JP4256383B2 - オゾン水生成装置 - Google Patents

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本発明は、原料水が満たされた容器内に棒状の触媒電極を挿入して原料水に接触させることにより、水の電気分解によってオゾン水を生成するオゾン水生成装置に関する。
近年、オゾン水の殺菌や脱臭効果が一般にもよく知られ、さらに皮膚の活性化や美容効果についての報文が内外で多く発表されているためオゾン水を利用した機器の需要が高まっている。
オゾン水を生成する装置としては、電解面に原料水を直接接触させてオゾン水を生成させる直接電解法を利用したものが実用されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、直接電解法による装置は、大型で高価なものであるから、より小型で安価で、かつ、必要な濃度のオゾン水を生成でき身近に使用することのできる汎用性のあるオゾン水生成装置が要求されている。
例えば、最も簡単なオゾン水生成装置の需要は、小さいコップないし1〜2Lの小さな水槽に原料水を満たし、そのままオゾン水化することが可能となれば、我々の生活により身近にオゾン水を利用することが可能となる。特に最近、感染の脅威にさらされているインフルエンザ感染防止には2〜3ppmのオゾン水のうがいが最良の方法とされているが、病院や公共の場所はもとより、各家庭に簡易なうがい用オゾン水生成装置があれば、感染防止に大いに寄与できると考えられる。さらに多くの人が悩んでいる歯周病治療にもオゾン水の口ゆすぎが有効との報文もある。また、1〜3Lくらいの小型水槽の水を簡単にオゾン水化できれば、循環フィルターを持つ空気清浄機に応用して、ペットなどに起因する室内の脱臭にも利用できるとされているが、従来そのような簡便なオゾン水生成装置は入手できなかった。
そのため、最近では、小型の水槽中に電解式のオゾン発生電極(触媒電極)を裸で沈めて、陽極電極から発生するオゾンガスを水中に溶解させて、1ppm未満の低濃度のオゾン水を得る方法が成功している。
特開平8−134678号公報
しかしながら、上述の触媒電極を水槽中に裸で沈めてオゾン水を生成する方法は、ごく小さな100〜200mlの水槽ではオゾン水を得ることが可能であるが、水槽を500ml〜1Lと大きくすると、オゾン濃度がなかなか上昇せず、水温がすぐに30℃を超えてしまう現象が見られた。その結果、必要濃度のオゾン水を得られないという問題があった。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、水槽中に触媒電極を沈めてオゾン水を発生させる方法において、オゾン濃度の上昇を妨げることなく、発生したオゾンガスを有効に原料水中に溶解してオゾン水化させることにより、必要濃度のオゾン水を生成でき、オゾン水生成効率を向上させることのできるオゾン水生成装置を提供することを目的としている。
本発明者等は、裸電極法によって生成したオゾン水の減衰時間が他の従来の方法で生成したオゾン水よりも早くオゾン濃度が減衰することに着目し、裸触媒電極の陰極電極から発生している水素は大きい泡となって水面に移動し、空気中に拡散されるので、オゾン発生に阻害するものではないと考えていたが、電気化学会の発表(第26回電解技術討論会(ソーダ工業技術討論会)の講演要旨集 平成14年11月28日)によって、電解水中の水素濃度が過飽和のときには、水溶液中の一部が疎水性コロイドとして長時間水中に存在することを知った。
そこで、上記の裸電極法の陰極電極付近の水の挙動を調べた結果、水素が部分的に過飽和の状態にあり、さらに肉眼では観察できない多数の水素微粒子が水中に存在することを確認した。その結果、水槽を大きくした際の水温の上昇は、単に電極から発生するジュール熱のみに起因するものではなく、浮遊水素微粒子が発生したオゾンガス微泡と反応して生じた反応熱に起因することが判明し、オゾン濃度の上昇が妨げられている主因であるということを突き止めた。
