JP4257810B2 - Cosmetic material - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の内装、家具、建具等の表面化粧に適した化粧シート、化粧板などの化粧材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の化粧材として、熱可塑性樹脂シートや板材などの基材に絵柄や着色などの意匠性を付与し、該基材の表面側に硬化型樹脂層を設けたものが建材などの表面化粧用に広く用いられている。この化粧材のなかでも、屋外で使用される場合や、日光に晒される用途などでは、硬化型樹脂層などの樹脂層に、紫外線吸収剤や光安定剤などの各種の耐候性添加剤を添加して、耐候性を向上させることが行われている。このような耐候性添加剤の一つとしてとして、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が広く用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の化粧材は、硬化型樹脂層の材料として電離放射線硬化型樹脂の組成物を用い、該組成物を基材に塗工、含浸、転写などの手段で樹脂層を設け、紫外線照射装置にて紫外線を照射して該樹脂層を硬化させる製造方法が、一般に用いられていた。これに対し近年は、生産性の向上を図るために、更にエネルギーレベルの高い電子線を照射して該樹脂層を硬化させる製造方法に移行しつつある。
【0004】
ところが、従来、紫外線照射により電離放射線硬化型樹脂層を硬化させていた場合には特に問題なかったが、電子線の照射により硬化させた場合には、硬化型樹脂層が黄色に着色する現象が発生することが判った。化粧シートなどの化粧材において硬化型樹脂層は一般に表面保護層として用いられるため、下層の絵柄やベタ印刷などの意匠性を効果的に発揮するために、無色であることが望ましく、硬化後に着色、黄変などが生じ樹脂層の色相の変化は、化粧材にとって重要な意匠性が低下することから、重大な問題である。
【0005】
本発明は上記従来技術の欠点を解決するためになされたものであり、耐候性に優れかつ電子線照射により樹脂層を硬化させても硬化後に黄変などの着色の問題がなく意匠性の優れた化粧材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)ポリオレフィン系樹脂シートからなる基材上に少なくとも硬化型樹脂層が形成されている化粧材において、前記硬化型樹脂層が電子線硬化型樹脂より形成されており、前記硬化型樹脂層にトリアジン系紫外線吸収剤が添加されていることを特徴とする化粧材、(2)前記硬化型樹脂層が、最表面に設けられていることを特徴とする上記(1)に記載の化粧材、(3)硬化型樹脂層と基材との間にプライマー層を有し、該プライマー層に紫外線吸収剤が添加されている上記(1)または(2)に記載の化粧材、(4)紫外線吸収剤が基材に添加されている上記(1)乃至(3)のいずれか1に記載の化粧材、を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。図1は本発明化粧材の1例である化粧シートを示す断面図である。本発明の化粧材は、図1に示すように、ポリオレフィン樹脂からなる熱可塑性樹脂基材シート2などの基材の表面に電離放射線硬化型樹脂などからなる硬化型樹脂層3を積層して形成された化粧材において、該化粧材を構成するいずれかの樹脂層中に、紫外線吸収剤としてトリアジン系紫外線吸収剤またはベンゾフェノン系紫外線吸収剤の、いずれか一方あるいは両方が添加されているものである。本発明の化粧材は、図1に示す如く基材としてシートを用いた場合には化粧シートの形態となり、基材として板材を用いた場合には化粧板の形態となる。また本発明は、上記の化粧シート及び化粧板の態様以外に、他の基材を用いて硬化型樹脂層を形成して化粧材を構成することができる。
【0008】
図1に示す化粧シート1は、熱可塑性樹脂基材シート2の表面にプライマー層4を設ける前に、該熱可塑性樹脂基材シート2の表面にエンボス加工を施して凹凸模様5を設けその上からワイピング処理を施し、凹凸模様の凹部内にワイピングインキ6を充填した後に、表面にプライマー層4を設け硬化型樹脂層3を積層したものである。また、熱可塑性樹脂基材シート2の裏面側には、裏面側プライマー層7を介して絵柄層8、ベタ層9を印刷して形成したものである。この態様は、いわゆる「バックプリントシート」と称されるタイプの化粧シートである。
【0009】
図1に示す化粧シートの場合、紫外線吸収剤を添加する樹脂層としては、例えば、硬化型樹脂層3、プライマー層4、熱可塑性樹脂基材シート2、裏面側プライマー層7などである。特に硬化型樹脂層3に、上記の紫外線吸収剤を必ず添加するするとともに、該層にベンゾトリアゾール系紫外線紫外線吸収剤を添加しないように構成することで、硬化時の黄変防止を確実かつ効果的に行なうことができる。また、硬化型樹脂層3として電子線硬化型樹脂を用いて該樹脂を電子線の照射により硬化させる場合に効果的な黄変防止がはかれる。
【0010】
また、図2は本発明化粧シートの他の例を示すものである。図2に示す化粧シートは、第2の熱可塑性樹脂シート22の表面をコロナ放電処理などを施し、裏面側プライマー層11を設け、ベタ層9及び絵柄層8などのインキ層10を印刷形成したシート13を接着剤層12を介して、第1の熱可塑性樹脂シート21に積層するとともに、第1の熱可塑性樹脂シート21の表面にエンボス加工を施して凹凸模様5を設け、その後、図1に示す化粧シートと同様に、凹凸模様の上からワイピング処理を施し、凹凸模様の凹部内にワイピングインキ6を充填した後に、表面にプライマー層4を設け硬化型樹脂層3を形成したものである。この態様は、いわゆる「ダブリングシート」あるいは「ダブリングエンボスシート」と称されるタイプの化粧シートである。第2の熱可塑性樹脂シート22は、一般に着色樹脂シートが用いられるが、無着色シートを用いても良い。
【0011】
図2に示す化粧シートにおいて、上記の紫外線吸収剤を添加する樹脂層としては、第1の熱可塑性樹脂シート21、第2の熱可塑性樹脂シート22、硬化型樹脂層3、プライマー層4、プライマー層11、絵柄層8、ベタ層9、接着剤層12などの樹脂層である。この態様においても、図1に示す場合と同様に、紫外線吸収剤は少なくとも硬化型樹脂層3に添加するようにするのが好ましい。
【0012】
本発明において用いられるトリアジン系紫外線吸収剤は、例えば[化1]式に記載の、2-4[(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-4[(2-ヒドロキシ-3-トリデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジンなどが好ましいものとして挙げられる。このようなトリアジン系紫外線吸収剤は、チバスぺシャルティ・ケミカルズ社から、商品名「チヌビン400」として市販されている。チヌビン400は上記トリアジン化合物の混合物であり、1−メトキシ−ブタノールを15重量%含有する液状物である。
【0013】
【化1】
【0014】
また本発明において用いられるベンゾフェノン系紫外線吸収剤は、例えば2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾフェノン-5-スルホン酸などの2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0015】
紫外線吸収剤は、添加する樹脂層の樹脂分に対し、0.1〜2重量%添加するのが好ましい。添加量が0.1重量%未満では十分な耐候性が得られない虞があり、また添加量が2重量%を越えるとコスト高になるとともに、屋外の日光に長期間晒されたり、熱水で加温された場合に白化を生ずる虞が出てくる。
【0016】
また、上記紫外線吸収剤は、他の紫外線吸収剤、光安定剤、あるいは無機系の紫外線吸収剤などと併用しても良い。その場合、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を使用しないことが好ましい。特に硬化型樹脂層3に、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を添加しないことが望ましい。
【0017】
光安定剤としてはヒンダードアミン系の光安定剤(Hindered Amine Light Stabilizer の頭文字をとってHALSと称される)を用いることができ、例えば以下の化合物が挙げられる。ビス−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、[コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシルエチル)−4−ヒドロキシ2,2,6,6−テトラメチルピペリジン]縮合物、ポリ{[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル[(2,3,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,3,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノール]}。光安定剤の添加量は、樹脂分に対する重量比で、0.1〜2重量%が好ましい。
【0018】
無機系の紫外線吸収剤としては、粒径0.2μm以下の酸化亜鉛、酸化鉄、酸化チタン、酸化セリウムなどが挙げられる。これらの粒子の粒径は、添加した樹脂の透明性(可視光線の透過性)という点から、0.1μm以下、更に好ましくは、8〜30nmが望ましい。
【0019】
本発明において化粧材の基材としては、紙、プラスチック、金属箔、板などの各種材料を用いることができる。また基材の形状としては、例えば紙、プラスチックシート、不織布などのシート状のもの、あるいは金属板、木質板、プラスチック板などの板状のものなどが挙げられる。基材として柔軟性を有するシートを用いた場合には、製造工程において、シート状物のロールを使用して、化粧材を連続生産可能であり、生産性が優れる。また基材として表面に凹凸を有するもの、立体形状を有するものなどを用いることができる。
【0020】
本発明化粧材では、硬化型樹脂層は、基材の表面に直接形成しても良いが、図1及び図2に示すように、インキ層、プライマー層などの他の層を介して形成することができる。
【0021】
基材として用いられる紙は、例えば薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、リンター紙、板紙、石膏ボード紙、紙にポリ塩化ビニル樹脂をゾル塗工又はドライラミネートしたいわゆるビニル壁紙、上質紙、コート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、和紙などが挙げられる。また紙類似シートも基材として用いることができる。上記の紙類似シートとは、硝子繊維、石綿、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、炭素繊維などの無機質繊維、ポリエステル、ビニロンなどの有機樹脂などを用いた織布または不織布が挙げられる。
【0022】
