JP4259033B2 - 農園芸用植物病害防除組成物及び農園芸用植物の病害防除方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、農園芸用植物の病害防除組成物および該組成物を用いる農園芸用植物の病害防除方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、農園芸植物、特に作物栽培における植物の病害防除剤として、種々の合成殺菌剤が使用されているが、安全性や環境保護の点から、より毒性の低い病害防除剤が求められている。
【0003】
また、従来から汎用される有機酸や無機酸を有効成分とする消毒剤や殺菌剤は知られているが、栽培中の作物の病害防除における効力は充分なものとはいえなかった。
【0004】
本発明は、農園芸植物、特に作物栽培における植物病害を有効に防除し得るのみならず、優れた安全性を有するとともに環境保護の点においても優れる農園芸植物病害防除組成物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる状況下、本発明者らは、農園芸植物病害防除組成物について検討を重ねた結果、特定の酸の塩と特定の界面活性剤とを組み合わせることにより前記課題が解決すること、さらにはかかる組成物を栽培時における農園芸用植物に茎葉処理することにより植物の病害を効果的に防除できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
即ち本発明は、(a)酢酸アルカリ金属塩及びクエン酸アルカリ金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種及び(b)アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸の塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアルキレンエーテル型シリコン系界面活性剤およびアルキルアミノカルボン酸型両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする農園芸用植物病害防除組成物(以下、本組成物と記す。)及び本組成物を栽培中の農園芸用植物に茎葉処理することを特徴とする農園芸用植物の病害防除方法に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本組成物における、(a)酢酸アルカリ金属塩及びクエン酸のアルカリ金属塩から選ばれる少なくとも1種(以下、A成分と記す。)としては、具体的には酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム等が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上の混合物で用いることができる。
【0008】
本組成物における、(b)アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸の塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアルキレンエーテル型シリコン系界面活性剤およびアルキルアミノカルボン酸型両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、B成分と記す。)としては、例えば次に示すものが挙げられる。また、B成分は市販されており、かかる市販品を使用することもできるので合わせて例示する。
【0009】
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸カリウム、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、市販品としては例えばソルポール5060(東邦化学工業社の商品名)、ニューカルゲンSX−C(竹本油脂社の商品名)等;ポリオキシエチレンオクタデセニルエーテルリン酸等のポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸、市販品としては例えばフォスファノールRB−410(東邦化学工業社の商品名)等;ポリオキシエチレンオクタデセニルエーテルリン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルキルアミン塩等のポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸の塩、市販品としては例えばフォスファノールGB−520(東邦化学工業社の商品名)等;ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、例えばペグノールL−20S(東邦化学工業社の商品名)等;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、市販品としては例えばペポールB−184(東邦化学工業社の商品名)等;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体等のポリオキシアルキレンエーテル型シリコン系界面活性剤、市販品としては例えばKF642(信越化学工業社の商品名)等;アルキルジ(アミノエチル)グリシン、(ポリ)アルキルポリアミノエチルグリシン、モノ又はジオクチルアミノエチルグリシン塩酸塩、アルキルアミノエチルカルボン酸ナトリウム塩、アルキルジ(アミノエチル)グリシンナトリウム塩等のアルキルアミノカルボン酸型両性界面活性剤、市販品としては例えばニッサンアノンLG(日本油脂社の商品名)、オバゾリン516S(東邦化学工業社の商品名)、サラボン50(竹本油脂社の商品名)、リポミンLA(ライオン油脂社の商品名)、レボン15(三洋化成工業社の商品名)等。