JP4254158B2 - Carbon fiber substrate manufacturing method, preform manufacturing method, and composite material manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生産性高くプリフォームおよび複合材料が得られ、優れた取り扱い性を有する炭素繊維基材の製造方法に関するものである。
【0002】
より詳しくは、樹脂の含浸が良好で、力学特性(特に衝撃付与後または湿熱処理後の圧縮強度等)に優れる複合材料を生産性良く得られるだけでなく、基材のコシ、形態安定性、賦型性、積層する際のタック性等の取り扱い性に優れた炭素繊維基材、およびそれを積層してなるプリフォーム、ならびにプリフォームにマトリックス樹脂を含浸してなる複合材料の製造方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
従来より、炭素繊維を強化繊維とした複合材料は、優れた力学特性、軽量化等の要求特性を満たすことから主に航空、宇宙、スポーツ用途に用いられてきた。これらの代表的な製造方法としては、オートクレーブ成形法が知られている。かかる成形法では、一方向に引きそろえられた炭素繊維シートに炭素繊維にマトリックス樹脂を予め含浸させたプリプレグを、成形型に積み重ねてオートクレーブにて加熱・加圧して複合材料を成形する。ここで用いる基材としてのプリプレグは、それを用いると極めて信頼性の高い複合材料が得られる利点があるが、コシが強すぎて賦形しにくいこと、製造に高いコストがかかること、すなわち生産性が低いことに問題があった。
【0004】
一方、複合材料の生産性に優れる成形法としては、例えばレジン・トランスファー・モールディング成形法(RTM)等の注入成形が挙げられる。かかるRTMでは、マトリックス樹脂が予備含浸されていない(ドライな)炭素繊維からなる基材を複雑な成形型の中に配置して、液状(低粘度)のマトリックス樹脂を注入することにより炭素繊維中にマトリックス樹脂を含浸させて成形する。
【0005】
ところがこの注入成形は、複合材料の生産性には優れるが、用いる基材(例えばドライな織物等)が目ズレし易い(形態不安定)、基材にコシがなさすぎるため容易に折れ曲がる、積層した時に基材同士を接着できない(タック性がない)等の基材の取り扱い性に関する問題があった。この他にも、マトリックス樹脂が低粘度である必要があるため、例えばプリプレグに用いられる高粘度のものに比べて力学特性が低い等の問題等があり、これらの諸問題により炭素繊維本来の特性を十分発現できずに、複合材料の力学特性を損なう問題を引き起こしていた。
【0006】
上記問題に対し、例えば米国特許第5,071,711号明細書等では、強化繊維布帛に熱可塑ライクな樹脂を布帛に付与し、基材としてのドライな織物の取り扱い性の向上、注入成形に用いるプリフォーム形態安定化に関する技術が提案されている。
【0007】
また、James C. SeferisらはJournal of Advanced Materials,Volume32,No.3,July 2000,P27-34、Composites part A,Volume32,2001,P721-729等で、エポキシ樹脂とエラストマー粒子またはポリアミド6とを配合した樹脂を織物上に塗布することにより、注入成形によって得られるCFRPの力学特性(ModeI,IIの層間破壊靭性等)が向上することを報告している。
【0008】
しかしながら、これらの提案では、基材の取り扱い性は向上するものの、力学特性は向上しない、または向上レベルが不十分なものであった。つまり、例えば航空機の一次構造部材に要求される極めてレベルの高い力学特性は、織物等に樹脂を塗布するだけで達成できず、使用する炭素繊維自体が必要な特性を有していない場合には、かかる複合材料もまた必要な力学特性(特に衝撃付与後の圧縮強度)を発現できないのである。
【0009】
また、以上の提案で記載されている注入成形では、単に一方向に配列した炭素繊維シートは、ドライな状態では繊維配向を維持したまま取り扱いできないため、二方向性織物を用いている。しかしながら、例えば航空機の一次構造部材においては、非常に高い力学特性(特に、衝撃付与後の常温圧縮強度(以下、CAIと記す)、湿熱処理後の高温圧縮強度(以下、CHWと記す))が要求される。二方向性織物では、炭素繊維を二方向に織組織するため、それぞれ一方向における強化繊維量は本質的に半分となること、たて糸とよこ糸とがほぼ同じ繊度であるため、たて糸とよこ糸の交錯点では炭素繊維の大きな屈曲(クリンプ)が発生することにより、一方向に炭素繊維を配列したプリプレグの半分レベルの力学特性しか発現しなかった。
【0010】
すなわち、用いる炭素繊維に必要な特性や、それを用いる布帛形態が、高い力学特性を発現するために特に重要な要因であるにも関わらず、そのことに関する記載は上記提案では全く開示されておらず、本発明の課題を満たす炭素繊維基材の製造技術が渇望されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、樹脂の含浸が良好で、力学特性(特にCAI、CHW等)に優れた複合材料を生産性良く得られないだけでなく、基材のコシ、形態安定性、賦型性、タック性等の取り扱い性に優れた炭素繊維基材は得られていなかった。本発明は、かかる問題点の解決を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の、エポキシ樹脂をマトリックス樹脂として注入成形により含浸して複合材料とされるために用いられる炭素繊維基材の製造方法は少なくとも次の(A)〜(C)の工程を含むことを特徴とする。
(A)引張弾性率が210GPa以上600GPa未満、破壊歪エネルギーが40MJ/m3以上80MJ/m 3 以下であり、かつ、連続した炭素繊維を用いて布帛を形成する製布工程。
(B)主成分としてポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンエーテルおよびポリアミドから選ばれる少なくとも1種、副成分としてエポキシ樹脂を含む接着樹脂を、布帛100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で布帛の表面に点在または覆うように不連続状で塗布して接着する塗布工程。
(C)接着樹脂が接着した布帛を、前記接着樹脂の融点未満または前記接着樹脂の流動開始温度未満の温度に冷却する冷却工程。
【0013】
更に前記接着樹脂よりも高い融点または流動開始温度を有するポリアミドを主成分とする熱可塑性樹脂を用いる場合、本発明の炭素繊維基材の製造方法は少なくとも次の(E)〜(H)の工程を含むことを特徴とする。
(E)引張弾性率が210GPa以上600GPa未満、破壊歪エネルギーが40MJ/m3以上80MJ/m 3 以下であり、かつ連続した炭素繊維を使用して布帛を形成する製布工程。
(F)前記接着樹脂を、布帛100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で布帛の表面に点在または覆うように不連続状で塗布して接着させる塗布工程。
(G)前記接着樹脂が接着した布帛に、前記接着樹脂とは異なるポリアミドを主成分とする熱可塑性樹脂を、布帛100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で布帛の表面に塗布して接着する再塗布工程。
(H)前記接着樹脂および前記熱可塑性樹脂が接着した布帛を、前記接着樹脂の融点未満または接着樹脂の流動開始温度未満の温度に冷却する冷却工程。
【0014】
また、本発明のプリフォームの製造方法は少なくとも次の(O)〜(Q)の工程を含むことを特徴とする。
(O)前記炭素繊維基材を少なくとも2層以上積層する積層工程。
(P)2層以上積層した炭素繊維基材を前記接着樹脂の融点−50℃以上または前記接着樹脂の流動開始温度−50℃以上の温度に加熱および加圧して賦型する賦型工程。
(Q)賦型した炭素繊維基材を前記接着樹脂の融点未満または前記接着樹脂の流動開始温度未満の温度に冷却して炭素繊維基材同士を接着する基材接着工程。
【0015】
また、本発明の複合材料の製造方法は少なくとも次の(R)〜(T)の工程を含むことを特徴とする。
(R)前記プリフォームを成形型に配置してキャビティを形成するセット工程。
(S)液体化しているエポキシ樹脂を、キャビティ内に注入してプリフォームに前記エポキシ樹脂をマトリックス樹脂として含浸させる注入工程。
(T)前記エポキシ樹脂を固化させる固化工程。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明を図を参照しながら具体的に説明する。
【0017】
図1は本発明の炭素繊維基材の製造方法の一態様を説明する概略図である。また、図2は本発明の炭素繊維基材の製造方法の別の一態様を説明する概略図である。本発明の炭素繊維基材の製造方法は、少なくとも次の(A)〜(C)の工程を含む製造方法、または、少なくとも次の(E)〜(H)の工程を含む製造方法である。かかる炭素繊維基材は、エポキシ樹脂をマトリックス樹脂として注入成形により含浸して複合材料とされるために用いられる。
【0018】
(A)または(E)の製布工程(図中1)
製布する布帛が二方向性織物の場合は引張弾性率が210GPa以上600GPa未満、破壊歪エネルギーが40MJ/m3以上80MJ/m 3 以下であり、かつ、連続した炭素繊維束のたて糸11とよこ糸12とを用い、また、一方向性織物の場合は引張弾性率が210GPa以上600GPa未満、破壊歪エネルギーが40MJ/m3以上80MJ/m 3 以下であり、かつ、連続した炭素繊維束のたて糸11と、ガラス繊維、有機繊維等のヤーンや加工糸等の補助よこ糸(図示せず)とを用い、製織治具として綜絖13、筬14、レピア15を用いて製織し、織物を形成する。ここで、連続した炭素繊維束とは、炭素繊維束が連続したものであることを指し、炭素繊維束内に含まれる10重量%未満の単糸が切れているものも含まれる。また、炭素繊維基材を製造する際、その一連の製造中は炭素繊維が連続的に供給できるように繊維の先端同士を結束や交絡したものを含むことができる。
【0019】
本発明で使用する炭素繊維は、引張弾性率が210GPa以上600GPa未満である。好ましくは250を超え600GPa未満、更に好ましくは280を超え500GPa未満、とりわけ290を超え400GPa未満であるのが好ましい。引張弾性率が210GPa未満であると、複合材料の力学特性が充分でなく、炭素繊維を用いる意味が希薄になってしまうため好ましくない。ここで、引張弾性率は、JIS R7601に準拠して測定される値を指し、単位はGPaである。
【0020】
また、本発明で使用する炭素繊維は、破壊歪エネルギーが40MJ/m3以上80MJ/m 3 以下である。より好ましくは45MJ/m3以上、更に好ましくは53MJ/m3以上、とりわけ56MJ/m3以上であるのが好ましい。なお、破壊歪エネルギーは高ければ高いほどよいが、80MJ/m3以下であるのが一般的である。破壊歪エネルギーが40MJ/m3未満であると、衝撃を受けた場合に炭素繊維が破断することがあり、特に一方向性布帛の疑似等方積層構成を有する複合材料においてCAIに劣り、力学特性に優れる複合材料を得ることができないため好ましくない。つまり、高い破壊歪エネルギーを有する炭素繊維である場合に限り、衝撃を受けた場合に炭素繊維が容易には破断せずに連続繊維の状態を保てるために、優れた力学特性(特にCAI)を達成できるのである。なお、かかるCAIは、輸送機器(特に航空機)の構造(特に一次構造)部材として用いる場合に非常に重視される力学特性であり、複合材料の用途が前記用途である場合はその必要性は一層高いと言える。なお、破壊歪エネルギー(W)は、JIS R7601に準拠して測定された引張強度(σ)、引張弾性率(E)としたとき、(W)=(σ)2/2×(E)で定義される値を指し、単位はMJ/m3(106×J/m3)である。
【0021】
本発明において、炭素繊維を用いて製布する布帛としては特に限定されないが、例えば二次元の一方向性、二方向性、あるいはそれ以上の方向性を有する織物、三次元の多方向性織物、編物、多軸挿入布帛、一方向に引きそろえられた炭素繊維シートをバインダーや融着性不織布、ステッチ糸等で形態安定化したもの(一方向性シート)、一方向性シートを二方向以上積層した多軸シート等が挙げられ、それらはステッチ糸や結節糸等により接合され複数の布帛が一体化しているものでもよい。特に輸送機器(特に航空機)の構造(特に一次構造)部材として用いる場合には、非常に高い力学特性(特にCAI、CHW)が要求されるが、二方向性織物では炭素繊維を二方向に織組織すること、たて糸束とよこ糸束との交錯点での炭素繊維のクリンプが大きくなることにより、要求に耐え得る力学特性が発現しにくい場合がある。つまり、かかる問題が確実に解消できる点で、本発明に使用する布帛としては、一方向性の布帛、すなわち一方向性織物、一方向性シートまたはそれらの複数が一体化されたものが好ましい。更に、マトリックス樹脂の含浸の面を考慮すると、ストランド間に補助よこ糸束の交絡による極めて小さいクリンプが形成されている一方向性織物がとりわけ好ましい。かかる小さいクリンプはマトリックス樹脂の含浸流路となり、格段に含浸性を向上させる効果を奏し、本発明における最適な布帛といえる。
【0022】
かかる一方向性織物をより詳しく説明する。図6は、本発明で好ましく用いられる一方向性織物の一態様を説明する斜視図である。一方向性織物6Aは、一方向に互いに平行に配列された炭素繊維のたて糸束11と、それと直交する補助よこ糸束12’とが、互いに交錯して平織組織をなしたものである。
【0023】
かかる一方向性織物6Aにおいて、たて糸束11は5千本〜50千本(より好ましくは10千本〜25千本)の範囲内のフィラメントを有するものが好ましい。別の視点からは、たて糸束11は300〜5000texの範囲内であるものが好ましい。かかる範囲より小さいと、織物での交錯点が多すぎ、クリンプが大きくなるだけでなくその数も多くなり、力学特性に劣る場合がある。一方、かかる範囲より大きいと、織物での交錯点が少なすぎ、形態安定性に劣る場合がある。
【0024】
また、補助よこ糸束12’を構成する補助繊維は、たて糸束11と補助よこ糸束12’との交錯点でのたて糸束11の屈曲(クリンプ)を小さくして本発明の炭素繊維の特性を最大限に発現させるために、たて糸束11に用いる炭素繊維の繊度の1/5以下、より好ましくは1/10以下であるのが好ましい。その具体的な繊度は、用いる炭素繊維および補助繊維の種類、織物目付により異なるが、例えば炭素繊維として800texのものを用いて200g/m2の織物とする場合、補助繊維の好ましい繊度は1〜100tex、より好ましくは10〜50texの範囲内である。かかる補助よこ糸束12’の織密度は、布帛の形態安定、クリンプの影響の最小限化のため、0.3〜6本/cmの範囲内であるのが好ましく、より好ましくは1〜4本/cmの範囲内である。
【0025】
また、補助繊維の種類は任意のものが使用できるが、布帛密度の安定性の面から成形時の加熱等により収縮しにくいものが好ましく、例えば炭素繊維やガラス繊維や、アラミド、ポリアミド(特にPOY:高速紡糸による半延伸糸)、PBO、PVA、PE等の有機繊維等を単独または組み合わせて使用することができ、これらは合糸加工、撚加工、ウーリ加工、倦縮加工等の二次加工がされたものでもよい。更に、たて糸束11や補助よこ糸束12’は、織組織を固定するために、接着機能を有する成分と組み合わせて用いることもできる。
【0026】
かかる接着機能を有する成分としては、例えば、ナイロンやポリエステル等の熱可塑性樹脂、エポキシや不飽和ポリエステルやフェノール等の熱硬化性樹脂等を用いることができる。また、その形態としては繊維状、粒子状、エマルジョン状、ディスパージョン状等の任意の形態でたて糸束や補助よこ糸束と組み合わせることができる。中でも繊維状のものを補助繊維と撚加工やカバーリング加工をして、補助よこ糸束として用いると、織組織の固定効果が高いため好ましい。
【0027】