基材として用いられる板は、木材単板、木材合板、パーチクルボード、MDF(中密度繊維板)などの木質板、石膏板、石膏スラグ板などの石膏系板、珪酸カルシウム板、石綿スレート板、軽量発泡コンクリート板、中空押出セメント板などのセメント板、パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメント板などの繊維セメント板、陶器、磁器、石器、土器、硝子、ホーローのなどのセラミックス板、鉄板、亜鉛メッキ鋼板、ポリ塩化ビニルゾル塗工鋼板、アルミニウム板、銅板などの金属板、ポリオレフィン樹脂板、アクリル樹脂板、ABS板、ポリカーボネート板などの熱可塑性樹脂板、フェノール樹脂板、尿素樹脂板、不飽和ポリエステル樹脂板、ポリウレタン樹脂板、エポキシ樹脂板、メラミン樹脂板などの熱硬化性樹脂板、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂などの樹脂をガラス繊維不織布、布帛、紙、その他の各種繊維質基材に含浸硬化して、含浸硬化して複合化したいわゆるFRP板などの樹脂板が挙げられる。
【0023】
また金属箔として用いられる金属は、アルミニウム、ステンレス鋼、鉄、銅などが挙げられる。
【0024】
基材として用いられるプラスチックシートは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ビニロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド、三酢酸セルロース、セロファンなどのセルロース系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂フィルムなどの熱可塑性樹脂フィルムまたはシートの単層体あるいは積層体が挙げられる。
【0025】
図1または図2に示す化粧シートにおいて、熱可塑性樹脂フィルムまたはシートなどを用いた基材シート2、第1の熱可塑性樹脂シート21、第2の熱可塑性樹脂シート22などは、ポリオレフィン系樹脂シートが好ましく用いられる。ポリオレフィン系樹脂シートに用いられるポリオレフィンとしては、ポリエチレン(低密度、又は高密度)、ポリプロピレン(アイソタクチック型、シンジオタクチック型、又はこれらの混合型)、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等の高結晶質の非エラストマーポリオレフィンあるいは下記に記載した各種のオレフィン系熱可塑性エラストマーのシートが用いられる。
【0026】
ポリオレフィン系樹脂シートは、延伸シート、未延伸シートのいずれも使用可能であるが、このシートには、必要に応じ、充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種の添加剤を添加する。また、ポリオレフィン系樹脂シートの厚みは、用途等によるが、20〜500μm程度が好ましい。
【0027】
上記オレフィン系熱可塑性エラストマーは、▲1▼主原料がハードセグメントである高密度ポリエチレン又はポリプロピレンのいずれかからなり、これにソフトセグメントとしてのエラストマー及び無機充填剤を添加してなるもの、▲2▼特公平6−23278号公報記載の、ハードセグメントであるアイソタクチックポリプロピレンとソフトゼグメントとしてのアタクチックポリプロピレンとの混合物からなるもの、▲3▼特開平9−111055号公報、特開平5−77371号公報、特開平7−316358号公報等に記載のエチレン−プロピレン−ブテン共重合体からなるもの、が代表的なものである。必要に応じて着色剤等の添加剤をこれに添加して用いる。以下これらの詳細を述べる。
【0028】
▲1▼本発明における高密度ポリエチレンとしては、好ましくは、比重が0.94〜0.96のポリエチレンであって、低圧法で得られる結晶化度が高く分子に枝分かれ構造の少ない高分子である高密度ポリエチレンが用いられる。また、ポリプロピレンとしては、好ましくは、アイソタクチックポリプロピレンが用いられる。
【0029】
上記エラストマーとしては、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム、オレフィンエラストマー等が用いられる。水素添加ジエン系ゴムは、ジエン系ゴム分子の二重結合の少なくとも一部分に水素原子を付加させてなるもので、ポリオレフィン系樹脂(本発明においては、高密度ポリエチレン又はポリプロピレン)の結晶化を抑え、柔軟性をアップさせる。ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等がある。オレフィンエラストマーとしては、2種類又は3種類以上のオレフィンと共重合しうるポリエンを少なくとも1種加えた弾性共重合体であり、オレフィンはエチレン、プロピレン、α−オレフィン等が使用され、ポリエンとしては、1,4ヘキサジエン、環状ジエン、ノルボルネン等が使用される。好ましいオレフィン系共重合体ゴムとしては、例えばエチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエン共重合体ゴム等のオレフィンを主成分とする弾性共重合体が挙げられる。なお、これらのエラストマーは、必要に応じて有機過酸化物、硫黄等の架橋剤を用いて、適量架橋させてもよい。
【0030】
上記エラストマーの添加量としては、10〜60重量%、好ましくは30重量%程度である。10重量%より低いと一定荷重伸度の温度に対する変化が急峻になり過ぎ、また、破断時伸度、耐衝撃性、易接着性の低下が生じ、60重量%より高いと透明性、耐候性及び耐クリープ性の低下が生じる。
【0031】
上記無機充填剤としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の平均粒径0.1〜10μm程度の粉末が用いられる。添加量としては、1〜60重量%程度、好ましくは5〜30重量%程度である。1重量%より低いと耐クリープ変形性及び易接着性の低下が生じ、60重量%より高いと破断時伸度及び耐衝撃性の低下が生じると共に製膜が難しくなる。
【0032】
▲2▼特公平6−23278号公報記載の、(A)ソフトセグメントとして、数平均分子量Mnが25000以上、且つ、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mn≦7の沸騰ヘプタンに可溶なアタクチックポリプロピレン10〜90重量%と、(B)ハードセグメントとして、メルトインデックスが0.1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性のアイソタクチックポリプロピレン90〜10重量%、との混合物からなる軟質ポリプロピレン。この種のオレフィン系熱可塑性エラストマーの中でも、所謂『ネッキング』を生じ難く、加熱、加圧を用いて各種形状に成形したりエンボス加工する際に適性良好なものとしては、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンとの混合物からなり、且つアタクチックポリプロピレンの重量比が5重量%以上50重量%以下であるものである。ポリプロピレン系のオレフィン系熱可塑性エラストマー自体はすでに公知のものであるが、包装容器等従来公知の用途に用いられる場合は、強度を重視する為に、ソフトセグメントとなるアタクチックポリプロピレンの重量比が5重量%未満のものが専ら使用されていた。しかしながら三次元形状乃至凹凸形状に成形したり、エンボス加工する場合、前記の如くネッキングを生じて良好な加工が不可能である。これに対し、従来の組成設計とは逆に、ポリプロピレン系のオレフィン系熱可塑性エラストマーに於いて、アタクチックポリプロピレンの重量比が5重量%以上とする事によって、エンボス加工したり、三次元形状乃至凹凸形状の物品に成形する際のネッキングによる不均一なシートの変形、及びその結果としての皺、絵柄の歪み等の欠点が解消できる。特にアタクチックポリプロピレンの重量比が20重量%以上の場合が良好である。一方、アタクチックポリプロピレンの重量比が増加し過ぎると、シート自体が変形し、絵柄が歪んだり、多色刷りの場合に見当(Resister)が合わなくなる等の不良が発生し易くなる。又、成形時にも破れ易くなる為、好ましくない。アタクチックポリプロピレンの重量比の上限としては、輪転グラビア印刷等の通常の輪転印刷機を用いて絵柄層を印刷し、又、シートのエンボス加工、真空成形、Vカット加工、射出成形同時ラミネート等を採用する場合は50重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。
【0033】
▲3▼エチレン・プロピレン・ブテン共重合体樹脂からなる熱可塑性エラストマー。ここで、そのブテンとして、1ブテン、2ブテン、イソブチレンの3種の構造異性体のいずれも用いることができる。共重合体としては、ランダム共重合体で、非晶質の部分を一部含む。上記エチレン・プロピレン・ブテン共重合体の好ましい具体例としては次の(i)〜(iii)が挙げられる。
(i)特開平9−111055号公報記載のもの。これはエチレン・プロピレン及びブテンの3元共重合体によるランダム共重合体である。単量体成分の重量比はプロピレンが90重量%以上とする。メルトフローレートは、230℃、2.16Kgで1〜50g/10分のものが好適である。そして、このような3元ランダム共重合体100重量部に対して、燐酸アリールエステル化合物を主成分とする透明造核剤を0.01〜50重量部、炭素数12〜22の脂肪酸アミド0.003〜0.3重量部を熔融混練してなるものである。
(ii)特開平5−77371号公報記載のもの。これは、エチレン、プロピレン、1ブテンの3元共重合体であって、プロピレン成分含有率が50重量%以上の非晶質重合体20〜100重量%に、非晶質ポリプロピレンを80〜0重量%添加してなるものである。
(iii)特開平7−316358号公報記載のもの。これは、エチレン・プロピレン・1ブテン3元共重合体であって、プロピレン及び/又は1ブテン含有率が50重量%以上の低結晶質重合体20〜100重量%に対して、アイソタクチックポリプロピレン等の結晶性ポリオレフィン80〜0重量%に混合した組成物100重量部に対してNアシルアミン酸アミン塩、Nアシルアミン酸エステル等の油ゲル化剤を5重量%添加してなるものである。
エチレン・プロピレン・ブテン共重合体樹脂は、単独で用いてもよいし、上記(i)〜(iii)に必要に応じ他のポリオレフィン樹脂を混合して用いてもよい。
【0034】
ポリオレフィン系樹脂には着色剤を添加してもよい。着色剤は、化粧シートとして必要な色彩を持たせるためのものであり、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー等の有機顔料或いは染料、アルミニウム、真鍮等の箔粉からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸亜鉛等の箔粉からなる真珠光沢顔料等が用いられる。着色は透明着色、不透明(隠蔽)着色いずれでも可であるが、図1の様な構成の化粧シートの場合には絵柄層8ベタ層9などの意匠が見える程度の透明着色に形成するのが好ましい。
【0035】
さらに、ポリオレフィン系樹脂には、必要に応じて、熱安定剤、難燃剤、ラジカル捕捉剤等を添加する。熱安定剤は、フェノール系、サルファイト系、フェニルアルカン系、フォスファイト系、アミン系等公知のものであり、熱加工時の熱変色等の劣化の防止性をより向上させる場合に用いられる。難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の粉末が用いられ、これらは難燃性を付与する必要がある場合に添加する。
