JP4258989B2 - 特許管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特許管理システムに関し、詳しくは、日本特許庁へ提出した特許出願書類等をデータベースにて選択図、発明者等を自動的に振り分け、既出願を容易に検索できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特許出願あるいは実用新案登録出願等の出願データの管理は、出願書類を明細書、図面等の分類毎にファイルに綴じて保存したり、書誌的事項をコンピュータに手入力することにより行われている。
【0003】
近時、出願件数の増大に伴い、出願データの管理は非常に煩雑な作業となっており、作業に長時間要する上に、手作業によるミスも生じやすいことが問題となってきている。これを解消するため、電子化されたデータによる特許文書の管理が提案されている。
例えば、特開平11−85799号では、包袋作成処理時に、特許文書から抄本を自動作成し、保管することにより、検索処理及び目視確認処理の負荷を軽減する特許抄本自動生成方式が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平11−85799号の特許抄本自動生成方式では、特許抄本に対して検索を行い、検索確認対象の文書量を縮減してはいるものの、抽出した各情報がリンクされておらず、各情報から他の情報を導き出すことができないという問題がある。
【0005】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、出願データを入力するだけで、自動的に出願データを各データ毎に蓄積し、必要なデータを選択すると、該データを含む他の出願データを表示することができ、煩雑な作業や作業ミスもなく容易に特許管理を行うことができる特許管理プログラムを提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、出願データの特許管理システムであって、
データベースには、少なくとも、特許庁へ提出した複数の特許出願あるいは/および実用新案登録出願の出願データが入力されると、該出願データに添付された要約書の選択図のみを蓄積する選択図記憶領域を備えると共に、上記特許出願あるいは/および実用新案登録出願の出願データの全文、出願番号、出願日あるいは/および出願人ファイル番号からなる他データを蓄積する他データ記憶領域を備え、
上記出願データがデータベースに入力されると、上記選択図記憶領域に上記選択図が、他データ記憶領域に上記他データが自動振り分けされる手順と、
上記選択図記憶領域に蓄積された各選択図が、他データ記憶領域に蓄積された対応する他データとリンクされる手順と、
上記選択図記憶領域に蓄積された各出願データの選択図が、図面表示の入力信号で、端末機の表示部に順次、1画面に複数の選択図が同時に分割表示されていく手順と、
表示された所要の選択図を選択すると、該選択図に対応する上記他データが表示される手順を実行することを特徴とする特許管理システムを提供している。
【0007】
日本特許庁へオンライン出願した出願データを、そのまま入力するだけで、自動的に図面をデータベースの図面記憶領域に蓄積し、かつ、該図面記憶領域に選択図記憶領域を設け、選択図は選択図記憶領域に蓄積し、該図面データは他データとリンクしているため、図面データのうちから選択図を端末機に表示し、必要な選択図を選択することにより、該選択図に対応する他の出願データを表示することができる。
このように、選択図と他データがリンクしているため、表示された選択図に関連する他データを瞬時に見つけることができ、選択図に発明の特徴点が開示されているため必要な出願データの管理に特に有用である。
【0008】
また、表示装置の1画面に複数の図面が同時に分割表示されるため、複数の出願データについて明細書等の文書の内容を読む必要がなく、出願番号等が分からない場合でも、図面により一目で必要なデータを判断することができる。
【0009】
本発明の特許管理システムによれば、コンピュータに上記のような一連の作業を機能させることができるため、明細書の内容の確認を図面データの選択図から容易に行うことができ、特許管理者や発明者の負担を低減することができる。
【0010】
上記図面は要約書の選択図としている。表示する図面を、要約書に記載している選択図とすることにより、発明のポイントとなる1つの図面を見るだけで発明の内容を理解でき、多数の図面を見ることなく、瞬時に必要な出願データを判断することができる。
【0011】
上記データベースには、さらに、特許庁へ提出した複数の特許出願あるいは/および実用新案登録出願に記載されている発明者の名前のみを蓄積する発明者名記憶領域を備え、
上記出願データがデータベースに入力されると、上記発明者名記憶領域に発明者名が、他データ記憶領域に上記他データが自動振り分けされる手順を備え、
上記発明者名記憶領域に蓄積された発明者名が規則順にまとめられると共に、各発明者名データと該当発明者が発明した出願の上記他データ記憶領域に蓄積された他データとリンクされる手順と、
上記発明者名記憶領域に蓄積された発明者名が、発明者表示の入力信号で、端末機の表示部に順次規則順で表示される手順と、
表示された所要の発明者名を選択すると、該発明者が発明した出願の上記他データが表示される手順を実行することが好ましい。
