JP4248317B2 - トランスポンダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は列車制御に用いられるトランスポンダに係り、特に、ホームドア装置のように、列車を所定の定点に停車させるときに好適なトランスポンダに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から列車(車両)のATS等の制御用としてトランスポンダが使用されている(非特許文献1参照)。この列車制御用のトランスポンダは、列車の下部に車上子(車上アンテナ)を設けるとともに、その列車の走行する軌道(レール)の近傍に地上子(地上アンテナ)が設けられ、その地上子は、中継器や符号処理器等からなる地上設備に接続されている。そして、列車の移動により地上子上に車上子が所定距離の範囲内に位置したときに、地上から車上(列車)へ、又は車上から地上へ、あるいは双方向に列車位置情報や列車識別情報等の所定の情報の伝送が行われるように構成されている。
【0003】
図4(a),(b)は、上記トランスポンダをホームドア装置に適用した従来例を示している。ホームHには、後述するホームドア制御装置で開閉制御されるホームドアD,Dが設けられているとともに、そのホームHの列車イの走行する軌道Tの軌間の所定位置には、トランスポンダの地上子aが設けられている。そして、その軌道Tを走行する列車イの下部には、トランスポンダの車上子bが搭載されている。これら地上子a及び車上子bは、地上子a上に列車イの車上子bが正しく対向して位置して停車した際、列車イのドアとホームドアD,Dとが対向するように決められている。
【0004】
図4(a),(b)中、1は、地上に設けられた地上装置であり、2は、ホームドア制御装置である。地上装置1は、モデムを含む中継器RPとCPUを中心に形成された符号処理器ECとが含まれている。そして、地上装置1は、地上子aが図4(b)に示されるように、列車イがホームHの所定位置に停車し、地上子a上に車上子bが位置したときに、その車上子bから送信される列車イの識別情報を含む所定の車上情報を受信し、その受信した車上情報を基に地上装置1からホームドア制御装置2に所定の出力信号が出力されるように構成されている。ホームドア制御装置2は、地上装置1から所定の信号を受信することにより、ホームドアD,Dに対して開くように駆動制御信号が出力される。したがって、ホームドアD,Dは、ホームドア制御装置2からの駆動制御信号により開かれる。なお、本発明の説明に直接関係しないので詳述しないが、列車イのドアも所定位置(地上子a及び車上子bが正常に対向した位置)に停車したことを条件に開かれ、また、ホームドアD,Dが閉じられたことを条件に列車イのドアも閉じられて出発が許可されるように構成されている。
【0005】
地上子a及びモデムを含む中継器RPは、本発明の実施の形態の項で詳述するが、中継器RPから定期的(間欠的)に車上子bから送信されてくる信号と同種の照査信号(例えば、搬送中心周波数3.0MHzの信号)が地上子aに送信され、その送信された照査信号が地上子aから中継器RPに正しく受信されているか否かにより地上子aの状態がチェックされるように構成されている。また、地上子a上に車上子bが位置したときに、乗客の乗降により列車イが揺動し、地上子aの受信レベルに変動が生じても、地上子a上に車上子bが位置したことを検知する検知信号、いわゆるCD検知信号を安定して受信できるようにするためにヒステリシス処理が行われるように構成されている。
【0006】
このヒステリシス処理を本発明の実施の形態の説明の項で用いる図2を用いてさらに説明すると、ここでは説明を簡単にするために、地上子aのチェック用の照査信号の受信レベルAが5Vとされ、また、第1の最小動作レベルBとして3Vとされ、そして、CD検知無しとなる第2の最小動作レベルCが2Vとされている。
【0007】
このように、各レベルA,B,Cが決められている状態において、地上子aのチェックは、地上子aから中継器RP(モデム)に定期的に5Vの受信信号が入力されて行われる。そして、地上子aが正常と判定されている間、地上子a上に車上子bが位置し、中継器RPが3V以上の受信信号を受信したときに、最小動作レベルを3Vから2Vに設定変更し、2V以上の受信信号を基に車上からの情報を処理するように構成されている。このような、レベルB(3V)からレベルC(2V)へのヒステリシス処理は、アナログ的な処理により行われる。
【0008】
【非特許文献1】
平成9年5月15日四版(社)日本鉄道電気技術協会発行「鉄道技術者のための電気概論」P.35〜40
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成のヒステリシス処理を行うトランスポンダにおいて、地上子上に車上子が所定の位置よりも外れて位置した場合に列車(車上子)が移動したと誤認識するおそれがあった。
【0010】
