JP4247219B2 - 車椅子用浴槽 - Google Patents

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Description

この発明は、構造もそれ程複雑ではなく、車椅子に乗ったままで手軽に入浴出来る浴槽に関するものである。
我が国においては、昨今、急速に高齢化が進んでおり、病気や怪我などで体が不自由な人の他にも車椅子を使用する人の数が増加している。最近では、公共の建物や電車の駅などでもバリアフリー化が進み、プラットホーム等に直結したエレベータの設置なども盛んに行われている。また、車椅子を使用する人がいる家庭では、住居のバリアフリー化を進め、段差の無い、車椅子を使用する人にとって都合のよい住宅環境の整備が行われている。
この様に、各家庭や公共の建物等において、バリアフリー化が進められているが、車椅子に乗ったままで入れる浴槽というのは、実際、あまり見られない。これは、入浴というものが、プライベートな事柄であって入浴する時間や回数というのも人によって異なり、また、入浴時間も長時間必要というわけではなく、一日の時間から見れば、僅かであって、入浴自体がさほど重要視されていないということに基づくものと思われる。
その一方で、入浴は単にプライベートな事柄ではなく、まして、病人や怪我人、また高齢者にとって、公衆衛生上も重要な事柄であり、怪我人等が何日も入浴しないでいると不衛生になり、却って、怪我を悪化させたり、悪化させないまでも怪我の回復を遅らせるなどの結果を招くことがある。また、高齢者や怪我人等が入浴したいと思っても、自分一人で入浴出来ない時には、どうしても入浴の機会を逸してしまい、その結果、何日も入浴しないという不衛生な状態を招来していた。
そんな中、介護者が必要ないという浴槽も開発されている。例えば、浴槽の一側の側板をエアーシリンダーによって開閉自在に設け、この一側にシール材とロック機構を設け、さらに、この側板及び底板の内側面に車椅子の誘導溝を設けたというものである。
特開2001−245948号公報
しかしながら、この浴槽は、単に車椅子のままで入れるということのみを想定したもので、実際に浴槽内にどの様に湯を溜めて使用するか、また、排水はどうするのかなど具体的なことは何等記載されておらず、不明である。
そこで、この発明はこれらの点に鑑みて為されたもので、車椅子を使用する人が、車椅子のままで、容易に用意出来、かつ出来るだけ入浴し易い浴槽を提供して上記課題を解決するものである。
請求項1の発明は、四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、各側板と底板とは底板に設けた切り溝に、各側板の下端から突出する、各側板とほぼ同じ厚さの差込突片を嵌め入れて接合し、各側板相互の接合は、一方の相対向する側板と、他方の相対向する側板の二種類を設け、一方の相対向する側板は両側の側辺の上部に開口部を有し、その開口部の水平奥部で下方に切りこまれた鉤型切り込みを有し、他方の相対向する側板は両側の側辺上部に当該側板を延長して形成した突片を設け、一方の相対向する側板を前記差込突片を底板の切り溝に入れて前記のように底板上に立設し、その後他方の相対向する側板を、両側の突片を一方の相対向する側板各鉤型切り込みに前記開口部から水平奥部に入れて下方に伸びた切り込みに落としこれと同時に当該各側板の前記差込突片を底板の切り溝に嵌め入れることにより浴槽を組み立て自在とし、当該浴槽の各側板と底板、各側板相互の接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面コの字型又はL字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成とした、車椅子用浴槽とした。
請求項2の発明は、四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、各側板と底板とは底板に設けた切り溝に、各側板の下端から突出する、各側板とほぼ同じ厚さの差込突片を嵌め入れて接合し、各側板相互の接合は、底板上の一方の対角線上の二つの接合部については蝶番により行い、他方の対角線上の二つの接合部については係止体と非係止体により行うことにより浴槽を組み立て自在とし、当該浴槽の各側板と底板の接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、また、側板相互の接合部分については当該接合部分の当接面の一方に、当接面に沿ってパッキン体を設けるか又は接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成とした、車椅子用浴槽車椅子用浴槽とした。
