JP4248647B2 - ノード装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、従属同期方式が適用された通信網の分岐点や中継点に配置され、かつ伝送情報の中継や転送にかかわる通信処理を行うノード装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル同期網では、個々のノード装置(局)で非同期に生成されるクロックの周波数の偏差や変動に起因する伝送情報の欠落および重複の回避を目的として、安定度が高い原子発振器をクロック源とする独立同期方式と、網内に予め定められた主局のみに同様の原子発振器が搭載され、かつ従局に個別に備えられた位相同期発振器(PLO)がこの原子発振器に対して同期をとる従属同期方式と、各局に備えられた位相同期発振器がディジタル伝送路を介して互いに同期をとる相互同期方式との何れかが適用される。
【0003】
しかし、同期多重化が特定のディジタル・ハイアラキの信号のみについて行われ、かつ何れの伝送区間についても保守や運用の形態が共通であって伝送路の物理的な距離が比較的短いディジタル同期網では、上述した3つの方式の内、コストや信頼性にかかわる要求および制約に対する柔軟な適応が可能である従属同期方式が多く採用されている。
【0004】
図8は、従属同期方式が適用された伝送系の構成例を示す図である。
図において、マスタノード装置100-1の2つの入方路には伝送方向が互いに反対である2つの単信方式の伝送路101-R、101-Lの一端がそれぞれ接続され、これらの伝送路101-R、101-Lの中継点には、そのマスタノード装置100-1に近い順に、スレーブノード装置102-1、102-2、準マスタノード装置100-3、スレーブノード装置102-3、102-4、準マスタノード装置100-2およびスレーブノード装置102-5が配置される。
【0005】
図9は、ノード装置の構成例を示す図である。
図において、例えば、準マスタノード装置100-3では、伝送路101-R、101-Lにそれぞれ対応した入方路には伝送路対応部103-3R、103-3Lの入力が接続され、これらの伝送対応部103-3R、103-3Lのペイロード出力にはそれぞれ伝送情報rRと伝送情報rLとが得られる。伝送路対応部103-3R、103-3L の制御出力はそれぞれシーケンス番号処理部104-3とID抽出部105-3との対応する入力に接続され、これらの伝送路対応部103-3R、103-3Lのクロック出力はそれぞれクロック生成部106-3の対応するクロック入力に接続される。シーケンス番号処理部104-3が有する2つのシーケンス番号出力は中継選択部107-3の対応する入力に接続され、その中継選択部107-3の出力はセレクタ108-3の一方の入力に接続される。クロック生成部106-3の第一の出力にはシステムクロックSCLKが得られ、かつそのクロック生成部106-3の第二の出力はシーケンス番号生成部109-3の入力に接続される。シーケンス番号生成部109-3の出力は、セレクタ108-3の他方の入力に接続される。ID抽出部105-3が有する2つの出力とシーケンス番号処理部104-3の制御出力とは系構成制御部110-3の対応する入力に接続され、その系構成制御部110-3の局モード入力には自局が主局、準主局および従局の内、自局が該当する局の種別を示す「局モード」が与えられる。系構成制御部110-3の選択出力は、中継選択部107-3、ID抽出部105およびクロック生成部106-3の選択入力に接続される。系構成制御部110-3の局モード出力M(主局あるいは準主局を示す。)、S(従局を示す。)の内、局モード出力Mはそれぞれセレクタ108-3、シーケンス番号生成部109-3およびクロック生成部106-3の対応する選択入力に接続され、かつ局モード出力Sはセレクタ108-3およびクロック生成部106-3の対応する選択入力に接続される。セレクタ108-3の出力は多重化部111-3R、111-3Lの第一の入力に接続され、これらの多重化部111-3R、111-3Lの第二の入力には系構成制御部110-3のID出力が接続される。多重化部111-3R、111-3Lの第三の入力にはそれぞれ後続する伝送区間に送出されるべき伝送情報sRと伝送情報sLとが与えられ、これらの多重化部111-3R、111-3Lの出力はそれぞれ伝送路101-R、101-Lの後続する伝送区間に接続される。
【0006】
また、クロック生成部106-3では、セレクタ112-3が有する2つの入力に伝送路対応部103-3R、103-3Lのクロック出力が接続され、そのセレクタ112-3の選択入力には系構成制御部110-3の選択出力が接続される。セレクタ112-3の出力はクロック発生部113-3の制御入力とセレクタ114-3の一方の入力とに接続され、そのクロック発生部113-3の出力はセレクタ114-3の他方の入力に接続される。セレクタ114-3の選択入力には系構成制御部110-3の局モード出力M、Sが接続され、そのセレクタ114-3の出力は位相同期発振器(PLO)115-3の入力に接続される。位相クロック発振器115-3が有する2つの出力の内、一方はシーケンス番号生成部109-3の入力に接続され、他方には既述のシステムクロックSCLKが得られる。
【0007】
なお、マスタノード装置100-1の構成については、クロック生成部106-3に代えてクロック生成部106-1が備えられ、かつ図9に点線で示すようにそのクロック生成部106-1には、
・ 既述のセレクタ112-3、114-3に相当するセレクタが備えられず、
・ 位相同期発振器115-3に代えて位相同期発振器115-1が備えられ、
・ その位相クロック発振器115-1の入力に直結されたクロック発生部113 -1がクロック発生部113-1に代えて備えられた
点を除いて、準マスタノード装置100-3の構成と同じであるので、以下では、添え番号「1」が付加された同じ符号を対応する構成要素に付加し、ここでは、その詳細な説明および図示を省略する。
【0008】
また、準マスタノード装置100-2の構成については、準マスタノード装置100-3の構成と同じであるので、以下では、添え番号「2」が付加された同じ符号を対応する構成要素に付加し、ここでは、その説明および図示を省略する。
さらに、スレーブノード装置102-1〜102-5の構成については、図9に網掛けを付して示すように、
・ クロック生成部106-3に対応するクロック生成部に、クロック発生部113-3とセレクタ114-3とに相当する構成要素が備えられず、
・ セレクタ112-3に相当するセレクタの出力が位相同期発振器115-3に相当する位相クロック発振器の入力に直結された
点を除いて、準マスタノード装置100-3の構成要素と同じであるので、以下では、添え番号「S1」〜「S5」が付加された同じ符号を対応する構成要素に付加し、ここでは、その詳細な説明および図示を省略する。
【0009】
このような構成の従来例では、マスタノード装置100-1、準マスタノード装置100-2、100-3およびスレーブノード装置102-1〜102-5には、それぞれ自局が従属同期方式の基準となるべき順位を示すクロック優先度として、ユニークな「1」、「2」、「3」、「S1」〜「S5」が予め割り付けられる。また、マスタノード装置100-1と、準マスタノード装置100-2、100-3と、スレーブノード装置102-1〜102-5とにそれぞれ備えられた系構成制御部110-1、110-2〜110-3、110-S1〜110-S5には、既述の主局(準主局)および従局として稼働すべき旨を示す「局モード」が予め与えられる。
【0010】
マスタノード装置110-1では、系構成制御部110-1は、この「局モード」に基づいて「自局が主局として稼働すること」を識別し、後述するようにID抽出部105-1から与えられるクロック優先度の如何にかかわらず、シーケンス番号生成部109-1およびセレクタ108-1にその旨を示す「局モード情報」を与える。さらに、系構成制御部110-1は、多重化部111-3R、111-3Rに、後続する伝送区間に送出されるべきクロック優先度sとして上述した「1」を与える。
【0011】
クロック生成部106-1では、クロック発生部113-1は所望の高い精度および安定度で基準信号を生成し、位相同期発振器115-1はその基準信号に同期したシステムクロックSCLKと、このシステムクロックSCLKに同期したフレーム同期信号とを生成する。なお、このようなシステムクロックSCLKはマスタノード装置100-1の各部に分配され、これらの各部で後述するように行われる処理の過程で時間軸上の基準として適用されるが、その過程については、以下では、簡単のため、詳細な説明を省略する。
【0012】
伝送路対応部103-1R、103-1Lは、伝送路101-Rを介して対向する先行するノード装置(ここでは、簡単のため、図示を省略する。)と、伝送路101-Lを介して対向するスレーブノード装置102-1とから送信され、かつ図10に示すフレーム構成で与えられるフレームを受信する。さらに、伝送路対応部103-1R、103-1Lは、これらのフレームに含まれる伝送情報と、その伝送情報と共に含まれるクロック優先度およびシーケンス番号の組み合わせとを分離して得る。
【0013】
なお、これらの伝送情報、クロック優先度およびシーケンス番号については、以下では、後続する伝送区間に送信されるべき伝送情報、クロック優先度およびシーケンス番号との峻別をはかるために、「受信」を意味する添え文字「r」に併せて、伝送路101-R、101-Lの内、該当する入方路をそれぞれ示す添え文字「R」あるいは「L」を付して示すこととする。
【0014】
シーケンス番号生成部109-1は、上述した「局モード情報」が「自局が主局として稼働すべきこと」を示す場合には、位相同期発振器115-1によって生成されたフレーム同期信号の周期で、リサイクリックにインクリメントされるシーケンス番号s(伝送路101-R、101-Lの上に配置され得るノード装置の最大の台数以上の値が上限値となる。)を生成する。
【0015】
セレクタ108-1は、同様の「局モード」に基づいてそのシーケンス番号sのみを選択する。
多重化部111-1R には、このようにして選択されたシーケンス番号sおよび上述したクロック優先度s(=1)に併せて、伝送路101-Rの後続する伝送区間に送信されるべき伝送情報sR(図示されない端局装置等が行う受信処理、送信処理および中継処理の下で生成される。)が与えられる。さらに、多重化部111-1R は、これらのシーケンス番号s、クロック優先度sおよび伝送情報sRを図10に示すフレーム構成のフレームに変換し、かつシステムクロックSCLKに同期して上述した後続する伝送区間にそのフレームを順次送信する。
【0016】
