホン化パラフィンのアンモニウム塩等のアルキルスルホネート;ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンオレート、トリエタノールアミンアビエテート等の脂肪酸塩;ナトリウムベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルアリールスルホネート;高アルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ジアルキルスルホコハク酸塩;ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩等が挙げられる。
【0021】
また、上記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;脂肪酸モノグリセライド;トリメチロールプロパン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンオキシプロピレン共重合体;エチレンオキサイドの脂肪酸アミン、アミド又は酸との縮合生成物等が挙げられる。
【0022】
また、上記カチオン性界面活性剤としては、例えば、第1〜3級アミン塩;ピリジニウム塩;第1級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0023】
また、上記高分子界面活性剤としては、例えば、ポリビニルアルコール;ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル酸カリウム、ポリ(メタ)アクリル酸アンモニウム、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート;ポリヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート;またこれらの重合体構成単位である重合性単量体の2種以上の共重合体又は他の単量体との共重合体等が挙げられる。また、クラウンエーテル類等の相関移動触媒と称されるものも界面活性を示すものとして有用である。
【0024】
これらの界面活性剤の使用量は、水100重量部に対し、好ましくは0.001〜10重量部である。
【0025】
また、アルカリ性化合物の溶解性あるいは分散性を向上させ、現像感度も調整するために有機溶剤を使用することもでき、該有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキレンエーテル類;メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール類等が挙げられる。
【0026】
本発明の感放射線性組成物用現像液は、集積回路、プリント基板回路、カラーフィルタ等の微細加工分野において広く利用されているレジスト膜の現像に好適に使用することができる。尚、本発明において、「放射線」とは、例えば、紫外線、電子線、X線等をいう。
【0027】
本発明の感放射線性組成物用現像液を用いることで、シリカ粒子、顔料等の微粒子が分散された感放射線性組成物の塗膜を現像した場合においても微粒子あるいは未溶解物が残存することなく、また、画素が欠落したり、レジスト膜の膜剥がれ等を生じることがない。
【0028】
本発明の感放射線性組成物用現像液は、例えば、カラーフィルタ用感放射線性組成物からカラーフィルタを形成する際、あるいはレジスト膜形成用感放射線性組成物からレジスト膜を形成する際に特に好適に用いることができる。
【0029】
このようなカラーフィルタ用感放射線性組成物は、通常、無機又は有機顔料、アルカリ可溶性のバインダーポリマー及び感放射線性化合物が、必要に応じて分散剤(界面活性剤)を用いて有機溶剤に溶解又は分散されたものである。
【0030】
上記無機顔料としては、例えば、硫酸バリウム、硫酸ビスマス、酸化亜鉛、硫酸鉛、酸化チタン、黄色鉛、ベンガラ、群青、紺青、酸化クロム、カーボンブラック等が挙げられ、また、上記有機顔料としては、黄色、オレンジ、赤、青、紫、緑、黒等各種顔料が挙げられる。
【0031】
また、上記のアルカリ可溶性のバインダーポリマーとしては、例えば、メチルメタクリレート/ビニルフェノール/スチレン/メタクリル酸共重合体、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/スチレン共重合体、メチルメタクリレート/メタクリル酸/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メチルメタクリレート/メタクリル酸/ポリスチレンマクロモノマー共重合体等が挙げられ、また、例えば、特開平7−104469号公報、特開平7−120920号公報、特開平7−191462号公報、特開平7−253665号公報等に記載されている樹脂成分等が挙げられる。このようなバインダーポリマーの分子量は、通常5000〜200000であり、好ましくは20000〜80000である。
【0032】
また、上記感放射線性化合物はカルベン、ナイトレン等のように紫外線等の放射線が照射されるとラジカルを生じて反応し、バインダーポリマーに三次元架橋構造を形成させる化合物であり、例えば、4,4' −ジアジドスチルベン−2,2' −ジスルホン酸ナトリウム、4,4' −ジアジドスチルベン−2,2' −ジ〔N−(3−ヒドロキシプロピル)〕スルホンアミド等のアジド化合物、p−ジアゾジフェニルアミン−ホルムアルデヒド縮合物、2,5−ジメトキシ−4−モルホリノベンゼンジアゾニウム−アルデヒド縮合物等のジアゾ化合物等の光架橋剤;2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ビス(3−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)4,5−ビス(4−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ビス(2−フリル)イミダゾール二量体、2,2' −ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4' ,5' −テトラフェニル−1,2' −ビイミダゾール等のイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、アクリジン系化合物、キノン系化合物、ケトン系化合物、チオキサントン系化合物等の光重合開始剤;1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の光重合性モノマー、光重合性オリゴマーあるいは光重合性ポリマー等が挙げられる。
【0033】
また、上記カラーフィルター用感放射線性組成物において用いられる界面活性剤及び有機溶剤としては、例えば、上記に例示されたもの等が挙げられる。
【0034】
【実施例】
以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例によって制限を受けるものではない。
【0035】
〔実施例1−1〜1−9及び比較例1−1〜1−9〕
表面にナトリウムイオンの溶出を防止するSiO2 膜が形成された5cm四方のソーダガラス基板表面上に、20μm×20μmのパターン形状の遮光層を形成し、下記配合を有するカラーフィルタ用顔料分散レジストをスピンコーターにより1.5μmに塗布した後、得られた塗膜を80℃で10分間プレベークして乾燥塗膜を得た。次いで、該乾燥塗膜をフォトマスクを通して、高圧水銀ランプによって100mj/cm2 の紫外線で露光した。
【0036】
【0037】
上記顔料として各実施例及び比較例では下記のものを用いた。
実施例1−1〜1−3及び比較例1−1〜1−3(下記〔表1〕と対応):
リオトゲンレッドGD(東洋インキ製造(株)製C.I.ピグメントレッド168)とリオノーゲンオレンジ(同C.I.ピグメントオレンジ68)の3/1混合物
実施例1−4〜1−6及び比較例1−4〜1−6(下記〔表2〕と対応):
リオノールグリーン2YS(同C.I.ピグメントグリーン36)とリオノーゲンイエロー3G(同C.I.ピグメントオレンジ154)の3/1混合物
実施例1−7〜1−9及び比較例1−7〜1−9(下記〔表3〕と対応):
リオノールブルーES(同C.I.ピグメントブルー154)とリオノーゲンバイオレット23(同C.I.ピグメントバイオレット23)の3/1混合物
【0038】
一方、下記〔表1〕〜〔表3〕に示す組成(組成単位;重量部)にて現像液を調製し、該現像液200gを用いて、上記にて得られた塗膜を有する基板1枚を緩やかに揺動させながらディップして現像した。現像後、基板を純水でリンスし、基板上に形成された画素を顕微鏡で非露光部の膜残りの有無、露光部の画像の欠落の有無を確認し、膜残り、欠落がなく明瞭な画像が得られたものを良好と評価した。その結果を下記〔表1〕〜〔表3〕に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
〔実施例2−1〜2−3及び比較例2−1〜2−3〕
実施例1と同様に下記配合を有するカラーフィルター用顔料分散レジストを用いて塗膜形成して、下記〔表4〕に示す組成(組成単位;重量部)の現像液にて現像し、画素を観察した。その結果を下記〔表4〕に示す。
【0043】
【0044】
【表4】
【0045】
〔実施例3−1〜3−3及び比較例3−1〜3−3〕
下記配合〔A〕を有する感光性塗布液にて1mm厚のガラス基板上に乾燥膜厚2μmとなるように均一に塗布し、乾燥して感光性膜を形成した。さらに下記配合〔B〕からなる塗布液を上記感光性膜の上に乾燥膜厚1.5μmとなるように塗布し、乾燥して乾燥塗膜を形成した。次いで、該乾燥塗膜をフォトマスクを通して、高圧水銀ランプによって50mj/cm2 の紫外線で露光した。
【0046】
一方、下記〔表5〕に示す組成にて現像液を調製し、該現像液200gを用いて、上記にて得られた塗膜を有する基板1枚を緩やかに揺動させながらディップして現像した。現像後、基板を純水でリンスし、基板上に形成された画素を顕微鏡で観察した。その結果を下記〔表5〕に示す。
【0047】
【0048】
【0049】
【表5】
【0050】
以上の結果から明らかなように、アルカリ成分のみやアルカリ成分とフェノールやノニルフェノールのエチレンオキサイド付加物を併用した現像液(比較例参照)を使用した場合においては、現像が不十分となったり、膜の欠落を生じて良好なレジスト膜を形成することができない。
【0051】
これに対して、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩及び上記一般式(I)で表される特定のノニオン性界面活性剤を含有してなる本発明の現像液(実施例参照)を用いた場合には、良好なレジスト膜を形成することができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明の感放射線性組成物用現像液は、感放射線性組成物から形成される塗膜、特に、集積回路、プリント基板回路、カラーフィルタ等のレジスト膜の現像に好適に使用することが可能である。
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