【0036】
上記材料をブレンドしたものをカレンダー製法等の常用の方法により製膜してポリオレフィン系樹脂シートを得ることができる。尚、ポリオレフィン系樹脂として着色剤、無機充填剤、又はその両方を添加した組成物を用い、熔融押出法で製膜する場合、薄膜に製膜すると製膜適性が低下し、表面が平滑に仕上がらない。一般的には着色剤等を計10重量部程度以上添加し、80μm以下に製膜する場合、此の傾向が目立つ。そこで此の様な場合、3層共押出とし中心の層のみに着色剤を添加し、表裏の最外層には顔料等は無添加にすると良い。
【0037】
ポリオレフィン系樹脂シートの表面には、プライマー層4などの層を形成する以前に、好ましくはコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施す。この易接着処理は、この種のシートに於いて通常使用される方法を用いることができる。此の様な易接着処理を行うことによって、ポリオレフィン系樹脂シートの表面に、水酸基、カルボキシル基等の活性水素原子含有官能基を生成出来る。尚、ポリオレフィン系樹脂シートを熔融押出法で製膜する場合には、製膜時に表面に或る程度これら極性官能基が生成される。よって製膜時に生成される極性官能基が十分であれば、易接着処理は省いても良い。
【0038】
熱可塑性樹脂基材シート2又は第1の熱可塑性樹脂シート21の表面には、加熱プレスやヘアライン加工などにより、図1及び図2に示すように凹凸模様5を付与したり、該凹凸模様にワイピング加工にを施して、凹部にワイピングインキ6を充填しても良い。凹凸模様5は例えば、導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。凹凸模様5を形成するには、例えば、加熱・加圧によるエンボス加工法、ヘアライン加工法、賦形フィルム法等がある。エンボス加工法は硬化型樹脂層を加熱して軟化させ、表面をエンボス版で加圧してエンボス版の凹凸模様を賦形し、冷却して固定化するもので、公知の枚葉式、或いは輪転式のエンボス機等が用いられる。
【0039】
表面保護層となる硬化型樹脂層3は電子線硬化型樹脂の塗工組成物から形成される。塗工組成物には、樹脂及び紫外線吸収剤のほかに、必要に応じて、染料、顔料等の着色剤、艶調製剤、増量剤等の充填剤、消泡剤、レベリング剤、チクソトロピー性付与剤等の添加剤を加えることができる。
【0040】
硬化型樹脂層3に用いられる電子線硬化型樹脂は、具体的には、分子中に重合性不飽和結合またはエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜混合した、電子線により硬化可能な組成物である。
【0041】
上記プレポリマー、オリゴマーの例としては不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物等が挙げられる。
【0042】
ウレタンアクリレートとしては、例えばポリエーテルジオールとジイソシアネートとを反応させて得られる、下記一般式[化2]で表されるポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールとジイソシアネートを反応させて得られるポリエステル形ウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。(メタ)アクリレートとは、メタクリレート又はアクリレートを示すものである。
【0043】
【化2】
CH2=C(R1)−COOCH2CH2−OCONH−X−NHCOO
−[−CH(R2)−(CH2)n−O−]m−CONH−X−NHCOO
−CH2CH2OCOC(R1)=CH2
(式中、R1、R2はそれぞれ水素またはメチル基であり、Xはジイソシアネート残基、nは1〜3の整数、mは6〜60の整数である)。
【0044】
上記のポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートに使用されるジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等が挙げられる。このジイソシアネートとしては耐候性、その他の処物性が良好なことから、イソホロンジイソシアネートが好ましい。上記のポリエーテルジオールとしては、分子量が500〜3000のポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等が挙げられる。
【0045】
以下、ウレタンアクリレートの製造例を示す。滴下ロート、温度計、還流冷却管及び攪拌棒を備えたガラス製反応容器中に、分子量1000のポリテトラメチレングリコール1000部と、イソホロンジイソシアネート444部とを仕込み、120℃で3時間反応させた後、80℃以下に冷却し、2−ヒドロキシエチルアクリレートを232重量部加え、80℃でイソシアネート基が消失するまで反応させて、ウレタンアクリレートが得られた。
【0046】
また上記のウレタンアクリレートは、下記の多官能ウレタンアクリレートを混合して用いるのが好ましい。多官能ウレタンアクリレートは、ジペンタエリスリトールなどの水酸基を多数有する多官能アルコール化合物の水酸基にジイソシアネート化合物の一方のイソシアネート基を付加し、他方のイソシアネート基にヒドロキシルエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有アクリレートを付加してなるウレタンアクリレートのことを云う。
【0047】
電子線硬化型樹脂に用いられるモノマーの例としては、スチレン、αメチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N、N−ジエチルアミノ)エチル、メメタクリル酸−2−(N、N−ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N、N−ジベンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N、N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和置酸の置換アミノアルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、及び/又は、分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール等が挙げられる。
【0048】
また電子線硬化型樹脂の塗工組成物には、粘度を調整するために、樹脂成分を溶解可能であり、常圧における沸点が70℃〜150℃の溶剤を、組成物中に30重量%以下の範囲で用いることができる。溶剤の添加量が30重量%以下の範囲であれば、乾燥がスムーズであり、生産スピードの大きな低下がない。
【0049】
上記の溶剤としては、塗料、インキ等に通常使用されるものが使用でき、具体例としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミルなどの酢酸エステル類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0050】
硬化型樹脂層3を基材上に形成する方法は、▲1▼塗工組成物を直接塗工する直接コーティング法、又は、▲2▼剥離性の基材表面に樹脂層を予め形成した後、該層を転写する、転写コーティング法等が用いられる。
【0051】
上記▲1▼の直接コーティング法は、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロールコート、リバースロールコート、キスコート、ホイラーコート、ディップコート、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコート、コンマコート、かけ流しコート、刷毛塗り、スプレーコート等を用いることができるが、好ましいのはグラビアコートである。
【0052】
▲2▼転写コーティング法は、一旦、下記の(a)〜(d)に示す薄いシート(フィルム)基材に塗膜を形成し架橋硬化せしめ、しかる後に表面に被覆する方法であり、塗工組成物の塗膜を基材と共に立体物に接着するラミネート法(a、b)、一旦離型性支持体シート上に塗膜と必要に応じて接着剤層を形成し塗膜を架橋硬化させてなる転写シートを、その塗膜側を立体物に接着後、支持体シートのみ剥離する転写法(c)等の手段を利用することができる。尚、薄いシート基材に硬化型樹脂層を形成する手段は、上記の直接コーティング法と同じ各種のコーティング手段を用いることができる。
(a)特公平2−42080号公報、特公平4−19924号公報等に開示されるような射出成形同時転写法。或いは特公昭50−19132号公報に開示されるような射出成形同時ラミネート法。
(b)特開平4−288214号公報、特開平5−57786号公報に開示されるような真空成形同時転写法。或いは特公昭56−45768号公報に開示されるような真空成形同時ラミネート法。
(c)特公昭59−51900号公報、特公昭61−5895号公報、特公平3−2666号公報等に開示されるように、ラッピング同時転写法、又はラッピング同時ラミネート法。
(d)実公大15−31122号公報等に開示されているVカット加工同時ラミネート法、或いは特公昭56−7866号公報等に開示されているVカット加工同時転写法。
【0053】
又、上記▲2▼の転写コーティング法の一つとして下記の(A)〜(D)の工程を順次行う方法を用いることもできる(特開平2−26673号公報等記載)。
(A)非吸収性且つ離型性の合成樹脂シートに、未硬化液状の硬化型樹脂組成物を塗工する工程。
(B)前記硬化型樹脂組成物の塗布面が基材と接するようにラミネートする工程。
(C)前記硬化型樹脂組成物の塗膜に電子線を照射して架橋、硬化させる工程。
(D)合成樹脂シートを剥離除去する工程。
上記の工程において、硬化型樹脂として溶剤で希釈されたものを使用する場合には、工程(A)と(B)との間に溶剤を乾燥する工程を行う。
【0054】
電子線硬化型樹脂を硬化させるための電子線照射装置としては、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器等が用いられる。
【0055】
電子線の照射量は、通常100〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを持つ電子を0.1〜30Mrad程度の照射量で照射する。照射量が0.1Mrad未満の場合、硬化が不十分となる虞れがあり、又、照射量が30Mradを超えると、硬化した塗膜或いは基材が損傷を受ける虞れが出てくる。
【0056】
プライマー層4、裏面側プライマー層7、11などを形成するのに用いるプライマーとしてはアクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂などの溶液から形成することができる。この溶液には、前記の紫外線吸収剤、シリカ微粉末などの充填剤、光安定剤等の各種添加剤を添加して塗工組成物とする。プライマー層は、これらの組成物を塗工して、必要に応じ乾燥、硬化させることで形成する。具体的にはプライマー組成物をグラビアロールコート、ロールコート等の方法で塗工して乾燥硬化させる。熱可塑性樹脂基材シートとしてポリオレフィン系樹脂を用いた場合のプライマーとしては、2液硬化型ポリウレタン樹脂にイソシアネート化合物からなる硬化剤を添加したものを用いるのが、密着性が良好であることから好ましい。プライマーの塗布量は1〜20g/m2(乾燥時)が好ましく、更に好ましくは5〜10g/m2(乾燥時)である。
