JP4258765B2 - 金属板被覆用ポリエステルフィルム、その製造方法およびポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)ポリエステルフィルムを構成するポリエステルの融点
ポリエステルフィルム10mgを用い、窒素気流中、示差走査型熱量計(DSC)を用いて10℃/分の昇温速度で発熱・吸熱曲線(DSC曲線)を測定したときの、融解に伴う吸熱ピークの頂点温度を融点Tm(℃)とした。
(2)ポリエステルを構成するポリエステルの極限粘度(IV)
オルトクロルフェノール中25℃でウベローデ粘度管を用い測定した値(dl/g)である。
(3)冷却ロールの表面粗さ(Ra)
JIS B0601(1982)にしたがって測定した。
(4)ポリエステルフィルムの表面粗さ(Ra)
10cm×10cmに切り出したフィルムを目視観察してキャスト時に冷却ロールに接したフィルム表面に50μmを超える凹みがないものを評価価値ありとして下記の方法で評価した。なお、20回測定の平均値をもって表面粗さ(Ra)とした。
a.測定装置:株式会社小坂研究所製 ET−30HK
b.触針先端半径:0.5μm
c.触針荷重:5mg
d.測定長:1mm
e.カットオフ値:0.08mm
(5)ポリエステルフィルムを構成するポリエステルの重量平均分子量
10mgのポリエステルフィルムをクロロホルム/HEIP:96/4(容量%)に溶解させ、ShodexGPC24Hの測定装置を用いて、40℃・UV254nmの条件で測定した。
(6)ポリエステルフィルム被覆金属板の作製方法
250℃に加熱したアルミニウム合金板(厚み:0.26mmの3004系合金板)の一方の面にポリエステルフィルム(A)を他の面にポリエステルフィルム(B)を同時にラミネートした後、275℃で加熱した後に水中で急冷してポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
(7)缶内面樹脂と加工ポンチの離型性
実施例1〜7、比較例1〜7で得られたポリエステルフィルム被覆アルミニウム板に成形用潤滑剤を塗布した後、加熱して板温70℃で25μmのポリエステルフィルム(A)が缶内面側となるようにして絞り加工を実施した。次いで、得られたカップの温度を40℃にして金型温度80℃で80缶/分の速度でしごき加工を実施し、350mlサイズのシームレス缶を400缶製缶し、最初の10缶と最後の10缶の成形缶上部に起る座屈程度を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
○:缶開口部の座屈未発生
△:缶開口部円周の約1/3に座屈発生
×:缶開口部円周の1/3以上に座屈発生
(8)缶外面の耐かじり性(缶外面樹脂における縦方向のキズ)
実施例1〜7、比較例1〜7で得られたポリエステルフィルム被覆アルミニウム板から上記(7)と同様にして400缶製缶し、最初の10缶と最後の10缶の成形した缶体胴壁部外面樹脂のキズ発生程度を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
○:キズ未発生
△:外面の約1/3にキズ発生
×:外面の1/3以上に激しいキズ発生
(9)耐衝撃性
実施例1〜7、比較例1〜7で得られたポリエステルフィルム被覆アルミニウム板から上記(7)と同様にして製缶して得た缶を280℃で40秒加熱後水中で急冷した缶の胴壁中央部より7cm角のサンプルを切り出す。このサンプルの缶外面に相当する面に先端径10mmの重り(600g)を高さ10cmから落して衝撃を付与する。ついで7%の希塩酸を満たしたガラス容器上にサンプルを置き(サンプルの凸部が浸漬する状態で置き)、3日後に凸部の腐蝕状態を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
○:凸部の腐蝕未発生
×:凸部の腐蝕発生
(10)温水処理後の缶外面の白化程度
実施例1〜7、比較例1〜7で得られたポリエステルフィルム被覆アルミニウム板から上記(7)と同様にして製缶して得た缶を270℃で40秒間加熱した後水中で急冷したものをサンプルとする。このサンプルを80℃の温水中に10分間浸漬した後、水中で急冷して得た缶外面を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定 し、○を実用性ありと評価した。
○:白化が目立たない
△:明らかに白化しているが、アルミニウム合金板の色が見える
×:白化によりアルミニウム合金板の色が見えない
(11)共重合ポリエステルの組成比
サンプル約5mgを重クロロホルムとトリフルオロ酢酸の混合溶液(9/1;体積比)0.7mlに溶解し、1H−NMR(varian製、UNITY50)を使用して求めた。
積層フィルムを測定する場合は、金属と接していない面から順次削り出し、測定対象層のポリマー片をサンプルとして、同様の測定を実施する。
(1)PET :ポリエチレンテレフタレート(IV:0.75、平均粒径1.5μmの凝集シリカを2000ppm配合)
(2)PBT :ポリブチレンテレフタレート(IV:1.20)
(3)ポリエステルA :テレフタル酸/炭素数36のダイマー酸(モル比90/10) とエチレングリコールとの共重合ポリエステル(IV:0.73、平均粒径1.5μmの凝集シリカを1000ppm配合)
(4)ポリエステルB :テレフタル酸/炭素数36のダイマー酸(モル比95/5)とエチレングリコール/1,4ブタンジオール(モル比30/70)との共重合ポリエステル(IV:0.85、平均粒径1.5μmの凝集シリカを1000ppm配合)
(5)ポリエステルC :テレフタル酸とエチレングリコール/ネオペンチルグリコール(モル% 70/30)との共重合ポリエステル(IV:0.72、平均粒径1.5μmの凝集シリカを1000ppm配合)
(6)安定剤 :ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(旭電化製、商品名:アデカ・スタブPEP−45)
(7)酸化防止剤 :テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(日本チバガイギー製、商品名:Irganox1010)