B成分は単独であるいは2種以上を混合して用いることができる。尚、本明細書において、「ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸」、「ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸の塩」及び「ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル」はそれぞれ、「ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸またはポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸」、「ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸の塩またはポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸の塩」及び「ポリオキシアルキレンアルキルエーテルまたはポリオキシアルキレンアルケニルエーテル」の意である。
【0010】
本組成物の形態としては、水溶剤、水和剤、顆粒状水和剤、乳剤、液剤等の、A成分及びB成分を含む製剤の形態や、該製剤を水等により希釈した希釈液の形態が挙げられる。
【0011】
本組成物におけるA成分とB成分の割合は、通常、50:1〜1:1(重量比)であり、好ましくは、14:1〜1.5:1(重量比)である。
本組成物が製剤形態の場合、本組成物中のA成分の濃度は、通常20〜95重量%であり、好ましくは30〜70重量%である。本組成物中のB成分の濃度は、通常2〜20重量%であり、好ましくは5〜20重量%である。
【0012】
本組成物が前記製剤の希釈液の形態の場合、本組成物中のA成分の濃度は、通常400〜4000ppmであり、好ましくは500〜2000ppmである。本組成物中のB成分の濃度は、通常40〜800ppmであり、好ましくは50〜600ppmである。
【0013】
本組成物が製剤形態の場合、A成分及びB成分を、固体担体または液体担体と混合し、必要によりさらに界面活性剤、pH調節剤、水溶性増粘剤等の製剤補助剤等を添加・混合する一般的な方法により製造することができる。
【0014】
固体担体としては、例えばクレー、タルク、ベントナイト、酸性白土、珪藻土、炭酸カルシウム、ゼオライト、澱粉、デキストリン、ホワイトカーボン、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムおよび塩化カリウム等を挙げることができ、液体担体としては、例えば水、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の炭素数1〜8のモノアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコール等の炭素数2〜8のジオール等を挙げることができる。
【0015】
界面活性剤としては、例えば公知の陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
【0016】
pH調節剤としては、例えばリン酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム及び酒石酸カリウムナトリウム等を挙げることができ、水溶性増粘剤としては、例えばキサンタンガム、グアーガム、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム及びポリビニルアルコール等を挙げることができる。
【0017】
本組成物を農園芸用植物に施用することにより、該植物の病害を防除することができる。
【0018】
通常は、前記した水溶剤、水和剤、顆粒状水和剤、乳剤、液剤等のA成分及びB成分を含有する製剤を水等により希釈した希釈液の形態で、本組成物は農園芸用植物に施用される。
【0019】
施用時における本組成物中のA成分の濃度は、通常400〜4000ppmであり、好ましくは500〜2000ppmである。本組成物中のB成分の濃度は、通常40〜800ppmであり、好ましくは50〜600ppmである。
【0020】
本組成物の施用量は、施用場所10アール当たり、A成分量に換算して、一般的には40〜1200g、好ましくは50〜600gであり、B成分量に換算して、一般的には4〜240g、好ましくは5〜180gである。
【0021】
対象となる農園芸植物としては、例えばキュウリ、トマト、イチゴ、ナス、メロン、カボチャ、ピーマン等の果菜類、ネギ、タマネギ、ニラ、レタス、キャベツ等の葉菜類、ニンジン、ダイコン、バレイショ等の根菜類、ダイズ、アズキ、インゲン等の豆類、ミカン等の柑橘類、ブドウ、ナシ、リンゴ、ウメ、カキ、モモ、オウトウ等の果樹類、バラ、キク等の花卉類、マサキ、カシ等の庭木・花木類、その他テンサイ、チャ、シバ等を挙げることができる。
【0022】
本組成物は特に、農園芸用植物の栽培時に該植物の茎葉、特にその葉面に施用することにより該植物の病害を効果的に防除することができる。本組成物は農園芸作物の栽培中のどの時点で施用してもよいが、例えば、本組成物を農園芸植物の病害が発生する前、または発生初期から定期的に数回施用することにより、病害の予防または病害のそれ以上の進行を抑えることができる。
