JP4248091B2 - 被検体の断層像のスライス面設定機構 - Google Patents

被検体の断層像のスライス面設定機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波診断装置と磁気共鳴イメージング装置(以下「MRI装置」と略称する)とを用いて同一被検体の診断部位について同一のスライス面を設定して断層像を撮像する被検体の断層像のスライス面設定機構に関し、特に、構造を簡単とすると共に、画像収集の際のノイズ源を少なくし、容易に同一被検体の診断部位について同一のスライス面を設定することができる被検体の断層像のスライス面設定機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断装置では超音波を利用して被検体の診断部位についてリアルタイムな動画の断層像を得ることができ、MRI装置では核磁気共鳴現象を利用して診断部位について上記超音波診断装置よりも解像度の高い断層像を得ることができる。そして、超音波診断装置及びMRI装置においても、被検体(人体)に対して安全性の高い診断が可能であり、相互診断による弊害も少ないことから、超音波画像とMRI画像のように異なるモダリティーによって同一被検体の診断部位について同一のスライス面の断層像を撮像し、診断することは、各モダリティーの特徴を生かした有用な診断を行うことができる。
【0003】
従来、超音波診断装置とMRI装置とを用いて同一被検体の診断部位について同一のスライス面を設定して断層像を撮像する機構については、例えば特開平9−24034号公報、特開平9−24035号公報、特開平9−24048号公報等で提案されている。これらによれば、同一被検体の診断部位について同一のスライス面を設定するのに、▲1▼超音波診断装置の探触子に対して例えば設置室の天井面から超音波を送受信し、その反射波の受信信号から該探触子の位置及び向きを検出したり、▲2▼超音波診断装置の探触子を例えば3軸周りの自在アームによって3次元空間内に支持し、3軸の各アームの長さと回転角度によって該探触子の位置及び向きを検出したり、▲3▼超音波診断装置の探触子にMRI装置で検出可能なマーカを取り付け、これをMRI装置でスキャンニングしてその計測信号から空間的な位置を検出すると共に、上記探触子に設けられたジャイロや傾斜計を用いて向きを検出したりして、超音波診断装置の探触子による被検体の診断部位のスライス面を求め、このスライス面に合わせてMRI装置のスライス面を決定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の超音波診断装置とMRI装置とを用いて同一被検体の診断部位について同一のスライス面を設定する機構においては、超音波診断装置の探触子の位置及び向きの検出に関して、超音波の送受信部や、3軸周りの自在アームや、マーカ及びジャイロ、傾斜計等の専用装置を必要とするため、機構全体の構造が複雑になるものであった。また、上記の各種の専用装置が存在することから、MRI装置で被検体の診断部位の断層像を収集する際に、それらの専用装置がノイズ源になることがあった。したがって、良好な断層像が得られないことがあった。或いは、MRI装置の動作を終了させてから超音波診断装置の動作をさせなければならない等の手順が必要となり、同一被検体の診断部位について同一のスライス面を設定することが容易にできないことがあった。
【0005】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、構造を簡単とすると共に、画像収集の際のノイズ源を少なくし、容易に同一被検体の診断部位について同一のスライス面を設定することができる被検体の断層像のスライス面設定機構を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による被検体の断層像のスライス面設定機構は、超音波を利用して被検体内の任意部位の断層像を計測し表示する超音波診断装置と、核磁気共鳴現象を利用して被検体内の任意部位の断層像を計測し表示する磁気共鳴イメージング装置とを有し、上記超音波診断装置の探触子のスライス面の延長面上に上記探触子によるスライス面の方向性を特定するためのマーカを設け、上記マーカを磁気共鳴イメージング装置のスライス面で撮像した断層像の情報により上記超音波診断装置と磁気共鳴イメージング装置のスライス面の相対的なずれを検出するスライス面検出手段を設け、上記スライス面検出手段で検出したスライス面の相対的なずれ情報に基づいて上記超音波診断装置と磁気共鳴イメージング装置のスライス面が一致するように決定するスライス面決定手段を設けたものである。