本発明に好ましく用いられる一方向性織物としては、図6に示した平織組織以外にも綾織組織や朱子織組織も含まれるが、図7に示すノンクリンプ構造も含まれる。図7は、本発明で好ましく用いられる一方向性織物の別の一態様を説明する斜視図である。一方向性織物7Aは、炭素繊維のたて糸束11と平行に配列された補助たて糸束11’と、それと直交する補助よこ糸束12’群とが、互いに交錯してたて糸束11が一体に保持された構造(ノンクリンプ構造)の織物である。かかるノンクリンプ構造によると、平織組織よりも更にクリンプを小さくできるため、本発明の炭素繊維の特性を更に高く発現させることができる。また、樹脂含浸の面からも、補助繊維(特に補助たて糸)の存在により含浸流路は確保されており、非常に優れた含浸性を発現する。
【0028】
本発明では前記接着樹脂または前記熱可塑性樹脂を布帛に塗布するのであるが、それらの脱落を最小限に抑えるため、布帛のカバーファクターは90%以上であるのが好ましい。より好ましくは95%以上、更に好ましくは98%以上である。かかるカバーファクターとは、平面状にした布帛をその垂線方向から見て、200mm×200mmの単位面積における布帛中の炭素繊維(補助糸やステッチ糸等を含む)が存在する(カバーできている)閉口部分の百分率を指し、カバーファクター(%)=閉口部分の合計面積(mm2)/400により算出される。かかる閉口部分に関しては、CCDカメラやスキャナー等により光学的に取り込まれた画像を元に画像処理を行い、合計面積を算出することができる。
【0029】
かかるカバーファクターを有する布帛を製布するためには、布帛を形成する前または後に揺動ローラー(必要に応じて更にニップローラーを併用することもできる)や圧縮空気の吹きつけ等により、炭素繊維を開繊、拡幅するのが好ましい。また、予め開繊、拡幅した炭素繊維を用いて製布することもできる。かかる方法は、炭素繊維目付が300g/m2以下である場合にはとりわけ有効な製布方法であるといえる。なお、炭素繊維目付に特に下限値はないが、50g/m2以上であるのが一般的である。
【0030】
なお、本発明で用いられる布帛は、プリフォームへの後述のエポキシ樹脂の含浸の点から、その炭素繊維目付を50〜600g/m2の範囲に製布するのが好ましい。より好ましくは100〜350g/m2、更に好ましくは150〜300g/m2の範囲である。
【0031】
(B)または(F)塗布工程(図中2、2’)
第1の樹脂2aを布帛100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で布帛の表面に塗布して接着させる。
(B)または(F)塗布工程(図中2、2’)
主成分としてポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンエーテルおよびポリアミドから選ばれる少なくとも1種、副成分としてエポキシ樹脂を含む接着樹脂2aを布帛100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で布帛の表面に塗布して接着させる。
【0032】
接着樹脂2aまたは後述の接着樹脂よりも高い融点または流動開始温度を有するポリアミドを主成分とする熱可塑性樹脂2’aの塗布に際し、粒子状のものを用いると、樹脂の塗布量の制御が容易であるだけでなく、塗布装置も簡易なものにできるため好ましい。特に、粒子状の前記接着樹脂2aまたは粒子状の前記熱可塑性樹脂2’aの計量を、ロール2bとドクターブレード2cとを用いて行うと、安定した計量が可能となるだけでなく、安価に設備化が可能であるため好ましい。また、ロールとしては、メッシュやドット等のパターンが施してある(彫刻されている)ロールを用いると更に計量を更に厳密に行うことができ好ましい。
【0033】
また、粒子状の前記接着樹脂2aまたは粒子状の前記熱可塑性樹脂2’aを自然落下させて布帛に塗布する場合、振動ネット2dを通過させると、布帛上で樹脂のより均一な分散が可能となるため好ましい。
【0034】
図3は、本発明の炭素繊維基材の製造方法の別の一態様を説明する概略図である。この態様においては、塗布工程2において、粒子状の前記接着樹脂2aは、計量機2eにて計量し、スプレーヘッド2gを通過させる際に帯電させたり、強制的にコロナ放電にて帯電させたりして、圧縮気体2f(好ましくはドライ圧縮気体)で均一分散させながら塗布している。この方法によると、より一層樹脂の塗布量の制御が容易になり、かつ樹脂の一層均一な塗布が可能となる。なお、前記熱可塑性樹脂を使用する場合にも、ここに記載した方法が好ましく使用される(図3に図示せず)。
【0035】
粒子状の前記接着樹脂を用いた場合、樹脂を均一に布帛表面に分散させるために、その平均粒子直径が1〜250μmの範囲、より好ましくは1〜150μm、更に好ましくは3〜100μmであるのが好ましい。1μm未満であると布帛を構成する炭素繊維の間に入り込むものが多くなり、布帛の表面に接着させる粒子量がばらつくことがある。また、250μmを超えると、粒子直径が大きくなるので、所定の粒子散布量に対して、接着させる粒子の数が少なくなり、樹脂の均一な分散が困難な場合がある。
【0036】
図4は、本発明の炭素繊維基材の製造方法の別の一態様を説明する概略図である。この態様においては、前記接着樹脂2aが溶融した状態のものを用いて塗布している。この方法によると、前記接着樹脂の形態に制限を受けないため、上述のように前記接着樹脂を粒子にする加工を省略することができる。なお、前記熱可塑性樹脂を使用する場合にも、ここに記載した方法が好ましく使用される(図4に図示せず)。
【0037】
本発明では、上記態様以外にも、前記接着樹脂または前記熱可塑性樹脂が水または溶媒中に分散または溶解したものを用いて塗布することもできる。かかる方法によれば、溶融した状態の樹脂を用いる場合と同様に、樹脂形態の制限を受けないだけでなく、溶融させるための加熱装置が不要となるため、装置をより簡易化することができる利点がある。また、粒子状の樹脂を用いる場合でも、粒子を水または溶媒中に分散させたものを塗布することにより、粒子の飛散を防止するといった効果を奏する利点も有する。
【0038】
本発明において、前記接着樹脂2a、前記熱可塑性樹脂2’aは、布帛の片面に塗布されていてもよいし、両面に塗布されていてもよい。片面に塗布する場合は塗布工程を簡略にできる点が好ましい。また、両面に塗布する場合は塗布工程が大掛かりになるものの、布帛の表裏の使い分けが必要ない点において好ましい。
【0039】
本発明において、前記接着樹脂2aまたは前記熱可塑性樹脂2’aを布帛表面により強固に接着させるためには、塗布された前記接着樹脂2aまたは前記熱可塑性樹脂2’aを接着する際に、前記接着樹脂の融点以上または前記接着樹脂の流動開始温度以上の温度に加熱して、少なくとも前記接着樹脂と布帛とを接着するのが好ましい。
【0040】
ここで、前記接着樹脂の融点以上または前記接着樹脂の流動開始温度以上の温度に加熱する装置は特に限定されないが、遠赤外線ヒーター22および/またはホットローラー(図示せず)であると製布速度の変化に容易に対応して必要な温度に制御できるため好ましい。
【0041】
なお、図1〜4では、(A)や(E)の製布工程1と、(B)や(F)の塗布工程2または(G)の再塗布工程2’とが連続的に(オンラインで)行われている。かかる方法により、布帛として形態安定性に劣るものであっても、前記接着樹脂を用いることにより形態安定化させることが可能となり、高い力学特性を発現しながら、取り扱い性に優れた炭素繊維基材を得ることができる。以下、具体例を挙げてより詳しく説明する。
【0042】
一方向性織物を例に挙げると、たて糸と補助よこ糸との交錯により生じる炭素繊維の屈曲(クリンプ)は力学特性に悪影響を及ぼす。このクリンプを最小限にするために、例えば、補助よこ糸間隔を10mm以上に拡げ、30tex以下の細いガラス繊維ヤーンの補助よこ糸を使用すると、形態安定性に劣りそれ単独では取り扱いができない。しかしながら、製布工程1から連続的に塗布工程2を経て、前記接着樹脂を塗布、接着することにより形態安定性が飛躍的に向上し、取り扱いが可能な炭素繊維基材を得ることができる利点があるのである。
【0043】
この場合、加工速度は0.5〜5m/分であることが好ましい。より好ましくは1〜4m/分である。一方向性織物を例に挙げると、製布工程1での加工速度は一般的に0.3〜0.4m/分程度と遅い。しかし、塗布工程2ではそれよりも早い速度で処理することが可能である。このミスマッチを解消し、炭素繊維基材としての加工速度(生産性)を向上させるために、高速織機(例えば、高速両レピア織機、ウォータージェット織機、エアジェット織機、ニードル織機など)を用い、製布工程で加工速度を0.5m/分以上にすることが好ましいのである。一方、加工速度が5m/分を超えると、製布時の炭素繊維からの毛羽が増え過ぎる場合がある。
【0044】
本発明で使用する前記接着樹脂は、布帛100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で布帛の表面に塗布して接着させる。より好ましくは0.1〜10重量部、更に好ましくは1〜9重量部、特に好ましくは3〜6重量部の範囲である。0.1重量部未満では、炭素繊維基材を積層してプリフォームを得る際の基材同士のタック性(粘着性)を充分付与できず、その取り扱い性に劣る。これは、炭素繊維基材の表面上に接着している前記接着樹脂により、タック性が発現するためである。また、20重量部を超えると、力学特性特にCHWに優れる複合材料が得られにくいだけでなく、複合材料を得る際に炭素繊維基材またはプリフォームへのマトリックス樹脂である後述のエポキシ樹脂の含浸を逆に妨げる場合がある。
【0045】
前記接着樹脂が上記範囲内で接着されていると、隣接する炭素繊維を拘束することにより、布帛に適度なコシが生じ、取り扱い性を向上させるだけでなく、布帛の目ズレを防止する等の形態安定効果をも発現できる。更に、前記接着樹脂が複合材料の布帛間のクラックストッパーになること等により、衝撃を受けた時に布帛間の損傷を抑制でき、優れた力学特性(特にCAI)を達成できるという効果(層間強化効果)をも発現できる。また、上記効果以外にも、前記接着樹脂は、その存在がスペーサーとなって後述のマトリックス樹脂であるエポキシ樹脂の流路を確保できることになり、特に注入成形に供した際には、含浸が容易になるだけでなく、含浸する速度も速くなり複合材料の生産性にも優れるといった予想外の効果(スペーサー効果)をも発現する。
【0046】
本発明に使用する前記接着樹脂の融点または流動開始温度は、炭素繊維基材を積層する際のタック発現のための加工温度の面から、40〜150℃の範囲であるのが好ましい。より好ましくは50〜140℃、更に好ましくは60〜120℃の範囲である。ここで融点とは、示差走査熱量計(DSC)を用いて計測される樹脂の溶解温度を指し、DSCにて融点を示す樹脂はその融点を基準とする。また、DSCにて融点を示さない樹脂については、粘弾性測定(島津製フローテスターCFT500D、昇温速度1.5℃/分)から測定される流動開始温度を基準とする。
【0047】
本発明で使用する前記接着樹脂は、炭素繊維強化基材の取り扱い性を向上させ、それを用いて得られる複合材料の力学特性を向上させるため、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンエーテルおよびポリアミドから選ばれる少なくとも1種を主成分として含むものである。
【0050】
前記接着樹脂として本発明の課題を最大限に発現する好ましい例としては、熱硬化性樹脂としてエポキシを使用し、熱可塑性樹脂としてポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンエーテルおよびポリアミドから選ばれる少なくとも1種を使用し、その両者を混合(好ましくは相溶化)して、その両者を混合(好ましくは相溶化)して、流動開始温度を180℃以下またはガラス転移温度を100℃以下にしたものが挙げられる。かかる接着樹脂は、後述のエポキシ樹脂および硬化剤の組成物(特に液状物)をマトリックス樹脂として用いた場合に著しく優れた効果を発現する。
【0051】
(I)加圧工程(図中2”)
図5は、本発明の炭素繊維基材の製造方法の別の一態様を説明する概略図である。この態様においては、塗布工程2の後に、塗布された前記接着樹脂2aと布帛とを加圧ロール23にて加圧する(I)の加圧工程2”を有している。前記接着樹脂よりも高い融点または流動開始温度を有するポリアミドを主成分とする熱可塑性樹脂を使用する場合は、再塗布工程(図示せず)の後に加圧することもできる。
【0052】
かかる加圧により、布帛上の前記接着樹脂または前記熱可塑性樹脂の凸凹を小さくすることができる。かかる凸凹は、炭素繊維基材を積層して複合材料を得る際、隣り合う炭素繊維基材に転写して炭素繊維を屈曲させ、特にCHW等の圧縮特性を損なう原因となる場合がある。かかる観点から、布帛上の前記接着樹脂と前記熱可塑性樹脂とを合わせた樹脂部分の最大厚みが150μm以下になるように加圧するのが好ましい。より好ましくは100μm以下、更に好ましくは60μm以下である。別の視点からは、炭素繊維基材の厚みTrが、前記接着樹脂が接着してない布帛単独での厚みToよりも150μm(より好ましくは100μm、更に好ましくは60μm)を超えて大きくならない範囲で加圧するのが好ましい。かかる加圧は前記接着樹脂または前記熱可塑性樹脂の凸凹を小さくし、炭素繊維基材としての厚みを小さくするだけでなく、嵩張った炭素繊維束を集束し、布帛自体の厚みを小さくする予想外の効果を発現する。かかる効果により、複合材料にした際の炭素繊維体積率Vfをより高くし、軽量化効果に優れる複合材料を得ることができる。
【0053】
但し、加圧し過ぎると、布帛表面に前記接着樹脂が実質的に残存できず、上述の炭素繊維基材のタック性に関する効果を損うだけでなく、後述のマトリックス樹脂であるエポキシ樹脂の含浸性をも損なう場合がある。かかる観点から、TrがToよりも小さくならない範囲で加圧するのが好ましい。なお、ここでの布帛単独の厚みや炭素繊維基材の厚みの測定は、JIS R7602に沿って測定したものを用いる。
【0054】
ここで、加圧ロール23は、加熱されているホットロールでも、強制的に冷却されているコールドロールでも、温調されていないロールでもよい。より効率的に加圧の効果を発現させるためにはホットロールが好ましい。また、設備費を安価にするためにはコールドロールや温調されていないロールを用いるのが好ましい。これらの場合、加熱したの直後に加圧することにより、ホットロールとほぼ同等の効果を得ることができる。
【0055】
かかる観点から、加圧は室温以上の温度、好ましくは前記接着樹脂の融点−50℃または流動開始温度−50℃よりも高い温度、更に好ましくは前記接着樹脂の融点または流動開始温度以上の温度で行われるのが好ましい。
【0056】
(J)仮巻取工程(図中1’)および(K)引出工程(図中1”)
図5では、製布工程1の後に、(J)の仮巻取工程1’にて前記接着樹脂を塗布する前に布帛16を一旦巻き取っている。一旦巻き取られた布帛17は、(K)の引出工程1”にて引き出され、図1と同様に塗布工程2にて前記接着樹脂2aが塗布される。すなわち、製布工程1と塗布工程2とが不連続的に(オフラインで)行われている。かかる態様においては、製布工程1と、それよりも早い速度で処理が可能な塗布工程2との加工速度を同一にする必要がない。すなわち、塗布工程2のライン速度を高くすることが可能となり、より生産性高く炭素繊維基材を製造することが可能となる利点がある。
【0057】
(G)再塗布工程(図中2’)
本発明において、前記接着樹脂と異なる前記接着樹脂よりも高い融点または流動開始温度を有するポリアミドを主成分とする熱可塑性樹脂を更に用いる場合には、図2に示すように前記接着樹脂が接着した布帛に、前記熱可塑性樹脂2’aを布帛100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で布帛の表面に塗布して接着する。かかる前記熱可塑性樹脂を用いることにより、前記接着樹脂には無いまたは不足している機能(例えば、力学特性向上など)を付与することができる。
【0058】
特に力学特性を更に向上させる視点においては、本発明に使用する前記熱可塑性樹脂は前記接着樹脂よりも高い融点または流動開始温度を有しているものが好ましい。好適な前記熱可塑性樹脂の融点または流動開始温度は、150℃以上、より好ましくは180℃以上、更に好ましくは210℃以上である。別の視点からは、前記熱可塑性樹脂のガラス転移点は80〜180℃の範囲であるのが好ましい。より好ましくは90〜160℃、更に好ましくは100〜140℃の範囲である。