【0023】
本組成物の施用方法としては、例えば、ハンドスプレーヤー、蓄圧式噴霧器、動力噴霧器、スプリンクラー等の散布器や散水装置を用いて、植物の茎葉部、特に葉面に散布する方法を挙げることができる。
【0024】
対象病害としては、例えばイチゴ、キュウリ、ピーマン等のうどんこ病、キュウリ、ブドウ糖のべと病、トマト、バレイショ等の疫病、ナス、トマト等の灰色かび病、キク、ネギ等のさび病、ナシ、リンゴ等の赤星病、イチゴ、瓜科作物等の炭そ病、トマト葉かび病、ナスすすかび病、ナシ黒斑病、リンゴ等のすす点・すす斑病、カンキツ類、ウメ等のかいよう病等を挙げることができる。特に、うどんこ病、べと病、灰色かび病、炭そ病、トマト葉かび病、赤星病については本組成物の施用によって、より効果的に防除できる。
【0025】
【実施例】
次に本発明を実施例及び試験例により、更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の説明において「部」は重量部を意味する。
【0026】
実施例1
酢酸ナトリウム50部、ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)10部およびクレー40部を粉砕混合し、本組成物1(水和剤)を得た。
【0027】
実施例2
酢酸ナトリウムに代えて、クエン酸ナトリウムを用いる以外は実施例1と同様にして本組成物2(水和剤)を得た。
【0028】
実施例3
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)に代えて、ホワイトカーボンとポリオキシエチレンオクタデセニルエーテルリン酸との混合物(1:1)を用いる以外は実施例1と同様にして本組成物3(水和剤)を得た。
【0029】
実施例4
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)に代えて、ホワイトカーボンとアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムとの混合物(1:1)を用いる以外は実施例1と同様にして本組成物4(水和剤)を得た。
【0030】
実施例5
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)に代えて、ホワイトカーボンと(ポリ)アルキルポリアミノエチルグリシンとの混合物(1:1)を用いる以外は実施例1と同様にして本組成物5(水和剤)を得た。
【0031】
実施例6
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)に代えて、ホワイトカーボンとポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマーとの混合物(1:1)を用いる以外は実施例1と同様にして本組成物6(水和剤)を得た。
【0032】
実施例7
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)に代えて、ホワイトカーボンとポリオキシエチレンエーテル型シリコン系界面活性剤との混合物(1:1)を用いる以外は実施例1と同様にして本組成物7(水和剤)を得た。
【0033】
実施例8
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)の量を5部とし、クレーの量を45部とした以外は実施例1と同様にして本組成物8(水和剤)を得た。
【0034】
実施例9
酢酸ナトリウムを25部とし、クレーの量を65部とした以外は実施例1と同様にして本組成物9(水和剤)を得た。
【0035】
実施例10
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)の量を5部とし、クレーの量を45部とした以外は実施例2と同様にして本組成物10(水和剤)を得た。
【0036】
実施例11
クエン酸ナトリウムの量を25部とし、クレーの量を65部とし対外は実施例2と同様にして本組成物11(水和剤)を得た。
【0037】
実施例12
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)の量を20部とし、クレーの量を30部とした以外は実施例1と同様にして本組成物12(水和剤)を得た。
【0038】
実施例13
酢酸ナトリウム50部、ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)10部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム10部およびクレー30部を粉砕混合し、本組成物13(水和剤)を得た。
【0039】
比較例1
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)を用いず、クレーの量を50部とした以外は実施例1と同様にして、比較組成物1(水和剤)を得た。
【0040】
比較例2
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)を用いず、クレーの量を50部とした以外は実施例2と同様にして、比較組成物2(水和剤)を得た。
【0041】
比較例3
酢酸ナトリウムを用いず、クレーの量を90部とした以外は実施例1と同様にして比較組成物3(水和剤)を得た。
【0042】
比較例4
酢酸50部及びポリオキシエチレンラウリルエーテル5部を、水45部に加え十分溶解攪拌して、比較組成物4(液剤)を得た。
