JP4249196B2 - フラップエンドヌクレアーゼ - Google Patents

フラップエンドヌクレアーゼ Download PDF

Info

Publication number
JP4249196B2
JP4249196B2 JP2006058728A JP2006058728A JP4249196B2 JP 4249196 B2 JP4249196 B2 JP 4249196B2 JP 2006058728 A JP2006058728 A JP 2006058728A JP 2006058728 A JP2006058728 A JP 2006058728A JP 4249196 B2 JP4249196 B2 JP 4249196B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
fen
protein
seq
acid sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006058728A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007236209A (ja
Inventor
祐範 堀江
敏▲玉▼ 謝
孝一 福井
義隆 景山
和子 松本
賢司 杉森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
National Institute of Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Agency
National Institute of Japan Science and Technology Agency
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Science and Technology Agency, National Institute of Japan Science and Technology Agency filed Critical Japan Science and Technology Agency
Priority to JP2006058728A priority Critical patent/JP4249196B2/ja
Publication of JP2007236209A publication Critical patent/JP2007236209A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4249196B2 publication Critical patent/JP4249196B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

本発明は、遺伝子工学、生化学の分野におけるプラスミドから染色体に至る広い範囲のDNAの改変やマッピング及び一塩基遺伝子多型(SNP)のタイピングに有用な新規な耐熱性フラップエンドヌクレアーゼ及びその遺伝子に関する。
フラップエンドヌクレアーゼは、DNAの複製・修復に関与する重要な酵素の一つである。この酵素は、二本鎖DNA上で相補的結合を形成せずに存在しているから一本鎖(フラップ)を特異的に認識し、フラップ鎖を切断する活性(フラップ切断活性)を持つエンドヌクレアーゼである。このフラップエンドヌクレアーゼの機能を用いて、広範な遺伝子領域にランダム変異を導入することを目的とした遺伝子組換え・遺伝子シャフリングや遺伝子多型、特に一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism; SNP)を判別するSNPタイピングなどに利用されている。
特にSNPタイピングは、個人間におけるDNA塩基配列の一塩基の違いが、疾患へのかかりやすさ(疾患易罹患性)や薬物作用の程度を決定する要因の一つとなり得ることから、多くの関心を集めている技術である。
このSNPの有無の判別方法、いわゆるSNPのタイピング法に、「インベーダー法」と呼ばれる方法がある。この方法の原理は非特許文献1に詳しく説明されているが、要約すれば、SNPの存在が想定される塩基を境に、その3’末端側で鋳型DNAとハイブリダイズすることのできる塩基配列を有し、かつその5'末端側で鋳型DNAとはハイブリダイズしない塩基配列を有するアレルプローブと、SNPの存在が想定される塩基を3’末端としてその上流側の配列とハイブリダイズすることのできる塩基配列を有するインベーダープローブを用意し、これらを鋳型DNAにハイブリダイズさせた後、アレルプローブにハイブリダイズしていない5’末端部分をエンドヌクレアーゼで切断し、このとき生じるDNA断片を基にして、SNPの存在を確認する方法である。
実用化されているインベーダー法では、cleavaseと呼ばれるArchaeoglobus fulgidus由来の酵素(非文献特許2)がFENとして利用されることが多いが、このcleavaseの他にも、微生物由来のFENの存在が幾つか報告されている。
例えば、登録特許第3018163には、海底火山の熱水鉱床より採取されたユーリアキオータ門パイロコッカス属に属する細菌由来の耐熱性フラップエンドヌクレアーゼについての報告がなされている。
