JP4259291B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気弁として機能する複数の弁体又は排気弁として機能する複数の弁体を同一気筒に備え、各別に設けられた電磁アクチュエータの制御を通じてそれら弁体を各別に開閉駆動する内燃機関の制御装置に関するものである。
上記電磁アクチュエータは通常、閉弁方向に変位させるように弁体を吸引するための閉駆動用電磁石と、開弁方向に変位させるように同弁体を吸引するための開駆動用電磁石とを備えている。そして閉駆動用電磁石や開駆動用電磁石に適宜のタイミングで通電することにより弁体が開閉駆動される。
ここで各弁体に対応して設けられた電磁アクチュエータの一部に動作異常が発生したときに、その電磁アクチュエータに対応する気筒の稼働を停止した上で他の気筒の稼働を継続する、いわゆる減筒運転を行う装置が知られている。
また、こうした減筒運転を行うと、燃焼タイミングの間隔が長くなることに起因して機関振動が大きくなることも知られている。このため従来、上記異常が生じた電磁アクチュエータに対応する弁体を閉弁位置で保持するとともに、その他の弁体の開閉駆動を継続し、内燃機関の運転を継続する装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。なお、こうした機関運転は、同一気筒において同一機能の弁体を駆動する複数の電磁アクチュエータの一部に動作異常が生じたときであって、動作異常が生じた電磁アクチュエータによって同アクチュエータに対応する弁体を閉弁位置に向けて変位させることの可能な特定異常時において実行される。
上記装置によれば、電磁アクチュエータの一部に異常が生じた場合であっても、該電磁アクチュエータに対応する気筒の稼働を継続することが可能になることから、減筒運転を行う装置と比べて、機関振動の増大抑制が図られつつ内燃機関の運転が継続されるようになる。
特開平10−47028号公報
ところで、例えば内燃機関の冷間始動時など、上記複数の電磁アクチュエータや各弁体等により構成された動弁機構のフリクションが大きいときには、上述した特定異常時において弁体の閉弁位置への変位が妨げられるおそれがある。このとき弁体を確実に閉弁位置まで変位させるためには閉駆動用電磁石に大きな吸引力を発生させる必要があるが、そのためには大きな電力が必要になることから、これが消費電力の増大を招くこととなる。
なお、上記特許文献1記載の装置では、閉駆動用電磁石や開駆動用電磁石の他に永久磁石が設けられており、異常時には同永久磁石によって弁体を閉弁位置で保持するようになっている。こうした装置にあっても、動弁機構に異常が生じて弁体が中立位置にあるときにこれを閉弁位置にまで変位させるためには、閉駆動用電磁石に通電してアーマチャを吸引する必要がある。このため、同装置にあっても、上述したフリクションが大きい状況下においては、やはり消費電力の増大は避けられない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電磁アクチュエータの一部に異常が生じた場合であっても、消費電力の増大を抑制しつつ該電磁アクチュエータに対応する気筒を稼働することの可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
先ず請求項1記載の発明は、吸気弁として機能する複数の弁体又は排気弁として機能する複数の弁体が同一気筒に設けられた内燃機関に適用され、それら弁体に対応して各別に設けられた電磁アクチュエータによって各弁体を各別に開閉駆動する動弁機構を有し、同一気筒において同一機能の弁体を駆動する複数の電磁アクチュエータの一部に異常が生じ、該異常がその異常の生じた電磁アクチュエータに対応する弁体を同電磁アクチュエータによって閉弁保持可能な特定異常である時に、該弁体を閉弁位置に向けて前記異常の生じた電磁アクチュエータへの通電によって変位させて同位置で保持する保持制御を実行し、前記特定異常の生じていない電磁アクチュエータによる弁体の駆動を通じて当該気筒を稼働する内燃機関の制御装置において、前記動弁機構の動作時に生じるフリクションが小さいか否かを判定する判定手段と、前記特定異常時に前記フリクションが小さい旨判定されるまでの期間、前記保持制御の実行が禁止されて前記異常の生じた電磁アクチュエータへの通電が禁止されるように前記動弁機構を制御する制御手段とを備えることをその要旨とする。
上記構成では、特定異常時に保持制御を実行するに際して動弁機構の動作時に生じるフリクションが大きいとき、換言すれば、大きな電力が必要になるときに、同フリクションが小さくなるのを待って該保持制御の実行が開始されるようになる。したがって上記構成によれば、消費電力の増大を抑制しつつ、異常が生じた電磁アクチュエータに対応する気筒を稼働することができるようになる。なお、上記判定手段の判定対象となるフリクションとしては、正常な電磁アクチュエータを駆動する際に生じるフリクションや、異常が生じた電磁アクチュエータを駆動する際に生じるフリクションが挙げられる。そして特に、それらフリクションの中でも、弁体を閉弁方向に駆動する際に生じるフリクションを判定対象とすることが好ましい。