【0007】
そして、上記マーカは、その断面形状が超音波診断装置によるマーカのスライス面と磁気共鳴イメージング装置によるマーカのスライス面とが一致したときのみ唯一の特定形状となるように形成されているものとしてもよい。
【0008】
さらに、上記マーカは、その形状がその一部分若しくは全部を特定の関数で表現できるものとしてもよい。
さらにまた、上記マーカは、磁気共鳴イメージング装置によるスライス画像上で濃度差の現れる2種以上の物質で構成されているものとしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明による被検体の断層像のスライス面設定機構の実施の形態を示すブロック図である。この被検体の断層像のスライス面設定機構は、超音波診断装置とMRI装置とを用いて同一被検体の診断部位について同一のスライス面を設定して断層像を撮像するもので、図1に示すように、探触子1と超音波診断装置本体2と表示部3とコントローラ4とを備え、超音波を利用して被検体内の任意部位の断層像を計測し表示する超音波診断装置と、コイル系5とMRI装置本体6と表示部7とコントローラ8とを備え、核磁気共鳴(NMR)現象を利用して被検体内の任意部位の断層像を計測し表示するMRI装置とを有して成る。
【0010】
上記超音波診断装置において、探触子1は、電気信号を超音波パルスに変換して被検体内に送信すると共に、診断部位からの反射波を受信して電気信号に変換するもので、その内部には変換素子としての振動子を備えている。
【0011】
超音波診断装置本体2は、上記探触子1を駆動して超音波を送信すると共に受信信号を処理するもので、探触子1に電気信号を供給して超音波を打ち出させる送信部9と、探触子1で受信した反射波を電気信号に変換した受信信号を取り込む受信部10と、この受信部10からの受信信号をBモード信号に変換するBモード処理部11と、上記受信部10からの受信信号をドプラ信号に変換するドプラ処理部12と、上記Bモード処理部11又はドプラ処理部12からの信号を表示部3のモニタ上に表示可能な超音波画像情報に変換するデジタルスキャンコンバータ(DSC)13とを備えている。
【0012】
また、表示部3は、上記DSC13から出力される画像情報を入力してBモード像またはドプラ像等の超音波画像を表示するもので、例えばテレビモニタを備えている。
【0013】
さらに、コントローラ4は、上記超音波診断装置本体2及び表示部3の動作を制御するもので、例えば中央処理装置から成る。
上記MRI装置において、コイル系5は、被検体に対し静磁場及び勾配磁場を印加すると共に高周波信号を送受信するもので、図示省略したが、静磁場コイルと、勾配コイルと、送信、受信の高周波コイルとで構成されている。
【0014】
MRI装置本体6は、上記コイル系5を駆動して被検体内の診断部位についてNMR信号を収集するもので、コイル系5内の静磁場コイルを制御する静磁場制御部14と、コイル系5内の勾配コイルを制御する勾配磁場制御部15と、コイル系5内の送信側の高周波コイルを駆動して被検体に高周波信号を印加する送信部16と、コイル系5内の受信側の高周波コイルに誘起されるNMR信号を検出する受信部17と、この受信部17で検出されたNMR信号を表示部7のモニタ上に表示可能なMRI画像情報に変換する演算処理部18とを備えている。
【0015】
また、表示部7は、上記演算処理部18から出力される画像情報を入力してMRI画像を表示するもので、例えばテレビモニタを備えている。
さらに、コントローラ8は、上記MRI装置本体6及び表示部7の動作を制御するもので、例えば中央処理装置から成る。
【0016】
なお、上記超音波診断装置とMRI装置とは、磁気シールドルーム内に配置されることを考慮し、該超音波診断装置には、MRI装置との電磁ノイズ干渉を防ぐため十分な電磁シールドが施されている。
