JP4251942B2 - ブラシの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ブラシ及びその製造方法に関わり、特に、歯ブラシ及びその製造方法に関する。
歯ブラシの製造方法として、成形型内のキャビティに用毛束の片端部を挿入し、該用毛束の片端部を溶融させた後に、該キャビティに成形材料を導入し、成形材料を固化させて用毛束を植毛部に一体固着させる技術が提案されている。
しかし、この技術は、成形型に直接成形材料を注入するため、成形型と用毛束との隙間から成形材料が漏れ出す問題を有している。また、高価な成形型が必要となるため、多品種の製品の生産には不向きである。
この技術における成形材料の漏れの問題を解決する技術として、下記特許文献1に記載の技術が提案されている。
この技術は、成形型の用毛束挿入孔の断面形状を、用毛を隙間なく束ねたとき(用毛束)の外周に沿った輪郭に形成しておき、該用毛束挿入孔を通して用毛束の片端部を内に配した状態で、成形材料を導入して固化させることで、用毛束内の用毛間への樹脂の進入を抑えるとともに、用毛束の周囲からの成形材料の漏れを防ぎ、植毛部の成形時における用毛束の植毛状態を良好にしたものである。
しかし、この技術では、用毛束挿入孔の断面形状があらかじめ用毛束の外周に合うように形成されているため、その用毛束挿入孔に用毛束を挿入することが困難である。すなわち、用毛束を用毛束挿入孔の断面形状に合わせて束ねることが困難である。特に、用毛束の用毛がねじれた状態となると、用毛束の用毛束挿入孔への挿入がより困難となる。
また、成形型の用毛束挿入孔の断面形状を、用毛束の外周に沿った輪郭形状に加工する事は、複雑で高精度な加工をさらに必要とするため、成形型のコストが嵩むという問題もある。
上述のような技術に代えて、植毛孔を有する植毛基部に用毛束を挿入し、前記植毛孔から突出する前記用毛束の片端部に溶融塊を形成し、前記溶融塊を被覆材で被覆するブラシの製造方法が提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。この技術は、植毛時に高価な成形型を直接使用しないため、多品種の製品の生産に適している。
ところで、この技術においても、溶融塊を被覆材(樹脂)で被覆する際に用毛束と植毛孔の隙間からの樹脂の漏れを抑える必要がある。特に、歯ブラシにおいては、植毛基部と用毛束には、ポリプロピレンとナイロンの組み合わせのように、通常、溶解度パラメータ(SP値)の差が1以上である材が組み合わされて用いられる場合が多く、このような場合には、植毛基部又は植毛孔と溶融塊との間の隙間が密着性不足によって完全には埋まりにくいため、該溶融塊を形成するときや該溶融塊の形成後に樹脂を充填するときに、この隙間を通じて樹脂漏れが生じてしまったり、用毛束の抜け強度が低く植毛状態も悪い不良品が発生する場合があった。
特開平9−182629号公報 特開平9−182632号公報
従って、本発明の解決課題は、樹脂充填の際の樹脂洩れが抑えられるとともに用毛束の抜け強度が高く植毛状態も良好なブラシ及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、植毛基部に設けられた複数の植毛孔に用毛束が挿入され、前記植毛孔から突出する前記用毛束の片端部に溶融塊が形成され、前記溶融塊が被覆材で被覆されているブラシであって、
前記植毛孔の開口周縁部が溶融変形されて前記用毛束の外周に密着されているブラシを提供することにより、前記課題を解決したものである。
また、本発明は、植毛孔を有する植毛基部の該植毛孔に用毛束を挿入した後に、前記植毛孔から突出する前記用毛束の片端部を加熱して溶融塊を形成し、しかる後前記溶融塊を被覆材で被覆するブラシの製造方法であって、前記植毛孔に前記用毛束を挿入した後に、該植毛孔の開口周縁部を溶融変形させて前記植毛孔の開口面積を狭くし、前記開口周縁部を前記用毛束の外周に密着させるブラシの製造方法を提供することにより、前記課題を解決したものである。