ここで、弁体を含め動弁機構に供給される潤滑油の温度が高いときほど上記フリクションは小さい。したがって請求項2記載の構成によるように、そうした潤滑油の温度が所定温度以上であることを条件にフリクションが小さい旨判定することにより、その判定を精度良く行うことができる。
また動弁機構は内燃機関に設けられているために、上記潤滑油の温度は機関温度と高い相関を有する。したがって、機関温度が所定温度以上であることを条件に前記フリクションが小さい旨判定する請求項3記載の構成によっても、上記判定を精度良く行うことができる。なお機関温度としては、その温度と高い相関を有する機関冷却水の温度を代用することが可能である。
また同一態様で電磁アクチュエータに電力を供給した場合であっても、上記フリクションに応じて、弁体の駆動態様は異なる。したがって、請求項4記載の構成によるように、前記異常が生じた電磁アクチュエータへの供給電力と弁体の駆動態様との関係を監視し、その監視結果に基づいて前記フリクションが小さい旨の判定を行うことにより、その判定を精度良く行うことができる。そうした駆動態様としては、例えば電磁アクチュエータへの電力供給により生じる弁体の変位速度や同弁体の最大変位量などを採用することができ、請求項5記載の構成によるように、変位速度が所定速度以上又は最大変位量が所定量以上であることを条件に、上記フリクションが小さい旨判定することができる。
なお、フリクションが小さいことは、「請求項2にかかる条件」、「請求項3にかかる条件」、及び「請求項5にかかる条件」の全てが満たされることや、それら条件の何れか2つが満たされること、或いは何れか1つが満たされることにより判定することができる。
特に、「請求項2にかかる条件」や「請求項3にかかる条件」が満たされたことを条件に上記駆動態様の検出を実行し、その後に「請求項5にかかる条件」が満たされたことをもってフリクションが小さい旨判定することにより、潤滑油の温度や機関温度が低いとき、すなわちフリクションが大きいときにおける前記保持制御の実行を禁止することができ、消費電力の低減を図ることができる。しかも、潤滑油の温度や機関温度が上昇してフリクションが小さくなったときには、上記駆動態様を検出するとともに、これに基づきフリクションが実際に小さくなっていることを確認し、その上で前記保持制御の実行を開始することもできる。
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の内燃機関の制御装置において、前記電磁アクチュエータは前記弁体を閉弁方向に変位させるべくこれを吸引する閉駆動用電磁石と同弁体を開弁方向に変位させるべくこれを吸引する開駆動用電磁石とを有してなり、前記特定異常時とは前記閉駆動用電磁石が正常に作動し且つ前記開駆動用電磁石が正常に作動しないときであることをその要旨とする。
上記構成によれば、特定異常が生じた場合に、閉駆動用電磁石によって弁体を吸引することにより、異常が生じた電磁アクチュエータに対応する弁体を閉弁位置に変位させて同位置で保持することができる。
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
はじめに、本実施の形態にかかる制御装置が適用される内燃機関、並びにその周辺構造について説明する。
本実施の形態にかかる制御装置は、複数(例えば4つ)の気筒を有する車載内燃機関に適用される。
図1に示すように、内燃機関10の気筒(詳しくは燃焼室12)には吸気通路14及び排気通路16が連通されている。なお吸気通路14及び排気通路16は途中で分岐されており、図2に示すように、それら分岐された吸気通路14a,14b及び排気通路16a,16bは燃焼室12に各別に連通されている。各吸気通路14a,14bと燃焼室12との連通部分、すなわち吸気ポートにはそれぞれ弁体18が設けられている。それら弁体18は吸気弁として機能し、各弁体18の開閉駆動を通じて吸気ポートが各別に開閉される。また、各排気通路16a,16bと燃焼室12との連通部分、すなわち排気ポートにもそれぞれ弁体18が設けられている。これら弁体18は排気弁として機能し、各弁体18の開閉駆動を通じて各排気ポートが各別に開閉される。
また内燃機関10には、そのクランク軸20(図1)の回転位相(クランク角)及び回転速度(機関回転速度NE)を検出するためのクランクセンサ22や、機関冷却水の温度(冷却水温THW)を検出するための水温センサ24、内燃機関10の潤滑に供される潤滑油の温度(潤滑油温THO)を検出するための油温センサ26等が設けられている。それら各種センサの検出信号は、後述する電子制御装置72に取り込まれている。
次に、上記弁体18の具体構成及びその周辺構造について説明する。なお、吸気弁として機能する弁体18と、排気弁として機能する弁体18とは、その構成及び周辺構造が略同一であるため、以下では排気弁として機能する弁体18を例に説明する。