【0017】
ここで、本発明においては、被検体及びこの被検体の体表面に当てる超音波診断装置の探触子1をMRI装置のガントリにおいてコイル系5の磁場領域内に配置して断層像を撮像するようになっており、該探触子1にはマーカ19が設けられ、MRI装置のMRI装置本体6内にはスライス角度判定部20とスライス面決定部21とが設けられている。なお、この場合、探触子1は、必要があれば、MRI装置による撮像に影響を与えない材料で作られたベルトや支持器等で支えて安定を図るようにしてもよい。
【0018】
上記マーカ19は、超音波診断装置の探触子1によるスライス面の方向性を特定するためのもので、上記探触子1のスライス面の延長面上に設けられている。このマーカ19は、その断面形状が超音波診断装置によるマーカのスライス面とMRI装置によるマーカのスライス面とが一致したときのみ唯一の特定形状となるように、例えば円柱形、又は三角柱形、四角柱形等の正多角柱形に形成されている。或いは、その形状がその一部分若しくは全部を特定の関数で表現できるもの、例えば円錐形、又は三角錐形、四角錘形等の正多角錘形に形成されている。
【0019】
そして、上記マーカ19の断層像をMRI装置で収集した際のその断面形状、大きさ、断面の向きなどの断面状態の情報から、該マーカ19のスライス面の角度を計算により求めることができるようになっている。また、マーカ19は、MRI装置により観測可能な物質から構成されており、例えば水、ミネラルオイル、サラダオイル、糊等を上記の円柱形、正多角柱形、又は円錐形、正多角錘形等の容器中に充填して作製されている。
【0020】
具体的には、図2及び図3に示すように、探触子1の上端部においてケース22の内部に、例えば円柱形に形成されたマーカ19が設けられている。このマーカ19は、図3に示すように、円柱形の長手方向の中心軸線23が探触子1から放射される超音波のスライス面24の延長面25と直角に交わるように設けられている。このような設定により、上記マーカ19は、その断面形状が超音波診断装置によるマーカ19のスライス面24とMRI装置によるマーカ19のスライス面とが一致したときのみ唯一の特定形状、例えば真円形となる。したがって、MRI装置によるマーカ19の断層像が真円形となることにより、超音波診断装置と同一のスライス面であるか否かを判断することができる。
【0021】
また、MRI装置本体6内のスライス角度判定部20は、上記マーカ19をMRI装置のスライス面で撮像した断層像の情報により超音波診断装置と磁気共鳴イメージング装置のスライス面の相対的なずれを検出するスライス面検出手段となるもので、例えば算術演算を行う演算装置から成る。
【0022】
さらに、スライス面決定部21は、上記スライス角度判定部20で検出したスライス面のずれ情報に基づいて超音波診断装置とMRI装置のスライス面が一致するように決定するスライス面決定手段となるもので、例えば算術演算を行う演算装置から成る。
【0023】
次に、このように構成された被検体の断層像のスライス面設定機構の動作について、図4及び図5を参照して説明する。まず、操作者は図2に示すマーカ19を取り付けた探触子1を用いて、該探触子1を被検体の体表面に当てて図1に示す超音波診断装置により被検体内の関心領域(診断部位)の断層像を表示させておく。次に、図1に示すMRI装置により、コイル系5を動作させて上記探触子1を所定間隔でスキャンニングし、上記探触子1に設けられたマーカ19の断層像を含むMRI画像を表示する。このとき得られたマーカ19のMRI画像の断層像が図4(a),(b),(c)であったとする。
【0024】
まず、図4(a)の下段に示すように、マーカ19の断層像26aの形状が真円形となる場合は、その上段に示すようにMRI装置のスライス面27aが円柱形のマーカ19の長手方向と直角に交わっている状態であり、超音波診断装置のスライス面24(図3参照)とMRI装置のスライス面27aとが一致している場合である。
【0025】