【0012】
発明者名が規則順に表示されるため、出願データの具体的な内容が判らない場合でも、発明者名からある程度の技術内容を予測することができ、同一の発明者が発明した関連出願データを容易に取り出すことができる。
また、上記規則順は五十音順あるいはABC順等と規則純に表示していくことにより、発明者の表示がよりわかりやすくなり、容易に必要なデータを取り出すことができる。
【0014】
上記データベースに入力される出願書類データは、日本国特許庁へのオンライン出願データあるいは/および日本国特許庁の電子図書館から通信ネットワークを介して取り込む公開公報データからなるものとしている。
【0015】
これにより、日本国特許庁へオンライン出願した出願データを、転用してそのままデータベースに入力するだけで、煩雑な作業を必要とせず、簡単にデータベースを作成することができる。
また、日本国特許庁の電子図書館から通信ネットワークを介して取り込むだけで、出願書類データを容易にデータベースに入力することができ、必要な種々のデータを容易にデータベースに入力することができ、必要な分野の関連する出願データ数を増加することができる。
【0016】
上記データは、HTML形式、XML形式であることが好ましい。これにより特許庁へオンライン出願したデータの入力を容易にすることができる。
【0017】
上記各出願データはファイル名を特定してデータベースに蓄積しておき、
上記各ファイルに、出願後に特許庁へ提出する書類データ、特許庁から送付の書類データ、各期日データを上記他データとして追加登録できる手順を実行し、
端末機より上記ファイル名を入力すると、該ファイル名に対応する他データが表示される手順を実行する。
【0018】
追加登録したデータも自動的に、データベースに蓄積されるため、必要なデータを随時、容易に更新することができる。従って、ファイル名を入力するだけで、該当する最新の出願データを取り出すことができ、期限管理等の出願後のデータ管理も行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
本発明の特許管理プログラムは、少なくとも、特許出願あるいは/および実用新案登録出願に添付される図面のみを蓄積する図面記憶領域を備えると共に、上記出願書類データの全文、出願番号、出願日あるいは/および出願人ファイル番号からなる他データを蓄積する他データ記憶領域を備えたデータベースを有しているものである。
【0020】
具体的には、上記出願データがデータベースに入力されると、上記図面記憶領域に図面が、他データ記憶領域に上記他データが自動振り分けされる手順と、
上記図面記憶領域に蓄積された各図面が、他データ記憶領域に蓄積された対応する他データとリンクされる手順と、
上記図面記憶領域に蓄積された図面が、図面表示の入力信号で、端末機の表示部に順次、1画面に複数の図面が同時に分割表示されていく手順と、
表示された所要の図面を選択すると、該図面に対応する上記他データが表示される手順とを、コンピュータで実行させるための特許管理プログラムである。
【0021】
また、上記図面記憶領域は、さらに要約書の選択図のみを記憶する選択図記憶領域を備えており、選択図が選択図記憶領域に自動振り分けされ、他データ記憶領域に蓄積された対応するデータとリンクされ、選択図を選択することにより該選択図に対応するデータを表示される手順を実行する。
【0022】
さらに、他データ記憶領域は、発明者の名前のみを蓄積する発明者名記憶領域を備えると共に、その他、出願番号、出願ファイル番号、出願年月日、発明の名称、出願人等をそれぞれ蓄積する、各記憶領域に細分化されている。発明者名記憶領域に蓄積された発明者名は、五十音順あるいはその他、規則順にまとめられる。他データについても同様に、規則順にまとめられる。
【0023】
さらには、上記各出願データはファイル名を特定してデータベースに蓄積しておき、上記各ファイルに、出願後に特許庁へ提出する書類データ、特許庁から送付の書類データ、各期日データを上記他データとして追加登録できる手順を備え、端末機より上記ファイル名を入力すると、該ファイル名に対応する他データが表示される手順を実行する。
【0024】
このような特許管理プログラムの上記データベースに入力される出願書類データは、日本国特許庁へのオンライン出願データあるいは/および日本国特許庁の電子図書館から通信ネットワークを介して取り込む公開公報データからなり、上記データは、HTML形式やXML形式であるものとしている。
【0025】
このように、コンピュータの画面上に表示された図面、発明者名等のデータから必要なデータを判別し選択するだけで、該データに対応する他データを表示することができ、容易に出願データの検索・調査を行うことができる。これにより、各企業等が、自社の出願データや関連技術分野の他社の出願データの管理をすることができる。
【0026】
実際には、本発明の特許管理プログラムを起動し、以下のような方法により出願データの管理を行うことができる。
まず、特許庁へのオンライン出願後のデータ等の形式で、必要な出願書類データをデータベースに入力する。入力されたデータは、プログラムにより自動的に、各データの記憶領域に蓄積され、各データは他の各データとリンクされる。このような入力作業により、自社出願の全データ、あるいは関連技術の他社のデータ等の管理したい全データを入力する。