【0059】
上記特性を有する前記熱可塑性樹脂が接着されていることにより、炭素繊維基材を積層して得られる複合材料の力学特性(特にCAI)をより一層高くすることができる。これは、融点または流動開始温度の高い樹脂の方が衝撃強度や破壊靭性に優れるためで、前記接着樹脂のみの場合よりも格段に優れた効果が発現する。
【0060】
かかる前記接着樹脂よりも高い融点または流動開始温度を有するポリアミドを主成分とする熱可塑性樹脂は、前記接着樹脂と共に布帛の表面に接着されていても、前記熱可塑性樹脂が直接に布帛の表面に接着されていてもよいが、より接着性を高めるために前記接着樹脂を介して布帛の表面に接着されているのが好ましい。このようにすることにより、より確実に、前記熱可塑性樹脂を布帛の表面に接着させることができる。前記熱可塑性樹脂を直接布帛に接着しようとすると、前記接着樹脂を接着させる温度よりも高い温度にする必要があるが、前記接着樹脂と共に、主に前記接着樹脂の接着力を利用して接着させることにより一層低い温度での接着が可能となるため、製造効率の面から好ましい。
【0061】
前記熱可塑性樹脂は、力学特性の視点からは、その主成分はポリアミドである。ポリアミドが主成分であると上記の効果を容易に発現することができ好ましい。なお、前記熱可塑性樹脂が前記接着樹脂と異なるとは、樹脂種、共重合組成、配合組成、添加剤組成などから選ばれる少なくとも一つが異なることをいう。したがって、例えば、同種類の樹脂で流動開始温度が異なる組み合わせは、相溶性に優れた好ましい組み合わせといえる。
【0062】
(C)または(H)の冷却工程(図中3)
接着樹脂が接着した布帛を例えばコールドローラー31や空冷にて前記接着樹脂の融点未満または前記接着樹脂の流動開始温度未満の温度に冷却する工程である。かかる冷却にて、前記接着樹脂の接着を完了させ、炭素繊維基材を安定した状態で取り扱える様にする。
【0063】
(L)巻取工程(図中4)または(M)切出工程
その後必要に応じて、前記接着樹脂が接着された布帛41を巻き取る(L)の巻取工程4を経てもよいし、前記接着樹脂が接着された布帛41を切り出す(M)の切出工程(図示せず)を経てもよい。
【0064】
次に本発明の製造方法により製造された炭素繊維基材の好ましい例を示す。図8は本発明の方法にて製造された炭素繊維基材の一態様の平面図である。炭素繊維からなるたて糸束11およびよこ糸束12から構成される二方向性織物に、前記接着樹脂2aが織物表面に塗布されて接着している。
【0065】
また、図9も本発明の方法にて製造された炭素繊維基材の別の一態様の平面図である。炭素繊維からなるたて糸束11および補助繊維からなる補助よこ糸束12’から構成される一方向性織物に、前記接着樹脂2aが織物表面に塗布されて接着している。
【0066】
図8または図9において、前記接着樹脂2aは、図8に示すように織物の表面に点在して接着されていてもよいし、図9に示すように織物表面を覆うように接着されていてもよい。前記接着樹脂の種類によってその好ましい形態は異なり、その種類によって適宜接着形態を選択するのが好ましい。
【0067】
本発明で製造される炭素繊維基材は、後述のマトリックス樹脂であるエポキシ樹脂の含浸性の面から、その通気性は10〜200cm3/cm2・secの範囲、より好ましくは12〜120cm3/cm2・sec、更に好ましくは15〜100cm3/cm2・secの範囲であるのが好ましい。通気性が10cm3/cm2・sec未満であると樹脂の含浸性に劣ることを意味する。また、通気性が200cm3/cm2・secを越えると含浸性には優れるが、逆に布帛の炭素繊維の隙間が大きくなりすぎ、複合材料にした場合に樹脂リッチ部分を多く形成することによる力学特性の低下、サーマルクラックの発生等が起こる。なお、かかる通気性は、JIS L1096 A法(フラジュール形法)に従い測定した空気の通過量を指し、本発明では大栄科学精器製作所製AP−360を用いて測定した。
【0068】
次に本発明のプリフォームの製造方法について説明する。図10は本発明のプリフォームの製造方法の一態様を説明する概略図である。本発明のプリフォームは、少なくとも次の(O)〜(Q)の工程を含む方法にて製造される。
【0069】
(O)積層工程(図中5)
上述の方法で製造した炭素繊維基材43を少なくとも2層以上積層する。ここで、プリフォームを輸送機器(特に航空機)の構造(特に一次構造)部材として用いる場合には、一方向性の布帛を疑似等方構成に積層するのが好ましい。
【0070】
(P)賦型工程(図中6)
(P)賦型工程(図中6)
次に、2層以上積層した炭素繊維基材を、前記接着樹脂の融点−50℃以上または流動開始温度−50℃以上の温度、より好ましくは前記接着樹脂の融点以上または流動開始温度以上に加熱し、加圧して賦型する。
【0071】
(Q)基材接着工程(図中7)
(Q)基材接着工程(図中7)
更に、賦型した炭素繊維基材を前記接着樹脂の融点未満または流動開始温度未満の温度に冷却して炭素繊維基材同士を接着する。
【0072】
これらの工程を経ることで、積層された炭素繊維基材43の嵩を小さくすることができるだけでなく、それらが一体化するので、ハンドリング性に優れたプリフォーム81を得ることができる。なお、必要に応じて、接着された炭素繊維基材からなるプリフォーム81を取り出す取出工程8を経てもよいし、接着された炭素繊維基材からなるプリフォーム81を取り出さずにそのまま後述のマトリックス樹脂であるエポキシ樹脂を注入する後述の(S)の注入工程(図示せず)を経てもよい。この場合、プリフォーム型51,52は成形型として用いることを意味する。
【0073】
図11は本発明の複合材料の製造方法の一態様を説明する概略図である。本発明の複合材料は、少なくとも次の(R)〜(T)の工程を含む方法にて製造される。
【0074】
(R)セット工程(図中9)
上述の方法で製造したプリフォーム81を成形型91、92に配置して、キャビティを形成する。
【0075】
(S)注入工程(図中10)
次に、液体化している後述のマトリックス樹脂であるエポキシ樹脂101を、注入口93を介してキャビティ102に注入してプリフォーム81にエポキシ樹脂101を含浸させる。
【0076】
(T)固化工程(図中11)
更に、前記エポキシ樹脂101を固化(硬化または重合)させ本発明の複合材料111を得る。ここで、前記エポキシ樹脂101を固化させる際、固化効率を上げるために加熱するのが好ましい。
【0077】
なお、必要に応じて、前記エポキシ樹脂101が固化された複合材料111を取り出す取出工程12を経てもよく、更に前記エポキシ樹脂の固化を確実なものにするために、複合材料111を再度加熱して固化するアフターキュア(完全固化)工程(図示せず)を経てもよい。
【0078】
また、上記した(R)のセット工程9において、図11に示すように成形型が雄型および雌型を含む2つからなると、寸法精度に優れる複合材料を得ることができる。また、従来のオートクレーブ成形に比べて成形コストを低減することができるため好ましい。
【0079】
図12は本発明の複合材料の製造方法における(R)のセット工程の別の一態様を説明する概略図である。図12に示すように、上記(R)のセット工程において、成形型が雄型または雌型のいずれか(図12中では雌型92)とバッグ材95からなると、成形型費を安くすることができ、より一層成形コストを低減することができるため好ましい。かかるバッグ材としては、例えばフィルム、柔軟性を有するラバー材等が挙げられる。バッグ材は通常柔軟なものであるため、バッグ材側の面に剛性を付与するためのプレート(図示せず)等を併用することができる。かかるプレートの併用により、両面に成形型を用いた場合と同じレベルの寸法精度を達成することが可能となる。
【0080】
更に、図11および12に示すように、(R)セット工程において、脱気口94から真空ポンプ等で脱気して、キャビティ102内を真空に保ちながら前記エポキシ樹脂101(図示せず)を注入口93から注入すると、プリフォーム81への前記エポキシ樹脂101の含浸が容易となり、より品質の高い複合材料を短サイクルで成形することができ、成形コストをより低くすることができるため好ましい。
【0081】
本発明で使用するエポキシ樹脂は、本発明の課題を解決する樹脂であれば特に限定されないが、注入成形に供する場合は、注入温度では液状である必要があることである。エポキシ樹脂に、更にエラストマーやゴム成分、硬化剤、硬化促進剤、触媒等を添加して使用することができる。特に、例えば航空機の一次構造部材で要求される非常に高い力学特性(特にCAI、CHW)を達成するためにもエポキシ樹脂を用いる。
【0082】
ここで、マトリックス樹脂として用いるエポキシ樹脂は含浸性に優れ(注入温度で樹脂粘度が低く、ゲル化時間が長い)、かつ力学特性に優れるものを選択して使用するのが好ましいのである。もちろん、接着樹脂で用いるエポキシ樹脂において、その一部にマトリックス樹脂として用いるエポキシ樹脂と同一成分を使用することに何ら制限はなく、両者の相性の面からは好ましい形態といえる。
【0083】
前記エポキシ樹脂を注入成形にてプリフォームに含浸させる場合は、前記エポキシ樹脂は液状であり、かつその粘度が低いと早い含浸が達成でき、成形サイクルを短くできるため好ましい。具体的には注入温度において400mPa・s以下、より好ましくは200mPa・s以下の粘度であることが好ましい。また、注入温度は100℃以下であると、注入設備が簡易なものにできるため好ましい。
【0084】
本発明の方法で製造される複合材料の用途として特に限定されないが、優れた力学特性(特にCAI、CHW)を有しているため、特に航空機、自動車、船舶の輸送機器における一次構造部材、二次構造部材、外装部材、内装部材として用いられると、その効果を最大限に発現することができる。
【0085】
【実施例】
以下に、より具体的な実施例について説明する。
【0086】
(参考例1)
まず、長さ30m、幅1mの炭素繊維基材について、次の方法で製造した。
【0087】
硬化剤を含むエポキシ樹脂(流動開始温度90℃)の粒子(平均粒子径16μm)と、芳香族ポリアミド共重合樹脂(流動開始温度220℃)の粒子(平均粒子径49μm)とを均一に混合して、粒子状の接着樹脂を用意した。
【0088】
次に、引張弾性率が294GPa、破壊歪エネルギーが58MJ/m3の実質的に連続した炭素繊維束をたて糸とし、ガラス繊維ヤーン(日東紡績(株)製”ECE”225 1/0 バインダータイプDP)を補助よこ糸として一方向性織物(平織、織物厚み0.36mm、炭素繊維目付295g/m2、たて糸密度2.8本/cm、よこ糸密度3本/cm、カバーファクター98%)を製織した。
【0089】
製織に引き続き、連続的に製織した織物上に、前記粒子状の前記接着樹脂を彫刻ロールとドクターブレードにて計量しながら自然落下させ、振動ネットを介して均一に分散させながら塗布した。なお、塗布量はエポキシ樹脂および芳香族ポリアミド共重合樹脂ともに、織物100重量部に対してそれぞれ4重量部(合計8重量部)とした。次いで、遠赤外線ヒーターにて前記粒子状の前記接着樹脂が塗布された織物を120℃以上に加熱して、エポキシ樹脂により芳香族ポリアミド共重合樹脂を接着した。
【0090】
その後、大気中にて60℃以下に冷却して炭素繊維基材を巻き取った。なお、本実施例は製布工程から冷却工程まで、オンラインで連続的に行い、加工速度は0.3m/minであった。
【0091】
得られた炭素繊維基材は、基材にコシがあり、形態安定性に優れたものであった。また、後述の積層時にも粘着性、賦形性にも優れたものであった。また、炭素繊維基材厚みは0.44mmであった。
【0092】
(参考例2)
参考例1と同じ一方向性織物を同様に製織して巻き取った。一旦巻き取った一方向性織物を引き出し、参考例1と同様にして前記接着樹脂を塗布、接着、冷却して炭素繊維基材を巻き取った。すなわち、本参考例は製布工程と塗布工程とをオフラインで不連続的に行った。
【0093】
得られた炭素繊維基材は、製布工程でのたて糸張力が一旦解放されているので、参考例1のものよりも僅かながらたて糸の緩み(ボコツキ)が目立ったが、ほぼ同様のものであった。また、本実施例の製布工程の加工速度は参考例1と同じながら、塗布工程の加工速度は2m/minにでき、参考例1よりも大幅に炭素繊維基材の生産性に優れていた。
【0094】
(実施例1)
硬化剤を含まないエポキシ樹脂50重量部(ジャパンエポキシレジン社製”エピコート”1004AF)と、芳香族ポリアミド共重合樹脂(ガラス転移温度162℃)の粒子(平均粒子直径13μm)50重量部とを、ニーダーを用いて180℃にて溶融混練した後に冷凍粉砕して、芳香族ポリアミド共重合樹脂の周囲を硬化剤を含まないエポキシ樹脂が被覆している形態を有する粒子状の接着樹脂を用意した(平均粒子直径38μm)。
【0095】
参考例1と同じ一方向性織物上にこの粒子状の前記接着樹脂を帯電させた状態で、圧縮気体にて均一分散させながら織物100重量部に対して10重量部を塗布した。更に、遠赤外線ヒーターにて、前記樹脂の粒子が塗布された織物を180℃以上に加熱しながら、離型処理を施した金属ローラーにて加圧し、樹脂の粒子を織物に接着した。その後、参考例1と同様に冷却し、炭素繊維基材を巻き取った。
【0096】
得られた炭素繊維基材は、参考例1と同様に取り扱い性に優れた。また、参考例1よりも強固に粒子状の樹脂が接着しており、かつ炭素繊維基材厚みは小さくなっていた(0.38mm)。更に、参考例1より一層均一に粒子状の樹脂が分散しており、より優れた炭素繊維基材であった。
【0097】
(実施例2)
ポリエーテルスルフォン樹脂(住友化学工業(株)製”スミカエクセル”5003Pの微粉砕品)60重量%とエポキシ樹脂(日本化薬(株)製”AK−601”)40重量%とを2軸押出機にて溶融混練して両者を相溶化させたものを冷凍粉砕し、粒子状の接着樹脂を用意した(平均粒子直径124μm、ガラス転移温度60℃)。
【0098】
参考例1と同じ一方向性織物上に、この粒子状の前記接着樹脂を、参考例1と同様の方法で織物100重量部に10重量部を塗布した。更に、遠赤外線ヒーターにて180〜200℃に加熱しながら、離型処理を施した金属ニップローラーにて加圧して、粒子状の前記接着樹脂を一方向性織物に接着した。その後、参考例1と同様に冷却して炭素繊維基材を巻き取った。
【0099】
得られた炭素繊維強化基材は、参考例1と同様に取り扱い性に優れていた。また、参考例1よりも強固に粒子状の前記接着樹脂が接着しており、かつ炭素繊維基材厚みは薄くなっていた(0.37mm)。なお、炭素繊維基材の通気性は24cm3/cm2・secであった。
【0100】
(実施例3)
参考例1と同じたて糸と、補助よこ糸を用いて、別の一方向性織物を製織した。この織物は、ノンクリンプ構造で、織物厚み0.24mm、炭素繊維目付193g/m2、たて糸密度1.8本/cm、よこ糸密度1本/cm、カバーファクター95%を有する織物である。なお、補助たて糸は、補助よこ糸と同じガラス繊維ヤーンを用い、たて糸と交互に挿入した(補助たて糸密度1.8本/cm)。
【0101】
かかる一方向性織物を用い、織物100重量部に実施例2で使用した粒子状の接着樹脂を14重量部塗布した以外は実施例2と同様にして、炭素繊維強化基材を得た。
【0102】
得られた炭素繊維強化基材は、参考例1と同様に取り扱い性に優れたものであった。また、炭素繊維基材厚みは0.25mm、通気性は、72.0cm3/cm2・secであった。
【0103】
(実施例4)
参考例1、実施例1〜3にて作製した炭素繊維基材を用いてプリフォームを製造した。すなわち、長さ340mm、幅340mmにカットした炭素繊維基材を用い、参考例1、実施例1、2は積層構成が[−45°/0°/+45°/90°]を二回繰り返したもの、実施例3は三回繰り返したものを用い、それぞれの2組を90°層が向かい合わせになるようにその2つを貼合せた(シリメントリーに貼合せた)プリフォーム(参考例1、実施例1、2は計16層、実施例3は計24層となる)を以下の方法で製造した。
【0104】