請求項3の発明は、四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、各側板と底板とは底板に設けた切り溝に、各側板の下端から突出する、各側板とほぼ同じ厚さの差込突片を嵌め入れて接合し、各側板相互の接合は隣接する側板の一方の側に係止体を設け他方の側板に被係止体を設け、これらの係止体を被係止体に係止することにより浴槽を組み立て自在とし、当該浴槽の各側板と底板の接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、また、側板相互の接合部分については当該接合部分の当接面の一方に、当接面に沿ってパッキン体を設けるか又は接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成とした、車椅子用浴槽とした。
請求項4の発明は、四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、各側板と底板とは底板に設けた切り溝に、各側板の下端から突出する、各側板とほぼ同じ厚さの差込突片を嵌め入れて接合し、各側板相互の接合は蝶番により行うことにより浴槽を組み立て自在とし、当該浴槽の各側板と底板の接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、また、側板相互の接合部分については当該接合部分の当接面の一方に、当接面に沿ってパッキン体を設けるか又は接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成とした、車椅子用浴槽とした。
請求項5の発明は、四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、側板の外側下端に断面略横V字型の溝を設け、また底板の四方の端縁に上記各側板の下端を差し込む切り溝を設け、これらの各切り溝は上面から下面に向かっていると共に、底板の外側から内側に向かっている傾斜した断面を有し、かつ当該溝の内面下端の外側に、上記側板の下端の断面略横V字型の溝が嵌る突条を設け、当該溝の内面上部の内側に垂直壁を設け、上記各側板下端を外側から当該切り溝に斜めに入れて側板を略垂直に立てた際、側板の外側の断面略横V字型の溝が上記切り溝の突条に嵌り、かつ側板の内側下端が切り溝の内面上部の内側の垂直壁に当接する構成とし、各側板の接合は、隣接する側板の一方の側板に係止体を設け、他方の側板に被係止体を設けこれらの係止体を被係止体に係止することにより浴槽を組み立て自在とし、当該浴槽の各側板と底板、各側板相互の接合部分にパッキンを沿わせて設け、前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成とした、車椅子用浴槽とした。
請求項6の発明は、四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、側板の外側下端に横向きの突片を設け、また底板の四方の端縁に上記各側板の下端を差し込む切り溝を設け、これらの各切り溝は上面から下面に向かっていると共に、底板の外側から内側に向かっている傾斜した断面を有し、かつ当該溝の内面下端の外側に、上記側板の下端の突片が嵌る突条を設け、当該溝の内面上部の内側に垂直壁を設け、上記各側板下端を外側から当該切り溝に斜めに入れて側板を略垂直に立てた際、側板の外側下端の突片が上記切り溝の突条に嵌り、かつ側板の内側下端が切り溝の内面上部の内側の垂直壁に当接する構成とし、各側板の接合は、隣接する側板の一方の側板に係止体を設け、他方の側板に被係止体を設け、これらの係止体を被係止体に係止することにより浴槽を組み立て自在とし、当該浴槽の各側板と底板、各側板相互の接合部分にパッキンを沿わせて設け、前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成とした、車椅子用浴槽とした。