【0043】
比較例5
クエン酸ナトリウムに代えてクエン酸を用いる以外は実施例2と同様にして比較組成物5(水和剤)を得た。
【0044】
比較例6
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)に代えて、ホワイトカーボンとポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルとの混合物(1:1)を用いる以外は実施例1と同様にして比較組成物6(水和剤)を得た。
【0045】
比較例7
ホワイトカーボンとポリオキシエチレンラウリルエーテルとの混合物(1:1)に代えて、ホワイトカーボンとアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムとの混合物(1:1)を用いる以外は実施例1と同様にして比較組成物7(水和剤)を得た。
【0046】
比較例8
酢酸ナトリウムに代えて、リンゴ酸ナトリウムを用いる以外は実施例1と同様にして比較組成物8(水和剤)を得た。
【0047】
比較例9
酢酸ナトリウムに代えて、フマル酸ナトリウムを用いる以外は実施例1と同様にして比較組成物9(水和剤)を得た。
【0048】
比較例10
酢酸ナトリウムに代えて、コハク酸ナトリウムを用いる以外は実施例1と同様にして比較組成物10(水和剤)を得た。
【0049】
比較例11
酢酸ナトリウムに代えて、酒石酸ナトリウムを用いる以外は実施例1と同様にして比較組成物11(水和剤)を得た。
【0050】
試験例1
キュウリ(品種:相模半白節成、本葉2葉展開)1ポットにキュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca cucurbitae)の分生子懸濁液(106cfu/ml)をポット全体に噴霧接種し、4日後に本組成物1の500倍水希釈液をポット全体に約10ml噴霧処理した。噴霧処理1週間後に、ポット中の全葉について葉毎に病斑の状態を目視調査し、下記の基準で0〜5の範囲で判定した。また、薬害の有無も調べた。
また、本組成物1の500倍水希釈液を噴霧しない以外は同様に試験を行い、同様の調査及び判定を行った(無処理区)。
この判定結果から下記の式により防除価を求めた。尚、試験は3反復で行った。
また、本組成物2、比較組成物1、比較組成物2及び比較組成物3についてもそれぞれ本組成物1を用いた上記試験と同様の試験、調査及び判定を行い防除価を求めた。
結果を表1に示す。
【0051】
・病斑の状態
0:病斑無し 0.5:病斑面積5%未満 1:病斑面積5%以上10%未満
2:病斑面積10%以上25%未満 3:病斑面積25%以上50%未満
4:病斑面積50%以上75%未満 5:病斑面積75%以上
・発病度(%)=100×X/Y
X:a(0)×葉数+a(0.5)×葉数+a(1)×葉数+a(2)×葉数+a(3)×葉数
+a(4)×葉数+a(5)×葉数
a(0)×葉数:0×(病斑の状態が0であった葉数)
a(0.5)×葉数:0.5×(病斑の状態が0.5であった葉数)
a(1)×葉数、a(2)×葉数、a(3)×葉数、a(4)×葉数及びa(5)×葉数についても同様
Y:5×調査葉数
【0052】
・防除価(%)=100×(P−W)/P
P:無処理区発病度
W:各薬剤処理区発病度
【0053】
【表1】
【0054】
試験例2
本組成物1、本組成物2、比較組成物4及び比較組成物5を用いて試験例1と同様の試験、調査及び判定を行い防除価を求めた。結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
試験例3
本組成物1、本組成物3、本組成物4、本組成物5、本組成物6、本組成物7、比較組成物6及び比較組成物7を用いて試験例1と同様の試験、調査及び判定を行い防除価を求めた。結果を表3に示す。
【0057】
【表3】
【0058】
(I):ポリオキシエチレンラウリルエーテル
(II):ポリオキシエチレンオクタデセニルエーテルリン酸
(III):アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(IV):ポリアルキルポリアミノエチルグリシン
(V):ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー
(VI):ポリオキシエチレンエーテル型シリコン系界面活性剤
(VII):ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル
(VIII):アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム
【0059】
試験例4
本組成物1、本組成物2、比較組成物8、比較組成物9、比較組成物10及び比較組成物11を用いて試験例1と同様の試験、調査及び判定を行い防除価を求めた。結果を表4に示す。
【0060】
【表4】
【0061】
試験例5
本組成物1、本組成物2、本組成物8、本組成物9、本組成物10及び本組成物11を用い、本組成物8及び本組成物10については希釈倍率を250倍とした以外は試験例1と同様の試験、調査及び判定を行い防除価を求めた。結果を表5に示す。
【0062】
【表5】
【0063】
試験例6
本組成物1、本組成物8及び本組成物12を用いて試験例1と同様の試験、調査及び判定を行い防除価を求めた。結果を表6に示す。
【0064】
【表6】
【0065】
試験例7
