JP4255578B2 - 単結晶引上装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は単結晶引上装置に係わり、特に単結晶の結晶欠陥を制御できる単結晶引上装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に半導体デバイスの基板には主にシリコン単結晶が用いられているが、このシリコン単結晶は、多結晶シリコンからチョクラルスキー法(以下、CZ法という。)により製造される。
【0003】
図12に示すように、このCZ法は、単結晶引上装置51の炉体52内に設置した石英ガラスルツボ53に原料であるポリシリコンを充填し、石英ガラスルツボ53の外周に設けたヒータ54によってポリシリコンを加熱溶解した上、シードチャックに取り付けたシード55をシリコン融液Mに浸漬し、シードチャックおよび石英ガラスルツボ53を同方向または逆方向に回転させながらシードチャックを引上げて単結晶Igを成長させる方法である。
【0004】
上記単結晶引上装置51を用いたCZ法による単結晶引上げにおいて、無転位で引上げを完結させるためにテールコーンtを作成する必要がある。
【0005】
テールコーンtは一般的にシリコン融液Mに対して逆円錐形状をしており、コーン傾斜部t0がシリコン融液Mに対向することにより、直胴部s育成時よりもテールコーンt引上げ時の方が、シリコン融液Mに対向する単結晶Igの表面積は大きくなり、また、単結晶Igの直径を絞込むので融液Mの露出面積Aが大きくなる。従って、直胴部s育成時よりもテールコーンt引上げ時の方が、単結晶Igがシリコン融液Mから受ける輻射熱量は大きくなる。
【0006】
このため直胴部ネックsn側とテールコーンst側とでは不純物を捕獲する効果(IG効果=Intrisic Gettering)を持たせることができる領域をシリコンウェーハ内に形成するに必要な結晶欠陥(酸素析出欠陥)に影響を及ぼす温度帯の体験時間(いわゆる熱履歴)が異なり、結晶欠陥分布が不均一であった。
【0007】
一方、単結晶引上げ時の輻射熱を制御するものとして、特開昭57―40119号公報に記載される単結晶引上装置のように、結晶成長部だけを残して他の融液面を遮熱シールドで覆うものがある。図13に示すように、この単結晶引上装置61の輻射シールド62、下部開口部63の直径dが単結晶Igの直径Dよりも大きく形成されているので、融液Mの露出面積Aが一定であり、テールコーンt作成中に単結晶Igの直下の融液Mから輻射熱を制御することは不可能であり、結晶欠陥を制御することはできなかった。
【0008】
また、特開昭63―303887号公報に記載された単結晶引上げ装置のように、輻射シールド自身を可動的にし、引上げ工程に応じて輻射シールドを開閉して、消費電力の低減を図るもの、あるいは、特開平9―132496号公報に記載され図14に示すよな単結晶引上げ方法のように、輻射シールド61の下部開口部62に揺動可能に設けられた整流板63により、不活性ガスGの流れを制御して、単結晶Igに含まれる酸素濃度を調整する方法はあるが、この単結晶引上げ方法も整流板71の閉塞時にあっても、融液Mの露出面積Aは減じられることがなく一定であるので、テールコーンt作成中に単結晶Igの直下の融液Mからの輻射熱を制御することが不可能であり、結晶欠陥を制御することはできなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、単結晶の直胴部テールコーン側の結晶欠陥を制御できる単結晶引上装置が要望されており、本発明は上述した事情を考慮してなされたもので単結晶の直胴部テールコーン側の結晶欠陥を制御できる単結晶引上装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本願請求項1の発明は、炉体内に設置されたルツボと、このルツボに充填された原料を加熱して融液にするヒータと、引上げ領域を囲むようにルツボの上方に設置された輻射シールドとを有し、融液にシードを浸漬して単結晶を引上げる単結晶引上装置において、前記輻射シールドは支持部と、この支持部に可動自在に設けられ下部開口部を形成する可動シールド部と、この可動シールド部を動かす駆動手段とを有し、前記駆動手段により前記可動シールド部を動かして前記下部開口部の直径を変化させ、前記可動シールド部は、単結晶のテールコーンの形成工程中、単結晶のテールコーンの成長に合わせ、前記可動シールド部で被覆されない融液露出面積が一定もしくは減少するように制御され、直胴部テール側単結晶の欠陥密度が一定以上に維持されることを特徴とする単結晶引上装置であることを要旨としている。
【0012】
本願請求項の発明では、上記可動シールド部は、この可動シールド部を形成するシールド片が支持部に一端で回動自在に軸支され、前記シールド片の傾き角度を変えることにより、前記可動シールド部で被覆されない融液露出面積が一定もしくは減少するように制御されることを特徴とする請求項1に記載の単結晶引上装置であることを要旨としている。
【0013】
本願請求項の発明では、上記駆動手段は、この駆動手段に接続された制御装置への入力により作動されることを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶引上装置であることを要旨としている。
【0014】
本願請求項4の発明では、上記制御装置への入力は、記憶装置に記憶された単結晶引上げプログラムに基づき行われることを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶引上装置であることを要旨としている。
【0015】
本願請求項5の発明では、上記制御装置への入力は、単結晶のテールコーンを撮像する撮像手段の画像信号に基づき行われることを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶引上装置であることを要旨としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる単結晶引上装置の実施の形態について添付図面に基づき説明する。
【0017】
図1は本発明に係わる単結晶引上装置1で、この単結晶引上装置1は水冷された炉体2と、この炉体2に収納され原料であるポリシリコンを溶融しシリコン融液Mにする石英ルツボ3と、この石英ルツボ3を保持する黒鉛ルツボ4と、この黒鉛ルツボ4を囲繞するヒータ5とを有している。この黒鉛ルツボ4は炉体2を貫通し、モータ6に結合されて回転され、かつ昇降装置7によって昇降されるルツボ回転軸8に取り付けられている。
【0018】
また、石英ルツボ3の上方には引上げ領域を囲み、シリコン融液Mからの熱輻射を防止し、かつ炉体2内を流れる不活性ガス、例えばアルゴンガス(以下Arという。)の流路を制御する輻射シールド9が設けられ、この輻射シールド9は駆動手段、例えばシールド用モータ10により駆動される可動シールド部11を有している。
【0019】
さらに、石英ルツボ3の上方には、単結晶引上げのためのシード12を保持するシードチャック13が取付けられた引上げ用のワイヤー14が設けられている。このワイヤー14は炉体2外に設けられモータ(図示せず)により付勢されワイヤー14を巻き取ると共に回転させるワイヤー回転装置15が取り付けられている。また、炉体2の上部外壁には、透孔を耐熱ガラスにより塞ぎ透光可能な監視窓16が設けられている。
【0020】
さらに、単結晶引上装置1は制御装置17を有し、この制御装置17により、シリコン融液Mの温度を制御するヒータ5への供給電力量を制御するヒータ制御器18、石英ルツボ3の回転数を制御するルツボモータ制御器19、石英ルツボ3の高さを制御する昇降装置制御器20、成長結晶の引上げ速度と回転数を制御するワイヤーリール回転装置制御装置21および可動シールド部11のシールド用モータ10の回転を制御するシールド用モータ制御器22等を制御する。制御装置17からの出力によりヒータ制御器18、ルツボモータ制御器19、昇降装置制御器20、ワイヤーリール回転装置制御装置21およびシールド用モータ制御器22を制御して、引上げ条件を変更し、単結晶Igの直径Dを制御し、テールコーンtを形成する。
【0021】
なお、単結晶引上げ工程中、制御装置17によるヒータ制御器18、ルツボモータ制御器19、昇降装置制御器20、ワイヤーリール回転装置制御装置21、シールド用モータ制御器22およびAr供給制御装置制御器(図示せず)の制御は、事前に制御装置17にプログラムされた制御手順に従って行われ、また、必要に応じ制御装置17に設けられた入力手段23からの入力により行われる。
【0022】
