JP4256498B2 - 高負荷伝動用vベルト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高負荷伝動用Vベルトに関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、多数のブロックと心線及び硬質ゴムからなる張力帯とで構成され、これら張力帯と各ブロックとの動力授受をブロックの凸部と張力帯の凹部の係合により行う形式の高負荷伝動用Vベルトはよく知られ、無段変速機の分野で使用されている。この種のVベルトでは、その曲易さを確保するために、各ブロックの張力帯への固定を接着ではなく、物理的な係合状態(噛合状態)により行うようになされている。
【0003】
しかし、このようにブロックと張力帯とが係合されているベルトを長期間走行させると、ブロックと張力帯との噛合部が摩耗したり永久変形を起こしたりして、ブロックと張力帯との係合固定がルーズになり、ブロックの破損や張力帯心線の疲労が促進されるという問題があった。
【0004】
この問題を解決するために、従来、実開平1―55344号公報に示されるように、予め、張力帯における噛合部の厚さをブロックの噛合隙間よりも大きく設定して「締め代」を設けることで、ブロックと張力帯との係合固定がルーズになる時間を延ばすことが提案されている。
【0005】
一方、実開平6―69490号公報に示されるものでは、ベルトの騒音を低減するために、ベルトの幅方向側面において、張力帯側面をブロック側面(摺動面)よりも突出させて「出代」を設けることにより、ブロックがプーリに突入する際の衝撃を出代をなす張力帯の側部により緩和するようになされている。
【0006】
また、特開平5―272595号公報には、上記の張力帯の出代を維持するために、張力帯のゴムとして、メタクリル酸亜鉛強化水素添加NBRを使用し、かつ短繊維を複合した硬質で耐摩耗性に優れたゴムを使用することが開示されている。
【0007】
そして、これらの各従来技術の効果により、高負荷伝動用Vベルトの低騒音化や耐久性の向上を図ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記出代と締め代とは互いに関係のあるベルトの構成要件であり、出代及び締め代をどのように設定すべきかは未だ明らかになってはいない。例えば、締め代が小さ過ぎると、ブロックと張力帯とのガタが大きくなり、ブロックが早期に破損してベルトの耐久性に劣る。逆に、締め代が大き過ぎると、ベルトの発熱が大きくなってやはりベルトの耐久性が劣ることとなる。
【0009】
これに対し、出代が小さいと騒音が大きくなり、一方、出代が大き過ぎると、1本のベルトのうちの出代のバラツキが大きくなってベルトの振動を引き起こしたり、ブロックが股裂き状態になって破損したりするという問題が生じる。従って、上記従来例のように単に出代及び締め代を設けるだけでは、ベルトの低騒音化や耐久性の向上を図るのに十分とは言い得ず、さらなる改良の余地がある。
【0010】
そして、本発明者によれば、上記出代と締め代とは互いに補間関係にあり、出代が小さいときには、締め代をある程度大きくし、逆に締め代が小さいときには、出代を大きくした方がベルトの性能を向上できると考えられる。
【0011】
そこで、本発明の目的とするところは、出代と締め代との適正な関係を設定することで、高負荷伝動用Vベルトの騒音の経時変化をさらに小さくし、かつその耐久性をより一層向上させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、この発明では、高負荷伝動用Vベルトにおける張力帯のゴム弾性率(硬度)を大きくして変形を抑えた上で、締め代及び出代を同時に設け、これらを表す締め代率α及び出代率βの各々の最大値及び最小値を規定するとともに、α×βの範囲をも規定するようにした。
【0013】
具体的には、請求項1及び2の発明では、張力帯と該張力帯に係合された多数のブロックとからなる高負荷伝動用Vベルトが前提である。
【0014】
そして、上記各ブロックと張力帯とがブロックの上下噛合部と張力帯の上下被噛合部との間の噛合状態により係合固定され、張力帯が少なくとも心線とJISC硬度75以上の硬質ゴムとからなり、ベルトのプーリ接触面たる幅方向側面におけるブロック側面(摺動面)と張力帯側面との両方がプーリと接触するように構成されている。
