JP4452834B2 - 新規dna分解酵素 - Google Patents
新規dna分解酵素 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4452834B2 JP4452834B2 JP2006148872A JP2006148872A JP4452834B2 JP 4452834 B2 JP4452834 B2 JP 4452834B2 JP 2006148872 A JP2006148872 A JP 2006148872A JP 2006148872 A JP2006148872 A JP 2006148872A JP 4452834 B2 JP4452834 B2 JP 4452834B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dna
- enzyme
- protein
- stranded
- amino acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Description
本発明は、新規なDNA分解酵素をコードする遺伝子及びそのホモログ、すなわち下記の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)又は(g)を含有するポリヌクレオチドを提供する:
(a)配列番号:1に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド;
(b)(a)に記載のポリヌクレオチドの塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつDNA分解活性を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
(c)(a)に記載のポリヌクレオチドの塩基配列において1若しくは複数の塩基が置換、欠失、挿入、及び/又は付加された塩基配列からなり、かつDNA分解活性を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
(d)(a)に記載のポリヌクレオチドの塩基配列と少なくとも80%以上の同一性を有し、かつDNA分解活性を有する蛋白質コードするポリヌクレオチド;
(e)配列番号:2に記載のアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
(f)(e)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加したアミノ酸配列からなり、かつDNA分解活性を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
(g)(e)に記載の蛋白質のアミノ酸配列と少なくとも80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつDNA分解活性を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド。
本発明のポリヌクレオチドは、ピロコッカス属、又はサーモコッカス属に属する細菌;好ましくは、ピロコッカス・フリオサス、ピロコッカス・アビシ、ピロコッカス・ホリコシイ、又はサーモコッカス・コダカラエンシスに属する細菌;より好ましくは、ピロコッカス・フリオサス由来でありうる。配列表の配列番号:1にピロコッカス・フリオサス、配列番号:3にピロコッカス・アビシ、配列番号:5にピロコッカス・ホリコシイ、配列番号:7にサーモコッカス・コダカラエンシスに由来する塩基配列を示す。
(h)配列番号:3、5又は7に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド;
(i)(h)に記載のポリヌクレオチドの塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつDNA分解活性を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
(j)(h)に記載のポリヌクレオチドの塩基配列において1若しくは複数の塩基が置換、欠失、挿入、及び/又は付加された塩基配列からなり、かつDNA分解活性を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
(k)(h)に記載のポリヌクレオチドの塩基配列と少なくとも80%以上の同一性を有し、かつDNA分解活性を有する蛋白質コードするポリヌクレオチド;
(l)配列番号:2、4又は6に記載のアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
(m)(l)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加したアミノ酸配列からなり、かつDNA分解活性を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
(n)(l)に記載の蛋白質のアミノ酸配列と少なくとも80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつDNA分解活性を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド。
本発明はまた本発明のポリヌクレオチドによってコードされる蛋白質又はそのホモログ、すなわち下記の(e')、(f')又は(g')を含有する蛋白質を提供する:
(e')配列番号:2に記載のアミノ酸配列からなる蛋白質;