キュウリ(品種:相模半白節成、子葉展開期)の子葉上にペーパディスク(φ8mm)を一葉につき1個置き、灰色かび病菌(Botrytis cinerea)の胞子懸濁液(1/2PD培地に胞子濃度が約106cfu/mlになるように調整)を該ペーパディスク(φ8mm)に40μl滴下し、本組成物13の250倍水希釈液を同量滴下した。その後5日間18℃の恒温室内で静置した後、病斑直径を測定した。
また、無処理区として、本組成物13の250倍水希釈液に代えて水を滴下した以外は前記と同様に試験を行い、同様の測定を行った。
測定結果から下記の式により防除価を求めた。尚、試験は3反復で行った。
結果を表7に示す。
【0066】
・防除価(%)=100×(P−W)/P
P:無処理区病斑直径
W:本組成物13の希釈液処理区病斑直径
【0067】
【表7】
【0068】
試験例8
キュウリ(品種:相模半白節成、本葉2葉展開)1ポットに本組成物13の500倍水希釈液をポット全体に約10ml噴霧処理した。風乾後、キュウリべと病菌(Psudoperonospora cubensis)の分生子懸濁液(顕微鏡100倍視野で分生子5〜6個となる濃度)をポット全体に噴霧接種した。噴霧処理5日後に、ポット中の全葉について葉毎に病斑の状態を目視調査し、試験例1と同じ基準で判定した。また、薬害の有無も調べた。
また、本組成物13の500倍水希釈液を噴霧しない以外は同様に試験を行い、同様の調査及び判定を行った(無処理区)。
この判定結果から試験例1と同様にして防除価を求めた。
結果を表8に示す。
【0069】
【表8】
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、農園芸作物、特に作物栽培における植物病害を有効に防除し得るのみならず、優れた安全性を有すると共に環境保護の点においても優れる農園芸植物病害防除組成物を提供することができ、また、かかる組成物を栽培時における農園芸用植物に茎葉処理することにより植物の病害を極めて効果的に防除できる。
Claims (5)
- (a)酢酸アルカリ金属塩及びクエン酸アルカリ金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種及び
(b) アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸の塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアルキレンエーテル型シリコン系界面活性剤およびアルキルアミノカルボン酸型両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種
を含有することを特徴とする農園芸用植物病害防除組成物。 - (a) 酢酸アルカリ金属塩及びクエン酸アルカリ金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種と、(b)アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸の塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアルキレンエーテル型シリコン系界面活性剤およびアルキルアミノカルボン酸型両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種との重量比が50:1〜1:1である請求項1に記載の農園芸用植物病害防除組成物。
- (a) 酢酸アルカリ金属塩及びクエン酸アルカリ金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の組成物中の濃度が20〜95重量%であり、(b)アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸の塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアルキレンエーテル型シリコン系界面活性剤およびアルキルアミノカルボン酸型両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の組成物中の濃度が2〜20重量%である請求項1または2に記載の農園芸用植物病害防除組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の組成物を、栽培中の農園芸用植物に茎葉処理することを特徴とする農園芸用植物の病害防除方法。
- 組成物中の(a)酢酸アルカリ金属塩及びクエン酸アルカリ金属塩から選ばれる少なくとも1種の濃度が400〜4000ppmで、(b)アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸の塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアルキレンエーテル型シリコン系界面活性剤およびアルキルアミノカルボン酸型両性界面活性剤剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の濃度が40〜800ppmである請求項4に記載の方法。
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JP2002098456A JP4259033B2 (ja) | 2002-04-01 | 2002-04-01 | 農園芸用植物病害防除組成物及び農園芸用植物の病害防除方法 |
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