JP2008524435A - マグネトロンスパッタリング装置 - Google Patents

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Abstract

マグネトロンスパッタリング機構(2)であって、スパッタリング表面の形状が、相互に垂直であって且つスパッタリング表面の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第1(A1)および第2の軸(A2)を規定するスパッタリング表面(4)を有するターゲット(3a1)を有するターゲット機構(3)と、前記スパッタリング表面の上で磁場を発生させるマグネット機構(40)と、前記マグネトロン磁場と前記スパッタリング表面との間で実質的に過渡的な相対移動を成立させることに適した駆動装置(70)とを備える、マグネトロンスパッタリング機構(2)。前記相対移動は、相互に垂直であって且つ経路(80)の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第3(A3)および第4の軸(A4)を規定する経路(80)を描く。前記第3の軸は、前記第1の軸(A3)に対し少なくとも凡そ平行であり、前記経路(80)は、少なくとも2つの尖ったコーナー(81)を有し、各コーナーは、前記第3の軸(A3)と前記第4の軸(A4)の内一方の上に位置する。相対移動は好ましくは反復移動であり、経路は好ましくは実質的に菱形を描く。マグネトロンスパッタリング機構(2)は、前記ターゲット機構(3)、マグネット機構(40)、および駆動装置(70)の内少なくとも2つを備えてよい。

Description

本願は、2004年12月17日出願の米国仮出願第60/637,164号の利益を請求するものであり、同米国仮出願は参照によりその全体が本願に援用される。
技術分野
本発明はマグネトロンスパッタリングの分野に関する。これは、請求項の前文に記載の方法および装置に関する。係る方法および装置は、例えば表面処理技術、エッチング、およびコーティングに用途を見る。
発明の背景
本発明は一態様において、ターゲット利用の改善の必要性に取り組む。稼動時間と材料の効率的使用はスパッタリング技術の重要な経済的側面であり、本発明はこの側面の強化を可能にする。
本発明は別の態様において、スパッタ被覆により均一な厚み分布を有する膜を堆積させることの必要性に基づく。これに関し本発明は、サイズの異なるターゲット機構にとって、これが単一のターゲットであれ、数個の縦方向に延在する単一のターゲットから並べて載置される大面積のターゲットであれ、有用である。
スパッタリングプロセスにおいて、作業ガスから、通常はアルゴンから、得られるイオンは、スパッタリング材料を備えるスパッタリングターゲットに向けて電場にて加速され、ターゲットのスパッタリング表面に衝突し、これによりターゲットから材料を除去する。
マグネトロンスパッタリングにおいて、これが反応性であれ非反応性であれ、ターゲット機構は、特に脆性焼結材料の場合には、載置プレートとこれに接着されたターゲットプレートとを備えることがある。ターゲットプレートの上面はスパッタリング表面を規定する。ターゲットは、所謂「レーストラック」に沿ってスパッタ侵食される。ターゲットの上に存在し、ターゲットの後ろのマグネット機構によって生成される、閉ループトンネル形磁場(「マグネトロン磁場」)により、スパッタリング表面上には閉ループ侵食溝またはトレンチが作られる。これらの磁場は高プラズマ密度の領域を閉じ込め、これもまた電子トラップとして作用する。当技術で公知のかかる磁場は端部にて非常に深い侵食を引き起こす傾向にあり、これが総合的ターゲット利用を制限している。最大侵食部分がターゲット全体の有用性を制限するため、ターゲットの寿命は短い。ターゲット利用を改善するため、マグネトロン磁場はスパッタリング表面に対し相対的に動かすことができる。
US 6,416,639は、係る相対移動をともなうマグネトロンスパッタリング機構を開示する。堆積均一性のさらなる改善のため、US 6,416,639はスパッタリング表面が露出する磁場を変化させるためターゲットに対し固定される強磁性部品の使用を開示する(マグネトロン磁場と強磁性部品との重ね合わせ)。US 6,416,639はさらに、相対移動が起こる経路の様々な形状を開示する。
DE 27 07 144 A1においては、相対移動が起こる経路のさらなる形状が開示されている。
提案された解決策はときに1つの基準しか満たさないため、従来技術は一般的にしばし
ばターゲット利用と膜均質性の問題に対して異なる角度から取り組む。ただし、製品の品質(膜均質性)と経済的側面(産出高、保守、稼動時間、ターゲット利用)とに関し、今日の要求のもとでは両方の側面が重大である。
発明の要旨
本発明の目的は、ターゲット利用の改善を図るマグネトロンスパッタリング機構をもたらすことであり、これは、非常に均一な厚み分布を有するスパッタ被覆膜を基板上に生成することを可能にする。
加えて本発明の目的は、本発明による少なくとも1つのマグネトロンスパッタリング機構を備える対応するスパッタ被覆室と、マグネトロンスパッタリング機構を作動させる対応する方法と、少なくとも1つのスパッタ被覆加工品を製造する対応する方法とをもたらすことにある。
本発明の目的は、長いターゲット寿命を提供するマグネトロンスパッタリング機構を提供することにある。
本発明のもうひとつの目的は、改善された完全ターゲット侵食を提供すること、すなわち粒子の発生を減らすため(すなわち低下させるため)基本的にはターゲットの全域にスパッタ侵食を拡張することである。
本発明のもうひとつの目的は、陰極の磁気構造または幾何学的構成の変化を実質的にともなわず「その場で」ターゲット沿いのプラズマ分布を制御する手段を提供することにある。
本発明のもうひとつの目的は、磁性材料で作られたターゲットの場合に、侵食レーストラックの幅を増大する手段を提供することにある。
これらの目的は、マグネトロンスパッタリング機構と、特許請求に従うさらなる装置および方法とによって達成される。
マグネトロンスパッタリング機構は、
−スパッタリング表面の形状が、相互に垂直であって且つ少なくとも実質的にスパッタリング表面の鏡面対称軸である第1および第2の軸を規定するスパッタリング表面を有するターゲットを備えるターゲット機構と、
−前記スパッタリング表面の上で磁場を発生させるマグネット機構と、および
−前記磁場と前記スパッタリング表面との間で実質的に過渡的な相対移動を成立させることに適した駆動装置とを備え、
前記相対移動は、相互に垂直であって且つ経路の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第3および第4の軸を規定する経路を描き、前記第3の軸は、前記第1の軸に対し少なくとも凡そ平行であり、前記経路は、少なくとも2つの尖ったコーナーを有し、各コーナーは、前記第3の軸と前記第4の軸の一方の上にある。
尖った(尖鋭な)コーナーは、マグネトロン磁場がスパッタリング表面上の対応する場所に位置する時間がいくぶん短くなることを保証し、かくして過度の局所的ターゲット侵食が回避される。
