JP4250526B2 - 磁界強度を調節可能なスパッタリングマグネトロン装置 - Google Patents

磁界強度を調節可能なスパッタリングマグネトロン装置 Download PDF

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Description

発明の分野
この発明は、スパッタリングマグネトロン装置に関し、特に、スパッタリングマグネトロンの磁気出力を調節してターゲット面の領域での可変の磁界強度を実現するための装置および方法に関する。
発明の背景
犠牲ターゲットから材料を放出し、それを受入れ基板に膜として堆積するための技術の実現が知られている。1つのそのような技術は、当該技術分野ではスパッタ堆積として知られており、たとえば、コンピュータハードドライブまたは記憶装置もしくはガラスへの光学コーティングを製造するときに使用可能な薄い膜を堆積するのに特に有用である。
既知の(非マグネトロン)ダイオードスパッタリング技術では、ターゲット(カソード)に正の気体イオンが射突する。イオンとターゲットとの間の衝撃によって真空チャンバ内で射突が起こり、中性のカソード原子(すなわち、スパッタ粒子)が二次電子とともに放出される。カソードの暗い空間内で電子が加速すると、高エネルギの電子は、非弾性衝突によって新しいイオンを主に作り出す。それらは、ターゲットからあらゆる方向に排出され、これら粒子の一部はチャンバを横切り、基板に堆積されて薄い膜を形成する。
この機構にはいくつかの欠点があり、これらが相重なってシステムの物理的な構成およびスパッタパラメータの範囲を制限する。さらに、高エネルギの原子の衝撃による基板の過度な加熱の問題を緩和するための冷却装置が知られているが、この問題を避けるのは難しい。
ダイオードスパッタ堆積技術は、平板カソードの後ろに永久磁石を直接導入することで1970年代に改良された。これら磁石は、磁界線が平行でかつ正確にカソード面の前にあるように配置される。平板マグネトロン技術は、円筒形マグネトロンの発明によって、80年代初期にさらに拡張された。この場合、円筒形のカソード管は、平板マグネトロンで使用されるものと同様に、静止した磁石構成のまわりで回転する。
マグネトロン装置の1つの種類が平板マグネトロンであり、この一例がUS4,818,358に記載されている。ここでは、磁石のアレイが、長方形の平板マグネトロン上に2つの湾曲したレーストラック(racetrack)を形成するように方向付けられる。平板マグネトロンは長方形の形状に限定されず、円形であってもよく、位置的に固定された磁石を使用するそのような装置がUS5,262,028に開示されている。
別の平板マグネトロンがWO 99/226274に開示されており、この開示をここに引用により援用する。この出願では、磁石アセンブリがターゲットに対して動きかつ可動の磁石を備えた平板マグネトロンとして見なすことのできる、平板マグネトロンが提案される。
さらに別の種類のマグネトロンは円筒形マグネトロンと称される。1つのそのような装置がWO 99/54911に開示され、この開示をここに引用により援用する。この場合、磁石アセンブリは静止しており、ターゲットは回転する円筒の形である。
マグネトロンスパッタリングでは、負に荷電したターゲット面から出発する電子は、(
磁界内で荷電粒子が動く結果としての)付加的なローレンツ力を受け、これによってターゲット面に沿った経路に押しやられる。結果として、これら電子は、ターゲットの近くで気体原子との電離衝突に利用され得る。これによって、濃いプラズマ(さらに多くの電離)が生じ、高エネルギの電子の喪失が低減し、低い圧力での動作が可能となる。これら特徴のすべてによって、効率の高いスパッタプロセスが作られ、基板および堆積システムの構成の欠点が低減する。
この特徴を最適に使用するため、磁界線がターゲット面に対して平行であるべき閉ループ磁界トンネルを作ることが重要である。この原理の一般的な実施例が、磁界線および電子の動きの方向の詳細とともに図1に非常に概略的に示される。
電子はターゲットの表面に対して垂直に、すなわち、z軸に沿ってターゲットから出発するため、ローレンツ力は、z軸に対して垂直な平面、すなわち、x−y平面にある磁界線に対して最大になる。z軸上の固定された高さについて、x軸に沿ってx−y平面の磁界ベクトルの大きさ(Bxとして示される)を評価すると、図2に示される曲線が得られる。
図2の最も左および最も右で偏位が小さいのは、レーストラックの外側で閉じる磁界線によるものである(図1の外側の磁界線も参照のこと)。主な偏位A1は、図1の外側左および中央の磁石によって形成され、負である。なぜなら、磁界ベクトルの方向付けがx軸と反対だからである。その絶対値は磁石の中間の近くで最大となる。磁界線がターゲット面に対して平行になるのはまさにこの点である。中央の磁石と外側右の磁石との間で、Bxの値は正になる。マグネトロン動作の効率は、面積A1およびA2が示度である電子の磁気ボトリング(magnetic bottling)によって規定される。面積A1はおよびA2は、目的によっては交換可能と見なされることがあり、このような状況では、参照を単純にするために、汎用的な参照Aiで置き換えられる。Aiが使用される場合、A1およびA2のどちらかまたは両方によって適宜置き換えられる。レーストラックは閉ループ磁界トンネルを形成するため、Aiの面積の均一性は重要である。ある場所(たとえば、レーストラックの折り返し)で、Aiの面積が非常に小さいかまたは形状が崩れていると、電子はレーストラックから失われ、スパッタリングプロセスの電離効率が大きく変化し得る。たとえば、増加または減少し得る。結果として、y軸(図1および2には図示せず)に沿ったAiの面積の高い均一性が最大のマグネトロンの効率を得るために重要である。たとえば、A1およびA2がある特定のy軸の場所で非常に小さい場合、偏ったスパッタ率および基板へのコーティングの局所的な差が予想される。図3は、ターゲットの長さ(すなわち、y軸)に沿ったあり得る不均一な磁界強度面積を示す。
図3では、3つの異なるゾーンが区別できる。ゾーン1は、A1およびA2の面積が同様でありかつターゲットの長さに沿って比較的一定である理想的な事例である(折り返しに対応する両極端でのゼロの値は考慮しない)。ゾーン2では、|A1|+|A2|の中間値は、ゾーン1の合計に相当する。結果として、ゾーン1およびゾーン2におけるスパッタ歩留まりは、基板を両方のスパッタゾーンAi上を通って動かすことに相当する。一方、基板が静止している場合、ゾーン2の面積A2と比較して、面積A1上にある基板にはいくぶん厚い層があることが予想される。大面積をコーティングする場合は大抵、基板はターゲット全体にわたって動かされるため、合計が一定である限りレーストラックAiの対向するセクションでの差には注意が払われてこなかった。しかしながら、ターゲットの長さに沿った合計|A1|+|A2|(すなわち、ゾーン3)での重要な変化は、直接、コーティング層の厚みの比例的な変化につながる。しかし、合計|A1|+|A2|が一定であっても、|A1|および|A2|の間に大きな反対のばらつきがあると、これら局所的な変動によって、レーストラック全体で効率が失われることがある。
局所的に磁界強度を調整するためにさまざまな技術が開発されており、Aiの面積または形状はさまざまになっている。
a) 局所的な過度なターゲットの浸食を低減する方法として、磁気抵抗の低い材料で作られた磁気分流器をターゲットの下であってかつ内側および外側の磁極の間に挿入して置いてもよい(US4,964,968、US5,174,880、US5,415,754)。ある特定の事例(US5,685,959)では、分流器は、スパッタリングターゲットと磁束源との間で移動可能である。
b) ターゲットをより均一に浸食するための方法として(すなわち、ターゲット面に対して平行な動き)、磁石装置は、個々に動かすか(WO00/38214)または孔にいれて所望の位置に置き(US6,132,576)、磁石装置の形状を変化させることのできる複数の磁石セグメントを含む。
c) 堆積の厚みの均一性を向上するため(すなわち、ターゲット面に対して垂直な動き)、磁石アセンブリの磁石要素のターゲットの表面からの間隔は、さまざまであり得る(EP 0 858 095 A3)。
d) セグメントの磁石の各々は、上半分および下半分に分けられ、両方の半分の間に保持される隙間の空間は位置によって変わるため、磁界の均一性が増し、結果としてプラズマ濃度の均一性が増す(EP 0 661 728 A1、EP 0 762 471
A1)。
e) 磁界の分布を変えるために、複数の磁石が、規定された個々の固定された長さを備えた鉄の棒に個々に装着され、内側および外側にスライドすることのできる磁気的に導電性のピンを受入れるための孔を有する(US5,079,481)。
f) 永久磁石ではなく、幅広く調整可能な励磁電流を備えた電磁コイルを使用することで、広範な磁気特性を実現できる(US 4,500,409)。別個の電力制御を備えたいくつかの電磁石を組合せることで、別個に制御された放電が可能となる(US 4,595,482)。永久磁石を、ターゲットの後ろ(US 5,417,833)または基板の後ろ(US 5,439,574)にある電磁石と組合わせてもよい。