【0057】
絵柄層8は、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学図形、文字、記号、線画、各種抽象模様の柄を印刷形成したものである。ベタ層9は、隠蔽性を有する着色インキにて、ベタ印刷して形成したものである。これらのインキ層10は、絵柄層8のみから構成しても、あるいはベタ層9のみから構成しても、或いは絵柄層及びベタ層の両者から構成してもいずれでもよい。
【0058】
絵柄層8及びベタ層9は、一般的な絵柄印刷用のインキを用いて印刷或いは塗工することで形成できる。上記インキとしては、バインダーと着色剤とからなり、例えばバインダーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン(2液硬化型ウレタン樹脂、又は熱可塑性ウレタン樹脂)、アクリル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂等を、一種又は二種以上混合したものが用いられる。上記着色剤としては、チタン白、カーボンブラック、弁柄、黄鉛、群青、フタロシアニンブルー、キナクリドン、イソインドリノン等の顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の金属箔粉、二酸化チタン被覆雲母等の箔粉からなる光輝性顔料を1種又は2種以上混合したものが挙げられる。
【0059】
図2に示す化粧シートを製造する場合、第2の熱可塑性樹脂シートを用いたシート22に第1の熱可塑性樹脂シート21を積層するには、すでに製膜された第1の熱可塑性樹脂シート21を接着剤層12を介して積層することができる。接着剤層12は2液硬化型のポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などのドライラミネート接着剤が用いられる。また、上記方法以外にも、第2の熱可塑性樹脂シートを用いたシート13にポリオレフィン系樹脂からなる第1の熱可塑性樹脂シート21を熔融押出塗工(エクストルージョンコート)して、シート製膜と同時に積層する方法を用いても良い。
【0060】
また化粧シートには、難燃性を付与するために、基材、硬化型樹脂層、あるいはプライマー層などの樹脂層に、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の難燃剤を添加しても良い。
【0061】
また化粧シートには、抗菌性を付与する為に、基材、硬化型樹脂層、あるいはプライマー層などの樹脂層に、銀イオン担持ゼオライト等の抗菌剤や10,10′−オキシビスフェノキシアルシン等の防黴剤等を添加してもよい。
【0062】
このようにして形成された化粧シート1は、裏面側(図1の例ではベタ層側を、また図2の例では第2の熱可塑性樹脂シート側)を他の基材に貼着して各種建材用に利用することができる。例えば図3は、図1に示す化粧シートを1接着剤層15を介してを他の基材(以下、被着体14という)に貼着して、積層し化粧材16を構成した例である。
【0063】
化粧シート1を貼る被着体14としては、各種の木質材料、金属材料、プラスチック材料、セラミック材料等が用いられる。また化粧シート1を上記各種材料からなる被着体14に貼着し、必要に応じ所定の成形加工などを施して、化粧材を構成したものは、各種用途に利用できる。例えば、壁、天井、床などの建築物の内装、窓枠、扉枠、扉、手すりなどの建具の表面化粧、箪笥などの家具、テレビジョン受像機などの弱電、OA機器などのキャビネットの表面化粧、自動車、電車などの車両の内装、航空機の内装、窓ガラスの化粧などに利用できる。
【0064】
【実施例】
実施例1
厚さ120μmのポリプロピレン樹脂シート(三菱化学MKV製:150AG3)の表面をコロナ放電処理し、その処理面に、アクリルウレタン系プライマー(ザ・インクテック製:FMSプライマー)100重量部にヘキサメチレンジイソシアネートを5重量部添加したプライマー形成用インキを、グラビアコーターを使用して塗工(塗工量:2g/m2乾燥時)してプライマー層を形成した。
次いで得られたプライマー層の表面に、アクリル・ウレタン樹脂インキ(昭和インク工業所製:AU)を用い、グラビア印刷により、木目模様を印刷形成した。更に木目模様のインキ層の上に、ベタインキ層として、アクリルウレタン樹脂系インキ(ザ・インクテック製:FMS)100重量部にヘキサメチレンジイソシアネートを5重量部、更に顔料を添加してベタインキ層形成用インキとし、グラビアコーターを用いてベタインキ層を設けた(塗工量:12g/m2)。
プライマー層及び印刷層が設けられたシートをエンボス加工機を用いエンボスを施した。エンボス条件は、温度120〜170とにて凹版を10〜40kg/cm2の圧力で加圧し、凸版パターンを転写し凹凸模様を設けた。
凹凸模様の上からワイピング処理を行ない、凹部に、アクリルウレタン樹脂系インキ(ザ・インクテック製:EBW−3)100重量部にヘキサメチレンジイソシアネートを5重量部および顔料を添加してなるワイピングインキを充填した。
ワイピングインキを充填した後、アクリルウレタン樹脂系インキ(ザ・インクテック製:EBP−3)100重量部にヘキサメチレンジイソシアネートを5重量部添加してなるプライマー層形成インキをグラビアコーターを使用してプライマー層を形成した(塗工量:2g/m2)。
上記プライマー層の上に、下記組成の紫外線吸収剤を添加してなる電子線硬化型樹脂組成物を塗工(塗工量:20g/m2乾燥時)し、電子線放射装置を用い、175kV、5Mrad、酸素濃度300ppm以下の条件で電子線を照射して塗工物を硬化させて化粧シートを得た。得られた化粧シートは、硬化型樹脂層に黄変などが見られず、色相の再現性が優れたものであった。
【0065】
【0066】
(※1)ウレタンアクリレートオリゴマーAは、水添MDI、ポリカプロラクトンジオール、2−ヒドロキシエチルアクリレートの反応生成物である、重量平均分子量1700の2官能ウレタンアクリレートオリゴマーである。
(※2)多官能ウレタンアクリレートBは、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジペンタエリスリトール、アクリル酸の反応生成物である、重量平均分子量2400の15官能ウレタンアクリレートである。
(※3)チヌビン400(チバスペシャリティ・ケミカルズの商品名)は、化1に示すように、2-4[(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、及び2-4[(2-ヒドロキシ-3-トリデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジンとからなり、1−メトキシー2−プロパノール中に濃度85%に調製された液状のトリアジン系紫外線吸収剤である。
【0067】
実験例1〜5
実施例1において用いた硬化型樹脂組成物(実験例1)、及び紫外線吸収剤の種類を表1に示すものに代えた以外は樹脂の種類、配合量、紫外線吸収剤の添加量などは実施例1と同様にして硬化型樹脂組成物を調製した(実験例2〜5)。実験例1〜5の組成物をガラス板の表面に塗工し、電子線を照射して該樹脂層を硬化させ、電子線硬化型樹脂層の黄変を目視にて確認した。その結果を表1に示す。表1における樹脂層の黄変は、電子線の照射後に樹脂層に黄変が見られなかった場合を○とし、黄変が見られた場合を×とした。
尚、試験方法は以下に示す通りである。電子線硬化型樹脂組成物の塗工は、バーコート♯20にて行い(塗工量:20g/m2乾燥時)、樹脂の硬化は電子線放射装置を用い、175kV、5Mrad、酸素濃度300ppm以下の条件で電子線を照射した。また、使用したガラス板は、電子線の照射により黄変しないことを、あらかじめガラス板のみに電子線を照射して確認した。
【0068】
【表1】
※1:チバスペシャルティ・ケミカルズ社の商品名
【0069】
表1に示すように実験例1及び実験例2のトリアジン系紫外線吸収剤及びベンゾフェノン系紫外線吸収剤を用いたものは黄変がなかったが、実験例3〜5のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を用いたものはいずれも黄変が見られた。
【0070】
従来、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は、建材用化粧シートなどの硬化型樹脂層などに一般的な紫外線吸収剤として用いられていた。そして従来、硬化型樹脂層を加熱熱硬化させたり、紫外線により硬化させた場合には、このような黄変は見られないが、電子線の照射により硬化させた場合には黄変してしまう。これは、硬化時に照射する電子線のエネルギーによりベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤自身の構造が変化して着色するために、この紫外線吸収剤を添加した硬化型樹脂層が黄変するものと考えられる。これに対し、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤は、電子線を照射しても自身の構造が着色する構造に変化しにくいため、黄変しないものと考えられる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の化粧材は、樹脂層に紫外線吸収剤としてトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の一方又は両方を添加したことにより、例えば硬化型樹脂層を硬化させる場合などに電子線を照射した際、従来のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を用いた場合のような黄変が生じることがなく、絵柄などの色相を変化させずに意匠的に極めて優れたものが得られる。また、これらの紫外線吸収剤は化粧シートにおける耐光安定性を向上せしめ化粧シートの耐候性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明化粧材の一例を示す縦断面図である。
【図2】本発明化粧材の他の例を示す縦断面図である。
【図3】本発明化粧材のその他の例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 化粧シート
2 熱可塑性樹脂基材シート
3 硬化型樹脂層
4 プライマー層
5 凹凸模様
6 ワイピングインキ
7 裏面側プライマー層
8 絵柄層
9 ベタ層
10 インキ層
11 裏面側プライマー層
12 接着剤層
13 第2の熱可塑性樹脂シートを用いたシート
14 被着体
15 接着剤層
16 化粧材
21 第1の熱可塑性樹脂シート
22 第2の熱可塑性樹脂シート[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a decorative material such as a decorative sheet and a decorative plate suitable for surface makeup of a building interior, furniture, furniture, and the like.