所定のサイズに裁断して上記積層構成になるように、炭素繊維基材をアイロンを用いて120℃に加熱して粒子の樹脂により各炭素繊維基材同士を接着させながら積層した。かかる積層したものを成形型の面上に配置し、バッグ材(ポリアミドフィルム)とシーラントにて密閉したキャビティを真空にして大気圧を加えた後、参考例1、実施例1の炭素繊維基材は120℃、実施例2、3の基材は70℃に加熱して1時間保持した。その後、キャビティの真空状態を保ちながら大気中にて60℃以下に冷却し、大気解放してプリフォームを得た。かかるプリフォームは、各層がバラバラにならず、運搬の際にも形態安定性が高く、取り扱い性に優れたものであった。
【0105】
(実施例5)
実施例4で製造したプリフォームを用いて以下の方法で複合材料を製造した。まず、プリフォームを成形型の面上に配置し、その上にピールプライとして離型処理を施したポリエステル布帛、樹脂拡散媒体としてアルミ製金網を順に配置し、それらをバッグ材とシーラントにて樹脂注入口と減圧吸引口を設けて密閉してキャビティを形成した。そして、減圧吸引口から真空ポンプによってキャビティ内を吸引して、約0.8kPaの真空度にし、成形型およびプリフォームを70℃に温度調節した。
【0106】
その後に、エポキシ樹脂として予め脱泡を済ませて注入可能な状態で準備されていた液状エポキシ樹脂(次の主液100重量部に硬化液を32重量部加えたもの(70℃におけるE型粘度計による粘度:250mPa・s)。主液;Vantico社製”アラルダイト”MY−721を30重量部、ジャパンエポキシレジン社製”エピコート”825を20重量部、日本化薬社製”AK−601”を20重量部、大日本インキ化学工業社製”エピクロン”HP−7200Lを30重量部、および、硬化促進剤としてp−トルエンスルホン酸−n−プロピル1.4重量部、硬化液;ジャパンエポキシレジン社製”エピキュア”Wを18.1重量部、三井化学ファイン社製3,3’−ジアミノジフェニルスルホンを7.2重量部、住友化学工業社製”スミキュア”Sを7.2重量部)を樹脂注入口から大気圧によって注入した。前記エポキシ樹脂が減圧吸引口に到達した時に樹脂注入口を閉じて、注入を停止した。
【0107】
それ以降は、減圧吸引口から真空ポンプにより減圧を続けながら130℃で2時間保持して、プリフォームに含浸した前記エポキシ樹脂を硬化させた。前記エポキシ樹脂が脱型可能な状態まで硬化していることを確認してピールプライ等の各副資材を除去し、複合材料を成形型から取り出した。更に、耐熱性を向上させるため、180℃で2時間保持してアフターキュアを行った。
【0108】
該複合材料を検査したところ、どこにもピンホールやボイドが見当たらず、極めて良好な成形が行われていたことが実証された。また、かかる複合材料から長さ152mm×幅102mmに切り出した試験片に5.44kg(12ポンド)の錘を用いて6.67kJ/m(1500in・lb/in)の落錘衝撃を与えた後、常温圧縮強度(CAI、SACMA SRM 2R−94に準拠)を測定したところ、衝撃付与による損傷面積を小さく抑制することができ、非常に高いCAIを発現した(参考例1;228MPa、実施例1;248MPa、実施例2;246MPa、実施例3;278MPa)。なお、上記結果は4サンプルの平均値をVfで割り、55を乗じた値(Vf=55%換算)である。
【0109】
(実施例6)
実施例4において、プリフォームの積層構成として、参考例1、実施例1、2は[0°]を4層、実施例3は6層貼合せたものを用いて、実施例5の方法で成形した複合材料について、SACMA SRM 1R−94に準拠した試験片を70℃の温水中に14日間浸漬し(湿熱処理)、直ちに高温(82℃)の圧縮強度(CHW)を測定したところ、吸水による樹脂の弾性率低下を最小限に抑制でき、非常に高いCHWを発現した(参考例1;1046MPa、実施例1;1033MPa、実施例2;981MPa、実施例3;960MPaであった)。なお、上記結果は5サンプルの平均値をVfで割り、55を乗じた値(Vf=55%換算)である。
【0110】
(比較例1〜3)
粒子状の樹脂を用いない以外は、参考例1と同様に炭素繊維基材を、実施例4と同様にプリフォームを、実施例5と同様に複合材料を製造し、評価した。
【0111】
樹脂を使用しなかった本比較例の炭素繊維基材はコシがなく、形態安定性に劣ったものであった。また、得られたプリフォームは、炭素繊維基材同士に粘着性がなく、賦形性には優れるものの、その形態を維持できず、取り扱い性に劣るものであった。また、得られた複合材料の力学特性としては、CAIは159MPaであり大幅に各実施例より劣っていた。なお、CHWは1049MPaであり、各実施例とほぼ同等であった。
【0112】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、樹脂の含浸が良好で、力学特性(特にCAI、CHW)に優れた複合材料を生産性良く得られるだけでなく、基材のコシ、形態安定性、賦型性、積層する際のタック性等の優れた取り扱い性を有する炭素繊維基材、およびそれを積層してなるプリフォーム、ならびにプリフォームにマトリックス樹脂を含浸してなる複合材料の製造方法を提供できる。
【0113】
このような複合材料は、航空機、自動車、船舶等の輸送機器における一次構造部材、二次構造部材、外装部品、内装部品もしくはそれらの部品等をはじめ、特に航空機の一次構造部材に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭素繊維基材の製造方法の一態様を説明する概略図である。
【図2】本発明の炭素繊維基材の製造方法の別の一態様を説明する概略図である。
【図3】本発明の炭素繊維基材の製造方法の別の一態様を説明する概略図である。
【図4】本発明の炭素繊維基材の製造方法の別の一態様を説明する概略図である。
【図5】本発明の炭素繊維基材の製造方法の別の一態様を説明する概略図である。
【図6】本発明で好ましく用いられる一方向性織物の一態様を説明する斜視図である。
【図7】本発明で好ましく用いられる一方向性織物の別の一態様を説明する斜視図である。
【図8】本発明の方法にて製造された炭素繊維基材の一態様の平面図である。
【図9】本発明の方法にて製造された炭素繊維基材の一態様の平面図である。
【図10】本発明のプリフォームの製造方法の一態様を説明する概略図である。
【図11】本発明の複合材料の製造方法の一態様を説明する概略図である。
【図12】本発明の複合材料の製造方法における(R)セット工程の別の一態様を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 :製布工程
11:織物を構成する連続した炭素繊維からなるたて糸束
11’:織物を構成する連続した補助繊維からなる補助たて糸束
12:織物を構成する連続した炭素繊維からなるよこ糸束
12’:織物を構成する連続した補助繊維からなる補助よこ糸束
13:綜絖
14:筬
15:レピア
16:布帛
17:布帛
1’:巻取工程
1”:引出工程
2 :塗布工程
21:ホットローラー
22:遠赤外線ヒーター
2a:接着樹脂
2b:彫刻ロール
2c:ドクターブレード
2d:振動ネット
2e:計量機
2f:圧縮気体
2g:スプレーヘッド
2h:スクリュー
2i:ギアポンプ
2j:ホットメルト・コーター
2’:再塗布工程
2’a:熱可塑性樹脂
2”:加圧工程
23:加圧ロール
3 :冷却工程
31:コールドローラー
4 :巻取工程
41、42、43、8A、9A:炭素繊維基材
6A、7A:一方向性織物
5 :積層工程
51:プリフォーム型(雄型)
52:プリフォーム型(雌型)
6 :賦型工程
7 :基材接着工程
8 :取出工程
81:プリフォーム
9 :セット工程
91:成形型(雄型)
92:成形型(雌型)
93:注入口
94:脱気口
95:バッグ材(バッグフィルム)
96:シーラント
101:マトリックス樹脂(エポキシ樹脂)
102:キャビティ
111:複合材料[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a carbon fiber base material which can obtain a preform and a composite material with high productivity and has excellent handleability.
[0002]
More specifically, not only can a composite material with good resin impregnation and excellent mechanical properties (especially compressive strength after impact application or wet heat treatment, etc.) be obtained with good productivity, the stiffness of the base material, shape stability, The present invention relates to a carbon fiber base material excellent in handleability such as moldability and tackiness when laminated, a preform obtained by laminating the same, and a method for producing a composite material obtained by impregnating a preform with a matrix resin It is.
[0003]
[Prior art]
Conventionally, composite materials using carbon fibers as reinforcing fibers have been mainly used for aviation, space, and sports applications because they satisfy the required properties such as excellent mechanical properties and light weight. As these typical production methods, an autoclave molding method is known. In such a molding method, a prepreg obtained by impregnating a carbon fiber with a matrix resin in advance is stacked on a molding die on a carbon fiber sheet aligned in one direction, and then heated and pressurized in an autoclave to mold a composite material. The prepreg as the base material used here has an advantage that a highly reliable composite material can be obtained when it is used, but it is too strong and difficult to form, and the production costs high, that is, production. There was a problem with the low nature.
[0004]
On the other hand, examples of the molding method that is excellent in the productivity of the composite material include injection molding such as a resin transfer molding method (RTM). In such an RTM, a base material made of carbon fiber that is not pre-impregnated with a matrix resin (dry) is placed in a complicated mold, and a liquid (low viscosity) matrix resin is injected into the carbon fiber. Impregnated with matrix resinTeseiShape.
[0005]
However, this injection molding is excellent in the productivity of the composite material, but the base material to be used (for example, dry woven fabric) is easily misaligned (morphological instability), and the base material is too stiff to bend easily. There was a problem regarding the handling properties of the base materials, such as the inability to bond the base materials together (no tackiness). In addition to this, since the matrix resin needs to have a low viscosity, for example, there are problems such as low mechanical properties compared to those having high viscosity used in prepregs, etc. Cannot be fully expressed, causing problems that impair the mechanical properties of the composite material.
[0006]
For example, in US Pat. No. 5,071,711, etc., the thermoplastic fiber-like resin is imparted to the reinforcing fiber fabric to improve the handleability of the dry woven fabric as the base material, and injection molding. Techniques relating to the stabilization of the preform form used in the field have been proposed.
[0007]
James C. Seferis et al. In Journal of Advanced Materials, Volume 32, No. 3, July 2000, P27-34, Composites part A, Volume 32, 2001, P721-729, etc. It has been reported that the mechanical properties (mode I, II interlaminar fracture toughness, etc.) of CFRP obtained by injection molding are improved by applying the blended resin on the fabric.
[0008]
However, in these proposals, the handleability of the substrate is improved, but the mechanical properties are not improved, or the improvement level is insufficient. In other words, for example, the extremely high level of mechanical properties required for aircraft primary structural members cannot be achieved simply by applying a resin to a woven fabric or the like, and the carbon fiber itself does not have the necessary properties. Such a composite material also cannot exhibit necessary mechanical properties (particularly, compressive strength after impact application).