なお、多重化部111-1L によって行われる処理は、上述したシーケンス番号sおよびクロック優先度sと共にフレームとして多重化されるべき伝送情報が伝送情報sL(図示されない端局装置等が行う中継その他の処理の下で同様にして生成される。)であり、そのフレームが伝送路101-Lに送信される点を除いて、多重化部111-1R によって行われる処理と同じであるので、ここでは、その説明を省略する。
【0017】
すなわち、マスタノード装置100-1に後続する伝送路101-Rの伝送区間Aには、クロック優先度(=1)に併せて、フレーム周期でリサイクリックに更新されたシーケンス番号を含むフレームが順次送出される。
したがって、マスタノード装置100-1は、各部が既述の通りに正常に作動する期間には、準マスタノード装置100-2、100-3およびスレーブノード装置102-1〜102-5に対して従属同期の基準として稼働し、かつ中継処理その他の通信処理を行う。
【0018】
なお、準マスタノード装置100-2、100-3およびスレーブノード装置102-1〜102-5では、マスタノード装置100-1に備えられた伝送路対応部103-1R、103-1Lおよび多重化部111-1R、111-1Lに相当する伝送対応部および多重化部の動作については、これらの伝送路対応部103-1R、101-1Lおよび多重化部111-1R、111-1Lの動作と基本的に同じであるので、以下では、その説明を省略する。
【0019】
また、スレーブノード装置102-1では、ID抽出部105-S1 は、伝送路対応部103-S1R、103-S1Lによって先行する伝送区間A、Bを介して受信され、かつ得られた組み合わせからクロック優先度rRとクロック優先度rLとを抽出すると共に、それぞれこれらの組み合わせを含んでなるフレームに同期したクロック信号CLK-R、CLK-Lを生成する。
【0020】
さらに、シーケンス番号処理部104-S1 は、同様の組み合わせからシーケンス番号rRとシーケンス番号rLとを抽出し、これらのシーケンス番号rR、rLがそれぞれリサイクリックに正常に更新されているか否かを判別すると共に、その判別の結果を系構成制御部110-S1 に与える。
系構成制御部110-S1 は、予め与えられている局モードが「自局が従局として稼働すべきこと」を示すので、そのことを示す「局モード情報」をシーケンス番号生成部109-S1 およびセレクタ108-S1 に与える。
【0021】
シーケンス番号生成部109-S1 は、その「局モード情報」に基づいて「自局が主局と準主局との何れとしても稼働しない」ことを識別すると、シーケンス番号の生成を取り止める。
さらに、系構成制御部110-S1 は、上述したクロック優先度rRとクロック優先度rLとの内、シーケンス番号処理部104-S1 によって与えられた判別の結果が「真」であるものに対応し、かつ値が小さいクロック優先度(以下、「被中継クロック優先度」という。)が受信された入方路(伝送路101-R、101-Lの先行する伝送区間の何れか一方)を示す系選択信号を出力し、その被中継クロック優先度をクロック優先度sとして多重化部111-S1R、111-S1Lに与える。
【0022】
中継選択部107-S1 は、シーケンス番号処理部104-S1 によって抽出されたシーケンス番号rRとシーケンス番号rLとの内、この系選択信号によって示される入方路を介して得られた一方を選択する。
【0023】
セレクタ108-S1 は、上述した「局モード情報」に基づいて「自局が従局として稼働すべきこと」を識別し、かつ中継選択部107-S1 によって選択されたシーケンス番号を既述のシーケンス番号sとして多重化部111-S1R、111-S1Lに与える。
クロック生成部106-S1 では、セレクタ112-S1 は、伝送路対応部103-S1R、103-S1Lによってそれぞれ生成されたクロック信号の内、上述した系選択信号に対応する一方のクロック信号を選択する。セレクタ114-S1 は、既述の「局モード情報」が「自局が従局として稼働すべきこと」を示すので、セレクタ112-S1 によって選択されたクロック信号を基準信号として位相同期発振器115-S1 に与える。
【0024】
したがって、スレーブノード装置102-1では、伝送路101-R、101-Lの先行する伝送区間の内、これらの伝送区間を介して個別に受信されたフレームに含まれるクロック優先度が小さい一方に対して従属同期方式に基づいて同期を確立し、かつ中継処理その他の通信処理を行う。
なお、スレーブノード装置102-2〜102-5および準マスタノード装置100-2、100-3における上述したシーケンス番号処理部104-S1、ID抽出部105-S1、中継選択部107-S1、セレクタ108-S1、112-S1、114-S1 および位相同期発振器115-S1 に相当する各部の動作については、スレーブノード装置102-1における既述の動作と基本的に同じであるので、以下では、その説明を省略する。
【0025】
また、準マスタノード装置100-3では、クロック発生部113-3は、主ノード装置100-1に備えられたクロック発生部113-1によって生成される基準信号に対して、周波数および位相が共に所望の高い精度に保たれた基準信号を自立的に生成する。
さらに、伝送路対応部103-3R、103-3Lがそれぞれ伝送路101-R、101-Lの先行する伝送区間から所定のフレームを正常に受信でき、かつこれらの伝送路対応部103-3R、103-3Lを含む各部が正常に作動している期間には、準マスタノード装置100-3の全ての構成要素は、既述のスレーブノード装置102-1と同様にして連係することによって、従局として稼働する。
【0026】
ところで、スレーブノード装置102-1〜102-5(以下、スレーブノード装置102-1〜102-5に共通の事項については、添え番号「1」〜「5」を代表する小文字の「k」を符号「102」に付加して記述することとする。)では、シーケンス番号処理部104-Sk は、シーケンス番号rRとシーケンス番号rLとが正常に更新されているか否かを個別に判別し、これらの判別の結果をそれぞれ示す連続性判別情報R、Lを系構成制御部110-Sk に与える。
【0027】
系構成制御部110-Sk は、ID抽出部105-Sk によって与えられる2つのクロック優先度rRとクロック優先度rLとの内、上述した連続性判別情報Rと連続性判別情報Lとで示される判別の結果が「偽」であるものに対応するクロック優先度以外の優先度と、予め自局に割り付けられたクロック優先度との内、最も高いクロック優先度を選択して多重化部111-SR、111-SLにクロック優先度sとして与える。
【0028】
さらに、系構成制御部110-Sk はこのようにして選択されたクロック優先度sと自局に予め割り付けられたクロック優先度とを比較し、前者が後者より高い場合には何ら特別な処理を行わないので、既述の通りに各部が連係することによって従局として稼働し続ける。
しかし、系構成制御部110-Sk は、前者が後者より低い場合には、「自局が暫定的に主局として稼働すべきこと」を示す「局モード情報」を出力する。
【0029】
このような「局モード情報」が与えられる状態では、シーケンス番号生成部109-Sk は自立的にシーケンス番号を生成し、かつセレクタ108-Sk はそのシーケンス番号をシーケンス番号sとして多重化部111-SkR、111-SkLに与える。さらに、位相同期発振器115-Sk は、セレクタ114-SkLから何ら基準信号が与えられないので、自走状態に移行し、かつシステムクロックSCLKとフレーム同期信号とを自立的に生成する。
【0030】
したがって、スレーブノード装置102-kは、先行する伝送区間に配置され、かつ正常に作動する何れのノード装置のクロック優先度より自局のクロック優先度が高い場合には、位相同期発振器115-kによって生成されるシステムクロックSCLKとフレーム同期信号との精度および安定度の範囲で、暫定的に主局として稼働し、伝送路101-R、101-Lの上に配置された他の全てのノード装置に対する従属同期の基準となることができる。
【0031】
また、準マスタノード装置100-2、100-3(以下、これらの準マスタノード装置100-2〜100-3に共通の事項については、添え番号「1」、「2」を代表する大文字の「K」を符号「100」に付加して記述することとする。)では、各部は、基本的にスレーブノード装置102-kについて既述された通りに連係する。
【0032】
しかし、系構成制御部110-Kによって出力される「局モード情報」が「自局が主局として稼働すべきこと」を示す期間には、セレクタ114-Kは、クロック発生部113-Kによって生成され、精度および安定性が高い基準信号を位相同期発振器115-Kに与える。
さらに、マスタノード装置100-1および準マスタノード装置100-Kでは、系構成制御部110-1、110-Kは、シーケンス番号処理部104-1、104-Kによって既述の通りに与えられる判別の結果に併せて、各部の動作の正否を監視し、何らかの障害が発生したことを識別した場合には、自局に予め割り付けられていたクロック優先度を小さな値(例えば、マスタノード装置100-1においては、「1」に代わる「10」(>2、<101))に更新する。
【0033】
したがって、後続する伝送区間に配置された準マスタノード装置100-Kは、先行する伝送区間に配置され、かつ正常に作動する全てのノード装置のクロック優先度より自局のクロック優先度が高い場合には、上述した基準信号の精度および安定性の範囲において、マスタノード装置100-1に代わって主局として稼働し、伝送路101-R、101-Lの上に配置されたノード装置に対する従属同期の基準となることができる。
【0034】
このように従来例では、主局として稼働するマスタノード装置100-1あるいは準マスタノード装置100-2、100-3のみによって生成されたシーケンス番号が伝送路101-R、101-Lの上に配置された全てのノード装置に伝達され、そのシーケンス番号の更新の正否が判別されることによって、これらの伝送路101-R、101-Lに沿って隣接する単一または複数のノード装置が主局に従属同期しない状態が検出され、その状態からの脱却が確実にはかられると共に、正常に稼働するノード装置の内、予め設定されたクロック優先度が最も高いノード装置が他のノード装置に対する従属同期の基準として主局を代行するので、従属同期網が確度高く維持される。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来例では、マスタノード装置100-1、準マスタノード装置100-Kおよびスレーブノード装置102-kは、何れも主局として稼働する他の何らかのノード装置に代わって主局として稼働し始める際には、シーケンス番号生成部109-1、109-K、109-kは、先行して主局として稼働していたノード装置によって生成されていたシーケンス番号に対する連続性が何ら担保されることなく、既述の通りにリサイクリックに更新されるシーケンス番号を新たに生成し始める。
【0036】
すなわち、図8に示す伝送区間A〜Hを介して伝送されるシーケンス番号が不正常な位相で更新されるために、マスタノード装置100-1、準マスタノード装置100-Kおよびスレーブノード装置102-kは、その時点における状態とクロック優先度とに適応した主局や従局として定常的に稼働し始める時点に先行して、過渡的に無用に従局あるいは主局として稼働する(以下、このように過渡的に生じる現象を単に「擾乱」という。)可能性があった。
【0037】
さらに、このような擾乱は、上述した伝送区間A〜Hの内、障害が発生した伝送区間やノード装置に後続し、かつ直近の準マスタノード装置に後続する個々の伝送区間にも波及するために、その準マスタノード装置に搭載されたクロック発生部によって生成される高安定の基準信号は有効に理されていなかった。
また、その擾乱の過程では、マスタノード装置100-1、準マスタノード装置100-Kおよびスレーブノード装置102-kが定常的に主局や従局として稼働し始める時点に先行して、系構成制御部110-1、110-K、110-kが無用に系構成を変更するために、従属同期網全体として達成されるべき系構成の効率的な更新が阻害され、かつ複数の障害がほぼ並行して発生した場合には、伝送路が正常に維持されない可能性があった。
【0038】
さらに、シーケンス番号については、伝送路101-R、101-Lに配置され得る最大のノード装置の台数N以上の値を示す情報としてフレームの所定のフィールドに配置されなければならないために、その台数Nが大きい場合には伝送効率が低下し、あるいは従属同期の基準となる入方路の迅速な変更が妨げられる可能性があった。
【0039】
本発明は、構成の大幅な変更と伝送効率の低下とを伴うことなく、効率的に確度高く従属同期系が維持されるノード装置を提供することを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】
図1は、請求項1〜7に記載の発明の原理ブロック図である。
【0041】
請求項1に記載の発明は、複数Pの入方路を介して個別に与えられる信号を受信し、その信号に含まれる伝送情報と、この信号に共に含まれ、かつ従属同期の従属先として割り付けられたクロック優先度とに併せて、時系列の順に付与されたシーケンス番号とを抽出する複数Pの受信手段11-1〜11-Pと、複数Pの入方路の内、複数Pの受信手段11-1〜11-Pによって抽出されたシーケンス番号が正常であり、かつ対応するシーケンス番号と共に抽出されたクロック優先度が最大である入方路を基準として従属同期をとる同期制御手段12と、同期制御手段12によってとられた従属同期の下で、複数Pの入方路に個別に対応した複数Qの出方路に送出されるべきシーケンス番号を生成するシーケンス番号生成手段13と、複数Pの受信手段11-1〜11-Pによって抽出されたクロック優先度の内、同期制御手段12が従属同期の基準としている入方路を介して与えられた特定のクロック優先度と、シーケンス番号生成手段13によって生成されたシーケンス番号とに併せて、複数Qの出方路を介して対向するノード装置に伝達されるべき伝送情報が含まれてなる伝送単位をこれらの出方路に個別に送信する複数Qの送信手段14-1〜14-Qとを備えたことを特徴とする。
【0042】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のノード装置において、複数Pの受信手段11-1〜11-Pによって抽出されたクロック優先度の内、同期制御手段12が従属同期の基準としている入方路を介して与えられた特定のクロック優先度の低下を監視する監視手段21と、同期制御手段12は、監視手段21によって特定のクロック優先度の低下が識別されたときに、その時点を起点とし、かつ自局に予め付与されたクロック優先度が高いほど短く設定された期間に亘って、従属同期の基準となるべき入方路の変更を保留することを特徴とする。
【0043】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のノード装置において、同期制御手段12は、複数Pの入方路の内、従属同期の基準として適用した入方路を保持し、かつ期間が経過した時点で最大のクロック優先度を与える入方路が複数あるときには、その時点で保持されている入方路を優先的に適用することを特徴とする。
【0044】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のノード装置において、複数Pの受信手段11-1〜11-Pは、複数Pの入方路の内、同期制御手段12が従属同期の基準として適用している入方路を介して与えられる信号については、その他の入方路を介して与えられる信号より先行してクロック優先度の抽出を行うことを特徴とする。
【0045】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のノード装置において、複数Pの受信手段11-1〜11-Pは、伝送単位の語長Lと、複数Pの入方路を介して先行する伝送区間および複数Qの出方路を介して後続する伝送区間とに配置され得るノード装置の最大の台数Nと、これらの入方路および出方路を含んでなる伝送路で生じ得る伝送遅延時間の最大値Dとに対して、語長が(N・L+D)以上であり、かつ自己相関特性が急峻であると共に、これらの入方路を介して個別に受信された信号に含まれる第一のバイオレーションビットを抽出し、同期制御手段12は、複数Pの受信手段11-1〜11-Pによって受信された信号の内、従属同期の基準として適用している入方路を介して受信された信号について、第一のバイオレーションビットが正常に含まれているか否かを判別し、その判別の結果が偽であるときにこの従属同期の基準となるべき入方路を変更し、複数Qの送信手段14-1〜14-Qは、複数Qの出方路に送信されるべき伝送単位に、複数Pの受信手段11-1〜11-Pによって抽出された第一のバイオレーションビットの内、同期制御手段12が従属同期の基準として適用している入方路から与えられた第一のバイオレーションビットを付加することを特徴とする。
【0046】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のノード装置において、複数Pの受信手段11-1〜11-Pは、伝送単位の語長Lと、複数Pの入方路を介して対向する何れかのノード装置との間、あるいはこれらの入方路に先行する何れかの伝送区間に配置され、かつ互いに隣接する複数のノード装置の間に形成された特定の伝送区間に配置され得るノード装置の最大の台数nと、その特定の伝送区間で生じ得る伝送遅延時間の最大値dとに対して、語長が(n・L+d)以上であり、かつ自己相関特性が急峻であると共に、これらの入方路を介して個別に受信された信号に含まれる第二のバイオレーションビットを抽出し、同期制御手段12は、複数Pの受信手段11-1〜11-Pによって受信された信号の内、従属同期の基準として適用している入方路を介して受信された信号について、第二のバイオレーションビットが正常に含まれているか否かを判別し、その判別の結果が偽であるときにこの従属同期の基準となるべき入方路を変更し、複数Qの送信手段14-1〜14-Qは、複数Qの出方路に送信すべき伝送単位に、複数Pの受信手段11-1〜11-Pによって抽出された第二のバイオレーションビットの内、同期制御手段12が従属同期の基準として適用している入方路から与えられた第二のバイオレーションビットを付加することを特徴とする。
【0047】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のノード装置において、同期制御手段12は、複数Pの入方路の内、従属同期の基準として適用している入方路を介して受信されたシーケンス番号について、これらの入方路を介して先行する伝送区間の構成の下で過渡的に不正常な値をとり得る最大の期間U以上の期間に亘ってその不正常な値を無効化することを特徴とする。
【0048】
(作用)
請求項1に記載の発明にかかわるノード装置では、受信手段11-1〜11-Pは、複数Pの入方路を介して個別に与えられる信号を受信し、その信号に含まれる伝送情報と、この信号に共に含まれ、かつ従属同期の従属先として割り付けられたクロック優先度とに併せて、時系列の順に付与されたシーケンス番号とを抽出する。同期制御手段12は、これらの入方路の内、受信手段11-1〜11-Pによって抽出されたシーケンス番号が正常であり、かつ対応するシーケンス番号と共に抽出されたクロック優先度が最大である入方路を基準として従属同期をとる。シーケンス番号生成手段13は、その従属同期の下で、上述した複数Pの入方路に個別に対応した複数Qの出方路に送出されるべきシーケンス番号を生成する。送信手段14-1〜14-Qは、受信手段11-1〜11-Pによって抽出されたクロック優先度の内、同期制御手段12が従属同期の基準としている入方路を介して与えられた特定のクロック優先度と、シーケンス番号生成手段13によって生成されたシーケンス番号とに併せて、上述した複数Qの出方路を介して対向するノード装置に伝達されるべき伝送情報が含まれてなる伝送単位をこれらの出方路に個別に送信する。
【0049】
すなわち、複数Pの入方路を介して先行する伝送区間から与えられたシーケンス番号は複数Qの出方路を介して後続する伝送区間に中継されず、これらの後続する伝送区間に送出されるべきシーケンス番号は伝送区間毎に付与される。
したがって、これらの先行する伝送区間の何れかに発生した障害に応じてシーケンス番号の値が不正常となった場合であっても、後続する伝送区間で従属同期の基準となる入方路がそのシーケンス番号に応じて無用に変更されることが回避される。
【0050】
請求項2に記載の発明にかかわるノード装置では、請求項1に記載のノード装置において、監視手段21は、受信手段11-1〜11-Pによって抽出されたクロック優先度の内、同期制御手段12が従属同期の基準としている入方路を介して与えられた特定のクロック優先度の低下を監視する。同期制御手段12は、その特定のクロック優先度の低下が識別された場合には、その時点を起点とし、かつ自局に予め付与されたクロック優先度が高いほど短く設定された期間に亘って、従属同期の基準となるべき入方路の変更を保留する。
【0051】
このような期間には、複数Pの入方路の内、同期制御手段12が従属同期の基準としている入方路を介して与えられた特定のクロック優先度は、複数Qの伝送路をそれぞれ介して後続する伝送区間に送信手段14-1〜14-Qによって引き続いて中継される。
すなわち、何らかの障害に起因して先行する伝送区間から与えられるクロック優先が低下した後には、付与されたクロック優先度が高いノード装置ほど自局が従属同期の基準とすべき入方路を先行して確定することができるので、クロック優先度が低いノード装置ほど従属同期の基準となる入方路を無用に切り替える可能性性が小さくなる。
【0052】
請求項3に記載の発明にかかわるノード装置では、請求項2に記載のノード装置において、同期制御手段12は、複数Pの入方路の内、従属同期の基準として適用した入方路を保持し、かつ期間が経過した時点で最大のクロック優先度を与える入方路が複数あるときには、その時点で保持されている入方路を優先的に適用する。
【0053】
すなわち、複数Pの入方路あるいは複数Qの出方路の何れかが冗長に敷設された伝送路に接続され、あるいは先行する伝送区間あるいは後続する伝送区間の何れかにクロック優先度とが重複して付与された場合であっても、従属同期の基準となるべき入方路の無用の変更が回避される。
請求項4に記載の発明にかかわるノード装置では、請求項1ないし請求項3に記載のノード装置において、受信手段11-1〜11-Pは、複数Pの入方路の内、同期制御手段12が従属同期の基準として適用している入方路を介して与えられる信号については、その他の入方路を介して与えられる信号より先行してクロック優先度の抽出を行う。
【0054】
すなわち、先行する伝送区間で何らかの障害が発生し、あるいはその障害が復旧した場合であっても、上述した複数Pの入方路を介して個別に先行する伝送区間の伝送遅延時間、あるいはこれらの先行する伝送区間に配置されたノード装置の応答性の相違が吸収されるので、従属同期の基準となるべき入方路が無用に変更される可能性が小さくなる。
【0055】
請求項5に記載の発明にかかわるノード装置では、請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のノード装置において、受信手段11-1〜11-Pは、伝送単位の語長Lと、複数Pの入方路を介して先行する伝送区間および複数Qの出方路を介して後続する伝送区間に配置され得るノード装置の最大の台数Nと、これらの入方路および出方路を含んでなる伝送路で生じ得る伝送遅延時間の最大値Dとに対して、語長が(N・L+D)以上であり、かつ自己相関特性が急峻であると共に、複数Pの入方路を介して個別に受信された信号に含まれる第一のバイオレーションビットを抽出する。
【0056】
また、同期制御手段12は、受信手段11-1〜11-Pによって受信された信号の内、従属同期の基準として適用している入方路を介して受信された信号について、上述した第一のバイオレーションビットが正常に含まれているか否かを判別し、その判別の結果が偽であるときにこの従属同期の基準となるべき入方路を変更する。さらに、送信手段14-1〜14-Qは、複数Qの出方路に送信されるべき伝送単位に、受信手段11-1〜11-Pによって抽出された第一のバイオレーションビットの内、同期制御手段12が上述した従属同期の基準として適用している入方路を介して与えられた第一のバイオレーションビットを付加する。
【0057】
ところで、このような第一のバイオレーションビットの語長は、自局によって行われる中継処理の下で複数Pの入方路と複数Qの出方路とを介して形成される伝送系において生じ得る最大の伝送遅延時間を上回る。
したがって、これらの入方路を介して先行する伝送区間と出方路を介して後続する伝送区間とに配置されたノード装置では、このような第一のバイオレーションビットが正常に受信されているか否かを判別することによって、自局に先行する伝送区間に配置された何れかのノード装置が不正規な入方路に対して従属同期をとっている状態を確度高く識別することが可能となる。
【0058】
請求項6に記載の発明にかかわるノード装置では、請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のノード装置において、受信手段11-1〜11-Pは、伝送単位の語長Lと、複数Pの入方路を介して対向する何れかのノード装置との間、あるいはこれらの入方路に先行する何れかの伝送区間に配置され、かつ互いに隣接する複数のノード装置の間に形成された特定の伝送区間に配置され得るノード装置の最大の台数nと、その特定の伝送区間で生じ得る伝送遅延時間の最大値dとに対して、語長が(n・L+d)以上であり、かつ自己相関特性が急峻であると共に、これらの入方路を介して個別に受信された信号に含まれる第二のバイオレーションビットを抽出する。
また、同期制御手段12は、受信手段11-1〜11-Pによって受信された信号の内、従属同期の基準として適用している入方路を介して受信された信号について、上述した第二のバイオレーションビットが正常に含まれているか否かを判別し、その判別の結果が偽であるときにこの従属同期の基準となるべき入方路を変更する。さらに、送信手段14-1〜14-Qは、複数Qの出方路に送信されるべき伝送単位に、受信手段11-1〜11-Pによって抽出された第二のバイオレーションビットの内、同期制御手段12が上述した従属同期の基準として適用している入方路を介して与えられた第二のバイオレーションビットを付加する。
【0059】
したがって、これらの出方路を介して後続する伝送区間に配置された個々のノード装置では、このような第二のバイオレーションビットが正常に受信されているか否かを判別することによって、請求項5に記載の発明に適用された第一のバイオレーションビットの語長に相当する期間に比べて短い期間内に、先行する特定の伝送区間に配置された何れかのノード装置が不正規な入方路に対して従属同期をとっている状態を確度高く識別することが可能となる。
【0060】
請求項7に記載の発明にかかわるノード装置では、請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のノード装置において、同期制御手段12は、複数Pの入方路の内、従属同期の基準として適用されている入方路を介して受信されたシーケンス番号について、これらの入方路を介して先行する伝送区間の構成の下で過渡的に不正常な値をとり得る最大の期間U以上の期間に亘ってその不正常な値を無効化する。
【0061】
したがって、先行する伝送区間に配置された何れかのノード装置で従属同期の基準となる入方路が変更され、あるいは障害の発生や復旧が生じた場合であっても、その先行する伝送区間を介して過渡的に不正常な値をとるクロック優先度に応じて無用にその入方路が変更されることが回避される。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0063】
図2は、請求項1〜7に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
図において、伝送路101-R、101-Lについては、機能および構成が図8に示す従来例と同じであるので、同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。
本実施形態と図8に示す従来例との構成の相違点は、請求項1に記載の発明に対応した実施形態については、マスタノード装置100-1に代えてマスタノード装置71-1が備えられ、準マスタノード装置100-2、100-3に代えて準マスタノード装置71-2、71-3が備えられ、スレーブノード装置102-1〜102-5に代えてスレーブノード装置72-1〜72-5が備えられた点にある。
【0064】
準マスタノード装置71-3と図9に示す準マスタノード装置101-3との構成の相違点は、図3に示すように、伝送路対応部103-3R、103-3Lの制御出力がバイオレーション抽出部73-3の入力に接続され、そのバイオレーション抽出部73-3が有する2つの出力と単一の制御出力とがそれぞれ中継選択部74-3と系構成制御部110-3との対応する入力に接続され、シーケンス番号生成部75-3および多重化部76-3R、76-3Lがそれぞれシーケンス番号生成部109-3および多重化部111-3R、111-3Lに代えて備えられ、中継選択部74-3の出力がシーケンス番号生成部75-3のロード端子とセレクタ77-3の一方の入力とに接続され、シーケンス番号生成部75-3の出力がバイオレーション生成部78-3の一方の入力に接続され、そのバイオレーション生成部78-3の他方の入力に系構成制御部110-3の局モード出力Mが接続され、セレクタ77-3の他方の入力と選択入力とにそれぞれバイオレーション生成部78-3の出力と系構成制御部110-3の局モード出力M、Sが接続され、このセレクタ77-3の出力が多重化部76-3R、76-3Lの対応する入力に接続され、中継選択部74-3の選択入力に中継選択部107-3の選択入力に直結された点にある。
【0065】
なお、マスタノード装置71-1および準マスタノード装置71-2の構成については、準マスタノード装置71-3の構成と同じであるので、以下では、対応する構成要素に添え番号「1」、「2」がそれぞれ付加された同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
また、準マスタノード装置71-3とスレーブノード装置72-1〜72-5との構成の相違点については、従来例における記述の相違点と同じであるので、ここでは、その説明を省略する。
【0066】
さらに、本実施形態と図1に示すブロック図との対応関係については、例えば、準マスタノード装置71-3においては、伝送路対応部103-3R、103-3Lは受信手段11-1〜11-Pおよびシーケンス番号処理部104-3に対応し、ID抽出部105-3および系構成制御部110-3は同期制御手段12に対応し、シーケンス番号生成部74-3はシーケンス番号生成手段13に対応し、中継選択部107-3、セレクタ77-3、108-3および多重化部76-3R、76-3Lは送信手段14-1〜14-Qに対応し、ID抽出部105-3は監視手段21に対応する。
【0067】
以下、図2および図3を参照して請求項1に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する図である。
マスタノード装置71-1では、系構成制御部110-1は従来例と同様にして局モード情報Mを出力する。
この局モード情報Mが与えられている状態では、シーケンス番号生成部75-1は位相同期発振器115-1によって生成されたフレーム同期信号に同期してシーケンス番号を生成し、かつバイオレーション生成部78-1はこのシーケンス番号に同期し、かつマルチフレームとして所定のビット列を示す2つのバイオレーションビットV1、V2を生成する。さらに、セレクタ77-1はこれらのバイオレーションビットV1、V2を選択し、かつセレクタ108-1はシーケンス番号生成部75-1によって生成されたシーケンス番号を選択する。
【0068】
多重化部76-1R は、図4に網掛けを付して示すように、このようにして自局で生成されたバイオレーションビットV1、V2とシーケンス番号とがクロック優先度sおよび伝送情報sRと共に含まれるフレームを生成し、そのフレームを伝送路101-Rの後続する伝送区間に送出する。
【0069】
さらに、多重化部76-1L は、同様にバイオレーションV1、V2とシーケンス番号とがクロック優先度sおよび伝送情報sLと共に含まれるフレームを生成し、そのフレームを伝送路101-Lの後続する伝送区間に送出する。
また、準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kでは、系構成制御部110-K、110-kは、それぞれ従来例と同様にして系選択信号に併せて、局モード情報Sを出力する。
【0070】
伝送路対応部103-KR、103-kRと伝送路対応部103-KL、103-kLとは、伝送路101-R、101-Lの先行する伝送区間から受信されたフレームからそれぞれ伝送情報rRおよび伝送情報rL以外のものを含む組み合わせを抽出し、これらの組み合わせをバイオレーション抽出部73-K、73-kに与える。
バイオレーション抽出部73-K、73-kは、これらの組み合わせから図4に示すフレーム構成に基づいて2組のバイオレーションビットV1、V2の対を抽出する。中継選択部74-K、74-kは、これらの対の内、上述した系選択信号に対応する一方の対に含まれるバイオレーションビットV1、V2を中継処理の対象として選択する。
【0071】
さらに、準マスタノード装置71Kでは、シーケンス番号生成部75-Kは位相同期発振器115-Kによって生成されたフレーム同期信号に併せて、中継選択部74-Kによって選択されたバイオレーションビットの変化点に同期してシーケンス番号を生成し、かつバイオレーション生成部78-Kは既述のバイオレーションビットV1、V2の生成を行わない。
【0072】
セレクタ77-Kは中継選択部74-Kによって選択されたバイオレーションビットV1、V2を選択し、かつセレクタ108-Kはシーケンス番号生成部75-K、75-kによって生成されたシーケンス番号を選択する。
【0073】
多重化部76-KR は、図4に網掛けを付して示すように、このようにして従属同期の基準として選択されている先行する伝送区間から与えられたバイオレーションビットV1、V2に併せて、自局で生成されたシーケンス番号がクロック優先度Sおよび伝送情報sRと共に含まれてなるフレームを生成し、そのフレームを伝送路101-Rの後続する伝送区間に送出する。
【0074】
また、多重化部76-KL は、同様に先行する伝送区間から与えられたバイオレーションV1、V2と自局で生成されたシーケンス番号とがクロック優先度Sおよび伝送情報sLと共に含まれてなるフレームを生成し、そのフレームを伝送路101-Lの後続する伝送区間に送出する。
一方、スレーブノード装置72-kでは、系構成制御部110-kによって上述した局モード情報Sが出力されているときには、シーケンス番号生成部75-kは位相同期発振器115-kによって生成されたフレーム同期信号に併せて、中継選択部74-kによって選択されたバイオレーションビットの変化点に同期してシーケンス番号を生成し、かつバイオレーション生成部78-kは既述のバイオレーションビットV1、V2の生成を行わない。
【0075】
セレクタ77-kは中継選択部74-kによって選択されたバイオレーションビットV1、V2を選択し、かつセレクタ108-kは中継選択部107-kによって選択されたシーケンス番号を選択する。
多重化部76-kR は、図4に網掛けを付して示すように、クロック優先度sおよび伝送情報sRに併せて、このようにして従属同期の基準となっている先行する伝送区間から与えられたバイオレーションビットV1、V2とシーケンス番号sとが含まれるフレームを生成し、そのフレームを伝送路101-Rの後続する伝送路に送出する。
【0076】
また、多重化部76-kL は、クロック優先度Sおよび伝送情報sLに併せて、同様に先行する伝送区間から与えられたバイオレーションV1、V2とシーケンス番号sとが含まれるフレームを生成し、そのフレームを伝送路101-Lの後続する伝送路に送出する。
【0077】
したがって、マスタノード装置71-1によって生成されたバイオレーションビットV1、V2は伝送区間A〜Hに順次中継されるが、シーケンス番号については、それぞれマスタノード装置71-1および準マスタノード装置71-Kによって個別に生成され、かつ後続する準マスタノード装置あるいはマスタノード装置との間に形成される単一または複数の伝送区間に限って伝送される。
【0078】
さらに、準マスタノード装置71-Kでは、バイオレーション抽出部73-Kは、抽出されたバイオレーションビットV1、V2が既述のマルチフレームとして正常なビット列で与えられているか否かを判別し、これらの判別の結果を系構成制御部110-Kに与える。
系構成制御部110-Kは、その判別の結果が「偽」である場合には、従来例においてシーケンス番号処理部104-Kが与えるシーケンス番号の正否の判断の結果が「偽」である場合と同様にして、系構成を更新することによって、従属同期の基準となるべき入方路を適正に更新し、かつ維持する。
【0079】
また、準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kでは、シーケンス番号処理部104-K、104-kは、それぞれ先行する伝送区間の全てから個別に受信されたシーケンス番号が正常であるか否かを判別し、その判別の結果を系構成の更新に際して適用されるべき情報として系構成制御部110-K、110-kに与える。
【0080】
しかし、このようなシーケンス番号は、上述したように先行する伝送区間に隣接して配置されたマスタノード装置71-1と準マスタノード装置71-Kとの間、あるいは異なる準マスタノード装置の間に形成される伝送区間に限って伝送される。
したがって、本実施形態によれば、マスタノード装置71-1、準マスタノード装置71-Kあるいはこれらのマスタノード装置71-1、準マスタノード装置71-Kに先行する伝送区間に何らかの障害が発生した場合であっても、この伝送区間に後続する伝送区間に対する擾乱の波及が確度高く回避され、これらの伝送区間に配置された何れかのノード装置が正規ではない入方路を従属同期の基準として稼働し続ける状態(以下、このような状態に陥ったノード装置を「非従属ノード装置」という。)の検出に併せて、その状態からの脱却が既述のバイオレーションビットV1、V2の監視の下で達成される。
【0081】
なお、本実施形態では、バイオレーションビットV1、V2として与えられるビット列およびそのビット列の語長が何ら示されていないが、このようなビット列については、上述した非従属ノード装置が発生している状態が所望の確度で検出されるならば、如何なるビットパターンとして与えられてもよい。
以下、請求項2、3に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
【0082】
請求項2、3に記載の発明に対応した実施形態と請求項1に記載の発明に対応した実施形態との構成の相違点は、例えば、準マスタノード装置71-3については、図3に示すように、系構成制御部110-3に代えて系構成制御部79-3が備えられ、その系構成制御部79-3の選択出力と中継選択部74-3、107-3、セレクタ112-3およびID抽出部105-3の選択入力との段間に従属方路保持部80-3が配置され、系構成制御部79-3のトリガ出力と従属方路保持部80-3のトリガ入力との間にガードタイマ部81-3が備えられた点にある。
【0083】
ガードタイマ部81-3では、最終段として備えられたゲート回路82-3の一方の入力と初段として備えられたタイマ83-3の入力とに系構成制御部79-3のトリガ出力が接続され、そのタイマ83-3の出力がゲート回路82-3の他方の入力に接続され、このタイマ83-3の制御入力には、系構成制御部79-3の局モード出力M、Sに併せて、従属方路警報(図示されない監視制御部によって与えられる。)が与えられる。
【0084】
なお、マスタノード装置71-1および準マスタノード装置71-2の構成については、準マスタノード装置71-3の構成と同じであるので、以下では、対応する構成要素に添え番号「1」、「2」がそれぞれ付加された同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明および図示を省略する。
また、準マスタノード装置71-3とスレーブノード装置72-1〜72-5との構成の相違点については、従来例における記述の相違点と同じであるので、ここでは、その説明を省略する。
【0085】
なお、本実施形態と図1に示すブロック図との対応関係については、例えば、準マスタノード装置71-3については、系構成制御部79-3、従属方路保持部80およびガードタイマ部81-3が同期制御手段12に対応する点を除いて、請求項1に記載の発明に対応した実施形態における対応関係と同じである。
以下、図2および図3を参照して請求項2、3に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
【0086】
マスタノード装置71-1、準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kでは、系構成制御部79-1、79-K、79-kは、請求項1に記載の発明に対応した実施形態と同様にして系選択信号を出力する。
従属方路保持部80-1、80-K、80-kは後述する時点でこのような系選択信号を保持する。さらに、中継選択部74-1,74-K、74-k、107-1、107-K、107-kおよびセレクタ112-1、112-K、112-kは、それぞれ従属方路保持部80-1、80-K、80-kを介して与えられる系選択信号に応答して従属先の入方路を介して得られたバイオレーションビットV1、V2と、シーケンス番号と、クロック信号とを選択する。また、このように従属方路保持部80-1、80-K、80-kに保持された系選択信号は、ID抽出部105-1,105-K、105-kおよび系構成制御部79-1、79-K、79-kに与えられる。
【0087】
マスタノード装置71-1では、伝送路101-R、101-Lあるいは自局の何れかに何らかの障害が発生した場合には、系構成制御部79-1は、後続する伝送区間に送出すべきクロック優先度Sとして、自局に予め割り付けられたクロック優先度「1」より小さい値(ここでは、簡単のため、「10」であると仮定する。)を多重化部76-1R、76-1Lに与える。したがって、マスタノード装置71-1から伝送路101-R、101-Lに送出されるクロック優先度は、「1」から「10」に変化する。
【0088】
スレーブノード装置72-1では、系構成制御部79-S1 は、ID抽出部105-S1 によって抽出され、かつ自局が従属同期の基準としている入方路から受信されたクロック優先度が上述したように「1」から「10」に変化したことを識別すると、ガードタイマ部81-1に計時の開始を指令するが、後続する伝送区間に中継されるべきクロック優先度sについては、その時点で従属方路保持部80-S1 に保持されている系選択信号で示されるクロック優先度に保つ。
【0089】
また、系構成制御部79-S1 は、従属方路保持部80-S1 に保持された系選択信号で示されるクロック優先度と、ID抽出部105-S1 によって与えられ、かつ刻々と変化し得るクロック優先度との内、最も高いクロック優先度を適宜選択すると共に、その選択されたクロック優先度を示す系選択信号を従属方路保持部80-S1 に与える。
【0090】
ガードタイマ部81-S1 では、系構成制御部79-S1 から与えられる局モード情報が従局を示すので、タイマ83-S1 はその局モード情報に予め対応つけられたインターバルαに亘って計時を行い、かつゲート回路82-S1 は上述した指令が有効である状態においてその計時が完了したときに、その旨を従属方路保持部80-S1 に通知する。従属方路保持部80-S1 は、その通知が与えられた時点で、系構成制御部79-S1 によって与えられている系選択信号を保持すると共に、その系選択信号を中継選択部74-S1、107-S1 およびセレクタ112-S1、ID抽出部105-S1 に与える。
【0091】
なお、スレーブノード装置72-2の各部において行われる動作については、スレーブノード装置72-1の応答時間と、転送区間Bの伝送遅延時間との和に等しい時間に亘って時間軸上の起点が遅れるが、そのスレーブノード装置72-1で既述の通りに行われる動作と同じであるので、ここでは、その説明を省略する。
したがって、マスタノード装置71-1から送出され、かつ「1」から「10」に更新されたクロック優先度は、上述したインターバルαにほぼ等しい期間に亘って、スレーブノード装置72-1、72-2を介して準マスタノード装置71-3に伝達される。
【0092】
準マスタノード装置71-3では、系構成制御部79-3によって与えられる局モード情報が従局として稼働すべき準主局を示すために、各部の動作については、ガードタイマ部81-3に備えられたタイマ83-3に設定されるインターバルの値が既述のαより小さい値βに設定される点を除いて、スレーブノード装置72-1について既述された通りであるので、ここでは、その説明を省略する。
【0093】
さらに、準マスタノード装置71-3に後続する伝送区間に配置されたスレーブノード装置72-3〜73-5および準マスタノード装置71-2の各部の動作は、それぞれスレーブノード装置72-1および準マスタノード装置71-3によって既述の通りに行われる動作と同じである。
すなわち、上述したインターバルα、βが共に、伝送区間A〜Hの伝送遅延時間の和と、準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kがそれぞれ行う中継処理の所要時間との総和に比べて十分に小さい場合には、準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kでは、マスタノード装置71-1がクロック優先度を「1」から「10」に変更した時点を起点としてβ以上の期間に亘って、従属同期の基準となる入方路を切り替える系構成の変更が保留される。しかし、インターバルβの計時が完了した時点では、準マスタノード装置71-2が系構成制御部79-2の主導の下で代替の主局として稼働し始め、かつ準マスタノード装置71-3が引き続いて準主局として稼働する。さらに、インターバルαの計時が完了した時点には、スレーブノード装置72-1〜72-5は、このようにして先行して確定された準マスタノード装置71-Kの局モードに適応して何れも引き続いて従局として稼働し続けることを確定することができる。
【0094】
このように本実施形態によれば、先行する伝送区間を介して与えられるクロック優先度が変化した場合には、準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kは、暫定的に従属先となるべき系の更新を保留し、その準マスタノード装置71-Kの局モード(主局あるいは準主局として稼働すべきこと)が確定した後に、スレーブノード装置72-kが局モードを確定する。
【0095】
したがって、マスタノード装置71-1とそのマスタノード装置71-1に直近の準マスタノード装置71-3との間の伝送区間A〜Cに配置されたスレーブノード装置72-1、72-2以外のスレーブノード装置72-3〜73-5では、局モードが無用に変更されることなく、先行して確定された直近の準マスタノード装置の局モードに適合した局モードが直接設定される。
【0096】
さらに、本実施形態では、準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kでは、先行して適用されていた系選択信号が従属方路保持部80-K、80-kに保持され、かつ系構成制御部79-K、79-kは、それぞれインターバルα、βに亘る計時が完了した時点で従属方路保持部80-K、80-kに保持されている系選択信号で示されるクロック優先度と、ID抽出部105-K、105-kによって抽出された全てのクロック優先度との内、最も高いクロック優先度に対応する系選択信号を出力する。しかし、ID抽出部105-K、105-kによって抽出されたクロック優先度が共に上述した最も高いクロック優先度に等しい場合には、系構成制御部79-K、79-kは、その時点で従属方路保持部80-K、80-kに保持されている系選択信号に等しい系選択信号を優先してこの従属方路保持部80-K、80-kに与える。
【0097】
したがって、本実施形態によれば、伝送路101-R、101-Lが二重化されているために同じフレームが並行して受信され、あるいは準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kの何れかに錯誤その他によってクロック優先度が重複して割り付けられた場合であっても、従属同期の基準となる系の無用な切り替えが回避される。
【0098】
なお、本実施形態では、請求項2に記載の発明に併せて、請求項3に記載の発明が適用されているが、伝送路101-R、101-Lが何ら冗長には構成されず、あるいは準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kの何れにもクロック優先度が重複して割り付けられない場合には、請求項3に記載の発明は適用されなくてもよい。
【0099】
以下、請求項4に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
本実施形態と請求項1〜3に記載の発明に対応した実施形態との構成の相違点は、例えば、準マスタノード装置71-3については、ID抽出部105-3に代えてID抽出部84-3が備えられ、かつ図2および図3に点線の矢印で示すように、伝送路101-R、101-Lが伝送区間A〜Hの全てに亘って二重化された点にある。
【0100】
なお、マスタノード装置71-1および準マスタノード装置71-2の構成については、準マスタノード装置71-3の構成と同じであるので、以下では、対応する構成要素に添え番号「1」、「2」がそれぞれ付加された同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
また、準マスタノード装置71-3とスレーブノード装置72-1〜72-5との構成の相違点については、従来例における記述の相違点と同じであるので、ここでは、その説明を省略する。
【0101】
以下、図2および図3を参照して請求項4に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
マスタノード装置71-1、準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kでは、伝送路対応部104-1R、104-KR、104-kR、104-1L、104-KL、104-kL、バイオレーション抽出部73-1、73-K、73-k、シーケンス番号処理部104-1、104-K、104-k、セレクタ112-1、112-K、112-k、ID抽出部84-1、84-K、84-k、系構成制御部79-1、79-K、79-kおよび多重化部76-1R、76-KR、76-kR、76-1L、76-KL、76-kLは、上述したように二重化された伝送路101-R、101-Lにそれぞれ対応する4つの方路に適応し、かつ既述の通りの動作を行う。
【0102】
したがって、従属方路保持部80-1、80-K、80-kには、これらの4つの方路を択一的に示す系選択信号が保持される。
準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kでは、ID抽出部84-K、84-kは、伝送路対応部104-KR、104-kR、104-KL、104-kLからこれらの方路に個別に対応して与えられる4つの組み合わせを取り込み、これらの組み合わせを「従属方路保持部80-K、80-kに保持され、かつ自局が従属同期の基準とする方路から与えられた組み合わせ」(以下、「優先組み合わせ」という。)と、「その他の入方路から与えられた組み合わせ」(以下、「非優先組み合わせ」という。)とに区分する。
【0103】
さらに、ID抽出部84-K、84-kは、優先組み合わせについては、請求項1〜3に記載の発明に対応した実施形態と同様にしてクロック優先度(以下、「従属先クロック優先度」という。)を抽出する。しかし、ID抽出部84-K、84-kは、非優先組み合わせについては、例えば、伝送区間A〜Hの内、先行する伝送区間とその伝送区間に配置された先行するノード装置とにおいて4つの方路の間に生じ得る最大の伝送遅延時間の差以上に亘って、上述した従属先クロック優先度が抽出された時点から遅れた時点に、クロック優先度(以下、「非優先クロック優先度」という。)を抽出する。
【0104】
したがって、本実施形態によれば、マスタノード装置71-1、準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kでは、これらの何れかに障害が発生し、あるいは何らかの障害からの復旧がはかられた場合であっても、先行して自局が従属同期の基準として選択していた入方路から得られるクロック優先度を時間軸上で確実に先行して取得することができるので、先行する伝送区間から与えられるクロック優先度の変化に応じて行われ得る無用な従属先の変更が回避される。
【0105】
以下、請求項5、6に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
本実施形態と請求項1に記載の発明に対応した実施形態との構成の相違点は、マスタノード装置71-1および準マスタノード装置71-Kに、バイオレーション生成部78-1、78-Kに代わるバイオレーション生成部78A-1、78A-Kが備えられた点にある。
【0106】