請求項7の発明は、上記各側板の下端の外形形状と同じ外形形状を有するカバーを設けて、これを各側板の下端に嵌め、また上記各底板の側板の下端を差し込む切り溝の内周形状と同じ内周形状を有するカバーを設けて、これを底板の四方の端縁に設けた溝に嵌めた、請求項5又は6のいずれかに記載の車椅子用浴槽とした。
請求項8の発明は、上記各側板及び底板を木製とし、これら各側板及び底板の表面に防水塗料を塗布し、その塗布面に剥離剤を施した後、これらの上から鏡面仕上げの平板を圧着し、上記防水塗料が固化した後、上記平板を剥がして構成した各側板及び底板とした、請求項1、2、3、4、5、6及び7のいずれかに記載の車椅子用浴槽とした。
請求項1〜8の発明によれば、4枚の側板及び1枚の底板から成る極めて簡単な構造であり、浴室内に底板を置き、この上に車椅子を載せ、この底板の上に側板を組み立てれば浴槽が完成、この浴槽に湯を入れればよい。また、底板への側板の接合は凹凸嵌合、また側板相互の接合も、凹凸嵌合、留め金、閂、くさび、L字型の金具、ラッチ等の係止体を被係止体に係止することにより接合するため、極めて簡単に接合でき浴槽が組み立てられる。また蝶番を用いた側板相互の接合では極めて容易に折り畳んだり、組立てたりできる。また、各接合部分に沿ってパッキンを沿わせて設けているため、防水効果があり、湯がほとんど外部に漏れない。
この発明は、四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、各側板と底板とは底板に設けた切り溝に、各側板の下端から突出する差込突片を嵌め入れて接合し、各側板相互の接合は各側板の各側端縁に設けた凹凸構造の凹凸嵌合により行い、各側板と底板、各側板相互の接合部分にパッキン材を沿わせて設けて組み立て自在とした、車椅子用浴槽とした。
以下、この発明の実施例1を図に基づいて説明する。
図1乃至図3は、この発明の実施例1の車椅子用浴槽A(以下、単に「浴槽A」と言う。)を示す。この発明の浴槽Aは、自宅などの風呂場の洗い場の床面に、四角形状の底板1を載置し、この底板1を中心として底板1及びその周囲を被うように合成樹脂製のシート2を広げる。なお本実施例においてはシート2として合成樹脂製のシートを用いたが、シート2はゴム引布等でもよく、要は湯を通さない防水性のシートであればよい。そして、この底板1上のシート2を広げた上に車椅子3を動かして停止させた後、このシート2の四隅を持ち上げ、上記底板1の四方の端縁であって、上記四隅を持ち上げた状態のシート2の周囲の四方に、側板4を立設して底板1及び各側板4を係合接続して一体とした外枠6を組立て自在に形成している。
これらの立設した各側板4で形成された外枠6の四つの各角部の上部に棒状の係止具5を突出させて夫々設け、これらの各係止具5に、上記シート2の四隅に予め設けた環状の各被係止具2aを夫々係止して当該シート2全体を外枠6内に吊り下げる。その後、この四隅を吊り下げたシート2によって形成されたこのシート2上の空間内に湯を満たして車椅子3のまま入浴する。また、外枠6を形成する底板1及び各側板4は、シート2内に湯が溜められた際、当該湯から受ける圧力に充分耐え得るものとする。
また、排水する時は、吊り下げられたシート2の各被係止具2aを係止具5から外して係止を解除して、このシート2を底板1上に下げれば、溜められた湯は、立設した各側板4の間の隙間から自ら流れて洗い場の排水口7に集まり、排水される(図35参照)。その後、外枠6を形成する各側板4を夫々外して除去し、車椅子3を動かして洗い場を出る。そして、シート2と各側板4を片付けて終了となる。上記シート2は、単にシート状のものでも良いが、好ましくは予め上面の無い箱状乃至は袋状に形成したものでも良い。その場合、箱状や袋状のものの上端縁の全部又は一部を外枠6の係止具5又は上縁に係止させる。
次に、実施例2を図4乃至図7に基づいて説明する。
この実施例2の浴槽Bは、外枠9とその中に入れる伸縮式内槽11とから成る。外枠9は、四角形状の底板10を設け、この底板10の三方の端縁に夫々側板8を立設し、外枠9の一側を開放しているが、着脱側板8aをはめることも出来、この様な側板8及び着脱側板8aによって外枠9を形成している。この外枠9の底板10上に、この外枠9よりやや小さく、図5及び図6に示す、外枠9と略同形状の合成樹脂製又はゴム製の全体がチューブから成る断面略凹部形状の伸縮式内槽11をその内部に空気を未充填の状態で載置する。上記外枠9の一側の着脱側板8aを取り外した状態で、外側からこの外枠9の底板10上に在る上記伸縮式内槽11の底面11a上まで車椅子3を進めて停止させる。