上記図4(a),(b)及び図2を用いてさらに具体的に説明すると、列車イが所定位置から少し外れた位置に停車した場合、そのときのモデムMの受信レベルが2.3Vであったとする。この2.3Vは、図2の第1の最小動作レベルの3Vに達しないので、中継器RP側(地上側)では、地上子a上に車上子bが位置していないCD検知なしと判定される。つまり、地上側では、列車イは、まだ所定位置に達していないと判定される。
【0011】
この状態において、照査信号の5VがモデムMに受信されるとヒステリシス処理によりCD検知無しとなる2V(図2のC参照)を越える2.3Vの信号を受信しているので、地上子a上に車上子bが位置しているCD検知ありとなる。このとき、列車イの揺動により地上子a及び車上子b間の距離が大きくなって受信信号が2.3VからCD検知なしとなる2V以下の1.8Vに下がる。このため、中継器RP側(地上側)では、地上子a上から車上子bが移動したと認識し、すなわち、列車イが移動したと誤認することになる。
【0012】
そこで、本発明は、上述のような誤認を効果的に除去できるようにしたトランスポンダを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るトランスポンダは、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、地上子から得られる信号の受信レベルが所定の第1の最小動作レベル以上のとき、前記信号が前記地上子の正常/異常をチェックする照査信号か列車に搭載された車上子からの送信信号かを判定し、前記照査信号でないと判定したとき前記地上子上に前記車上子が位置したと判定する判定手段と、前記地上子上に前記車上子が位置したと判定されたときに、前記所定の第1の最小動作レベルよりも低い所定の第2の最小動作レベルを設定する設定手段と、前記所定の第2の最小動作レベルを越える受信信号に基づいて前記車上子から送信されてくる所定の車上情報を取込む取込手段と、を有することを特徴としている。
本発明の請求項2に記載のトランスポンダは、地上子は、ホームドア装置に設けられるものであることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、上記図4(a),(b)に示されるホームドア装置に適用した一実施の形態に係るトランスポンダの概略構成図である。
【0015】
図1中、aは、列車(車両)イの走行する軌道Tの軌間の所定位置に設置された地上子(地上アンテナ)であり、bは、図1では省略されている列車イ(図4(a),(b)参照)下部に取付けられて搭載されている車上子(車上アンテナ)である。これら地上子a及び車上子bは、その地上子a上に列車イの車上子bが所定どおり対応してその列車イが停車した際、列車イのドアとホームドアD,Dとが対向するように決められている(図4(b)参照)。
【0016】
図1中、RPは中継器であって、変調器10及び復調器11からなるモデムMと、CPUを中心に形成され、中継器RPを統括的に制御する論理部12とを含んで構成されている。この論理部12は、図示しないモデム及び整合・入出力部を介して図4(a),(b)に示されるCPUを含んで形成される符号処理器1へ接続されている。なお、この図1に示される中継器RPは、本発明の説明に特に必要がないので、地上子aから車上子bに向けての情報、すなわち、地上から車上(列車イ)に向けての情報伝送機構は省略されている。
【0017】
変調器10は、論理部12からの指令に基づいて定期的に地上子aに所定の照査信号を出力できるように構成されている。この照査信号は、車上子bから地上子aに向けて送信される信号と同種の信号で、例えば、搬送中心周波数が3.0MHzの照査信号が使用される。
【0018】
復調器11は、変調器10から定期的に地上子aに送信された照査信号を受信するとともに、車上子bから送信された所定の信号を地上子aを介して受信し、それら受信信号を復調処理することができるように構成されている。復調器11に受信される2つの受信信号のうち、照査信号は、地上子aを介して直接受信されるので、車上子bを介して受信される受信レベルよりも高い値で受信される(後述の図2のA参照)。また、車上子bから送信される信号中には、その車上子bが搭載されている列車イの識別情報を含む所定の車上情報が含まれている。
【0019】
図2は、復調器11(モデムM)の受信した信号レベルの説明図であり、Aは、照査信号の受信レベルの5Vを表わし、Bは、本発明の第1の最小動作レベルの3Vを表わし、そして、Cは、本発明の第2の最小動作レベルの2Vを表わしている。なお、ここで示される5V,3V,2Vは、説明を容易にするための一例である。
【0020】