[0009]
Further, in the injection molding described in the above proposal, a bi-directional woven fabric is used because carbon fiber sheets simply arranged in one direction cannot be handled while maintaining fiber orientation in a dry state. However, for example, primary structural members of aircraft have very high mechanical properties (particularly, normal temperature compressive strength after impact application (hereinafter referred to as CAI), high temperature compressive strength after wet heat treatment (hereinafter referred to as CHW)). Required. In bi-directional fabrics, carbon fibers are woven in two directions, so the amount of reinforcing fibers in each direction is essentially halved, and the warp and weft yarns have approximately the same fineness, so the warp and weft yarns are interlaced. In that respect, due to the large bending (crimping) of the carbon fibers, only half the mechanical properties of the prepreg with the carbon fibers arranged in one direction were exhibited.
[0010]
That is, although the characteristics necessary for the carbon fiber to be used and the form of the fabric using the carbon fiber are particularly important factors for developing high mechanical properties, the above-mentioned proposal is not disclosed at all. However, there has been a strong demand for a technique for producing a carbon fiber substrate that satisfies the problems of the present invention.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional technique, not only a composite material with good resin impregnation and excellent mechanical properties (particularly CAI, CHW, etc.) cannot be obtained with good productivity, but also the stiffness of the base material, form stability, moldability, A carbon fiber substrate excellent in handling properties such as tackiness has not been obtained. The present invention aims to solve such problems.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present invention employs the following means in order to solve such problems. That is, the present inventionUsed as a composite material by impregnating epoxy resin as matrix resin by injection moldingThe method for producing a carbon fiber substrate includes at least the following steps (A) to (C).
(A) Tensile modulus is 210 GPa or moreLess than 600GPa, Fracture strain energy is 40MJ / m3more than80MJ / m 3 Less thanOrOne, reamFabrication process of forming a fabric using the continuous carbon fiber.
(B)Adhesion containing at least one selected from polyethersulfone, polyphenylene ether and polyamide as the main component and epoxy resin as the subcomponentThe resin is applied to the surface of the fabric in the range of 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the fabric.Scattered or discontinuous to coverApplication process to apply and bond.
(C)AdhesionThe fabric to which the resin is bondedAdhesiveBelow the melting point of the resin orAdhesiveA cooling step of cooling to a temperature lower than the resin flow start temperature.
[0013]
MoreAdhesiveresinThermoplastics based on polyamides with higher melting points or flow onset temperaturesWhen using resin, the manufacturing method of the carbon fiber base material of this invention is characterized by including the process of following (E)-(H) at least.
(E) Tensile modulus is 210 GPa or moreLess than 600GPa, Fracture strain energy is 40MJ / m3more than80MJ / m 3 Less thanOrContinuousFabrication process of forming a fabric using the continuous carbon fiber.
(F)AdhesiveThe resin is applied to the surface of the fabric in the range of 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the fabric.Scattered or discontinuous to coverApplication process to apply and bond.
(G)AdhesiveTo the fabric to which the resin is bonded,AdhesiveDifferent from resinThermoplastic based on polyamideA re-coating step in which the resin is applied and adhered to the surface of the fabric in the range of 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the fabric.
(H)AdhesiveResin andThe thermoplasticThe fabric to which the resin is bondedAdhesiveBelow the melting point of the resin orAdhesionA cooling step of cooling to a temperature lower than the resin flow start temperature.
[0014]
The preform manufacturing method of the present invention includes at least the following steps (O) to (Q).
(O) A laminating step of laminating at least two carbon fiber substrates.
(P) A carbon fiber base material having two or more layers laminated.AdhesiveMelting point of resin -50 ° C or higher orAdhesiveMolding step in which molding is performed by heating and pressurizing to a temperature at which the resin starts flowing at a temperature of −50 ° C.
(Q) The molded carbon fiber substrateAdhesiveBelow the melting point of the resin orAdhesiveA substrate bonding step in which the carbon fiber substrates are bonded to each other by cooling to a temperature lower than the resin flow start temperature.
[0015]
Moreover, the manufacturing method of the composite material of this invention is characterized by including the process of the following (R)-(T) at least.
(R) A setting step in which the preform is placed in a mold to form a cavity.
(S) LiquefiedEpoxyResin is injected into the cavity to form a preformThe epoxyResinAs matrix resinImpregnation step for impregnation.
(T)The epoxySolidification process to solidify the resin.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be specifically described with reference to the drawings.
[0017]
FIG. 1 is a schematic view illustrating one embodiment of the method for producing a carbon fiber substrate of the present invention. Moreover, FIG. 2 is the schematic explaining another one aspect | mode of the manufacturing method of the carbon fiber base material of this invention. The method for producing a carbon fiber substrate of the present invention is a production method including at least the following steps (A) to (C) or a production method including at least the following steps (E) to (H).Such a carbon fiber base material is used because it is impregnated by injection molding with an epoxy resin as a matrix resin to form a composite material.
[0018]
Fabrication process (A) or (E) (1 in the figure)
When the fabric to be made is a bi-directional woven fabric, the tensile modulus is 210 GPa or moreLess than 600GPa, Fracture strain energy is 40MJ / m3more than80MJ / m 3 Less thanOrOne,
[0019]
The carbon fiber used in the present invention has a tensile modulus of 210 GPa or more.Less than 600GPaIt is. It is preferably more than 250 and less than 600 GPa, more preferably more than 280 and less than 500 GPa, particularly preferably more than 290 and less than 400 GPa. A tensile modulus of less than 210 GPa is not preferable because the mechanical properties of the composite material are not sufficient, and the meaning of using carbon fibers becomes dilute. Here, the tensile modulus refers to a value measured according to JIS R7601, and the unit is GPa.