そして、この外枠9の開放状態にある一側に着脱側板8aを取付け、この伸縮式内槽11の上部に設けた給気口12から空気を入れて伸縮式内槽11を膨張させて、この伸縮式内槽11を浴槽形状に形成した後、図7に示すように、この伸縮式内槽11の内側凹部に湯を満たして車椅子3のまま入浴する。
また、排水する時は、伸縮式内槽11内の空気を抜くと伸縮式内槽11の形状が収縮し、自然に湯はこぼれて、洗い場の排水口7へと流れる(図35参照)。その後、外枠9の着脱側板8aを外して収縮した伸縮式内槽11の上を車椅子3を動かして洗い場を出る。そして、この伸縮式内槽11と外枠9を片付けて終了となる。なお、この伸縮式内槽11には伸縮式内槽11内の空気を抜く吐出口を設けていることは勿論である。
さらに、上記伸縮式内槽11に空気を充填することに代えて、図8に示すように、この伸縮式内槽13の上部に設けた給湯口13a(上記給気口12と同じ)から湯を入れてこの伸縮式内槽13内を満たして膨張させ、この伸縮式内槽13の上部に設けた複数の吐出口14からこの伸縮式内槽13内を通って溢れ出た湯をこの伸縮式内槽13の内側凹部に満たすようにしても良い。その際、伸縮式内槽13が膨張して浴槽形状に成った後、作業者が上記吐出口14をあけて湯を伸縮式内槽13に入れる方式でもよく、又、これらの吐出口14が一定の水圧によって開く一方弁を備え、伸縮式内槽13内に湯が充填され膨らんだ際、自動的にこれらの吐出口14から湯が溢れ出る構造でも良い。
なお、これらの伸縮式内槽11又は13は、空気又は湯により膨張させた際、側壁のみが膨らみ、底板は膨らまない構造が好ましい。
また、実施例3は浴槽Cを形成する伸縮式内槽15として、図9に示すように、伸縮式内槽15の側壁部分を上下の複数の層15aに区分けし、これらの複数の層のうち、最下層に給湯口15bを設け(図10及び13参照)、上下に繋がった各層15aを相互に、一定圧以上の水圧で開く一方弁によって接続し(図示省略)、また、各層15aに排湯口17を設けたものを用意した。
上記最下層に設けられた給湯口15bから湯を入れた際、下層から上層へ順に各層15a毎に湯が満たされる構成とし、一方弁によって湯は逆流しないようになっており、伸縮式内槽15の各層15a内に湯が満たされた後、この伸縮式内槽15の一つ又は複数の各層15aに設けた複数の吐出口16を開けてこれらから伸縮式内槽15の内側凹部に湯を満たすようにする。そして、この伸縮式内槽15を上記実施例2の外枠9の中に入れて使用する。
そして、図10に示すように、最下層に設けられた給湯口15bから湯を入れて下層から上層へと湯を順に満たして行き、最上層の吐出口16から伸縮式内槽15の内側凹部に湯を満たすようにしても良く、また、図11に示すように、最上層に設けられた給湯口15bから湯を入れて上層から下層へと湯を満たして行き、最下層の吐出口16から伸縮式内槽15の内側凹部に湯を満たすようにしても良い。
さらに、図12に示すように、最上層に設けられた給湯口15bから湯を入れて上層から下層へと順に各層15aに湯を満たして行き、途中の第二層の吐出口16を開けてこれらから伸縮式内槽15の内側凹部に湯を満たすようにし、この状態で当該伸縮式内槽15を使用しても良く、また、逆に、図13に示すように、最下層に設けられた給湯口15bから湯を入れて下層から上層へと湯を満たして行き、途中の第三層の吐出口16を開けてこれらから伸縮式内槽15の内側凹部に湯を満たすようにして使用しても良い。
要するに、当該実施例3の浴槽は、伸縮式内槽15の高さを調整出来るものである。
排水する時は、伸縮式内槽15の各層に設けた各排湯口17を開ければ、当該伸縮式内槽15が収縮し始め、伸縮式内槽15の内側凹部に満たされた湯も自然に洗い場の排水口7へと流れる(図35参照)。その後、収縮した伸縮式内槽15の上を車椅子3を動かして洗い場を出る。そして、この伸縮式内槽15と外枠(図示省略)を片付けて終了となる。なお、この実施例の浴槽Cは、外枠を設けた内槽としても良く、また、外枠内に入れずこの伸縮式内槽11をそのまま浴槽として使用することもできる。