ポリエステルフィルム(A)の(I)層原料としてPET/PBT=40/60重量%の混合比で混合したポリエステル100重量部に安定剤を0.7重量部配合した混合物、(II)層原料としてポリエステルA単体を270℃で溶融させ、Tダイを用いて、表面粗さ(Ra)が1μmの梨地状の冷却ロール(周速50m/分)へ層状にキャストし、Tダイと冷却ロールとの間隔2cm、中央部と両端部は別々の装置で静電密着させ(中央部:4.5kV、両端部:6kVの直流電源を印加)冷却固化させた後、予熱温度65℃、延伸温度100℃で縦方向に4倍延伸して厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
また、PET/PBT=40/60重量%の混合比で混合したポリエステル100重量部に安定剤を0.7重量部配合した混合物を280℃で溶融させ、Tダイを用いて、表面粗さ(Ra)が1μmの梨地状の冷却ロール(周速50m/分)へ層状にキャストし、Tダイと冷却ロールとの間隔2cm、中央部と両端部は別々の装置で静電密着させ(中央部:4.5kV、両端部:6kVの直流電源を印加)冷却固化させた後、予熱温度65℃、延伸温度100℃で縦方向に4倍延伸して厚みが16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。
250℃に加熱したアルミニウム合金板(厚み 0.26mmの3004系合金板)の片面に16μmのポリエステルフィルムを圧着し、もう一方の面に25μmのポリエステルフィルムを圧着し275℃に加熱した後、水中で急冷してポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、外観と製缶性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
ポリエステルフィルム(A)の(II)層原料としてポリエステルB単体とした以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は5モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、外観と製缶性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
表面粗さ(Ra)が0.5μmの梨地状の冷却ロールを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、外観と製缶性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
表面粗さ(Ra)が3.3μmの梨地状の冷却ロールを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、外観と製缶性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
実施例1と同様に冷却固化させた後、予熱温度65℃、延伸温度100℃で縦方向に3倍延伸し、ついで予熱温度60℃、延伸温度100℃で横方向に3倍延伸して厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、外観と製缶性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
ポリエステルフィルム(A)の(I)層原料とポリエステルフィルム(B)の原料を安定剤0.7重量部と酸化防止剤0.2重量部を併用した以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、外観と製缶性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
ポリエステルフィルム(A)の(II)層原料としてポリエステル(A)40重量%とポリエステルフィルム(A)を得る前に切断除去した両端部を造粒して得たポリマー60重量%とした以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は9モル%であった。
次いで、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
本実施例の方法は、外観と製缶性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であり、かつ耐衝撃性と外面の耐温水白化性が優れた金属缶が得られる表面平滑性に優れた金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であり、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であるといえる。
ポリエステルフィルム(A)の(I)層を構成するポリエステルフィルムの原料ポリエステルとポリエステルフィルム(B)の原料ポリエステルとしてPET/PBT=20/80重量%の混合比で混合したポリエステルとした以外は実施例1と同様にして製膜しようとしたが、冷却ロール後でフィルムの両端部が割れることが多く、ポリエステルフィルムを安定して得られなかった。
この方法は、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
ポリエステルフィルム(A)の(I)層原料とポリエステルフィルム(B)の原料としてPET/PBT=70/30重量%の混合比で混合したポリエステル用いた以外は実施例1と同様にして実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は、外観と製缶性に優れたポリエステル被覆金属板の製造方法であったが、得られた金属缶の外面の耐温水白化性が劣り、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
表面粗さ(Ra)が0.05μm以下の鏡面状の冷却ロールを用いた以外は実施例1と同様にして実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は、ポリエステルフィルム被覆金属板の外観が悪く(気泡が発生しており)、製缶した際、内面側および外面側で気泡を起点としたフィルム破れが発生し、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
表面粗さ(Ra)が4.0μmの梨地状の冷却ロールを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は、ポリエステルフィルム被覆金属板の外観が悪く(梨地の跡型が斑状に広がり透明性が悪く)、得られた金属缶の外面側で跡型に起因したゾウリ状の斑が発生し、金属缶の商品価値が低下し、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
ポリエステルフィルム(A)の(I)層および(II)層原料としてポリエステルAとした以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(I)層および(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は、ポリエステルフィルム被覆金属板を製缶した際、缶内面樹脂と加工ポンチが粘着し缶開口部の全周にわたって座屈が発生し、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
ポリエステルフィルム(A)の(I)層原料とポリエステルフィルム(B)の原料としてポリエステルCを用いた以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は、外観に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であったが、ポリエステルフィルム被覆金属板を製缶した際、缶内面樹脂と加工ポンチが粘着し缶開口部の全周にわたって座屈が発生し、さらに缶外面樹脂の全周にキズが発生し、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
安定剤を配合しない以外は実施例1と同様にして厚みが25μm((I)層厚み12.5μm、(II)層厚み12.5μm)ポリエステルフィルム(A)と16μmのポリエステルフィルム(B)を得た。ポリエステルフィルム(A)の(II)層中のダイマー酸の含有率は10モル%であった。
次いで、実施例1と同様にポリエステルフィルム被覆アルミニウム板を得た。
この方法は、外観に優れたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であったが、ポリエステルフィルム被覆金属板を製缶した際、缶内面樹脂と加工ポンチの離型性が悪く缶開口部の約1/3にわたって座屈が発生し、さらに缶外面樹脂の1/3にキズが発生し、金属板被覆用ポリエステルフィルム、金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法、ポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法として好ましくない。
但し、製缶速度を30缶/分にした場合の製缶性(缶内面樹脂膜とポンチの離型性と缶外面樹脂膜のキズ発生程度)は問題なかった。
Claims (3)
- (I)層/(II)層の複合構成であり、(I)層がポリエチレンテレフタレートとポリブチレンフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルであり、(II)層が全酸成分残基の50モル%以上がテレフタル酸残基かつ5〜50モル%が炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基であるポリエステルよりなり、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であり、かつ(I)層および/または(II)層を構成するポリエステル100重量部に対して亜リン酸エステル系安定剤が0.01〜3重量部配合されてなることを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルム(ポリエステルフィルム(A))の製造方法であって、表面粗さが0.2μm以上、3.5μm以下の梨地状の冷却ロールに30m/分以上の速度で静電密着させて固化させた後に少なくとも縦方向に1軸延伸する工程を有することを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法。
- 請求項1記載の金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法であって、
表面粗さ(Ra)が0.2μm以上、3.5μm以下の梨地状の冷却ロールに層状にキャストし、樹脂の両端部と中央部とを別々の静電気で独立密着させ、前記溶融樹脂膜を固化した後に少なくとも縦方向に1軸延伸することを特徴とする金属板被覆用ポリエステルフィルムの製造方法。 - (I)層/(II)層の複合構成であり、(I)層がポリエチレンテレフタレートとポリブチレンフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルであり、(II)層が全酸成分残基の50モル%以上がテレフタル酸残基かつ5〜50モル%が炭素数10以上の脂肪族ジカルボン酸残基であるポリエステルよりなり、(I)層および/または(II)層を構成するポリエステル100重量部に対して亜リン酸エステル系安定剤が0.01〜3重量部配合されてなるポリエステルフィルム(A)とポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートの混合比が60:40〜30:70重量%からなるポリエステルよりなり、ポリエステル100重量部に対して亜リン酸エステル系安定剤が0.01〜3重量部配合されてなるポリエステルフィルム(B)が、缶の内面側に相当する金属板表面にはポリエステルフィルム(A)が、缶の外面側に相当する金属表面にはポリエステルフィルム(B)が被覆されたポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法であって、Tダイから層状に押出したポリエステルの溶融樹脂膜を表面粗さが0.2μm以上、3.5μm以下の梨地状の冷却ロールに層状に30m/分以上の速度でキャストし、樹脂の両端部と中央部とを別々の静電気で独立密着させて固化させた後に少なくとも縦方向に1軸延伸した後、両端部を切断除去して表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であるポリエステルフィルム(ポリエステルフィルム(A)および(B))を得る工程と前記ポリエステルフィルム(A)および(B)を、ポリエステルフィルム(A)は前記(II)層が金属板と相接するように金属板にラミネートする工程よりなることを特徴とするポリエステルフィルム被覆金属板の製造方法。
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