[0002]
[Prior art]
As a conventional decorative material, a material such as a thermoplastic resin sheet or a plate material, which is provided with design properties such as a pattern or coloring, and a curable resin layer provided on the surface side of the base material is used for surface decoration such as a building material. Widely used in Among these cosmetic materials, when used outdoors or in applications exposed to sunlight, various weathering additives such as UV absorbers and light stabilizers are added to resin layers such as curable resin layers. Thus, the weather resistance is improved. As one of such weather resistance additives, benzotriazole ultraviolet absorbers have been widely used.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Conventional cosmetic materials use an ionizing radiation curable resin composition as the material of the curable resin layer, and the resin layer is provided on the substrate by means of coating, impregnation, transfer, etc. In general, a production method in which the resin layer is cured by irradiating with ultraviolet rays has been used. On the other hand, in recent years, in order to improve productivity, the manufacturing method is being shifted to a method of curing the resin layer by irradiating an electron beam having a higher energy level.
[0004]
However, conventionally, there was no particular problem when the ionizing radiation curable resin layer was cured by ultraviolet irradiation, but when cured by irradiation with an electron beam, the phenomenon that the curable resin layer was colored yellow. It was found to occur. In a decorative material such as a decorative sheet, the curable resin layer is generally used as a surface protective layer. Therefore, in order to effectively exhibit design properties such as a lower layer pattern and solid printing, it is desirable that it be colorless and colored after curing. The change in the hue of the resin layer caused by yellowing or the like is a serious problem because the design property important for the decorative material is lowered.
[0005]
The present invention has been made in order to solve the above-mentioned disadvantages of the prior art, and has excellent weather resistance and excellent design without any problem of coloring such as yellowing after curing even if the resin layer is cured by electron beam irradiation. The purpose is to provide a decorative material.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides (1)Made of polyolefin resin sheetOn substrateat leastIn the decorative material in which the curable resin layer is formed,The curable resin layer is formed of an electron beam curable resin, and the curable resin layerA cosmetic material characterized by the addition of a triazine-based ultraviolet absorber, (2)The curable resin layer is provided on the outermost surface, as described in (1) aboveCosmetic material, (3)The primer layer according to (1) or (2) above, wherein a primer layer is provided between the curable resin layer and the substrate, and an ultraviolet absorber is added to the primer layer.Cosmetic material, (4)The ultraviolet absorber is added to the base material according to any one of the above (1) to (3)The gist is a decorative material.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a cross-sectional view showing a decorative sheet as an example of the decorative material of the present invention. As shown in FIG. 1, the decorative material of the present invention is formed by laminating a
[0008]
The
[0009]
In the case of the decorative sheet shown in FIG. 1, examples of the resin layer to which the ultraviolet absorber is added include a
[0010]
FIG. 2 shows another example of the decorative sheet of the present invention. In the decorative sheet shown in FIG. 2, the surface of the second
[0011]
In the decorative sheet shown in FIG. 2, the resin layer to which the ultraviolet absorber is added includes a first
[0012]
The triazine UV absorber used in the present invention is, for example, 2-4 [(2-hydroxy-3-dodecyloxypropyl) oxy] -2-hydroxyphenyl] -4,6- Bis (2,4-dimethylphenyl) -1,3,5-triazine, 2-4 [(2-hydroxy-3-tridecyloxypropyl) oxy] -2-hydroxyphenyl] -4,6-bis (2 , 4-dimethylphenyl) -1,3,5-triazine and the like. Such a triazine ultraviolet absorber is commercially available from Ciba Specialty Chemicals under the trade name “Tinuvin 400”. Tinuvin 400 is a mixture of the above triazine compounds and is a liquid containing 15% by weight of 1-methoxy-butanol.
[0013]
[Chemical 1]
[0014]
The benzophenone-based ultraviolet absorber used in the present invention includes, for example, 2,4-dihydroxybenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxy-benzophenone, 2-hydroxy-4-n-octoxybenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxy 2-Hydroxybenzophenone ultraviolet absorbers such as -benzophenone-5-sulfonic acid.
[0015]
The ultraviolet absorber is preferably added in an amount of 0.1 to 2% by weight based on the resin content of the resin layer to be added. If the amount added is less than 0.1% by weight, sufficient weather resistance may not be obtained, and if the amount added exceeds 2% by weight, the cost will be high, and it will be exposed to outdoor sunlight for a long time. There is a possibility that whitening occurs when heated at.
[0016]
The ultraviolet absorber may be used in combination with other ultraviolet absorbers, light stabilizers, inorganic ultraviolet absorbers, and the like. In that case, it is preferable not to use a benzotriazole ultraviolet absorber. In particular, it is desirable not to add a benzotriazole ultraviolet absorber to the
[0017]
As the light stabilizer, a hindered amine light stabilizer (referred to as HALS after the acronym of Hindered Amine Light Stabilizer) can be used, and examples thereof include the following compounds. Bis-2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidinyl) sebacate, bis- (N-methyl-2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidinyl) sebacate, [dimethyl-1-succinate (2-hydroxylethyl) -4-hydroxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine] condensate, poly {[6- (1,1,3,3-tetramethylbutyl) imino] -1,3 5-Triazine-2,4-diyl [(2,3,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) imino] hexamethylene [(2,3,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) iminol]} . The addition amount of the light stabilizer is preferably 0.1 to 2% by weight in a weight ratio with respect to the resin content.
[0018]
Examples of the inorganic ultraviolet absorber include zinc oxide, iron oxide, titanium oxide, and cerium oxide having a particle size of 0.2 μm or less. The particle diameter of these particles is preferably 0.1 μm or less, more preferably 8 to 30 nm, from the viewpoint of the transparency of the added resin (transmittance of visible light).
[0019]
In the present invention, various materials such as paper, plastic, metal foil, and plate can be used as the base material of the decorative material. Examples of the shape of the substrate include sheet-like materials such as paper, plastic sheets and nonwoven fabrics, and plate-like materials such as metal plates, wood plates and plastic plates. When a flexible sheet is used as the base material, a decorative material can be continuously produced using a roll of sheet-like material in the production process, and the productivity is excellent. Moreover, what has an unevenness | corrugation on the surface as a base material, what has a three-dimensional shape, etc. can be used.
[0020]
In the decorative material of the present invention, the curable resin layer may be formed directly on the surface of the base material, but as shown in FIGS. 1 and 2, it is formed through other layers such as an ink layer and a primer layer. be able to.