次に、図4(b)の下段に示すように、マーカ19の断層像26bの形状が縦長の楕円形となる場合は、その上段に示すようにMRI装置のスライス面27bが円柱形のマーカ19の長手方向と斜めに交わっている状態であり、超音波診断装置のスライス面24とMRI装置のスライス面27bとが斜めにずれている場合である。
【0026】
また、図4(c)の下段に示すように、マーカ19の断層像26cの形状が斜めに傾いた楕円形となる場合は、その上段に示すようにMRI装置のスライス面27cが円柱形のマーカ19の長手方向とやや回転して斜めに交わっている状態であり、超音波診断装置のスライス面24とMRI装置のスライス面27cとがやや回転して斜めにずれている場合である。
【0027】
このとき、マーカ19の断層像26a,26b,26cの形状が真円形か楕円形かを判断するのには、例えば円又は楕円の関数をマッチングさせることにより断層像の形状を関数に置き換え、楕円関数のパラメータに閾値を設けることによって真円形か楕円形かの区別を行えばよい。
【0028】
そして、マーカ19の断層像の形状が楕円であった場合の真円からの歪み率は、図5において真円形の断層像26aの半径(楕円26bの短軸)aと、楕円形の断層像26bの長軸bとから、a/bで定義することができる。また、図5において、超音波診断装置のスライス面24とMRI装置のスライス面27bとの相対的なスライス角度θのずれは、上記歪み率を用いて、
cosθ=a/b
∴θ=cos-1(a/b) …(1)
で求めることができる。
【0029】
したがって、図1に示すスライス角度判定部20により上記式(1)に示すスライス角度θを求め、このスライス角度θのずれがゼロとなるようにスライス面決定部21で超音波診断装置のスライス面24とMRI装置のスライス面27b又は27cとが一致するようにスライス面を決定すればよい。このように超音波診断装置のスライス面又はMRI装置のスライス面を調整することによって、超音波画像とMRI画像の同一スライス面を設定して断層像を撮像することができる。
【0030】
図6は、探触子1に設けられたマーカ19の他の例を示す正面図及び側面図である。この例では、探触子1の上端部においてケース22の内部に、例えば3個の円錐形に形成されたマーカ19a,19b,19cが設けられている。このマーカ19a〜19cは、図6(a)に示すように正面から見て3個の円錐形が正三角形の頂点の位置に配置され、図6(b)に示すように上記円錐形の頂点部が同一方向に向けられて該円錐形の長手方向の中心軸線23a,23b,23cが探触子1から放射される超音波のスライス面24の延長面25と直角に交わるように設けられている。
【0031】
このように構成されたマーカ19a〜19cを取り付けた探触子1を用いて、該探触子1を被検体の体表面に当てて図1に示す超音波診断装置により被検体内の関心領域(診断部位)の断層像を表示させておき、図1に示すMRI装置により、コイル系5を動作させて上記探触子1を所定間隔でスキャンニングし、上記探触子1に設けられたマーカ19a〜19cの断層像を含むMRI画像を表示する。このとき得られたマーカ19a〜19cのMRI画像の断層像が図7(a),(b),(c)であったとする。
【0032】
まず、図7(a)の下段に示すように、マーカ19a〜19cの断層像28aの形状が3個とも真円形で且つ正三角形配置の各頂点部の面積が総て同じとなる場合は、その上段に示すようにMRI装置のスライス面27aが3個のマーカ19a〜19cの長手方向と直角に交わっている状態であり、超音波診断装置のスライス面24(図6(b)参照)とMRI装置のスライス面27aとが一致している場合である。
【0033】
次に、図7(b)の下段に示すように、マーカ19a〜19cの断層像28bの形状が3個とも縦長の楕円形で正三角形配置の上端部の面積が小さく底辺部の面積が大となる場合は、その上段に示すようにMRI装置のスライス面27bが3個のマーカ19a〜19cの長手方向と斜めに交わっている状態であり、超音波診断装置のスライス面24とMRI装置のスライス面27bとが斜めにずれている場合である。
【0034】
また、図7(c)の下段に示すように、マーカ19a〜19cの断層像28cの形状が3個とも斜めに傾いた楕円形で正三角形配置の各頂点部の面積が小、中、大とそれぞれ異なる場合は、その上段に示すようにMRI装置のスライス面27cが3個のマーカ19a〜19cの長手方向とやや回転して斜めに交わっている状態であり、超音波診断装置のスライス面24とMRI装置のスライス面27cとがやや回転して斜めにずれている場合である。
