JP4248945B2 - 旋回フレーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベル等の旋回フレームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧ショベル等の旋回フレームは、運転室や燃料タンク等と共に上部旋回体を構成し、この上部旋回体が旋回機構部を介して下部走行体に旋回可能に支持されるものである。そして、旋回フレームとしては、平行な一対のメインフレーム(縦板)を有するセンタフレームと、このセンタフレームの左右に取付けられるサイドフレームとを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記旋回フレームは、図7と図8に示すように、そのセンタフレーム50が、底板51と、この底板51に立設される上記縦板52、52と、この縦板52、52の上端面に付設される背板53、53とを備える。そして、縦板52は、その前端側(先端側)にブーム取付部54が設けられると共に、その後端側(基端側)がカウンタウエイト取付部55とされ、ブーム取付部54からカウンタウエイト取付部55に向かってその高さ寸法が小となる傾斜面67を有している。なお、ブーム取付部54は、側面視略三角形状とされ、その頂部にブームフートピン孔56(ブームの基端部を枢支するための枢支用孔)が設けられている。そして、背板53は、カウンタウエイト取付部55に対応する後端部57と、縦板52の傾斜面67に対応する本体部58と、ブーム取付部54の後方傾斜辺59に対応する前端部60とからなる。
【0004】
【特許文献1】
実開平5−37654号公報(第2頁、図6−図9)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この場合、図9に示すように、背板53の前端部60の前側はその側面がテーパ面61、61とされて先細部62とされている。そして、先細部62の前端63と、ブーム取付部54の後方傾斜辺59に設けた切欠面64とを対面させて、前端63と切欠面64との間に溶着部65を形成し、この溶着部65を溶接していた。
【0006】
しかしながら、上記溶着部65ではその左側及び右側が開口しており、この溶着部65を溶接する場合、図10に示すように、溶着部65の左右にタブ66、66等を配置する必要があった。そのため、その溶接作業としては、タブ66、66を配置する作業、及び溶接作業終了後のタブ66、66の取外作業があり、多くの手数を要すると共に、作業時間も大となっていた。また、背板53としては、縦板52の上端面の形状、縦板52のブーム取付部54の後方傾斜辺59の形状に合わせて、曲げ加工を行う必要があり、その加工に多くの手数を要する共に、コスト高となっていた。
【0007】
この発明は上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、タブ等を使用することなく、縦板と背板とを簡単に溶接することができ、また、背板の加工も簡単に行うことができる旋回フレームを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び効果】
そこで請求項1の旋回フレームは、前方から後方に向かって高さ寸法が小となる傾斜面を有する左右一対の縦板と、この縦板に付設される背板とを備えた旋回フレームであって、上記背板の前端側に長手方向のスリットを設け、上記背板を上記傾斜面に載置した状態にて、上記スリットに縦板を差し込んで、スリット奥部に前後左右が包囲される溶着部を形成したことを特徴としている。
【0009】
上記請求項1の旋回フレームでは、背板を縦板の傾斜面に載置した状態にて、スリットに縦板を差し込んで、スリット奥部に前後左右が包囲される溶着部を形成しているので、溶接を行う場合に、溶融金属が溶着部から流出せず確実に溶接することができる。これによって、溶着部における溶接不良の発生を防止でき、高品質の旋回フレームを提供することができる。しかも、タブ等を使用する必要がないので、作業性に優れ、短時間での組立てが可能となる。また、溶接時には、背板のスリットに縦板を嵌合させるので、位置決めが容易であると共に、安定した溶接作業を行うことができる。
【0010】
請求項2の旋回フレームは、側面視において、上記背板は、その前端部が縦板に対して交差状となって、前端部の上面が縦板の上面よりも下方に位置することを特徴としている。
【0011】
上記請求項2の旋回フレームでは、背板は、その前端部が縦板に対して交差状となるので、背板の形状を縦板のブーム取付部の後方傾斜辺に対応させて湾曲させる必要がなく、その加工が容易となると共に、コストの低減を図ることができる。しかも、背板のスリットに縦板を嵌合させた状態では、縦板を背板の前端部で挟んだ状態となり、この前端部を強固に縦板に取付けることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は旋回フレームの全体斜視図を示し、この旋回フレームは油圧ショベル等の建設機械に使用される。この旋回フレームは、センタフレーム1と、このセンタフレーム1の左右に取付けられるサイドフレーム2、3とを備え、図示省略の運転室、燃料タンク、カウンタウエイト等とで建設機械の上部旋回体を構成する。そして、上部旋回体は、建設機械の下部走行体に枢支部S(旋回機構部)(図2参照)を介して旋回可能に支持される。
【0013】
センタフレーム1は、図1〜図3に示すように、底板4と、この底板4に立設される左右一対の縦板(メインフレーム)5、5と、この縦板5、5に付設される背板(上板)8、8とを有する。縦板5は、その前端側(先端側)に側面視略三角形状のブーム取付部10を有する本体部12と、その高さ寸法が小であるカウンタウエイト取付部11とを備える。そのため、この縦板5は、前方から後方に向かって高さ寸法が小となる傾斜面7が形成されている。
【0014】
また、左右一対の縦板5、5はその前端側が前フレーム15にて連結されている。そして、この前フレーム15の前面に一対の支持片16、16が配置され、支持片16、16及び縦板5、5の前端部に、図示省略のブーム用シリンダのシリンダ本体を枢支するための枢支用孔17、18が設けられている。また、縦板5の頂部、つまりブーム取付部10の頂部の内面側に補強部材19が付設され、このブーム取付部10の頂部及び補強部材19に、図示省略のブームの基端部を枢支するための枢支用孔20が設けられている。なお、底板4の前端側の裏面(下面)に上記枢支部Sの旋回サークル取付部21が取付けられている。