またクレンアーキオータ (Crenarchaeota)門に属する細菌の一種のスルホロバス属細菌であるSulfolobus. Tokodaii (S. tokodaii、非特許文献3)についても、ゲノムDNAの塩基配列から、フラップエンドヌクレアーゼ(以下、この推定フラップエンドヌクレアーゼをST-FENとする)の存在が確認されている(非特許文献4)。このスルホロバス属細菌は、世界各国の温泉地から多数採取されており、アミノ酸配列の異なる変異株も多数見つかっている。
中村祐輔編、SNP−遺伝子多型の戦略、ポストシークエンスのゲノム科学(1)、2001年、第4刷、中山書店、東京 Cookseyら、Antimicrobial Agents and Chemotherapy.2000年、第44巻、第5号、第1296〜1301頁 WakagiおよびOshima、Biochimica et biophysica acta.(1985) 817(1):33-41 Kawarabayasiら、DNA Research.2001年、第8巻、第4号、第123-140頁
発明者らは、このアミノ酸配列の多様性に注目し、S.tokodaii由来フラップエンドヌクレアーゼの利用を試みた。しかしながら、本発明者らが大腸菌を宿主として、S.tokodaiiのゲノムDNAの塩基配列から推定されるST-FENの組換え体を調製したところ、組換え体はフラップ切断活性を示さず、また60℃前後の加熱で変性してしまうことが分かり、耐熱性に優れるとは言い難く、特にインベーダー法に利用できないことが確認された。
本発明の課題は、遺伝子組換えや遺伝子シャフリングおよびSNPタイピングに利用できる耐熱性に優れた新規なFEN、特にS.tokodaiiに由来するFENを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究の結果、ST-FENの改変体ともいうべき新規のFENを創作することに成功し、以下の各発明を完成した。
1) 配列番号1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質、または配列番号1で表されるアミノ酸配列において1以上のアミノ酸残基が欠失(ただしN末端の51アミノ酸残基の欠失を除く)、置換(ただしN末端のメチオニンを除く)もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつフラップエンドヌクレアーゼ活性を有する蛋白質。
2)1)に記載のタンパク質をコードするDNA。
3)塩基配列が、配列番号1に示される塩基配列または配列番号1に示される塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズする塩基配列からなる、2)に記載のDNA。
4)2)または3)に記載のDNAを含む組み換えベクター。
5)1)に記載の蛋白質をフラップエンドヌクレアーゼとして使用することを特徴とする、一塩基多型のタイピング方法。
6)1)に記載の蛋白質を含む、一塩基多型のタイピング用キット。
本発明の蛋白質は、熱安定性に優れた新たなフラップエンドヌクレアーゼを提供し、遺伝子組み替えや遺伝子シャフリングおよびSNPのタイピングに利用可能な酵素のバリエーションを広げるものである。
非特許文献4に公開されているS. tokodaiiの全ゲノム配列から推定されるST-FENは、配列番号2に示される塩基配列にコードされる全304アミノ酸残基からなる蛋白質である。
このS.tokodaiiの全ゲノム配列をさらに詳細に解析すると、配列番号2に示したST-FENの推定アミノ酸配列をコードする読み取り枠のさらに5’末端側に、51アミノ酸に相当する読み取り枠が、配列番号2に示される塩基配列と一致した読み取り枠として存在していることが確認できる。しかし、この読み取り枠の5’末端に相当するコドンはグルタミン酸をコードするコドンGAAである。GAAは翻訳開始コドンとしては機能することができない。従って、このGAAから始まる読み取り枠に相当する蛋白質は実際には産生されない。
本発明の蛋白質は、上記の5’末端に位置する読み取り枠のN末端に相当するコドンGAAをメチオニンに相当するコドンであるATGに変換したDNAにコードされる、ST-FENのN末端側にさらにメチオニンで始まる51残基が付加された一次構造を有する蛋白質である。以下、この新規な蛋白質をSTL-FENとし、その全アミノ酸配列を配列番号1に示す。
全く意外なことに、野生型のST-FENのN末端にかかる51残基のアミノ酸残基の付加により、ST-FENに対してフラップ切断活性を与えることが可能であることが明らかになった。また、ST-FENは60℃、15分の加熱処理を行うと変性してしまうが、そのN末端への51アミノ酸残基の付加は、60℃、15分の加熱処理を行っても変性せずにフラップ切断活性を殆ど失わない程度の耐熱性を与えることも明らかになった。この51アミノ酸残基の付加によって新規に創作された本発明のSTL-FENは、いわゆるインベーダー法と呼ばれるSNPのタイピング法において利用可能な、新規な蛋白質であるということができる。
なお、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質のみならず、かかる蛋白質のアミノ酸配列の一部が変異したいわゆる変異蛋白質であっても、依然としてフラップ切断活性を有する限り、それらは本発明の範囲に含まれるものである。例えば、配列番号1で表されるアミノ酸配列において1以上のアミノ酸残基が欠失(ただしN末端の51アミノ酸残基の欠失を除く)、置換(ただしN末端のメチオニンを除く)もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつフラップエンドヌクレアーゼ活性を有する蛋白質は、本発明の範囲内である。
その様な変異の例としては、GluやAsp等の酸性アミノ酸残基間の置換、LysやArgあるいはHis等の塩基性アミノ酸残基間の置換、SerやThr等の水酸基を有するアミノ酸残基間の置換、Leu、Ile、Val等の疎水性アミノ酸残基間の置換、その他のいわゆるアミノ酸残基の保存的置換、グリシンやアラニン等の比較的小さなアミノ酸残基の付加あるいは欠失、一定のドメイン構造を構成するアミノ酸配列や特徴的な機能を有するアミノ酸配列などの付加など、一般的に許容され得る変異として当業者が広く理解している変異を挙げることができる。また、当業者であれば、S.tokodaii以外の微生物が産生する公知のフラップエンドヌクレアーゼのアミノ酸配列と本発明のSTL-FENのアミノ酸配列とのアライメント比較結果や、STL-FENの二次構造予測結果その他の解析情報を基に、上記のような変異が許容され得るアミノ酸残基の候補を決定することができる。
変異後の蛋白質のアミノ酸配列は、配列番号1で表されるアミノ酸配列に対する同一性として90%以上、好ましくは95%以上を維持していることが望ましい。
本発明は、この様な蛋白質をコードするDNAも提供する。典型的には、本発明のDNAは配列番号1に示される塩基配列からなるDNAである。また、配列番号1に示される塩基配列に相補する配列からなるDNAにストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつフラップエンドヌクレアーゼ活性を有する蛋白質をコードするDNAも、本発明に含まれる。
配列番号1に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズするDNAにおいては、その核酸にコードされる蛋白質がフラップエンドヌクレアーゼ活性を有する範囲内において、その塩基配列を変化させることができる。
例えば、同一アミノ酸残基をコードする複数のコドン(縮重コドン)や、種々の人為的処理例えば部位特異的変異導入、変異剤処理によるランダム変異、制限酵素切断による核酸断片の変異・欠失・連結等により、部分的に塩基配列が変化したものであっても、これらが配列番号1に記載の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつフラップエンドヌクレアーゼ活性について配列番号1に示された塩基配列からなる核酸にコードされる蛋白質と機能的に同等な蛋白質を提供する核酸であれば、配列番号1に示した塩基配列との相違に関わらず、本発明の範囲内のものである。
上記の変異の程度は、配列番号1に記載の塩基配列と90%以上の相同性を有するものであれば許容範囲内である。また、ハイブリダイズする程度としては、90%以上の同一性を許容する通常の条件下でのサザンハイブリダイゼーションでハイブリダイズする程度であればよい。
この様な配列のバリエーションを、配列番号1に示される塩基配列に対する同一性で表せば、変位配列は90%以上、好ましくは95%以上の同一性を維持していることが望ましい。
SFL-FENは、これをコードする典型的なDNAである配列番号1に示される塩基配列からなるDNAを用いて、組換え的に生産、回収、精製して使用することができる。特に本発明のSTL-FENは、大腸菌内でフラップ切断活性を有する活性型として発現させ、回収することが可能である。従って、本発明の蛋白質の生産は、大腸菌を組換え宿主として利用可能なベクターやプロモーターなどの遺伝子工学的材料、形質転換方法、宿主大腸菌の培養方法、ヒスチジンタグの付加などの遺伝子工学的手法、その他多くの文献や実験書に紹介されている方法を利用して、簡便に行うことができる。また、大腸菌以外を宿主とした場合にも、当業者に公知あるいは周知の手法を用いて、様々な宿主、ベクター、発現方法さらには蛋白質の精製方法などを採用して、本発明の蛋白質を製造することができる。
また、STL-FENの変異蛋白質に相当する蛋白質も、配列番号1に示されるアミノ酸配列情報ならびにDNAの塩基配列情報を基に、これまでに報告されている遺伝子工学技術を駆使して調製することができる。例えば、合成DNAを用いた部位特異的変異方法や、ニトロソグアニジン等の変異原性物質を用いて無作為にDNAの塩基配列を変化させることで、アミノ酸残基を変化させてもよい。この様な変異誘発操作は、いわゆる当業者にとって周知技術の適用の範囲内である。
本発明のSTL-FENがフラップ切断活性を示すことのできる反応条件は、pHはpH5以上、好ましくはpH5〜9、より好ましくはpH6.5〜9、温度は50℃〜70℃、好ましくは55℃〜65℃、反応時間は10分〜90分、好ましくは15分〜90分、より好ましくは15分〜60分である。
上記の諸条件は、そのままSNPのタイピング方法の一つであるインベーダー法に適用することが可能である。例えば、適当な塩基配列からなるプライマリープローブ、インベーダーオリゴ、蛍光標識FRETプローブ、ならびにターゲットDNAを用意し、非特許文献1に記載された原理に基づいたインベーダー法を上記の諸条件で行えばよい。このとき、FRETプローブを修飾する蛍光体と消光体の種類は限定されず、任意の組み合わせを用いることができる。例えば、Fluorescein (FAM)、pyrene、AMCA、Cascade Blue、Diethylaminocoumarin、BODIPY(登録商標) (Molecular Probes社製)、Rhodamine 110、Oregon Green(登録商標)(Molecular Probes社製)、Alexa fluor(登録商標) (Molecular Probes社製)、Rhodamine Green、TET、Eosin、2',7'-dimethoxy-4',5'-dichloro-6-carcoxyfluorescein (JOE)、HEX、napthofluorescein、Cy3、tetramethylrhodamine、Rhodamine 6G、TAMRA、Rhodamine Red、carboxy-X-rhodamine (ROX)、Texas Red(登録商標)(Molecular Probes社製)、Cy5、希土類蛍光ラベル剤(例えばDTBTA-Eu3+)、BlackHole Quencher (BHQ)(Biosearch Technologies社製)、EclipseTM Dark Quencher (Eurogentec社製)などを組み合わせて用いる。この他にも、Handbook of Fluorescent Probes and Research Products 9th Edition (Haugland, Molecular Probes社刊、2002年)に記載されているものが用いられる。好ましい蛍光体・消光体の組み合わせとして、FAM・DABCYLおよび希土類蛍光ラベル剤・BHQ 2が挙げられる。本発明の新規フラップエドヌクレアーゼによるインベーダー法には、これら任意の蛍光体・消光体で修飾されたFRETプローブを用いることができる。
以下に実施例をもって本発明を更に詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではないことは勿論である。
STL-FENの調製
独立行政法人製品評価技術基盤機構生物遺伝資源部門より、フラップエンドヌクレアーゼ遺伝子(ID:1458101)領域を含むS.tokodaiiゲノムクローンを入手した。
S.tokodaiiのゲノム塩基配列から設計した、下記の塩基配列からなるプライマーSulfo-L-F1及びSTfen-B1を調製した。
Sulfo-L-F1: GGAATTCCATATGGGAATAGGA (配列番号3)
STfen-B1 : ATATCTCGAGAAACCATTGATCAAGTCCAG (配列番号4)
Sulfo-L-F1はNdeI認識配列CATATGを有し、このATGが増幅後の断片においてグルタミン酸コドンのGAAと置き換わる設計となっている。またSTfen-B1はXhoI認識配列CTCGAGを有する配列からなり、増幅後の断片から発現されるタンパク質のC末端側にヒスチジンタグを付加できるように設計されている。
上記のプライマーセットを用いてPCRを行なって得られる約1065kbの増幅断片をpET-22bベクターに組み込み、組換えプラスミドpET-STLfenを得た。該プラスミド中の増幅部分の塩基配列に変化がないことを確認した後、該プラスミドで大腸菌RosettaTM(DE)を形質転換し、Escherichia coli Rosetta / pET-STLfenを得た。
E.coli Rosetta / pET-STLfenを、アンピシリンが100μg/mlの濃度で存在するLB培地(トリプトン10g/酵母エキス5g/NaCl 10g/リットル, pH7.0)200mlで37℃で培養した。OD600を測定し、0.5となった時点で、培地に誘導物質であるイソプロピル-β-D-チオガラクトシド(IPTG)を最終濃度1.0mMとなるように添加し、タンパク質の発現を誘導した。5時間培養した後、培養液を7,000rpm、15分遠心することにより集菌した。集菌後の菌体を、5mlの溶解バッファ(25mM Tris-HCl, pH8.0、1.0mM EDTA、1% TritonX-100)に懸濁した。 超音波破砕機にかけ、細胞を破砕した後、4℃、14,000g、20分の遠心分離により、粗抽出液を回収した。STL-FEN粗抽出液を60℃で15分処理をしたのち、14,000rpm、20分遠心分離し、上清を回収した。粗抽出液を0.2μmフィルターでろ過した後、りん酸バッファで平衡化したHisTrap HPカラム(アマシャムバイオサイエンス製)に供し、5mlの60mMイミダゾールにより夾雑タンパク質を洗浄した後、5mlの300mMイミダゾールでSTL-FENを溶出させた。溶出させたSTL-FENを含む溶液を、Microcon YM-30またはAmicon Ultra-4 分画分子量30,000(ミリポア製)によりバッファをTris-HCl, pH7.0に交換した。この後、ブラッドフォード法によりタンパク質量を測定し、使用時まで50%グリセロール存在下で-20℃で保存した。
また、野生型のST-FENの組換え体を同時に調製した。プライマーSulfo-L-F1に換えて下記の配列からなるプライマーSTfen-F1を用いてPCRを行うことと、組換え細胞の粗抽出液に対する加熱処理を行わないことの他は、全て上記のSTL-FENの組換え体の調製方法と同じ操作を行った。
STfen-F1 ATATCATATGGATAGTCAAGGAAGAG (配列番号5)
STL-FENならびにST-FENの組換え体における発現の確認は、SDS-PAGEによる分子量の比較と、抗6×ヒスチジン抗体によるウェスタンブロットにより行った(図1)。
フラップ切断活性の測定
フラップ切断活性の確認の基本反応プロトコルは、次の行程からなる。
a)10×バッファ(100mM Tris-HCl, pH7.4, 75mM MgCl, 0.5% Tween20)1μl、下記の配列からなるシグナルプローブ2μl、ターゲットDNA 0.5μl、蒸留水3.5μlを混合し、95℃で5分間保持する。
シグナルプローブ 5'-FITC-ATATGACCCTTGGCGGAGG-3' (配列番号6)
ターゲットDNA 5'-CCTCCGCCAAGGGTCCGCCCAGGCTTCGGCGAGGCTGTG-3'(配列番号7)
シグナルプローブには切断の検出のために5’末端側にFITCを標識する。配列に伏した下線はフラップ部分を示す。
b)氷冷後、さらに下記の配列からなるU1プローブ2μl(100nM)、STL-FEN(200ng/μl)1μl、を加え、63℃で15分または60分保持する。
U1プローブ 5'-CACAGCCTCGCCGAAGCCTGGGCGG-3' (配列番号8)
U0プローブ 5'-CACAGCCTCGCCGAAGCCTGGGCG-3' (配列番号9)
U1プローブは、ターゲットDNA、シグナルプローブとの間に3重鎖を形成することができ、フラップ切断活性によってシグナルプローブが切断をうける。一方、U0プローブは3重鎖を形成せず、シグナルプローブの切断も起こらない。
c)所定時間インキュベートした後、等量(10μl)のローディングバッファ(95%ホルムアミド、10mM EDTA、0.03%ブロモフェノールブルー)を加え、95℃、5分加熱し、2.4%尿素を含む20%アクリルアミドゲルで電気泳動する。
d)泳動後のゲルをUV照射下で観察し、FITCの蛍光によりU0またはU1プローブの切断/非切断を確認する。
なお、基質特異性を示すためのブランクとして、U1プローブに換えて下記の配列からなるU0プローブを用いたアッセイも行なった。U0プローブは上記に記載のシグナルプローブとの間でフラップを形成しないので、U0プローブに変えた反応形ではフラップ切断活性は確認できないことになる。
上記の基本反応プロトコルをもとに、反応時間、反応温度、反応液のpHを種々変化させ、フラップ切断活性の変化を確認した。
1)反応時間
基本反応プロトコルのb)の時間を0、15、30、45、60ならびに90分に設定して、フラップ切断活性を確認した。この結果を図2に示す。切断反応は15分で明確に確認することができ、45分以降はほぼプラトーに達していることが分かる。
2)反応温度
基本反応プロトコルのb)の温度を40℃、49.8℃、55.7℃、61℃、66.1℃ならびに70℃に設定して、フラップ切断活性を確認した。この結果を図3に示す。切断反応は約50℃〜70℃の範囲で確認することができる。
3)反応pH
基本反応プロトコルのa)のバッファのpHを2、3、4、5(いずれも緩衝液は酢酸バッファに変更)、6.5、7、7.5、8、8.5ならびに9に設定して、フラップ切断活性を確認した。この結果を図4に示す。切断反応はpH5以上で進行することが分かる。
一方、ST-FENは、いずれのプローブに対しても活性を示さず、反応温度を40℃に変更しても活性は確認できなかった(図5)
FEN酵素の耐熱性の検討
実施例1に示した方法で調製した濃度200ng /μlのSTL-FENおよびST-FENタンパク質を、40、50、60、70、80、90及び100℃で15分加熱した。その後、14,000rpm、10分の遠心分離により変性したタンパク質を除去し、SDS-PAGEによってFENタンパク質の存在を確認した。この結果、ST-FENでは50℃、15分の処理により、ほとんどのタンパク質が変性した。一方で、STL-FENは90℃、15分の処理でも変性せず、高い耐熱性を獲得したことを確認した(図6A)。
さらに、上記の熱処理後のSTL-FENタンパク質を用いて、実施例2に示したものと同様のフラップ切断活性の測定を行った。その結果、80℃、15分の処理を行っても活性に変化は見られなかった。90℃、15分の処理では活性の低下が見られたが、活性が完全に失われることは無かった(図6B)。
STL-FENを用いたインベーダーアッセイ
200mlのマイクロチューブに、プライマリープローブ 250nM、インベーダーオリゴ 50nM、FAM標識FRETプローブ125nM、インベーダーオリゴ 50nM、 ターゲットDNA、tRNA 5ng/μl、STL-FEN 10ng/μl、バッファ(10mM Tris-HCl、pH7.4、7.5mM MgCl2、0.05% Tween20)20μlを加えた。これを63℃で2時間保持した後、384穴マイクロプレートのウェルに添加し、プレート カメレオンII(HIDEX製)を用いて、励起波長485nm、測定波長535nmの条件で測定した。
上記のターゲットDNA、FAM標識FRETプローブ、プライマープローブならびにインベーダープローブの各塩基配列は次の通りである。

ターゲットDNA(T):
5’-GTGTCTGCGGGAGTCGATTTCATCATCACGCAGCTTTTCTTTG-3’(配列番号10)
ターゲットDNA(C):
5’-GTGTCTGCGGGAGCCGATTTCATCATCACGCAGCTTTTCTTTG-3’(配列番号11)
プライマリープローブ:
5’-AACGAGGCGCACACTCCCGCAGACAC-3’(配列番号12)
インベーダープローブ:
5’-CAAAGAAAAGCTGCGTGATGATGAAATCGC-3’(配列番号13)
FAM標識FRETプローブ:
5’-GC(T)TG TCTCG GTTTT TCCGA GACAA GCGTG CGCCT CGTT-3’(配列番号14)

FAM標識FRETプローブについては、5’末端にFAMを標識し、(T)の位置に消光剤を付加した。
インベーダー法における第1反応において、ターゲットDNA(T)の場合は、ターゲットDNA、プライマリープローブ、インベーダープローブがSNP部位(下線を引いた塩基部分)で3塩基の重複構造を形成し、その重複部位をFENが認識してプライマリープローブのフラップ部分(この場合は、5’末端側の13塩基)が切断される。一方、ターゲットDNA(C)の場合は、ターゲットDNAとプライマリープローブがSNP部位でマッチングせず、3重構造を形成しないため、FENはFRETプローブを切断することができない。
第2反応においては、切断されたフラップがFAM標識FRETプローブとハイブリダイズすることによって形成される第1反応と同様の3塩基重複構造をFENが切断することにより、FRETが解消され蛍光を発するよう塩基配列は設計されている。
ターゲットDNAの濃度を100fM, 500fM, 1pM, 10pMまたは100pMと変化させたところ、上記の条件下で基質濃度が5pMまでフラップ切断活性が検出された(図7)。
また、ターゲットDNA濃度を100pMとし、63℃での保持開始から10、15、20、25、30、35、40、60、95、60および120分後の点でフラップ切断をプレートカメレオンII(HIDEX製)を用いて、励起波長485nm、測定波長535nmの条件で測定したところ、保持時間に比例して蛍光強度は増加し、およそ60分で最大となった(図8)。
STL-FENとPyrococcus furious由来FENのインベーダーアッセイによる活性の比較
STL-FENの活性を評価する目的で、異なる菌種由来のFENとの活性の比較をインベーダー法により行った。比較した菌種は、ユーリアーキオータ門に属する超好熱古細菌Pyrococcus furiosusであり、すでに全ゲノム配列が明らかとなっており、FENタンパク質の一次構造も公知となっている。P.furiosus由来のFEN(Pfu-FEN)の一次構造は、日本DNAデータバンク(DDBJ)などのデータベース上で、アクセス番号NP_579143で入手可能である。また、Pfu-FENについては、Hosfieldら(Hosfield DJ, et al., Journal of Biological Chemistry. 1998年、第273巻、第27154-27161頁)により、活性が詳しく調べられている。
(1)Pfu-FENの調製
American Type Culture Collection(ATCC)よりフラップエンドヌクレアーゼ遺伝子(ID: 1469290)領域を含むPyrococcus furiosusのゲノムDNA(ATCC番号: 43587D)を入手した。
Pfu-FENをクローニングする目的で、P.furiosusのゲノム遺伝子から設計した、下記の塩基配列からなるプライマーPFfen-F1及びPFfen-B1を調整した。
PFfen-F1 : GGAATTCCATATGGGTGTCCCAATTGGTGA (配列番号15)
PFfen-B1 : AACCGCTCGAGTCTCTTGAACCAACTTTCAAGG (配列番号16)
APfen-Fは制限酵素NdeI認識配列CATTAGを、APfen-B1はXhoI認識配列CTCGAGを有し、増幅後の断片から発現されるタンパク質のC末端側にヒスチジンタグを付加できるように設計されている。
上記のプライマーセットを用いてPCRを行って得られる約1046bpの増幅断片をpET-22bベクターに組み込み、組換えプラスミドpET-PfuFENを得た。該プラスミド中の増幅部分の塩基配列に変化がないことを確認した後、該プラスミドで大腸菌RosettaTM (DE3)を形質転換し、Escherichia coli Rosetta / pET-PfuFENを得た。組換えApe-FENおよびPfu-FENタンパク質の調製方法は、実施例1に示した方法と同様に行った。
(2)インベーダーアッセイによる比較
200mlのマイクロチューブに、プライマリープローブ250nM、インベーダーオリゴ 50nM、FAM標識FRETプローブ 125nM、ターゲットDNA 100pM、tRNA 5ng/μl、FEN(実施例1で調製したSTL-FEN、STS-FEN、または(1)で調製したPfu-FEN)を2ng/μl、 バッファ(10mM Tris-HCl、pH7.4、 7.5mM MgCl2、0.05% Tweeen20)10μlを加えた。これを63℃で1時間保持した後、384穴マイクロプレートのウェルに添加し、蛍光プレートリーダー(プレートカメレオンII、HIDEX製)を用いて、励起波長485nm、測定波長535nmの条件で測定した。尚、本実施例に用いたターゲットDNA、 FAM標識FRETプローブ、プライマリープローブならびにインベーダーオリゴの各塩基配列は実施例3に記載したものと同様のものを用いた。
上記各FEN(STL-FEN、STS-FEN、またはPfu-FEN)を用いて、ターゲット濃度 100pM、63℃、1時間でインベーダー法を行ったところ、Pfu-FENでは、本来FENが切断しないターゲットDNAである「C」を誤って切断することによる非特異的な信号強度の増加が見られたが、STL-FENでは特異性が改善され、非特異的切断はほとんど見られなかった(図9)。特異性を示す値、T/Cは、STL-FENで7.0、Pfu-FENで2.3であった。この特異性の差は、検出感度に大きく影響し、実施例3に記載の如く、STL-FENでは基質濃度が5pMの検出限界でフラップ切断活性が検出されたのに対し、Pfu-FENの検出限界は40pMであった(ここで言う検出限界とはTとCの信号強度が95%の信頼性限界で有意であると認められる基質濃度のことである)。すなわち、STL-FENはPfu-FENよりも8倍検出感度に優れることが判明した。
図1は、精製したSTL-FENおよびST-FENのSDS-PAGE泳動図(図1−1)およびウェスタンブロット(図1−2)を示す。レーン1:STL-FEN粗抽出液、2:STS-FEN粗抽出液、3:精製STL-FEN、4:精製STS-FEN、5:STL-FEN粗抽出液、6:STS-FEN粗抽出液、7:精製STL-FEN。 図2は、STL-FENのフラップ切断活性に対する反応時間の影響を示す。 図3は、STL-FENのフラップ切断活性に対する反応温度の影響を示す。 図4は、STL-FENのフラップ切断活性に対する反応pHの影響を示す。 図5は、ST-FENのフラップ切断活性の測定結果を示す。 図6Aは、STL-FENおよびST-FENの耐熱性の検討を示し。図6Bは、加熱処理後のSTL-FENのフラップ切断活性を示す。図上部に示した各温度で15分間の加熱処理を行ったSTL-FENを用いた。 図7は、本発明のSTL-FENを用いてSNPのタイピングをインベーダー法で行なったときのターゲット濃度と活性との関係を示す。 図8は、本発明のSTL-FENを用いてSNPのタイピングをインベーダー法で行なったときの反応時間と活性との関係を示す。 図9は、本発明のSTL-FENを用いた場合と、Pfu-FENを用いた場合の、インベーダー法における活性と特異性の比較を示す。

Claims (8)

  1. 配列番号1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質、または配列番号1で表されるアミノ酸配列において1以上のアミノ酸残基が欠失(ただしN末端の51アミノ酸残基の欠失を除く)、置換(ただしN末端のメチオニンを除く)もしくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつフラップエンドヌクレアーゼ活性を有する蛋白質。
  2. 請求項1に記載のタンパク質をコードするDNA。
  3. 塩基配列が、配列番号1に示される塩基配列または配列番号1に示される塩基配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズする塩基配列からなる、フラップエンドヌクレアーゼ活性を有する蛋白質をコードするDNA。
  4. 請求項2または3に記載のDNAを含む組み換えベクター。
  5. 請求項1に記載の蛋白質をフラップエンドヌクレアーゼとして使用することを特徴とする、一塩基多型のタイピング方法。
  6. 請求項1に記載の蛋白質を含む、一塩基多型のタイピング用キット。
  7. 配列番号1中の1〜51位で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質、または当該アミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなる蛋白質(ただし、1位のアミノ酸残基はMetである)であって、配列番号1中の52位〜355位で表されるアミノ酸配列もしくはそれと90%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなるフラップエンドヌクレアーゼのN末端側に付加することで、当該フラップエンドヌクレアーゼに耐熱性及び特異性に優れたフラップ切断活性を与えることができる蛋白質。
  8. 請求項7に記載の蛋白質をコードするDNA。
JP2006058728A 2006-03-03 2006-03-03 フラップエンドヌクレアーゼ Expired - Fee Related JP4249196B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006058728A JP4249196B2 (ja) 2006-03-03 2006-03-03 フラップエンドヌクレアーゼ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006058728A JP4249196B2 (ja) 2006-03-03 2006-03-03 フラップエンドヌクレアーゼ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007236209A JP2007236209A (ja) 2007-09-20
JP4249196B2 true JP4249196B2 (ja) 2009-04-02