また、この伸縮式内槽15は、そのままで、内部に空気を充填する浴槽を形成できる。この場合は上記給湯口15bが給気口となり、排湯口17が排気口となる。そして、別途この浴槽内に湯を入れるものである。
また、実施例4の浴槽Dとして、図14乃至図16に示すように、外枠18の開放された一側に、横長の板体20を、左右の両端に環状の被係止具21を夫々突出させて設け、この様な板体20を横長のままで、五枚、縦方向に隙間を設けてロープ22で相互に接続して蛇腹式板体19aを形成している。蛇腹式板体19aの最上部の板体20aには、外枠18の底板26上に載置された伸縮式内槽15内に湯を入れて立設した際、この伸縮式内槽15の一側の上端縁に係止する略コの字状のフック23を二つ設けている。
さらに、蛇腹式板体19aに隣接する各側板19の当該蛇腹式板体19a側の各端縁付近には、一部を切り欠いた略環状の係止具24を夫々上下に設けており、これら上下の各係止具24に、上記各板体20の左右の環状の被係止具21に予め挿通した、長方形状の金属性の枠体25を縦方向に係止するようになっている。これらの構成により、上記板体20を五枚連ねて形成した蛇腹式板体19aは、枠体25上を昇降自在に設けられており、最上部の板体20aのフック23が係止される伸縮式内槽15の上端縁の高さによって、高さを変えることが出来る。
例えば、図14に示すように、上記伸縮式内槽15内に湯を充填した際、充填した湯の量によって形成された伸縮式内槽15の側壁の高さは変わる。その際、蛇腹式板体19aの最上部の板体20aの上記フック23をこの伸縮式内槽15の上端縁に係止して蛇腹式板体19aを垂下させれば、伸縮式内槽15の高さに相応した蛇腹式板体19aが形成できる。
また、図15に示すように、蛇腹式板体19aは、上記枠体25を上記上の係止具24から外して、蛇腹式板体19aの上部を開放すれば、床面に倒すことも出来、さらに、枠体25を下の係止具24から外せば、蛇腹式板体19aは、外枠18から完全に取り外された状態となって邪魔にならず、車椅子3でも容易に外枠18内の伸縮式内槽15内に入ることが出来る。
この様にして、車椅子3が外枠18内の伸縮式内槽15内に入った後に、伸縮式内槽15の上方に設けた給湯口15bから、湯を入れ、続いて伸縮式内槽15の内側凹部にも湯を満たして入浴する。また、湯を排水する時は、外枠18の一側を形成する蛇腹式板体19aの中の最上部の板体20aのフック23を外して、伸縮式内槽15の外側の下部に設けた排湯口17(図9参照)を開ければ、この伸縮式内槽15内の湯を始め、伸縮式内槽15の内側凹部に満たされた湯が自然に洗い場の排水口7(図35参照)へと流れる。その後、収縮した伸縮式内槽15の上を車椅子3を動かして洗い場を出る。そして、この伸縮式内槽15と外枠18を片付けて終了となる。
次に、この発明の実施例5の車椅子用浴槽Eを図17乃至図26に基づいて説明する。
この浴槽Eは底板30の上に4枚の側板31を立ててこれらを接合自在なもので、主に浴室内で使用する。まず、浴室内に底板30を置き、この底板30の上に車椅子を載せ、その後、4枚の側板31を組み立て、この浴槽Eに直接湯を入れるものである。また、入浴が終わったときは、湯を排出し、各側板31を外し、車椅子を底板30から下ろす。
構成を具体的に示すと、上記底板30は、板の外周辺の各辺縁に沿って、複数の切り溝32を穿っている。上記各側板31の下辺には、間隔をあけて差込突片33を複数設け、これらの差込突片33を上記底板31の相応する箇所の各切り溝32に上から差し込んで各側板31を底板30の上に立設している。また、上記側板31は一方の相対向する側板31aと他方の相対向する側板31bとの二種類あり、一方の相対向する側板31aはその両側の側辺の上部に開口部を有し、その開口部の水平奥部で、下方に切り込まれた鉤型切り込み34を有し、他方の相対向する側版31bは、その両側の側辺の上部に突片35を設けている。そしてこれらを組み立てるには、まず、一方の側板31aを、上述のようにして底板30に立て、その後、他方の各側板31bを、両側の突片35を一方の側板31aの各鉤型切り込み34へその上部開口部から入れ、開口部の水平奥部に押し付けて、下方に伸びた切り込みに落とす。その際、各側板31bの差込突片33を上記底板30の切り溝32に上から挿入する。これにより、車椅子用浴槽Eは、図17に示すように組み立てられる。