そこで、上記課題を解決するため、請求項1の発明は、例えば、図1、図2に示すように、
原料水を満たした容器1と、前記容器内に挿入される触媒電極2とを備え、
前記触媒電極は、柱状の棒状部材20と、前記棒状部材の外周面に長手方向に沿って上下に貫通して形成された溝部20a,20a,…を覆うように内側から順に重ねて巻き付けられた陰極電極と、陽イオン交換膜と、陽極電極とを備えており、
前記陽極電極と前記陰極電極との間に直流電圧を印加することによってオゾン水を生成することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、触媒電極は、柱状の棒状部材の外周面に長手方向に沿って上下に貫通して形成された溝部を覆うようにして陰極電極、陽イオン交換膜、陽極電極が内側から順に重ねて巻き付けられているので、陽極電極は最外周に配されており露出面積が多いことから、原料水の多くが陽極電極に接触することになり、陽極電極からオゾンガスが効率良く発生し、オゾンガスが原料水中に溶解することでオゾン水が生成される。
一方、陰極電極は棒状部材の外周面の溝部を覆うようにして、棒状部材の外周面に直接巻き付けられているので、溝部内に進入した原料水に陰極電極が接触することにより発生した水素気泡は溝部内をそのまま上昇して系外に放出される。すなわち、水素気泡を、容器内の大部分の原料水と接触させずに、容器外に放出せることができる。よって、従来のように陽極電極と陰極電極とが露出した裸電極を水槽内に浸積させる場合に比して、水素気泡に阻害されずに、陽極電極から生成したオゾンガスを有効に水中に溶解させてオゾン水化させることができる。その結果、オゾン濃度の減衰を抑制することができ、オゾン水生成効率を向上させることができる。また、上記触媒電極を容器内に挿入することにより、簡易にオゾン水を生成できる。
請求項2の発明は、例えば、図5に示すように、
原料水を満たした容器と、前記容器内に挿入される触媒電極2Aとを備え、
前記触媒電極は、内部に上下に貫通する空洞を有する棒状部材20Aと、前記棒状部材の外周面に前記空洞20bに貫通して形成された複数の貫通孔20c,20c,…を覆うように内側から順に重ねて巻き付けられた陰極電極23と、陽イオン交換膜21と、陽極電極22とを備えており、
前記陽極電極と前記陰極電極との間に直流電圧を印加することによってオゾン水を生成することを特徴とする。
請求項2の発明によれば、触媒電極は、内部に上下に貫通する空洞を有する棒状部材の外周面に、複数の貫通孔を覆うようにして陰極電極、陽イオン交換膜、陽極電極が順に重ねて巻き付けられているので、陽極電極は最外周に配されており露出面積が多いことから、原料水の多くが陽極電極に接触することになり、陽極電極からオゾンガスが発生し、オゾンガスが原料水中に溶解することでオゾン水が生成される。
一方、陰極電極は棒状部材の外周面の貫通孔を覆うようにして、棒状部材の外周面に直接巻き付けられているので、棒状部材の空洞から貫通孔を介して進入した原料水に接触し、陽極電極に比べて原料水に接触する面積も少なく、陰極電極で発生した水素気泡は貫通孔を介して棒状部材の空洞内を上昇して系外に放出される。すなわち、水素気泡を容器内の原料水と接触させずに容器外に放出させることができる。よって、従来のように陽極電極と陰極電極とが露出した裸電極を水槽内に浸積させる場合に比して、水素気泡に阻害されずに、陽極電極から生成したオゾンガスを有効に水中に溶解させてオゾン水化させることができる。その結果、オゾン濃度の減衰を抑制することができ、オゾン水生成効率を向上させることができる。また、上記触媒電極を容器内に挿入することにより、簡易にオゾン水を生成できる。
請求項3の発明は、例えば、図1、図2に示すように、請求項1又は2に記載のオゾン水生成装置において、
前記触媒電極に、前記陰極電極、陽イオン交換膜及び陽極電極を前記棒状部材に固定する筒状部材(円筒状部材3)が挿通されていることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、触媒電極に筒状部材が挿通されているので、筒状部材によって陽極電極、陽イオン交換膜及び陰極電極が棒状部材に確実に固定される。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のオゾン水生成装置において、
前記陽極電極の外周面に、その外周面を覆うようにグレーチングが設けられていることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、陽極電極の外周面に、その外周面を覆うようにグレーチングが設けられているので、水流がグレーチングに接触して渦流を生じ、陽極電極で発生したオゾンの微泡を巻き込んで溶解を早めることができる。その結果、オゾン水生成効率を向上させることができる。
本発明によれば、陰極電極で発生した水素気泡は、溝部内を上昇するか、あるいは、貫通孔を介して空洞内を上昇して系外に放出されるので、容器内の大部分の原料水と接触することがなく、陽極電極から生成したオゾンガスを有効に水中に溶解させてオゾン水化させることができる。その結果、オゾン濃度の減衰を抑制することができ、オゾン水生成効率の向上を図れる。また、本発明の触媒電極を容器内に挿入することにより、家庭内等でも簡易にオゾン水を生成でき、オゾン水の普及につながる。
また、陰極電極から発生して系外に放出された水素気泡は、そのまま捕集することができ、燃料電池に接続することで再利用することができる。
以下、本発明の第一及び第二の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[第一の実施の形態]
図1は、本発明の第一の実施の形態のオゾン水生成装置100の斜視図である。
図1に示すように、オゾン水生成装置100は、原料水(例えば、水)が満たされた容器1内に、棒状の触媒電極2を挿入して動かすとともに、触媒電極2に直流電圧を印加することによってオゾン気泡を発生させて、そのオゾン気泡を水に溶解させることによりオゾン水を生成する装置である。
容器1は、上端が開口した円筒状をなしており、容器1内にはその上端部近傍まで原料水で満たされている。具体的に容器1としては、例えば水槽やビーカー、コップ等を使用することができる。
図2(a)は、触媒電極2を構成する棒状部材20の外観斜視図、(b)は触媒電極2の外観斜視図、(c)は切断線II−IIに沿って切断した際の触媒電極2の矢視断面図である。
触媒電極2は、柱状の棒状部材20と、棒状部材20の外周面に、その外周面に沿って順に重ねて設けられた陰極電極23、陽イオン交換膜21、陽極電極22とを備えている。
棒状部材20は、オゾンや水素で酸化・還元されにくい材料が好ましく、例えば、テフロン(登録商標)やナイロン等を材料としている。棒状部材20の外周面には、長手方向に沿って上下に貫通する五つの溝部20a,20a,…が所定間隔に形成されており、これら溝部20a、20a,…を覆うようにして棒状部材20の外周面に、円筒状に陰極電極23が巻き付けられ、陰極電極23上に円筒状に陽イオン交換膜21が巻き付けられ、さらに陽イオン交換膜21上に円筒状に陽極電極22が巻き付けられている。したがって、容器1内に挿入された触媒電極2は、原料水の大部分が最外周に位置する陽極電極22面に接触するようになっており、陰極電極23は、棒状部材20に形成された溝部20a,20a,…内に進入した原料水に接触するようになっている。
また、上述のようにして形成された触媒電極2の外周面(すなわち、陽極電極22の外周面)には、外周面を覆う円筒状部材3が挿通されている。円筒状部材3としては、例えば、加熱により熱収縮するシュリンクチューブ等が挙げられる。したがって、触媒電極2をシュリンクチューブ3に挿通した後、加熱することによってシュリンクチューブ3が収縮するので、陰極電極23、陽イオン交換膜21及び陽極電極22が棒状部材20に固定される。これによって、溝部20a,20a,…が陰極電極23によって確実に覆われるので、陰極電極23面で発生した水素気泡が溝部20a,20a,…内を確実に移動して系外に放出されるようになっている。
さらに、陽極電極22と陰極電極23との間には、電源装置の出力端(図示略)が電気的に連結され、直流電圧が印加されるように構成されている。すなわち、陽極電極22及び陰極電極23は、各電極22,23に導線を介して電源装置に連結されている。印加する直流電圧は、例えば、9〜15ボルト(V)が好ましい。
陽イオン交換膜21としては、従来公知のものを使用することができ、発生するオゾンに耐久性の強いフッ素系陽イオン交換膜を使用することができ、例えば厚さ100〜250ミクロンが好ましい。
陽極電極22としてはオゾン発生触媒機能を有した金属を使用し、純粋なオゾン水を得るため、白金又は白金被覆金属の電極を使用することが好ましく、特に、本発明ではチタンに白金を被覆した金属を使用することが好ましい。
一方、陰極電極23としては塩化銀層を有する銀又は銀被覆金属を使用する。塩化銀はオゾン測定の比較電極としても使われており、毒性なく安定してカソード電位の維持を行い、陽極電極22において安定してオゾンを発生できるものである。また、被覆処理としては、例えばメッキや電着等により行うことができる。
なお、図示しないが、陽極電極22の外周には、さらにチタン製のグレーチングが巻き付けられていることが好ましい。グレーチングは、線材を格子状に溶接したものであり、これを陽極電極22の外周に巻き付けることによりグレーチングの凹凸面によって、水流と接触して渦流を生じ、陽極電極22で発生したオゾンの微泡を巻き込んで溶解を早めることができる。その結果、オゾン水生成効率の向上にもつながる。グレーチングは、陽極電極22の外周全面に設けても良いし、容器1内に挿入される部分にのみ設けても良い。また、円筒状部材3が挿通される箇所に設けても良いし、設けなくとも良い。
また、グレーチングを設けなくとも、陽極電極22自体をグレーチング状に形成しても構わない。
次に、オゾン水生成装置100を使用してオゾン水を生成するオゾン水生成方法について説明する。
図1に示すように、予め、容器1内に原料水を満たしておき、容器1内に触媒電極2を挿入して触媒電極2を手で動かす。これによって容器1内には内周面に沿って旋回水流が発生する。ここで、水流の大部分は陽極電極22面に連続接触し、一部は棒状部材20の溝部20a,20a,…内に進入して陰極電極23面に接触する。
また、この際に、電源装置を駆動させることによって陽極電極及22び陰極電極23間に所定の電圧を印加する。この通電により原料水が電気分解されて、陽極電極22側にはオゾン気泡が発生し、陰極電極23側には水素気泡が発生する。
陽極電極23側では、旋回水流によって発生したオゾン気泡を一早く水中に取り込んで溶解させることによってオゾン水を生成し、陽極電極22と陽イオン交換膜21との間(正確には陽極電極22と陰極電極23との間)に電流が多く流れる状態を確保することになる。
一方、陰極電極23側においては、陰極電極23で発生した水素気泡が陰極電極23から離されてその浮力によって、溝部20a,20a,…内を移動して水面へと上昇し、水素ガスとして系外に放出される。溝部20a,20a,…は、陰極電極23によって覆われているため、陰極電極23で発生した水素気泡は溝部20a,20a,…以外への逃げ場がなく、溝部20a,20a,…に沿って上昇する。その結果、原料水中に取り込まれたり、生成されたオゾン水と混合することを防止できる。
以上のようにして生成されたオゾン水は、水素ガスが混合しておらず、オゾン濃度の上昇が妨げられない。
以上、本発明の第一の実施の形態によれば、触媒電極2は、柱状の棒状部材20の外周面に長手方向に沿って上下に貫通して形成された溝部20a,20a,…を覆うようにして陰極電極23、陽イオン交換膜21、陽極電極22が順に重ねて巻き付けられているので、最外周に配された陽極電極22に原料水の多くが接触することにより、陽極電極22からオゾンガスが効率良く発生し、このオゾンガスが原料水中に溶解することでオゾン水が生成される。
一方、陰極電極23は棒状部材20の外周面の溝部20a,20a,…を覆うようにして、棒状部材20の外周面に直接巻き付けられているので、溝部20a,20a,…内に進入した原料水に陰極電極23が接触することにより発生した水素気泡は、容器1内の原料水の大部分に接触することなく、溝部20a,20a,…内をそのまま上昇して系外に放出される。よって、水素気泡に阻害されずに、陽極電極22から生成したオゾンガスを水中に有効に溶解させてオゾン水化させることができる。その結果、オゾン濃度の減衰を抑制することができ、オゾン水生成効率を向上させることができる。また、このような触媒電極2を容器1内に挿入することにより、家庭内等でも簡易にオゾン水を生成でき、オゾン水の普及につながる。その上、系外に放出された水素ガスを捕集することにより、燃料電池に再利用することもできる。
なお、上記第一の実施の形態において、触媒電極2は手で攪拌するものとしたが、例えば触媒電極2をモータ等を利用した装置で動かすように構成しても良い。
また、図3に示すように、触媒電極2を動かさずに、容器1を触媒電極2に対して手で動かすようにしても良い。具体的には、触媒電極2を上方から吊り下げるなどして固定しておき、下端部を容器1内に挿入して原料水に接触させるようにし、容器1を触媒電極2を中心として動かす。
さらに、図4に示すように、容器1内の底面にマグネットスターラ4等の回転子を設けておき、このマグネットスターラ4を磁力で攪拌する攪拌装置5を使用して容器1内に旋回水流を発生させて触媒電極2に原料水を連続接触させるようにしても良い。
ここで、上述したオゾン水生成装置100において、手で触媒電極2を動かした場合(図1参照)と、マグネットスターラ4及び攪拌装置5を使用した場合(図4参照)とでその効果について実施例を挙げて説明する。
〈本発明例1〉
外周面に長手方向に沿って深さ2mmの溝部が六つ形成された直径10mmのテフロン棒の外周面に陰極電極、陽イオン交換膜及び陽極電極の順に重ねて巻き付け、電極面積を約10cm2とした触媒電極2を用意する。そして、400mlの円形ビーカー中に水を満たしておき、この中に触媒電極を挿入して、陽極電極と陰極電極間に12Vの直流電圧を印加したところ、約4Aの電流が流れ、陽極電極の表面から多数の微泡が発生した。この電極を手で丸く円運動させたところ、約30秒でビーカー中のオゾン濃度は約3ppmに達した。
〈比較例1〉
従来のように、陽極電極と陰極電極とがともに露出し、本発明例1と同じ材料からなる電極面積が約10cm2の裸電極を沈め、同じように手で丸く円運動させたが、電流値は約3Aで30秒後のオゾン濃度はわずか0.7ppmにしか上昇しなかった。
〈本発明例2〉
電極面積が約7cm2とした以外は本発明例1と同様の触媒電極を用意する。そして、約3Lの円形容器の底面にマグネットスターラを載置し、容器の下側には攪拌装置を設置する。次いで、容器内に水を満たしておき、この中に触媒電極を挿入して、陽極電極と陰極電極間に12Vの直流電圧を印加したところ、約3Aの電流が流れ、陽極電極の表面から多数の微泡が発生した。マグネットスターラを回転させると、3分後にはオゾン濃度が約1ppm、5分後には1.5ppm、10分後には約2ppmに達し、その後もこの濃度の前後で推移した。
〈比較例2〉
従来のように、陽極電極と陰極電極とがともに露出し、本発明例1と同じ材料からなる電極面積が約7cm2の触媒電極を用意する。そして、本発明例2と同様の容器内に沈めて同様に実験をしたところ、3分後には0.2ppm、5分後に0.2ppmと濃度は上がらず、10分後には水温が約12℃上昇し濃度はほとんど検出できないという現象が観察された。
以上の結果から明らかなように、比較例1〜2のように裸電極を容器内に沈めてオゾン水を生成する方法は、水素気泡と発生したオゾンガスとが反応することにより、オゾン濃度の減衰に繋がることが明白である。そして、本発明例1〜2のように陰極電極から発生する水素気泡を系外に放出させるように構成することで、オゾン濃度が減衰することなく必要濃度のオゾン水を簡易にかつ確実に生成することができることが認められる。
[第二の実施の形態]
図5(a)は、触媒電極2Aを構成する棒状部材20Aの外観斜視図、(b)は触媒電極2Aの外観斜視図、(c)は切断線V−Vに沿って切断した際の触媒電極2Aの矢視断面図で
ある。
第二の実施の形態のオゾン水生成装置では、第一の実施の形態の触媒電極2と異なる触媒電極20Aを使用しており、その他の点は第一の実施の形態と同様のため同様の構成部分については同様の符号を付してその説明を省略する。
触媒電極2Aは、内部に上下に貫通する空洞20bが設けられた円筒状の棒状部材20Aと、棒状部材20Aの外周面に、その外周面に沿って順に重ねて設けられた陰極電極23、陽イオン交換膜21、陽極電極22とを備えている。
棒状部材20Aの外周面下端部には、空洞20bに貫通する複数の貫通孔20c,20c,…が形成され、これら貫通孔20c,20c,…を覆うようにして棒状部材20の外周面に、円筒状に陰極電極23が巻き付けられ、陰極電極23上に円筒状に陽イオン交換膜21が巻き付けられ、さらに陽イオン交換膜21上に円筒状に陽極電極22が巻き付けられている。したがって、容器1内に挿入された触媒電極2は、原料水の大部分が最外周に位置する陽極電極22面に接触するようになっており、陰極電極23は、棒状部材20Aの空洞20bから貫通孔20c,20c,…を通って進入した原料水に接触するようになっている。
また、上述のようにして形成された触媒電極2Aの外周面(すなわち、陽極電極22の外周面)には、外周面を覆う円筒状部材3が挿通されている。円筒状部材3としては、第一の実施の形態と同様に熱収縮するシュリンクチューブ等が挙げられる。したがって、触媒電極をシュリンクチューブに挿通した後、加熱することによってシュリンクチューブが収縮するので陰極電極22、陽イオン交換膜21及び陽極電極22が棒状部材20Aに固定される。これによって、棒状部材20Aの外周面の貫通孔20c,20c,…が陰極電極23によって確実に覆われるので、陰極電極23面で発生した水素気泡が貫通孔20c,20c,…に確実に移動して、その後、棒状部材20Aの空洞20bから系外に放出されるようになっている。
また、陽極電極22と陰極電極23との間には、電源装置の出力端(図示略)が電気的に連結され、直流電圧が印加されるように構成されている。すなわち、陽極電極22及び陰極電極23は、各電極22,23に導線を介して電源装置に連結されている。印加する直流電圧は、例えば、9〜15ボルト(V)が好ましい。
なお、陽イオン交換膜21、陽極電極22及び陰極電極23の材料等は第一の実施の形態と同様のため、その説明を省略する。また、陽極電極22の外周に上述のグレーチングを巻き付けても良い。
このような触媒電極2Aを備えたオゾン水生成装置は、第一の実施の形態と同様に、触媒電極2Aを手で動かしたり、容器1を動かしたり、マグネットスターラ4及び攪拌装置を使用してオゾン水を生成することができる。
以上、本発明の第二の実施の形態によれば、触媒電極2Aは中空を有する棒状部材20Aの外周面に、複数の貫通孔20c,20c,…を覆うようにして陰極電極23、陽イオン交換膜21、陽極電極22が順に重ねて巻き付けられているので、最外周に配された陽極電極22に原料水の多くが接触することにより、陽極電極22からオゾンガスが効率良く発生し、このオゾンガスが原料水中に溶解することでオゾン水が生成される。
一方、陰極電極23は棒状部材20Aの外周面の貫通孔20c,20c,…を覆うようにして、棒状部材20Aの外周面に直接巻き付けられているので、棒状部材20Aの空洞20bから貫通孔20c,20c,…を介して進入した原料水に陰極電極23が接触することにより発生した水素気泡は、容器1内の原料水の大部分に接触することなく、貫通孔20c,20c,…を介して棒状部材20Aの空洞20b内をそのまま上昇して系外に放出される。よって、水素気泡に阻害されずに、陽極電極22から生成したオゾンガスを有効に水中に溶解させてオゾン水化させることができる。その結果、オゾン濃度の減衰を抑制することができ、オゾン水生成効率を向上させることができる。また、このような触媒電極2Aを容器1内に挿入することにより、家庭内等でも簡易にオゾン水を生成でき、オゾン水の普及につながる。その上、系外に放出された水素ガスを捕集することにより、燃料電池に再利用することもできる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記第一及び第二の実施の形態の棒状部材20,20Aの平断面形状は、円形であるとしたが、矩形状であっても良いし、三角形状等であっても良い。また、溝部20a,20a,…や貫通孔20c,20c,…の数も適宜変更可能である。
また、容器1内のオゾン濃度を検出する濃度検出センサを設け、検出したオゾン濃度に基づいて電源装置が触媒電極2,2Aへの通電を制御するように構成しても良い。
具体的に、濃度検出センサは、検出電極と電位測定の基準となる比較電極、これら検出電極及び比較電極の一方の端部に結線して電位を測定する電位差計等から構成し、検出電極及び比較電極の先端部(他方の端部)を容器内の溶液中に浸し、検出電極のオゾン濃度変化による検出電極と比較電極との電位差を検出して濃度を測定するものとする。
検出電極としては、例えば白金や金等からなる電極を使用し、比較電極としては銀/塩化銀を使用することが好ましい。このようにして検出されたオゾン濃度と、予め設定されたオゾン濃度とが一致するように電源装置が陽極電極22及び陰極電極23間の電圧を制御する。
本発明の第一の実施の形態のオゾン水生成装置100の斜視図である。 (a)は、触媒電極2を構成する棒状部材20の外観斜視図、(b)は触媒電極2の外観斜視図、(c)は切断線II−IIに沿って切断した際の触媒電極2の矢視断面図である。 オゾン水生成装置100を使用してオゾン水を生成する方法の変形例を示した斜視図である。 オゾン水生成装置100を使用してオゾン水を生成する方法の変形例を示した斜視図である。 (a)は本発明の第二の実施の形態のオゾン水生成装置の触媒電極2Aを構成する棒状部材20Aの外観斜視図、(b)は触媒電極2Aの外観斜視図、(c)は切断線V−Vに沿って切断した際の触媒電極2Aの矢視断面図である。
符号の説明
1 容器
2,2A 触媒電極
3 円筒状部材
20,20A 棒状部材
20a 溝部
20b 空洞
20c 貫通孔
21 陽イオン交換膜
22 陽極電極
23 陰極電極
100 オゾン水生成装置

Claims (4)

  1. 原料水を満たした容器と、前記容器内に挿入される触媒電極とを備え、
    前記触媒電極は、柱状の棒状部材と、前記棒状部材の外周面に長手方向に沿って上下に貫通して形成された溝部を覆うように内側から順に重ねて巻き付けられた陰極電極と、陽イオン交換膜と、陽極電極とを備えており、
    前記陽極電極と前記陰極電極との間に直流電圧を印加することによってオゾン水を生成することを特徴とするオゾン水生成装置。
  2. 原料水を満たした容器と、前記容器内に挿入される触媒電極とを備え、
    前記触媒電極は、内部に上下に貫通する空洞を有する棒状部材と、前記棒状部材の外周面に前記空洞に貫通して形成された複数の貫通孔を覆うように内側から順に重ねて巻き付けられた陰極電極と、陽イオン交換膜と、陽極電極とを備えており、
    前記陽極電極と前記陰極電極との間に直流電圧を印加することによってオゾン水を生成することを特徴とするオゾン水生成装置。
  3. 前記触媒電極に、前記陰極電極、陽イオン交換膜及び陽極電極を前記棒状部材に固定する筒状部材が挿通されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のオゾン水生成装置。
  4. 前記陽極電極の外周面に、その外周面を覆うようにグレーチングが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のオゾン水生成装置。
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