(f')(e')に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加したアミノ酸配列からなり、かつDNA分解活性を有する蛋白質;
(g')(e')に記載の蛋白質のアミノ酸配列と少なくとも80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつDNA分解活性を有する蛋白質。
このような蛋白質はまた、以下の性質を有するDNA分解酵素でもある:
(ア)一本鎖DNAを分解することができるが、環状DNA及び二本鎖DNAを分解せず;
(イ)80℃、1時間の処理で失活せず;かつ
(ウ)分子量が約59.2 kDa又はその1/2である。(測定は、ゲルろ過カラムクロマトグラフィー分析による。なお、本明細書で分子量をいうときは、特別な場合を除き、ゲルろ過カラムクロマトグラフィ分析による値をいう)。
(l')配列番号:4、6又は8に記載のアミノ酸配列からなる蛋白質;
(m')(l')に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加したアミノ酸配列からなり、かつDNA分解活性を有する蛋白質;
(n')(l')に記載の蛋白質のアミノ酸配列と少なくとも80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつDNA分解活性を有する蛋白質。
PfuDNase Iの酵素学的性質を以下に説明する。
(1) 作用
本発明の酵素は、一本鎖DNAの3'末端を認識し、加水分解することができる。本発明者らが用いた条件では、49残基からなる一本鎖DNAを基質とした場合、まず3’末端に近い位置の切断産物が見られるが、鎖中央付近の切断産物はほとんど見られず、一定時間経過後に5’末端付近の切断産物が見られた(図5A)。切断方向は、3'末端から5'末端の方向と考察される。
一本鎖の3'末端を有するDNAに作用する。本明細書の実施例に示した条件では、環状DNA及び二本鎖DNAには作用しなかった。
本発明者らが実験した条件では、5℃刻みで調べた結果、65℃が最も切断効率がよかった(データ示さず)。本酵素は、65℃付近でよく作用する。
本発明者らは、該酵素をコードする遺伝子を大腸菌での発現ベクターpET21a(Novagen社)に組み込んだプラスミドpPFDNAase1を大腸菌BL21 codon plus(DE3)-RIL(Novagen)に導入して得られた組換え体を用いて 該酵素の多量産生系の構築にも成功した。したがって、本発明のDNA分解は、本発明の遺伝子を用いた形質転換菌により、産生させることができる。特定の宿主を用いる場合に適した形質転換の方法は、当業者にはよく知られている。
本発明の酵素は、DNA鎖を試験管内で加工するための道具の一つとなる。DNAの一本鎖と二本鎖の構造上の違いを利用して、任意のDNA鎖を特定の部位で切断する技術開発に利用することができる。本発明の酵素は、高温で作用を発揮できるので、基質であるDNA鎖自身の高次構造形成による切断反応抵抗性を回避した状態で用いることができる。現在までに数多くの酵素が市販されているが、このような条件で利用できる実用的な酵素は存在しない。
P. furiosusDSM3638 はDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zelkulturen GmbHより入手し、文献(ヌクレイック アシッド リサーチ Nucleic Acids Research, 第21巻、259-265ページ)の方法に従って培養した。1000 mlの培養液から約2 gの菌体を得た。これを緩衝液 L(10 mM トリスー塩酸(pH8.0),1 mM EDTA, 100 mM NaCl)10 mlに懸濁し、10% SDSを1ml加えた。撹拌の後、プロテイナーゼK(20 mg/ml)を50 ml 加えて、55℃で60 分静置した。その後反応液を順次フェノール抽出、フェノール/クロロホルム抽出、クロロホルム抽出した後、エタノールを加えてDNAを不溶化した。回収したDNAを1 mlのTE液(10 mM トリスー塩酸, (pH8.0), 1 mM EDTA)に溶解し、0.75 mgのRNase Aを加えて37 ℃で60 分反応させた。その後反応液をもう一度フェノール抽出、フェノール/クロロホルム抽出、クロロホルム抽出した後、エタノール沈殿によりDNAを回収した。0.75 mgのDNAが得られた。
ストラタジーン社製 SuperCos1 Cosmid Vector kitを用いて、ライブラリーを作製した。実施例(1)で得られたDNAを制限酵素Sau3AIで部分分解した時に、30-42キロ塩基対の断片が生じるように反応条件を決めた。切断後のDNA断片をコスミドベクターのBamHI部位に挿入して、組換えコスミドのライブラリーとした。大腸菌を形質転換して得られたコロニーから適当に10数個を選んで、コスミドを回収し、予想される大きさのDNA断片が挿入されていることを確認した。
(2)で作製した、組換えコスミドによる形質転換体から、約500個を選んで、それぞれを2mlのLB培地で培養し、集菌後バッファーA(10 mM トリスー 塩酸(pH 8.0), 2 mM 2-メルカプトエタノール, 10 % グリセロール)500 mlに懸濁後、超音波処理により破砕した。得られた粗抽出液を80 ℃10 分の熱処理を行って、大部分の大腸菌由来の蛋白質を変性させ、遠心分離により上清を集め、耐熱性プロテインライブラリーとした。