図3に示すように、弁体18は、内燃機関10に往復動可能に支持された弁軸30、この弁軸30と同軸上に配設されて同弁軸30とともに往復動するアーマチャ軸32、並びに弁軸30の一端に設けられた傘部34により構成される。排気通路16(詳しくは、排気ポート)の開口周縁には弁座36が形成されている。弁軸30の往復動に伴って傘部34が弁座36に離着座することにより排気ポートが開閉される。
弁体18には、同弁体18を強制的に往復動させるための電磁アクチュエータ40が設けられている。なお、電磁アクチュエータ40は上記各弁体18に対応して各別に設けられており、本実施の形態では、それら電磁アクチュエータ40が、各弁体18を各別に開閉駆動するための動弁機構38として機能する。
以下、上記電磁アクチュエータ40の具体構成について説明する。
上記弁軸30において、傘部34が設けられた端部と反対側の端部には、ロアリテーナ42が固定されている。このロアリテーナ42と内燃機関10(詳しくは、そのシリンダヘッド)との間には、ロアスプリング44が圧縮状態で配設されている。このロアスプリング44の弾性力によって弁体18は閉弁方向(図3の上方向)に付勢されている。
アーマチャ軸32の軸方向における略中央部には高透磁率材料からなる円板状のアーマチャ46が固定され、また同アーマチャ軸32の一端にはアッパリテーナ48が固定されている。アーマチャ軸32においてこのアッパリテーナ48が固定された端部と反対側の端部は、弁軸30のロアリテーナ42側の端部に当接する。
電磁アクチュエータ40のケーシング50(図示略)内には、アッパコア52がアッパリテーナ48とアーマチャ46との間に位置して固定されている。同じくこのケーシング50内には、ロアコア54がアーマチャ46とロアリテーナ42との間に位置して固定されている。これらアッパコア52及びロアコア54はいずれも高透磁率材料によって環状に形成されており、それらの中央部にはアーマチャ軸32が往復動可能に挿通されている。
上記ケーシング50の一部をなすアッパキャップ56とアッパリテーナ48との間には、アッパスプリング58が圧縮状態で配設されている。このアッパスプリング58の弾性力により弁体18は開弁方向(図3の下方向)に付勢されている。
また、アッパキャップ56には変位量センサ28が取り付けられている。この変位量センサ28は、同変位量センサ28とアッパリテーナ48との間の距離に応じて変化する電圧信号を出力する。この電圧信号(検出信号)に基づいて弁体18の変位量を検出することができる。なお変位量センサ28の検出信号は、後述する電子制御装置72に取り込まれている。
アッパコア52においてアーマチャ46と対向する面には、アーマチャ軸32の軸心を中心とする環状の溝60が形成され、同溝60内には同じく環状をなすアッパコイル62が配設されている。このアッパコイル62とアッパコア52とによって弁体18を閉弁方向に駆動するための閉駆動用電磁石64が構成されている。この閉駆動用電磁石64の発生する磁力によって、アッパスプリング58の弾性力に抗してアーマチャ46が閉駆動用電磁石64側に吸引され、同閉駆動用電磁石64に吸着される。そして、このとき傘部34が弁座36に着座し、排気弁は全閉状態となる。このときの弁体18の位置を以下では「閉弁位置」と称する。
一方、ロアコア54においてアーマチャ46と対向する面には、アーマチャ軸32の軸心を中心とする環状の溝66が形成され、同溝66内には同じく環状をなすロアコイル68が配設されている。このロアコイル68とロアコア54とによって弁体18を開弁方向に駆動するための開駆動用電磁石70が構成されている。この開駆動用電磁石70の発生する磁力によって、ロアスプリング44の弾性力に抗してアーマチャ46が開駆動用電磁石70側に吸引され、同開駆動用電磁石70に吸着される。そして、このとき傘部34は弁座36から最も離間した状態となり排気弁は全開状態となる。このときの弁体18の位置を以下では「開弁位置」と称する。
なお図3は、閉駆動用電磁石64及び開駆動用電磁石70に電磁力が発生しておらず、それら閉駆動用電磁石64及び開駆動用電磁石70の双方からアーマチャ46が離間している状態を示している。通常、機関停止時や弁体18が脱調状態になったときにこうした状態となる。この状態では、アーマチャ46はロアスプリング44の弾性力とアッパスプリング58の弾性力とが釣り合う、アッパコア52及びロアコア54間の略中間位置で静止する。また、この状態では傘部34が弁座36から離間しており、排気弁は半開状態となっている。この状態にあるときの弁体18の位置を以下では「中立位置」と称する。
上記閉駆動用電磁石64及び開駆動用電磁石70(詳しくは、アッパコイル62及びロアコイル68)は、内燃機関10の各種制御を統括して行う電子制御装置72によって通電制御される。この電子制御装置72は、CPUやメモリ、閉駆動用電磁石64や開駆動用電磁石70に駆動電流(励磁電流)を出力する駆動回路の他、上記各種センサの検出信号を取り込む入力回路、この検出信号をA/D変換するA/D変換器(いずれも図示略)等を備えて構成されている。電子制御装置72は各検出信号に基づいて各種の演算を行い、その演算結果に基づいて上記各種制御を実行する。