一実施形態において、ターゲットは長円形であり、前記第1の軸に対し平行な前記スパッタリング表面の最大延長は、前記第2の軸に対し平行な前記スパッタリング表面の最大延長より大きい。一実施形態において、スパッタリング表面は概して長方形である。
一実施形態において、相対移動は反復移動である。異なるスパッタリングプロファイルと被覆厚とをそれぞれ実現する場合、反復移動によって描かれる形状は、通常ならば変える必要はない。他のプロファイルまたは厚み要求に適合するには、反復移動のサイクル数(または反復移動が繰り返される期間)を変えるだけでよい。サイクル時間を変えることもまた可能である。
さらに、反復移動はターゲットの(局所的)過熱を緩和するのに役立つ。反復移動は技術的要求に応じて容易に調整できる。
一実施形態において、経路は少なくとも4つの尖ったコーナーを有し、各コーナーは前記第3の軸と前記第4の軸の内一方の上に少なくとも実質的に位置する。
一実施形態において、第3の軸に対し平行な経路の最大延長は第3の軸上に位置し、および/または第4の軸に対し平行な経路の最大延長は第4の軸上に位置する。
一実施形態において、経路は実質的に菱形を描く。菱形は、やや単純な仕方で実現できる。さらに、菱形のターゲットに対する対称および整合とその単純な拡張性は、ターゲット利用の改善を可能にする。
一実施形態において、第3の軸に対し平行な経路の最大延長に対する第4の軸に対し平行な経路の最大延長の比を表す値mは、値>0であり、具体的には0.01と10との実質的に間であり、または0.1より大きく10より小さく、具体的には0.3と3との間であり、より具体的には0.38と2.6の間であり、なおさらに具体的には0.41と2.4との間である。
一実施形態において、値mは、スパッタリング表面の材料に基づいて得られる。スパッタリング結果がスパッタリング材料に依存すること、特にスパッタされる材料の角度分布(ADSM)に依存することが知られている。この依存性は値mを適合することによって十分に補償でき、かくして異なる材料で良好な(均一な)スパッタ堆積結果を達成できる。スパッタリング材料を変える場合に、値mを適合するだけで、磁気的および機械的構造等、他のシステムパラメータを一定に保ちながら、良好なスパッタリング結果を維持することでさえ可能である。一実施形態において、第1の軸に対し平行なスパッタリング表面の最大延長は、第2の軸に対し平行なスパッタリング表面の最大延長の少なくとも4倍、具体的には少なくとも6倍、より具体的には少なくとも8倍である。係る長円形スパッタリング表面および対応するターゲットは、大面積スパッタリングでの使用によく適する。一実施形態において、ターゲットは実質的に棒形である。
一実施形態において、マグネトロンスパッタリング機構は、前記ターゲット機構、マグネット機構、および駆動装置の内少なくとも2つを、具体的には少なくとも3つを備える。係るスパッタリング機構は大面積スパッタリングのため容易に拡張できる。
係る実施形態において、駆動装置は1つの駆動装置として具現できる。ターゲット機構は実質的に同じ種類のものでよい。マグネット機構は実質的に同じ種類のものでよい。ターゲット機構は相互に電気的に絶縁してよい。経路は実質的に同じ形状を描いてよい。
本発明によるスパッタ被覆室は、本発明による少なくとも1つのマグネトロンスパッタ
リング機構を備える。これはさらに、前記スパッタリング表面から距離を置き反対側に配置されスパッタ被覆される基板を保持する少なくとも1つの基板ホルダーを備える。
本発明による真空被覆設備は、本発明による少なくとも1つのマグネトロンスパッタリング機構を備える。
本発明によると、スパッタリング表面の形状が、相互に垂直であって且つスパッタリング表面の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第1および第2の軸を規定するスパッタリング表面を有するターゲットを有するターゲット機構を備えるマグネトロンスパッタリング機構を作動させる方法がおよび、
−前記スパッタリング表面の上で磁場を発生させるステップと、および
−相互に垂直であって且つ経路の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第3および第4の軸を規定する経路を描く相対移動となるよう、前記スパッタリング表面に対し相対的に、凡そ併進移動にて、磁場を移動させるステップとを含み、尚前記第3の軸は、前記第1の軸に対し少なくとも凡そ平行であり、前記経路は、少なくとも2つの尖ったコーナーを有し、各コーナーは、前記第3の軸と前記第4の軸の内一方の上に少なくとも実質的に位置する。
一実施形態において、方法は、
少なくとも2つの尖ったコーナーの各々につき、
−尖ったコーナーに到達する前に相対移動の速度を減少させるステップと、
−尖ったコーナーに到達した後に相対移動の速度を増加させるステップとをさらに含み、−前記相対移動の最中に、相対移動の時間の少なくとも80%にわたり、具体的には少なくとも90%にわたり、より具体的には少なくとも95%にわたり実質的に一定の速度にて磁場を前記スパッタリング表面に対し相対的に移動させるステップをさらに含む。
加速または減速の時間が少ない、または極小化されるときにスパッタリング結果の均一性を改善できることは判明している。これにより、相対移動の速度が経路に沿って実質的に一定であるときにスパッタリング結果を改善できる。ただし実際には機械的な理由のため、経路に沿ってある程度の減速と加速が余儀なくされる。
本発明によると、少なくとも1つのスパッタ被覆加工品を製造する方法は、
−相互に垂直であって且つスパッタリング表面の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第1および第2の軸を規定する形状を有するスパッタリング表面から距離を置き反対側に少なくとも1つの加工品を配置するステップと、
−前記スパッタリング表面の上で磁場を発生させるステップ;
−相互に垂直であって且つ経路の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第3および第4の軸を規定する経路を描く相対移動となるよう、前記スパッタリング表面に対し相対的に、凡そ併進移動にて、磁場を移動させるステップと、尚前記第3の軸は、前記第1の軸に対し少なくとも実質的に平行であり、前記経路は、少なくとも2つの尖ったコーナーを有し、各コーナーは、前記第3の軸と前記第4の軸の内一方の上に少なくとも実質的に位置し、
−少なくとも1つの基板をスパッタ被覆するステップとを含む。
本発明によると、スパッタリング材料を備えるスパッタリングターゲットのスパッタリング表面を横断する侵食プロファイルを制御する方法であって、同侵食は、マグネトロンスパッタリングプロセスにて果たされ、同プロセスにおいては、相互に垂直であって且つ経路の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第3および第4の軸を規定する経路を描く相対移動となるよう、前記スパッタリング表面に対し相対的に凡そ併進移動にて磁場が動かされ、前記スパッタリング表面は、相互に垂直であって且つスパッタリング表面の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第1および第2の軸を規定する形状を有し、前記第3の軸は前記第