以下、請求項5、6に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
マスタノード装置71-1および準マスタノード装置71-Kでは、バイオレーション生成部78A-1、78A-Kは、
・ 伝送路101-R、101-Lの上に配置され得るノード装置(マスタノード装置、準マスタノード装置およびスレーブノード装置の全てを含む。)の最大の台数Nと、
・ これらの伝送路101-R、101-Lを介して伝送され得るフレームの最大の語長Lと、
・ マスタノード装置71-1、準マスタノード装置71-2〜71-3、スレーブノード装置72-1〜72-5および伝送路101-R、101-Lの全てで生じ得る最大の伝送遅延時間Dと、
・ 伝送路101-R、101-Lの内、マスタノード装置71-1とそのマスタノード装置71-1に隣接する準マスタノード装置との間、あるいは隣接する準マスタノード装置の間に形成される伝送区間(以下、「特定の伝送区間」という。)に配置され得る最大のノード装置(マスタノード装置、準マスタノード装置およびスレーブノード装置の全てを含む 。)の数nと、
・ これらの特定の伝送区間で生じ得る最大の伝送遅延時間d(ノード装置の応答時間を含む。)と
に対して、図5に示すように、「特定の論理値(ここでは、簡単のため「1」であると仮定する。)をとる周期T」が(NL+D)以上であるビット列をマルチフレームとして示すバイオレーションビットV1と、同様に特定の論理値をとる周期tが(nL+d)以上であるビット列をマルチフレームとして示すバイオレーションビットV2とを並行して生成する。
【0107】
なお、周期T、tについては、以下では、簡単のため、それぞれ1024フレーム周期に相当する128ミリ秒と、256フレーム周期に相当する32ミリ秒とであると仮定する。
マスタノード装置71-1および準マスタノード装置71-Kでは、バイオレーション抽出部73-1、73-Kは、図6に示すように、前方4段および後方4段の同期保護の適用の下で上述したマルチフレームにかかわる同期をとることによって、伝送路101-R、101-Lの先行する伝送区間からそれぞれ受信されたバイオレーションビットV1、V2が正常に受信されているか否かを判別し、これらの判別の結果の全てが「真」である場合には、何ら特別な処理を行わない。
【0108】
しかし、これらの判別の結果の何れかが「偽」である場合には、バイオレーション抽出部73-1、73-Kはその旨を系構成制御部110-1、110-Kに通知し、これらの系構成制御部110-1、110-Kは伝送路101-R、101-Lの後続する伝送路に送出されるべきクロック優先度sの値を所定の低い値に更新する。これらの後続する伝送区間に配置されたスレーブノード装置72-kおよび準マスタノード装置71-Kでは、系構成制御部110-k、110-Kが既述の通りに系選択信号を更新することによって従属先の入方路を変更するので、伝送路101-R、101-Lの構成およびこれらの伝送路101-R、101-Lに配置され得るノード装置の構成、台数その他の組み合わせに対して、柔軟に適応しつつ非従属ノード装置の消失が確度高く達成される。
【0109】
また、バイオレーションビットV2については、上述した特定の伝送区間について、配置され得る最大のノード装置の台数nと、生じ得る最大の伝送遅延時間dとに基づいて周期tが決定されるので、伝送路101-R、101-Lの双方あるいは何れか一方が二重化された場合であっても、「隣接した複数のノード装置が共に非従属ノード装置となった状態」が確度高く、かつ効率的に解消される。
【0110】
なお、本実施形態では、請求項5、6に記載の発明が共に適用されているが、非従属ノード装置が所望の確度や速度で消失するならば、これらの請求項の何れか一方が適用されてもよい。
また、本実施形態では、バイオレーションビットV1、V2は、それぞれフレーム周期の1024倍と256倍とに相当する周期で単一のフレーム周期のみに亘って論理値が「1」となるビット例として与えられているが、周期が既述のT、tであり、かつ自己相関特性が急峻であるあるならば、如何なるビット列として与えられてもよい。
【0111】
以下、請求項7に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
本実施形態と請求項1に記載の発明に対応した実施形態との構成の相違点は、例えば、準マスタノード装置71-3については、シーケンス番号処理部104-3に代えてシーケンス番号処理部85-3が備えられた点にある。
なお、マスタノード装置71-1、準マスタノード装置71-2およびスレーブノード装置72-1〜72-5の構成については、準マスタノード装置71-3の構成と同じであるので、以下では、対応する構成要素に添え番号「1」、「2」、「S1」〜「S5」がそれぞれ付加された同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
【0112】
図7は、請求項7に記載の発明に対応した実施形態の状態遷移図である。
以下、図2、図3および図7を参照して請求項7に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
準マスタノード装置71-Kでは、シーケンス番号生成部75-kは、位相同期発振器115-Kによって与えられ、かつ自局が従属している方路から抽出されたクロック信号に位相同期したフレーム同期信号に同期するシーケンス番号を既述のシーケンス番号sとして生成する。
【0113】
さらに、バイオレーション生成部78-Kは、系構成制御部110-Kによって与えられる局モード情報に応じて自局が主局として稼働すべき期間には、上述したシーケンス番号sに同期したマルチフレームとして後続する伝送区間に送出されるべきバイオレーションビットV1、V2を生成する。
したがって、準マスタノード装置71-Kでは、自局が従属する入方路を介して先行する伝送区間に何らかの障害が発生したために、系構成制御部110-Kの主導の下で従属先の入方路を変更した場合には、その準マスタノード装置71-Kに後続する伝送区間に送出されるべきシーケンス番号sとバイオレーションビットV1、V2との位相は、これらの入方路を介して先行する伝送区間の伝送遅延時間の相違等に起因して変動する。なお、以下では、このようにして位相が変動する現象を「位相跳躍」という。
【0114】
また、この位相跳躍が発生した準マスタノード装置と、その準マスタノード装置に後続する伝送区間に配置された直近の準マスタノード装置(以下、「後続準マスタノード装置」という。)と間に形成された特定の伝送区間に配置されたスレーブノード装置(以下、「後続スレーブノード装置」)では、その位相跳躍を識別することなく先行する伝送区間から受信されたシーケンス番号が異常に変化したと誤認識し、そのために無用に従属先の入方路を変更する可能性がある。
【0115】
しかし、本実施形態にかかわる後続準マスタノード装置(以下、簡単のため符号「71-C」を付与して示すこととする。)では、シーケンス番号処理部85-Cは、先行する特定の伝送区間から受信されたシーケンス番号の識別と、そのシーケンス番号の更新の検出とについては、以下の(1)〜(6)に列記するアルゴリズムに基づいて行う。
【0116】
(1) シーケンス番号が何ら識別されていない状態(以下、「初期状態S0」という。)においては、連続して受信された3つのフレームに含まれるシーケンス番号が正常(既述の通り、リサイクリックに更新されている。)場合に限って、そのシーケンス番号を識別する(図7S1〜S3)。
【0117】
(2) 一旦シーケンス番号が識別された状態(以下、「識別状態S3」という。)においては、連続して受信された3つのフレームに含まれるシーケンス番号が何れも正常ではない場合、あるいは連続する3つのフレーム周期に亘ってシーケンス番号が何ら得られなかった場合に限って、「初期状態S0」に復帰する(図7S4、S5、S0)。
【0118】
(3) 「識別状態S3」においては、受信されたフレームに含まれるシーケンス番号が正常ではない(例えば、既述の位相跳躍に起因するが、このような場合における該当するシーケンス番号については、以下、「跳躍シーケンス番号」という。)場合には、その跳躍シーケンス番号を基準として後続するシーケンス番号の正常性を判別すると共に、さらに後続して受信された連続する3つのフレームに含まれるシーケンス番号が正常である場合には、「仮識別状態S8」に移行する(図7S4、S6〜S8)。
【0119】
(4) 「仮識別状態S8」では、「さらに後続するN個あるいはn個のフレームに含まれるシーケンス番号が共に正常である条件(非従属ノード装置が発生した場合には成立しない。)」が成立するか否かを判別し、その判別の結果が真である場合に限って、再び「識別状態S3」に移行する。
(5) 「識別状態S7」において、跳躍シーケンス番号、あるいはその跳躍シーケンス番号に相当するシーケンス番号が受信され、かつ「仮保護状態S8」に移行する前に異なる跳躍シーケンス番号(その跳躍シーケンス番号と見なされ得るシーケンス番号を含む。)が受信され、さらに、後続して正規の予測通りのシーケンス番号が2回あるいは3回受信された場合には、図7に示す状態S6あるいはS7を起点として既述の「仮識別状態S4」に相当する「仮識別状態S12」に移行する(図9 S9〜S12)。
【0120】
(6) 「仮識別状態S12」では、上記(4) に既述の条件の下で「識別状態S3」
に移行する。
このように本実施形態によれば、先行する伝送区間を介して直近の準マスタノード装置が従属先を変更した際に生じる位相跳躍は、非従属ノード装置の発生に起因する位相跳躍との峻別が確度高くはかられつつ吸収される。
【0121】
したがって、本実施形態によれば、請求項1〜6に記載の発明に対応した実施形態に比べて、準マスタノード装置71-Kおよびスレーブノード装置72-kにおいて行われ得る無用な従属先の変更がさらに確度高く回避される。
なお、本実施形態では、バイオレーションビットV1、V2については、クロック生成部106-K、106-kによって生成されるシステムクロックSCLKおよびフレーム同期信号の精度および安定性が十分高いことを前提して、上述したアルゴリズムに基づく処理が何ら施されていないが、シーケンス番号とこれらのバイオレーションビットV1、V2との組み合わせについて、同様のアルゴリズムが適用されてもよい。
【0122】
また、上述した実施形態では、伝送路101-R、101-Lによって形成されるべき網のトポロジーが示されていないが、複数の伝送路の末端あるいは中継点において従属同期方式に基づいて伝送情報の送信、受信および中継を行うノード装置が配置されるならば、本願発明には、如何なるトポロジーの伝送系にも適用可能である。
【0123】
さらに、本願発明では、伝送路101-R、101-Lについては、
・ 二重化その他の冗長な構成が適用されているか否か、