Family

ID=38582380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006058728A Expired - Fee Related JP4249196B2 (ja) 2006-03-03 2006-03-03 フラップエンドヌクレアーゼ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4249196B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6846763B1 (ja) * 2020-04-02 2021-03-24 凸版印刷株式会社 標的核酸の検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007236209A (ja) 2007-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100882711B1 (ko) 사이크로박터 스피시스 hj147 균주 유래의 우라실-dna글리코실라제 및 이의 용도
JP2003510052A (ja) 改良されたポリヌクレオチド合成のための方法と組成物
JP6986286B2 (ja) 海洋生物dnaポリメラーゼ
CN105452451B (zh) 融合聚合酶
JP7363063B2 (ja) 変異型dnaポリメラーゼ
JP5110448B2 (ja) フラップエンドヌクレアーゼ変異体。
JP4822801B2 (ja) 変異型エンドヌクレアーゼ
CN116096872A (zh) 热稳定的末端脱氧核苷酸转移酶
JP4249196B2 (ja) フラップエンドヌクレアーゼ
Ohtani et al. Junction ribonuclease activity specified in RNases HII/2
US6444429B1 (en) Gene coding for DNA ligase of hyperthermophilic bacteria Aquifex pyrophilus and protein expressed therefrom
JP2008245604A (ja) 高効率耐熱性dnaリガーゼ
CN111433373B (zh) Dna聚合酶
US7572617B2 (en) Thermostable ribonuclease H obtained from Archeoglobus profundus
JP5324083B2 (ja) 高反応性耐熱性dnaリガーゼ
US20190376122A1 (en) Single-strand binding protein
US20230220449A1 (en) Marine dna polymerase i
JP5030265B2 (ja) フラップエンドヌクレーゼ活性増強因子
JP4452834B2 (ja) 新規dna分解酵素
KR20090039531A (ko) 바실러스 스피시스 нj171 균주 유래의 신규한 저온성우라실-dna 글리코실라제의 제조방법 및 중합효소연쇄반응에서의 이용
KR100774102B1 (ko) 썰포포보코커스 질리지 유래의 내열성 dna 연결효소
KR20070039447A (ko) 고호열성 리가아제 효소 및 이의 제조방법
JP2010029089A (ja) 耐熱性エンドヌクレアーゼv
JP2010088446A (ja) 新規dna分解酵素

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080930

RD16 Notification of change of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7431

Effective date: 20081028

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20081119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081028

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081128

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081120

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20081120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090113

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090114

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120123

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees