JP4259523B2 - β−ヒドロキシエステルの製法 - Google Patents
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Description
で表わされるアミノ置換基を有するピリジン誘導体を助触媒として用いることを特徴とする該β−ヒドロキシエステルの製法に関する。
エポキシドの代表的な例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシへキサン、2,3−エポキシプロピルベンゼンなどのアルキル基またはアラルキル基で置換されたエポキシド、エチルグリシジルエーテルやベンジルグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル、エピクロロヒドリンなどのエピハロヒドリンなどが好ましく挙げられる。
式(1)中、R1及び/またはR2が、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアラルキル(アリールアルキル)基である場合、その構成アルキル基(部)の炭素数が1〜20からなる基が好ましく、より好ましくは1〜10からなる基である。アルコキシカルボニル基におけるアルキル部の好ましい炭素数は1〜5である。アミノ置換基の炭素原子以外の原子をも加えた基の総原子量は500以下が好ましい。
ここでいうピリジン誘導体は、ピリジン核、すなわち1つのイミノ窒素を含む6員芳香族複素環が、該誘導体の主要部分をなす如何なる化合物をも意味するものとし、キノリンやイソキノリンのような2環式芳香族化合物であっても、ピリジン核上に該アミノ置換基を有している場合には本発明でいうピリジン誘導体に含まれる。
好ましいアミノ置換基を有するピリジン誘導体は下記式(1a)で示される。
また、該ピリジン誘導体は、化学結合でポリマー、シリカゲルなどの不溶性の担体に固定化して用いてもよい。結合位置は特に限定されず、ピリジン環に直結させてもよいし、アミノ置換基のR1、R2あるいはR1a、R2aうち少なくとも一方に代替させてもよい。
本反応で触媒として用いられるコバルトカルボニル化合物としては、ヒドロエステル化反応で通常用いられる従来公知のコバルトカルボニル化合物であってよい。例えば、ジコバルトオクタカルボニル、テトラコバルトドデカカルボニル、テトラカルボニルコバルト酸ナトリウム、コバルトヒドロカルボニル、ヘキサカルボニルビス(トリ−n−ブチルホスフィン)二コバルトが挙げられる。
また、本発明で使用されるコバルトカルボニル化合物は、ジコバルトオクタカルボニル錯体であってもよい。ジコバルトオクタカルボニル錯体は精製物(例えば錯体の結晶)を用いるのが好ましいが、公知の方法に従って作製されたジコバルトオクタカルボニル錯体含有物質、例えば酢酸コバルト、水酸化コバルトなどを一酸化炭素と反応させてカルボニル化して得られた、ジコバルトカルボニル錯体を含有する溶液をそのまま使用することも可能である。
本反応で用いられるアルコールは特に限定されないが、10以下の炭素数からなる1級または2級アルコールが好ましい。アルコールの炭素鎖は直鎖以外に分岐、環状であってよい。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、フェネチルアルコール、ベンジルアルコールが挙げられる。特に好ましくは、メタノール、エタノールに代表される炭素数が6以下の脂肪族アルコールである。
本発明においては、反応体であるアルコールが溶媒の役割をも果たすことから、原則として溶媒は必要ではない。しかし、反応液の粘度調整その他の目的のために、適宜種々の溶媒を添加することができる。使用できる溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、1,2−ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、ベンゼン、トルエンなどの芳香族系の溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素系の溶媒、t−ブタノール、t−アミルアルコールなどの3級アルコールが好ましく挙げられる。また、アルコールとしてメタノールを用いる場合には、t−ブチルメチルエーテル、THFなどのエーテル系溶媒もしくはt−ブタノール、t−アミルアルコールなどの3級アルコールを添加することで反応を促進させることができる。
反応温度は、特に限定されないが、0〜140℃が好ましく、さらに好ましくは15〜50℃である。
本反応では、反応体に光学活性なエポキシドを用いた場合には、光学純度が低下することなく光学活性なβ−ヒドロキシエステルが得られる。とりわけ光学活性エピクロロヒドリンが好ましく用いられる。
本反応を、プロピレンオキシドとメタノールを例にとり、反応式で示すと、以下の通りである。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したエタノールを10mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−エピクロロヒドリン1.9g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、30℃で30時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルを3.1g(92%,>99%ee)得た。また、その沸点は80℃/0.6mmHgであった。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸メチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したメタノールを10mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−エピクロロヒドリン1.9g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、33℃で25時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸メチルを2.6g(85%,>99%ee)得た。
(R)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したエタノールを10mL、THFを10mL入れ、4−ジメチルアミノピリジン61mg(0.5 mmol)、(R)−エピクロロヒドリン1.9g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニルを171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を2MPa加圧し、40℃で16時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(R)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルを2.8g(83%,>99%ee)得た。
(S)−4−エトキシ−3−ヒドロキシブタン酸エチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したエタノールを10mL、トルエンを10mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−エチルグリシジルエーテル2.0g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、40℃で18時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−4−エトキシ−3−ヒドロキシブタン酸エチルを3.0g(85%,>99%ee)得た。
(R)−4−エトキシ−3−ヒドロキシブタン酸n−ブチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したn−ブタノールを20mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(R)−エチルグリシジルエーテル2.0g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、45℃で12時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(R)−4−エトキシ−3−ヒドロキシブタン酸ブチルを3.7g(90%,>99%ee)得た。
(S)−3−ヒドロキシヘプタン酸エチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したエタノールを10mL、酢酸エチルを10mL入れ入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−1,2−エポキシヘキサン2.0g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa、水素1MPa加圧し、35℃で28時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−3−ヒドロキシヘプタン酸エチルを2.92g(85%,>99%ee)得た。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸イソプロピルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したイソプロパノールを20mL、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−エピクロロヒドリン1.9g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1.5MPa加圧し、40℃で25時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸イソプロピルを2.7g(80%,>99%ee)得た。
(S)−3−ヒドロキシブタン酸エチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したエタノールを25mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−プロピレンオキシド1.2g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa、水素1MPa加圧し、40℃で24時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の3−ヒドロキシブタン酸エチルを2.4g(92%,>99%ee)得た。
(S)−4−フェノキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したメタノールを20mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−フェニルグリシジルエーテル3.0g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を0.5MPa加圧し、30℃で30時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−4−フェノキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルを3.8g(90%,>99%ee)得た。
(R)−4−ベンジロキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したメタノールを15mL、THFを10mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(R)−ベンジルグリシジルエーテル3.3g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、35℃で24時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(R)−4−ベンジロキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルを4.0g(89%,>99%ee)得た。
(S)−4−メトキシ−3−ヒドロキシブタン酸エチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したエタノールを10mL、トルエンを10mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−メチルグリシジルエーテル1.8g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、40℃で20時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−4−メトキシ−3−ヒドロキシブタン酸エチルを3.0g(92%,>99%ee)得た。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したエタノールを10mL入れ、酢酸コバルト四水和物250mg(1mmol)、10%Pd/C 10mg加え、蓋をした後、一酸化炭素1MPa、水素1MPaをこの順に圧入し、80℃、3時間加熱した。3時間後、室温に戻してから、混合ガスを放出し、ジコバルトオクタカルボニル錯体含有溶液を得、これに4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−エピクロロヒドリン1.8g(20 mmol,>99%ee)を加えた。蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、35℃で28時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルを3.1g(92%,>99%ee)得た。
(S)−3−ヒドロキシヘプタン酸エチルの製造:
実施例12と同様の方法で触媒を還元した後、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−エポキシヘキサン2.0g(20 mmol,>99%ee)を加え、一酸化炭素を1MPa加圧し、40℃で20時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−3−ヒドロキシヘプタン酸エチルを2.92g(85%,>99%ee)得た。
(R)−4−エトキシ−3−ヒドロキシブタン酸エチルの製造:
実施例12と同様の方法で触媒を還元した後、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(R)−エチルグリシジルエーテル2.0g(20 mmol,>99%ee)を加えた。蓋をした後、一酸化炭素を2MPa加圧し、50℃で16時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(R)−4−エトキシ−3−ヒドロキシブタン酸エチルを3.17g(90%,>99%ee)得た。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸イソプロピルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したイソプロパノールを10mL、THF10mL入れ、酢酸コバルト四水和物250mg(1mmol)、10%Rh/C 10mg加え、蓋をした後、一酸化炭素1MPa、水素1MPaをこの順に圧入し、100℃、3時間加熱した。3時間後、室温に戻してから、混合ガスを放出し、ジコバルトオクタカルボニル錯体含有溶液を得、これに4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−エピクロロヒドリン1.8g(20 mmol,>99%ee)を加えた。蓋をした後、一酸化炭素を1.3MPa加圧し、35℃で30時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸イソプロピルを3.3g(92%,>99%ee)得た。
(S)−4−エトキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したメタノール10mL、トルエン10mL入れ、水酸化コバルト(Co含有量約60%)100mg(1mmol)、10%Pd/C 10mg加え、蓋をした後、一酸化炭素1MPa、水素1MPaをこの順に圧入し、120℃、2時間加熱した。2時間後、室温に戻してから、混合ガスを放出し、ジコバルトオクタカルボニル錯体含有溶液を得、これに4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(R)−エチルグリシジルエーテル2.0g(20 mmol,>99%ee)を加えた。蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、40℃で20時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−4−エトキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルを2.92g(90%,>99%ee)得た。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸メチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したメタノールを5mL、t−ブタノール3mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−エピクロロヒドリン1.9g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、40℃で5時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸メチルを2.8g(92%,>99%ee)得た。
(R)−4−ベンジロキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したメタノールを10mL、t−ブチルメチルエーテルを10mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(R)−ベンジルグリシジルエーテル3.3g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、40℃で6時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(R)−4−ベンジロキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルを4.3g(95%,>99%ee)得た。
(S)−4−メトキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルの製造:
内容積50mLのオートクレーブに脱気したメタノールを10mL、t−アミルアルコールを10mL入れ、4−アミノピリジン47mg(0.5 mmol)、(S)−メチルグリシジルエーテル1.8g(20 mmol,>99%ee)を加えた。次いで、結晶状のジコバルトオクタカルボニル錯体を171mg(0.5 mmol)加え、蓋をした後、一酸化炭素を1MPa加圧し、40℃で8時間反応させた。反応容器を室温に戻し、減圧下で溶媒を留去した。残留物をそのままクーゲルロール蒸留し、無色油状の(S)−4−メトキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルを2.7g(92%,>99%ee)得た。
Claims (13)
- コバルトカルボニルを触媒として、エポキシド、アルコール及び一酸化炭素を反応させ、β−ヒドロキシエステルを製造するに際して、下記式(1)で表されるアミノ置換基を有するピリジン誘導体を助触媒として用いることを特徴とする該β−ヒドロキシエステルの製法。
- 一酸化炭素の圧力が0.5〜3MPaである請求項1〜2のいずれかに記載の製法。
- 反応温度が15〜50℃である請求項1〜3のいずれかに記載の製法。
- ピリジン誘導体のアミノ置換基がピリジン環の4位に置換している請求項1〜4のいずれかに記載の製法。
- ピリジン誘導体が4−アミノピリジンまたは4−ジメチルアミノピリジンである請求項5に記載の製法。
- ピリジン誘導体の添加量がコバルト金属原子に対して0.3〜1当量である請求項1〜6のいずれかに記載の製法。
- コバルトカルボニル化合物がジコバルトオクタカルボニル錯体またはジコバルトオクタカルボニル錯体含有物質である請求項1〜7のいずれかに記載の製法。
- エポキシドが1,2−エポキシドである請求項1〜8のいずれかに記載の製法。
- 1,2−エポキシドが光学活性エピクロロヒドリンである請求項9記載の製法。
- アルコールが10以下の炭素数からなる1級または2級アルコールである請求項1〜10のいずれかに記載の製法。
- アルコールが6以下の炭素数からなる脂肪族アルコールである請求項11記載の製法。
- アルコールがメタノールである場合、エーテル系溶媒もしくは3級アルコールを添加することを特徴とする請求項12記載の製法。
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