適当な配列を有するオリゴDNAを 100 p mol 用いてポリヌクレオチドキナーゼと[γ-32P] ATP で 5' 末端リン酸化した後に精製したDNAを基質とした。DNA 切断反応溶液として、DNA を5 nM の濃度で含む20 mM トリス-塩酸(pH 8.8), 5 mM MgCl2, 50 mM NaCl, 0.1 mg/ml BSA溶液36 μl に対して耐熱性プロテインライブラリーの各抽出液より 0.8 μl を 5 クローンずつ、即ち 4 μl を1反応分として加え、65 ℃で適当な時間インキュベーションした。反応停止液(95 % ホルムアミド、10 mM EDTA)を加えて100 ℃ 5分処理して、8M尿素存在下の10 % ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供した。アクリルアミドゲルを乾燥させた後にオートラジオグラフィーを行って、切断バンドの有無を検出した。この結果、 実施例1〜3で調製した耐熱性プロテインライブラリー中に DNA鎖を切断する活性が発見された(図1)。この操作によって、DNA鎖切断活性を示すクローンを選別した。
実施例2で得られた大腸菌クローンからコスミドを単離し、そのコスミドをPstIによって処理して、さらに小さな断片化し、それらをpUC118 ベクターのPstI 部位にサブクローンした。得られた各クローンを実施例2と同様にDNA 切断活性を調べると、約 5 kbの断片が組み込まれたクローンが切断活性を示すことが判明した。該 PstI 断片が pUC118 ベクターに組み込まれたものをプラスミド pPF200 と命名した。
実施例3の(1)で得られた塩基配列中に存在する5つの ORF のそれぞれの両端に相当する塩基配列をもとに PCR プライマーを作製し、それぞれフォワードプライマー、リバースプライマー配列の中に NdeI(CATATG), EcoRV(GATATC)配列を組み入れ、NdeI 配列中の ATG を翻訳の開始コドンとして利用できるように調節した。これらのプライマーでPCR を行うことによって増幅した遺伝子を pET21a ベクターに組み込んで、それぞれの遺伝子産物を産生するプラスミドを得、該プラスミド中のPCRで増幅された部分の塩基配列に変化がないことを確認した後、 pPF2001〜pPF2005 と命名した。また、該プラスミドで形質転換された大腸菌 BL21(DE3)を Eschrichia coliBL21(DE3)/ pPF2001~pPF2005 と命名した。
実施例3の(2)で得られた発現プラスミドを大腸菌 Eschrichia coliBL21 codon plus(DE3)-RIL に導入し、アンピシリンが 100 μg/ml、クロラムフェニコールが34 mg/ml の濃度で存在する LB 培地 [トリプトン10 g/リットル、酵母エキス5g/リットル、NaCl 5g/リットル、pH 7.2] 10 mlで培養した。培養液の濁度が 0.5 A600に達した時、誘導物質であるイソプロピル-β-D-チオガラクトシド(IPTG)を添加し、さらに3時間培養を行った。集菌後、菌体を 3 ml のバッファーA に 1 mM フェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF)を加えたものに懸濁し、超音波破砕機にかけた。16, 000 rpm 、20分間の遠心分離により粗抽出液を上清として回収し、75℃ 15分の熱処理を行って宿主大腸菌由来の蛋白質を変性させて取り除いた。この熱処理上清液を用いて、実施例2に示した方法により DNA 鎖分解活性を測定した。その結果、図2に示すようにORF2 に相当する蛋白質がDNA 鎖切断活性を有することが確認された。そこで、ORF2遺伝子を含む発現プラスミドを導入したEschrichia coli BL21 codon plus(DE3)-RIL/pPF2002を 1リットルのLB培地(アンピシリンが 100 μg/ml、クロラムフェニコールが34 mg/ml の濃度で含む)で培養し、上記に示した培養条件で目的の遺伝子発現を誘導した。集菌後、菌体を 40 ml のバッファーA に 0.5 M NaCl と1 mM フェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF)を加えたものに懸濁し、超音波破砕機にかけた。16, 000 rpm 、20分間の遠心分離により粗抽出液を上清として回収し、75 ℃ 15分の熱処理を行って宿主大腸菌由来の蛋白質を変性させて取り除いた。熱処理をした上清に含まれる核酸を除去するために、ポリエチレンイミンを0.15 %(w/v)になるように加え、氷中で30 分撹拌した後、14000 rpm で10分遠心した。この上清に 80 % 飽和になるように硫酸アンモニウムを加えた。16, 000 rpm 、20分間の遠心分離により得られた沈殿を 8mlの1 M 硫酸アンモニウムを含むバッファーAに溶解し、同様の溶液で平衡化した疎水クロマトカラム(HiTrap phenyl, GE社製)に供し、AKTAシステム(GE社製)を用いてクロマトグラフィーを行った。展開は 1 M → 0 M の硫酸アンモニウム 直線濃度勾配により行った。実施例2の方法で活性測定を行って目的の活性のある画分を集め、0.1 M NaClを含むバッファーA 2リットルで透析した後、同様の溶液で平衡化した陰イオン交換カラム(HiTrap Q, GE 社製)に供した。AKTAシステムを用いて 0.1 M → 1 M のNaCl直線濃度勾配により展開した結果、目的の活性は 0.15 M NaCl 濃度のところに溶出されたので、この画分を集めて、NaCl 濃度が10分の1 になるまで希釈して、同様の溶液で平衡化したアフィニティークロマトカラム(HiTrap Q, GE 社製)に供した。活性を示す画分を酵素評品として、4℃に保存した。以上のような精製操作により、1リットルの溶液から、約2mgの高純度酵素が得られた(図3)。