【0035】
このとき、各マーカの断層像28a,28b,28cの面積を算出するには、図7(a)〜(c)の下段に示す正三角形配置のマーカ19a〜19cの断面形のパターンをパターンマッチングによりMRI画像上から特定した後、エッジ抽出や色の2値化処理などの画像認識技術により円又は楕円の形状を特定し、そのピクセル数から面積を算出すればよい。そして、このようにして算出した正三角形配置のマーカ19a〜19cの断面形(円又は楕円)の面積の差により、超音波診断装置とMRI装置のスライス角度の相対的なずれを求めることができる。
【0036】
上記の断面積の差からスライス角度を求めるには、上記3個のマーカ19a〜19cにおいて、予め円錐の頂点から底面に下ろした垂線の距離と、この垂線に対して直交する断面積との関係を任意の記憶媒体に登録しておき、MRI装置で取得したマーカ19a〜19cの断面形の面積と上記記憶媒体中の断面積のデータとを比較して、上記マーカ19a〜19cの断面形の面積に相当する頂点からの垂線の距離を求める。そして、この求めた垂線上の点をつなぎ合わせてできる三角形の面が上記3個のマーカ19a〜19cを切るスライス角度スライス面となるので、このスライス面の角度からスライス角度を求めることができる。このようなスライス角度は、図1に示すスライス角度判定部20により求めればよい。
【0037】
なお、上記3個のマーカ19a〜19cとしての円錐を表す関数を登録しておき、MRI装置で取得したマーカ19a〜19cの断面形の面積をパラメータとして垂線の距離を求める手法と、上述の手法とを組み合わせることにより、スライス角度の検出の精度を向上させることができる。
【0038】
そして、上述のようにして求めたスライス角度を基にして、このスライス角度のずれがゼロとなるように図1に示すスライス面決定部21で超音波診断装置のスライス面24とMRI装置のスライス面27b又は27cとが一致するようにスライス面を決定すればよい。このように超音波診断装置のスライス面又はMRI装置のスライス面を調整することによって、超音波画像とMRI画像の同一スライス面を設定して断層像を撮像することができる。
【0039】
図8は、超音波画像とMRI画像の同一スライス面を設定して断層像を撮像する際において、超音波診断装置側のスライス面を調整する場合の手順を示すフローチャートである。まず、図1において、超音波診断装置の探触子1及びMRI装置のコイル系5を用いてそれぞれ被検体をスキャンする(ステップS1)。次に、MRI装置で上記探触子1のマーカ19の画像データを抽出する(ステップS2)。次に、上記抽出したマーカ19の画像データを基に、探触子1とMRI装置のスライス面(スライス角度)のずれを図1に示すスライス角度判定部20により計算する(ステップS3)。
【0040】
上記スライス角度判定部20のスライス面(スライス角度)のずれ量のデータは、図1に示す演算処理部18に送られ表示部7に表示される。このスライス角度のずれ量のデータを見て、超音波画像とMRI画像とが同一スライス面であるかどうかを判断する(ステップS4)。スライス面が一致していなければ“NO”側へ進み、上記表示されたずれ情報を基に探触子1を被検体の体表面上で向きや傾きを調整する(ステップS5)。そして、ステップS1に戻り、上記の動作を繰り返す。その後、ステップS4で超音波画像とMRI画像とが同一スライス面であると判断したら、該ステップS4は“YES”側へ進み、処理を終了する。
【0041】
図9は、超音波画像とMRI画像の同一スライス面を設定して断層像を撮像する際において、MRI装置側のスライス面を調整する場合の手順を示すフローチャートである。この場合は、ステップS11からステップS13までは、図8に示すステップS1からステップS3までと全く同様に進む。
【0042】