【0015】
さらに、請求項1の発明では、張力帯の上下被噛合部間の噛合厚さをt2、各ブロックの上下噛合部間の噛合隙間をt1、ベルト幅方向側面(プーリ接触面)における張力帯側面のブロック側面からの突出量である出代をΔd、ブロックの張力帯噛合位置での張力帯の挿入ピッチ幅をwとしたとき、初期締め代率α及び初期出代率βが、
α={(t2−t1)/t1}×100
β=(Δd/w)×100
であり、α=1〜5%の範囲に設定され、かつβ=0.3〜1.5%の範囲に設定され、かつα×β=0.6〜5.0の範囲に設定されているものとする。
【0016】
また、請求項2の発明では、上記張力帯の上下被噛合部間の噛合厚さをt2、各ブロックの上下噛合部間の噛合隙間をt1、ベルト幅方向側面(プーリ接触面)における張力帯側面のブロック側面からの突出量である出代をΔd、ブロックの張力帯噛合位置でのブロックピッチ幅(ベルト幅方向の長さ)の半分をwとしたとき、初期締め代率α及び初期出代率βが、
α={(t2−t1)/t1}×100
β=(Δd/w)×100
であり、α=1〜5%の範囲に設定され、かつβ=0.3〜1.5%の範囲に設定され、かつα×β=0.6〜5.0の範囲に設定されているものとする。
【0017】
これら請求項1又は2の発明では、上記の構成により、高負荷伝動用Vベルトにおける張力帯の噛合厚さt2がブロックの噛合隙間t1よりも予め大きく設定されていて締め代が設けられているので、ベルトの組立時に張力帯がブロックにより厚さ方向に圧縮されて組み立られる。この初期締め代率αを1〜5%に設定することで、ブロックと張力帯との噛合のガタの経時増加の抑制が図れ、ベルトの耐久性を高めることができる。すなわち、上記初期締め代率αは、1%未満であると、締め代が小さ過ぎてベルトの長期間の走行後にブロックと張力帯と間のガタが大きくなり、ブロックの破損を招く一方、5%を越えると、締め代が大き過ぎてベルトの発熱が大きくなり、張力帯の心線が疲労して早期の切断が起こるので、α=1〜5%に設定される。
【0018】
また、ベルトのプーリ接触面たる幅方向側面において、ブロック側面よりも張力帯が突出するようにして出代が設けられ、この所定以上の出代によりブロックがプーリに進入したときの衝撃緩和が図られ、初期の騒音を小さくすることができる。すなわち、初期出代率βが0.3%未満であると、出代が小さ過ぎて十分な騒音低減効果が得られない。一方、初期出代率βが1.5%を越えると、出代が大き過ぎて張力帯がプーリから押され、例えばブロックに埋設されている補強部材のビームを押し開く股裂き力が発生し、ビームの早期破損が起こるとともに、1本のベルトの中の出代のバラツキにより使用時のベルト振動が大きくなる。これらのことから、初期出代率βはβ=0.3〜1.5%の範囲に設定される。
【0019】
さらに、上記出代と締め代とを同時に設けることで、ベルトの低騒音性と耐久性とを両立することができる。そして、上記初期締め代率α及び初期出代率βの関係を示すα×βは、0.6未満であると、初期騒音が大きく、かつ経時的な騒音上昇が大きくなる一方、5.0を越えると、大き過ぎる値となり、ベルトの発熱が大きくなって耐久性に劣るので、α×β=0.6〜5.0の範囲に規定する。
【0020】
請求項3及び4の発明では、高負荷伝動用Vベルトの構造を具体化する。すなわち、請求項3の発明では、請求項1の高負荷伝動用Vベルトにおいて、上下面にそれぞれベルト長さ方向に並ぶ多数の被噛合部としての上側凹部及び下側凹部が上下に対応して設けられた左右1対の張力帯を備え、ブロックのベルト幅方向両側部に、上底面に上側噛合部としての上側凸部を有する一方、下底面に下側噛合部としての下側凸部を有する左右1対の嵌合溝が設けられており、この各ブロックの嵌合溝にそれぞれ張力帯を嵌合することにより、各ブロックが張力帯に係合固定されているものとする。
【0021】
一方、請求項4の発明では、請求項2の高負荷伝動用Vベルトにおいて、上下面にそれぞれベルト長さ方向に並ぶ多数の被噛合部としての上側凹部及び下側凹部が上下に対応して設けられた1つの張力帯を備え、ブロックは、下面に上側噛合部としての上側凸部が形成された上側ブロック部と、上面に下側噛合部としての下側凸部が形成された下側ブロック部とを有してなり、上下のブロック部同士を、張力帯を挟んだ状態で締結手段により締結することにより、各ブロックが張力帯に係合固定されているものとする。