実施例1〜3の操作で見出されたDNA分解酵素の構造について、ORF2をコードするDNAの塩基配列から推定されるアミノ酸配列を、 National Center for Biotechnology Information(NCBI)の BRAST 検索を使用して、有為な相同性を示す蛋白質を検索した。その結果、図4に示すように、全ゲノム配列が解読されている4種類の古細菌について、相同性のある配列をコードしうる遺伝子が発見された。これらはいずれもHypothetical protein とアノテートされており、機能未知の新規蛋白質であった。そこで、該酵素をPfuDnase I と命名し、その基質特異性を調べた。
本発明の、PfuDNase IのDNA 切断における基質特異性を解析するために、まずDNA鎖が一本鎖か二本鎖かの違いによる切断反応を比較した。適当な配列を有するオリゴDNAを 100 p mol 用いてポリヌクレオチドキナーゼと[γ-32P]ATP で 5' 末端リン酸化した後 50 p mol をそのまま、または適当な相補鎖とアニーリングすることによって完全な二本鎖や、部分的に二本鎖になった構造のDNAを調製した。アニーリングは、DNA 鎖を混合後30分間の熱処理に続いて15時間かけて自然冷却で徐々に室温になるまで温度を下げることによって行い、二本鎖 DNA を形成させた。DNA 切断反応溶液として、DNA を5 nM の濃度で含む20 mM トリス-塩酸(pH 8.8), 5 mM MgCl2, , 50 mM NaCl, 0.1 mg/ml BSA溶液36 μl に対して精製PfuDNase I を10 nM になるように加え、65 ℃で20分まで反応を追跡した。切断産物の泳動度から、DNA 鎖中の切断位置を特定するために、8M尿素存在下の10 % ポリアクリルアミドゲル電気泳動で、反応産物を分析した。マーカーとして、同じ末端標識DNAを用いて、マキサムーギルバート(Maxam-Gilbert)法により GA ラダーを作成し、隣のレーンで電気泳動を行って両者のバンドサイズを比較し、切断部位を決定した。 切断反応後に反応停止液(95 % ホルムアミド、10 mMEDTA)を加えて100℃ 5分処理して電気泳動を行った。アクリルアミドゲルを乾燥させた後にオートラジオグラフィーを行って、切断バンドの有無を検出した。その結果、図5に示すようにPfuDnase I は一本鎖DNA に作用したが、二本鎖DNAには働かなかった。電気泳動のパターンから、該酵素はDNA 鎖の3'末端から切断反応が進み、5'の末端まで分解せずに手前でストップするとい性質があるように見えた。
PfuDNaseの構造について情報を得るために、精製酵素評品を用いてゲルろ過カラムクロマトグラフィー分析を行った。SMART System(GE 社製)を用いてSuperdex 200 カラムを用いて解析した結果、該酵素蛋白質が溶出された位置を分子量サイズマーカーの溶出位置と比較することによって、該酵素蛋白質の溶液中での分子量を推定した(図8)。その結果PfuDNase I は分子量59.2kDaと計算され、2量体を形成していると予想された。2量体を形成しているとすると、酵素一分子中活性中心を2カ所有する可能性があり、該酵素の反応機構について大変興味が持たれる。
Claims (2)
- 以下の特徴を有する、DNA分解酵素:
(ア)一本鎖DNAを分解することができるが、環状DNA及び二本鎖DNAを分解せず;
(イ)80℃、1時間の処理で失活せず;
(ウ)ホモ二量体であり、二量体の分子量が約59.2 kDaであり;かつ
(エ)至適温度が、約65℃であって、
ピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来である、DNA分解酵素。 - 請求項1に記載のDNA分解酵素を用いることを特徴とする、一本鎖DNAの分解方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006148872A JP4452834B2 (ja) | 2006-05-29 | 2006-05-29 | 新規dna分解酵素 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006148872A JP4452834B2 (ja) | 2006-05-29 | 2006-05-29 | 新規dna分解酵素 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009279239A Division JP2010088446A (ja) | 2009-12-09 | 2009-12-09 | 新規dna分解酵素 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007312744A JP2007312744A (ja) | 2007-12-06 |
JP4452834B2 true JP4452834B2 (ja) | 2010-04-21 |
Family
ID=38847180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006148872A Active JP4452834B2 (ja) | 2006-05-29 | 2006-05-29 | 新規dna分解酵素 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4452834B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010088446A (ja) * | 2009-12-09 | 2010-04-22 | Kyushu Univ | 新規dna分解酵素 |