[0021]
Paper used as the base material is, for example, thin paper, kraft paper, titanium paper, linter paper, paperboard, gypsum board paper, so-called vinyl wallpaper obtained by sol coating or dry laminating polyvinyl chloride resin on paper, fine paper, coated paper, Art paper, sulfate paper, glassine paper, parchment paper, paraffin paper, Japanese paper and the like can be mentioned. A paper-like sheet can also be used as a substrate. Examples of the paper-like sheet include glass fibers, asbestos, potassium titanate fibers, alumina fibers, silica fibers, inorganic fibers such as carbon fibers, and woven or non-woven fabrics using organic resins such as polyester and vinylon.
[0022]
The board used as the base material is wood veneer, wood plywood, particle board, MDF (medium density fiber board), plaster board such as gypsum board, gypsum slag board, calcium silicate board, asbestos slate board, lightweight Foamed concrete board, cement board such as hollow extruded cement board, fiber cement board such as pulp cement board, asbestos cement board, wood piece cement board, ceramic board such as earthenware, porcelain, stoneware, earthenware, glass, enamel, iron plate, zinc Plated steel plate, polyvinyl chloride sol coated steel plate, aluminum plate, copper plate and other metal plates, polyolefin resin plate, acrylic resin plate, ABS plate, polycarbonate plate and other thermoplastic resin plates, phenol resin plate, urea resin plate, unsaturated polyester Thermosetting resin plates such as resin plates, polyurethane resin plates, epoxy resin plates, melamine resin plates, Glass fiber nonwoven fabric, fabric, paper, and other various fibrous base materials are impregnated and cured with resin such as polyurethane resin, urea resin, unsaturated polyester resin, polyurethane resin, epoxy resin, melamine resin, and diallyl phthalate resin. Examples thereof include a resin plate such as a so-called FRP plate which is cured and combined.
[0023]
Examples of the metal used as the metal foil include aluminum, stainless steel, iron, and copper.
[0024]
Plastic sheets used as the base material are polyolefins such as polyethylene, polypropylene, polymethylpentene, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polyvinyl alcohol, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, ethylene-vinyl alcohol copolymer, vinylon, Polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polyethylene naphthalate, polyethylene naphthalate-isophthalate copolymer, poly (meth) acrylate, poly (meth) acrylate, poly (meth) acrylate,
[0025]
In the decorative sheet shown in FIG. 1 or 2, the
[0026]
Either a stretched sheet or an unstretched sheet can be used as the polyolefin-based resin sheet. For this sheet, a filler, a foaming agent, a flame retardant, a lubricant, an antioxidant, an ultraviolet absorber, light, etc. Add various additives such as stabilizers. The thickness of the polyolefin resin sheet is preferably about 20 to 500 μm, although it depends on the application.
[0027]
The olefinic thermoplastic elastomer is composed of either high-density polyethylene or polypropylene whose main raw material is a hard segment, and an elastomer and an inorganic filler as a soft segment added thereto; A composition comprising a mixture of isotactic polypropylene as a hard segment and atactic polypropylene as a soft segment described in JP-B-6-23278, (3) JP-A-9-1111055, JP-A-5-77371 And those made of an ethylene-propylene-butene copolymer described in JP-A-7-316358 and the like. If necessary, an additive such as a colorant is added to this. These details are described below.
[0028]
(1) The high-density polyethylene in the present invention is preferably a polyethylene having a specific gravity of 0.94 to 0.96, which is a polymer having a high degree of crystallinity obtained by a low-pressure method and having few branched structures. High density polyethylene is used. As the polypropylene, isotactic polypropylene is preferably used.
[0029]
Examples of the elastomer include diene rubber, hydrogenated diene rubber, and olefin elastomer. The hydrogenated diene rubber is formed by adding a hydrogen atom to at least a part of a double bond of a diene rubber molecule, and suppresses crystallization of a polyolefin resin (high-density polyethylene or polypropylene in the present invention), Increase flexibility. Examples of the diene rubber include isoprene rubber, butadiene rubber, butyl rubber, propylene / butadiene rubber, acrylonitrile / butadiene rubber, acrylonitrile / isoprene rubber, and styrene butadiene rubber. The olefin elastomer is an elastic copolymer to which at least one polyene that can be copolymerized with two or three or more olefins is added. As the olefin, ethylene, propylene, α-olefin, or the like is used. 1,4 hexadiene, cyclic diene, norbornene and the like are used. Preferred examples of the olefin copolymer rubber include elastic copolymers containing olefin as a main component such as ethylene-propylene copolymer rubber, ethylene-propylene-nonconjugated diene rubber, and ethylene-butadiene copolymer rubber. These elastomers may be crosslinked in an appropriate amount using a crosslinking agent such as an organic peroxide or sulfur as required.
[0030]
The amount of the elastomer added is 10 to 60% by weight, preferably about 30% by weight. If it is lower than 10% by weight, the change in the constant load elongation with respect to temperature becomes too steep, and the elongation at break, impact resistance, and easy adhesion are deteriorated. If it is higher than 60% by weight, transparency and weather resistance are deteriorated. In addition, the creep resistance is reduced.
[0031]
As the inorganic filler, powder having an average particle size of about 0.1 to 10 μm, such as calcium carbonate, barium sulfate, clay, and talc, is used. The addition amount is about 1 to 60% by weight, preferably about 5 to 30% by weight. If it is lower than 1% by weight, the creep deformation resistance and the easy adhesion property are lowered. If it is higher than 60% by weight, the elongation at break and the impact resistance are lowered, and film formation becomes difficult.
[0032]
(2) As a soft segment described in JP-B-6-23278, (A) boiling heptane having a number average molecular weight Mn of 25000 or more and a ratio Mw / Mn ≦ 7 of the weight average molecular weight Mw and the number average molecular weight Mn A mixture of 10 to 90% by weight of atactic polypropylene soluble in water and (B) 90 to 10% by weight of isotactic polypropylene insoluble in boiling heptane having a melt index of 0.1 to 4 g / 10 min as a hard segment Soft polypropylene made of Among these olefinic thermoplastic elastomers, so-called “necking” is unlikely to occur, and those having good suitability when molded into various shapes or embossed using heat and pressure include isotactic polypropylene and atactic. It consists of a mixture with tic polypropylene, and the weight ratio of atactic polypropylene is 5 wt% or more and 50 wt% or less. Polypropylene-based olefinic thermoplastic elastomers themselves are already known, but when used for conventionally known applications such as packaging containers, the weight ratio of atactic polypropylene serving as a soft segment is 5 in order to emphasize strength. Less than wt% was used exclusively. However, when it is formed into a three-dimensional shape or an uneven shape or is embossed, necking occurs as described above, and good processing is impossible. On the other hand, contrary to the conventional composition design, in the polypropylene-based olefin-based thermoplastic elastomer, the weight ratio of the atactic polypropylene is set to 5% by weight or more, so that embossing or three-dimensional shape or Disadvantages such as uneven deformation of the sheet due to necking when forming into an uneven article, and the resulting wrinkles and distortion of the pattern can be solved. In particular, the case where the weight ratio of atactic polypropylene is 20% by weight or more is good. On the other hand, if the weight ratio of the atactic polypropylene is increased too much, the sheet itself is deformed, and the defects such as the distortion of the pattern and the misregistration (Resister) in the case of multicolor printing tend to occur. Further, it is not preferable because it is easily broken during molding. The upper limit of the weight ratio of atactic polypropylene is to print the pattern layer using a normal rotary printing machine such as rotary gravure printing, and to emboss the sheet, vacuum forming, V cut processing, injection molding simultaneous lamination, etc. When employed, it is 50% by weight or less, more preferably 40% by weight or less.
[0033]
(3) A thermoplastic elastomer comprising an ethylene / propylene / butene copolymer resin. Here, as the butene, any of the three structural isomers of 1 butene, 2 butene, and isobutylene can be used. As a copolymer, it is a random copolymer and contains a part of amorphous part. Preferable specific examples of the ethylene / propylene / butene copolymer include the following (i) to (iii).
(I) As described in JP-A-9-111055. This is a random copolymer made of a terpolymer of ethylene / propylene and butene. The weight ratio of the monomer component is 90% by weight or more of propylene. The melt flow rate is preferably 1 to 50 g / 10 min at 230 ° C. and 2.16 kg. Then, 0.01 to 50 parts by weight of a transparent nucleating agent mainly composed of a phosphoric acid aryl ester compound and a fatty acid amide having 12 to 22 carbon atoms is added to 100 parts by weight of the ternary random copolymer. 003 to 0.3 parts by weight are melt kneaded.
(ii) Those described in JP-A-5-77371. This is a terpolymer of ethylene, propylene and 1-butene, and 20 to 100% by weight of amorphous polypropylene having a propylene component content of 50% by weight or more and 80 to 0% by weight of amorphous polypropylene. % Addition.
(iii) Those described in JP-A-7-316358. This is an ethylene / propylene / 1-butene terpolymer, which is isotactic polypropylene with respect to 20-100% by weight of a low crystalline polymer having a propylene and / or 1-butene content of 50% by weight or more. An oil gelling agent such as N acylamine acid amine salt and N acylamine acid ester is added in an amount of 5% by weight to 100 parts by weight of the composition mixed with 80 to 0% by weight of the crystalline polyolefin.
The ethylene / propylene / butene copolymer resin may be used alone, or other polyolefin resins may be used in combination with the above (i) to (iii) as necessary.
[0034]
A colorant may be added to the polyolefin resin. The colorant is used to give the color necessary as a decorative sheet. Inorganic pigments such as titanium white, zinc white, petal, vermilion, ultramarine, cobalt blue, titanium yellow, yellow lead, carbon black, isoindo Organic pigments or dyes such as Linon, Hansa Yellow A, Quinacridone, Permanent Red 4R, Phthalocyanine Blue, metal pigments made of foil powder such as aluminum and brass, pearl luster made of foil powder such as titanium dioxide-coated mica and basic zinc carbonate A pigment or the like is used. The coloring can be either transparent coloring or opaque (concealment) coloring, but in the case of the decorative sheet having the structure as shown in FIG. 1, it is formed so that the design such as the
[0035]
Furthermore, a heat stabilizer, a flame retardant, a radical scavenger, etc. are added to the polyolefin resin as necessary. The heat stabilizer is a known one such as phenol-based, sulfite-based, phenylalkane-based, phosphite-based, or amine-based, and is used for further improving the prevention of deterioration such as thermal discoloration during heat processing. As the flame retardant, powders such as aluminum hydroxide and magnesium hydroxide are used, and these are added when it is necessary to impart flame retardancy.
[0036]
A polyolefin resin sheet can be obtained by forming a blend of the above materials into a film by a conventional method such as a calendering method. In addition, when using a composition to which a colorant, an inorganic filler, or both are added as a polyolefin-based resin, and forming a film by the melt extrusion method, the film-forming suitability is lowered when the film is formed into a thin film, and the surface is finished smoothly. Absent. Generally, when a total of about 10 parts by weight or more of a colorant is added to form a film having a thickness of 80 μm or less, this tendency is conspicuous. Therefore, in such a case, it is preferable that the three-layer coextrusion is performed, and the colorant is added only to the central layer, and the pigment or the like is not added to the outermost layers on the front and back sides.
[0037]
The surface of the polyolefin resin sheet is preferably subjected to an easy adhesion treatment such as corona discharge treatment, plasma treatment or ozone treatment before forming a layer such as the
[0038]
The surface of the thermoplastic
[0039]
The
[0040]
Specifically, the electron beam curable resin used for the
[0041]
Examples of the above prepolymers and oligomers include unsaturated polyesters such as unsaturated dicarboxylic acid and polyhydric alcohol condensates, polyester methacrylates, polyether methacrylates, polyol methacrylates, methacrylates such as melamine methacrylates, polyester acrylates, epoxy acrylates, Examples thereof include acrylates such as urethane acrylate, polyether acrylate, polyol acrylate, and melamine acrylate, and a cationic polymerization type epoxy compound.
[0042]
Examples of urethane acrylates include polyether urethane (meth) acrylates represented by the following general formula [Chemical Formula 2] obtained by reacting polyether diol and diisocyanate, and polyesters obtained by reacting polyester diol and diisocyanate. Examples thereof include urethane (meth) acrylate. (Meth) acrylate refers to methacrylate or acrylate.
[0043]
[Chemical formula 2]
CH2= C (R1) -COOCH2CH2-OCONH-X-NHCOO
-[-CH (R2)-(CH2)n-O-]m-CONH-X-NHCOO
-CH2CH2OCOC (R1) = CH2
(Wherein R1, R2Each represents hydrogen or a methyl group, X is a diisocyanate residue, n is an integer of 1 to 3, and m is an integer of 6 to 60).
[0044]
Examples of the diisocyanate used in the polyether-based urethane (meth) acrylate include isophorone diisocyanate, dicyclohexylmethane diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanate, and tolylene diisocyanate. As this diisocyanate, isophorone diisocyanate is preferred because of its good weather resistance and other properties. Examples of the polyether diol include polyoxypropylene glycol, polyoxyethylene glycol, and polyoxytetramethylene glycol having a molecular weight of 500 to 3000.
[0045]
Hereinafter, production examples of urethane acrylate will be shown. In a glass reaction vessel equipped with a dropping funnel, thermometer, reflux condenser and stirring rod, 1000 parts of polytetramethylene glycol having a molecular weight of 1000 and 444 parts of isophorone diisocyanate were charged and reacted at 120 ° C. for 3 hours. The mixture was cooled to 80 ° C. or lower, 232 parts by weight of 2-hydroxyethyl acrylate was added, and the reaction was continued at 80 ° C. until the isocyanate group disappeared to obtain urethane acrylate.
[0046]
The urethane acrylate is preferably used by mixing the following polyfunctional urethane acrylate. The polyfunctional urethane acrylate is obtained by adding one isocyanate group of a diisocyanate compound to the hydroxyl group of a polyfunctional alcohol compound having many hydroxyl groups such as dipentaerythritol, and adding a hydroxyl group-containing acrylate such as hydroxylethyl (meth) acrylate to the other isocyanate group. This refers to the urethane acrylate that is added.
[0047]
Examples of monomers used in the electron beam curable resin include styrene monomers such as styrene and α-methylstyrene, methyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, methoxyethyl acrylate, butoxyethyl acrylate, butyl acrylate, Acrylic esters such as methoxybutyl acrylate and phenyl acrylate, and methacrylic esters such as methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, methoxyethyl methacrylate, ethoxymethyl methacrylate, phenyl methacrylate and lauryl methacrylate -2- (N, N-diethylamino) ethyl acrylate, 2- (N, N-dimethylamino) ethyl methacrylate, 2- (N, N-dibenzylamino) methyl acrylate, acrylic acid 2- (N, N-diechi Substituted amino alcohol esters of unsaturated acid such as amino) propyl, unsaturated carboxylic acid amides such as acrylamide and methacrylamide, ethylene glycol diacrylate, propylene glycol diacrylate, propylene glycol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, 1 , 6 Hexanediol diacrylate, compounds such as triethylene glycol diacrylate, polyfunctional compounds such as dipropylene glycol diacrylate, ethylene glycol diacrylate, propylene glycol dimethacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, and / or 2 in the molecule Polythiol compounds having more than one thiol group, such as trimethylolpropane trithioglycolate, trimethylolpropane trityl Examples thereof include isopropylate and pentaerythritol tetrathioglycol.
[0048]
Moreover, in order to adjust a viscosity, the coating composition of an electron beam curable resin can melt | dissolve a resin component, The solvent whose boiling point in a normal pressure is 70 to 150 degreeC is 30 weight% in a composition. It can be used in the following ranges. When the amount of the solvent added is in the range of 30% by weight or less, the drying is smooth and the production speed is not greatly reduced.
[0049]
As the above-mentioned solvent, those usually used for paints, inks and the like can be used. Specific examples include aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene, ketones such as acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone and cyclohexanone, acetic acid Examples thereof include acetates such as ethyl, isopropyl acetate and amyl acetate, alcohols such as methyl alcohol, ethyl alcohol and isopropyl alcohol, ethers such as dioxane, tetrahydrofuran and diisopropyl ether, and mixtures of two or more thereof.
[0050]
The
[0051]
The direct coating method of (1) above is gravure coating, gravure reverse coating, gravure offset coating, spinner coating, roll coating, reverse roll coating, kiss coating, wheeler coating, dip coating, silk screen solid coating, wire bar coating, flow coating. A comma coat, a cast coat, a brush coat, a spray coat, etc. can be used, and a gravure coat is preferred.
[0052]
(2) The transfer coating method is a method in which a thin film (film) substrate shown in the following (a) to (d) is once coated and crosslinked and cured, and then coated on the surface. Laminating method (a, b) that adheres the coating film of the composition to the three-dimensional object together with the base material, and once the coating film and an adhesive layer are formed on the releasable support sheet, the coating film is crosslinked and cured. After the transfer sheet is bonded to the three-dimensional object, means such as a transfer method (c) for peeling only the support sheet can be used. As a means for forming a curable resin layer on a thin sheet substrate, the same various coating means as in the direct coating method can be used.
(A) Injection molding simultaneous transfer method as disclosed in JP-B-2-42080, JP-B-4-19924 and the like. Alternatively, an injection molding simultaneous laminating method as disclosed in Japanese Patent Publication No. 50-19132.
(B) A vacuum forming simultaneous transfer method as disclosed in JP-A-4-288214 and JP-A-5-57786. Alternatively, a vacuum forming simultaneous laminating method as disclosed in Japanese Patent Publication No. 56-45768.
(C) A lapping simultaneous transfer method or a lapping simultaneous laminating method as disclosed in JP-B-59-51900, JP-B-61-5895, JP-B-3-2666, and the like.
(D) V-cutting simultaneous laminating method disclosed in Japanese Utility Model Publication No. 15-31122, or V-cutting simultaneous transfer method disclosed in Japanese Patent Publication No. 56-7866.
[0053]
Further, as one of the transfer coating methods (2), a method of sequentially performing the following steps (A) to (D) can be used (described in JP-A-2-26673, etc.).
(A) A step of applying an uncured liquid curable resin composition to a non-absorbable and releasable synthetic resin sheet.
(B) The process of laminating so that the application surface of the said curable resin composition may contact | connect a base material.
(C) The process of irradiating an electron beam to the coating film of the said curable resin composition, and bridge | crosslinking and hardening.
(D) A step of peeling and removing the synthetic resin sheet.
In the above step, when using a curable resin diluted with a solvent, a step of drying the solvent is performed between steps (A) and (B).
[0054]
The electron beam irradiation device for curing the electron beam curable resin includes various types of electrons such as Cockloft Walton type, Bande graph type, resonant transformer type, insulated core transformer type, linear type, dynamitron type, and high frequency type. A line accelerator or the like is used.
[0055]
The irradiation amount of an electron beam is usually 100 to 1000 keV, preferably 100 to 300 keV. The electron beam is irradiated at an irradiation amount of about 0.1 to 30 Mrad. If the irradiation amount is less than 0.1 Mrad, curing may be insufficient, and if the irradiation amount exceeds 30 Mrad, the cured coating film or substrate may be damaged.
[0056]
Primers used to form the
[0057]
The
[0058]
The
[0059]
When the decorative sheet shown in FIG. 2 is manufactured, in order to laminate the first
[0060]
In order to impart flame retardancy to the decorative sheet, a flame retardant such as aluminum hydroxide or magnesium hydroxide may be added to a resin layer such as a substrate, a curable resin layer, or a primer layer.
[0061]
In addition, in order to impart antibacterial properties to the decorative sheet, an antibacterial agent such as silver ion-carrying zeolite or 10,10′-oxybisphenoxyarsine is applied to a resin layer such as a base material, a curable resin layer, or a primer layer. An antifungal agent or the like may be added.
[0062]
The
[0063]
As the
[0064]
【Example】
Example 1
The surface of a 120 μm-thick polypropylene resin sheet (Mitsubishi Chemical MKV: 150AG3) is subjected to corona discharge treatment, and hexamethylene diisocyanate is added to 100 parts by weight of an acrylic urethane primer (The Inktec: FMS primer) on the treated surface. Apply 5 parts by weight of primer forming ink using a gravure coater (coating amount: 2 g / m2A primer layer was formed during drying.
Next, a wood grain pattern was printed on the surface of the obtained primer layer by gravure printing using acrylic urethane resin ink (manufactured by Showa Ink Industries Co., Ltd .: AU). Furthermore, on the wood pattern ink layer, as a solid ink layer, 100 parts by weight of acrylic urethane resin-based ink (The Inktec: FMS) is added 5 parts by weight of hexamethylene diisocyanate, and a pigment is added to form a solid ink layer. A solid ink layer was provided using a gravure coater (coating amount: 12 g / m).2).
The sheet provided with the primer layer and the printing layer was embossed using an embossing machine. The embossing condition is that the intaglio is 10 to 40 kg / cm at a temperature of 120 to 170.2The relief pattern was transferred to provide a concavo-convex pattern.
A wiping ink is formed by adding 5 parts by weight of hexamethylene diisocyanate and a pigment to 100 parts by weight of acrylic urethane resin-based ink (manufactured by The Inktec: EBW-3). Filled.
After filling with wiping ink, primer layer forming ink formed by adding 5 parts by weight of hexamethylene diisocyanate to 100 parts by weight of acrylic urethane resin based ink (manufactured by The Inktec: EBP-3) using a gravure coater A layer was formed (coating amount: 2 g / m2).
On the primer layer, an electron beam curable resin composition obtained by adding an ultraviolet absorber having the following composition is applied (coating amount: 20 g / m).2When drying), using an electron beam emitter, the coated material was cured by irradiation with an electron beam under the conditions of 175 kV, 5 Mrad, and oxygen concentration of 300 ppm or less to obtain a decorative sheet. The obtained decorative sheet did not show yellowing or the like in the curable resin layer and had excellent hue reproducibility.
[0065]
[0066]
(* 1) Urethane acrylate oligomer A is a bifunctional urethane acrylate oligomer having a weight average molecular weight of 1700, which is a reaction product of hydrogenated MDI, polycaprolactone diol, and 2-hydroxyethyl acrylate.
(* 2) Polyfunctional urethane acrylate B is a 15-functional urethane acrylate having a weight average molecular weight of 2400, which is a reaction product of hexamethylene diisocyanate, dipentaerythritol, and acrylic acid.
(* 3) Tinuvin 400 (trade name of Ciba Specialty Chemicals) is 2-4 [(2-hydroxy-3-dodecyloxypropyl) oxy] -2-hydroxyphenyl] -4, 6-bis (2,4-dimethylphenyl) -1,3,5-triazine, and 2-4 [(2-hydroxy-3-tridecyloxypropyl) oxy] -2-hydroxyphenyl] -4,6- A liquid triazine-based UV absorber composed of bis (2,4-dimethylphenyl) -1,3,5-triazine and prepared in 1-methoxy-2-propanol at a concentration of 85%.
[0067]
Experimental Examples 1-5
Except that the curable resin composition used in Example 1 (Experimental Example 1) and the type of ultraviolet absorber were changed to those shown in Table 1, the type of resin, the blending amount, the added amount of the ultraviolet absorber, etc. were carried out. A curable resin composition was prepared in the same manner as in Example 1 (Experimental Examples 2 to 5). The compositions of Experimental Examples 1 to 5 were coated on the surface of a glass plate, irradiated with an electron beam to cure the resin layer, and yellowing of the electron beam curable resin layer was visually confirmed. The results are shown in Table 1. Regarding the yellowing of the resin layer in Table 1, the case where no yellowing was observed in the resin layer after irradiation with the electron beam was evaluated as ◯, and the case where the yellowing was observed as x.
The test method is as shown below. Application of the electron beam curable resin composition is performed by bar coating # 20 (coating amount: 20 g / m).2During drying, the resin was cured by using an electron beam emission device and irradiated with an electron beam under conditions of 175 kV, 5 Mrad, and an oxygen concentration of 300 ppm or less. Further, it was confirmed in advance that only the glass plate was irradiated with an electron beam to confirm that the used glass plate was not yellowed by irradiation with an electron beam.
[0068]
[Table 1]
* 1: Product name of Ciba Specialty Chemicals
[0069]
As shown in Table 1, those using the triazine-based UV absorber and the benzophenone-based UV absorber of Experimental Examples 1 and 2 were not yellowed, but the benzotriazole-based UV absorbers of Experimental Examples 3-5 were used. All used materials showed yellowing.
[0070]
Conventionally, benzotriazole-based ultraviolet absorbers have been used as general ultraviolet absorbers for curable resin layers such as decorative sheets for building materials. Conventionally, when the curable resin layer is heat-cured by heating or cured by ultraviolet rays, such yellowing is not observed, but when cured by irradiation with an electron beam, it is yellowed. . This is presumably because the structure of the benzotriazole-based UV absorber itself changes due to the energy of the electron beam irradiated during curing, and the curable resin layer to which this UV absorber is added turns yellow. On the other hand, triazine-based ultraviolet absorbers and benzophenone-based ultraviolet absorbers are considered not to turn yellow because their structure does not easily change to a colored structure even when irradiated with an electron beam.
[0071]
【The invention's effect】
As described above, the decorative material of the present invention has a resin layer added with one or both of a triazine ultraviolet absorber and a benzophenone ultraviolet absorber as an ultraviolet absorber, for example, when the curable resin layer is cured. When irradiated with an electron beam, yellowing does not occur as in the case of using a conventional benzotriazole-based ultraviolet absorber, and an extremely excellent design can be obtained without changing the hue of a pattern or the like. . Further, these ultraviolet absorbers improve the light resistance stability of the decorative sheet, and the weather resistance of the decorative sheet is also good.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an example of a decorative material of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing another example of the decorative material of the present invention.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view showing another example of the decorative material of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Makeup sheet
2 Thermoplastic resin base sheet
3 Curable resin layer
4 Primer layer
5 Uneven pattern
6 Wiping ink
7 Back side primer layer
8 Pattern layer
9 Solid layer
10 Ink layer
11 Back side primer layer
12 Adhesive layer
13 Sheet using second thermoplastic resin sheet
14 adherend
15 Adhesive layer
16 Cosmetics
21 1st thermoplastic resin sheet
22 Second thermoplastic resin sheet
Claims (4)
前記硬化型樹脂層が電子線硬化型樹脂より形成されており、
前記硬化型樹脂層にトリアジン系紫外線吸収剤が添加されていることを特徴とする化粧材。 In a decorative material in which at least a curable resin layer is formed on a base material made of a polyolefin resin sheet ,
The curable resin layer is formed of an electron beam curable resin;
A cosmetic material comprising a triazine-based ultraviolet absorber added to the curable resin layer .
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