【0022】
これらの発明によると、上記締め代率及び出代率を設定するのに好適な構造の高負荷伝動用Vベルトが得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図4は本発明の実施形態1に係る高負荷伝動用VベルトBを示し、このベルトBは、左右1対のエンドレスの張力帯1,1と、この張力帯1,1にベルト長手方向に連続的に係合固定された多数のブロック7,7,…とからなる。図1及び図3に拡大して示すように、各張力帯1は、硬質ゴムからなる保形層1aの内部にアラミド繊維等の高強度高弾性率の複数の心線1b,1b,…(心体)がスパイラルに配置されて埋設されたもので、この各張力帯1の上面には各ブロック7に対応してベルト幅方向に延びる一定ピッチの上側被噛合部としての溝状の上側凹部2,2,…が、また下面には上記上側凹部2,2,…に対応してベルト幅方向に延びる一定ピッチの下側被噛合部としての下側凹部3,3,…がそれぞれ形成されている。また、張力帯1の上下表面には、その耐摩耗性を向上させる等の目的で帆布4,4が接着されている。
【0024】
上記保形層1aをなす硬質ゴムは、例えばメタクリル酸亜鉛を強化されたH−NBRゴムに、さらにアラミド繊維、ナイロン繊維等の短繊維を強化することで、耐熱性に優れかつ永久変形し難い硬質ゴムが用いられる。この硬質ゴムの硬さは、JIS−C硬度計で測定したときに75°以上のゴム硬度が必要である。このゴム硬度が75°未満であると、ゴムがプーリ(図示せず)からの力を分担できなくなって、出代による騒音低減効果が不十分となるとともに、高負荷の伝動状態でゴムの繰返し変形による発熱により耐久性が劣るからである。
【0025】
一方、図1及び図2に拡大して示す如く、各ブロック7は、ベルト幅方向左右側部に上記各張力帯1を幅方向から着脱可能に嵌装せしめる切欠き状の嵌合溝8,8を有するとともに、この嵌合溝8を除いた左右側面にプーリのベルト溝面に当接する当接部11,11を有しており、この各ブロック7の嵌合溝8,8にそれぞれ張力帯1,1を嵌合することで、ブロック7,7,…が張力帯1,1にベルト長手方向に連続的に固定されている。
【0026】
すなわち、上記各ブロック7における各嵌合溝8の上壁面には上記張力帯1上面の各上側凹部2に噛合する上側噛合部としての凸条からなる上側凸部9が、また嵌合溝8の下壁面には張力帯1下面の各下側凹部3に噛合する下側噛合部としての凸条からなる下側凸部10がそれぞれ互いに平行に配置されて形成されており、この各ブロック7の上下の凸部9,10をそれぞれ張力帯1の上下の凹部2,3に噛合せしめることで、ブロック7,7,…を張力帯1,1にベルト長手方向に係合固定し、この係合状態で各張力帯1の外側側面と各ブロック7の左右側面である当接部11との双方がプーリに接触するようになされている。
【0027】
上記各ブロック7は硬質樹脂材料からなり、図1等に示すように、その内部にはブロック7の略中央に位置するように軽量アルミニウム合金等からなる補強部材12が埋設されている。この補強部材12は、例えば上下の凸部9,10(張力帯1との噛合部)や左右側面の当接部11,11(プーリとの摺動接触部)では硬質樹脂中に埋め込まれてブロック7表面に顕れないが(つまり、これらの部分は硬質樹脂からなっている)、その他の部分ではブロック7表面に露出していてもよい。そして、補強部材12は、ベルト幅方向(左右方向)に延びる上側及び下側ビーム12a,12bと、該両ビーム12a,12bの左右中央部同士を上下に接続するセンターピラー12cとからなっていて、略H字状に形成されている。
【0028】
さらに、本発明の特徴として、予め、上記硬質ゴムからなる張力帯1の上下の凹部2,3間の噛合厚さt2、つまり図3に示す如く上側凹部2の底面(詳しくは上側帆布4の上表面)と該上側凹部2に対応する下側凹部3の底面(同下側帆布4の下表面)との間の距離が、ブロック7の噛合隙間t1、つまり図2に示すように各ブロック7の上側凸部9下端と下側凸部10上端との間の距離よりも例えば0.03〜0.15mm程度だけ若干大きく(t2>t1)設定されており、各ブロック7の張力帯1への組付時に張力帯1がブロック7により厚さ方向に圧縮されて組み付けられ、このことで締め代t2−t1が設けられている。
【0029】