また、図1および図2に示すように、上記輻射シールド9は、炉体2に取付けられた支持部24と、この支持部24に固定的に設けられ円筒形状の通気路形成部25と、支持部24に可動自在に軸支され、通気路形成部25に収納され、かつ下部開口部26を形成する可動シールド部11と、この可動シールド部11を動かす上記シールド用モータ10とを有している。なお、可動シールド部11は必ずしも直接支持部24に軸支する必要はなく、通気路形成部25の中間部に軸支し、通気路形成部25を介して支持部24に取付けてもよく、さらに通気路形成部25を設けず、支持部24と可動シールド部11とで輻射シールド9を形成してもよい。
【0023】
さらに、可動シールド部11はシールド用モータ10により作動され下部開口部26の直径dを変化させることができるようになっており、下部開口部26の直径dを引上げられる単結晶Igの直径Dよりも小さく絞れるようになっている。
【0024】
従って、図2に示すように、下部開口部26を貫通する単結晶Igのテールコーンt(直径Dt)に対して露出する融液露出面積Aは、A=((d/2)−(Dt/2))πで表され、可動シールド部11を動かすことにより変えられる。
【0025】
さらに、図3に示すように、可動シールド部11は、放射形状に切断された9枚のシールド片27で形成されている。このシールド片27は、同一形状を有するリング形状の板体を7分割して得られる放射形状板片であるので、9枚用いて再度リング形状に組立ると各シールド片27間で側縁に重合部分27cができ、リング形状の可動シールド部11に形成される下部開口部26の直径dを変化させるために各シールド片27を動かしても各シールド片27間に空隙が生じないようになっている。
【0026】
可動シールド部11を形成する9枚のシールド片27は、3枚毎にワイヤーケーブル28により支持されており、このワイヤーケーブル28が取付けられたシールド片27aは、両隣のシールド片27とは側縁が下方から重なり、重合部分27cで両隣のシールド片27を支持するようになっている。
【0027】
シールド片27はその材質としてTaやMoなどの金属、あるいはC,SiCなどのセラミックスが用いられており、可動シールド部11を形成するシールド片27はある重量を有しており、常時下方に重力がかかっているが、シールド片27は剛性を有し、ワイヤーケーブル28によって支持されているので、上記のように可動シールド部11に形成される下部開口部26の直径dを変化させるために、各シールド片27を動かしても重合部分27cは重合を維持し、各シールド片27間に空隙が生じない。
【0028】
また、一端にシールド片27aが取付けられた各々のワイヤーケーブル28の他端は、ドラム(図示せず)を介してシールド用モータ10に接続され、このシールド用モータ10の回動により、シールド片27を上下に動かし、可動シールド部11の下部開口部26の直径d、位置を変えることができるようになっている。
【0029】
この可動シールド部11は、下部開口部26の直径dが最大の場合には、截頭円錐体形状をなし、最小の場合には、扁平リング形状をなすようになっている。
【0030】
炉体2の上方から導入されたArが、輻射シールド9に設けられ、シード12から成長したシリコン単結晶Igが貫通する輻射シールド9の上部開口部29および石英ルツボ3とヒータ5の間に形成された通気路30を介し炉体2外に排出されるように、炉体2の底部31には複数個例えば2個の排気口32が設けられている。
【0031】
次に本発明に係わる単結晶引上装置を用いた単結晶の引上げ方法について説明する。
【0032】
図1に示すように、原料のポリシリコンを石英ルツボ3に入れ、プログラムに基づく制御装置17の出力により、ヒータ制御器18、ルツボモータ制御器19、昇降装置制御器20、ワイヤーリール回転装置制御装置21、シールド用モータ制御器22およびAr供給制御装置制御器を制御する。これにより、Arを炉体2の上方より炉体2内に流入させ、ヒータ5の付勢により石英ルツボ3を加熱し、モータ6の付勢によりモータ6に結合された回転軸8を回転させて石英ルツボ3を回転させる。
【0033】
一方、輻射シールド9は、シールド用モータ制御器22の作用によりシールド用モータ10は駆動され、ワイヤーケーブル28は降下されて、このワイヤーケーブル28に支持された各シールド片27aも解放端が最下位に位置する。
【0034】
図4(a)に示すように、この解放端が最下位に位置すると、可動シールド部11に形成された下部開口部26の直径dはdとなって最大になり、引上げられる単結晶Igの直径Dよりも大きくなる。一定時間が経過した後、ワイヤー14を下ろし、シード12をシリコン融液Mの液面に接触させシード12から単結晶Igが成長し、この単結晶Igは輻射シールド9に設けられた下部開口部26、上部開口部29を通って引上げられていく。
【0035】
図4(b)に示すように、引上げ工程が進行し、単結晶Igの直胴部sの長さまで引上げられると、図1に示すように、プログラムに基づく制御装置17の出力により、ヒータ制御器18、ルツボモータ制御器19、昇降装置制御器20、ワイヤーリール回転装置制御装置21、シールド用モータ制御器22を制御して、ヒータ6の出力、石英ルツボ3の回転数と上昇速度、ワイヤー14の上昇速度を変更し、引上げ条件を変え、単結晶Igの下端にテールコーンtを形成することを開始する。
【0036】
このテールコーンtの形成開始後、プログラムに基づく制御装置17の出力により、シールド用モータ制御器22を制御して、シールド用モータ10を回転させ、ワイヤーケーブル28を巻上げ、このワイヤーケーブル28に支持された各シールド片27aを中間位置に上昇させる。
【0037】
この解放端が中間位置に位置すると下部開口部26を貫通する単結晶Igのテールコーンt(直径Dt)に対して露出する融液露出面積Aは、A=((d/2)−(Dt/2))πで表される値となり、図12に示すよな輻射シールドを有しない場合の融液露出面積A、あるいは、図13および図14に示すように、輻射シールドが融液からテールコーンに対する輻射を全く遮らない場合の融液露出面積Aよりも小さな値となり、融液Mからテールコーンtに達する輻射熱量は減じられる。
【0038】
さらに、テールコーンtの形成工程が継続される。図1に示すように、プログラムに基づく制御装置17の出力により、シールド用モータ制御器22を制御して、シールド用モータ10を回転させ、ワイヤーケーブル28を巻上げ、このワイヤーケーブル28に支持された各シールド片27aを上部位置に上昇させる。
【0039】
図4(c)に示すようにこの解放端が上部位置に位置すると、下部開口部27を貫通する単結晶Igのテールコーンt(直径Dt)に対して露出する融液露出面積Aは、A=((d/2)−(Dt/2)))πで表される値となり、図4(b)に示す融液露出面積Aよりもさらに小さな値となり、融液Mからテールコーンtに達する輻射熱量は減じられる。
【0040】
なお、融液露出面積Aは融液露出面積Aよりも小さいことが好ましいが、融液露出面積A、融液露出面積Aが、輻射を全く遮らない場合の融液露出面積よりも小さければよく、融液露出面積Aは融液露出面積Aに等しくてもよい。
【0041】
上記のように可動シールド部11を操作することにより、融液露出面積Aを制御し、テールコーンt形成時、輻射熱の制御を可能にし、結晶欠陥の制御を行うことができる。
【0042】
次に本発明に係わる単結晶引上装置の他の実施形態について説明する。
【0043】
なお、上述した実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0044】
図5に示すように、他の実施形態の単結晶引上装置41は、炉体2の上部外側に設置された撮像手段、例えば2次元CCDカメラ42が設けられており、この2次元CCDカメラ42は、炉体外壁に設けられたカメラポート43を介して、引上げられる単結晶Igのテールコーンtが撮像できるようになっている。
【0045】
また、この2次元CCDカメラ42は、2値化回路44、画像処理装置45を介して制御装置46に接続されており、2次元CCDカメラ42の画像信号は2値化回路44に供給され、さらに2値化回路44からの入力電圧は2値化され、画像処理装置45に供給され、画像処理装置45により画像処理され、テールコーンtの直径が検出されてシールド用モータ制御器22に出力されるようになっている。
【0046】
従って、2次元CCDカメラ42の画像信号により、シールド用モータ制御器22を制御して、上述のように可動シールド部11はシールド用モータ10により作動され、下部開口部26の直径dを変化させることができるようになっており、下部開口部26の直径dを引上げられる単結晶Igの直径Dよりも小さく絞れるようになっている。なお、2次元CCDカメラは、単結晶のネック形成時に用いられる撮像装置を兼用してもよい。
【0047】
次に本実施形態の単結晶引上装置41を用いた単結晶の引上げ方法について説明する。
【0048】
図5に示すように、原料のポリシリコンを石英ルツボ3に入れ、プログラムに基づく制御装置46の出力により、ヒータ制御器18、ルツボモータ制御器19、昇降装置制御器20、ワイヤーリール回転装置制御装置21、シールド用モータ制御器22およびAr供給制御装置制御器を制御する。これらの制御により、Arを炉体2の上方より炉体2内に流入させ、ヒータ5の付勢により石英ルツボ3を加熱し、モータ6の付勢によりモータ6に結合された回転軸8を回転させて石英ルツボ3を回転させる。
【0049】
一方、輻射シールド9は、プログラムに基づく制御装置46の出力により、シールド用モータ制御器22は制御されて、シールド用モータ10は駆動され、ワイヤーケーブル28は降下し、このワイヤーケーブル28に支持された各シールド片27aも解放端が最下位に位置する。
【0050】
図6(a)に示すように、この解放端が最下位に位置すると、可動シールド部11に形成された下部開口部26の直径dはdとなって最大になり、引上げられる単結晶Igの直径Dよりも大きくなり、この状態を維持する。一定時間が経過した後、ワイヤー14を下ろし、シード12をシリコン融液Mの液面に接触させシード12から単結晶Igが成長し、この単結晶Igは輻射シールド9に設けられた下部開口部26、上部開口部29を通って引上げられていく。
【0051】
図6(b)に示すように、引上げ工程が進行し、単結晶Igの直胴部sの長さまで引上げられると、プログラムに基づく制御装置46の出力により、ヒータ制御器18、ルツボモータ制御器19、昇降装置制御器20、ワイヤーリール回転装置制御装置21、シールド用モータ制御器22を制御して、ヒータ6の出力、石英ルツボ3の回転数と上昇速度、ワイヤー14の上昇速度を変更し、引上げ条件を変え、単結晶Igで下端にテールコーンtの形成を開始する。
【0052】
このテールコーンtの形成開始後、2次元CCDカメラ42は、テールコーンtの外周部を撮像し、この画像信号を2値化回路44に供給し、さらに2値化回路44からの入力電圧は2値化され、画像処理装置45に供給され、画像処理装置45により画像処理され、制御装置17に供給され、テールコーンtの直径Dtが検出されて、シールド用モータ制御器22に出力される。
【0053】
この出力により、シールド用モータ制御器22は制御され、シールド用モータ10を回転させ、ワイヤーケーブル28を巻上げ、このワイヤーケーブル28に支持された各シールド片27aを中間位置に上昇させる。この解放端が中間位置に位置すると下部開口部27を貫通する単結晶Igのテールコーンt(直径Dt)に対して露出する融液露出面積Aは、A=((d/2)−(Dt/2)))πで表される値となり、融液Mからテールコーンtに達する輻射熱量は減じられる。
【0054】
さらに、図6(c)に示すように、テールコーンtの形成工程が継続される。2次元CCDカメラ42は、引続きテールコーンtの外周部を撮像し、上記同様にしてテールコーンtの直径Dtが検出されて、シールド用モータ制御器22に出力される。この出力により、シールド用モータ制御器22は制御され、シールド用モータ10を回転させ、ワイヤーケーブル28を巻上げ、このワイヤーケーブル28に支持された各シールド片27aを上部位置に上昇させる。この解放端が上部位置に位置すると下部開口部27を貫通する単結晶Igのテールコーンt(直径Dt)に対して露出する融液露出面積Aは、A=((d/2)−(Dt/2)))πで表される値となり、融液Mからテールコーンtに達する輻射熱量は減じられる。
【0055】
上記のように2次元CCDカメラ42により、テールコーンtの外周部を撮像し、この画像信号に基づきシールド用モータ制御器22は制御され、シールド用モータ10により可動シールド部11を動かすことにより、融液露出面積Aを制御するので、確実に輻射熱の制御を可能にし、結晶欠陥の制御を行うことができる。
【0056】
図5に示した本実施形態では、この可動シールド部11を動かす駆動手段として、シールド用モータ10を用い、このシールド用モータ10を用いて、2次元CCDカメラ42からの画像信号に基づき制御装置46によりシールド用モータ制御器22を制御し、シールド用モータ10を回転させ、ワイヤーケーブル28を巻上げ、可動シールド部11を動かしている。また、図1に示した第1の実施形態では、プログラムに基づく制御装置17の出力により、駆動手段としてシールド用モータ10を用いて、シールド用モータ10を回転させ、ワイヤーケーブル28を巻上げ、可動シールド部11を動かしている。
【0057】
しかし、本発明に係わる単結晶引上げ装置は、駆動手段として、シールド用モータを用い、このシールド用モータを炉体に設けられた監視窓から作業者がテールコーンを観察し、この観察結果を制御装置に設けられた入力手段から入力して、制御装置を介してシールド用モータを作動させても良く、また、モータを設けず、作業者が手動によりドラムを回転させ、ワイヤケーブルを巻上げ、可動シールド部を動かすようにしてもよい。
【0058】
【実施例】
(1)試験1:図7に示すような単結晶引上げ装置(ホットゾーン16インチ、シリコン単結晶直径6インチ)を用い、可動シールド部に解放端とテールコーンの表面との距離が常に20mmになるようにシールド片の角度θを変え、テールの長さと露出面積の関係を調べた。
【0059】
結果:図8に示すように、実施例は、テールの長さが増大しても、露出面積はほぼ一定ないし減少していることがわかった。
【0060】
一方、輻射シールドに可動シール部を有しない従来例(図7)は、テールの長さの増大と共に、露出面積が著しく増大することがわかった。
【0061】
(2)試験2:図9に示すような単結晶引上げ装置(ホットゾーン16インチ、シリコン単結晶直径6インチ)を用い、下部開口部の直径を一定(d/2=一定)とし、テールの長さと結晶温度の関係を調べた。
【0062】
結果:図10に示すように、実施例は、可動シールド部による熱遮蔽効果により、析出核を消滅させる1100℃以上の体験時間が短く、かつ温度降下の度合も大きいことがわかった。
【0063】
一方、輻射シールドに可動シール部を有しない従来例(図7)は、1100℃以上の体験時間が長く、かつ温度降下の度合も小さいことがわかった。
【0064】
(3)試験3:上記試験2と同様にして引上げた単結晶の長さと欠陥密度の関係を調べた。
【0065】
結果:図11に示すように、実施例は、直胴部テール側でも酸素析出が見られ一定欠陥密度を維持している(40個/cm2以上)ことがわかった。
【0066】
一方、輻射シールドに可動シール部を有しない従来例(図7)は、直胴部テール側では、酸素析出が見られず、欠陥密度が著しく減少していることがわかった。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係わる単結晶引上装置によれば、引上げられる単結晶の結晶欠陥を制御することができる。
【0068】
即ち、輻射シールドの可動シールド部により下部開口部の直径を引上げられる単結晶の直径よりも小さくできるようにし、テールコーンへの輻射熱量を制御し、単結晶の直胴部テールコーン側の結晶欠陥を制御でき、この単結晶から切断されウェーハとして用いられる場合には、このウェーハに不純物の捕獲効果を持たせることができる。
【0069】
また、可動シールド部は、単結晶のテールコーンの成長に合わせ、前記可動シールド部で被覆されない融液露出面積が一定もしくは減少するように制御されるので、テールコーンへの輻射熱量を制御し、直胴部テール側の結晶欠陥を制御でき、この単結晶から切断されウェーハとして用いられる場合には、このウェーハに制御された不純物の捕獲効果を持たせることができる。
【0070】
また、可動シールド部は、この可動シールド部を形成するシールド片が支持部に一端で回動自在に軸支され、前記シールド片の傾き角度を変えることにより、前記可動シールド部で被覆されない融液露出面積が一定もしくは減少するように制御されるので、確実にテールコーンへの輻射熱量を制御できると共に、不活性ガスの流路制御も行うことができ、両者の相乗作用でより確実にテールコーンへの輻射熱量の制御、直胴部テール側の結晶欠陥の制御ができる。
【0071】
また、駆動手段は、この駆動手段に接続された制御装置への入力により作動されるので、テールコーンの長さ、直径に応じて輻射熱量を制御でき、テールコーンへの輻射熱量の制御、直胴部テール側の結晶欠陥の制御ができる。
【0072】
また、制御装置への入力は、記憶装置に記憶された単結晶引上げプログラムに基づき行われるので、自動的にテールコーンの長さ、直径に応じて輻射熱量を制御でき、テールコーンへの輻射熱量の制御、直胴部テール側の結晶欠陥の制御ができる。
【0073】
また、制御装置への入力は、単結晶のテールコーンを撮像する撮像手段の画像信号に基づき行われるので、テールコーンの直径を確実に把握でき、正確に直径に応じて輻射熱量を制御することが可能となり、テールコーンへの輻射熱量の制御、直胴部テール側の結晶欠陥の制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる単結晶引上装置の縦断面図。
【図2】本発明に係わる単結晶引上装置の要部を拡大して示す断面図。
【図3】本発明に係わる単結晶引上装置に用いられる可動シールド部の斜視図。
【図4】(a)から(c)は各々本発明に係わる単結晶引上装置を用いた単結晶の引上げ工程の説明図。
【図5】本発明に係わる単結晶引上装置の他の実施形態の断面図。
【図6】(a)から(c)は各々本発明に係わる単結晶引上装置の他の実施形態を用いた単結晶の引上げ工程の説明図。
【図7】実施例に用いられた本発明に係わる単結晶引上装置の説明図。
【図8】本発明に係わる単結晶引上装置を用いた単結晶の引上げにおいて、テール長さと露出面積の関係を示す試験結果図。
【図9】実施例に用いられた本発明に係わる単結晶引上装置の説明図。
【図10】本発明に係わる単結晶引上装置を用いた単結晶の引上げにおいて、テール長さと結晶温度の関係を示す試験結果図。
【図11】本発明に係わる単結晶引上装置を用いた単結晶の引上げにおいて、結晶長さと欠陥密度の関係を示す試験結果図。
【図12】従来の単結晶引上装置の要部拡大縦断面図。
【図13】従来の単結晶引上装置の要部拡大縦断面図。
【図14】従来の単結晶引上装置の要部拡大縦断面図。
【符号の説明】
1 単結晶引上装置
2 炉体
3 石英ルツボ
4 黒鉛ルツボ
5 ヒータ
6 モータ
7 昇降装置
8 ルツボ回転軸
9 輻射シールド
10 シールド用モータ
11 可動シールド部
12 シード
13 シードチャック
14 ワイヤー
15 ワイヤー回転装置
16 監視窓
17 制御装置
18 ヒータ制御器
19 ルツボモータ制御器
20 昇降装置制御器
21 ワイヤーリール回転装置制御装置
22 シールド用モータ制御器
23 入力手段
24 支持部
25 通気路形成部
26 下部開口部
27 シールド片
27a シールド片
27c 重合部分
28 ワイヤーケーブル
29 上部開口部
30 通気路
31 底部
32 排気口
41 単結晶引上装置
42 2次元CCDカメラ
43 カメラポート
44 2値化回路
45 画像処理装置
46 制御装置
A 融液露出面積
Ar アルゴンガス
D 単結晶の直径
Dt テールコーンの直径
d 下部開口部の直径
Ig 単結晶
M 融液
s 直胴部
t テールコーン

Claims (5)

  1. 炉体内に設置されたルツボと、このルツボに充填された原料を加熱して融液にするヒータと、引上げ領域を囲むようにルツボの上方に設置された輻射シールドとを有し、融液にシードを浸漬して単結晶を引上げる単結晶引上装置において、前記輻射シールドは支持部と、この支持部に可動自在に設けられ下部開口部を形成する可動シールド部と、この可動シールド部を動かす駆動手段とを有し、前記駆動手段により前記可動シールド部を動かして前記下部開口部の直径を変化させ、前記可動シールド部は、単結晶のテールコーンの形成工程中、単結晶のテールコーンの成長に合わせ、前記可動シールド部で被覆されない融液露出面積が一定もしくは減少するように制御され、直胴部テール側単結晶の欠陥密度が一定以上に維持されることを特徴とする単結晶引上装置。
  2. 上記可動シールド部は、この可動シールド部を形成するシールド片が支持部に一端で回動自在に軸支され、前記シールド片の傾き角度を変えることにより、前記可動シールド部で被覆されない融液露出面積が一定もしくは減少するように制御されることを特徴とする請求項1に記載の単結晶引上装置。
  3. 上記駆動手段は、この駆動手段に接続された制御装置への入力により作動されることを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶引上装置。
  4. 上記制御装置への入力は、記憶装置に記憶された単結晶引上げプログラムに基づき行われることを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶引上装置。
  5. 上記制御装置への入力は、単結晶のテールコーンを撮像する撮像手段の画像信号に基づき行われることを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶引上装置。
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