また、これらの底板30と各側板31との接合箇所の防水は以下の構成で行う。
まず、図19は一方の相対向する側板31aの内側を示し、この側板31aの内側面の両側に、上辺から下辺までアングル材でできたパッキン押さえ板36aを、内側面にほぼ直角に突設する。また、図20は他方の相対向する側板31bの内側を示し、この側板31bの内側面の両側辺に沿って、上辺から下辺までパッキン固定板37を、内側面にほぼ直角に突設する。そして、これらの両側のパッキン固定板37の相対向する面に、チャネル型のパッキン体38を、各開口部を対向させて固定する。このパッキン体38の固定方法は、接着でも良く、また取替え自在に、上記パッキン固定板37及び側板31bの内側面の適宜箇所に間隔を開けて設けた爪で係止する方法でも良い。
これらの一方の相対向する側板31aと他方の相対向する側板31bを上記のように接合すると、図21に示すように、他方の相対向する側板31bのパッキン体38の一側が一方の相対向する側板31aのパッキン押さえ板36aに当たり、これらのパッキン体38の一側とパッキン押さえ板36aとは密着する。さらにこの浴槽Eに湯を入れると、水圧でパッキン体38の一側はパッキン押さえ板36aにより密着する。また、上記パッキン体38の一側に永久磁石を埋め込んでおき、パッキン押さえ板36aを鉄板等の吸磁性体にしておけば、パッキン体38とパッキン押さえ板36aとはより確実に密着し、湯が外部に漏れない。
また、上記底板30には、図22に示すように、上記切り溝32の内側に四辺形のパッキン支持枠39を設け、このパッキン支持枠39の各辺の外側面に、チャネル型のパッキン体40を固定し、これらの各パッキン体40の外側面が、底板30の各辺の切り溝32の一部を塞いでいる。そして、これらの各パッキン体40は横方向には伸縮自在となっており、各パッキン体40を横方向から押すと上記各辺の切り溝32は開口する。
この底板30に上述のように、各側板31の各差込突片33を、相応する箇所の切り溝32に挿入して各側板31を立設する。その際、各パッキン体40を横から押して、各切り溝32を開口させて差込突片33を各切り溝32に差し込む。これにより、図23に示すように、各側板31の内側面下端部は各パッキン体40に押圧され、さらに湯をこの浴槽にいれると当該各パッキン体40の外側の一片が水圧で押され、各側板31の内側面下端部に密着し、防水構造となる。また、上記パッキン体40の一側に永久磁石を埋め込んでおき、当該パッキン体40が当接する側板31箇所を鉄板等の吸磁性体にしておけば、パッキン体40と側板31とはより確実に密着し、湯が外部に漏れない。なお、上記パッキン体38及び40は図24に示すごとく、チャネルの両側の側片の断面が刃のように先端が尖った形状であれば、水圧でパッキン押さえ板36aや側板31により強力に密着する。
上記の実施例5においては底板30にチャネル型のパッキン体40を固定したが、図25及び図26に示すとおり、底板30に固定せずに、側板31を底板30の上に立設した際にパッキン体40が底板30と密着する、各側板31の内側面下端部に接着等によりあらかじめ固定しておいてもよい。この場合にはパッキン体40と同じ長さで、アングル材状のパッキン押さえ板36bをパッキン体40の長手方向と平行に、そしてパッキン体40と当接して設ける。このような構成をとることの利点は、底板30上にあらかじめパッキン体やパッキン支持枠が固定されていないため障害がなく、当該底板30に車椅子を載せやすいということである。
また上記の実施例5においては、パッキン体38及びパッキン体40は、それぞれ側板31b及び底板30に接着等により固定されていたが、パッキン押さえ板36及びパッキン支持枠39を鉄板等の吸磁性体にしておき、側板31を底板30の上に立設した後に、永久磁石を埋め込んだパッキン体38及びパッキン体40を貼り付けるというパッキン体38及びパッキン体40をあらかじめ側板等に固定していない構成としてもよい。さらに、上記の実施例5においてはパッキン体38及びパッキン体40にチャネル型のパッキン体を用いているが、アングル材状のパッキン体を用いる構成としてもよい。