また、図1に示すように、ベルトBの左右両側のプーリ接触面において、張力帯1の外側端面が各ブロック7の樹脂からなる当接部11,11の面よりも若干(例えば0.03〜0.15mm)突出しており、このことで出代Δdが設けられている。この出代Δdは張力帯1のピッチ幅(心線1b,1b,…での幅)をブロック7の噛合部たる嵌合溝8の挿入ピッチ幅(嵌合溝8に嵌合された張力帯1の心線1bの位置での溝深さ)に対して調整することで自由に変えられる。各張力帯1は各ブロック7の嵌合溝8に対し圧入して挿入され、この圧入を完全にするためには、ベルトBが実際の使用時にプーリから受ける力以上の力で張力帯1を圧入する必要がある。この出代Δdは、組立後にベルトBの左右側面をコントレーサ(輪郭形状測定器)で走査すれば容易に測定することができる。
【0030】
そして、上記張力帯1の上下凹部2,3間の噛合厚さt2と、各ブロック7の上下凸部9,10間の噛合隙間t1とに基づいて初期締め代率αを、
α={(t2−t1)/t1}×100
としたとき、その初期締め代率αはα=1〜5%の範囲に設定されている。この初期締め代率αが1%未満である場合、締め代が小さ過ぎて、ベルトBを長時間に亘り走行させた後にブロック7と張力帯1との間のガタが大きくなり、ブロック7が破損する虞れがある。逆に、初期締め代率αが5%よりも大きい場合には、ベルトBの発熱が大きくなり、張力帯1の心線1b,1b,…が疲労して早期の切断が起こる。従って、初期締め代率αはα=1〜5%に設定されている。
【0031】
また、ベルトBの幅方向側面(左右プーリ接触面)において張力帯1側面のブロック7の当接部11の面からの突出量である出代Δdと、ブロック7の張力帯噛合位置での張力帯1の挿入ピッチ幅、つまりブロック7の各嵌合溝8における張力帯1の挿入ピッチ幅wとに基づいて初期出代率βを、
β=(Δd/w)×100
としたとき、その初期出代率βはβ=0.3〜1.5%の範囲に設定されている。尚、ベルトBの幅が異なると、上記出代Δdの絶対値が同じであっても効果が異なることから、上記初期出代率βが設定される。この初期出代率βが0.3%よりも小さい場合、騒音低減効果が小さい。また逆に、出代率βが1.5%よりも大きい場合には、張力帯1がプーリから押され、ブロック7内の補強部材12の上下ビーム12a,12bを上下に押し開く股裂き力が発生し、ビーム12a,12bの早期破損が起こる。しかも、出代率βが大き過ぎると、1本のベルトBの中の出代のバラツキにより使用時にベルトBの振動が大きくなるという問題が起こる。従って、初期出代率βは上記範囲(β=0.3〜1.5%)に設定されている。
【0032】
さらに、上記初期締め代率αと初期出代率βとの積α×βは、α×β=0.6〜5.0の範囲に設定されている。この数値が0.5の如く小さい場合には、初期騒音が大きく、かつ経時的な騒音上昇が大きくなる。一方、この数字が5.0よりも大き過ぎると、ベルトBの発熱が大きくなって耐久性に劣る。これらのことから、初期締め代率α及び初期出代率βの関係がα×β=0.6〜5.0の範囲として規定されている。
【0033】
したがって、この実施形態においては、ベルトBの各張力帯1と各ブロック7との間に締め代が設けられているので、長期間の経過時に張力帯1と各ブロック7との噛合のガタが増加するのを抑制でき、ベルトBの耐久性を高めることができる。
【0034】
また、張力帯1及び各ブロック7間に所定水準以上の出代Δdが設けられているため、ブロック7のプーリへの進入時の衝撃緩和を図ることができ、初期の騒音を小さくすることができる。よって、こうして締め代及び出代Δdの双方が設けられているので、ベルトBの低騒音性と耐久性とを両立することができる。
【0035】
さらに、上記初期出代率βが1.5%以下に設定されているので、ベルトB全体での出代のバラツキによるベルトBの振動(軸間の振れ)を抑えることができる。また、初期締め代率αが5%以下であるので、ベルトBの発熱が少なく、その耐久性を優れたものとすることができる。
【0036】
