JP4251247B2 - 復水装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は蒸気タービンの排気を空冷式復水器で冷却する復水装置に関し、詳しくは外気温度の上昇に伴う空冷式復水器の真空度低下を防止する復水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
蒸気タービンにより発電機を駆動して発電する火力発電設備において、蒸気タービンの出力は入口側蒸気圧力と排気圧力の差に比例する。そこで通常蒸気タービンの排気は復水器により凝縮して圧力降下させる。
臨海地域や大きな河川近くに設置される火力発電所では大量の冷却水が得られるので水冷式の復水器が多く設置される。ところがそのように冷却水を豊富に得られない地域に設置される火力発電所では空冷式復水器が使用される。この空冷式復水器は、排気が流通する多数のチューブとその外面に固定された多数のフィンとによりコアを構成し、そのコアに冷却風を送るファンが設けられたものである。図2は従来の空冷式復水器を使用した復水装置による火力発電装置を示すプロセスフロー図である。ボイラ1で発生した高圧蒸気は高圧蒸気管2により高圧タービン3に導入され、そこから排出される低圧蒸気は低圧蒸気管4により低圧タービン5に導入される。低圧タービン5からの排気は排気管6を経て空冷式復水器7に導入され、そこで外気により冷却されて凝縮し、復水となって給水管8から再びボイラ1に戻される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に水冷式の復水器は冷却水温度が安定しているので、季節変化や天気の変動により外気温度が変化しても冷却能力には殆ど影響を与えない。しかし空冷式復水器は放熱管と外気の接触による熱交換作用を利用するので、外気温度の変化により冷却能力が変動し、特に外気温度の高い夏期などは冷却能力が大幅に下がり、空冷式復水器における真空度の低下という現象が起こる。夏期は発電需要が多いにも拘わらず、このように空冷式復水器の真空度が低下すると、蒸気タ−ビン(図2の例では低圧タービン5)における蒸気の膨張仕事量が減少して出力低下を招く。蒸気タ−ビンの定格出力を維持するにはボイラからの蒸気量を増加する必要があるが、その場合には発電プラントの総合効率が低下する。
そこで本発明は、空冷式復水器を備えた復水装置におけるこのような問題を解決することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する請求項1に記載の発明は、蒸気タービンの排気を空冷式復水器で冷却する復水装置において、冷却水をスプレーする散水手段9により、蒸気タービンから空冷式復水器7への排気管6を冷却するようにしたことを特徴とするものである。
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の復水装置の好ましい実施の形態であって、外気温度の上昇に比例して散水手段9による冷却量を増加させるか、または外気温度が設定値を越えたときに散水手段9による冷却を開始もしくは冷却量を増加させるように構成されていることを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面により説明する。図1は本発明の復水装置を使用した火力発電装置を示すプロセスフロー図であり、図2と同じ部分には同一符号が付されている。本発明では低圧タービン5から排出される排気を空冷式復水器7に導入するための排気管6に散水手段9が設けられる。この散水手段9は所定長の排気管6の外周部に冷却水をスプレーする散水ノズル10と、散水ノズル10に冷却水を供給する冷却水管11と、冷却水管11に設けた供給ポンプ12および調節弁13と、冷却水を貯蔵する水槽14を有している。なお、排気管6は一例として、その直径が1m60cm程で、全長が16m〜20m程のものである。そこで、好ましくは、散水ノズル10はその大きな排気管6の全周に可能な限り均一に散水ができるように設置する。
さらには、排気管6の下方に冷却水回収設備を設け、そこで回収した冷却水を比較的小容量のクーリングタワー等の冷却装置で冷却してから水槽14に戻すことにより、冷却水を循環使用するようにしてもよい。
【0006】
調節弁13は外気温度を検出する温度検出器15からの温度信号に応じた制御信号を出力する温度制御器16により制御される。すなわち外気温度が設定された値より上昇するとそれに比例して温度制御器16の出力が増加し、調節弁13の開度が大きくなって冷却量が増加し、逆に外気温度が設定された値より低下すると温度制御器16の出力がそれに比例して減少し、調節弁13の開度が小さくなって冷却量が減少するようになっている。
また別の方法として、外気温度が設定温度を越えたときに作動する温度スイッチを設け、その作動時に調整弁13を開けて散水手段9による冷却を開始させるか、または該温度スイッチの作動時に低開度から高開度に切り換えて散水手段9による冷却を増加させるような2段階制御方式を採用することもできる。
【0007】
上記のように温度制御器16を使用する代わりに、真空度制御器を使用することもできる。すなわち真空検出器により空冷式復水器7内の真空度を検出し、その検出値が予め設定された真空度になるように真空度制御器が調整弁13を制御するように構成する。なお真空度の代わりに排気管6の圧力を検出して同様な制御をさせてもよい。
さらに別の方法として、調節弁13を手動操作弁とし、外気温度の値に応じて随時散水手段9による冷却量を変化させることもできる。このような構成は外気温度が比較的緩やかにしか変動しないような場合に適しており、装置が簡便になるという利点がある。
【0008】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載の復水装置は、冷却水をスプレーする散水手段により蒸気タービンから空冷式復水器への排気管を冷却するようにしたことを特徴とするものである。それによって外気温度が上昇し空冷式復水器の冷却能力が低下したとき、その低下を散水手段の冷却作用によって補償することができる。そのため、外気温度が上昇しても空冷式復水器の真空度低下を防止して蒸気タービンの出力低下を回避することができる。また水の冷却効果に加えて水の一部が蒸発する際の蒸発潜熱も利用できるので、より少ない冷却水で効率よく排気を冷却することができる。
さらに、散水手段に使用される冷却水は水冷式復水器における冷却水に比較して極めて少量でよく、冷却水を大量に得られない地域でも簡単に設置できる。しかも冷却水量が少ないので、比較的小容量のクーリングタワーなどの冷却装置で冷却して、その冷却水を循環使用することもできる。
【0009】
また請求項2に記載の復水装置は、外気温度の上昇に比例して散水手段9による冷却量を増加させるか、または外気温度が設定値を越えたときに散水手段9による冷却を開始もしくは冷却量を増加させるように構成されていることを特徴とするものである。それによって空冷式復水器の真空度を安定化し、蒸気タービンの出力変動をより少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の復水装置を使用した火力発電装置を示すプロセスフロー図。
【図2】従来の空冷式復水器を使用した復水装置による火力発電装置を示すプロセスフロー図。
【符号の説明】
1 ボイラ
2 高圧蒸気管
3 高圧タービン
4 低圧蒸気管
5 低圧タービン
6 排気管
7 空冷式復水器
8 給水管
9 散水手段
10 散水ノズル
11 冷却水管
12 供給ポンプ
13 調節弁
14 水槽
15 温度検出器
16 温度制御器
Claims (2)
- 蒸気タービンの排気を空冷式復水器7で冷却する復水装置において、冷却水をスプレーする散水手段9により、蒸気タービンから空冷式復水器7への排気管6を冷却するようにしたことを特徴とする復水装置。
- 外気温度の上昇に比例して散水手段9による冷却量を増加させるか、または外気温度が設定値を越えたときに散水手段9による冷却を開始もしくは冷却量を増加させるようにした請求項1に記載の復水装置。
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JP14534599A JP4251247B2 (ja) | 1999-05-25 | 1999-05-25 | 復水装置 |
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JP14534599A Expired - Fee Related JP4251247B2 (ja) | 1999-05-25 | 1999-05-25 | 復水装置 |
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