ここで、本実施の形態にかかる内燃機関10では、各弁体18における異常発生の有無やその発生状況に応じて、以下の各運転モードのうちの何れかが選択され、その選択された運転モードに基づく機関運転が実行される。
<通常運転モード>:全ての弁体18が駆動され、全気筒が稼働される。
全ての弁体18が正常に動作しているときに選択される。
<減筒運転モード>:異常が生じた弁体18に対応する気筒の稼働が停止され、他の気筒が稼働される。
車両を退避走行させる際に選択されるモードであり、何れかの弁体18を駆動することのできない異常が生じた場合に選択される。
<片弁運転モード>:異常の生じた弁体18が閉弁位置で保持され、その状態で全気筒が稼働される(以下では、これを「片弁運転」という)。
これも車両を退避走行させる際に選択されるモードであり、特定異常時に選択される。なお、この「特定異常時」とは、同一気筒において同一機能の弁体18を駆動する2つの電磁アクチュエータ40の一方に動作異常が生じ、該異常がその異常の生じた電磁アクチュエータ40に対応する弁体18を同電磁アクチュエータ40によって閉弁保持可能な特定異常であるときを指す。具体的には、例えばロアコイル68と電子制御装置72とを繋ぐ配線の断線や、ロアコイル68自体の断線等、閉駆動用電磁石64が正常に作動し且つ開駆動用電磁石70が正常に作動しないといった動作異常が上記2つの電磁アクチュエータ40の一方に生じたときが挙げられる。
以下、そうした運転モードを選択する処理の具体的な処理手順について説明する。
この処理は、各弁体18の何れかが正常に作動していない状態、いわゆる脱調状態である旨検知されたときに、その検知された弁体18にかかる処理として、電子制御装置72により実行される。
図4に示すように、この処理では先ず、アッパコイル62の駆動電流についての制御指令値と実際の電流値とが略一致しているか否かが判断される(ステップS100)。これが略一致している場合には(ステップS100:YES)、少なくともアッパコイル62には断線等の異常が生じておらず、閉駆動用電磁石64は正常に作動しているとして、次にロアコイル68の駆動電流についての制御指令値と実際の電流値とが略一致しているか否かが判断される(ステップS102)。そして、これも略一致している場合には(ステップS102:YES)、ロアコイル68にも断線などの異常が生じておらず、上記脱調状態からの復帰が可能であるとして、その復帰を図るための処理(初期駆動処理)が実行される(ステップS104)。
この初期駆動処理では、具体的には、アッパコイル62とロアコイル68とに交互に駆動電流が供給される。これは次の理由による。弁体18の駆動開始時、すなわち弁体18が中立位置にあるときに、アッパコイル62(若しくはロアコイル68)のみに通電してアーマチャ46(詳しくは弁体18)を閉弁位置(若しくは開弁位置)まで変位させるためには大きな駆動電流が必要になる。このため、比較的小さい駆動電流を、上述のように交互に供給することによって弁体18を揺動させて、その揺動幅を徐々に大きくするようにしている。
その後、上記初期駆動処理が正常に終了したか否かが判断される(ステップS106)。ここでは、例えば所定時間が経過するまでに、弁体18が閉弁位置あるいは開弁位置に達したことをもって正常に終了した旨の判断がなされる。この所定時間としては、動弁機構38が正常に機能していれば、弁体18を閉弁位置あるいは開弁位置まで確実に変位させることの可能な時間が設定されている。
そして、初期駆動処理が正常に終了すると(ステップS106:YES)、弁体18が上記脱調状態から復帰したとして、前記「通常運転モード」が選択される(ステップS108)。
一方、初期駆動処理が正常に終了しないときには(ステップS106:NO)、例えばアッパスプリング58やロアスプリング44の折損等、アッパコイル62やロアコイル68以外の部分に何らかの異常が生じているとして、「減筒運転モード」が選択される(ステップS110)。また、アッパコイル62の駆動電流についての制御指令値と実際の電流値とが一致しない場合には(ステップS100:NO)、アッパコイル62に異常が生じており、これに対応する弁体18を閉弁位置で保持することができないとして、この場合にも「減筒運転モード」が選択される。
他方、ロアコイル68の駆動電流についての制御指令値が実際の電流値と一致しない場合には(ステップS102:NO)、このとき弁体18を適正に駆動することができないとはいえ、アッパコイル62を通じて弁体18を閉弁位置に変位させて同位置で保持することが可能であるとして、「片弁運転モード」が選択される(ステップS112)。
このように、各運転モードの何れかが選択された後(ステップS108,S110,S112)、本処理は一旦終了される。