g) 磁石アセンブリは、磁石が上に装着された別個の磁石プレートからなり、少なくとも2つの磁石プレート(たとえば、1つは内側の磁石に対応し、1つは外側の磁石に対応する)が、互いに関して可動であり、アクチュエータによって動作される(US 5,980,707)。
h) ターゲットと磁石アセンブリとの間の距離を調節することによって、ターゲット面での磁束密度を調節して、ターゲットプレートが消費されるときにほぼ一定のスパッタリング条件を維持する(US4,309,266、US4,426,264)。
i) マグネトロン(すなわち、磁石アセンブリ)またはマグネトロンの一部分とスパッタリングターゲットとの間の距離を調節することによって、膜の厚みの均一性が向上する(EP 0 820 088 A3)。
j) 円筒形のマグネトロンを回転させ、中央の保持管と軟鉄の局片との間に小さな詰め板を追加するかまたは取除くこと(および、冷却水がターゲット管に沿って流れて戻る前にターゲット管の端部に運ぶこと)によって、ターゲットに対する磁石の間隔を局所的に調節する、図4に示される概念も知られている。
先行技術の欠点
a) 磁気分流器は、主な機能として、反対の極性の磁石間の磁界線を短絡する。これを行なうことによって、ターゲット上方の磁界強度は、磁気分流器の位置で局所的に減少する。このため、磁気分流器の最適な位置は、ターゲットのちょうど下方(または、中間の冷却支持プレートの下方)であり、かつ磁石の上方であることが好ましい。結果として、多くの場合、磁気分流器の設置を可能にするため、磁石構成とターゲットまたは冷却プレートの裏側との間に何らかの固定された空間が必要となる。しかしながら、これはターゲット上方の全体的な磁界強度を低下させる。なぜなら、磁石がターゲットからさらに遠くに変位されるためである。さらに、この技術では、磁界強度を減少させることしかできない。たとえば、図3に示されるように、全体的な磁界の輪郭に局所的な下降のみが見られる場合、残りの磁気構造全体を分流してこの局所的な下降を補償する必要があり、最終的な結果として、磁界強度全体的に低下する(すなわち、磁気ボトリング効果の悪化)。これは、磁界が局所的に高すぎるが低すぎない場合に、ゾーン2の問題およびゾーン3の問題に対する解決策を提供する(さもなければゾーン1および2を調節しなければならない)。
b)、c)、d)およびe)
個々の磁石、磁石部品または軟鉄部品の局所的な変位は、有用な選択肢であるが、何らかの機械的な限界によって適切な調節が妨げられることがある。冷却水を導くための銅管は、多くの場合、支持プレートの裏側に溶接されるか、またはろう付けされる。これら冷却チャネルの最適な場所は磁石の間である。なぜなら、ここがまさに熱が生成される場所(すなわち、プラズマレーストラックの場所)であり、かつターゲットにできるだけ近くになければならない磁石に冷却管が干渉しないためである。このことは、冷却チャネルが、しばしば反対の極性の磁石を互いに近くに置くのを妨げることを意味する。反対の極性の磁石を互いから遠くに設置することは、非常に限定されていることが多い。なぜなら、マグネトロンのハウジング内での磁石アレイの構成が小型であるためである。小型のマグネトロンでは、冷却水チャネルの問題は、特別な冷却プレートを設計することで回避することができる。しかしながら、大面積マグネトロンの場合は問題が残る。大面積マグネトロンでの一般的な選択肢は、軟鉄極片およびすべての磁石を冷却水に浸漬することである。しかしながら、腐食が激しいため、構成全体をコーティングするかまたは塗装して、瞬間的な劣化を防止しなければならない。この場合、個々の磁石の変位は非常に難しい。なぜなら、その都度、水の相互作用を防止するために何らかの再コーティングを行なわなければならないためである。磁石および極片を別個にコーティングするのが解決策である。磁石の変位後にも、すべての片をコーティングしなければならない。しかしここでも、コーティングを損傷することなく、極片上で磁石を変位させるのは非常に困難である。高い磁力のため、磁石は極片または隣接する磁石にかなり強い衝撃を与えることがあり、コーティングに擦り傷および破断を生じさせる。この結果、局所的な腐食および劣化が生じる。これは、所見を考慮に入れた、図3の種類のゾーン2およびゾーン3の問題に対する解決策である。
f) 電磁石の使用は、小型のサイズのマグネトロンに対して、好ましくは円筒形のマグネトロンに対してのみ可能である。それは全体的な磁界強度に影響し、局所的な変化ハ不可能である。さらに、それはマグネトロンの概念を複雑にし、大きな値上げに対応する。これはゾーン1、ゾーン2およびゾーン3に等しく影響し、局所的な不整合性に対する解決策を提供しない。
g)およびh) どちらも、磁界強度を変更するための価値のある選択肢である。しかしながら、どちらも全体的な強度に影響し、局所的な変更を行なうことはできない。これは、ゾーン1、ゾーン2およびゾーン3に等しく影響し、局所的な不整合性に対する解決
策を提供しない。
i) この構成は、真っ直ぐな磁石構造(たとえば、数学的な線)を曲線に沿って動かせるようにすることで、g)およびh)の可能性をいくぶん拡張する。この編成は、ターゲットの前で静止した基板をコーティングする場合に実現するとうまくいく。2Dターゲットの前のスパッタ歩留まりは、滑らかな表面に対応し、磁石構造の動きの方向に対して垂直な面を備えたその断面は常に真っ直ぐな線である。この技術では、局所的な隆起または下降は不可能である。これはゾーン2の問題には解決策とならないが、一部の単純な場合にゾーン3の問題に対する解決策を提供し得る。
j) 特に図4を参照すると、ブラケット12/水冷管10と軟鉄片16との間に詰め板を追加するかまたは取除くことで、磁石構造の高さを局所的に変化させることができる。しかしながら、実際の実現はかなり困難である。Aiの最大値と最小値との間に極端な差が必要な場合、詰め板14a〜dをまったく入れないことによってのみ磁界を減少させることができるが、詰め板14a〜dを増やしすぎることはできない。なぜなら、磁石17a〜dが回転するターゲット管に接触して回転を妨害してしまうからである。さらに詰め板14a〜dを追加するか、またはいくつかの詰め板14a〜dを取除くには、すべてのブラケット12を緩めてその変更を可能にする必要がある。たとえば、磁石17a〜dを局所的にターゲットに1mm近づけたい場合、図4(a)、(b)に示されるように、マグネトロンの各端部に各々0.5mmの2つの詰め板14a、bを導入しようと考えるだろう。しかしながら、保持管内の現在の応力の状態によって、管自身が予期せぬ変形を起こし(図4にこれも示される)、満足のいかない調節となることがあるが、これは再度組立て、ポンプダウンし、スパッタリングして均一性を分析して初めてわかる。さらに、完全に冷却水に浸漬された構造を扱うため、変更を行なう毎に、上述の劣化が起こり得る。これはゾーン3の問題に対してのみの解決策である。1つのブラケット12を小さな角度だけわずかに回すと横向きのスパッタリングになるが、A1およびA2の側の間のバランスは変わらない(よって、ゾーン2の問題は解決されない)。なぜなら、このシステムは円筒形のターゲット管の値側で使用されるためである。ターゲットが平板であれば、ゾーン2の問題も解決する。
関連技術は、1つの調節可能なマグネトロンシステム内でのさまざまな不整合性をすべて解決するための真の解決策を提供しないが、完璧な解決策は、さらに別の課題にも対処しなければならない。図3を調整によって図5に変形できたと仮定する。最終的な顧客が超均一な磁界の磁石棒に満足しない可能性は非常に高い。複雑な反応性スパッタリングプロセスを行なうスパッタコーティング機に均一性の高い磁石システムを導入すると、図6に示されるような層の厚みの輪郭に繋がり得る。
特に反応性スパッタ堆積プロセス中に、なぜ均一な磁界が不均一な層の厚みにつながるかを説明するための理由がいくつかある。
・真空ポンプ孔は基板の幅にわたって均等に分布せず、基板の両端部に局所的に存在することがある。
・気体入口の分布が均一ではない。特に反応性の気体(すなわち、酸素または窒素)は局所的にターゲット材料と反応し、結果として、局所的な酸化または窒化を起こし堆積率が大きく低下することがある。
・一部のアノードが他のものより効率がよく、濃いプラズマをある位置に動かすことがある。
・2つのマグネトロン間でのAC切換モードプロセスでは、2つのマグネトロン間に電磁気干渉が起こり得る。たとえば、一部の電子が1つのカソードの折り返しで失われると、アノードとして動作する他方のマグネトロンによって集められることがある。
・コーティングゾーンの一般的な構造が、プラズマおよび気体の流れに影響するようなものであり得る。
・何らかのシールドがマグネトロンまたは基板の近くに存在して、表面に到達する材料の量に影響することがある。
これらの影響のいくつかは、コーティングシステムを適切に調節することで排除することができる。しかしながら、コーティングの均一性は、はるかに良好ではあるが、依然として不十分である確率が高い。
現在、大面積コーティング業界では、光学コーティングの積み重ねの役割が大きくなっている。たとえば、太陽制御膜は、太陽の熱を反射できる一方、中性で視覚的に透明である(すなわち、400nmから700nm間の波長の領域で透過の量が等しい)。これらフィルタコーティングは、特定の光学特性を備えた4分の1の波長の層の原理で動作する。厚みでの小さな差が直接的にフィルタ特性の変化につながるか、または可視領域内での非中性の透過につながることがある。10年前にはコーティングの積み重ねの重要性はずっと低く、最高±5%の広い許容差および不均一性が受入れられたが、今日の優れた設計の積み重ねは、性能ははるかに高いが、±1.5%を超えるばらつきは許されない。結果として、ある特定の真空コーティング機内のマグネトロンの概念の均一性の仕様は、最も厳しい要件を満たさなければならない。
結果として、超均一なマグネトロンシステムを提供するだけでは十分でなく、それをすばやくかつ信頼の置ける方法でチューニングすることができ、しかもそれは1パーセント未満以内の正確さでなければならない。さらに、マグネトロンの効率を最大限にするために、ゾーン2の不均一性にも対処しなければならない。図5の磁気均一性に対する図6の結果の場合、図7の磁気輪郭へとチューニングして、堆積されたコーティングの均一性を高めることができなければならない。
この発明の目的は、改良されたマグネトロン装置を提供することである。
発明の概要
この発明は、薄い膜を生成するのに好適なスパッタリングマグネトロン装置を提供し、この装置は、磁界生成器と、前記磁界生成器に関連付けられたターゲットとを含み、前記磁界生成器は、磁気的活性要素と、前記磁気的活性要素を局所的に変形または偏向させて、前記ターゲットに対して前記磁界生成器の少なくとも一部分の位置を変えるように適合された調節手段とを含む。磁気的活性要素は剛性であってもよく、たとえば、剛性のハウジングに内蔵された磁石のアレイを含んでもよい。
前記変形または偏向は、可塑性または弾性であってもよく、可逆的に可塑性または弾性であることが好ましい。前記変形または偏向は、前記ターゲットの浸食面にわたる磁界強度またはプラズマレーストラックの誘導を変えるために使用してもよい。前記変形または偏向は、基板への膜の堆積の厚みを制御するために付加的にまたは選択肢として使用してもよい。
前記調節手段は、支持構造と前記磁気的活性要素との間の分離線に沿って間隔をあけられた一連の力を作用させる装置を含んでもよく、前記変形または偏向は、1つまたは複数の前記力を作用させる装置の領域において、前記支持構造と前記磁気的活性要素との間の相対的な動きを含むことが好ましい。
前記力を作用させる装置は、局所的な力、好ましくは曲げの動きを機械的に適用することによって、前記磁気的活性要素の1つまたは複数の予め定められた部分に前記変形または偏向を適用してもよい。複数の前記力を作用させる装置を組合せて使用して、前記磁気的活性要素の予め定められた偏向または変形を生成してもよい。
前記力を作用させる装置は、各々が軌道を規定する関連付けられたチューニング部材の対を含んでもよく、前記軌道は、互いに異なる方向または平面に走るが、共通の変位要素を案内するため、前記軌道に沿った少なくとも1つの方向における前記変位要素の動きは、前記部材が他方の前記部材から離れて変位されるように前記部材間に相対的な動きを生じる。前記部材間の前記相対的な動きを使用して、前記磁気的活性要素の前記偏向または変形を行なってもよい。第1の前記チューニング部材は他方の前記部材によって自由度を制限してもよく、好ましくは、前記第1のチューニング部材による前記磁気的活性要素に対する変形または偏向の適用の平面である1つの平面で、前記第2のチューニング部材から離れる方へ、またはそれに向かってのみ動くことができるように、他方の前記部材によって自由度を制限してもよい。
前記調節手段は、前記変位要素を前記軌道に沿って動かすように適合された調節装置をさらに含んでもよい。前記調節装置は、前記チューニング部材の縦の軸に沿ってクリアランスホールを通りかつ係留されていることが好ましいねじ付きアジャスタを含んでもよく、前記変位部材はねじ付き孔を含み、前記ねじ付きアジャスタは、前記アジャスタの回転が前記変位部材の前記軌道に沿った併進運動を引き起こし、これによって前記回転が前記チューニング部材間の相対的な変位に変換されるようにねじ付き孔を通される。
前記調節手段は、前記磁気的活性要素に適用された前記変形または偏向の量のフィードバックを与えるための手段を含んでもよい。前記フィードバック手段は、前記変位要素の前記軌道での動きを別の前記チューニング部材に関連して1つの前記チューニング部材の変位に関連付ける尺度を含んでもよい。前記尺度は、ユーザに見えることが好ましく、前記変位部材上に前記チューニング部材に沿った尺度と比較される指標を含むことがさらに好ましい。
前記調節手段は、前記剛性の要素と前記ターゲットとの間の隙間の細かい調整を実現するように適合してもよい。前記磁界生成器は、磁石が位置する極片を含んでもよい。
磁気的活性要素は、前記磁界生成器の磁石のアレイを囲むハウジングを含んでもよい。前記ハウジングは、実質的に冷却水密封性でもよく、そのような水の密封性の完全性は、前記磁気的活性要素の変形または偏向の間およびその後に維持されることが好ましい。
前記ハウジングまたは支持構造のうちの少なくとも1つは、使用中に冷却水の流れを前記ターゲットの少なくとも一部分の近くまたはその上に導きかつ前記流れに乱流を生成するように適合された1つまたは複数の地形的な特徴を含んでもよい。
前記磁界生成器は、永久磁石または電磁石のアレイを含んでもよい。前記磁界生成器は、前記ターゲットの表面の領域にプラズマレーストラックを含み得り、このレーストラックは前記変形または偏向の適用によってチューニング可能である。
前記磁界生成器は、平板および円筒形マグネトロンのうちの少なくとも1つの中に含まれてもよく、前記平板マグネトロンは、固定および可動の磁石のうちの少なくとも1つを含むことが好ましい。
前記磁界生成器は、前記ターゲットに対して動くように適合されてもよく、または前記ターゲットに関して静止しているように適合されてもよい。
前記変形または偏向は、前記磁気的活性要素の1つまたは複数の部分に制限されてもよく、前記磁気的活性要素の別の部分は、実質的に独立した調節手段によって、位置的に固定されるかまたは調節可能であることが好ましい。前記磁気的活性要素は、セグメント化、窪み、切込みまたはしわゾーンなどの、剛性または機械的な強度を低減するように適合された形状または構成のうちの少なくとも1つの特徴を含み、その特徴は、たとえば、その極片に適用される。
前記磁界生成器の磁気出力は、側の分流によって、少なくとも部分的に変えることができる。前記側の分流は、たとえば、0.5mmの厚さからの金属テープ/金属箔の1つまたはいくつかの層の積み重ねを使用して、前記磁気的活性要素などの磁気アレイの側に局所的に適用することができる。前記側の分流は、個々の永久磁石または永久磁石のグループの磁界強度を局所的に変化させることができるか、または電子のボトリング効果に対する集積された磁界強度での局所的な変化を実現できる。前記側の分流器は、関連付けられる磁石の上面を超えないようにかつ同じ磁石の反対の極の磁界線を磁気的に短絡するように適合してもよい。
この発明は、スパッタリングマグネトロンを制御する方法も提供し、この方法は、磁界生成器の磁気的活性要素を変形または偏向して、関連付けられるターゲットに関して前記磁界生成器の一部の位置を変えるステップを含む。磁気的活性要素は剛性であってもよく、たとえば、ハウジング内に封止された磁石のアレイを含んでもよい。
この方法は、前記位置を弾性的または可塑的に変えるステップを含んでもよく、好ましくは、可逆的に弾性的または可塑的に前記位置を変えるステップを含んでもよい。この方法は、前記ターゲッティングの浸食面にわたって磁界強度およびプラズマレーストラックの誘導のうちの少なくとも1つを変えるために、前記磁気的活性要素を変形または偏向するステップを含んでもよい。
この方法は、前記磁気的活性要素に剛性的に固定された1つのチューニング部材を、前記磁界生成器の支持構造に剛性的に固定された別のチューニング部材に対して動かすことによって、前記変形または偏向を生成するステップを含んでもよい。
この方法は、各前記チューニング部材の軌道に沿って変位要素を同時に動かすことで、前記チューニング部材間に前記相対的な動きを生成するステップを含んでもよい。
この方法は、送りねじ装置によって前記変位要素を動かすステップを含んでもよい。
この方法は、前記磁界生成器と前記ターゲットとの間の隙間に調節、好ましくは細かい調節を行なって、前記ターゲットの表面にわたって生成されるプラズマレーストラックをチューニングするかまたは前記ターゲットから基板への膜の堆積をチューニングするステップを含んでもよい。
この発明は、スパッタリングマグネトロンのための磁界生成器も提供し、これは、磁気
的活性要素と、前記磁気的活性要素の局所的な変形および/または変更のための調節手段とを含む。磁気的活性要素は、実質的に剛性であってもよく、たとえば、ハウジング内に磁石のアレイを含んでもよい。
前記調節手段は、複数の力を作用させる装置を含んでもよく、その動作は前記磁気的活性要素の局所的な偏向または変形につながる。
前記磁界生成器は、磁気的活性要素の一部を形成する水密封性のハウジングに入れてもよく、その場合、前記偏向または変形は、前記ハウジングの水密封性の完全性を損なわないことが好ましい。
この発明は、ターゲットと、ターゲットに隣接する磁界生成器とを備えたスパッタリングマグネトロンを実現することができ、剛性の要素を有する磁界生成器は、剛性の要素を局所的に変形または偏向させて磁界生成器の一部の位置をターゲットに関して調節するための手段もさらに含む。変形または変更は弾性的または可塑的であってもよい。変形または偏向手段は、剛性の要素を可逆的に弾性変形または塑性変形してもよい。剛性の要素は、たとえば、磁石を囲むハウジングであってもよく、または磁石のアレイが位置する極片であってもよい。ハウジングは冷却流体密封性であり得る。支持構造を設けてもよく、この場合、変形手段は、支持構造に関して剛性の要素の一部の位置を変化させる。位置の変化は、ハウジングの流体密封性に関する完全性を変えることなく行なうことができる。磁界生成器は、永久磁石または電磁石のアレイであってもよい。磁界生成器は、ターゲットの表面でプラズマレーストラックを誘導し得る。マグネトロンは、平板マグネトロンまたは円筒形マグネトロンであってもよい。磁気生成器は、ターゲットに関して動いてもよいし、または静止していてもよい。変形手段は、支持構造とハウジングとの間の分離線に沿って間隔をあけられた一連の力を作用させる装置を含んでもよい。
この発明は、ターゲットとターゲットに隣接する磁界生成器とを有するスパッタリングマグネトロンを調節する方法を含み得り、磁界生成器は剛性の要素を有し、この方法は、剛性の要素を局所的に変形または偏向してターゲットに関して磁界生成器の一部の位置を調節するステップを含む。変形または偏向は、弾性的または可塑的であり得る。変形は、可逆的に弾性的または可塑的な態様で行なわれ得る。剛性の要素は、たとえば、磁石を囲むハウジングであってもよく、または磁石のアレイが位置する極片であってもよい。ハウジングは冷却流体密封性であり得る。支持構造を設けてもよく、この場合、変形手段は、支持構造に関して剛性の要素の一部の位置を変化させる。磁界生成器は、永久磁石または電磁石のアレイであってもよい。磁界生成器は、ターゲットの表面でプラズマレーストラックを誘導し得る。マグネトロンは、平板マグネトロンまたは円筒形マグネトロンであってもよい。磁界生成器は、ターゲットに関して動いてもよいし、または静止していてもよい。
この発明は、剛性の要素と剛性の要素を局所的に変形または偏向するための手段とを含む、スパッタリングマグネトロンのための磁界生成器も提供し得る。磁界生成器は支持要素と協働してもよい。局所的に変形または偏向するための手段は、複数の圧力装置を含んでもよく、圧力装置の相対的な差動動作によって局所的な偏向または変形が起こる。磁界生成器は、冷却流体密封性のハウジングに囲まれていてもよい。圧力装置の動作がハウジングの冷却流体密封性の完全性を損なわないことが好ましい。磁界生成器は永久磁石のアレイを含んでもよい。
この発明は、磁界生成器と前記磁界生成器に関連付けられるターゲットとを含むスパッタリングマグネトロン装置も提供し得り、前記磁界生成器は、実質的に剛性の要素と、前記剛性の要素を局所的に変形または偏向して、前記ターゲットに関して前記磁界生成器の
少なくとも一部分の位置を変えるように適合された調節手段とを含む。実質的に剛性の要素は、ハウジングに入れられかつ予め定められた限界内で前記ハウジングと実質的に調和して変形または偏向できることが好ましい磁気的活性要素を含んでもよい。このような態様で、前記ハウジングの変形または偏向は、前記磁気的活性要素の関連した変形または偏向に変換され得る。
この発明を添付の図面を参照して単なる例によって説明する。
好ましい実施例の詳細な説明
図を参照して、この発明をある図面および円筒形のマグネトロン装置を含む特定の実施例に関して説明する。しかしながら、この発明の範囲はそのように限定されず、当該技術分野へのこの発明の寄与の本質および精神を離れることなく、さまざまな変形および均等の構造/方法が可能であることが理解されるであろう。特に、円筒形のマグネトロン以外にも、たとえば静止した磁石を備えた平板マグネトロンを含めて適用可能であり、かつ可動の磁石を含む平板マグネトロンにも適用可能である。
特に図8、図10から13を簡単に参照すると、円筒形のマグネトロンは、たとえば、磁石のアレイなどのマグネトロンの磁界生成器の局所的な位置をターゲットに関して調節してマグネトロンの動作をチューニングするための装置を含む。たとえば、ターゲットの侵食率を局所的に変調するかまたは基板への堆積率を変調して、たとえば、ターゲットの実質的に均等な侵食および/または関連付けられる基板への膜の均等な堆積を実現することができる。後に詳しく述べるように、チューニングは、ターゲットにわたって磁界強度が局所的に可変であるように磁石のアレイを偏向または変形することによって行なわれる。
マグネトロン磁界生成器は、各々を他方から独立して使用することができる磁界強度を調節するための2つの別個のシステムを有してもよい。粗いシステムは、真空システムの影響(たとえば、構造、気体の流れ、アノード等)を考慮して、磁界生成器の構築中にチューニングされる。システムの影響は、(すなわち、図5に示されるような)均一な棒磁石などの磁界生成器を導入し、かつこの特定の棒磁石(すなわち、図6に示されるような)によって生成された基板上の層の厚みを測定することで規定することができる。層の厚みの輪郭が±10%内に十分あるとき、すなわち、ピークからピークで20%未満にあるときは、粗いチューニングを省いてもよく、細かいチューニングシステムを調節するのみで非常に均一な厚みの輪郭が得られる。
しかしながら、非常に均一な棒磁石を使用しているときに基板上に明らかなV型もしくはΛ型またはW型もしくはM型の厚みの輪郭が見られるときは、粗い調節を行なうことを勧める。この場合、すべての堆積スロットに対する粗くチューニングされた棒磁石の交換可能性は保証され、依然として細かいチューニングをそのスポットに行なうことができる。ユーザは粗いチューニングの設定を調節することはできないが、細かいチューニングシステムの調節は、非常に素早く、非常に正確にかつユーザにやさしい態様で行なうことができる。さらに、細かいチューニングの設定は、尺度上で読取り、記録し、あらたな研究および生産の設定の基準として後に使用することができる。
粗いチューニングシステムに戻ると、典型的な棒磁石システムの断面が図1に示される。ゾーンA1およびゾーンA2の磁界を別個に調節するために提案された解決策が、平板マグネトロンの場合に対して別個に図9に示される。すべての例において、ゾーンA2は触れられないままで、効果が容易にわかるようにゾーンA1のみが調節される。
a) この事例は、中立かつ対称である基準の編成であり、A1およびA2のゾーンの両方が等しい図1に対応する。
b) この事例では、左外側の磁石11には磁石の半分の厚みの側の分流器12が内側に(中央の磁石13に向かって)取付けられている。左の磁石11の右半分側から出発する磁界線はすべて分流され、左の磁石の左半分側から出発する磁界線のみが中央の磁石13に達することができる。この状況は、左の磁石の左半分にある半分の幅の左の磁石に相当する。A1は均一に減少し、A2ゾーンはわずかに増加する。中央の磁石13の半分より多くがA2ゾーンの形成に参加している。結果として、側の分流のこの技術は、Aiゾーンを全体的に均一に減少させ、反対のゾーンをわずかに増加させるのに非常に有効である。
c) この事例では、中央の磁石13のA1側に、すなわち、磁石11に向かって取付けられた同様の側の分流器14によってb)の事例がさらに拡張されている。これはb)の事例に見られるようにA2側に対するA1の相対的な大きさを変化させないが、磁気強度を全体的に減少させる。ここでは、中央の磁石13も弱められ(その左側が分流器によって短くされ)、事実上より小さい外側左の磁石に対して小さい部分をA1ゾーンに届け、より大きい部分をA2ゾーンに届ける。なぜなら、もともとの外側右の磁石15があるためである。
d) 分流器の使用については、この出願の導入部分で既に論じた。磁界線の分布によって、磁気源の上面より部分的に高いところにありかつ2つの磁石11、13の間にある磁気分流器16が異なる磁石の反対の極からの、すなわち、外側および中央の磁石11、13の反対の極からの磁界を短くすることがわかる。さらに、この方法に対する関連特許の請求項に記載されるように、この構成は、局所的に磁界強度を減少させ(図9.dの分流器の真上の磁界線の密度が低くなっていることでわかる)、その特定の場所における過度の侵食を補償する。図2の分流器16の真上は、A1のゾーンの平らにされた最低のところに対応するはずで、均一な磁界の領域を大きくし、結果として、侵食溝の最も深い点をわずかに排除することで均一な侵食を実現する。実施例9.dが、たとえば、実施例9.b、9.c、9.e、9.f、9.gおよび9.iとは違うことは明確である。なぜなら、9.dの磁気分流器16は、部分的に磁気源(たとえば、この場合、永久磁石)の上面の上方にあり、かつ異なる磁石の反対の極性の磁界線を短くすることを主に意図しているからである。これに対し、側の分流器は、磁気手段の上面を超えることはなく、同じ磁石の反対の極の磁界線を短くすることを主に意図している。結果として、9.dは、面積を維持しつつAi領域の形状を変形しピークを排除することを主に意図し、一方、側の分流器はAiの面積を全体として減少させることに焦点を置いている。
e) この事例は、左外側の磁石11の左側に取付けられた同様の分流器17を用いて9.bをさらに拡張したものである。ここでは、左の磁石の左側から出発する磁界線の大半は、左側の分流器によって分流され、左の磁石の右側から出発する磁界線の大半は、右側の分流器によって分流される。左の磁石の中央の磁界線のわずかな部分のみが中央の磁石13に達することができる。この状況は、もともとの左の磁石に関して中央にある、約4分の1の幅の左側の磁石に相当する。A1は均一に減少し、A2ゾーンはわずかに増加する。ここでは、中央の磁石の半分より多くがA2ゾーンの形成に参加している。結果として、2重に側で分流するこの技術は、Aiを全体として均一に減少させつつ反対のゾーンをわずかに増加させるのに極めて有効である。実際、9.hは、もともとの左の磁石に関して40%のサイズを備えた左の磁石を示す。磁界線の分布の形は、9.eの事例に相当するが、9.hの事例の40%の幅の磁石は、9.eの二重に分流されたもともとの磁石よりも依然としてかなり強い。
f) この事例は、事例9cに基底分流器18を取付けたものである。図からわかるよ
うに、影響は非常に小さく、無視することができる。このことから、基底分流器18の効果は極めて小さいことがわかる。
g) この事例では、基準の9aから出発して、磁石の半分の高さの基底分流器18が外側左および中央の磁石11、13の間に導入される。磁界線の分布の形は大きくは変化しないが、強度がわずかに減少することがわかる。このことは、A1ゾーンの形状は実質的には変化しないが、その面積はわずかに減少するということを意味する。基底分流器の高さのわずかな変化(ただし、磁石の高さの半分未満にとどめる)が、Aiゾーンに与える影響は極めて小さい。
h) 4分の1の幅の左手の磁石19が説明される9.eの事例の説明を参照されたい。
i) この事例は9.gをさらに拡張したものであり、基底分流器18の高さが磁石の高さ未満に保たれつつさらに増やされている。予想されるように、挙動は9.cの事例にかなり類似しており、左の磁石の右側から出発する磁界線は分流され、中央の磁石の左側から出発する磁界線も分流される。ここでは、c)の説明が有効である。しかしながら、基底分流器が磁石の高さの半分よりも高くなったときに影響が急速に増加することが興味深い。したがって、基底分流器は、低いときには小さな変化に対して非常に正確であり、高いときはその影響がはるかに大きくなる。
j) この事例では、基準の9aから出発して、外側左の磁石11が中央の磁石13からさらに遠くに変位される。この事例の影響は、導入部分で論じた先行技術の開示の一部(たとえば、「b」)にいくらか類似点があるが、決定的な違いがある。これら特許に記載される磁石の変位は、レーストラックの変位を純粋に意図しており、結果として、ターゲットの侵食が良好になる。しかしながら、この事例では、レーストラックの幅およびゾーンAiの形状を変化させてスパッタ歩留りに局所的に影響を及ぼす。磁石がさらに離されると、ゾーンAiの形状は幅が広くなり、面積は最大効率のある点まで増加する。磁石がさらに間隔をあけられると、ゾーンは幅が広くなるが、磁界強度は最適の磁気ボトリングの点を下回る。
k)およびl) 中央の磁石13と右外側の磁石15との間の距離と比較して、外側左の磁石11は、中央の磁石13の近くに変位される。磁界強度は局所的に非常に高くなるが(すなわち、Ai曲線の鋭いピーク)、全体の面積は減り、磁界は弱まり、結果としてスパッタ歩留りは低くなることが予想される。外側左の磁石が中央の磁石13に取付けられ、全体的な磁界強度が非常に低下することもあり得る。
側の分流の技術および個々の磁石を変位させる技術は、どちらも磁界強度を局所的な調節を実現する上で非常に強力であるが、側の分流が最も実用的である。この事例では、磁石は常に実質的に同じ位置にあり、調節は、1つの外側もしくは内側の磁石に取付けられるかまたは磁石の間に置かれるが、磁石の上面より下にある正しい形状の軟鉄片を置くことで実現される。
磁界生成器の磁気出力は、たとえば、0.5mmの厚さからの金属テープの1つのまたは複数の層の積み重ねを使用して、磁気的活性要素の一部を形成する磁気アレイの側に側の分流を局所的に適用することで、少なくとも部分的に変えられる。側の分流は、磁気的活性要素を形成する個々の永久磁石または永久磁石のグループの磁界強度の局所的な変化を実現することができる。または、電子のボトリング効果に対する集積された磁界強度における局所的な変化を実現することができる。さらに、側の分流器は、関連付けられる磁石の上面を超えないように、かつ磁石のアレイ内の同じ磁石の反対の極の磁界線を磁気的
に短絡させるように適合することができる。
磁気アレイを形成するすべての磁石の上面より下に留まることには、行なわれる分流の量と関係なく、磁石が常にターゲットに最も近い位置にありかつ常に同じハウジング内に嵌合するという別の利点がある。
分流器(6,8)の実際の実現例が磁気的活性要素の形で図10に示され、この実施例では、磁石のアレイ1およびハウジング3を含む。2つの外側の磁石のアレイ5、9は、中央の磁石のアレイ7の側面に位置する。分流器8および6は、磁石のアレイの対7、9および5、7の間にそれぞれある。分流器6、8の深さは磁石アセンブリ5、7、9の長さに沿って変わる。図6の結果によって、側の分流器の形状は、必要な調節を実現するように徐々に変化し得る。
この発明による細かいチューニングシステムは、選ばれた粗いチューニング技術と関係なく用いることができる。この細かいチューニング機構は、磁気的活性要素を変形または偏向するように適合された1つまたは複数の力を作用させる装置の形で実現される。そのような力を作用させる要素が図12に示され、図11に定位置で示される。各力を作用させる装置(21〜25、a〜e)は、磁気的活性要素とターゲット4との間の距離を変えるような態様でそのような変形/偏向を実現するように適合される。これはターゲット4の侵食部分の領域における磁界強度を変え、ターゲット4から堆積される層の堆積の厚みおよびターゲット4の侵食の局所的な侵食率のうちの少なくとも1つを制御するために使用される。理解されるように、図10に部分的に示され組立てられた磁石アレイのみから形成される磁気的活性要素は、水の影響を受けやすく、結果として腐食しやすい。これを防止するため、磁石構造1(図10)は、たとえば、溶接によって閉鎖されたステンレス鋼キャビネットなどの閉鎖された耐水性のハウジング3に装着されることが好ましい。ハウジング3は、剛性であるかまたは剛性のセクションから組み立てられることが好ましく、たとえば、自立型であることが好ましい。磁石ハウジング構造3、支持構造20および細かいチューニング機構21〜25が図11に示され、チューニング機構21〜25自身は、分解された形で図12に示され、アセンブリ全体は図8に示される。図10のチューニングされた磁石システムは、磁石ハウジング3(図11の上部に示される)へとスライドされて磁気的活性要素を形成し、次に、このハウジング3に固定されて収納される。その後、2つの月形の端部キャップ部品が磁石ハウジング3の両端を密閉し、たとえば冷却流体などの環境とさらに相互作用を起こすのを防止する。磁石ハウジング3の封止を壊すことなくさらに粗いチューニングを行なうことは不可能であることが理解されるであろう。
磁石ハウジング3の各側の長さに沿って固定された間隔で、内側のブロック21(図12の「b」)の形のチューニング部品が設けられ、磁石ハウジング3の縦の軸に関して傾斜した溝を規定する。ブロック21は、支持構造20とハウジング3との間の分離線の端縁に沿って実質的に等しい距離で磁石ハウジング3のそれぞれの側に固定されて取付けられる。
中央の支持導水管2は、内部の補強材を含む構造で拡張される。支持構造20の外側のケーシングは、一般的に円筒形で、外径は周囲のターゲット管4の内径よりも数ミリメートル小さい。支持構造20の付加的な補強材には2つの機能がある。
・長い磁石へのカテナリー曲げを絶対最小限に制限する。これらの力は、処理中の重力または他の力(たとえば、水中に吊り下げられたときは上向きの力)によって起こり得る。
・支持構造全体の剛性を改善して、磁石ハウジング3と支持構造との間の局所的な圧縮力または引張り力が磁石ハウジング3の比較的局所的な変形に完全に変換され、支持構造20は実質的に変化しないようする。
結果として、支持構造20は、両端部の孔28を通じて低質量硬化発泡材料で充填されることが好ましい。最後に、これらの孔28も閉鎖される。
チューニング機構部品21〜25の特有だが非限定的な構造が図12にさらに詳しく示される。支持構造20の両方の側に、磁石ハウジング(磁石ハウジング3に取付けられた部品21に完全に対応する)の長さに沿って固定された間隔で、チューニング機構21〜25のさらなる部品が外側のブロック22(図12の「c」)の形で取付けられる。外側のブロック22は各々、磁石ハウジング3の縦の軸に関して平行な溝を規定する。閉鎖された磁石ハウジング3および発泡体が充填されかつ閉鎖された支持構造20は、スライド可能なくさび23(図12の「a」)およびアジャスタボルト24(図12の「d」)の形の送りねじを導入することによって、固定されたチューニング部品21、22を通じて互いに接続される。支持構造20に取付けられたチューニング部品(c)22は、真っ直ぐな溝を有し、これは片全体に延在する。スライド可能なくさび(a)23は、(b)21の溝に嵌合する傾斜したスプラインと、(c)22の溝に嵌合する(ねじ付き孔の軸に関して)真っ直ぐなスプラインとを含む。スライド可能なくさび(a)23は、外側のブロック(c)22の溝に嵌合するスプラインの外側に面する側に基準の印を有し、ボルト(d)24のねじに対応するねじ付き孔を有する。一例では、内側のブロック(b)21によって規定される傾斜した溝の角度は比較的小さく、15°より小さいことが好ましい。
磁石ハウジング3を支持構造20に装着しかつ部品(b)を部品(c)の分岐した端部内に嵌合させた後、くさび(a)が部品(c)の外側の開口部を通じて導入され、この後、ボルト(d)が部品(c)のねじ付きでないクリアランスホールを通じて装着され、くさび(a)へねじ止めされる。装着ボルト(d)を完全に部品(c)に通した後、小さなねじ(e)25が、たとえば、溶接によってボルト24の他方の側に固定され、ボルト24が外れるのを防止する。
システムが最も延ばされた位置にある場合(図12のI)、ボルト24を反時計回りに回してくさび23を他方の側へ動かさなくてはならず、この間に部品(b)は部品(c)内でわずかに下へ動く。同時に、部品(b)の動きは、磁石ハウジング3の局所的な下方への動きにつながり、ねじ(e)はボルト(b)が回って部品(c)から外れるのを防止する。
チューニングシステムが最も小型の位置にあるとき(図12のII)、ボルト24を時計方向に回すと、くさび23は他方の側へと動かされ、この間に部品(b)は部品(c)から上方へ押される。同時に、部品(b)は磁石ハウジングを局所的に押し上げ、磁石ハウジング3を上方へ偏向/変形させ、ボルト(d)24の頭部は、部品(c)に対して力を作用させる。部品(b)の傾斜の角度は比較的小さいため、くさび23(a)の大きな変位は、部品(c)に対する部品(b)の小さな上向きの変位に対応する。この大きな減少係数(reduction factor)はいくつかの理由で重要である。
・それによって、部品(c)内での部品(b)の正確な位置付けが可能となる。
・磁石ハウジングを変形させる大きな力を低減し、容易に調節可能なボルトに応力を加えて最大限のトルクレベルにする。
部品(c)に尺度を適用しかつくさび(a)上の基準の印を使用することで、さらに機能を追加することができる。この尺度上では、サブミリの精度を容易に実現することができ、ボルト(d)の角位置と組合せて使うこともできる。結果として、ある位置を容易に調べることができ、別の条件を得るためにどの程度追加するかまたは減ずるかを知り、ある特定の設定に対応する絶対値を記録することができる。1つの例示的な実際の実現例では、傾斜した溝の角度は5.73°であり、くさびの全範囲は50mmである。ボルトはM5の種類であり、回転ごとに.8mmのピッチを有する。5.73°の傾斜のため、約40mmくさびを動かすことは、部品(c)に対して部品(b)を約4mmにわたって動かすことに対応する。システム調整において最良の精度でボルトを90°にわたって回すと、これはくさび(a)の0.2mmおよび部品(b)の20μmの動きに対応する。部品(c)に対する部品(b)の相対的な動きは、磁石ハウジング3の動きに変換され、そこに入れられた磁石のアレイ1の動きに変換されるが、支持構造20の動きには変換されない。なぜなら、後者の構造の結果としての剛性のためである。
変形または偏向によって、ターゲット面4に関して磁気的活性要素内で磁石アレイ1を1mm動かすことは、5%の磁界強度の変化に対応することが実験でわかっている。上述の細かいチューニング機構を用いて、磁石を少なくとも4mmの範囲にわたって(ピークからピークで)動かすことができるため、磁界強度は20%の程度で調節可能である。ある特定の事例では、きちんと規定されたさまざまな磁界強度のゾーンを備えた予めチューニングされた不均一な棒磁石が、結果的な層の厚みの均一性と比較された(すなわち、図6の種類の比較)。この事例では、層の厚みと磁界強度との間に線形の関係が見られ、傾斜係数は1に近かった。この特定の事例での結果として、たとえば、5%の磁界強度の変化は、約5%の比例的な層の厚みの変化にも対応する。
上述の細かいチューニングシステムを用いて得られる精度を考慮しかつ上述の例で与えられる数字を使用すると、90°にわたってボルトを回すことは磁石の20μmの変位につながり、これは、0.1%の磁界強度の変化に対応し、場合によっては0.1%の層の均一性の変化に対応する。許容差は±5%(すなわち、ピークからピークで10%)から±1.5%(すなわち、ピークからピークで3%)であることが好ましいため、この発明の実施例による細かいチューニングシステムは、これら要件に対処するのに十分正確である。
現実の構成では、いくつかのチューニング条件を使用してもよい(図13は、隙間29が完全に閉鎖されているかまたは完全に開口している極端な設定を示す)。対向するチューニングセット(すなわち、図13の上面図の左および右のセット)を個別に調整することで、図3のゾーン2の問題が解決される。対向するチューニングセットを等しく調節することで、ゾーン3の問題を解決することができ、磁界強度を増加および減少させることができる。個々のチューニングセットの調節は、問題を引き起こさない。磁石ハウジングに取付けられた部品(b)の全長は、部品(b)を受入れるために使用される部品(c)の分岐の窪みよりもいくぶん小さい。結果として、1つのチューニングセットを調節することによって、部品(b)と部品(c)との間に横向きの力を作用することなく、隣接するセットをわずかに横向きに動かすことができる。さらに、部品(b)が部品(c)内で有する小さな遊びによって、隣接の細かいチューニングセットが反対の方に調節されている場合に旋回が可能となる。
大半の状況を受け入れるために必要とされる細かいチューニングセットの量は、棒磁石の長さ、および基板の幅上で必要とされる精度に依存する。しかしながら、何らかの指針を適用してもよい。対向するセットの最低限の数は、メートルでの棒磁石の長さよりも少なくとも1大きい。棒磁石がたとえば1.5mの長さであれば、最低3つの対向するセット(すなわち、合計で6セット)が推奨される。なぜなら、システムの機械的な丈夫さの
ためである。3.5mよりも長い大きな棒磁石は、少なくとも対向する5つのセットを必要とする。(たとえば、50cmの棒磁石に対して)2つのセットしか有さない場合、基板の幅にわたって段階的な線形の変化を導入することしかできない。使用されるセットが多くなるほど、形状はより複雑になる。しかしながら、5つのセットよりも多くなる場合、本当に必要かを慎重に検討する必要がある。図6はすでにかなり複雑な状況を示すが、これは、実際には5セットのみで調整できる。最も一般的なV型またはΛ型の不均一性は、3つの対向するセットのみで解決することができる。しかしながら、W型またはM型も5つのセットの構成によって調節可能である。実際には、調整は、ベジエ曲線またはスプラインアルゴリズムによる、ある数の点(対向する細かいチューニングセットの数に対応する)を通る滑らかな線を引くことに相当する。
提案される調節可能な棒磁石システムには、既存の関連技術の解決策を上回る重要な利点があると考えられる。
・この解決策は、たとえば、円筒形および平板の種類(固定または可動磁石)の両方などの多くの種類のマグネトロンに適用することができる。
・磁気源(たとえば、永久磁石)の隣に位置しかつそれよりも高くないことが好ましい側の分流器を使用することで、磁界強度をかなり正確に調節することができる。
・1つの極性の磁石を反対の極性の磁石に対して変位させることによって、磁界強度をかなり正確に調節することができる。
・提案される概念によって得られる磁界強度の均一性の細かいチューニングの程度は、極めて高く、絶対的でありかつ尺度を読取ることによって容易に量子化することができる。
・提案される概念によって得られるスパッタ歩留まりの均一性の細かいチューニングの程度は、極めて高く、絶対的でありかつ尺度を読取ることによって容易に量子化することができる。
・提案される概念によって得られるスパッタ堆積された層の厚みの均一性の細かいチューニングの程度は、極めて高く、絶対的でありかつ尺度を読取ることによって容易に量子化することができる。
・磁石は水に浸漬されず、結果として腐敗しにくい。
・磁界強度をチューニングすることで腐敗耐性の完全性に問題は生じず、いつでも所望のときに行なうことができる。
レーストラックの1つの側のチューニングが可能であり、マグネトロン効率の最適化が可能である。
棒磁石ハウジングは冷却水をターゲット管の近くに押しやり、最適な熱伝達および冷却効率につながる。
・棒磁石の外側のハウジングには、冷却効率をさらに高める乱流の水の流れを強化するための仕組みを設けてもよい。
・磁気手段の一部を制御された形で機械的に変形させることによって、ターゲット面と
磁気手段との間の距離を変化させるための方法が提供される。
・回転の動きを垂直の横向きの動きに変換するためのシステムとともに、この動きに垂直な線形の尺度による横向きの動きの正確な読取が提供される。
提案される調節可能な磁石構成は、以下に適用可能である。
・ターゲット面の大きな部分にわたって均一かつ均質な磁界強度を実現するための粗いチューニング
・ターゲット面の大きな部分にわたって均一かつ均質な磁界強度を実現するための細かいチューニング
・ターゲット面の大きな部分にわたって均一かつ均質な侵食を実現するための粗いチューニング
・ターゲット面の大きな部分にわたって均一かつ均質な侵食を実現するための細かいチューニング
・基板の幅の大きな部分にわたってスパッタ堆積によって均一かつ均質な堆積された層の厚みを実現するための粗いチューニング
・基板の幅の大きな部分にわたってスパッタ堆積によって均一かつ均質な堆積された層の厚みを実現するための細かいチューニング。
この発明によって、磁界強度の調節での非常に高い精度とユーザの使いやすさとともに、マグネトロンスパッタリングのためのあり得る磁石調節での大きな柔軟性が得られる。
ゾーン2およびゾーン3の不整合性は、個々に調節してもよい。磁界強度の非常に大きな差を実現することもでき、非常に大きな絶対的な磁界強度を実現することもできる。全く同じ用途に対して利用可能な既存の市販の磁石構成と比較して(たとえば、図4に中立の位置で示される)、新しい発明の中立の磁界強度は約60%高い。
当業者には、この発明による調節可能な磁界生成器が、磁界強度を調節するための2つのシステムのうち少なくとも1つを含むことが理解されるであろう。第1のシステムは粗い調節のためのものであり、ある特定の真空コーティングシステムの構成および/または気体の流れによって生成される不整合性を補償するためにのみ行われることが好ましい。このシステムを用いると、たとえば、+0%から−40%内で磁界強度を局所的に調節することができる。最悪の補償においても、磁界強度は、磁気ボトリングを支持するのに十分な大きさであり、実際に市販の磁気システムの中立の位置に相当する。外側または内側の磁石での側の分流器の正しい位置、および磁石の左側または右側での側の分流器の正しい位置は、電子の必要なボトリングを維持する上で重要な役割を果たす。
第2の調節システムは、最終的な数パーセントの均一性を実現するために必要な細かい調節のためのものである。このシステムを用いると、磁界強度における約0.1%の均一性の精度で+10%から−10%の局所的な調節が行なえる。どちらの調節システムともA1および/またはA2の面積のどちらかまたはその両方に働く。
磁石構造および/または支持構造の塑性および/または弾性変形/偏向は、十分に制御される。弾性変形は細かいチューニングシステムに対して行なうことができ、この事例では、変形の合計量は制限される。なぜなら、微小な調節に焦点が置かれているからである。さらに、支持構造は、磁石構造が調節されたときに曲がらない剛性の構造を実現するために、比較的大きくかつ内部で補強されている。結果として、細かいチューニング調節は絶対的である。
磁気的活性要素の変形または偏向は、磁気的活性要素の1つまたは複数の部分に制限してもよいことも理解されるであろう。磁気的活性要素のさらに別の部分は、実質的に独立した調節手段によって、位置的に固定されるかまたは調節可能であることが好ましい。磁気的活性要素は、セグメント化、窪み、切込み、またはしわゾーンなどの剛性または機械的強度を低減するように適合された形状または構成のうちの少なくとも1つの特徴を含んでもよく、前記特徴は、たとえば、その極片に適用される。
この発明では、磁石構造全体、すなわち、磁石、軟鉄極片および中間の詰め木は、冷却流体と磁石との接触を防止するために、封じ込められることが好ましい。たとえば、それらは、特にステンレス鋼ハウジングなどの耐水性のハウジングに内蔵されてもよい。磁気的活性要素を形成する各磁石の保護コーティングの損傷は腐敗につながり得るが、ターゲット管内の新しい調節可能な磁石構造のアセンブリは、それを損傷する危険がない。磁石構造を耐水性のハウジング内に置いたままで細かいチューニングが可能であるため、水による腐食の危険性がすべて避けられる。
偏向を支援するため、磁気的活性要素の機械的剛性を低減する対策をとってもよい。これは、たとえば、別個の部品として互いに接続されかつ互いに対して動くことのできるセグメント化された構成部品を使用して実現可能である。これに代えて、またはこれに加えて、機械的強度はアレイ1を形成する磁石にしわゾーンまたは窪み/切込みを設けることで減少させることができる。
この発明は、磁石のアレイが平板のターゲットに関して静止しているかまたは可動の平板マグネトロンに適用可能であり、磁石のアレイが円筒形のターゲットに関して静止しているかまたは可動の円筒形マグネトロンにも適用可能である。この発明を回転する円筒形のターゲット管に適用した場合、ターゲット内面を最適に冷却することができる。
ここで図14aおよび図14bを参照すると、この発明のある実施例が平板マグネトロンに適用された概略的な形式で例として示される。図14aでは、各角に位置付けられた隙間チューニング機構210の形の調節手段によって実質的に剛性の支持構造200に担持された実質的に平板の磁気的活性要素100が示される。左手の図は正面図であり、右手の図は側面図である。隙間チューニング機構210は、図12に関して既に述べたものと同じかまたは動作的に同等の調節可能な機構を含むため便利であり、図14aでは、それらが延ばされていないことがわかる。図14bでは、磁気的活性要素100の一端のチューニング機構210のうちの2つが調節手段によって調節されて、その端部を上方に変形または偏向して、ターゲット4の侵食面の領域における磁界強度の局所的な変動を生じさせるのがわかる。各角のチューニング機構210は互いに独立して動作し、磁界強度の調節において利用可能な最大限の柔軟性を実現することが理解されるであろう。
各実施例の冷却水はターゲット管の端縁の近くに押しやられることが好ましく、最適な熱伝達が得られる。ハウジングと支持材料またはターゲット材料との間隔が比較的細いため、層状の流れが主な冷媒の流れの形になり得る。これは最適な熱伝達には理想的でなく、磁気的活性要素の上または近くで冷却水の流れに乱流を生成するように、ハウジングまたは支持構造のうちの少なくとも1つの上の専用の地形的特徴を適用かつ適合してもよい。
マグネトロンの動作の原理の概略図であり、磁界線、電子のドリフトの方向および3Dの調整システムとともに、典型的なマグネトロン構成内の標準的な磁石構成の断面の形で示される。 図1による装置によって生成される磁界強度のグラフである。ターゲット面に平行な磁界強度の大きさBxが、x軸に沿った位置の関数として示される。 一般に図1による装置によってターゲットにわたって生成される磁界強度を積分したグラフであり、幾分均一性に欠ける。ターゲット面に平行な集積された磁界強度面積|ΣBx|がy軸に沿った位置の関数として示される。 図1の装置のある変形例の一連の断面(a)から(c)を示し、中央の水保持管、ブラケット当り2つの詰め板を含むブラケット、軟鉄極片および4つの磁石アレイを取付けるためのブラケット当り2つのボルトの、(a)はx−z平面の図であり、(b)はy−z平面の図であり、(c)は、ターゲット面上で左側が低い磁気領域になり(1つの詰め板)、右側が高い領域となる(3つの詰め板)の調節のy−z平面の図である。 ターゲット面にわたる理論的に理想的な集積された磁界のグラフである。ターゲット面に平行な集積された磁界強度の面積|ΣBx|は、y軸に沿った位置の関数として示され、調節可能な磁石構造が図3の不整合性を補償する。 図5による磁界の適用から生じる堆積層のあり得る相対的な厚みのグラフであり、均一性の高い磁界強度を備えたマグネトロンを使用した、大面積の基板の幅にわたる相対的な層の厚みが示される。 図6の結果を補償して、高い均一性を備えた堆積層にわたる相対的な厚みを実現するためにターゲット面にわたって必要とされる最適な集積された磁界のグラフである。ターゲット面に平行な集積された磁界強度面積|ΣBx|は、y軸に沿った位置の関数として示され、調節可能な磁気構造が不均一な層の堆積を補償する。 この発明の一実施例による円筒形のマグネトロンアセンブリの等角切欠図であり、円筒形のターゲット管内に装着された調節可能な棒磁石アセンブリの等角切欠図を含む。 さまざまな磁石構成の一連のサムネイル図であり、磁界線の分布がマグネトロン内のさまざまな磁石構成の断面に対して示され、磁界線は.5mWb/mの縮尺である。 図8に関して示される実施例で使用可能な湾曲した鉄極片での磁気的な側の分流の等角図であり、円筒形マグネトロンで使用するための湾曲した軟鉄極片での磁気的な側の分流の実際の実現例の例である。左下が最大に分流し、事例9.iに対応し、分流器の形状は変化し、棒磁石の右上の場所では分流しない。 図8の円筒形マグネトロンの構造の一部の分解図であり、図10の極片は示されていない。磁石ハウジング、支持構造および中間のチューニングシステムを含む棒磁石システムを示す。 図8、10および11に関して示される実施例による力を作用させる装置の形のマグネトロンの細かいチューニング/調節装置の分解図である。極端な設定が左下(最大の延び)および右下(最小の延び)に示される。 図8および図10から12の実施例による組立てられた円筒形マグネトロン装置の2つの構成の上面図および側面図である。 平板マグネトロンに適用されたこの発明のある実施例の概略図である。 平板マグネトロンに適用されたこの発明のある実施例の概略図である。

Claims (32)

  1. 円筒形スパッタリングマグネトロン装置であって、
    磁界生成器と、円筒形ターゲットとを含み、
    前記磁界生成器は、磁気的活性要素と、前記ターゲットの位置に対して前記磁界生成器の少なくとも一部分の位置を変えるように、前記磁気的活性要素を局所的に変形または偏向するための調節手段とを含む、スパッタリングマグネトロン装置。
  2. 前記変形または偏向は、可塑的または弾性的である、請求項1に記載の装置。
  3. 前記変形または偏向は、前記ターゲットの侵食面にわたって磁界強度またはプラズマレーストラックの誘導を変えるために使用される、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記変形または偏向は、基板への膜の堆積の厚みを制御するために使用される、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記調節手段は、支持構造と前記磁気的活性要素との間の分離線に沿って間隔をあけられた一連の力を作用させる装置を含み、前記変形または偏向は、1つまたは複数の前記力を作用させる装置の領域で前記支持構造と前記磁気的活性要素との間の相対的な動きを含む、請求項1から4のいずれかに記載の装置。
  6. 前記力を作用させる装置は、局所的な力を前記磁気的活性要素の1つまたは複数の予め定められた部分に機械的に適用することによって前記変形または偏向を適用する、請求項5に記載の装置。
  7. 複数の前記力を作用させる装置が、前記磁気的活性要素の予め定められた偏向または変形を生成するために使用される、請求項5または6に記載の装置。
  8. 前記力を作用させる装置は、各々が軌道を規定する関連付けられたチューニング部材の対を含み、前記軌道は、互いに異なる方向または平面に走るが共通の変位要素を案内する
    ため、前記軌道に沿った少なくとも1つの方向での前記変位要素の動きは、前記部材が他方の前記部材から離れて変位されるように前記部材の間に相対的な動きを引起こす、請求項5から7のいずれかに記載の装置。
  9. 前記部材間の前記相対的な動きは、前記磁気的活性要素の前記偏向または変形を行なうために使用される、請求項8に記載の装置。
  10. 第1の前記チューニング部材は、前記第1のチューニング部材によって前記磁気的活性要素に偏向または変形の力が適用される平面である1つの面で前記第1のチューニング部材が前記第2のチューニング部材から離れてまたはそれに向かってのみ動くことができるように、他方の前記部材よって自由度を制限される、請求項8または9に記載の装置。
  11. 前記調節手段は、前記軌道に沿って前記変位要素を動かすように適合される調節装置をさらに含む、請求項8から10のいずれかに記載の装置。
  12. 前記調節装置は、前記チューニング部材の縦軸に沿ってクリアランスホールを通りかつ係留されるねじ付きアジャスタを含み、前記変位部材は、ねじ付きの孔を含み、前記のねじ付きアジャスタは、前記アジャスタの回転が前記軌道に沿って前記変位部材の並進運動を起こしかつ前記回転を前記チューニング部材の間の相対的な変位に変換するようにその孔を通される、請求項11に記載の装置。
  13. 前記調節手段は、前記磁気的活性要素に適用された前記変形または偏向の量のフィードバックを与えるための手段をさらに含む、請求項8から12のいずれかに記載の装置。
  14. 前記フィードバック手段は、前記変位要素の前記軌道での位置を別の前記チューニング部材の位置に対して1つの前記チューニング部材の変位に関連付ける尺度を含み、前記尺度は、ユーザに見え、前記チューニング部材に沿った尺度と比較される前記変位部材上の指標を含む、請求項13に記載の装置。
  15. 前記調節手段は、前記磁界生成器と前記ターゲットとの間の隙間を少な くとも20μm刻みで調整するよう適合される、請求項1から14のいずれかに記載の装置。
  16. 前記磁界生成器は、磁石が位置する極片を含む、請求項1から15のいずれかに記載の装置。
  17. 前記磁気的活性要素は、前記磁界生成器を囲むハウジングを含む、請求項1から16のいずれかに記載の装置。
  18. 前記ハウジングは耐水性であり、そのような水密封性の完全性は、前記磁気的活性要素の前記変形または偏向の間およびその後に維持される、請求項17に記載の装置。
  19. 前記ハウジングまたは支持構造のうちの少なくと1つは、冷却水の流れを前記ターゲットの少なくとも一部分の上に導き、かつ前記流れの中に乱流を生成するための1つまたは複数の地形的特徴を含む、請求項17または18に記載の装置。
  20. 前記磁界生成器は、永久磁石または電磁石のアレイを含む、請求項1から19のいずれかに記載の装置。
  21. 前記磁界生成器は、前記ターゲットの表面の領域でプラズマレーストラックを誘導し、このレーストラックは、前記変形または偏向を適用することによってチューニング可能で
    ある、請求項1から20のいずれかに記載の装置。
  22. 前記磁界生成器の位置は、前記ターゲットの位置に対して動くように適合される、請求項1から21のいずれかに記載の装置。
  23. 前記変形または偏向は、前記磁気的活性要素の1つまたは複数の部分に制限され、前記磁気的活性要素のさらに別の部分は、実質的に独立した調節手段によって、位置的に固定されるかまたは調節可能であることが好ましい、請求項1から22のいずれかに記載の装置。
  24. 前記磁気的活性要素は、前記磁気的活性要素の剛性または機械的強度を低減するように適合された形状または構成のうちの少なくとも1つの特徴を含み、前記形状または構成のうちの少なくとも1つの特徴は、前記磁気的活性要素のセグメント化、窪み、切込みまたはしわゾーンである、請求項1から23のいずれかに記載の装置。
  25. 前記磁界生成器の磁気出力は、側の分流によって少なくとも部分的に変えられる、請求項1から24のいずれかに記載の装置。
  26. 円筒形スパッタリングマグネトロンを制御する方法であって、
    請求項1から25のいずれかに記載の円筒形スパッタリングマグネトロンを提供するステップを含み、
    前記磁気的活性要素を局所的に変形または偏向することによって前記ターゲットの位置に対して前記磁界生成器の少なくとも一部の位置を調節するステップを含む、方法。
  27. 前記位置を弾性的または可塑的に調節するステップを含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記剛性の要素を変形または偏向して、前記ターゲットの侵食面にわたって磁界強度およびプラズマレーストラックの誘導のうちの少なくとも1つを変えるステップを含む、請求項26または27に記載の方法。
  29. 前記磁気的活性要素に剛性的に固定されている1つのチューニング要素の位置を、前記磁界生成器の支持構造に剛性的に固定されている別のチューニング部材の位置に対して動かすことによって、前記変形または偏向を生成するステップを含む、請求項26から28のいずれかに記載の方法。
  30. 各前記チューニング部材の軌道に沿って同時に変位要素を動かすことによって、前記チューニング部材間の前記相対的な動きを生成するステップを含む、請求項29に記載の方法。
  31. 送りねじ装置によって、前記変位要素を動かすステップを含む、請求項30に記載の方法。
  32. 前記磁気的活性要素と前記ターゲットとの間の隙間に調節を行なって、前記ターゲット面にわたって生成されるプラズマレーストラックをチューニングするかまたは前記ターゲットから基板への膜の堆積をチューニングするステップを含む、請求項26から31のいずれかに記載の装置。
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