本発明のブラシは、樹脂充填の際の樹脂洩れが抑えられるとともに用毛束の抜け強度が高く植毛状態も良好である。
また、本発明のブラシの製造方法によれば、上記本発明のブラシを好適に製造することができる。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明のブラシを歯ブラシに適用した一実施形態を示すものである。図1において、符号1は歯ブラシを示している。
図1(a)に示すように、本実施形態の歯ブラシ1は、歯ブラシ本体2の先端部に植毛基部20を有している。図1(b)に示すように、植毛基部20には複数の植毛孔21が設けられており、これらの植毛孔21に用毛束3がそれぞれ挿入されている。植毛孔21から突出する用毛束3の片端部には溶融塊30が形成されている。溶融塊30は、植毛基部20と一体化された被覆材4で被覆されている。
植毛基部20の外縁部には、起立壁部200が設けられている。起立壁部200は、被覆材4で溶融塊30を被覆するときに被覆材4と植毛基部2との接着面積を増大させ、被覆材4との接着強度を増大させるとともに、溶融塊30を形成する際の溶融塊30の植毛基部20の外側への流れ出しを防ぐ。
歯ブラシ1の植毛部分(歯ブラシヘッド部分)の好ましい厚みt1は、口腔内での良好な操作性を考慮すると、5.5mm以下であり、薄ければ口腔内の操作性がより向上するが、歯ブラシとしての強度を確保し、用毛束3を安定的に植毛基部20に保持する上でより好ましい植毛部分の厚みt1の範囲は3〜5mmである。
植毛基部20の底面部分の厚みt2は、大きくなる程成形性が容易で曲げ強度も大きくなるが、歯ブラシ1の操作性や実用性を考慮するとt2は1〜4mmであることが好ましく、1〜2mmであることがより好ましい。
従って起立壁部200の高さhは、前記厚みt1、t2との関係や、溶融塊30の被覆厚みを考慮すると、1〜4mmであることが好ましく、更に歯ブラシ1の操作性を重要視するならば1〜2mmであることがより好ましい。
図1(b)及び(c)に示すように、植毛孔21の開口周縁部210及び開口周縁部210に連なる開口内周面部211は、溶融変形されて用毛束3の外周31に密着されている。このように、開口周縁部210及び開口内周面部211が用毛束3の外周31に密着されているため、用毛束3の抜け強度が高められる。また、溶融塊30を形成するときや溶融樹脂からなる被覆材4で溶融塊30を被覆するときの該溶融樹脂の植毛孔21からの漏れ出しを防ぐことができる。
植毛孔21の断面形状は、略円形のほか、略長円形状、略楕円形状、各種三角形状及び各種矩形状等を適宜選択することができる。また、植毛孔21は、植毛基部20の先端部、中央部及び両側部にそれぞれ大きさや形の異なるものを設けることができる。
歯ブラシ本体2には、従来から歯ブラシ本体に用いられている通常の熱可塑性樹脂を特に制限なく用いることができる。該熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等が挙げられる。該熱可塑性樹脂は、単独で又は複数を適宜選択して用いることができる。
用毛束3を構成する個々の用毛の太さ、長さあるいは断面形状は、歯ブラシ1の機能等に応じて適宜選択することができる。また、該用毛には、従来から歯ブラシの用毛に用いられている材質のものを特に制限なく用いることができる。用毛束3を構成する用毛の材質としては、例えば、ナイロン等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル等が挙げられる。
特に、歯ブラシ本体2に、ポリプロピレン樹脂〔溶解度パラメーター(SP値)=8.0〕やポリエチレンテレフタレート〔溶解度パラメーター(SP値)=10.7〕、用毛束3に、ナイロン〔溶解度パラメーター(SP値)=13.6〕を用いる場合のように、植毛基部20を構成する材と用毛束3の用毛を構成する材とに、溶解度パラメーターの差が1以上大きい材料を組み合わせる場合(接着性に乏しい材料どうし組み合わせる場合)に、本発明の効果が十分に奏される。