[0020]
Further, the carbon fiber used in the present invention has a fracture strain energy of 40 MJ / m.3more than80MJ / m 3 Less thanIt is. More preferably 45MJ / m3Or more, more preferably 53 MJ / m3Above, especially 56MJ / m3The above is preferable. The higher the fracture strain energy, the higherGoodBut 80MJ / m3Generally, it is the following. Fracture strain energy is 40MJ / m3If it is less than the range, the carbon fiber may break when subjected to an impact, and in particular, a composite material having a quasi-isotropic laminated structure of a unidirectional fabric is inferior to CAI, and a composite material having excellent mechanical properties can be obtained. It is not preferable because it cannot be done. That is, only when the carbon fiber has a high fracture strain energy, the carbon fiber is not easily broken when subjected to an impact and can maintain a continuous fiber state, and therefore has excellent mechanical properties (especially CAI). It can be achieved. Such CAI is a mechanical property that is very important when used as a structural member (especially a primary structure) member of a transportation device (especially an aircraft), and the necessity is further increased when the use of a composite material is the above-mentioned use. It can be said that it is expensive. The fracture strain energy (W) is (W) = (σ) 2/2 × (E) when the tensile strength (σ) and tensile elastic modulus (E) measured according to JIS R7601 are used. Refers to the defined value, the unit is MJ / m3(106× J / m3).
[0021]
In the present invention, the cloth to be produced using carbon fibers is not particularly limited, but for example, a two-dimensional unidirectional, bi-directional or more woven fabric, a three-dimensional multi-directional woven fabric, Knitted fabric, multi-axis insertion fabric, carbon fiber sheet aligned in one direction, stabilized with binder, fusible nonwoven fabric, stitch yarn, etc. (unidirectional sheet), unidirectional sheet laminated in two or more directions Multi-axial sheets and the like, which may be joined by stitch yarns, knot yarns or the like, and a plurality of fabrics may be integrated. Especially when used as a structural member (especially primary structure) for transportation equipment (especially aircraft), very high mechanical properties (especially CAI, CHW) are required, but in bi-directional fabrics, carbon fibers are woven in two directions. There are cases where mechanical properties that can withstand the demands are difficult to develop due to the texture, and the crimping of the carbon fiber at the intersection of the warp bundle and the weft bundle becomes large. That is, the fabric used in the present invention is preferably a unidirectional fabric, that is, a unidirectional woven fabric, a unidirectional sheet, or a combination of a plurality of them because the problem can be reliably solved. Furthermore, in consideration of the surface of the matrix resin impregnation, a unidirectional fabric in which a very small crimp is formed between the strands by entanglement of auxiliary weft bundles is particularly preferable. Such a small crimp becomes an impregnation channel for the matrix resin, and has an effect of significantly improving the impregnation property, and can be said to be an optimum fabric in the present invention.
[0022]
Such a unidirectional fabric will be described in more detail. FIG. 6 is a perspective view illustrating one embodiment of the unidirectional fabric preferably used in the present invention. The
[0023]
In the unidirectional woven
[0024]
In addition, the auxiliary fiber constituting the auxiliary weft bundle 12 'maximizes the characteristics of the carbon fiber of the present invention by reducing the bending (crimp) of the
[0025]
Any type of auxiliary fiber can be used, but from the standpoint of fabric density stability, those which are difficult to shrink due to heating during molding are preferred. For example, carbon fiber, glass fiber, aramid, polyamide (especially POY : Semi-drawn yarn by high-speed spinning), organic fibers such as PBO, PVA, PE, etc. can be used alone or in combination, and these are secondary processing such as combined yarn processing, twist processing, wool processing, crimp processing, etc. It may have been. Further, the
[0026]
As the component having such an adhesive function, for example, a thermoplastic resin such as nylon or polyester, a thermosetting resin such as epoxy, unsaturated polyester, or phenol can be used. In addition, the form can be combined with a warp bundle or auxiliary weft bundle in any form such as fibrous, particulate, emulsion, or dispersion. Among them, it is preferable to use a fibrous material by twisting or covering with auxiliary fibers and using it as an auxiliary weft bundle because the fixing effect of the woven structure is high.
[0027]
The unidirectional woven fabric preferably used in the present invention includes twill weave and satin weave in addition to the plain weave shown in FIG. 6, but also includes the non-crimp structure shown in FIG. FIG. 7 is a perspective view illustrating another aspect of the unidirectional fabric preferably used in the present invention. In the
[0028]
In the present inventionAdhesiveResin orThe thermoplasticThe resin is applied to the fabric, and the cover factor of the fabric is preferably 90% or more in order to minimize the falling off of the resin. More preferably, it is 95% or more, More preferably, it is 98% or more. With such a cover factor, there is carbon fiber (including auxiliary yarns, stitch yarns, etc.) in the fabric in a unit area of 200 mm × 200 mm when the flattened fabric is viewed from the perpendicular direction.Ru) Percentage of closed part, cover factor (%) = total area of closed part (mm2) / 400. With respect to the closed portion, image processing can be performed based on an image optically captured by a CCD camera, a scanner, or the like, and a total area can be calculated.
[0029]
In order to fabricate a fabric having such a cover factor, carbon fiber is formed by a swinging roller (a nip roller can be used in combination as necessary) or by blowing compressed air before or after forming the fabric. Is preferably opened and widened. It is also possible to fabricate using carbon fibers that have been opened and widened in advance. This method has a carbon fiber basis weight of 300 g / m.2In the following cases, it can be said that this is a particularly effective cloth making method. There is no particular lower limit to the carbon fiber basis weight, but 50 g / m.2This is generally the case.
[0030]
The fabric used in the present invention will be described later to the preform.EpoxyFrom the point of impregnation of resin, the carbon fiber basis weight is 50 to 600 g / m.2It is preferable to fabricate in this range. More preferably 100 to 350 g / m2More preferably, 150 to 300 g / m2Range.
[0031]
(B) or (F) Application step (2, 2 'in the figure)
The
(B) or (F) Application step (2, 2 'in the figure)
Adhesion containing at least one selected from polyethersulfone, polyphenylene ether and polyamide as the main component and epoxy resin as the
[0032]
[0033]
Also particulateAdhesiveResin 2a or particulateThe thermoplasticWhen the resin 2'a is naturally dropped and applied to the fabric, it is preferable to pass the
[0034]
FIG. 3 is a schematic view illustrating another embodiment of the method for producing a carbon fiber substrate of the present invention. In this aspect, in the
[0035]
ParticulateAdhesiveWhen the resin is used, in order to uniformly disperse the resin on the fabric surface, the average particle diameter is preferably in the range of 1 to 250 μm, more preferably 1 to 150 μm, and further preferably 3 to 100 μm. If the thickness is less than 1 μm, the amount of the carbon fibers constituting the fabric increases and the amount of particles adhered to the surface of the fabric may vary. On the other hand, when the particle diameter exceeds 250 μm, the particle diameter becomes large, and therefore, the number of particles to be bonded decreases with respect to a predetermined particle application amount, and it may be difficult to uniformly disperse the resin.
[0036]
FIG. 4 is a schematic view illustrating another aspect of the method for producing a carbon fiber substrate of the present invention. In this embodiment,
[0037]
In the present invention, in addition to the above aspect,AdhesiveResin orThe thermoplasticIt is also possible to apply a resin in which the resin is dispersed or dissolved in water or a solvent. According to such a method, as in the case of using a resin in a molten state, not only the resin form is not limited, but also a heating device for melting is unnecessary, and thus the device can be further simplified. There are advantages. In addition, even when a particulate resin is used, there is an advantage that an effect of preventing scattering of particles can be obtained by applying a dispersion of particles in water or a solvent.
[0038]
In the present invention,
[0039]
In the present invention,
[0040]
here,AdhesiveMore than the melting point of the resin orAdhesiveThe apparatus for heating to a temperature equal to or higher than the flow start temperature of the resin is not particularly limited, but the far
[0041]
1 to 4, the (A) or (E) fabric-making
[0042]
Taking a unidirectional woven fabric as an example, the bending (crimping) of carbon fibers caused by the intersection of warp yarns and auxiliary weft yarns adversely affects the mechanical properties. In order to minimize this crimp, for example, when the auxiliary weft yarn of a thin glass fiber yarn of 30 tex or less is used and the auxiliary weft yarn interval is increased to 10 mm or more, it is inferior in shape stability and cannot be handled alone. However, it goes through the
[0043]
In this case, the processing speed is preferably 0.5 to 5 m / min. More preferably, it is 1-4 m / min. Taking a unidirectional woven fabric as an example, the processing speed in the fabric-making
[0044]
Used in the present inventionAdhesiveThe resin is applied and adhered to the surface of the fabric in the range of 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the fabric. More preferably, it is 0.1-10 weight part, More preferably, it is 1-9 weight part, Most preferably, it is the range of 3-6 weight part. If the amount is less than 0.1 part by weight, the tackiness (adhesiveness) between the substrates when a carbon fiber substrate is laminated to obtain a preform cannot be sufficiently imparted, and the handleability is poor. This is glued onto the surface of the carbon fiber substrateAdhesiveThis is because tackiness is expressed by the resin. Moreover, when it exceeds 20 parts by weight, not only is it difficult to obtain a composite material excellent in mechanical properties, particularly CHW, but also a matrix resin for a carbon fiber base material or preform when obtaining a composite material, which will be described later.EpoxyOn the contrary, impregnation of the resin may be prevented.
[0045]
AdhesiveWhen the resin is bonded within the above range, the adjacent carbon fibers are restrained to cause moderate stiffness in the fabric, improving not only the handling property but also preventing the fabric from being misaligned. An effect can also be expressed. Furthermore,AdhesiveSince the resin becomes a crack stopper between the fabrics of the composite material, damage between the fabrics can be suppressed when impacted, and the effect of achieving excellent mechanical properties (especially CAI) (interlayer reinforcement effect) is also exhibited. it can. In addition to the above effects,AdhesiveThe presence of the resin becomes a spacer as described below.Epoxy is a matrix resinThe resin flow path can be secured, especially when it is used for injection molding, not only is impregnation easy, but also the speed of impregnation is increased and composite material productivity is excellent (spacer Effect).
[0046]
Used in the present inventionAdhesiveThe melting point or flow start temperature of the resin is preferably in the range of 40 to 150 ° C. from the viewpoint of the processing temperature for developing the tack when the carbon fiber base material is laminated. More preferably, it is 50-140 degreeC, More preferably, it is the range of 60-120 degreeC. Here, the melting point refers to the melting temperature of the resin measured using a differential scanning calorimeter (DSC), and the resin showing the melting point by DSC is based on the melting point. For resins that do not exhibit a melting point by DSC, the flow start temperature measured from viscoelasticity measurement (Shimadzu flow tester CFT500D, temperature rising rate 1.5 ° C./min) is used as a reference.
[0047]
Used in the present inventionAdhesiveResin improves the handling of carbon fiber reinforced substrates and improves the mechanical properties of composite materials obtained using themTherefore, it contains at least one selected from polyether sulfone, polyphenylene ether and polyamide as a main component.
[0050]
AdhesiveAs a preferred example of maximizing the problems of the present invention as a resin, epoxy is used as a thermosetting resin, and polyether sulfone is used as a thermoplastic resin.phoneUsing at least one selected from polyphenylene ether and polyamide, mixing (preferably compatibilizing) both of them, mixing (preferably compatibilizing) both, and setting the flow start temperature to 180 ° C. or less or glass The transition temperature is 100 ° C. or lower. TakeAdhesionThe resin is described laterNoPoxy resin and curing agent composition (especially liquid)As matrix resinWhen used, it exhibits a remarkably excellent effect.
[0051]
(I) Pressurization process (2 "in the figure)
FIG. 5 is a schematic view illustrating another aspect of the method for producing a carbon fiber substrate of the present invention. In this embodiment, the coating was performed after coating step 2.AdhesiveThere is a
[0052]
Such pressurization causes the fabric toAdhesiveResin orThe thermoplasticThe unevenness of the resin can be reduced. When the carbon fiber base material is laminated to obtain a composite material, the unevenness may cause the carbon fiber to be bent by being transferred to the adjacent carbon fiber base material, and may cause a deterioration in compression characteristics such as CHW. From this point of view, on the fabricAdhesiveWith resinThe thermoplasticIt is preferable to apply pressure so that the maximum thickness of the resin portion combined with the resin is 150 μm or less. More preferably, it is 100 micrometers or less, More preferably, it is 60 micrometers or less. From another point of view, the thickness Tr of the carbon fiber substrate isAdhesiveIt is preferable to pressurize in a range not exceeding 150 μm (more preferably 100 μm, still more preferably 60 μm) than the thickness To of the fabric alone to which the resin is not bonded. Such pressurization isAdhesiveResin orThe thermoplasticIn addition to reducing the unevenness of the resin and reducing the thickness of the carbon fiber substrate, an unexpected effect of focusing the bulky carbon fiber bundle and reducing the thickness of the fabric itself is exhibited. With such an effect, it is possible to obtain a composite material that has a higher carbon fiber volume fraction Vf when made into a composite material and is excellent in weight reduction effect.
[0053]
However, if too much pressure is applied to the fabric surfaceAdhesiveThe resin cannot substantially remain, not only detracting from the effects related to the tackiness of the carbon fiber substrate described above, but also described below.Epoxy is a matrix resinThe impregnation property of the resin may be impaired. From this point of view, it is preferable to pressurize in such a range that Tr does not become smaller than To. In addition, the measurement of the thickness of the cloth alone or the thickness of the carbon fiber base material here is performed according to JIS R7602.