4の軸に対し少なくとも実質的に平行であり、
−第3の軸に対し平行な経路の最大延長に対する第4の軸に対し平行な経路の最大延長の比を表す値mを、スパッタリング材料に基づいて選ぶステップを含む。
スパッタリングターゲットの寿命にわたり値mを変えることにより、スパッタリング結果の均一性のさらなる向上を得ることができる。
方法の利点は、対応する装置の利点に一致する。
さらなる好適な実施形態および利点は従属請求および図から現れる。
図に用いた参照符号とその意味は参照符号の一覧に要約されている。説明する実施形態は例を意図するものであって、本発明を限定しない。
発明の詳細な説明
2004年12月17日出願の米国仮出願第60/637,164号は参照によりその全体が本願に援用される。
マグネトロンスパッタリング機構とも呼ばれる「マグネトロンスパッタリングソース」はここで、一般的には以下の特徴を有するスパッタリングソースと理解する:
DC、AC、または混合(ACおよびDC)により、またはパルス電流により作動し、電場により放電を起こすスパッタリングソース。そこでACは、場合によってはRF範囲まで達すると理解する。ソースは通常、真空下で、ただし数mbarまでの圧力にて、アルゴン等の作業ガスにより作動する。公知の方法においては、反応性プロセスのため追加の反応性ガスを混合することがある。
マグネトロンマグネット機構はターゲット構成のスパッタ表面の上でトンネル形の磁場を発生させ、これは、スパッタリング表面(スパッタされる表面)を上から見て、閉じたループを形成する。ターゲット構成の断面方向に見て、磁場の少なくとも一部分はスパッタ表面から出現し、凡そトンネルアーチの形で再びこれの中へ戻る。スパッタリングプロセスのためスパッタリング表面に向けて陽イオンを加速しなければならないため、スパッタリング表面(ターゲット表面と同じ、またはこれの部分)はプラズマ放電ギャップの1つの電極(陰極)を形成する。
トンネル形電子トラップと顕著な電子電流は、トンネル形磁場のループの実質的に中およびこれに沿って、循環する電子電流をもたらす。この電子電流は、前記ループ形磁場の領域にて、前記磁場ループの外のプラズマ密度に比べて顕著なプラズマ密度増加をもたらす。
加えて、技術分野で「レーストラック」と呼ばれる循環する電子電流に沿って、大幅に増加したスパッタ速度により、スパッタリング表面にて、より厳密にはトンネル形の循環する磁場の底部にて、侵食トレンチがますます深くなる。
図1は、マグネトロンスパッタリング機構2の斜視図を概略的に示している。スパッタリング機構2はターゲット機構3を備え、同ターゲット機構はターゲットプレート3a1を備える。ターゲットプレート3a1はスパッタリング表面4を有し、同スパッタリング表面は、スパッタされるスパッタリング材料を備え、表面積Fを有する。ターゲット3a1は実質的に長方形であり、この中でターゲットの鏡面対称の2つの軸A1およびA2が規定される。ターゲット3a1は丸みをおびたコーナーを有してよい。ターゲット機構3の下(スパッタリング表面4の反対側)にはマグネット機構40が位置する。これは数
個の永久マグネット42を備え、同永久マグネットは、図1にて磁力線沿いの点線48で示された磁場48をスパッタリング表面4の上に作る(生成する)ために配置される。マグネトロン磁場48は閉ループトンネル形磁場である。
マグネトロンスパッタリングソースは、1つまたは複数のマグネトロンスパッタリング機構2を有してもよい。
マグネトロンスパッタリング機構2は通常、一般的には10−3mbarから10−1mbar程度の圧力にて、作業ガスを、例えばアルゴン(Ar)を、収容する処理室10の中に真空下に置かれる。スパッタリング表面4の近くには電場が適用され、これにより、磁場48との共同で、周知のマグネトロンスパッタリングプロセスが生じる。作業ガスはイオン化され、作業ガスイオン(例えばAr)は電場によってスパッタリング表面4に向けて加速され、その結果、スパッタリング表面4からスパッタリング材料の放出が起こる。スパッタリングプロセスはマグネトロン磁場48によって形成される閉ループの中で非常に強く、他所ではやや弱いため、ターゲット3上にはプラズマレーストラック6が形成される。
プラズマレーストラック6は、生成された閉ループ磁場48を用いてターゲット3上に生成される。閉ループ磁場は、ターゲット上にプラズマレーストラックを生成することに適している。
スパッタリング表面4を横断する侵食プロファイルを改善するため駆動装置70が提供され、これを通じてスパッタリング表面4に対し相対的にマグネット機構40を動かすことができる。駆動装置70は、マグネット機構40とターゲット3とへ機能的に接続される(図1にて大きい開放矢印により指摘)。マグネット機構40は、駆動装置70によって動かされるベースプレート71上に配置できる。駆動装置70は、X−Yテーブルか、または例えばモーターによって駆動され、場合によってはコンピュータによって制御される、少なくとも2つのスピンドルであってよく、またはこれらを備えることができる。(軸XおよびY沿いの)相対移動は実質的に横移動である。
図1にて実線の太い矢印によって指摘するとおり、もしもベースプレート71が動かされ、ターゲット3が静止を保つなら、マグネット機構40とプラズマレーストラック6とはそれに応じて移動する(図1の破線の太い矢印を参照)。
図1の下部は(対応する斜視図における)相対移動の経路80を示している。経路80は形状を、特に図1に示すような菱形またはダイヤモンド形を形成する。経路80は、4つの尖ったコーナー81と、鏡面対称の2つの軸A3およびA4とを有する。経路80は、幅w(軸A3沿い)と長さl(軸A4沿い)とを有する。
例えばターゲット3の底部へペンを固定し、相対移動を行いつつX−Yテーブル(またはマグネット機構)のプレート上に書くと、経路80を視覚化できる。
図1のマグネトロンスパッタリング機構2は、スパッタリング表面4の中でターゲット3を均質的に侵食するために使用できる。図1に示すとおり、基板8を被覆するため図1のマグネトロンスパッタリング機構2を使用することもまた可能である。スパッタされる材料は、スパッタリング表面4に対し実質的に平行に距離D内に配置された基板8上に(部分的に)堆積し、被覆または膜を形成する(基板8にて太線により指摘)。基板8は被覆される表面積Fを有する。
基板8は一般的に、基板ホルダー(図1に図示せず)によって保持される。
ターゲット3a1(またはターゲットプレート3a1)は通常、棒形であり、スパッタリング材料を備える。ターゲット機構3は、少なくとも1つのターゲット3a1を備え、さらに一般的には冷却手段と、ターゲット3a1を保持する保持手段(ターゲットプレートホルダー)とを備える。