さらにまた、初期締め代率αと初期出代率βとの積α×βが0.6〜5.0に規定されているので、低騒音性と耐久性とに著しく優れたベルトBが得られる。すなわち、初期締め代率αとはベルトBが組み立てられた初期状態で予め張力帯1が圧縮される率であり、また出代率βはベルトBがプーリと接触して側圧を受ける際に張力帯1がベルト幅方向に歪むことのできる初期の最大量である。図5に示すように、これらの締め代t2−t1及び出代Δdはいずれも張力帯1が圧縮を受ける量であり、ブロック7の嵌合溝8内の隙間という閉空間の中に張力帯1が圧入されることになる。このため、締め代t2−t1が小さいベルトBでは、それが大きいベルトBよりも出代Δdを大きく設定でき、その出代Δdを大きくした方がベルトBの発熱性から見て同等の品質が得られる。また、締め代t2−t1及び出代Δdの両方を過度に大きくすると、両方の圧縮量が過大になり過ぎて、ベルトBの屈曲発熱が大きくなり、耐久性が劣ってしまう。そこで、締め代t2−t1及び出代Δdの大きさの相互関係を上記初期締め代率αと初期出代率βとの積α×βというパラメータで規定し、その最適な範囲がα×β=0.6〜5.0として得られる。
【0037】
以上の如く、締め代t2−t1と出代Δdとの最小値及び最大値が設定され、これら締め代t2−t1及び出代Δdの間の相互関係が締め代率αと出代率βとの積α×βの範囲で規定されているので、ブロックタイプの高負荷伝動用VベルトBの低騒音性と耐久性とを従来に比べてより一層高めることができる。
【0038】
(実施形態2)
図6は本発明の実施形態2を示し(尚、図1〜図4と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、張力帯1及びブロック7の構造を変えたものである。
【0039】
すなわち、この実施形態では、張力帯1は1本のものであり、その上下面にそれぞれベルト幅方向に延びる上側凹部2,2,…及び下側凹部3,3,…が上下に対応して形成されている(図3参照)。
【0040】
これに対し、各ブロック7は上側ブロック部14及び下側ブロック部15に分離され、これらブロック部14,15の左右側面にそれぞれ当接部11,11が形成されている。また、上側ブロック部14の下面に上記張力帯1上面の各上側凹部2に噛合する上側凸部9が、また下側ブロック部15の上面に張力帯1下面の各下側凹部3に噛合する下側凸部10がそれぞれ形成されている。そして、各ブロック7の上側ブロック部14下面の上側凸部9を張力帯1上面の上側凹部2に、下側ブロック部15上面の下側凸部10を張力帯1下面の下側凹部3にそれぞれ噛合せしめ、かつ各ブロック7の上下のブロック部14,15同士を、張力帯1を上下方向に貫通する左右2本のねじ16,16及びそれに螺合するナット17,17(いずれも締結手段を構成している)により張力帯1を挟んだ状態で連結固定することで、張力帯1に対し多数のブロック7,7,…をベルト長手方向に係合固定するようになされている(尚、ねじ16及びナット17に代えてリベットを用いてもよい)。
【0041】
この実施形態の場合、2本のねじ16,16及びナット17,17による締付けにより、各ブロック7が組み付けられていない初期の張力帯1の上下の凹部2,3間の噛合厚さt2に対し、各ブロック7の噛合隙間t1、つまり各ブロック7をなす上側ブロック部14の上側凸部9下端と下側ブロック部15の下側凸部10上端との間の距離が若干小さく(t2>t1)なるように、張力帯1が各ブロック7の上下ブロック部14,15により厚さ方向に圧縮されて組み付けられ、このことで所定の締め代が設けられる。
【0042】
一方、各ブロック7の幅よりも広い幅の張力帯1を用いることで、ベルトBの左右両側のプーリ接触面において、張力帯1の端部が各ブロック7の樹脂からなる当接部11,11の面よりも若干突出しており、このことで所定の出代Δdが設けられている。
【0043】
そして、初期締め代率αは、上記実施形態1と同様にα={(t2−t1)/t1}×100としてα=1〜5%に設定される。これに対し、初期出代率βは、上記実施形態1とは異なり、ベルトBの左右側面(プーリ接触面)における張力帯1側面のブロック7の当接部11の面からの突出量である出代Δdと、各ブロック7の張力帯噛合位置でのブロックピッチ幅(ベルト幅方向の長さ)の1/2値wとに基づいて、
β=(Δd/w)×100%
とされ、β=0.3〜1.5%の範囲に設定されている。また、上記初期締め代率αと初期出代率βとの積α×βは、α×β=0.6〜5.0の範囲に設定されている。
【0044】
したがって、この実施形態でも上記実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