[0054]
Here, the
[0055]
From this point of view, the pressure is higher than room temperature, preferablyAdhesiveA melting point of the resin of −50 ° C. or a temperature higher than the flow start temperature −50 ° C., more preferablyAdhesiveIt is preferable to carry out at a temperature equal to or higher than the melting point of the resin or the flow start temperature.
[0056]
(J) Temporary winding process (1 'in the figure) and (K) Drawing process (1 "in the figure)
In FIG. 5, after the
[0057]
(G) Re-application process (2 'in the figure)
In the present invention,AdhesiveDifferent from resinThermoplastic based on polyamide having higher melting point or flow starting temperature than the adhesive resinWhen further resin is used, as shown in FIG.AdhesiveTo fabric with resin bonded, The thermoplasticResin 2'a is applied and adhered to the surface of the fabric in the range of 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the fabric. TakeThe thermoplasticBy using resin,AdhesiveFunctions that are not present or lacking in the resin (for example, improved mechanical properties) can be imparted.
[0058]
In particular, from the viewpoint of further improving the mechanical properties, it is used in the present invention.The thermoplasticResinAdhesiveThose having a higher melting point or flow starting temperature than the resin are preferred. SuitableThe thermoplasticThe melting point or flow starting temperature of the resin is 150 ° C. or higher, more preferably 180 ° C. or higher, and still more preferably 210 ° C. or higher. From another point of view,The thermoplasticThe glass transition point of the resin is preferably in the range of 80 to 180 ° C. More preferably, it is 90-160 degreeC, More preferably, it is the range of 100-140 degreeC.
[0059]
Having the above characteristicsThe thermoplasticBy adhering the resin, the mechanical properties (particularly CAI) of the composite material obtained by laminating the carbon fiber base material can be further enhanced. This is because the resin having a higher melting point or flow start temperature is superior in impact strength and fracture toughness.AdhesiveAn effect far superior to the case of resin alone is exhibited.
[0060]
TakeThermoplastic based on polyamide having higher melting point or flow starting temperature than the adhesive resinResin isAdhesiveEven if it is bonded to the surface of the fabric together with the resin,The thermoplasticThe resin may be directly bonded to the surface of the fabric.AdhesiveIt is preferably bonded to the surface of the fabric via a resin. By doing this, more reliably,The thermoplasticThe resin can be adhered to the surface of the fabric.The thermoplasticWhen trying to bond the resin directly to the fabric,AdhesiveThe temperature needs to be higher than the temperature at which the resin is bonded.AdhesiveAlong with resin, mainlyAdhesiveAdhesion at a lower temperature is possible by using the adhesive force of the resin, which is preferable from the viewpoint of manufacturing efficiency.
[0061]
The thermoplasticResin is its main component from the viewpoint of mechanical propertiesIs poLiamideIt is. Polyamide is the main componentAnd the above effects can be easily expressed. In addition,The thermoplasticResinAdhesiveBeing different from a resin means that at least one selected from a resin type, a copolymer composition, a blending composition, an additive composition and the like is different. Therefore, for example, a combination of the same kind of resins having different flow start temperatures can be said to be a preferable combination excellent in compatibility.
[0062]
(C) or (H) cooling step (3 in the figure)
AdhesionFor example,
[0063]
(L) Winding process (4 in the figure) or (M) Cutting process
Then if necessary,AdhesiveYou may pass through the winding
[0064]
Next, the preferable example of the carbon fiber base material manufactured by the manufacturing method of this invention is shown. FIG. 8 is a plan view of one embodiment of a carbon fiber substrate produced by the method of the present invention. In a bidirectional fabric composed of a
[0065]
FIG. 9 is also a plan view of another embodiment of the carbon fiber substrate produced by the method of the present invention. A unidirectional woven fabric composed of a
[0066]
In FIG. 8 or
[0067]
Manufactured in the present inventionThe carbon fiber substrate is described laterEpoxy is a matrix resinFrom the viewpoint of resin impregnation, the air permeability is 10 to 200 cm.3/ Cm2-Sec range, more preferably 12-120 cm3/ Cm2-Sec, more preferably 15-100 cm3/ Cm2-It is preferable to be in the range of sec. Breathability is 10cm3/ Cm2-Less than sec means inferior resin impregnationTheAlso, breathability is 200cm3/ Cm2・ If it exceeds sec, the impregnation property is excellent, but conversely, the gap between the carbon fibers of the fabric becomes too large, and when it is made into a composite material, the formation of many resin-rich parts deteriorates the mechanical properties, the occurrence of thermal cracks, etc. HappenedTheIn addition, this air permeability refers to the air passage amount measured according to JIS L1096 A method (Fragule type method), and in the present invention, it was measured using AP-360 manufactured by Daiei Scientific Instruments.
[0068]
Next, the preform manufacturing method of the present invention will be described. FIG. 10 is a schematic view illustrating one embodiment of the preform production method of the present invention. The preform of the present invention is produced by a method including at least the following steps (O) to (Q).
[0069]
(O) Lamination process (5 in the figure)
At least two carbon
[0070]
(P) Molding process (6 in the figure)
(P) Molding process (6 in the figure)
Next, the carbon fiber base material laminated two or more layers,AdhesiveThe melting point of the resin −50 ° C. or higher, or the flow start temperature −50 ° C. or higher, more preferablyAdhesiveHeat to the melting point of the resin or higher than the flow start temperature, pressurize and mold.
[0071]
(Q) Substrate adhesion process (7 in the figure)
(Q) Substrate adhesion process (7 in the figure)
Furthermore, the shaped carbon fiber substrateAdhesiveThe carbon fiber base materials are bonded together by cooling to a temperature below the melting point of the resin or below the flow start temperature.
[0072]
By passing through these steps, not only can the bulk of the laminated carbon
[0073]
FIG. 11 is a schematic view illustrating one embodiment of the method for producing a composite material of the present invention. The composite material of the present invention is produced by a method including at least the following steps (R) to (T).
[0074]
(R) Set process (9 in the figure)
The
[0075]
(S) Injection step (10 in the figure)
Next, liquefied laterEpoxy is a
[0076]
(T) Solidification step (11 in the figure)
Furthermore,The
[0077]
If necessary,The
[0078]
Further, in the above-described
[0079]
FIG. 12 is a schematic view illustrating another aspect of the setting step (R) in the method for producing a composite material of the present invention. As shown in FIG. 12, in the setting step (R), if the mold is made of either a male mold or a female mold (
[0080]
Further, as shown in FIGS. 11 and 12, in the (R) setting process, the inside of the
[0081]
Used in the present inventionEpoxyThe resin is not particularly limited as long as it solves the problems of the present invention.,noteWhen it is used for injection molding, it must be liquid at the injection temperature.. EpoxyAdd an elastomer, rubber component, curing agent, curing accelerator, catalyst, etc. to the resin.UseCan be used.In particularTo achieve the very high mechanical properties (especially CAI, CHW) required by, for example, primary structural components of aircraftAlsoPoxyResin is used.
[0082]
here, Epoxy resin used as matrix resinHas excellent impregnation properties (low resin viscosity at injection temperature, long gelation time) and excellent mechanical propertiesSelectIt is preferable to use them selectively. of course,AdhesionresinEpoxy used inIn resin, part of itEpoxy resin used as matrix resinThere is no restriction | limiting in using the same component, and it can be said that it is a preferable form from the surface of compatibility of both.
[0083]
The epoxyIf the preform is impregnated with resin by injection molding,The epoxyIt is preferable that the resin is liquid and has a low viscosity because fast impregnation can be achieved and the molding cycle can be shortened. Specifically, the viscosity is preferably 400 mPa · s or less, more preferably 200 mPa · s or less at the injection temperature. Further, it is preferable that the injection temperature is 100 ° C. or lower because the injection equipment can be simplified.
[0084]
Although it is not specifically limited as a use of the composite material manufactured by the method of the present invention, it has excellent mechanical properties (especially CAI, CHW). When used as a next structural member, exterior member, or interior member, the effect can be maximized.
[0085]
【Example】
Hereinafter, more specific examples will be described.
[0086]
(referenceExample 1)
First, a carbon fiber substrate having a length of 30 m and a width of 1 m was produced by the following method.
[0087]
Mix uniformly the particles (
[0088]
Next, the tensile modulus is 294 GPa and the fracture strain energy is 58 MJ / m.ThreeUnidirectional fabric (plain weave, fabric thickness 0.36mm) with a substantially continuous carbon fiber bundle as a warp and a glass fiber yarn ("ECE" 225 1/0 binder type DP manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd.) as an auxiliary weft. , Carbon fiber basis weight 295g / m2A warp yarn density of 2.8 yarns / cm, a weft yarn density of 3 yarns / cm, and a cover factor of 98%).
[0089]
Subsequent to weaving, the particulate form is continuously woven onto the woven fabric.AdhesiveThe resin was naturally dropped while being measured with a sculpture roll and a doctor blade, and applied while being uniformly dispersed through a vibration net. In addition, the application amount was 4 parts by weight (total 8 parts by weight) with respect to 100 parts by weight of the woven fabric for both the epoxy resin and the aromatic polyamide copolymer resin. Next, the particle-like shape with a far-infrared heaterAdhesiveThe woven fabric coated with the resin was heated to 120 ° C. or higher, and the aromatic polyamide copolymer resin was bonded with an epoxy resin.
[0090]
Then, it cooled to 60 degrees C or less in air | atmosphere, and wound up the carbon fiber base material. In addition, the present Example was continuously performed online from the cloth making process to the cooling process, and the processing speed was 0.3 m / min.
[0091]
The obtained carbon fiber base material had a firmness in the base material and was excellent in shape stability. Moreover, it was excellent also in adhesiveness and shapeability also at the time of the below-mentioned lamination | stacking. Moreover, the carbon fiber base material thickness was 0.44 mm.
[0092]
(referenceExample 2)
referenceThe same unidirectional fabric as in Example 1 was similarly woven and wound up. Pull out the unidirectional fabric once wound,referenceSame as example 1AdhesiveResin was applied, bonded, and cooled to wind up the carbon fiber substrate. Ie bookreferenceIn the example, the cloth making process and the coating process were discontinuously performed offline.
[0093]
Since the warp yarn tension in the fabric making process is once released in the obtained carbon fiber base material,referenceSlightly loosening of the warp yarn was noticeable than that of Example 1, but it was almost the same. In addition, the processing speed of the cloth making process of this example isreferenceAs in Example 1, the processing speed of the coating process can be 2 m / min.referenceThe productivity of the carbon fiber substrate was significantly superior to that of Example 1.
[0094]
(Example1)
50 parts by weight of an epoxy resin not containing a curing agent (“Epicoat” 1004AF manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.) and 50 parts by weight of particles (
[0095]
referenceThis particulate form on the same unidirectional fabric as in Example 1AdhesiveWhile the resin was charged, 10 parts by weight was applied to 100 parts by weight of the fabric while being uniformly dispersed with compressed gas. Further, while heating the fabric coated with the resin particles to 180 ° C. or higher with a far-infrared heater, the fabric was pressed with a metal roller subjected to a release treatment to adhere the resin particles to the fabric. afterwards,referenceIt cooled similarly to Example 1 and wound up the carbon fiber base material.
[0096]
The resulting carbon fiber substrate isreferenceAs in Example 1, the handleability was excellent. Also,referenceThe particulate resin was adhered more strongly than in Example 1, and the carbon fiber substrate thickness was small (0.38 mm). Furthermore,referenceThe particulate resin was dispersed more uniformly than in Example 1, and the carbon fiber substrate was superior.
[0097]
(Example2)
Biaxial extrusion of 60% by weight of polyethersulfone resin (Sumitomo Chemical Co., Ltd. "Sumika Excel" 5003P finely pulverized product) and 40% by weight of epoxy resin (Nippon Kayaku Co., Ltd. "AK-601") Freeze and pulverize what was melted and kneaded in a machine to make both compatible,AdhesionResin was prepared (average particle diameter 124 μm, glass transition temperature 60 ° C.).
[0098]
referenceOn the same unidirectional fabric as in Example 1, this particulateAdhesiveResin,referenceIn the same manner as in Example 1, 10 parts by weight was applied to 100 parts by weight of the fabric. Furthermore, while heating to 180-200 ° C. with a far infrared heater, pressurization with a metal nip roller subjected to a release treatment,AdhesiveThe resin was bonded to a unidirectional fabric. afterwards,referenceThe carbon fiber substrate was wound up by cooling in the same manner as in Example 1.
[0099]
The obtained carbon fiber reinforced substrate isreferenceAs in Example 1, the handleability was excellent. Also,referenceIt is more particulate than Example 1.AdhesiveThe resin was adhered and the carbon fiber substrate thickness was thin (0.37 mm). The air permeability of the carbon fiber substrate is 24 cm.3/ Cm2・ It was sec.