以下、図3のフローチャートを用いて制御動作について説明する。今、復調器11(モデムM)が第1の最小動作レベルB(3V)以上の信号を受信したとする(ステップ100肯定。以下、ステップを「S」とする。)。この第1の最小動作レベルB以上の信号を受信したとき、中継器RPがチェックモード時であれば、すなわち、変調器10から地上子aを介して復調器11に対して定期的に出力される照査信号の出力時であれば、その受信された信号は照査信号であるので(S102肯定)、この場合は、論理部12の制御の下、所定のチェック処理が行われる(S104)。そして、このチェック処理において、地上子aに故障が発生したと判定されたときは(S106否定)、その異常発生状態は、論理部12を介して地上装置1(図4(a),(b)参照)に送信され所定の異常処理が行われる(S108)。
【0021】
上述のチェック処理により地上子aが正常と判定されている間において、復調器11(モデムM)が第1の最小動作レベルB(3V)以上の信号を受信し、かつ、その受信時が上述のチェック時でないとき(S102否定)、論理部12は、地上子a上に車上子bが位置したと判定し、復調器11の最小動作レベルを第1の最小動作レベルB(3V)から第2の最小動作レベルC(2V)に設定する(S110)。そして、論理部12は、その第2の最小動作レベルC以上を受信している受信信号に基づいて列車イの識別情報を含む車上情報の取込処理が行われる(S112)。
【0022】
上述のように、地上子aのチェック時でないときに、一度、第1の最小動作レベルB以上の受信信号が受信されると、デジタル処理により最小動作レベルが第2の最小レベルCに引き下げられ、その第2の最小レベル以上の受信信号に基づいて車上情報の取込が行われる。このため、列車イの揺動に伴う受信レベルの変動があっても、発明の課題の項で説明したような列車が移動(出発)してしまったというような誤認を未然に防止することができる。
【0023】
なお、図3のフローチャートでは省略されているが、中継器RPを介して所定の列車(図示の例では列車イ)が所定の位置(定点)に停車したと判定されたときは、符号処理器(CPU)ECからホームドア制御装置2に所定の列車停車信号が送信される。ホームドア制御装置2は、符号処理器ECから所定の列車停車信号を受信すると、ホームドアD,Dに対してドアを開くための駆動信号が出力される。
【0024】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載のトランスポンダは、地上子から得られる信号の受信レベルが所定の第1の最小動作レベル以上のとき、前記信号が前記地上子の正常/異常をチェックする照査信号か列車に搭載された車上子からの送信信号かを判定し、前記照査信号でないと判定したとき前記地上子上に前記車上子が位置したと判定する判定手段と、前記地上子上に前記車上子が位置したと判定されたときに、前記所定の第1の最小動作レベルよりも低い所定の第2の最小動作レベルを設定する設定手段と、前記所定の第2の最小動作レベルを越える受信信号に基づいて前記車上子から送信されてくる所定の車上情報を取込む取込手段とを有するので、列車の揺動等に伴って出力信号に変動があっても、安定して車上情報を取込むことが可能となる。
本発明の請求項2に記載のトランスポンダは、地上子は、ホームドア装置に設けられるので、ホームドアの制御を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るトランスポンダの概略構成図である。
【図2】受信信号及び最小動作レベルの説明図である。
【図3】制御動作を示すフローチャートである。
【図4】トランスポンダを適用したホームドア装置の概略構成図である。
【符号の説明】
a 地上子
b 車上子
RP 中継器
M モデム
10 変調器
11 復調器
12 論理部
T 軌道
イ 列車
1 地上装置
2 ホームドア制御装置
H ホーム
D ドア
Claims (2)
- 地上子から得られる信号の受信レベルが所定の第1の最小動作レベル以上のとき、前記信号が前記地上子の正常/異常をチェックする照査信号か列車に搭載された車上子からの送信信号かを判定し、前記照査信号でないと判定したとき前記地上子上に前記車上子が位置したと判定する判定手段と、
前記地上子上に前記車上子が位置したと判定されたときに、前記所定の第1の最小動作レベルよりも低い所定の第2の最小動作レベルを設定する設定手段と、
前記所定の第2の最小動作レベルを越える受信信号に基づいて前記車上子から送信されてくる所定の車上情報を取込む取込手段と、
を有することを特徴とするトランスポンダ。 - 請求項1に記載のトランスポンダにおいて、地上子は、ホームドア装置に設けられるものであることを特徴とするトランスポンダ。
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2003
- 2003-06-20 JP JP2003176195A patent/JP4248317B2/ja not_active Expired - Fee Related
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