【0015】
次に、背板8は、後端側の水平部22と、この水平部22に対して所定角度で傾斜する傾斜部23とからなり、図4等に示すように、その前端側に長手方向のスリット24が形成されている。また、縦板5のブーム取付部10の後方傾斜辺25には、切欠面26が形成されている。この切欠面26は、図6等に示すように、その下端から上方に向かって前方に傾斜する傾斜面とされる。
【0016】
この背板8は、スリット24を有する前端部29よりも後方側が上記縦板5の傾斜面7に載置される載置部27とされる。そして、図1〜図3に示すように、背板8の載置部27が縦板5の傾斜面7に載置された状態では、このスリット24に縦板5を差し込んだ状態となる。このように、スリット24に縦板5を差し込んだ状態では、側面視において、背板8は、その前端部29が縦板5に対して交差状となって、前端部29の上面29aが縦板5の上面(後方傾斜辺25)よりも下方に位置する。そして、この状態では、図6に示すように、切欠面26がそのスリット内端面30に対面して、切欠面26とスリット内端面30との間に溶着部(隙間)31を形成することになる。しかも、この状態では、溶着部31の左右をスリット24の内側面32、32にて塞いだ状態となっている。このため、スリット奥部に形成されるこの溶着部31は、切欠面26とスリット内端面30と内側面32、32とで、前後左右が包囲される。なお、この場合、切欠面26の下端縁26aと、スリット内端面30の下端縁30aとが僅かな隙間をもって相対向しているが、下端縁26aと下端縁30aとが突き合わせた状態となってもよい。
【0017】
ところで、背板8を縦板5に取付けることになるが、この際に、上記溶着部31を溶接すると共に、背板8の下面33(図3等参照)と縦板5の側面34、34(図1及び図3等参照)とのコーナ部において溶接し、また、背板8のスリット24を有する前端部29においては、この前端部29の下面29bと、縦板5の側面34、34とのコーナ部を溶接すると共に、前端部29の上面29aと、縦板5の側面34、34とのコーナ部を溶接する。なお、ブーム取付部10に付設される補強部材19は、図1と図3等に示すように、略三角形状の平板体からなり、前フレーム15の側縁に設けられた切欠部35に嵌合し、その下面36の後半部36aが、背板8の前端部29の上面29aに溶接されている。
【0018】
このように、背板8と縦板5との接合作業時には、溶着部31を溶接することになるが、この場合、この溶着部31は前後左右が包囲されているので、この溶着部31からの溶融金属の流出を防止できる。これによって、溶着部31における溶接不良の発生を有効に防止でき、高品質の旋回フレームを提供することができる。しかも、タブ等を使用する必要がないので、作業性に優れ、短時間での組立てが可能となる。また、溶接時には、背板8のスリット24に縦板5を嵌合させるので、位置決めが容易であると共に、安定した溶接作業を行うことができる。
【0019】
また、背板8は、スリット24を有する前端部29が載置部27から直線状に延設されているので、背板8の形状を縦板5のブーム取付部10の後方傾斜辺25に対応させて湾曲させる必要がなく、その加工が容易となると共に、コストの低減を図ることができる。しかも、背板8のスリット24に縦板5を嵌合させた状態では、縦板5を背板8の前端部29で挟んだ状態となり、この前端部29を強固に縦板5に取付けることができる。
【0020】
以上にこの発明の旋回フレームの具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施形態では、縦板5に切欠面26を形成したが、このような切欠面26を形成することなく、溶着部31を構成することも可能である。また、切欠面26を形成する場合、切欠面26を傾斜面とすることなく、スリット内端面30と平行な面であってもよく、また、傾斜面とする場合でも、傾斜角度(スリット内端面30に対する傾斜角度)を任意に設定できる。さらに、スリット24の長さ寸法としても任意に設定でき、スリット24に縦板5を嵌合させた際に、形成される溶着部31においてその前後左右が包囲されて、前端部29が縦板5に対して交差して、前端部29の上面29aが縦板5の上面よりも下方に位置するものであり、しかも、縦板5から突出せずにブーム取付けを妨げないようなものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の旋回フレームの実施の形態を示す斜視図である。
【図2】上記旋回フレームのセンタフレームの平面図である。
【図3】上記旋回フレームのセンタフレームの側面図である。
【図4】上記旋回フレームのセンタフレームの要部分解斜視図である。
【図5】上記旋回フレームのセンタフレームの要部斜視図である。
【図6】上記旋回フレームのセンタフレームの要部拡大断面図である。
【図7】従来の旋回フレームのセンタフレームの斜視図である。
【図8】従来の旋回フレームのセンタフレームの断面図である。
【図9】従来の旋回フレームのセンタフレームの要部斜視図である。
【図10】従来の旋回フレームのセンタフレームの溶接状態を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
5 縦板
7 傾斜面
8 背板
24 スリット
29 前端部
29a 上面
31 溶着部
Claims (2)
- 前方から後方に向かって高さ寸法が小となる傾斜面を有する左右一対の縦板と、この縦板に付設される背板とを備えた旋回フレームであって、上記背板の前端側に長手方向のスリットを設け、上記背板を上記傾斜面に載置した状態にて、上記スリットに縦板を差し込んで、スリット奥部に前後左右が包囲される溶着部を形成したことを特徴とする旋回フレーム。
- 側面視において、上記背板は、その前端部が縦板に対して交差状となって、前端部の上面が縦板の上面よりも下方に位置することを特徴とする請求項1の旋回フレーム。
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