[0100]
(Example3)
referenceAnother unidirectional fabric was woven using the same warp yarn as in Example 1 and an auxiliary weft yarn. This fabric has a non-crimp structure, a fabric thickness of 0.24 mm, and a carbon fiber basis weight of 193 g / m.2A woven fabric having a warp density of 1.8 / cm, a weft density of 1 / cm, and a cover factor of 95%. The auxiliary warp yarn was inserted alternately with the warp yarn using the same glass fiber yarn as that of the auxiliary weft yarn (auxiliary warp yarn density 1.8 / cm).
[0101]
Using such a unidirectional woven fabric, the embodiment was applied to 100 parts by weight of the woven fabric.2The particulate used inAdhesionExample except that 14 parts by weight of resin was applied2In the same manner as above, a carbon fiber reinforced substrate was obtained.
[0102]
The obtained carbon fiber reinforced substrate isreferenceSimilar to Example 1, it was excellent in handleability. The carbon fiber substrate thickness is 0.25 mm, and the air permeability is 72.0 cm.3/ Cm2・ It was sec.
[0103]
(Example4)
[0104]
The carbon fiber substrate was heated to 120 ° C. using an iron and laminated while adhering the carbon fiber substrates to each other so as to be cut into a predetermined size and to have the above-described laminated structure. After placing the layered product on the surface of the mold and applying vacuum to the cavity sealed with the bag material (polyamide film) and sealant and applying atmospheric pressure,
[0105]
(Example5)
Example4A composite material was manufactured by the following method using the preform manufactured in (1). First, a preform is placed on the surface of the mold, a polyester fabric that has been subjected to a release treatment as a peel ply, and an aluminum wire mesh as a resin diffusion medium are placed in that order. An inlet and a vacuum suction port were provided and sealed to form a cavity. Then, the inside of the cavity was sucked from the vacuum suction port by a vacuum pump to obtain a vacuum degree of about 0.8 kPa, and the temperature of the mold and the preform was adjusted to 70 ° C.
[0106]
ThenEpoxyLiquid epoxy resin prepared in a ready-to-inject state after defoaming as a resin (100 parts by weight of the following main liquid plus 32 parts by weight of curing liquid (viscosity by E-type viscometer at 70 ° C .: 250 mPa S) Main liquid: 30 parts by weight of "Araldite" MY-721 manufactured by Vantico, 20 parts by weight of "Epicoat" 825 manufactured by Japan Epoxy Resin, 20 parts by weight of "AK-601" manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd. 30 parts by weight of “Epicron” HP-7200L manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc. and 1.4 parts by weight of p-toluenesulfonic acid-n-propyl as a curing accelerator, “Epicure” manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd. 18.1 parts by weight of W, 7.2 parts by weight of 3,3′-diaminodiphenylsulfone manufactured by Mitsui Chemical Fine Co., Ltd., “SUMICURE” S manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. 7.2 parts by weight) was injected from resin injection port by the atmospheric pressure.The epoxyWhen the resin reached the vacuum suction port, the resin injection port was closed to stop the injection.
[0107]
After that, the preform was impregnated by holding at 130 ° C. for 2 hours while continuing to reduce pressure from the vacuum suction port with a vacuum pump.The epoxyThe resin was cured.The epoxyAfter confirming that the resin was cured to a demoldable state, each secondary material such as peel ply was removed, and the composite material was taken out of the mold. Furthermore, in order to improve heat resistance, after-curing was performed by holding at 180 ° C. for 2 hours.
[0108]
When the composite material was inspected, no pinholes or voids were found anywhere, and it was demonstrated that extremely good molding was performed. Further, after applying a 6.67 kJ / m (1500 in · lb / in) falling weight impact to a test piece cut out from the composite material to a length of 152 mm × width of 102 mm using a weight of 5.44 kg (12 lbs). The normal temperature compressive strength (in accordance with CAI, SACMA SRM 2R-94) was measured. As a result, the damage area due to the application of impact could be reduced, and a very high CAI was expressed (
[0109]
(Example6)
Example4In the laminated structure of the preform,
[0110]
(Comparative Examples 1-3)
Except not using particulate resin,referenceCarbon fiber substrate as in Example 1, Example4Preform as in the example5A composite material was manufactured and evaluated in the same manner as described above.
[0111]
The carbon fiber base material of this comparative example that did not use a resin had no stiffness and was inferior in form stability. Moreover, although the obtained preform did not have adhesiveness between carbon fiber base materials and was excellent in formability, the form could not be maintained and the handleability was poor. Moreover, as a mechanical characteristic of the obtained composite material, CAI was 159 MPa, and was significantly inferior to each Example. In addition, CHW was 1049 MPa and was substantially equivalent to each Example.
[0112]
【The invention's effect】
According to the production method of the present invention, not only a composite material with good resin impregnation and excellent mechanical properties (particularly CAI, CHW) can be obtained with good productivity, but also the stiffness, shape stability, and shaping of the substrate. And carbon fiber base material having excellent handling properties such as tackiness when laminated, a preform obtained by laminating the same, and a method for producing a composite material obtained by impregnating the preform with a matrix resin .
[0113]
Such a composite material is particularly suitable for primary structural members of aircraft, including primary structural members, secondary structural members, exterior parts, interior parts or parts thereof in transportation equipment such as aircraft, automobiles, and ships.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is a schematic view illustrating one embodiment of a method for producing a carbon fiber substrate of the present invention.
FIG. 2 is a schematic view illustrating another embodiment of the method for producing a carbon fiber substrate of the present invention.
FIG. 3 is a schematic view illustrating another embodiment of the method for producing a carbon fiber substrate of the present invention.
FIG. 4 is a schematic view illustrating another embodiment of the method for producing a carbon fiber substrate of the present invention.
FIG. 5 is a schematic view illustrating another embodiment of the method for producing a carbon fiber substrate of the present invention.
FIG. 6 is a perspective view illustrating one embodiment of a unidirectional fabric preferably used in the present invention.
FIG. 7 is a perspective view illustrating another embodiment of the unidirectional fabric preferably used in the present invention.
FIG. 8 is a plan view of one embodiment of a carbon fiber substrate produced by the method of the present invention.
FIG. 9 is a plan view of one embodiment of a carbon fiber substrate produced by the method of the present invention.
FIG. 10 is a schematic view illustrating one embodiment of the preform manufacturing method of the present invention.
FIG. 11 is a schematic view illustrating one embodiment of a method for producing a composite material of the present invention.
FIG. 12 is a schematic view illustrating another aspect of the (R) setting step in the method for producing a composite material of the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Fabrication process
11: Warp yarn bundle composed of continuous carbon fibers constituting the fabric
11 ': an auxiliary warp bundle made of continuous auxiliary fibers constituting the woven fabric
12: Weft bundle made of continuous carbon fiber constituting the fabric
12 ': an auxiliary weft bundle made of continuous auxiliary fibers constituting the woven fabric
13: Samurai
14: Samurai
15: Rapier
16: Fabric
17: Fabric
1 ': winding process
1 ": Draw process
2: Application process
21: Hot roller
22: Far-infrared heater
2a:Adhesionresin
2b: Engraving roll
2c: Doctor blade
2d: Vibration net
2e: Weighing machine
2f: Compressed gas
2g: Spray head
2h: Screw
2i: Gear pump
2j: Hot melt coater
2 ': Re-coating process
2’a:Thermoplasticityresin
2 ": Pressurization process
23: Pressure roll
3: Cooling process
31: Cold roller
4: Winding process
41, 42, 43, 8A, 9A: Carbon fiber substrate
6A, 7A: Unidirectional fabric
5: Lamination process
51: Preform type (male type)
52: Preform type (female type)
6: Molding process
7: Substrate adhesion process
8: Extraction process
81: Preform
9: Set process
91: Mold (male)
92: Mold (female)
93: Injection port
94: Degassing mouth
95: Bag material (bag film)
96: Sealant
101:matrixresin(Epoxy resin)
102: cavity
111: Composite material
Claims (22)
(A)引張弾性率が210GPa以上600GPa未満、かつ破壊歪エネルギーが40MJ/m3以上80MJ/m 3 以下であり、かつ、連続した炭素繊維を用いて布帛を形成する製布工程。
(B)主成分としてポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンエーテルおよびポリアミドから選ばれる少なくとも1種、副成分としてエポキシ樹脂を含む接着樹脂を、布帛100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で布帛の表面に点在または覆うように不連続状で塗布して接着させる塗布工程。
(C)前記接着樹脂が接着した布帛を、前記接着樹脂の融点未満または前記接着樹脂の流動開始温度未満の温度に冷却する冷却工程。At least look including the following (A) ~ (C) step method of producing a carbon fiber substrate to the epoxy resin characterized in that it is used to be a composite material is impregnated by the injection molding as the matrix resin.
(A) Tensile below modulus above 210 GPa 600 GPa, and fracture strain energy is at 40 MJ / m 3 or more 80 MJ / m 3 or less, or One, manufactured fabric forming a fabric by using a continuous carbonaceous fibers.
(B) A fabric in the range of 0.1 to 20 parts by weight of an adhesive resin containing at least one selected from polyether sulfone, polyphenylene ether and polyamide as a main component and an epoxy resin as an accessory component with respect to 100 parts by weight of the fabric The coating process of applying and bonding in a discontinuous manner so as to be scattered or covered on the surface.
(C) cooling step wherein the fabric adhesive resin is adhered to cool to a temperature below the flow initiation temperature of the melting point or less than the adhesive resin of the adhesive resin.
(E)引張弾性率が210GPa以上600GPa未満、かつ破壊歪エネルギーが40MJ/m3以上80MJ/m 3 以下であり、かつ、連続した炭素繊維を用いて布帛を形成する製布工程。
(F)主成分としてポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンエーテルおよびポリアミドから選ばれる少なくとも1種、副成分としてエポキシ樹脂を含む接着樹脂を、布帛100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で布帛の表面に点在または覆うように不連続状で塗布して接着させる塗布工程。
(G)前記接着樹脂が接着した布帛に、前記接着樹脂よりも高い融点または流動開始温度を有するポリアミドを主成分とする熱可塑性樹脂を、布帛100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で布帛の表面に塗布して接着させる再塗布工程。
(H)前記接着樹脂および前記熱可塑性樹脂が接着した布帛を、前記接着樹脂の融点未満または前記接着樹脂の流動開始温度未満の温度に冷却する冷却工程。At least viewed including the steps of the following (E) ~ (H), method of producing a carbon fiber base material to the epoxy resin characterized in that it is used to be a composite material is impregnated by the injection molding as the matrix resin.
(E) Tensile below modulus above 210 GPa 600 GPa, and fracture strain energy is at 40 MJ / m 3 or more 80 MJ / m 3 or less, or One, manufactured fabric forming a fabric by using a continuous carbonaceous fibers.
(F) A fabric in which an adhesive resin containing at least one selected from polyether sulfone, polyphenylene ether and polyamide as a main component and an epoxy resin as an accessory component is in the range of 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the fabric. The coating process of applying and bonding in a discontinuous manner so as to be scattered or covered on the surface.
(G) said the fabric adhesive resin is adhered, a thermoplastic resin whose main component is polyamide having the adhesive melting point or flow initiation temperature than the resin, 0.1 to 20 parts by weight based on the cloth 100 parts by weight A re-coating step of applying and bonding to the surface of the fabric within the range of
(H) the adhesive resin and the fabric, wherein the thermoplastic resin is adhered, and a cooling step of cooling to a temperature below the flow initiation temperature of the melting point or less than the adhesive resin of the adhesive resin.
(O)請求項1〜17のいずれかに記載の方法で製造した炭素繊維基材を少なくとも2層以上積層する積層工程。
(P)2層以上積層した炭素繊維基材を前記接着樹脂の融点−50℃以上または前記接着樹脂の流動開始温度−50℃以上の温度に加熱し、加圧して賦型する賦型工程。
(Q)賦型した炭素繊維基材を前記接着樹脂の融点未満または前記接着樹脂の流動開始温度未満の温度に冷却して炭素繊維基材同士を接着する基材接着工程。A method for producing a preform, comprising at least the following steps (O) to (Q).
(O) A laminating step of laminating at least two carbon fiber substrates produced by the method according to claim 1.
(P) A molding step in which two or more carbon fiber base materials are heated to a temperature of the melting point of the adhesive resin of −50 ° C. or higher or the flow start temperature of the adhesive resin of −50 ° C. or higher and pressurized to mold.
(Q) A base material bonding step of bonding the carbon fiber base materials by cooling the shaped carbon fiber base material to a temperature below the melting point of the adhesive resin or below the flow start temperature of the adhesive resin.
(R)請求項18に記載の方法で製造したプリフォームを成形型に配置してキャビティを形成するセット工程。
(S)液体化しているエポキシ樹脂を、キャビティ内に注入してプリフォームに前記エポキシ樹脂をマトリックス樹脂として含浸させる注入工程。
(T)前記エポキシ樹脂を固化させる固化工程。The manufacturing method of the composite material characterized by including the process of at least following (R)-(T).
(R) A setting step of forming a cavity by placing the preform manufactured by the method according to claim 18 in a mold.
(S) An injection step of injecting the liquefied epoxy resin into the cavity and impregnating the preform with the epoxy resin as a matrix resin .
(T) A solidifying step for solidifying the epoxy resin.
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