そして、前述のスライス角度判定部20で求めたスライス面(スライス角度)のずれ量のデータは、図1に示すスライス面決定部21に送られ、ここで超音波診断装置とMRI装置のスライス面が一致するように新たなスライス面が決定される。次に、このスライス面決定部21からのデータは、図1に示すコントローラ8に送られ、このコントローラ8の動作によりMRI装置のスライス角度を調整する(ステップS14)。これにより、超音波画像とMRI画像とが同一スライス面に設定される。
【0043】
図10は、図8におけるステップS3又は図9におけるステップS13の探触子1とMRI装置のスライス面(スライス角度)のずれを計算する手順を示すフローチャートであり、マーカ19が図4に示す円柱形の場合を示している。この場合は、ステップS21及びステップS22は、図8に示すステップS1、ステップS2又は図9に示すステップS11、ステップS12と全く同様に進む。
【0044】
そして、前述のMRI装置で抽出したマーカ19の画像データを基に、該マーカ19の断層像26bの形状から図5に示すように楕円形の長軸bと短軸aの長さを測定する(ステップS23)。次に、図1に示すスライス角度判定部20により、前述の式(1)に示すスライス角度θを算出する(ステップS24)。これにより、探触子1とMRI装置のスライス面(スライス角度)の相対的なずれ量が計算される。
【0045】
図11は、図8におけるステップS3又は図9におけるステップS13の探触子1とMRI装置のスライス面(スライス角度)のずれを計算する手順を示すフローチャートであり、マーカ19が図7に示す3個の円錐形の場合を示している。この場合は、ステップS31及びステップS32は、図8に示すステップS1、ステップS2又は図9に示すステップS11、ステップS12と全く同様に進む。
【0046】
そして、前述のMRI装置で抽出したマーカ19の画像データを基に、3個のマーカ19の断面形を構成するピクセル数から該マーカ19の断面積を計算する(ステップS33)。次に、このようにして算出した各マーカの断面積を比較し、それぞれの断面積の差からスライス角度のずれ量を求める(ステップS34)。これにより、探触子1とMRI装置のスライス面(スライス角度)の相対的なずれ量が計算される。
【0047】
図12は、探触子1に設けられたマーカ19の更に他の例を示す側面図である。この例では、探触子1の上端部においてケース22の内部に、MRI装置によるスライス画像上で濃度差の現れる2種以上の物質で構成されたマーカ19を設けたものである。例えば、円柱形の容器の内部に、MRI画像上で濃度差の現れる3種の物質29a,29b,29cを充填してマーカ19を構成し、このマーカ19の円柱形の長手方向の中心軸線23が探触子1から放射される超音波のスライス面24の延長面25と直角に交わるようにすると共に、上記3種の物質29a,29b,29cの充填層が延長面25と平行になるように設けられている。
【0048】
この例においては、MRI装置によるスライス画像上で表示されているマーカ19の濃度が一様になる面のうち、中央部の物質29bの濃度を示すスライス面をMRI装置のスキャンニング位置と決め、この面と超音波のスライス面24とを一致させることにより、超音波診断装置とMRI装置のスライス面が一致するように決定することができる。この場合は、円柱形をしたマーカ19の厚み方向のスライス面決定精度を向上させることが可能となる。
【0049】
なお、図6に示すマーカ19の例に上記図12の考え方を組み合わせるなど、マーカ19の断面形状、大きさ、断面の向き、濃度等の情報を組み合わせることにより、超音波診断装置とMRI装置とで同一被検体の診断部位について同一のスライス面を設定する精度を向上させることができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されたので、超音波診断装置の探触子のスライス面の延長面上に設けられたマーカにより、上記探触子によるスライス面の方向性を特定スライス面検出手段により、上記マーカをMRI装置のスライス面で撮像した断層像の情報を用いて上記超音波診断装置とMRI装置のスライス面の相対的なずれを検出スライス面決定手段により、上記スライス面検出手段で検出したスライス面の相対的なずれ情報に基づいて上記超音波診断装置とMRI装置のスライス面が一致するように決定することができる。