【0045】
尚、上記各実施形態では、張力帯1の上下面に上側凹部2,2,…及び下側凹部3,3,…を、また各ブロック7側に上側凸部9及び下側凸部10をそれぞれ形成しているが、これら凹部や凸部の関係を張力帯1及び各ブロック7の間で適宜代えてもよく、例えば張力帯1の上下面に被噛合部としての凸部を、また各ブロックに噛合部としての凹部をそれぞれ形成することもできる。
【0046】
【実施例】
次に、具体的に実施した実施例について説明する。上記実施形態1の構造のベルトB(図1〜図4参照)に対し、初期締め代率α及び初期出代率βを種々変量して(従って、初期締め代率α及び初期出代率βの積α×βも変化する)、本発明に係る実施例1〜9と比較例1〜4とを作製した。その各例のベルトBにおけるブロック7はいずれも、ベルト長さ方向の厚さが3.0mm、噛合隙間t1がt1=3.0mmである同じものを用いた。ブロック7の挿入ピッチ幅wはw=10.0mmであった。そして、張力帯1の噛合厚さt2とピッチ幅を変えることで、各例のベルトBを作製した。
【0047】
図8はベルトBの耐久性を評価するための試験装置を示し、直径120mmの駆動プーリ20と直径60mmの従動プーリ21との間に各例のベルトBを巻き掛け、雰囲気温度95℃の条件下で駆動プーリ20を73N・mの駆動トルク及び5000rpmの回転数で回転させたときの耐久性及び騒音を評価した。騒音の評価は耐久性評価の各時間で騒音計により計測した。また、ベルトBの走行中は連続してベルト側面の温度を非接触温度計により測定した。さらに、ベルト長さ測定器で駆動プーリ20及び従動プーリ21の間の軸間距離の変動を測定し、このことで軸間振れ(ベルトBの振動)を評価した。これらの結果を表1に示す。また、これら各実施例及び各比較例の初期締め代率α、初期出代率β及びそれらの積α×βの範囲を図7に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
この表1及び図7によれば、比較例1では、α×βが本発明の設定範囲であるα×β=0.6〜5.0(図7で線により囲まれる範囲)を外れていて、騒音が大きく、試験開始から375時間が経過したときにブロック7が破損した。また、同様の比較例2ではベルトBの発熱が異常に大きく、試験開始から255時間が経過した時点でブロック7の破損が起こった。比較例3では、出代率βが本発明の設定範囲β=0.3〜1.5%から外れており、これもブロック7の破損が生じた。この比較例3では軸間振れが大きく、ベルトBの振動に問題があることが想定される。比較例4では、締め代率αが本発明の設定範囲α=1〜5%から外れており、ベルトBの温度が異常に高く、張力帯1における心線1bの切断が起こった。
【0050】
これらの比較例1〜4に対し、実施例1〜9の各々ではいずれもベルトBの発熱温度が低く、500時間の耐久時間を良好にクリアし、かつ騒音の経時変化も少なかった。
【0051】
以上のことから、締め代率αの範囲をα=1〜5%の範囲に、また出代率βの範囲をβ=0.3〜1.5%の範囲にそれぞれ設定し、これら締め代率α及び出代率βの相互関係をα×βで規定してα×β=0.6〜5.0の範囲に設定することで、騒音性と耐久性とがより一層優れ、かつ振動のさらに少ない高負荷伝動用ベルトBが得られることが判る。
【0052】
【発明の効果】
以上説明した如く、請求項1〜4の発明によると、張力帯と該張力帯に噛合されて係合された多数のブロックとからなる高負荷伝動用Vベルトにおいて、張力帯の噛合厚さt2をブロックの噛合隙間t1よりも予め大きく設定して締め代を設けるとともに、ベルトのプーリ接触面においてブロック側面よりも張力帯側面を突出させて出代を設け、これら出代と締め代との最小値及び最大値として初期締め代率αをα=1〜5%の範囲に、かつ初期出代率βをβ=0.3〜1.5%の範囲に設定し、かつ出代と締め代との相互関係として初期出代率αと初期締め代率βとの積α×βをα×β=0.6〜5.0の範囲で規定したことにより、高負荷伝動用ブロックベルトのより一層の低騒音性、耐久性の向上及びその低振動性を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図4のI−I線拡大断面図である。
【図2】 ブロックの拡大側面図である。
【図3】 張力帯の拡大側面図である。