ここで、本実施の形態では、上記運転モード選択処理において「片弁運転モード」が選択されると、その後において異常の生じた電磁アクチュエータ40に対応する弁体18を、同電磁アクチュエータ40によって閉弁位置に向けて変位させて同位置で保持する保持制御が実行される。そして、内燃機関10は、保持制御によって上記弁体18が閉弁位置で保持されるまでは減筒運転され、同弁体18が閉弁位置で保持された後においては片弁運転される。
さて、本実施の形態では特に、動弁機構38の動作時に生じるフリクションが小さい旨判断されるまでの期間、そうした保持制御の実行を禁止するようにしている。
以下、そうした保持制御を含む片弁運転モードにかかる処理について、図5のフローチャートを参照しつつ説明する。
このフローチャートは上記片弁運転モードにかかる処理の具体的な処理手順を概念的に示したものであり、同フローチャートに示される一連の処理は、実際には、片弁運転モードの選択時において所定周期毎に実行される処理として、電子制御装置72により実行される。本実施の形態では、このフローチャートに示される一連の処理が、前記特定異常時にフリクションが小さい旨判定されるまでの期間、保持制御の実行が禁止されるように動弁機構を制御する制御手段として機能する。
図5に示すように、この処理では先ず、一旦脱調状態となった弁体18が閉弁位置で保持されているか否かが判断される(ステップS200)。
未だ弁体18が閉弁位置で保持されていない場合には(ステップS200:NO)、次に所定周期(例えば1分)毎のタイミングにおいて(ステップS202:YES)、動弁機構38の動作時に生じるフリクションを測定する処理が実行される(ステップS204)。同処理の測定対象となるフリクションとしては、上記異常が生じた電磁アクチュエータ40を駆動する際に生じるフリクションの他、正常な電磁アクチュエータ40を駆動する際に生じるフリクションを採用することが可能である。本実施の形態では、異常の生じた電磁アクチュエータ40の、特にこれに対応する弁体18を閉弁方向に変位させるべく駆動される際に生じるフリクションが測定される。具体的には、同電磁アクチュエータ40のアッパコイル62に一定電流が供給され、そのときにおける弁体18の最大変位量Hmaxが記憶される。そして、この最大変位量Hmaxが上記フリクションの指標値として用いられる。
そうした処理の後、上記保持制御の実行条件が成立しているか否かが判断される(ステップS206)。ここでは、以下の(条件a)〜(条件c)の全てが満たされることをもって、実行条件が満たされた旨判断される。
(条件a)動弁機構38に供給される潤滑油の温度(前記潤滑油温THO)が所定温度以上である。
(条件b)冷却水温THWが所定温度以上である。
(条件c)最大変位量Hmaxが所定量以上である。
ここで、上記フリクションは、該動弁機構38の潤滑に供される潤滑油の温度(潤滑油温THO)や機関温度、冷却水温THWと高い相関を有する。具体的には、潤滑油温THOや機関温度、或いは同機関温度と相関の高い冷却水温THWが高くなるほど、動弁機構38の動作時にその各可動部においてフリクションを発生させる潤滑油の温度についてもこれが高くなることから、フリクションは小さくなる傾向にある。このため、上記(条件a)及び(条件b)が満たされることをもって、上記フリクションが所望レベルよりも小さいことを判断することが可能である。
一方、同一態様で電磁アクチュエータ40を制御した場合、上記フリクションが小さいときほど弁体18の最大変位量Hmaxが大きくなる。このため、上記(条件c)が満たされることをもって、上記フリクションが実際に所望レベルよりも小さくなっていることを判断することが可能である。
したがって、それら(条件a)〜(条件c)からなる実行条件が満たされることをもって、上記フリクションが所望レベルよりも小さいことを精度良く判定することができる。本実施の形態では、このステップS206の処理が、動弁機構38の動作時に生じるフリクションが小さいか否かを判定する判定手段として機能する。
そして、実行条件が成立しているときには(ステップS206:YES)、次に実行タイミングであるか否かが判断される(ステップS208)。この実行タイミングとしては、上記保持制御の実行開始に適したタイミングであって、同制御を通じて弁体18を速やかに閉弁位置まで変位させることの可能なタイミングが算出、及び設定されている。
実行タイミングとして、具体的には、クランク角及び機関回転速度NEに基づき算出した上死点到達タイミングT1よりも、弁体18の中立位置から閉弁位置までの移動に要する時間T2だけ早いタイミング(=T1−T2)が設定される。このタイミングで上記保持制御が開始されると、同制御はピストンの上昇中にあって燃焼室12内の圧力が特に高いとき、換言すれば、中立位置にある弁体18を閉弁方向に変位させるように作用する力が強いときに実行されるようになる。このため、そうした燃焼室12内の圧力を併せ用いて弁体18を閉弁位置に変位させることができ、同弁体18を速やかに閉弁位置まで変位させることができる。
そして、実行条件が未成立である場合には(ステップS206:NO)、このとき上記フリクションが大きいために、保持制御を実行すると消費電力の不要な増大を招くとして、減筒運転が継続され(ステップS210)、本処理は一旦終了される。