【0027】
次に、以前に同種の出願がされていないか確認・調査を行いたい場合には、入力したデータの中から、調査前の情報内容に応じて、必要なデータを表示する。例えば、出願番号等の書誌的情報は判らないが、図面に特徴があるような出願の調査を行うには、入力データの中から図面データのみを呼び出し、複数の図面を端末機の画面上に分割して表示する。
例えば、図1に示すように、表示装置1の1つの画面を8分割して8個の特許出願の選択図D1〜D8を同時に画面表示する。この1つの画面を順次繰り返していくことで、多数の特許出願の中から目的とする図面の特許出願を簡単に見つけることができる。
【0028】
そして、表示された図面データの中から調査に該当する図面データをクリックすることで選択すると、該図面データに関する他の出願データの情報を画面上に表示され、具体的な出願データの内容を確認することができる。
【0029】
このような一連の操作は、コンピュータにより画面上の指示に従い、項目を選択することのみで、容易に行うことができる。また、新規出願データあるいは追加登録データの入力も画面上の項目を選択するだけで同様に行うことができる。コンピュータの画面上の操作のみであるため、操作の繰り返しも画面の変更のみで簡単に行え、呼び出し表示するデータの変更等も瞬時に行うことができる。
【0030】
なお、出願データの入力は、フロッピーディスク、CD−ROM、MO、DVD−ROM等の種々の記録媒体を介して入力してもよいし、ネットワークを介して入力してもよい。また、調査して表示した出願データは上記のような記録媒体を介して出力することもでき、プリントアウトすることもできるようにされていることが好ましい。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、出願データを入力するだけで、自動的に図面や発明者名等の各データをデータベースの各記憶領域に蓄積し、各データは他データとリンクされるため、各データを端末機に表示し、必要なデータを選択すると、該データを含む出願データを表示することができる。このように、コンピュータに上記のような一連の作業を機能させることができるため、特許管理者は、容易に特許管理を行うことができ、煩雑な作業や作業ミスもなくなり、必要なデータを瞬時に取り出すことができる。
【0032】
また、オンライン出願のデータや日本国特許庁の電子図書館からのデータを転用できるために、データの入力が簡単である上に、種々のパターンのデータを蓄積することができる。さらには、出願データの追加登録も行うことができるため、各出願の期限管理にも有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画面上に表示された図面を示す概略図である。
【符号の説明】
D1〜D8 選択図からなる図面
Claims (3)
- 出願データの特許管理システムであって、
データベースには、少なくとも、特許庁へ提出した複数の特許出願あるいは/および実用新案登録出願の出願データが入力されると、該出願データに添付された要約書の選択図を蓄積する選択図記憶領域を備えると共に、上記特許出願あるいは/および実用新案登録出願の出願データの全文、出願番号、出願日あるいは/および出願人ファイル番号からなる他データを蓄積する他データ記憶領域を備え、
上記出願データがデータベースに入力されると、上記選択図記憶領域に上記選択図が、他データ記憶領域に上記他データが自動振り分けされる手順と、
上記選択図記憶領域に蓄積された各選択図が、他データ記憶領域に蓄積された対応する他データとリンクされる手順と、
上記選択図記憶領域に蓄積された各出願データの選択図が、図面表示の入力信号で、端末機の表示部に順次、1画面に複数の選択図が同時に分割表示されていく手順と、
表示された所要の選択図を選択すると、該選択図に対応する上記他データが表示される手順を実行することを特徴とする特許管理システム。 - 上記データベースには、さらに、特許庁へ提出した複数の特許出願あるいは/および実用新案登録出願に記載されている発明者の名前のみを蓄積する発明者名記憶領域を備え、
上記出願データがデータベースに入力されると、上記発明者名記憶領域に発明者名が、他データ記憶領域に上記他データが自動振り分けされる手順を備え、
上記発明者名記憶領域に蓄積された発明者名が規則順にまとめられると共に、各発明者名データと該当発明者が発明した出願の上記他データ記憶領域に蓄積された他データとリンクされる手順と、
上記発明者名記憶領域に蓄積された発明者名が、発明者表示の入力信号で、端末機の表示部に順次規則順で表示される手順と、
表示された所要の発明者名を選択すると、該発明者が発明した出願の上記他データが表示される手順を実行する請求項1に記載の特許管理システム。 - 前記出願データはファイル名を特定してデータベースに蓄積しており、
上記各ファイルに、出願後に特許庁へ提出する書類データ、特許庁から送付の書類データ、各期日データを上記他データとして追加登録できる手順を備え、
端末機より上記ファイル名を入力すると、該ファイル名に対応する他データが表示される手順を実行する請求項1または請求項2に記載の特許管理システム。
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