・ シンプレックス方式とデュプレックス方式との何れの通信方式が適用されているか、
・ STMとATMとの何れの伝送方式が適用されているか
によって何ら制約されることなく、メタリックな伝送路、光伝送路、無線伝送路から構成され、あるいは伝送区間の一部がこれらの何れかの伝送路の混在の下で構成されてもよい。
【0124】
また、上述した各実施形態では、図3に示すように、各構成要素がハードウエアで構成されているが、これらの構成要素の一部もしくは全ては、マイクロプロセッサやDSPによって実行されるソフトウエアとして実現されてもよい。
【0125】
【発明の効果】
上述したように請求項1に記載の発明では、先行する伝送区間の何れかに発生した障害に応じてシーケンス番号の値が不正常となった場合であっても、後続する伝送区間で従属同期の基準となる入方路がそのシーケンス番号に応じて無用に変更されることが回避される。
【0126】
また、請求項2に記載の発明では、クロック優先度が低いノード装置ほど従属同期の基準となる入方路を無用に切り替える可能性が少なくなる。
さらに、請求項3に記載の発明では、複数Pの入方路あるいは複数Qの出方路の何れかが冗長に敷設された伝送路に接続され、あるいは先行する伝送区間あるいは後続する伝送区間の何れかにクロック優先度が重複して付与された場合であっても、従属同期の基準となるべき入方路の無用の変更が回避される。
【0127】
また、請求項4に記載の発明では、先行する伝送区間で何らかの障害が発生し、あるいはその障害が復旧した場合であっても、複数Pの入方路を介して個別に先行する伝送区間の伝送遅延時間、あるいはこれらの先行する伝送区間に配置されたノード装置の応答性の相違が吸収されるので、従属同期の基準となるべき入方路が無用に変更される可能性が小さくなる。
【0128】
さらに、請求項5に記載の発明では、先行する伝送区間と後続する伝送区間とに配置されたノード装置は、第一のバイオレーションビットが特定の論理値をとる周期の正否を判別することによって、自局に先行する伝送区間に配置された何れかのノード装置が不正規な入方路に対して従属同期をとっている状態を確度高く識別することができる。
【0129】
また、請求項6に記載の発明では、後続する伝送区間に配置された個々のノード装置は、第二のバイオレーションビットが特定の論理値をとる周期の正否を判別することによって、請求項5に記載の発明に比べて短い期間内に、先行する特定の伝送区間に配置された何れかのノード装置が不正規な入方路に対して従属同期をとっている状態を確度高く識別することができる。
【0130】
さらに、請求項7に記載の発明では、先行する伝送区間に配置された何れかのノード装置で従属同期の基準となる入方路が変更され、あるいは障害の発生や復旧が生じた場合であっても、その先行する伝送区間を介して過渡的に不正常な値をとるクロック優先度に応じて無用にその入方路が変更されることが回避される。
【0131】
したがって、これらの発明が適用された伝送系では、従属同期網が安定に確度高く維持され、伝送品質およびサービス品質に併せて、保守および運用にかかわる作業性の向上のコストダウンとがはかられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜7に記載の発明の原理ブロック図である。
【図2】請求項1〜7に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
【図3】ノード装置の構成を示す図である。
【図4】請求項1〜7に記載の発明に対応する実施形態に適用されたフレーム構成を示す図である。
【図5】バイオレーションビットV1、V2のビットパターンの一例を示す図である。
【図6】バイオレーションビットV1、V2の検出処理に適用された前方・後方保護の状態遷移図である。
【図7】請求項7に記載の発明に対応した本実施形態の状態遷移図である。
【図8】従属同期方式が適用された伝送系の構成例を示す図である。
【図9】ノード装置の構成例を示す図である。
【図10】各伝送区間を介して伝送されるフレームのフレーム構成を示す図である。
【符号の説明】
11 受信手段
12 同期制御手段
13 シーケンス番号生成手段
14 送信手段
21 監視手段
71-1,100-1 マスタノード装置
71-2,71-3,100-2,100-3 準マスタノード装置
72,102 スレーブノード装置
73 バイオレーション抽出部
74,107 中継選択部
75,109 シーケンス番号生成部
76,111 多重化部
77,108,112,114 セレクタ
78,78A バイオレーション生成部
79,110 系構成制御部
80 従属方路保持部
81 ガードタイマ部
82 ゲート回路
83 タイマ
84,105 ID抽出部
85,104 シーケンス番号処理部
101 伝送路
103 伝送路対応部
106 クロック生成部
113 クロック発生部
115 位相同期発振器(PLO)

Claims (7)

  1. 複数Pの入方路を介して個別に与えられる信号を受信し、その信号に含まれる伝送情報と、この信号に共に含まれ、かつ従属同期の従属先として割り付けられたクロック優先度とに併せて、時系列の順に付与されたシーケンス番号とを抽出する複数Pの受信手段と、
    前記複数Pの入方路の内、前記複数Pの受信手段によって抽出されたシーケンス番号が正常であり、かつ対応するシーケンス番号と共に抽出されたクロック優先度が最大である入方路を基準として従属同期をとる同期制御手段と、
    前記同期制御手段によってとられた従属同期の下で、前記複数Pの入方路に個別に対応した複数Qの出方路に送出されるべきシーケンス番号を生成するシーケンス番号生成手段と、
    前記複数Pの受信手段によって抽出されたクロック優先度の内、前記同期制御手段が前記従属同期の基準としている入方路を介して与えられた特定のクロック優先度と、前記シーケンス番号生成手段によって生成されたシーケンス番号とに併せて、前記複数Qの出方路を介して対向するノード装置に伝達されるべき伝送情報が含まれてなる伝送単位をこれらの出方路に個別に送信する複数Qの送信手段と
    を備えたことを特徴とするノード装置。
  2. 請求項1に記載のノード装置において、
    複数Pの受信手段によって抽出されたクロック優先度の内、同期制御手段が従属同期の基準としている入方路を介して与えられた特定のクロック優先度の低下を監視する監視手段と、
    前記同期制御手段は、
    前記監視手段によって前記特定のクロック優先度の低下が識別されたときに、その時点を起点とし、かつ自局に予め付与されたクロック優先度が高いほど短く設定された期間に亘って、前記従属同期の基準となるべき入方路の変更を保留する
    ことを特徴とするノード装置。
  3. 請求項2に記載のノード装置において、
    同期制御手段は、
    複数Pの入方路の内、従属同期の基準として適用した入方路を保持し、かつ期間が経過した時点で最大のクロック優先度を与える入方路が複数あるときには、その時点で保持されている入方路を優先的に適用する
    ことを特徴とするノード装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のノード装置において、
    複数Pの受信手段は、
    複数Pの入方路の内、同期制御手段が従属同期の基準として適用している入方路を介して与えられる信号については、その他の入方路を介して与えられる信号より先行してクロック優先度の抽出を行う
    ことを特徴とするノード装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のノード装置において、
    複数Pの受信手段は、
    伝送単位の語長Lと、複数Pの入方路を介して先行する伝送区間および複数Qの出方路を介して後続する伝送区間とに配置され得るノード装置の最大の台数Nと、これらの入方路および出方路を含んでなる伝送路で生じ得る伝送遅延時間の最大値Dとに対して、語長が(N・L+D)以上であり、かつ自己相関特性が急峻であると共に、これらの入方路を介して個別に受信された信号に含まれる第一のバイオレーションビットを抽出し、
    同期制御手段は、
    前記複数Pの受信手段によって受信された信号の内、従属同期の基準として適用している入方路を介して受信された信号について、前記第一のバイオレーションビットが正常に含まれているか否かを判別し、その判別の結果が偽であるときにこの従属同期の基準となるべき入方路を変更し、
    複数Qの送信手段は、
    複数Qの出方路に送信されるべき伝送単位に、前記複数Pの受信手段によって抽出された第一のバイオレーションビットの内、前記同期制御手段12が前記従属同期の基準として適用している入方路から与えられた第一のバイオレーションビットを付加する
    ことを特徴とするノード装置。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のノード装置において、
    複数Pの受信手段は、
    伝送単位の語長Lと、複数Pの入方路を介して対向する何れかのノード装置との間、あるいはこれらの入方路に先行する何れかの伝送区間に配置され、かつ互いに隣接する複数のノード装置の間に形成された特定の伝送区間に配置され得るノード装置の最大の台数nと、その特定の伝送区間で生じ得る伝送遅延時間の最大値dとに対して、語長が(n・L+d)以上であり、かつ自己相関特性が急峻であると共に、これらの入方路を介して個別に受信された信号に含まれる第二のバイオレーションビットを抽出し、
    同期制御手段は、
    前記複数Pの受信手段によって受信された信号の内、従属同期の基準として適用している入方路を介して受信された信号について、前記第二のバイオレーションビットが正常に含まれているか否かを判別し、その判別の結果が偽であるときにこの従属同期の基準となるべき入方路を変更し、
    複数Qの送信手段は、
    複数Qの出方路に送信すべき伝送単位に、前記複数Pの受信手段によって抽出された第二のバイオレーションビットの内、前記同期制御手段が前記従属同期の基準として適用している入方路から与えられた第二のバイオレーションビットを付加する
    ことを特徴とするノード装置。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のノード装置において、
    同期制御手段は、
    複数Pの入方路の内、従属同期の基準として適用している入方路を介して受信されたシーケンス番号について、これらの入方路を介して先行する伝送区間の構成の下で過渡的に不正常な値をとり得る最大の期間U以上の期間に亘ってその不正常な値を無効化する
    ことを特徴とするノード装置。
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