スパッタリング表面4は、スパッタ侵食される(ターゲットの)表面である。スパッタリング表面4は、少なくともターゲットプレート3a1の表面の一部分であるが、ターゲットプレートホルダーがターゲットプレート3a1の表面まで延在する場合には特に、より小さくてもよい。
図2はマグネット機構40の部分の上面図を示している。XおよびY方向に長さ目盛りが提供されている。マグネット機構40は数個の永久マグネット42を備え、図2には、その内の永久マグネット42a、42b、42c、42d、42e、42fが示されている。マグネット機構40は、Y=一定平面に、例えばY=200mm平面に対し対称である。
図3および4は、図2でそれぞれ標識IIIおよびIVを持つ太い破線によって示された面にて図2のマグネット機構40を通じる断面である。目盛りが提供されており、磁極(NおよびS)の整合が示されている。
以下に論じるシミュレーションでは、図2から4に示されたマグネット構成40が使われている。このマグネット機構40が可能な一構成に過ぎないこと、そして本発明がこの1つの特定のマグネット構成40に限定されず、(マグネット磁場を生成できる)可能な全マグネット構成を含むことを理解することが重要である。
図2から4に提示されたマグネット構成40は、これらの図に示すとおりの帯磁方向の、実質的に棒形の、マグネット42aから42fを備える。
図3には、棒形永久マグネット42b、42c、42e、42fの帯磁方向とジオメトリーとが示されている。2つの中央の棒42e、42fが垂直のN−S方向を有するのに対し、端部のマグネット42b、42cは斜めのN−S方向を有する。
図4におけるマグネット構成40の断面は、棒形永久マグネット42aおよび42dの帯磁方向とジオメトリーとを示している。図2から4のマグネット機構40の末端に位置するこれらのマグネットは、垂直の帯磁方向を有する。
図5から11は、マグネトロン磁場に対するスパッタリング表面の相対移動の経路80を示す。鏡面対称の軸A3およびA4が示されている。図5の経路80は菱形またはダイヤモンドを描いている。その形状は4つの尖ったコーナー81を有し、それらの内2つは各々軸A3およびA4上にそれぞれある。その形状は、太い矢印で示されたとおり、半時計回りに進路をとることができる、反復移動によって形成される。経路80は概して菱形の辺に沿って走る。
図6は経路80によって形成される菱形タイプの形状を示している。図5のように直線である代わりに、コーナーを互いに結ぶ部分の部分は形状の内側へ曲がっている。こうして、スパッタリングターゲットとマグネトロン磁場との相対位置が軸A3または軸A4沿いに最大になる時間が低下する。
図7は図5と同様の経路80を示している。ただし菱形は反復中にわずかにずれる。これは幾分ぼやけた菱形をもたらす。ぼやけた形状全体を反復させることもまた可能であり
、例えば、もしも経路沿いの動きが太い矢印で示すとおりに始まるなら、まずは単一の準菱形が互いの左側に配置され、暫くたった後には、単一の準菱形を互いの右側に配置でき、これは全て反復する。
図7の経路80は、最低および最高A3座標のコーナーが実質的に重なり、幾分ぼやけた形状にもかかわらず(明らかに)尖ったコーナーを形成するよう配置することは可能である。同様のことが最低および最高A4座標のコーナーにあてはまる。
図8は、2つ折り鏡面対称の別の経路80を示している。この形状80はわずか2つの尖ったコーナー81を有する。
図9は、別の菱形経路80を示している。その形状の長さ1は図5の形状80の場合より小さい。従って、第3の軸(幅)に対し平行な経路の最大延長wに対する第4の軸(長さ)に対し平行な経路の最大延長lの比として定義される値mは、図5に示す形状の値mより小さい。
図10は別の菱様形経路80を示している。直線(図5参照)は図10において多様に曲がっている、または波打っている。
図11は、わずか2つの尖ったコーナー81を具備する別の経路80を示している。軸4上のコーナーは丸みをおびている。
図12は、6つの尖ったコーナー81と、2つの鏡面対称軸A3、A4とを示している。
移動により、少なくとも2つの、場合によっては4つの、尖った(尖鋭な)コーナー81を有する経路80を描くにあたり、経路によって描かれる形状が(回転せずに)ずらされるときに、形状の中心点または重心はスパッタリング表面のそれぞれ中心点または重心に一致し、少なくとも2つの尖ったコーナー81は長方形の2辺の中間点を通る軸上に各々実質的に位置し、同長方形はスパッタリング表面の形状に近似するよう、経路80を描くことが可能である。係る近似長方形は、例えばスパッタリング表面の形状へ長方形を適合させる適合手順により(例えば最小二乗適合法により)見いだすことができる。図5から12は係る経路80を示している。経路80はまた、図5から12より明確ではない対称を有することができるであろう。例えば、通常ならば相応に傾く、または傾斜するスパッタリング表面に、例えば平行四辺形のスパッタリング表面に対応し、経路を傾ける、または傾斜させることができるであろう。
図13は、m=1/w=0にて、すなわち軸A3沿いのみの相対移動にて、侵食プロファイルのシミュレーションを示している。したがって、経路によって描かれる形状はわずか一次元であり、線である。通常ならば(パーソナル)コンピュータ上で実行するシミュレーションツールは、当技術で公知である。所与のジオメトリー(ターゲット−基板距離、ターゲットおよび基板の形状、その他)、磁場(形状と大きさ)、磁場とターゲット(さらに場合によっては基板)との相対移動(経路、速度)、およびスパッタリング材料で、スパッタされる膜の厚みの分布を得るため、係るツールを使用できる。図13は、係るシミュレーションの結果の一区分を示している。
図13のシミュレーション(計算)のための条件(システムパラメータ)は以下のとおりであった。模擬状況が例に過ぎないことを認めることが重要である。
スパッタリング材料 アルミニウム (Al)
1つのターゲット(ターゲットプレート)の(Yにおける)長さ 260cm (L)
1つのターゲット(ターゲットプレート)の(Xにおける)長さ 20cm (W)
距離スパッタリング表面、至基板(パネル) 16cm (D)
図2から4に示すとおりのマグネトロンマグネット機構ジオメトリー
X方向における移動の大きさは±4cmである(m=0だから、これはY方向でゼロ)。
図13の侵食プロファイルは、約1.6cmの幅を有し端部から4.0cmに位置する、顕著なピークを呈している。
図14には、図13とよく似たシミュレーションが示されている。値mはゼロではないが、その移動は、m=2.5により、すなわちY方向(A4沿い)の移動の大きさがX方向(A3沿い)の移動の大きさの2.5倍で、図5に示すような菱形経路を描く。つまり、移動はX方向に±4cmで、Y方向に±10cmである。
図14の侵食分布におけるピークは、図13に比べてかなり目立たない。それ故、菱形移動を通じてターゲット利用の改善が達成される。ピークの位置と幅は図13に類似する。よって、ターゲット寿命の延長が達成される。
図14では値mとしてm=2.5が選ばれており、ピークの大幅な減少がはっきりと見てとれる。このように、m比を制御することによって端部ピーク侵食の強さを制御することが可能である。
m比は定数ではなく、スパッタ堆積される膜の厚みの均一性を、および/またはターゲット侵食の均一性を改善するために変えることができる。
値mは、ターゲット(スパッタリング)材料、イオンタイプ、イオンエネルギー、マグネトロン磁場からなるグループの内少なくとも1つに基づき決定することができる。
上で概説したとおり、mの値を変更することによって均一性を最適化するときに、1つの重要なパラメータはスパッタリング材料である。実際、所与のスパッタリング機構にてマグネット機構が、通常与えられ、このパラメータは変えることができない。mの最適値は通常、スパッタリング材料に応じて異なる。スパッタリング材料が異なればスパッタされる材料の角度分布(ADSM)も異なるため、異なるスパッタリング材料に、特に異なるADSMに、mを適合させることが推奨される。mの最適値は、ターゲットの長さ、ターゲットの端部侵食ピーク強度、ターゲット−基板距離、およびターゲット材料ADSMとの関係で堆積膜プロファイルを決定するコンピュータシミュレーションから容易に算出できる。mの値は普通、値>0であり、特に実質的に0.01と10との間の範囲内の値であるが、これはより典型的に約0.5から3の値を得る。
スパッタされる材料の角度分布(ADSM)は、一定の方向におけるスパッタリング材料放出の確率の尺度である。ADSMは、スパッタリング材料(ターゲット材料)と、イオンタイプと、イオンエネルギーと、イオン衝突角度とに依存する。
イオン化された作業ガス原子がスパッタリング材料に当たるときには、スパッタリング材料の数個の原子が放出される。マグネトロンスパッタリングにおいて、作業ガスイオンはスパッタリング表面に対し実質的に垂直の速度ベクトルで表面に当たる。マグネトロンスパッタリングにおいて、イオンは「ダークスペース」にて、すなわちスパッタリング表面の近傍にかなりの電場勾配をともなうボリュームにて、加速される。マグネトロンプラズマにおいて、「ダークスペース」は非常に薄く、スパッタリング表面に対し平行である。マグネトロンプラズマとスパッタリング表面とは一種のキャパシタを形成し、ここで電
場の線はそのプレートに対し、プレートのジオメトリーにかかわりなく、垂直である。スパッタリング材料の放出は事実上全ての方向で起こるが、確率は異なり、これはADSMによって決まる。
下に示す例では作業ガスイオンとしてアルゴンイオン(Ar)を仮定しており、これは約500eVのエネルギーを有しスパッタリング表面へ垂直に衝突する。作業ガスはほかに、例えば他の希ガス(例えばNe、Kr)であってよく、イオンエネルギーはほかに、100eVと5kVとの間であってよい。
均一性に影響する、最適化するべきパラメータのひとつはADSMであり、これはターゲット材料に依存する。
図15は、A’、B’、C’、D’、およびE’の標識が付された5通りの材料でADSMを示している。材料A’はアルミニウム(Al)である。他の材料は仮想である。半径ベクトルrの長さは、角度αにより表面法線に対し傾斜する方向への放射の確率の尺度である(図15の例はスパッタリング材料A’を参照する)。
図13および14に関して論じたシミュレーションと同様に(同じシステムパラメータ)、m比の最適値を見つけることによりスパッタ被覆基板上で良好な膜厚均一性を達成するため、シミュレーションを行った(要求仕様:膜厚均一性)。スパッタリング材料としてアルミニウム、所与のターゲット長さおよび幅、そして所与の基板寸法で、最適な膜厚均一性と対応するターゲット侵食プロファイルがm=1.804で達成されることが判明した。
ここで、システムパラメータ(mを含む)は一切変更せず4つの材料B’、C’、D’、E’(図15参照)の内いずれかにスパッタリング材料を変更するなら、異なる膜厚均一性値が得られる。
図16は、m=1.804にてスパッタリング材料A’、B’、C’、D’、E’(図15参照)による基板上でのスパッタ堆積で結果として得られた膜厚均一性値を示している。膜厚均一性値は、スパッタ堆積膜の最小および最大膜厚の差を平均膜厚の2倍で割ったものと定義される。図16の右側にはシステムパラメータが示されている。被覆すべき基板のサイズは22cm×18.5cmである。
典型的な所要条件(仕様)は5%を上回る膜厚均一性である。図16では、均一性が仕様の範囲内にあるのが材料A’、D’、およびE’だけであることが見てとれる。したがって材料A’、D’、およびE’については、システムパラメータの変更は、特に値mの変更は、要求されない。しかし、2つの材料B’およびC’の膜厚均一性は仕様から外れている。システムの機械的パラメータ(ターゲット長さL、ターゲット−基板距離D等)は一切変更せず、mの値を変更するだけで、全5つの材料で膜厚均一性要求を満たすことができる。他の(電気的、磁気的)パラメータも変更しなくてよい。
材料B’およびC’のさらなるシミュレーションにより、これらの材料で最適な膜厚均一性を達成するmの値が判明した。したがって、このパラメータmは厚みの均一性を微調整するために使用できる。
図17は、いずれも仕様の範囲内にある(<5%)、結果として得られた膜厚均一性値を示している。mの最適値は、材料B’が1.043、材料C’が1.417である。均一性仕様を満たさなかった材料B’およびC’の上記問題は、m比を変更するだけで解消した。
所与のスパッタリング材料のADSMで所与の均一性仕様を(可能な限り)満たすため、マグネトロンスパッタリング機構は、特にm比は、最適化できる。m比の制御はコンピュータを用いて果たすことができる。
ターゲット(陰極)の寿命にわたってmの正確な値を変更することは可能である。この特徴は、一つまたは複数の磁性材料を備えるかまたはこれから作られるターゲットの場合にとりわけ有益である。ターゲットが時間にともない侵食されるにつれ、この厚みは不均一に変化する。これは、たとえ数個の最適化されたシステムパラメータを、特にmの最適値を、使用しよとも、ターゲットを横断する侵食が不均一であるためである。その結果、例えばスパッタリング材料からの、さらなる磁場が場合によっては重ね合わされる、マグネトロン磁場である、表面近くの全体磁場の強度と形状が変化する。極度に侵食された部分の近くに生じる結果として得られた磁場は強くなり、ターゲット寿命の初期とは異なる形状を有する。その結果、これらの強い磁場部分でプラズマ密度は増す。ひいてはこれがより高い侵食強度を引き起こし、この部分の侵食深さをより一層速く拡大する。この現象は、非磁性スパッタリング材料の場合より磁性スパッタリング材料の場合に格段に顕著となり、ターゲットの寿命が非常に短くなる。
この問題を解決するひとつの方法として、広いスパッタリング表面侵食を維持するため、ターゲットに対し相対的にマグネトロン磁場を移動させる。係る動作はターゲット利用を大幅に向上させる。さらに、侵食が深くなると磁場の変化のため異なる移動が要求されるかもしれない。係る変更はターゲット利用をなお一層向上させ、所望の堆積膜プロファイルを維持することにも役立つ。本願で説明する相対移動は、例えばスパッタリングプロセスを通じて、および/またはターゲット寿命を通じて、値mを変更することにより、時間にともない変化する動作体系を可能にする。
図13および14のケースでは、経路沿いに一定速度の相対移動を仮定した。実際には、尖ったコーナーの内1つに接近するときに、係るコーナーにて移動の方向が変化するため、相対移動の速度を減らす必要があるかもしれない。
多くの場合、尖鋭な(尖った)コーナーを有する経路−形状を、特に菱形またはダイヤモンド形を、かなり忠実に、または機械的に可能な限り忠実にたどると有利であることは、コンピュータシミュレーションで判明している。
高速度での移動は、ターゲットの局所的加熱を抑え、スパッタリングターゲットの侵食プロファイルを改善する傾向がある。
多くの場合、経路沿いの加速および減速時間を比較的に低く、または可能な限り低く、保つと有利であることも、コンピュータシミュレーションで判明している。
m=2と可変速度による菱形経路の場合の堆積膜厚シミュレーションを示す図19および20では、後者の所見が図示されている。図18は、図19および20のシミュレーションで用いた経路と同様の経路に沿った可変速度による経路80を示している。mと相対移動の速度を除き、システムパラメータは上のシミュレーション(図13、14)と同じである。
図18の経路80は実質的に一定の速度の動作区域を有しており、これは太い実線で示されている。速度が下がる区域(減速)は点線で示されており、速度が上がる区域(加速)は破線で示されている。小さい矢印は、直線沿いに各種の区域がそれぞれ始まるところと終わるところとを示している。太い矢印は移動の向きを示している。
図18の右側には、移動の長さl、移動の幅w、mの値、サイクル時間T、および加速/減速時間tの典型的パラメータが示されている。経路80によって規定される形状の尖った(尖鋭な)コーナー81付近で移動が加速または減速される時間は、総移動時間のわずか20%以下、または総移動時間のわずか10%以下、または総移動時間のわずか5%以下しか占めない。
図19のシミュレーションは、加速/減速時間が総移動時間の40%を占めるターゲット侵食プロファイルを示している。見てのとおり、不所望のアーティファクト(小波)が発生しており、これによりターゲット利用は低下する。図20におけるシミュレーションのシミュレーションパラメータは同じだが、ただし加速/減速時間は総移動時間の4%しか占めない。見てのとおり、「小波」は大いに減っており、それ故ターゲット利用の向上をもたらす。
図21は、スパッタ被覆室60を具備するスパッタ被覆システム50を概略的に示しており、ここでマグネトロンスパッタリングソース1もまた概略的に示されている。概略的に示されたソース1は6つのターゲット機構3を備え、図1の関係で説明したとおりに設計できる。ソース1とそのターゲット機構は、ブロック62に示すとおり、場合によっては変調できる、独立した電源で作動する。さらに、作業および/または非反応性ガスをガスタンク53から処理室の中へ流すため、ガス流入条件(サーボバルブ64により、特に図示されたターゲット機構の縦次元に沿って場合によっては変調できる)は選択的に設定される。
図25のスパッタ被覆システム50は、真空被覆設備として、またはこれの一部分として、理解することもできる。
駆動ブロック65により、ソース上の永久マグネットのための駆動手段(場合によっては経路/時間変調できる)が示され、ここで、場合によっては選択的に、所望のドラム振子運動を設定できる。
室60には、特に被覆すべき平らな基板を保持するため、基板ホルダー66が設けてある。ソース1によってスパッタされる材料の時間および分布を、特にソースの端部領域においても、特に時間とともに平均化される均一な分布を、最適に設定するソース1によって提供される能力に基づき、適切な相対移動経路を選択することによって、そして上で概説したとおり他のシステムパラメータを適切に選択することによって、被覆するべき基板表面Fに対するソース1のスパッタリング表面の面積Fの比VQSは、驚くほど小さく、例えばVQS≦3、またはVQS≦2、または1.5≦VQS≦2と、することが可能である。
基板表面に堆積されないスパッタされる材料はごく僅かであるため、この比VQSは、ソースからスパッタされる材料が非常に効率的に使用されることを示す。スパッタされる基板表面とマグネトロンソース1の未使用スパッタリング表面4との間の距離D(図1参照)は、非常に短く、基本的にはターゲット機構3上の単一スパッタリング表面4の幅に等しく、例えば60mm≦D≦250mmまたは80mm≦D≦160mmに、選択できるから、この効率はさらに向上する。係る短い距離Dにより、非常に経済的な被覆プロセスをもたらす高スパッタリング効率とともに高堆積率が達成される。
マグネトロンスパッタリングソース1とスパッタリング室10またはシステムは、所望の膜厚分布により、特に高プロセス経済を併せ持つ均質な膜厚分布により、基板に高品質膜をマグネトロンスパッタ被覆することに大変適している。結果的に本発明は、大表面半
導体基板を被覆するために使用できるが、特にはフラットディスプレイパネルの、特にはTFTまたはPDPパネルの基板を被覆するために使用できる。ソース1は、特にITO膜による、前記基板の反応性被覆に、または非反応性スパッタ被覆による前記基板の金属被覆に、使用できる。
本発明はまた、高ターゲット利用で磁性材料を被覆するために使用できる。
以下の例では、ソース1、または室10、または真空被覆設備の可能なサイズを提示する。
ジオメトリー:
マルチターゲット機構における隣接ターゲット間の横方向距離d:単一ターゲット機構の幅Bの最高15%、または最高10%、または最高7%、および/または1mm≦d≦230mm、または7mm≦d≦20mm;1平面沿いに配置されるターゲット機構3の未使用表面;ターゲット機構の幅B:60mm≦B≦350mm、または80mm≦B≦200mm;ターゲット機構の長さL:少なくともB、通常はこれよりかなり長い、例えば400mm≦L≦2000mm;ターゲットの末端エリア:例えば長方形または半円形。
ソース/基板:
被覆される基板表面Fの面積に対するスパッタリング表面4の面積Fの比VQS:VQS≦3。未使用ソース表面/被覆表面の最短距離D:例えば60mm≦D≦250mm;基板サイズ:例えば750mm×630mm、スパッタリング表面4:920mm×900mmを有するソースにより被覆、または基板サイズ:1100mm×900mm、スパッタリング表面4:1300×1200mmを有するソースによる。
冷却:冷却表面に対するスパッタリング表面4の比VSK:1.2≦VSK≦1.5。
運転変数:ターゲット温度T:40℃≦T≦150℃、または60℃≦T≦130℃;単位スパッタリング表面当たりのスパッタ出力:10W/cmから30W/cm、または15W/cmから20W/cm
図22は、スパッタ被覆加工品を本発明に従い製造する方法のブロック図を示している。参照符号100から130は方法のステップを示す。まずは、相互に垂直であって且つスパッタリング表面の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第1および第2の軸を規定する形状を有するスパッタリング表面から距離を置き反対側に少なくとも1つの加工品を配置する。次に、前記スパッタリング表面の上でマグネトロン磁場を発生させつつ、相互に垂直であって且つ経路の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第3および第4の軸を規定する経路を描く相対移動となるよう、前記スパッタリング表面に対し相対的に、凡そ併進移動にて、マグネトロン磁場を移動させ、尚前記第3の軸は、前記第1の軸に対し少なくとも実質的に平行であり、前記経路は、少なくとも2つの尖ったコーナーを有し、各コーナーは、前記第3の軸と前記第4の軸の内一方の上に少なくとも実質的に位置し、前記少なくとも1つの基板はスパッタ被覆される。
ディスプレイ産業で最も一般的に使われる材料は、アルミニウム、ITO、その他金属およびセラミック材料である。ただし本発明は係る材料に限定されず、スパッタ侵食できる、またはスパッタリングプロセスで薄膜を形成するため使用できる、考え得るあらゆる材料をも含む。
上述したUS 6,416,639で提案された軟鉄部品を必要とせず、制御された、特に非常に均一な、スパッタ侵食プロファイルの達成が可能であることを明らかにした。これは、マグネット配列とターゲットとの相対移動の、例えば固定されたターゲットに対するマグネット配列の移動の、形状またはパラメータを変更することによって達成される
移動とパラメータmと移動速度の調整は、適切なソフトウェアを具備するコンピュータによって果たすことにより、容易である。本発明はまた、軟鉄部品等を導入するためスパッタリング機構を解体する必要なく、様々なスパッタリング材料にスパッタリングプロセスを適合させることを可能にする。
このスパッタリング機構とスパッタリング方法は、ターゲット利用の向上を可能にする。移動はソフトウェア制御できる。これは、いくつかの技術的および/または経済的な利点と達成とを有する。
−スパッタリング(陰極)材料利用の向上により、基板当たりの材料費は低下する。
−スパッタリング(陰極)材料利用の向上により、メンテナンスの間隔が広がる。
−例えばソフトウェアによる、マグネット移動の制御により、スパッタリング(陰極)材料を変更するための準備時間は短縮し、軟鉄部品の配置は不要となる。
−マグネット配列の修正や幾何学的修正をともなわずに侵食プロファイルを変えることができる。
−上述した形状に沿った移動。
−コンピュータシミュレーションによる値mの適合。
−経路形状沿いの加速/減速時間が厚みの均一性に与える影響を明確化する。
概略的に、マグネトロンスパッタリング機構の斜視図。 マグネット機構の上面図。 Y=一定平面における図2のマグネット機構の断面。 X=0平面における図2のマグネット機構の断面。 相対移動の経路。 相対移動の経路。 相対移動の経路。 相対移動の経路。 相対移動の経路。 相対移動の経路。 相対移動の経路。 相対移動の経路。 m=0で得た侵食プロファイルのシミュレーション。 m=2.5で得た侵食プロファイルのシミュレーション。 様々な(仮想)材料のスパッタ材料角度分布。 m=1.804における図15の材料のシミュレーションからの膜厚均一性値。 異なるm値における図15の材料のシミュレーションからの膜厚均一性値。 可変速度による相対移動の経路。 m=2と可変速度におけるターゲット侵食プロファイルのシミュレーション。 m=2と可変速度におけるターゲット侵食プロファイルのシミュレーション。 概略的に、スパッタ被覆システムまたは真空被覆設備。 スパッタ被覆加工品を製造する方法のブロック図。
符号の説明
1 マグネトロンスパッタリングソース
2 マグネトロンスパッタリング機構
3 ターゲット機構
a1 ターゲット、スパッタリングターゲット、ターゲットプレート、陰極
4 スパッタリング表面
6 レーストラック、プラズマレーストラック
8 基板
10 処理室
40 マグネット機構、マグネトロンマグネット機構、永久マグネット機構、マグネット構成
42、42a、42b、42c、42d、42e、42f 永久マグネット
48 マグネトロン磁場
50 スパッタ被覆システム
53 ガスタンク機構
60 スパッタ被覆室
62 発電機
64 バルブ、サーボバルブ
65 駆動ブロック
66 基板ホルダー
70 駆動装置、x−y駆動装置、X−Yテーブル、スピンドル駆動装置、モータースピンドル、リニア駆動装置、二重リニア駆動装置
71 ベースプレート、X−Yテーブルのプレート
80 経路
81 経路のコーナー、尖ったコーナー
100 ステップ
110 ステップ
120 ステップ
130 ステップ
A1 第1の軸
A2 第2の軸
A3 第3の軸
A4 第4の軸
B 個別ターゲット機構の幅
d 個別ターゲット機構の横方向距離
D 未使用スパッタリング表面と基板との間の距離
スパッタされたソース表面、スパッタリング表面の面積
基板表面、基板表面の面積
方向
l 第4の軸沿いの経路の長さ
B 個別ターゲット機構の長さ
m 第3の軸に対し平行な経路の最大延長に対する第4の軸に対し平行な経路の最大延長の比を表す値;経路によって規定される形状の幅に対する長さの比
r 半径ベクトル
t (1反復移動サイクル中に)加速または減速が起こる時間
T 反復移動のサイクル時間(周期)
w 第3の軸沿いの経路の幅
X 座標、横方向
Y 座標、横方向
Z 座標

Claims (28)

  1. マグネトロンスパッタリング(2)機構であって、
    −スパッタリング表面の形状が、相互に垂直であって且つスパッタリング表面の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第1(A1)および第2の軸(A2)を規定するスパッタリング表面(4)を有するターゲット(3a1)を備えるターゲット機構(3)と、
    −前記スパッタリング表面(4)の上でマグネトロン磁場を発生させるマグネット機構(40)と、および
    −前記マグネトロン磁場と前記スパッタリング表面(4)との間で実質的に過渡的な相対移動を成立させることに適した駆動装置(70)とを備え、
    前記相対移動は、相互に垂直であって且つ経路の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第3(A3)および第4の軸(A4)を規定する経路(80)を描き、前記第3の軸(A3)は、前記第1の軸に対し少なくとも凡そ平行であり、前記経路(80)は、少なくとも2つの尖ったコーナー(81)を有し、各コーナーは、前記第3の軸(A3)および前記第4の軸(A4)の内一方の上に少なくとも実質的に位置する、機構。
  2. 前記ターゲットは長円形であり、前記第1の軸に対し平行な前記スパッタリング表面の最大延長が前記第2の軸に対し平行な前記スパッタリング表面の最大延長より大きい、請求項1に記載の機構。
  3. 前記スパッタリング表面は概して長方形を規定する、請求項1または請求項2に記載の機構。
  4. 相対移動は反復移動である、先行する請求項の1項に記載の機構。
  5. 経路は少なくとも4つの尖ったコーナーを有し、各コーナーは前記第3の軸と前記第4の軸の内一方の上に少なくとも実質的に位置する、先行する請求項の1項に記載の機構。
  6. 前記第3の軸に対し平行な前記経路の最大延長は前記第3の軸上に位置することと、前記第4の軸に対し平行な前記経路の最大延長は前記第4の軸上に位置することとの内少なくとも一方は有効である、先行する請求項の1項に記載の機構。
  7. 経路は実質的に菱形を描く、先行する請求項の1項に記載の機構。
  8. 前記第3の軸に対し平行な前記経路の最大延長に対する前記第4の軸に対し平行な前記経路の最大延長の比を表す値mは、0と10との間、具体的には0.3と3との間、より具体的には0.38と2.6との間、なお、さらに具体的には0.41と2.4との間である、先行する請求項の1項に記載の機構。
  9. 値mは、スパッタリング表面の材料に基づいて求める、請求項8に記載の機構。
  10. 第1の軸に対し平行なスパッタリング表面の最大延長は、第2の軸に対し平行なスパッタリング表面の最大延長の少なくとも4倍、具体的には少なくとも6倍、より具体的には少なくとも8倍である、先行する請求項の1項に記載の機構。
  11. ターゲットは実質的に棒形である、先行する請求項の1項に記載の機構。
  12. スパッタリング表面は静止している、先行する請求項の1項に記載の機構。
  13. 前記
    −ターゲット機構と、
    −マグネット機構と、および
    −駆動装置との内少なくとも2つを、具体的には少なくとも3つを備える、先行する請求項の一項に記載のマグネトロンスパッタリング機構。
  14. 駆動装置は1つの駆動装置として具現される、請求項13に記載の機構。
  15. ターゲット機構は実質的に同じ種類のものである、請求項13または請求項14に記載の機構。
  16. マグネット機構は実質的に同じ種類のものである、請求項13から15の1項に記載の機構。
  17. ターゲット機構は相互に電気的に絶縁される、請求項13から16の1項に記載の機構。
  18. 経路は実質的に同じ形状を描く、請求項13から17の1項に記載の機構。
  19. 請求項1から12の1項に記載の少なくとも1つのマグネトロンスパッタリング機構を備え、さらに前記スパッタリング表面から距離を置き反対側に配置されスパッタ被覆される基板を保持する少なくとも1つの基板ホルダーを備える、スパッタ被覆室。
  20. 請求項1から12の1項に記載の少なくとも1つのマグネトロンスパッタリング機構を備える真空被覆設備。
  21. スパッタリング表面の形状が、相互に垂直であって且つスパッタリング表面の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第1および第2の軸を規定する、スパッタリング表面を有するターゲットを有するターゲット機構を備えるマグネトロンスパッタリング機構を作動させる方法であって、
    −前記スパッタリング表面の上で磁場を発生させるステップと、および
    −相互に垂直であって且つ経路の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第3および第4の軸を規定する経路を描く相対移動となるよう、前記スパッタリング表面に対し相対的に、凡そ併進移動にて、磁場を移動させるステップとを含み、前記第3の軸は、前記第1の軸に対し少なくとも凡そ平行であり、前記経路は、少なくとも2つの尖ったコーナーを有し、各コーナーは、前記第3の軸と前記第4の軸の内一方の上に少なくとも実質的に位置する、方法。
  22. 少なくとも2つの尖ったコーナーの各々につき、
    −尖ったコーナーに到達する前に相対移動の速度を減少させるステップと、
    −尖ったコーナーに到達した後に相対移動の速度を増加させるステップとをさらに含み、−前記相対移動の最中に、相対移動の時間の少なくとも80%にわたり、具体的には少なくとも90%にわたり、より具体的には少なくとも95%にわたり実質的に一定の速度にてマグネトロン磁場を前記スパッタリング表面に対し相対的に移動させるステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
  23. 経路は実質的に菱形を描く、請求項21または請求項22に記載の方法。
  24. 少なくとも1つのスパッタ被覆加工品を製造する方法であって、
    −相互に垂直であって且つスパッタリング表面の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第1および第2の軸を規定する形状を有するスパッタリング表面から距離を置き反対側に少なく
    とも1つの加工品を配置するステップと、
    −前記スパッタリング表面の上でマグネトロン磁場を発生させるステップと、
    −相互に垂直であって且つ経路の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第3および第4の軸を規定する経路を描く相対移動となるよう、前記スパッタリング表面に対し相対的に、凡そ併進移動にて、マグネトロン磁場を移動させるステップとを含み、前記第3の軸は、前記第1の軸に対し少なくとも実質的に平行であり、前記経路は、少なくとも2つの尖ったコーナーを有し、各コーナーは、前記第3の軸と前記第4の軸の内一方の上に少なくとも実質的に位置し、
    −前記少なくとも1つの基板をスパッタ被覆するステップとを含む、方法。
  25. 経路は実質的に菱形を描く、請求項24に記載の方法。
  26. 第3の軸に対し平行な経路の最大延長に対する第4の軸に対し平行な経路の最大延長の比を表す値mは、スパッタリング表面の材料に基づいて求める、請求項24または請求項25に記載の方法。
  27. スパッタリング材料を備えるスパッタリングターゲットのスパッタリング表面を横断する侵食プロファイルを改善する方法であって、同侵食は、マグネトロンスパッタリングプロセスにて果たされ、同プロセスにおいては、相互に垂直であって且つ経路の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第3および第4の軸を規定する経路を描く相対移動となるよう、前記スパッタリング表面に対し相対的に、凡そ併進移動にて磁場が動かされ、前記スパッタリング表面は、相互に垂直であって且つスパッタリング表面の少なくとも凡そ鏡面対称軸である第1および第2の軸を規定する形状を有し、前記第3の軸は前記第4の軸に対し少なくとも実質的に平行であり、
    −第3の軸に対し平行な経路の最大延長に対する第4の軸に対し平行な経路の最大延長の比を表す値mを、スパッタリング材料に基づいて選ぶステップを含む、方法。
  28. スパッタリングターゲットの寿命にわたって値mを変更するステップを含む、請求項27に記載の方法。
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