これにより、超音波診断装置の探触子の位置及び向きの検出に関して特別の専用装置を必要とせず、構造を簡単とすることができる。また、上記特別の専用装置が存在しないことから、画像収集の際のノイズ源を少なくして、良好な断層像を得ることができる。さらに、通常の手順でMRI装置により撮像するだけでよく、容易に同一被検体の診断部位について同一のスライス面を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による被検体の断層像のスライス面設定機構の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明におけるマーカ付きの探触子を示す斜視図である。
【図3】上記マーカ付きの探触子を示す側面図である。
【図4】図3に示す探触子に設けられたマーカのMRI画像の断層像を示す説明図である。
【図5】マーカの断層像の形状が楕円であった場合の真円からの歪み率及び超音波診断装置のスライス面とMRI装置のスライス面との相対的なスライス角度θのずれを求める状態を示す説明図である。
【図6】探触子に設けられたマーカの他の例を示す正面図及び側面図である。
【図7】図6に示す探触子に設けられたマーカのMRI画像の断層像を示す説明図である。
【図8】超音波画像とMRI画像の同一スライス面を設定して断層像を撮像する際において、超音波診断装置側のスライス面を調整する場合の手順を示すフローチャートである。
【図9】超音波画像とMRI画像の同一スライス面を設定して断層像を撮像する際において、MRI装置側のスライス面を調整する場合の手順を示すフローチャートである。
【図10】図8におけるステップS3又は図9におけるステップS13の探触子とMRI装置のスライス面(スライス角度)のずれを計算する手順を示すフローチャートであり、マーカが図4に示す円柱形の場合を示している。
【図11】図8におけるステップS3又は図9におけるステップS13の探触子とMRI装置のスライス面(スライス角度)のずれを計算する手順を示すフローチャートであり、マーカが図7に示す3個の円錐形の場合を示している。
【図12】探触子に設けられたマーカの更に他の例を示す側面図である。
【符号の説明】
1…探触子
2…超音波診断装置本体
3,7…表示部
4,8…コントローラ
5…コイル系
6…MRI装置本体
19…マーカ
20…スライス角度判定部
21…スライス面決定部
24…探触子のスライス面
25…上記探触子のスライス面の延長面
29a,29b,29c…MRI画像上で濃度差の現れる3種の物質

Claims (4)

  1. 超音波を利用して被検体内の任意部位の断層像を計測し表示する超音波診断装置と、核磁気共鳴現象を利用して被検体内の任意部位の断層像を計測し表示する磁気共鳴イメージング装置とを有し、
    上記超音波診断装置の探触子のスライス面の延長面上に上記探触子によるスライス面の方向性を特定するためのマーカを設け、
    上記マーカを磁気共鳴イメージング装置のスライス面で撮像した断層像の情報により上記超音波診断装置と磁気共鳴イメージング装置のスライス面の相対的なずれを検出するスライス面検出手段を設け
    上記スライス面検出手段で検出したスライス面の相対的なずれ情報に基づいて上記超音波診断装置と磁気共鳴イメージング装置のスライス面が一致するように決定するスライス面決定手段を設けた、
    ことを特徴とする被検体の断層像のスライス面設定機構。
  2. 上記マーカは、その断面形状が超音波診断装置によるマーカのスライス面と磁気共鳴イメージング装置によるマーカのスライス面とが一致したときのみ唯一の特定形状となるように形成されていることを特徴とする請求項記載の被検体の断層像のスライス面設定機構。
  3. 上記マーカは、その形状がその一部分若しくは全部を特定の関数で表現できるものであることを特徴とする請求項記載の被検体の断層像のスライス面設定機構。
  4. 上記マーカは、磁気共鳴イメージング装置によるスライス画像上で濃度差の現れる2種以上の物質で構成されていることを特徴とする請求項記載の被検体の断層像のスライス面設定機構。
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