一方、実行タイミングでないと判断される場合には(ステップS206:YES、及びステップS208:NO)、上記フリクションは小さくなっているが、保持制御の実行開始に適したタイミングではないとして、この場合にも減筒運転が継続され、本処理は一旦終了される。
その後、本処理が繰り返し実行されて、実行条件が成立し(ステップS206:YES)、且つ実行タイミングになると(ステップS208:YES)、上記保持制御の実行が開始される(ステップS212)。この保持制御は次のように実行される。すなわち、図6(a)に示すように、所定の周期Tsをもって、アッパコイル62の通電と通電停止とが切り換えられる。この所定の周期Tsは、弁体18を自由振動させたときの固有振動数に対応する周期として設定される。これにより、保持制御の際には、弁体18に対して、これを開弁側に変位させようとする力と閉弁側に変位させようとする力とが上記固有振動数に対応する周期をもって交互に加わるようになる。その結果、図6(b)に示すように、弁体18は共振状態となってその振幅が徐々に増大し、これにより弁体18が閉弁位置まで変位されるようになる。
その後、弁体18が閉弁位置に達したか否かが判断され(図5:ステップS214)、未だ閉弁位置に達していない場合には(ステップS214:NO)、保持制御の実行継続時間が所定時間以上になったか否かが判断される(ステップS216)。所定時間未満である場合には(ステップS216:NO)、弁体18が閉弁位置に達するまでの期間、或いは上記実行継続時間が所定時間に達するまでの期間、上記ステップS214,S216の処理が繰り返し実行される。
その後、実行継続時間が所定時間以上になると(ステップS216:YES)、保持制御によっても弁体18を閉弁位置に移行させることができなかったとして、減筒運転が継続され(ステップS210)、本処理は一旦終了される。
一方、実行継続時間が所定時間以上になるよりも前に、弁体18が閉弁位置に達した場合には(ステップS214:YES)、その後においてアッパコイル62に弁体18を閉弁位置で保持可能なだけの電流(保持電流)が供給されて、同弁体18が閉弁位置に保持され、内燃機関10が片弁運転される(ステップS218)。そして、このように弁体18が一旦閉弁位置に達した後においては(ステップS200:YES)、片弁運転が継続して実行される。
以下、上述した運転モード選択処理及び片弁運転モード処理の具体的な処理態様について、図7に示すタイミングチャートを参照しつつ説明する。
なお、図7は上記処理態様の一例を示している。本例の時刻t1以前においては、同一気筒にあって同一の機能を有する2つの弁体18が共に正常に動作しており、通常運転モードが選択されている。また本例は、このとき弁体18を開閉駆動するタイミングが訪れると、それら弁体18が交互に開閉駆動される例を示している。
さて、時刻t1において、それら弁体18の一方(弁体A)が正常動作している状態で、他方(弁体B)が脱調状態になるといった前記特定異常が生じると、片弁運転モードが選択される。このとき、脱調状態になった弁体Bが中立位置に変位する一方、正常に動作している弁体Aが閉弁位置に保持されて、内燃機関10が減筒運転される。
その後、冷却水温THWが上昇するなどして上記フリクションが小さくなり、実行条件が成立すると(時刻t2)、その後において前記保持制御が実行される(時刻t2〜t3)。そして、これにより上記弁体Bが閉弁位置まで変位すると(時刻t3)、同弁体Bが閉弁位置で保持されるとともに弁体Aの開閉駆動が開始される。そして、その後において内燃機関10が片弁運転される。
このように、本実施の形態によれば、動弁機構38の動作時に生じるフリクションが大きいとき、換言すれば保持制御の実行に際して大きな電力が必要になるときには、同保持制御の実行開始が禁止される。そして、その後において動弁機構38のフリクションが小さくなるのを待って、保持制御の実行が開始される。このため、フリクションの大小にかかわらず保持制御の実行を開始する装置と比べて、消費電力の増大を抑えつつ、異常の生じた電磁アクチュエータ40に対応する弁体18を閉弁位置に移動させて同弁体18に対応する気筒を稼働することができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)動弁機構38の動作時に生じるフリクションが小さいか否かを判定し、前記特定異常時に同フリクションが小さい旨判定されるまでの期間、前記保持制御の実行を禁止するようにした。これにより、消費電力の増大を抑制しつつ、異常が生じた電磁アクチュエータ40に対応する気筒を稼働することができるようになる。
(2)動弁機構38の潤滑に供される潤滑油の温度が所定温度以上であることを条件に上記フリクションが小さい旨判定するようにしたために、その判定を精度良く行うことができる。
(3)また、機関温度と相関の高い冷却水温THWが所定温度以上であることを条件に、フリクションが小さい旨判定するようにしたために、その判定をより精度良く行うことができる。
(4)また、異常の生じた電磁アクチュエータ40のアッパコイル62に一定電流を供給したときにおける弁体18の最大変位量Hmaxが所定量以上であることを条件に、上記フリクションが小さい旨判定するようにしたために、フリクションが実際に小さくなったことを精度良く判定することができる。
(5)閉駆動用電磁石64が正常に作動し、且つ開駆動用電磁石70が正常に作動しないといった動作異常が、同一気筒において同一機能の弁体18を駆動する2つの電磁アクチュエータ40の一方に生じたときを、上記特定異常時とした。この特定異常時においては、閉駆動用電磁石64によってアーマチャ46を吸引することにより、異常の生じた電磁アクチュエータ40に対応する弁体18を閉弁位置に変位させて同位置で保持することができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・速やかに、或いは適正に弁体18を閉弁位置に変位させることが可能であれば、前記実行タイミングは任意に変更可能である。
・前記実行条件として、(条件a)〜(条件c)の何れか2つを組み合わせて、或いはそれらの何れか一つのみを用いるようにしてもよい。
・また、(条件a)及び(条件b)が共に、或いは何れか一方が満たされたことを条件に前記フリクションを測定する処理を実行し、その後に(条件c)が満たされたことを条件に保持制御の実行を開始するようにしてもよい。こうした構成では、(条件a)や(条件b)が満たされないとき、すなわち上記フリクションが大きい可能性が高いときには、保持制御にかかる処理、及びフリクションを測定する処理が共に実行されない。これにより、電磁アクチュエータ40の制御の不要な実行が抑制されて、消費電力の更なる低減が図られるようになる。しかも、(条件a)や(条件b)が満たされ、フリクションが小さい可能性が高くなったときに、(条件c)を通じてフリクションが小さくなっていることを実際に確認し、その上で保持制御を実行することもできる。
・(条件b)に代えて、(条件b’)機関温度が所定温度以上であること、といった条件を用いてもよい。
・また、上記フリクションが小さい旨判定するための条件としては、以下の各条件を採用することもできる。
(条件d)機関始動後における経過時間が所定時間以上であること。
(条件e)機関始動後における燃料噴射量の積算値が所定値以上であること。
(条件f)機関始動後における吸入空気量の積算値が所定値以上であること。
これら条件によれば、潤滑油温THOや機関温度が確実に所定温度以上となる期間、機関運転が継続されたことを判断し、これをもってフリクションが小さい旨判定することができる。また、例えば機関始動時における潤滑油温THOや機関温度が高いときほど上記所定時間を短く、或いは上記各所定値として小さい値を設定する等、機関始動時における潤滑油温THOや機関温度に基づいて上記所定時間や各所定値を設定することも可能である。
・上記実施の形態では、フリクションを測定する処理を所定周期毎に実行するようにした。これに代えて、同処理において記憶された最大変位量Hmaxに基づいて、次回の処理タイミングを算出し、その処理タイミングにおいて当該処理を実行するようにしてもよい。同構成では、最大変位量Hmaxが小さいときほど、次回の処理タイミングまでの期間が長くなるように処理タイミングを設定すればよい。これにより、上記フリクションが大きいときほど、すなわち同フリクションが小さくなるまでに長い時間が必要なときほど、処理タイミングを遅いタイミングに設定することができ、電磁アクチュエータ40の制御の不要な実行を好適に抑制することができるようになる。
・上記実施の形態では、アッパコイル62に一定電流を供給したときにおける弁体18の最大変位量Hmaxを記憶し、これを上記フリクションの指標値として用いるようにした。最大変位量Hmaxに限らず、弁体18の変位速度や変位加速度、同弁体18に作用する減衰量等、弁体18の他の駆動態様を記憶し、これを上記指標値として用いることが可能である。具体的には、例えば変位速度が所定速度以上であることや、変位加速度が所定速度以上であること等によっても、上記フリクションが小さい旨判定することができる。また、アッパコイル62に一定電流を供給することに限らず、電磁アクチュエータ40への電力供給態様は任意に変更可能である。要は、異常の生じた電磁アクチュエータ40への供給電力と弁体18の駆動態様との関係を監視することができればよい。これにより、同関係についての監視結果に基づいてフリクションが小さい旨の判定を行うことができるようなる。
・図8(a)に一例を示すように、保持制御にかかる処理として、アッパコイル62に所定電流を流すようにしてもよい。こうした構成によっても、通常駆動時と比較して大きな電流を流すことにより、図8(b)に示すように、弁体18を閉弁位置に変位させて同位置で保持することができる。なお上記所定電流としては、予め定められた一定電流の他、機関運転状態に基づき算出される所定電流を用いることもできる。
・また、これに併せて、或いはこれに代えて、アッパコイル62の駆動電流を、弁体18の目標変位と実際の変位との偏差に基づいてフィードバック制御すること等も可能である。
・また、弁体18及び電磁アクチュエータ40により構成されるばね−質量系をモデル化した振動モデルから、弁体18を速やかに閉弁位置に変位させるために必要な電磁力を算出し、それに応じた電流をアッパコイル62に供給するようにしてもよい。
・本発明は、吸気弁として機能する3つ以上の弁体が設けられた内燃機関や、排気弁として機能する3つ以上の弁体が設けられた内燃機関にも適用可能である。これら構成にあっては、同一気筒において同一機能の弁体を駆動する複数の電磁アクチュエータの一部に異常が生じ、且つ異常の生じた電磁アクチュエータに対応する弁体を同電磁アクチュエータによって閉弁保持可能なときを特定異常時とすればよい。
本発明の一実施の形態が適用される内燃機関の概略構成を示すブロック図。 同内燃機関の一気筒における吸排気構造を示す平面断面図。 弁体及びその周辺構造を示す部分断面図。 運転モード選択処理の処理手順を示すフローチャート。 片弁運転モード処理の処理手順を示すフローチャート。 (a)(b)保持制御にかかる処理の処理態様の一例を示すタイミングチャート。 一連の処理についてその処理態様の一例を示すタイミングチャート。 (a)(b)保持制御にかかる処理の変形例についてその処理態様の一例を示すタイミングチャート。
符号の説明
10…内燃機関、12…燃焼室、14,14a,14b…吸気通路、16,16a,16b…排気通路、18…弁体、20…クランク軸、22…クランクセンサ、24…水温センサ、26…油温センサ、28…変位量センサ、30…弁軸、32…アーマチャ軸、34…傘部、36…弁座、38…動弁機構、40…電磁アクチュエータ、42…ロアリテーナ、44…ロアスプリング、46…アーマチャ、48…アッパリテーナ、50…ケーシング、52…アッパコア、54…ロアコア、56…アッパキャップ、58…アッパスプリング、60…溝、62…アッパコイル、64…閉駆動用電磁石、66…溝、68…ロアコイル、70…開駆動用電磁石、72…電子制御装置。

Claims (6)

  1. 吸気弁として機能する複数の弁体又は排気弁として機能する複数の弁体が同一気筒に設けられた内燃機関に適用され、それら弁体に対応して各別に設けられた電磁アクチュエータによって各弁体を各別に開閉駆動する動弁機構を有し、同一気筒において同一機能の弁体を駆動する複数の電磁アクチュエータの一部に異常が生じ、該異常がその異常の生じた電磁アクチュエータに対応する弁体を同電磁アクチュエータによって閉弁保持可能な特定異常である時に、該弁体を閉弁位置に向けて前記異常の生じた電磁アクチュエータへの通電によって変位させて同位置で保持する保持制御を実行し、前記特定異常の生じていない電磁アクチュエータによる弁体の駆動を通じて当該気筒を稼働する内燃機関の制御装置において、
    前記動弁機構の動作時に生じるフリクションが小さいか否かを判定する判定手段と、
    前記特定異常時に前記フリクションが小さい旨判定されるまでの期間、前記保持制御の実行が禁止されて前記異常の生じた電磁アクチュエータへの通電が禁止されるように前記動弁機構を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記判定手段は前記動弁機構の潤滑に供される潤滑油の温度が所定温度以上であることを条件に前記フリクションが小さい旨判定する
    請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記判定手段は機関温度が所定温度以上であることを条件に前記フリクションが小さい旨判定する
    請求項1又は2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記判定手段は前記異常が生じた電磁アクチュエータへの供給電力と弁体の駆動態様との関係を監視し、その監視結果に基づいて前記フリクションが小さい旨の判定を行う
    請求項1乃至3の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記判定手段は前記電磁アクチュエータへの電力供給により生じる前記弁体の変位速度が所定速度以上又は最大変位量が所定量以上であることを条件に前記フリクションが小さい旨判定する
    請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記電磁アクチュエータは前記弁体を閉弁方向に変位させるべくこれを吸引する閉駆動用電磁石と同弁体を開弁方向に変位させるべくこれを吸引する開駆動用電磁石とを有してなり、前記特定異常時とは前記閉駆動用電磁石が正常に作動し且つ前記開駆動用電磁石が正常に作動しないときである
    請求項1乃至5の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
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