-
2006
- 2006-05-29 JP JP2006148872A patent/JP4452834B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010088446A (ja) * | 2009-12-09 | 2010-04-22 | Kyushu Univ | 新規dna分解酵素 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007312744A (ja) | 2007-12-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102084186B1 (ko) | Dna 단일가닥 절단에 의한 염기 교정 비표적 위치 확인 방법 | |
JP6550649B2 (ja) | 耐熱性のミスマッチエンドヌクレアーゼの利用方法 | |
JP6216416B2 (ja) | 耐熱性のミスマッチエンドヌクレアーゼの利用方法 | |
EP2074212A1 (en) | Thermus eggertssonii dna polymerases | |
JP6349309B2 (ja) | 新規dna切断酵素 | |
JP3910142B2 (ja) | 耐熱性リボヌクレアーゼh | |
JP4452834B2 (ja) | 新規dna分解酵素 | |
JP4105693B2 (ja) | 耐熱性リボヌクレアーゼh | |
JP2010088446A (ja) | 新規dna分解酵素 | |
JP4225616B2 (ja) | 新規dna分解酵素 | |
US20230332118A1 (en) | Dna polymerase and dna polymerase derived 3'-5'exonuclease | |
JP5935382B2 (ja) | RrhJ1IIヌクレアーゼおよびその遺伝子 | |
US20230220449A1 (en) | Marine dna polymerase i | |
KR100757277B1 (ko) | 고호열성 리가아제 효소 및 이의 제조방법 | |
EP1013759B1 (en) | Method and apparatus for predicting protein function site, method for improving protein function, and function-improved protein | |
JP4249196B2 (ja) | フラップエンドヌクレアーゼ | |
WO2021064106A1 (en) | Dna polymerase and dna polymerase derived 3'-5'exonuclease | |
JP2006288400A (ja) | 耐熱性リボヌクレアーゼh | |
EP4041883A1 (en) | Method and kit for assembly of multiple dna fragments at room temperature | |
KR100774102B1 (ko) | 썰포포보코커스 질리지 유래의 내열성 dna 연결효소 | |
WO2008066350A1 (en) | A novel ditpase and genes encoding it | |
PL220789B1 (pl) | Warianty endonukleazy restrykcyjnej MwoI o zmienionej specyficzności substratowej | |
JPH11151089A (ja) | 新規dna分解酵素 | |
JP2014221028A (ja) | 二本鎖デオキシリボ核酸にニックを導入する方法及びニッキング酵素活性を有するタンパク質 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081110 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20081110 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20081202 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081216 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090216 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090520 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090819 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20091016 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091116 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091204 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091228 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |