JP4259312B2 - 内燃機関の吸気制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気ポートに設けられた吸気制御弁を内燃機関の運転状態に応じて開閉制御するようにした内燃機関の吸気制御装置に関するものである。
内燃機関の燃焼室に導入される吸気流を制御する吸気制御装置として、例えば吸気制御弁が設けられた第1吸気ポートと、燃焼室にスワールを生成する第2吸気ポートとを有するものが知られている。この吸気制御装置では、スロットル開度、エンジン回転速度等によって規定される機関運転領域が、吸気制御弁を閉弁させる閉領域と、開弁させる開領域とに区分されている。そして、内燃機関の運転状態が閉領域にあると、吸気制御弁が全閉にされることにより、大部分の吸気が第2吸気ポートを通り、燃焼室内に強いスワールを形成する。こうして燃焼室内の吸気流が強められる。このスワールの燃焼改善効果によって希薄混合気の燃焼が可能となり、燃費の向上が図られる。また、内燃機関の運転状態が開領域にあると、吸気制御弁が全開にされ、多量の吸気が両ポートを通って燃焼室内に導入され、充填効率が向上して出力トルクが増大する。
こうした吸気制御装置を、例えば主変速機に加え副変速機を備えた四輪駆動車に適用した例が特許文献1に記載されている。この技術では、副変速機の駆動モードとして、低速四輪駆動モード以外の駆動モード(高速四輪駆動モード、高速二輪駆動モード)が選択された場合には、さほど大きな出力トルクが必要とされないことから、燃費向上を優先して吸気制御弁の閉領域が可能な限り広く設定される。また、比較的大きなトルクが必要とされる登坂、悪路等の走行時に低速四輪駆動モードが選択された場合には、開領域が可能な限り広く設定される。この後者の設定により、第2吸気ポートのみから吸気を燃焼室に導く場合に比較して吸気抵抗が減少し、十分に大きな出力トルクが得られる。
また、一般的な変速機を備えた車両用内燃機関にあっては、吸気制御弁の開弁時と閉弁時とで出力トルクが異なる傾向にあり、両トルクの偏差が大きいと吸気制御弁の開閉に伴い出力トルクが急激に変化してショックが発生することがある。そこで、開閉に伴う出力トルクの変化量が、ドライバビリティ上許容できる範囲内に収まるように、上記閉領域及び開領域を設定する必要がある。ここで、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量について許容できる範囲は、変速機において選択される変速位置に応じて異なる。一般に、変速比の大きな変速位置(ローギヤ)では、変速比の小さな変速位置(ハイギヤ)に比べ、前記許容範囲が狭い。これは、もともと変速比の大きな変速位置では他の変速位置に比べ駆動輪に伝わるトルク(駆動力)が大きく、内燃機関の出力トルクの変化量に対し駆動力の変化量が多いことによる。そのため、こうした駆動力の変化量が多いときでもショックが問題とならないようにするために、従来は、変速比の大きな変速位置を基準に、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量が許容範囲に収まるように、吸気制御弁の開領域が広く設定されている。
特許第2894028号公報
ところが、上記のように変速比の大きな変速位置を基準に閉領域及び開領域を設定すると、変速位置に拘らずショックの発生を抑制できる反面、変速比の小さな変速位置では閉領域を過剰に狭くすることとなる。すなわち、閉領域をさらに広くしても、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量が許容範囲内に収まるが、変速比の小さな変速位置での燃費向上よりも、変速比の大きな変速位置でのショックの抑制が優先される。従って、変速比の小さな変速位置では、吸気制御弁の閉領域を広げて燃費を向上できる余地が残っているが前記のように変速比の大きな変速位置を基準としていることが、この燃費向上の足かせとなっている。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、内燃機関の変速機による変速状態に拘らず吸気制御弁の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図ることのできる内燃機関の吸気制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1及び請求項4に記載の発明にかかる内燃機関の吸気制御装置は、吸気行程において、吸気ポートに設けられた吸気制御弁を閉弁させることにより、燃焼室内にスワールを生成させる手段を有し、かつ出力軸の回転が変速機により変速される内燃機関に用いられるものであり、前記内燃機関の負荷と同内燃機関の回転速度とを含むパラメータによって規定される運転領域を閉領域及び開領域に区分し、前記内燃機関の運転状態が前記閉領域にあると前記吸気制御弁を閉弁させ、前記運転状態が前記開領域にあると前記吸気制御弁を開弁させる吸気制御手段を備えている。
上記の構成によれば、吸気制御弁の開閉制御に際し、吸気制御手段では、そのときの内燃機関の運転状態が閉領域及び開領域のいずれにあるかが判定される。運転状態が閉領域にあると判定されると、吸気制御弁が閉弁され、吸気の吸気ポートでの流通が吸気制御弁によって遮られて、燃焼室内に強いスワールが生成される。このスワールの燃焼改善効果によって希薄混合気の燃焼が可能となり、燃費の向上が図られる。これに対し、運転状態が開領域にあると判定されると、吸気制御弁が開弁される。吸気の吸気ポートでの流通が吸気制御弁により遮られにくくなり、多量の吸気が吸気ポートを通って燃焼室内に導入され、充填効率が向上して内燃機関の出力トルクが増大する。
ところで、上記内燃機関では、吸気制御弁の閉弁時における出力トルクと開弁時における出力トルクとの偏差が大きいと、吸気制御弁の開閉に伴いショックが発生することがある。そこで、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量が許容できる範囲内に収まるように、上記閉領域及び開領域を設定する必要がある。
ここで、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量について許容できる範囲は、内燃機関の変速機による変速比に応じて異なる。
そこで、請求項1に記載の発明では、上述した基本構成に加え、前記内燃機関の前記変速機による変速比に応じて、前記吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量が許容範囲内となるように前記吸気制御手段による前記吸気制御弁の閉領域及び開領域を変更する領域変更手段を備え、前記許容範囲は、小さな変速比で変速される場合よりも大きな変速比で変速される場合の方が狭く設定されるものであるとする。
こうした構成の請求項1に記載の発明では、変速比に応じて閉領域及び開領域が領域変更手段によって変更される。従って、特定の変速比を基準として閉領域及び開領域を設定しなくても、変速比に適した閉領域及び開領域とすることが可能となり、どの変速比で変速された場合でも吸気制御弁の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図ることが可能となる。
また、一般に、吸気制御弁の閉弁時の出力トルクと開弁時の出力トルクとの偏差(吸気制御弁の開閉に伴う変化量)について許容できる範囲は、内燃機関が小さな変速比で変速される場合よりも大きな変速比で変速される場合の方が狭い。これは、大きな変速比で変速される場合には小さな変速比で変速される場合よりも変速後の出力トルクが大きく、吸気制御弁の開閉に伴う内燃機関の出力トルクの変化量よりも、変速後の出力トルクの変化量の方が多いことによる。この点、請求項1に記載の発明によれば、許容範囲は、小さな変速比で変速される場合よりも大きな変速比で変速される場合の方が狭く設定されるため、吸気制御弁の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図るという効果を確実なものとすることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記領域変更手段は、小さな変速比が選択されているときには、大きな変速比が選択されているときよりも前記吸気制御弁の閉領域を広くするものであるとする。また、請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記領域変更手段は、前記変速比が小さいほど前記閉領域を広くするものであるとする。
求項2に記載の発明では、小さな変速比が選択されている場合には、大きな変速比が選択されている場合よりも閉領域が広くされる。従って、大きな変速比が選択される場合については、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量がその大きな変速比に対応した許容範囲に収まることを条件に、閉領域を可能な限り広くすることができる。また、小さな変速比が選択される場合については、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量がその小さな変速比に対応した許容範囲に収まることを条件に、閉領域を可能な限り広くすることができる。この閉領域の変更に際しては、前述した大きな変速比に対応した許容範囲に収まるようにしなくてもよい。従って、吸気制御弁の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図るという請求項1に記載の発明の効果を確実なものとすることができる。
なお、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量について、許容できる範囲が変速比が小さくなるに従い広くなる傾向(比例関係)を示す場合には、請求項3に記載の発明によるように、変速比が小さくなるほど吸気制御弁の閉領域を広くするようにしてもよく、この場合には、どの変速比で変速された場合でも上記の効果が得られる。
一方、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量について許容できる範囲は、変速機の出力軸の回転速度に応じて異なる。内燃機関が車両に搭載された場合にあっては、走行速度(車速)がこの変速機の出力軸の回転速度に対応したものとなり、同回転速度が低い場合には車速が低く、同回転速度が高い場合には車速が高くなる。
そこで、請求項4に記載の発明では、上述した基本構成に加え、前記変速機の出力軸の回転速度に応じて、前記吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量が許容範囲内となるように前記吸気制御手段による前記吸気制御弁の閉領域及び開領域を変更する領域変更手段を備え、前記許容範囲は、前記変速機の出力軸の回転速度が高い場合よりも低い場合の方が狭く設定されるものであるとする。
こうした構成の請求項4に記載の発明では、変速機の出力軸の回転速度に応じて閉領域及び開領域が領域変更手段によって変更される。従って、変速機の出力軸の回転速度(内燃機関、変速機等が車両に搭載されている場合には車速)について特定の値を基準として閉領域及び開領域を設定しなくても、同回転速度に適した閉領域及び開領域とすることが可能となる。その結果、変速機の出力軸の回転速度に拘らず吸気制御弁の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図ることが可能となる。
また一般に、吸気制御弁の閉弁時の出力トルクと開弁時の出力トルクとの偏差(吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量)について許容できる範囲は、変速機の出力軸の回転速度が高い場合よりも低い場合の方が狭い。これは、同回転速度が低い場合(変速比:大)には高い場合(変速比:小)よりも変速後の出力トルクが大きく、吸気制御弁の開閉に伴う内燃機関の出力トルクの変化量よりも、変速後の出力トルクの変化量の方が多いことによる。この点、請求項4に記載の発明によれば、許容範囲は、前記変速機の出力軸の回転速度が高い場合よりも低い場合の方が狭く設定されるため、吸気制御弁の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図るという効果を確実なものとすることができる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明の構成に加え、前記領域変更手段は、前記変速機の前記出力軸の回転速度が高いときには、低いときよりも前記閉領域を広くするものであるとする。また、請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の発明の構成に加え、前記領域変更手段は、前記変速機の前記出力軸の回転速度が高いほど前記閉領域を広くするものであるとする。
求項5に記載の発明では、変速機の出力軸の回転速度が高い場合には、低い場合よりも閉領域が広くされる。従って、変速機の出力軸の回転速度が低い場合については、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量がその低い回転速度に対応した許容範囲に収まることを条件に、閉領域を可能な限り広くすることができる。また、変速機の出力軸の回転速度が高い場合については、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量がその高い回転速度に対応した許容範囲に収まることを条件に、閉領域を可能な限り広くすることができる。この閉領域の変更に際しては、前述した低い回転速度に対応した許容範囲に収まるようにしなくてもよい。従って、吸気制御弁の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図るという請求項4に記載の発明の効果を確実なものとすることができる。
なお、吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量について、許容できる範囲が変速機の出力軸の回転速度が高くなるに従い広くなる傾向(比例関係)を示す場合には、請求項6に記載の発明によるように、変速機の出力軸の回転速度が高くなるほど吸気制御弁の閉領域を広くするようにしてもよい。この場合、変速機の出力軸の回転速度がいずれの値であっても上記と同様の効果が得られる。
また、許容できる範囲と変速機の出力軸の回転速度との間に上記のような比例関係がなく、同回転速度が高いときに前記許容範囲が広くなる傾向が基本的にあるものの、上記許容範囲の広い回転速度域が存在する場合には、その領域の全体にわたり吸気制御弁の閉領域を広くしてもよい。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照して説明する。図1〜図3に示すように、車両10には、内燃機関としてガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)11が搭載されている。エンジン11は、複数の気筒(シリンダ)12を有するシリンダブロック13を備えている。各シリンダ12内にはピストン14が往復動可能に収容されている。各ピストン14は、コネクティングロッド15を介し、エンジン11の出力軸であるクランクシャフト16に連結されている。各ピストン14の往復運動は、コネクティングロッド15によって回転運動に変換された後、クランクシャフト16に伝達される。
シリンダ12毎の燃焼室17には、スロットルバルブ18、サージタンク19、吸気マニホルド21等を有する吸気通路22が接続されている。吸気通路22の各燃焼室17との接続部分は、2つの吸気ポート(第1吸気ポート22A及び第2吸気ポート22B)に分岐されている(図2参照)。
エンジン11の外部の空気は、吸気通路22の各部を順に通過して燃焼室17に取り込まれる。スロットルバルブ18は吸気通路22のサージタンク19よりも上流に回動可能に設けられており、ステップモータ等のアクチュエータ23によって駆動される。アクチュエータ23は、運転者によるアクセルペダル24の踏込み操作等に応じて作動し、スロットルバルブ18を回動させる。吸気通路22を流れる空気の量である吸入空気量は、スロットルバルブ18の回動角度であるスロットル開度TAに応じて変化する。スロットル開度TAはスロットルバルブ18の全閉時に最小となり、開弁されるに従い増加し、全開時に最大となる。
また、第1吸気ポート22Aには、吸気制御弁(スワールコントロールバルブ:SCV)25が回動可能に支持されている。吸気制御弁25はバタフライバルブの一種であり、アクチュエータ26によって駆動されて全閉位置と全開位置との間で回動する。吸気制御弁25は全閉位置では第1吸気ポート22Aを閉鎖する。この状態では、吸気通路22を流れる吸気の大部分が第2吸気ポート22Bを通ることとなり、吸気の流速が速くなり、燃焼室17内に強いスワール(渦流)を生成する。このようにして燃焼室17内の吸気流が制御されて強められる。このスワールの燃焼改善効果(燃料の霧化促進等)によって希薄混合気の燃焼が可能となり、燃費の向上が図られる。また、吸気制御弁25は全開位置では第1吸気ポート22Aを大きく開放する。この状態では、多量の吸気が第1及び第2の両吸気ポート22A,22Bを通って燃焼室17内に導入され、充填効率が向上して出力トルクが増大する。充填効率は、エンジン11の吸入効率(能力)を示す指標の1つであり、大気状態のもとでシリンダ12に吸入される新気の重量と、標準大気状態のもとで行程容積(排気量)を占める新気の重量との比である。行程容積は、ピストン14が下死点から上死点に移動したときに排除する容積である。上述した第1吸気ポート22A、第2吸気ポート22B、吸気制御弁25、アクチュエータ26等によって、吸気行程で燃焼室17内にスワールを生成する手段が構成されている。
また、燃焼室17には、排気マニホルド27、触媒コンバータ(図示略)等を有する排気通路28が接続されている。排気通路28の各燃焼室17との接続部分は、2つの排気ポート28A,28Bに分岐されている(図2参照)。燃焼室17で生じた燃焼ガスは、排気通路28の各部を順に通ってエンジン11の外部へ排出される。
エンジン11には、第1吸気ポート22A及び第2吸気ポート22Bを開閉する吸気バルブ29と、排気ポート28A,28Bを開閉する排気バルブ31とがシリンダ12毎に一対ずつ往復動可能に設けられている。各吸気バルブ29は、クランクシャフト16に連動して回転する吸気カムシャフト32等によって駆動される。また、各排気バルブ31は、クランクシャフト16に連動して回転する排気カムシャフト33等によって駆動される。
エンジン11には、電磁式の燃料噴射弁34が各シリンダ12に対応して取付けられている。各燃料噴射弁34には、燃料ポンプ(図示略)から吐出された高圧の燃料が供給される。各燃料噴射弁34は開閉制御されることにより、対応する燃焼室17に高圧燃料を噴射供給する。燃料噴射弁34から噴射された燃料は、燃焼室17内の空気と混ざり合って混合気となる。
エンジン11には点火プラグ35が各シリンダ12に対応して取付けられている。点火プラグ35は、イグナイタ36からの点火信号に基づいて駆動される。点火プラグ35には、点火コイル37から出力される高電圧が印加される。そして、前記混合気は点火プラグ35の火花放電によって着火され、爆発・燃焼する。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン14が往復動され、クランクシャフト16が回転されてエンジン11の駆動力(出力トルク)が得られる。
図3に示すように、エンジン11と駆動輪41との間には、変速機42、プロペラシャフト43、ディファレンシャル44、一対のアクスルシャフト45等が設けられている。変速機42は、例えば歯数の異なるギヤの組合わせ(変速段)を変えることによりエンジン11の回転速度、出力トルク等を変換する。この変換により、変速機42の入力軸と出力軸との回転速度比である変速比がギヤの組合わせに応じたものとなる。ギヤの噛み合わせについて、変速比の大きいものから順に、1速、2速、3速、4速、…と呼ばれる。プロペラシャフト43は、変速機42の出力軸の回転をディファレンシャル44に伝える軸である。ディファレンシャル44は、プロペラシャフト43からの動力を両アクスルシャフト45に分けて伝える作動装置である。各アクスルシャフト45は、ディファレンシャル44によって分けられた動力を駆動輪41に伝達する軸である。
図1に示すように、車両10には、エンジン11の運転状態を含む車両10各部の状態を検出するために各種センサが設けられている。例えば、クランクシャフト16の近傍には、そのクランクシャフト16が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生するクランク角センサ51が設けられている。クランク角センサ51の信号は、クランクシャフト16の回転角度であるクランク角や、単位時間当りのクランクシャフト16の回転速度であるエンジン回転速度NEの算出等に用いられる。シリンダブロック13には、エンジン11の内部を流れる冷却水の温度である冷却水温THWを検出する水温センサ52が設けられている。
スロットルバルブ18の近傍には、スロットル開度TAを検出するスロットルセンサ53が設けられている。吸気通路22内のスロットルバルブ18よりも上流には、吸入空気の量を検出するためのエアフロメータ54が設けられている。
車室内には、運転者によるアクセルペダル24の踏込み量(アクセル踏込み量)を検出するアクセルセンサ55が設けられている。さらに、車両10にはその走行速度である車速SPDを検出する車速センサ56が設けられている。
前述した各種センサ51〜56等の検出値に基づき、エンジン11の各部を制御するために、マイクロコンピュータを中心として構成された電子制御装置(Electronic Control Unit :ECU)61が設けられている。電子制御装置61では、中央処理装置(CPU)が、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラムや初期データに従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。なお、電子制御装置61には、前述した各種センサ51〜56の検出信号が入力されるほかに、変速機42における各変速段のうちのいずれの変速段からいずれの変速段への変速であるか等の変速情報に対応した信号(変速信号)が入力される。
電子制御装置61が行う制御としては、例えば燃料噴射制御、点火時期制御、吸気制御弁25の開閉制御等が挙げられる。ここで、燃料噴射制御とは、エンジン11の状態を検出する各種センサの信号からエンジン11の作動に必要な燃料量を演算し、混合気の空燃比が最適な値となるように燃料の噴射量を制御するものである。噴射量は、燃料噴射弁34の通電時間、すなわち開弁時間によって決まる。また、点火時期制御とは、エンジン11の運転状態に応じてイグナイタ36を制御することにより、各点火プラグ35を作動させて各燃焼室17における混合気の点火時期を制御するものである。
吸気制御弁25の開閉制御とは、エンジン11の状態を検出する各種センサの信号から、そのときのエンジン11の運転状態が、予め定められた閉領域及び開領域のいずれに属しているか判定し、その判定結果に基づいてアクチュエータ26を制御して吸気制御弁25を閉弁又は開弁させるものである。
次に、この開閉制御の内容について、図4のフローチャートによって示される「吸気制御弁(SCV)開閉制御ルーチン」を参照して説明する。このルーチンにおいては、電子制御装置61は、エンジン11の運転状態が閉領域にあると吸気制御弁25を閉弁させ、開領域にあると吸気制御弁25を開弁させる吸気制御手段として機能する。また、電子制御装置61は、エンジン11の変速機42による変速比に応じて吸気制御弁25の閉領域及び開領域を変更する領域変更手段として機能する。
電子制御装置61はまずステップ100において、クランク角センサ51によるエンジン回転速度NE、水温センサ52による冷却水温THW及び変速信号を含む各種信号を読込む。次に、ステップ110において、エンジン回転速度NE、冷却水温THW及び変速信号に基づき、吸気制御弁25を開弁状態から閉弁状態へ、又は閉弁状態から開弁状態に切替える際のスロットル開度についての判定値(切替え判定値)を算出する。この算出に際しては、例えば図5に示すマップを参照する。このマップには、エンジン回転速度NE、スロットル開度TA、冷却水温THW、及び変速機42の変速段によって規定されるエンジン11の運転領域が、吸気制御弁25を閉弁させる領域(閉領域)と、吸気制御弁25を開弁させる領域(開領域)との2つの領域に区分けされている。図5中、冷却水温THWについては、THW4>THW3>THW2>THW1の関係があり、これらの冷却水温THW4、THW3、THW2、THW1は例えば80℃、70℃、50℃、30℃である。また、「低速」は変速段が3速(3rd)以下であることを、「高速」は変速段が4速(4th)以上であることをそれぞれ示している。さらに、「WOT」は全負荷域(スロットルバルブ全開状態)を示している。
このマップでは、冷却水温THWが低いときには閉領域が開領域に比べて広く設定されている。これは、エンジン11の出力トルクは一般的には充填効率と燃焼性とによって決定されるところ、冷却水温THWが低いときには充填効率よりもむしろ燃焼性によるところが大きく、強いスワールが生成される吸気制御弁25の閉弁時で出力トルクが大きくなっているからである。また、上記マップでは、冷却水温THWが高くなるに従い閉領域が狭くなる(開領域が広くなる)ような設定がなされている。これは、冷却水温THWが高くなるに従いスワールを生成しなくても安定した燃焼が行われることから、充填効率向上による出力トルクの増大を優先させるためである。
また、前記マップでは、変速比の大きな変速段(変速機42の出力軸の回転速度が低速)が選択されているときには閉領域が狭く、変速比の小さな変速段(変速機42の出力軸の回転速度が高速)が選択されるに従い、図5において矢印で示すように閉領域が広くなる(開領域が狭くなる)ような設定がなされている。
これは次の理由による。エンジン11では、吸気制御弁25の開閉に伴い出力トルクが変化し、その閉弁時の出力トルクと開弁時の出力トルクとの偏差が大きい場合にはショックが発生することがある。このため、開閉に伴う出力トルクの変化量が、上記ショック等のドライバビリティ上許容できる範囲内に収まるように閉領域及び開領域を設定する必要がある。ここで、出力トルクの変化量について許容できる範囲は、エンジン11の変速機42による変速比に応じて異なる。一般に、吸気制御弁25の開閉に伴う出力トルクの変化量について許容できる範囲は、エンジン11が小さな変速比で変速される場合よりも大きな変速比で変速される方が狭い。これは、大きな変速比で変速される場合には小さな変速比で変速される場合よりも変速後の出力トルクが大きく、吸気制御弁25の開閉に伴うエンジン11の出力トルクの変化量よりも、変速後の出力トルクの変化量の方が多いことによる。
この観点から、エンジン11が大きな変速比で変速される場合については、吸気制御弁25の開閉に伴う出力トルクの変化量が、その大きな変速比に対応した許容範囲に収まることを条件に、閉領域が可能な限り広く設定されている。また、エンジン11が小さな変速比で変速される場合については、出力トルクの変化量がその小さな変速比に対応した許容範囲に収まることを条件に、閉領域が可能な限り広く設定されている。
図6は、前述した閉領域及び開領域の設定に際し、エンジン回転速度NEを所定の値に維持した状態で、スロットル開度TA及び冷却水温THWの多数の組合わせについて、吸気制御弁25を閉弁させた場合及び開弁させた場合のエンジン11の出力トルクを測定した結果を示している。図6中、スロットル開度TAについては、TA4>TA3>TA2>TA1の関係があり、これらのスロットル開度TA4、TA3、TA2、TA1は例えば80deg 、60deg 、40deg 、20deg である。図6より、冷却水温THW一定のもとではスロットル開度TAが大きくなるに従い(スロットルバルブ18が開き側に回動されるに従い)吸入空気量が多くなり、それに伴い燃料噴射量が増量されて出力トルクが増大する。また、スロットル開度TA一定のもとでは、吸気制御弁25の開閉に拘らず、冷却水温THWが高くなるに従い出力トルクが増大する。ただし、冷却水温THWの変化量に対する出力トルクの変化量は吸気制御弁25を閉弁させるよりも開弁させた方が大きい。
なお、スロットル開度TAが小さく、かつ冷却水温THWが低い領域では、吸気制御弁25を閉弁させた方が開弁させた場合よりも出力トルクが大きくなっている。これは、冷却水温THWが低い領域では、出力トルクを決定する要素である充填効率及び燃焼性のうち、燃焼性の寄与割合が多いからであり、そのため、強いスワールが生成する吸気制御弁25の閉弁時で出力トルクが大きくなっているものと考えられる。
そして、吸気制御弁25を開弁させた場合の出力トルクと、閉弁させた場合の出力トルクとの偏差(トルク段差)が大きくなると、吸気制御弁25の開閉に伴うショックが発生する。そこで、こうしたショックが乗員に感じられないようにするために、吸気制御弁25の開閉に伴う出力トルクの変化量が許容範囲に収まるように閉領域及び開領域が設定されている。具体的には、図6中、印*,×が付された箇所よりも高水温側であり、かつ出力トルクが大きくなる側の領域が開領域とされ、それ以外の領域が閉領域とされる。
印*はエンジン11が大きな変速比で変速された場合(変速機42の出力軸の回転速度が低い場合:低速)を、また印×はエンジン11が小さな変速比で変速された場合(変速機42の出力軸の回転速度が高い場合:高速)をそれぞれ示している。小さな変速比で変速された場合には大きな変速比で変速された場合よりも、高冷却水温側及び高出力トルク側の領域が開領域とされる。すなわち、開領域が狭く(閉領域が広く)される。これは、上述したようにエンジン11の出力トルクの変化量について許容できる範囲が、エンジン11が小さな変速比で変速される場合よりも大きな変速比で変速される方が狭いからである。
続いて、図4のステップ120において、そのときのスロットルセンサ53によるスロットル開度TAが前記ステップ110で求めた切替え判定値以上であるかどうかを判定する。そして、この判定条件が満たされていると、エンジン11の運転状態が開領域に属しているとして、ステップ130において吸気制御弁25を開弁させるための信号をアクチュエータ26に出力する。この信号に応じてアクチュエータ26が作動して吸気制御弁25が全開状態になると、第1吸気ポート22Aが開放されて第1及び第2の両吸気ポート22A,22Bから多量の吸気が燃焼室17に導入される。その結果、充填効率が向上し、出力トルクが増大する。
これに対し、ステップ120の判定条件が満たされていないと、エンジン11の運転状態が閉領域に属しているとして、ステップ140において吸気制御弁25を閉弁させるための信号をアクチュエータ26に出力する。この信号に応じてアクチュエータ26が作動して吸気制御弁25が全閉状態になると、第1吸気ポート22Aが閉鎖されて、吸気通路22を流れる大部分の吸気が第2吸気ポート22Bを通じて燃焼室17に導入される。吸気の流速が速くなって燃焼室17内に強いスワールが生じ、希薄混合気の燃焼により燃費向上が図られる。
そして、ステップ130又は140を経た後に、このルーチンの一連の処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)吸気制御弁25の閉弁時の出力トルクと開弁時の出力トルクとの偏差(吸気制御弁25の開閉に伴う出力トルクの変化量)について許容できる範囲は、エンジン11の変速機42による変速比に応じて異なる。この点、本実施形態では、変速比に応じて閉領域及び開領域を変更するようにしている。従って、特定の変速比を基準として閉領域及び開領域を設定しなくても、変速比に適した閉領域及び開領域とすることが可能となり、吸気制御弁25の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図ることができるようになる。
(2)上記(1)に関連して、エンジン11が小さな変速比で変速される場合には、大きな変速比で変速される場合よりも閉領域を広くしている。従って、エンジン11が大きな変速比で変速される場合については、出力トルクの変化量がその大きな変速比に対応した許容範囲に収まることを条件に、閉領域を可能な限り広くすることができる。また、エンジン11が小さな変速比で変速される場合については、出力トルクの変化量がその小さな変速比に対応した許容範囲に収まることを条件に、閉領域を可能な限り広くすることができる。この閉領域の変更に際しては、前述した大きな変速比に対応した許容範囲に収まるようにしなくてもよい。従って、どの変速比で変速された場合でも吸気制御弁25の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図ることができる。
(3)一般に、燃費、排気浄化等の観点からは、混合気の空燃比が理論空燃比となるように燃料を噴射することが望ましい。しかし、エンジン11の高回転・高負荷時には発生する熱量が多くなり、触媒コンバータ等の排気系部品が過熱されるおそれがある。そこで、この場合には、燃料噴射量を増量することで、排気系部品の過熱を抑制することが行われている。
一方、従来のように変速比の大きな変速位置を基準に閉領域及び開領域を設定すると、変速比の小さな変速位置では閉領域を過剰に狭くすることになる。この場合、開領域が過剰に広いことから吸気制御弁25が開弁される場面が多く、シリンダ12内における気流の乱れが弱くて空気過剰率λが「1」となる領域、すなわち空燃比を理論空燃比とすることのできる領域が狭い。前述した燃料噴射量を増量する場面が多くなり、その分、燃費が悪化する。
この点、本実施形態では、前述したようにエンジン11が小さな変速比で変速される場合には、大きな変速比で変速される場合よりも閉領域を広くしている。吸気制御弁25を閉弁させる場面が多くなり、前述した空気過剰率λが「1」となる領域が広くなる。その結果、排気系部品の過熱抑制のために燃料増量を行う機会が減り、燃費向上を一層図ることができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・吸気制御弁25の開閉に伴う出力トルクの変化量について、変速比が小さくなるに従い許容範囲が広くなる傾向(比例関係)を示す場合には、変速比が小さくなるほど吸気制御弁25の閉領域を広くするようにしてもよい。このようにすると、上述した効果、すなわち吸気制御弁25の開閉に伴うショック抑制及び燃費向上の両立を、変速比に拘らず図ることができる。
・吸気制御弁25の開閉に伴う出力トルクの変化量について許容できる範囲は、変速機42の出力軸の回転速度に応じて異なる。前記実施形態のように、エンジン11が車両に搭載された場合にあっては、車速SPDがこの変速機42の出力軸の回転速度に対応したものとなり、同回転速度が低い場合には車速SPDが低く、同回転速度が高い場合には車速SPDが高くなる。
そこで、前述した変速比に代えて、変速機42の出力軸の回転速度に応じて吸気制御弁25の閉領域及び開領域を変更するようにしてもよい。このようにすると、変速機42の出力軸の回転速度(エンジン11、変速機42等が車両に搭載されている場合には車速SPD)について特定の値を基準として閉領域及び開領域を設定しなくてもよく、同回転速度に適した閉領域及び開領域とすることが可能となる。その結果、出力軸の回転速度に拘らず吸気制御弁25の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図ることができるようになる。
また、一般に、吸気制御弁25の閉弁時の出力トルクと開弁時の出力トルクとの偏差(吸気制御弁25の開閉に伴う出力トルクの変化量)について許容できる範囲は、変速機42の出力軸の回転速度の高い場合よりも低い場合の方が狭い。これは、変速機42の出力軸の回転速度が低い場合(変速比:大)には高い場合(変速比:小)よりも変速後の出力トルクが大きく、吸気制御弁25の開閉に伴うエンジン11の出力トルクの変化量よりも、変速後の出力トルクの変化量の方が多いことによる。
そこで、変速機42の出力軸の回転速度が高いときには低いときよりも閉領域を広くしてもよい。このようにすると、変速機42の出力軸の回転速度が低い場合については、吸気制御弁25の開閉に伴う出力トルクの変化量がその低い回転速度に対応した許容範囲に収まることを条件に、閉領域を可能な限り広くすることができる。また、同回転速度が高い場合については、吸気制御弁25の開閉に伴う出力トルクの変化量がその高い回転速度に対応した許容範囲に収まることを条件に、閉領域を可能な限り広くすることができる。この際、閉領域の変更に際しては、前述した低い回転速度に対応した許容範囲に収まるようにしなくてもよい。従って、吸気制御弁25の開閉に伴うショックを抑制しつつ燃費向上を図るという効果を確実なものとすることができる。
なお、吸気制御弁25の開閉に伴う出力トルクの変化量について、変速機42の出力軸の回転速度が高くなるに従い許容範囲が広くなる傾向(比例関係)を示す場合には、同回転速度が高くなるほど吸気制御弁25の閉領域を広くするようにしてもよい。この場合、変速機42の出力軸の回転速度がいずれの値であっても上記と同様の効果が得られる。
また、許容範囲と変速機42の出力軸の回転速度との間に上記のような比例関係がなく、同回転速度が高いときに前記許容範囲が広くなる傾向が基本的にあるものの、上記許容範囲の広い回転速度域が存在する場合には、その領域の全体にわたり吸気制御弁25の閉領域を広くしてもよい。
・スワールには横方向の渦流以外にも縦方向の渦流(タンブル流)も含まれるものとする。
・第1吸気ポート22Aを直線状に延びるストレートポートとし、第2吸気ポート22Bを、吸気バルブ29の近傍部分が渦巻状に形成されたヘリカルポート(スワールポート)としてもよい(図2参照)。また、第1及び第2の両吸気ポート22A,22Bをともにストレートポートとしてもよい。
・前記実施形態とは異なる態様で、吸気制御弁によりスワールを生成させるように変更してもよい。例えば、吸気ポートの分岐部分よりも上流に切欠きを有する吸気制御弁を設け、その吸気制御弁の閉弁時には切欠きから吸気を通過させて燃焼室にスワールを生成させるようにしてもよい。また、分岐された特定の吸気ポートについては、吸気通路における吸入口を複数(例えば2つ)設け、そのうちの一部の吸入口については吸気制御弁が閉弁されても開口され続けるようにしてもよい。こうすると、吸気制御弁の閉弁時には、前記開口された吸入口を通じて対応する吸気ポートへ吸気を導いて、燃焼室内にスワールを生成させることができる。さらに、吸気制御弁としてバタフライ式の以外のタイプを用いてもよい。例えば、分岐された特定の吸気ポートに可動隔壁を設け、この可動隔壁を開閉駆動させて同吸気ポートを閉じ、他の吸気ポートから吸気を燃焼室に導いてスワールを生成させるようにしてもよい。
・変速機42としては、手動変速機、自動変速機、無段変速機等を用いることができる。
・本発明は、燃焼室17内に燃料を直接噴射するようにした筒内噴射式のエンジンに限らず、吸気ポートに向けて燃料を噴射するようにしたポート噴射式のエンジンにも適用可能である。
・本発明は、1気筒当り、第1吸気ポート22A及び第2吸気ポートを含む3つ以上の吸気ポートを有する内燃機関にも適用可能である。
・スロットル開度TAに代えて、吸入空気量、吸気圧、燃料噴射量等、エンジン11の負荷状態を表すパラメータについて切替え判定値を設定し、それらのパラメータについての実際の値と切替え判定値との比較結果に基づいて吸気制御弁25を開閉させるようにしてもよい。
本発明の吸気制御装置の一実施形態についてその構成を示す略図。 エンジンにおける吸気系部品の構成を示す略図。 車両の概略平面図。 吸気制御弁を開閉制御する手順を示すフローチャート。 切替え判定値を算出する際に用いられるマップのマップ構造を示す略図。 冷却水温、スロットル開度、吸気制御弁の開閉状態とエンジンの出力トルクとの関係を示すグラフ。
符号の説明
11…ガソリンエンジン(内燃機関)、16…クランクシャフト(出力軸)、17…燃焼室、22A…第1吸気ポート、22B…第2吸気ポート、25…吸気制御弁、42…変速機、61…電子制御装置(吸気制御手段、領域変更手段)。

Claims (6)

  1. 吸気行程において、吸気ポートに設けられた吸気制御弁を閉弁させることにより、燃焼室内にスワールを生成させる手段を有し、かつ出力軸の回転が変速機により変速される内燃機関に用いられるものであり、前記内燃機関の負荷と同内燃機関の回転速度とを含むパラメータによって規定される運転領域を閉領域及び開領域に区分し、前記内燃機関の運転状態が前記閉領域にあると前記吸気制御弁を閉弁させ、前記運転状態が前記開領域にあると前記吸気制御弁を開弁させる吸気制御手段を備える内燃機関の吸気制御装置において、
    前記内燃機関の前記変速機による変速比に応じて、前記吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量が許容範囲内となるように前記吸気制御手段による前記吸気制御弁の閉領域及び開領域を変更する領域変更手段を備え
    前記許容範囲は、小さな変速比で変速される場合よりも大きな変速比で変速される場合の方が狭く設定されることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  2. 前記領域変更手段は、小さな変速比が選択されているときには、大きな変速比が選択されているときよりも前記吸気制御弁の閉領域を広くする請求項1に記載の内燃機関の吸気制御装置。
  3. 前記領域変更手段は、前記変速比が小さいほど前記閉領域を広くする請求項2に記載の内燃機関の吸気制御装置。
  4. 吸気行程において、吸気ポートに設けられた吸気制御弁を閉弁させることにより、燃焼室内にスワールを生成させる手段を有し、かつ出力軸の回転が変速機により変速される内燃機関に用いられるものであり、前記内燃機関の負荷と同内燃機関の回転速度とを含むパラメータによって規定される運転領域を閉領域及び開領域に区分し、前記内燃機関の運転状態が前記閉領域にあると前記吸気制御弁を閉弁させ、前記運転状態が前記開領域にあると前記吸気制御弁を開弁させる吸気制御手段を備える内燃機関の吸気制御装置において、
    前記変速機の出力軸の回転速度に応じて、前記吸気制御弁の開閉に伴う出力トルクの変化量が許容範囲内となるように前記吸気制御手段による前記吸気制御弁の閉領域及び開領域を変更する領域変更手段を備え
    前記許容範囲は、前記変速機の出力軸の回転速度が高い場合よりも低い場合の方が狭く設定されることを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  5. 前記領域変更手段は、前記変速機の前記出力軸の回転速度が高いときには、低いときよりも前記閉領域を広くする請求項4に記載の内燃機関の吸気制御装置。
  6. 前記領域変更手段は、前記変速機の前記出力軸の回転速度が高いほど前記閉領域を広くする請求項5に記載の内燃機関の吸気制御装置。
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