溶融塊30の大きさは、用毛束3の所望の抜け強度(JIS S3016に準拠で8N以上)を確保する上では、植毛孔21の断面積(熱変形後の植毛孔21の断面積)の1.05倍以上が好ましい。
被覆材4は、植毛基部20と一体化可能な材であれば、特に制限はない。被覆材4は、植毛基部20と同じ材とすることもできるし、異なる材としてもよい。
本実施形態の歯ブラシ1は、植毛孔21の開口周縁部210及び開口内周面部211が溶融変形されて用毛束3の外周31に密着されているため、溶融塊30を形成するときや被覆材4の樹脂充填の際の樹脂洩れが抑えられ、用毛束3の抜け強度が高く植毛状態も良好である。
次に、本発明のブラシの製造方法の第1実施形態を、前記歯ブラシ1の製造方法に基づいて説明する。
先ず、図2(a)に示すような、先端部に植毛基部20を有する歯ブラシ本体2を成形する。歯ブラシ本体2の成形には、図2(b)に示すような、歯ブラシ本体2の形態に対応したキャビティ11及びキャビティ11に通じる樹脂注入路12を有する成形金型10を用いる。そして、成形金型10を射出成形機(図示せず)にセットし、所定の射出成形圧で樹脂注入路12から該キャビティ11内に熱可塑性樹脂(図示せず)を溶融状態で射出し、冷却、固化させた後に脱型する。
図3に示すように、溶融変形させる前の植毛孔21どうしの間隔dは、少なくとも0.3mm以上とするのが好ましく、0.5mm以上とするのがより好ましい。植毛孔21どうしの間隔が狭すぎると、植毛孔21への用毛束3の挿入に支障を来したり、植毛基部20の強度が低下したり、植毛基部20の成形時における樹脂の流路の確保が困難になるおそれがある。
図3に示すように、熱変形させる前の植毛孔21の上側の開口周縁部210には、上方に向けて拡開するテーパー状の部分が設けられていることが好ましい。この部分のテーパーの角度αは、20〜120°、特に30〜90°であることがより好ましい。角度αを好ましい範囲に設定すると、植毛孔21への用毛束3の挿入がより容易となる。また、開口周縁部210を溶融変形させたときに、植毛孔21の深い位置で用毛束3の外周31と開口周縁部210及び開口周縁部210に連なる開口内周面部211を隙間なく確実に密着させることができる。また、前記テーパー状の部分の深さ方向の寸法Lは、0.3〜2mm、特に0.5〜1.5mmが好ましい。
次に、図4に示すように、前記植毛孔21に前記用毛束3を挿入する。植毛孔21への用毛束3の挿入方法に特に制限はないが、切断済みの用毛を所定本数束ねて挿入する方法が好ましい。用毛束3の挿入時には、植毛孔21に対応した位置に挿入孔130を有する用毛束保持治具13を用いることが好ましい。植毛基部20の上面からの用毛束3の突出長さは、所望の大きさの溶融塊が得られるように設定する。
次に、図5(a)に示すように用毛束3が用毛孔21に挿入された状態で、図5(b)に示すように植毛孔21の開口周縁部210を非接触式溶融手段(図示せず)で加熱する。そして、図5(c)に示すように、開口周縁部210及びこれに連なる開口内周面部211を溶融変形させて植毛孔21の上方部の開口面積を狭くし、開口周縁部210及び開口内周面部211を用毛束3の外周31に密着させる。この開口周縁部210及び開口内周面部211の用毛束3の外周31への密着は、樹脂の溶融流動、溶融後の固化収縮及び樹脂の弾性変形等による。
前記溶融流動については、開口周縁部にテーパー状の部分があることで、溶融樹脂が該部分に沿って用毛束方向に流動する為、用毛束と植毛孔の変形密着がより効果的になされる。
次に、図5(d)に示すように、用毛束3の片端部を前記非接触式溶融手段で溶融し、図5(e)に示すように、溶融塊30を形成して当該溶融塊30と植毛孔21の開口周縁部210とを固着させる。このとき、溶融塊30を押圧せずに形成すると、用毛束3に応力がかからないので用毛のねじれや乱れが発生せず、より程度の高い植毛状態が達成される。押圧手段(図示せず)で用毛束3の配向に影響を与えない範囲で溶融箇所を押圧し、溶融塊30と開口周縁部210との密着性をさらに高めることもできる。
前述の開口周縁部210及び開口内周面部211の溶融変形並びに用毛束3の片端部の溶融は、交互に行ってもよく、所定位置の植毛孔21の群について開口周縁部210及び開口内周面部211の溶融変形を行った後に、当該植毛孔21に挿入された用毛束3の片端部を溶融させて溶融塊30を形成してもよい。
本実施形態では、前記非接触式溶融手段による前記開口周縁部210及び前記開口内周面部211並びに溶融塊30の形成手段として、所定のレーザー発振器からレーザービームを照射する方法が採用されている。この方法は、個々の溶融塊を必要形状に精度良く且つ効率よく形成する上で好ましい。
本実施形態においては、レーザー発振器から結像レンズに至るレーザー光の光路において、植毛孔21及び各用毛束3の片端部の断面形態に応じ、予め記憶部に登録された照射パターン(走査パターン)に基づいて、コントローラーが前記光路内に配された反射鏡の角度をサーボー制御するとともにフォーカスレンズの位置を制御することで、結像レンズから照射されるレーザービームを正確に各用毛束3の片端部に走査照射する。
前記レーザービームのビームの太さ(ビーム径)は、植毛孔21及び用毛束3の断面形態、数、位置等に応じて適宜設定する。
本実施形態では、個々の植毛孔21の開口周縁部210及び個々の用毛束3の片端部に走査照射するために、ビーム径は0.1〜4mmであることが好ましい。なお、レーザービームのエネルギーを高めて細かな走査形態で、個々の植毛孔21の開口周縁部210及び開口内周面部の溶融変形並びに個々の用毛束3に溶融塊30を形成する場合は、0.1〜1mmであることがより好ましい。
前記レーザービームの照射パターンについては、前記各用毛束3の用毛の長さ、各用毛束3の断面寸法、各用毛束3の植毛基部20における植毛位置、各用毛束3の植毛基部20に対する角度、各用毛束の用毛密度、各用毛束の用毛の種類(太さ、色(光吸収率))や先端形状等に基づいて、最適なパラメーター(走査軌道、照射スポット径、照射熱量、照射時間、走査速度、走査ピッチなど)を設定し、個々の用毛束に対応した走査照射行うことで、良好な溶融塊の形成がなされる。
例えば、図6(a)に示す略円形の断面形態の植毛孔21に挿入された用毛束3において、図6(b)に示すように植毛孔21の開口周縁部210に沿った軌道R1でレーザービームを走査照射する。そして、図6(c)に示すように、開口周縁部210及び開口内周面部211を溶融変形させる。その後、図6(d)に示すように、ビームのスポット径に応じた所定ピッチで用毛束3の片端部の中央部から外側に渦巻状の軌道R2で走査照射する。これにより、図6(e)に示すように、最適な溶融塊30の形成を行うとともに、当該溶融塊30と開口周縁部210と密着させる。
レーザービームの走査ピッチは、レーザービームのスポット径、走査速度、又は出力にもよるが、0.05〜2mmとすることが好ましい。
また、レーザービームの走査速度は、開口周縁部210及び開口内周面部211の溶融変形並びに溶融塊30の形成に必要な熱容量と溶融時間を確保する点から60〜800mm/秒(出力12〜50Wにおいて)であることが好ましい。
前記レーザービームの照射パルスは、高い出力が得られ、且つパルス化が図れる点から、1〜10kHzであることが好ましい。また、前記レーザービームの出力は、レーザービームの走査形態への対応性と簡素な設備の点から、10〜100Wであることが好ましい。
照射するレーザービームは、前記開口周縁部210及び開口内周面部211並びに用毛束3の片端部を溶融させることができる出力を発生するものであれば、そのレーザービームの発生源は特に制限はない。該レーザービームの発生源としては、CO2、Ar、TEA CO2、エキシマ、He−cd、YAG等が挙げられ、これらの中でも、プラスチック材料を効率良く溶融する点ではCO2が好ましい。
本実施形態では、小径のレーザー光で、個々の植毛孔21の開口周縁部210及び用毛束3の片端部に、照射するパラメーターを変化させ、最適な溶融条件にて開口周縁部210及び開口内周面部211の溶融変形させた後、溶融塊30を形成する。このため、例えば、各用毛束3の突出長さが異なる場合には、突出量の多い形態、又は用毛束断面積の大きい形態に対しては、走査軌道、照射時間、走査ピッチなどのパラメーターを変更し、走査照射時により多くの熱量を加え、適切に溶融塊30を形成する。用毛束3の突出量が少なく、用毛束3の断面積が小さい形態では、前記と逆にパラメーターを変化させ、走査照射時に加える熱量を少なくする。特に、一つの用毛束3の片端部の形態において、個々の用毛の突出量が変化している場合(例えば、一つの用毛束3の片端部の断面が斜めになっていたり、凹凸を有している場合)には、その高い部分を一度走査照射し、さらに片端部の全体を再度重ねて走査照射することで、高さが均一な溶融塊30を形成することができる。
レーザービームの走査照射は、用毛束3の高い部分(多く溶融させたい部分)に集中して熱量を与えることができるほか、走査ピッチを部分的に狭くしたり、走査速度を部分的に変更し、必要な部分に集中して溶融熱量を多く加えることができるため、その特徴を活した適切な形態の溶融塊を形成することができる。
レーザービームの走査照射で、植毛孔21の開口周縁部210を加熱し、溶融変形させる際は、個々の植毛孔21の大きさや形にあわせた適切な照射範囲が選択可能であり、又、必要により、該開口周縁部210の周囲をさらに部分的に追加照射することで、融解した樹脂の流動量や流動状態の細かい制御が可能であり、最適な溶融変形と開口周縁部210及び開口内周面部211の用毛束3の密着状態を実現できる。これらの点からもレーザービームによる走査照射が非常に好ましい形態である。なお、レーザービームの照射による開口周縁部210の好ましい溶融範囲(幅)は、照射する部位の状況により、適宜調整することができる。該溶融範囲(幅)は、例えば、植毛孔21の開口周縁部210の近傍に0.3〜1.5mm、好ましくは0.4〜1mmとすることが好ましい。
非接触式溶融手段としてレーザービームを用いると、溶融塊30の形成時にかかる用毛への応力も低く抑えることができる。さらにレーザービームでは、溶融塊30の形成時に、溶融する箇所のみに熱を加え、加熱不要な部分には熱を加えないようにすることができる。また、植毛基板20の植毛孔開口周縁部210の溶融についても、狭い範囲での集中溶融が可能であり不要な部分への熱影響が少ない。これらの点からも、熱風方式や全体的に熱源でプレスする方式に比べ、植毛基部20の変形やそりが極めて小さい歯ブラシの製造が可能となる。
植毛孔21の開口周縁部210及び開口内周面部211と用毛束外周との溶融変形による密着状態は、例えば、用毛束を植毛基部から取り外して、植毛孔の開口内周面部211の形状が取り外した用毛束の外周形状に相似状態になった部分が存在する事で確認できる。
前記レーザービームの照射は、図7に示すように、マスクプレート14で起立壁部200を遮蔽し覆った状態で行うことが好ましい。このようにマスクプレート14を用いことで、植毛基部20における溶融の不要な部分にレーザービームが照射されることを防ぐことができるほか、レーザーが発する熱の影響で植毛基部20のそりや変形を防止することができる。
レーザービームの照射による、開口周縁部210及び開口内周面部211の溶融変形並びに溶融塊30の形成の際は、マスクプレート14にスリット状のノズル140を有するものを用い、当該ノズル140から不活性ガスの気流を吹き付けながらレーザービームを照射し、溶融塊30の形成中に溶融塊30及び植毛基部20を冷却するとともに、不活性ガス雰囲気又は低酸素濃度雰囲気下で溶融塊30を形成することが好ましい。なお、該気流の吹き付けは、開口周縁部210及び開口内周面部211の溶融変形並びに溶融塊30の形成直後に行うこともできる。
本実施形態では、個々の用毛束3毎に走査レーザー方式で溶融塊をつくり、さらに気流で随時冷却できるため、溶融塊30同士が連なった状態でも溶融塊の収縮は個別に行われる。このため、用毛束の植毛角度のズレを防止することができる。
また、溶融塊形成時における気流の吹き付けによって用毛の焦げ、変色を防止することができるとともに、用毛の溶融樹脂がマスクプレート14へ付着することを防止することができる。吹き付ける該不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が挙げられる。
次に、被覆材4で溶融塊30を被覆する。溶融塊30の被覆は、図8に示すように、用毛束3が固着されたブラシ本体2を、用毛束保持治具13と共に射出成形装置15に取り付けて、植毛基部20に前記被覆材4用の樹脂を充填し、固化させて行う。
そして、被覆材4による溶融塊30の被覆後、用毛束保持治具13を射出成型用金型から取り外し、さらに、歯ブラシ1を用毛束保持治具13からはずしてその製造を完了する。
以上説明したように、本実施形態の歯ブラシ1の製造方法によれば、歯ブラシ1を好適に製造することができる。
次に、本発明のブラシの製造方法の第2実施形態を前記歯ブラシ1の製造方法に基づいて説明するが、この第2実施形態の歯ブラシの製造方法は、歯ブラシ1の製造工程における前記開口周縁部210及び前記開口内周面部211の溶融変形並びに溶融塊30の形成工程が異なる以外は、第1実施形態の歯ブラシ1の製造方法と同じである。従って、以下の説明では、該工程についてのみ説明する。
図9は、本発明のブラシの製造方法の第2実施形態による歯ブラシ1の製造工程における、前記開口周縁部210及び前記開口内周面部211の溶融変形並びに溶融塊30の形成工程を模式的に示したものである。図9において、前記第1実施形態と共通する部分については同一符号を付している。従って、特に説明のない部分については、前記第1実施形態の説明が適宜適用される。
第2実施形態のブラシの製造方法は、前記開口周縁部210及び前記開口内周面部211の溶融変形並びに前記溶融塊30の形成を、非接触式溶融手段に代えて、接触式溶融手段で行うものである。図9(a)に示すように、本実施形態では、熱プレス手段16が接触式溶融手段として用いられる。この熱プレス手段16は、開口周縁部210を溶融変形させる筒状の第1加熱部材161と第1加熱部材161内で上下動可能に配された第2加熱部材162とを備えている。第2加熱部材162の先端部は、所望の局面加工が施されており、当該先端部で溶融塊30を形成する。
そして、図9(a)に示すように、熱プレス手段16の第1加熱部材161を開口周縁部210に当接させて開口周縁部210及び開口内周面部211を加熱し、図9(b)に示すように、開口周縁部210及び開口内周面部211を溶融変形させて用毛束3の外周31に密着させる。このときの第1加熱部材161の厚みtzは、植毛孔の大きさや植毛孔ピッチの状態により適宜変化させることができるが、部材の強度や加熱溶融範囲を考慮すると、tzは0.4〜1.5mmが好ましい。また、加熱溶融状態の最適化のため、第1加熱部材161の温度は適宜調整する。その温度範囲は、第1加熱部材161の加圧力条件と前記温度条件とを考慮した上で適宜設定することができる。該温度は、例えば、150〜250℃が好ましい。その後、図9(c)に示すように、第1加熱部材161を退避させ、第2加熱部材162を用毛束3の片端部に当接させる。そして、図9(d)に示すように、所望の形状の溶融塊30を形成する。なお、第1加熱部材161と第2加熱部材162の退避の際は、加熱部材に植毛基部20(開口周縁部210)の樹脂や溶融塊30の樹脂が付着する事を防止する上で、該退避前に第1加熱部材161と第2加熱部材162を気流等で冷却し、その後に退避させることが好ましい。
第2実施形態の歯ブラシ製造方法においても、前記第1実施形態の歯ブラシ1の製造方法と同様に、歯ブラシ1を好適に製造することができる。
以上のように、第1、第2実施形態により、植毛孔周縁部210を溶融変形(孔面積の減少)させ、用毛束3の外周31に密着させることで、第1の課題である樹脂洩れ不良を抑えることができるとともに、第2の課題である用毛束の抜け強度についても、所望の抜け強度の安定化が確保された。
本発明は前記実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
本発明のブラシの製造方法は、前記実施形態のように、植毛基部の開口周縁部及び開口内周面部を溶融変形させて用毛束の外周に密着させた後、用毛束の片端部に溶融塊を形成して該溶融塊と植毛基部の開口周縁部とを固着させ、しかる後、溶融塊を充填樹脂で被覆して一体化することが好ましいが、例えば、溶融塊が形成された植毛基部に板状部材を接着等により接合一体化することもできる。
また、本発明は、前記実施形態のように、植毛基部における植毛孔の開口周縁部に、テーパー状の部分を設けておくことが好ましいが、開口周縁部にテーパー状の部分を設けなくてもよい。
また、前記非接触式溶融手段による開口周縁部及び用毛束の片端部の溶融は、前記実施形態のように、レーザービームを移動させて走査させて行うことが好ましいが、レーザービームを固定し、植毛基部を移動させてもよい。
また、レーザービームを走査させず、全体又は部分的に照射しても良い。この場合はレーザーの光源を部分的に規制する遮蔽機構で適切な照射形状を確保することが好ましい。
また、前記非接触式溶融手段には、ハロゲンランプ等の光源を備えたものを採用することができ、該光源から発せられる光を集光させることで、レーザービームと同様の効果を得ることができる。この場合は、前記同様に、集光した光源を固定し、植毛基部を移動する方式が、装置構成上好ましい。また、これ以外に、熱風の送風手段を備えた非接触式溶融手段を採用することもできる。
接触式溶融手段には、前記第2実施形態のような部分的な熱プレス手段以外に、全体的な熱プレスでも条件や熱プレス形状等を適宜設定することで本発明の効果が得られる。
また、前記開口周縁部及び開口内周面部を超音波で溶融変形させる溶融部と、前記用毛束の片端部に溶融塊を形成する溶融塊形成部を備えたものを採用することもできる。
また、前記非接触式溶融手段と、前記接触式溶融手段とを適宜組み合わせて前記溶融変形及び前記溶融塊形成を行うこともできる。
また、開口周縁部の溶融変形は、第1及び第2実施形態のように、用毛束の片端部の溶融の前に行なう事が好ましいが、溶融条件及び溶融手段を調整する事で、用毛束の片端部の溶融と同時または、用毛束の片端部の溶融の後に開口周縁部の溶融変形を行なう事もできる。
また、起立壁部は、前記実施形態のように植毛基部の外縁部に植毛孔を囲繞するように全周に亘って設けることが好ましいが、起立壁部は、外縁部の一部に設けてもよいし、全く設けなくてもよい。
また、本発明は、前記実施形態のように、用毛束3は、植毛基部20の背面側から植毛孔21に挿入することが好ましいが、植毛基部の正面側から植毛孔に挿入することもできる。
また、本発明は、前記実施形態におけるように、予め所定長さに切断された用毛を用いることが好ましいが、リールに巻きとられた用毛束を用いることもできる。この場合には、用毛束を植毛基部の正面側から植毛孔に挿入し、突出させた用毛束の片端部を溶融手段で溶融させて溶融塊を形成するとともに該溶融塊と前記植毛孔の開口周縁部とを固着させた後、用毛束を所望の長さに切断することが好ましい。
本発明は、歯ブラシ、ヘアブラシ、マッサージブラシ、洗浄ブラシ、その他各種のブラシ及びその製造方法に適用される。
本発明のブラシの一実施形態を模式的に示す図であり、(a)は側面図、(b)は要部の側断面図、(c)は用毛束の植毛状態を示す部分平断面図である。 本発明のブラシの製造方法の第1実施形態において用いられる歯ブラシ本体の成形金型及び歯ブラシ本体を模式的に示す図であり、(a)は歯ブラシ本体の側断面図、(b)は成形金型の断面図である。 図2(a)の歯ブラシ本体の先端部の形態を模式的に示す要部側断面図である。 図2(a)の歯ブラシ本体の植毛孔に用毛束を挿入した状態を模式的に示す要部側断面図である。 レーザービームの走査照射にかかる工程を模式的に示す要部拡大断面図であり、(a)は用毛束を挿入孔に挿入した状態を示す図、(b)は開口周縁部へのレーザービームの照射状態を示す図、(c)は開口周縁部及び開口内周面部の溶融変形状態を示す図、(d)は用毛束の片端部へのレーザービームの照射状態を示す図、(e)は溶融塊が形成された状態を示す図である。 レーザービームの走査照射にかかる工程を模式的に示す図であり、(a)は用毛束を挿入孔に挿入した状態を示す図、(b)は開口周縁部へのレーザービームの走査照射の軌道を示す図、(c)は開口周縁部が用毛束の周縁部に密着した状態を示す図、(d)は用毛束へのレーザービームの走査照射の軌道を示す図、(e)は溶融塊が形成された状態を示す図である。 マスクプレートを用いた溶融塊の形成工程を模式的に示す要部断面図である。 被覆材による溶融塊の被覆工程を模式的に示す要部断面図である。 熱プレス手段による植毛基部の溶融変形及び溶融塊の形成工程を模式的に示す要部拡大断面図であり、(a)は開口周縁部の溶融変形工程を示す図、(b)は開口周縁部及び開口内周面部の溶融変形状態を示す図、(c)は用毛束の片端部への溶融塊の形成状態を示す図、(d)は溶融塊が形成された状態を示す図である。
符号の説明
1 歯ブラシ
2 ブラシ本体
20 植毛基部
200 起立壁部
21 植毛孔
210 開口周縁部
211 開口内周面部
3 用毛束
30 溶融塊
31 外周
4 被覆材
10 成形金型
11 キャビティ
12 樹脂注入路
13 用毛束保持治具
14 マスクプレート
15 射出成形用金型
16 熱プレス手段
161 第1加熱部材
162 第2加熱部材

Claims (5)

  1. 植毛孔を有する植毛基部の該植毛孔に、前記植毛基部を構成する材との溶解度パラメータの差が1以上の材によって構成される用毛束を挿入した後に、前記植毛孔から突出する前記用毛束の片端部を加熱して溶融塊を形成し、前記溶融塊を被覆材で被覆するブラシの製造方法であって
    前記植毛孔に前記用毛束を挿入した後に、該植毛孔におけるテーパー状の部分を設けた開口周縁部及びこれに連なる開口内周面部を溶融変形させて前記植毛孔の上方部の開口面積を狭くし、前記開口周縁部及び前記開口内周面部を前記用毛束の外周に密着させた後、
    前記用毛束の片端部に前記溶融塊を形成して該溶融塊と前記開口周縁部とを固着させるブラシの製造方法。
  2. 前記開口周縁部を非接触式溶融手段で溶融させる請求項1記載のブラシの製造方法。
  3. 前記非接触式溶融手段がレーザービームであり、該レーザービームを走査させながら該レーザービームを前記開口周縁部に照射して該開口周縁部及び該開口周縁部に連なる開口内周面部を溶融変形させる請求項2記載のブラシの製造方法。
  4. 前記開口周縁部を熱プレス手段で溶融させる請求項1記載のブラシの製造方法。
  5. 前記熱プレス手段が、前記開口周縁部を溶融変形させる第1加熱部材と前記溶融塊を形成する第2加熱部材とを備えており、前記第1加熱部材で前記開口周縁部を溶融変形させた後に、前記第2加熱部材で前記溶融塊を形成する請求項4記載のブラシの製造方法。
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