【図4】 本発明の実施形態1に係る高負荷伝動用Vベルトの斜視図である。
【図5】 締め代率及び出代率の関係を模式的に示す説明図である。
【図6】 実施形態2を示す図1相当図である。
【図7】 初期締め代率、初期出代率及び両率の積の各適正範囲を示す説明図である。
【図8】 試験装置の概略図である。
【符号の説明】
B 高負荷伝動用Vベルト
1 張力帯
2 上側凹部(上側被噛合部)
3 下側凹部(下側被噛合部)
7 ブロック
8 嵌合溝
9 上側凸部(上側噛合部)
10 下側凸部(下側噛合部)
12 補強部材
14 上側ブロック部
15 下側ブロック部
16 ねじ(締結手段)
17 ナット(締結手段)
t1 ブロックの噛合隙間
t2 張力帯の上下凹部間の噛合厚さ
t2−t1 締め代
Δd 出代
α 初期締め代率
β 初期出代率
Claims (4)
- 張力帯と該張力帯に係合された多数のブロックとからなる高負荷伝動用Vベルトにおいて、
上記各ブロックと張力帯とがブロックの上下噛合部と張力帯の上下被噛合部との間の噛合状態により係合固定され、
張力帯が少なくとも心線とJISC硬度75以上の硬質ゴムとからなり、
ベルトの幅方向側面におけるブロック側面と張力帯側面との両方がプーリと接触するように構成されており、
張力帯の上下被噛合部間の噛合厚さをt2、各ブロックの上下噛合部間の噛合隙間をt1、ベルト幅方向側面における張力帯側面のブロック側面からの突出量である出代をΔd、ブロックの張力帯噛合位置での張力帯の挿入ピッチ幅をwとしたとき、初期締め代率α及び初期出代率をβが、
α={(t2−t1)/t1}×100
β=(Δd/w)×100
であり、α=1〜5%の範囲に設定され、かつβ=0.3〜1.5%の範囲に設定され、かつα×β=0.6〜5.0の範囲に設定されていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。 - 張力帯と該張力帯に係合された多数のブロックとからなる高負荷伝動用Vベルトにおいて、
上記各ブロックと張力帯とがブロックの上下噛合部と張力帯の上下被噛合部との間の噛合状態により係合固定され、
張力帯が少なくとも心線とJISC硬度75以上の硬質ゴムとからなり、
ベルトの幅方向側面におけるブロック側面と張力帯側面との両方がプーリと接触するように構成されており、
張力帯の上下被噛合部間の噛合厚さをt2、各ブロックの上下噛合部間の噛合隙間をt1、ベルト幅方向側面における張力帯側面のブロック側面からの突出量である出代をΔd、ブロックの張力帯噛合位置でのブロックピッチ幅の半分をwとしたとき、初期締め代率α及び初期出代率をβが、
α={(t2−t1)/t1}×100
β=(Δd/w)×100
であり、α=1〜5%の範囲に設定され、かつβ=0.3〜1.5%の範囲に設定され、かつα×β=0.6〜5.0の範囲に設定されていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。 - 請求項1の高負荷伝動用Vベルトにおいて、
上下面にそれぞれベルト長さ方向に並ぶ多数の被噛合部としての上側凹部及び下側凹部が上下に対応して設けられた左右1対の張力帯を備え、
ブロックのベルト幅方向両側部に、上壁面に上側噛合部としての上側凸部を有する一方、下壁面に下側噛合部としての下側凸部を有する左右1対の嵌合溝が設けられており、
上記各ブロックの嵌合溝にそれぞれ張力帯を嵌合することにより、各ブロックが張力帯に係合固定されていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。 - 請求項2の高負荷伝動用Vベルトにおいて、
上下面にそれぞれベルト長さ方向に並ぶ多数の被噛合部としての上側凹部及び下側凹部が上下に対応して設けられた1つの張力帯を備え、
ブロックは、下面に上側噛合部としての上側凸部が形成された上側ブロック部と、上面に下側噛合部としての下側凸部が形成された下側ブロック部とを有してなり、
上下のブロック部同士を、張力帯を挟んだ状態で締結手段により締結することにより、各ブロックが張力帯に係合固定されていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
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