このように車椅子用浴槽Eは構成され、この浴槽の中に湯を入れても湯は外部にほとんど漏れず、漏れたとしてもその量はわずかであり、浴室内での使用では、何等不都合がない。また、この浴槽Eは、直接湯を入れても良いが、この浴槽E内に上記適宜の実施例の内槽を入れて外枠として使用しても良い。
次に、この発明の実施例6の車椅子用浴槽Fを図27乃至図30に基づいて説明する。 この実施例6の車椅子用浴槽Fは、実施例5の場合と同様に底板46が、板の外周辺の各辺縁に沿って、複数の切り溝47を穿っており、上記各側板43の下辺には、間隔をあけて差込突片48を複数設け、これらの差込突片48を上記底板46の相応する箇所の各切り溝47に上から差し込んで各側板43を底板46の上に立設する構成となっている。しかし、上記実施例5の場合においては側板31aと側板31bとを嵌め合わせる構成となっていたが、この実施例6の場合においては、側板43aと側板43bとを蝶番と掛け金で接合する構成とした。なお、浴槽Fは主に浴室内で使用する。
図27に示すように側板43aと側板43bは上下2つの蝶番41で接合されている。図28に示すようにこの蝶番41をたたむと側板43aと側板43bは略平行になり、図27のように蝶番41を開くと側板43aが側板43bに対し直角に接することとなる。また側板43bと接する側の、側板43aの縦の側面にはパッキン体45が付されている。このパッキン体45によって、側板43aと側板43bが隙間なく接合されることとなる。パッキン体45はゴム製のパッキン等を用いることができるが、このパッキン体45を、側板43aを側板43bに対して直角にした場合に側板43aと側版43bとの間にできる隙間よりもわずかに大きいものにすれば、側板43aを側板43bに対して直角にした場合の、つまり浴槽Fの側壁とした際の密閉性は高まることとなる。
以下、実施例6の具体的な構成を組み立て方法にしたがって説明する。底板46の四方から切り溝47に囲まれた箇所の上に、車椅子を載せる。それから側板43を組み立てる。上述したように蝶番41を開いて、側板43aを側板43bに対し直角にする。これを2組つくり、図29に示したように側板43a同士、側板43b同士が対向するように、つまり四方を囲むようにして配置する。それから掛けがね42aと留め具42bで、蝶番41で接合されていない方の側板43aの一側と43bの一側を接合する。本実施例では、図29に示した通り鍵爪型の掛けがねと輪っか状の留め具を用いているが、本件発明に用いられる掛けがねと留め具は公知のものを用いることができ、例えば留め具を単なる杭とし、これに鍵爪型の掛けがねを引っ掛ける構成でもよい。つまり、浴槽Fの側壁として用いられる4枚の側板43は、それぞれ隣り合う側板同士が掛けがね、あるいは蝶番によって接合されることとなる。その後、側板43a及び側板43bの下辺に、間隔をあけて複数設けられている差込突片48を、底板46の相応する箇所の各切り溝47に上から差し込んで側板43a及び43bを底板46の上に立設する。その後、底板46と各側板43との接合箇所の防水処理を行う。図30に示すように立設された側板43と底板46によって形成された浴槽Fのうち密閉されていない接合箇所をパッキンで密閉する(なお、図30においては掛けがね42aと留め具42bは省略されている)。具体的には浴槽Fの内側の、側板43aと側板43bが接合している四隅のうち、パッキン体45で密閉されていない二隅をアングル材状のパッキン体49で密閉し、浴槽Fの底の、側板43a及び側板43bと底板46が接合している四辺もアングル材状のパッキン体49で密閉する。これらのアングル材状のパッキン体49は湯を浴槽Fに入れると水圧によってより強力に側板及び底板に密着する。また、実施例5で説明したように側板43a、側板43b及び底板46を吸磁性体にし、アングル材状のパッキン体49の一部に永久磁石を埋め込めば、磁性によってアングル材状のパッキンが側板43a等に吸い付き密閉性が高まる。さらにアングル材状のパッキン体49の両側の側片の断面を刃のように先端が尖った形状にすれば、水圧で側板43a等により強力に密着する。
このように車椅子用浴槽Fは構成され、この浴槽の中に湯を入れても湯は外部にほとんど漏れず、漏れたとしてもその量はわずかであり、浴室内での使用では、何等不都合がない。
次に、この発明の実施例7の車椅子用浴槽Gを図31乃至図35に基づいて説明する。
この実施例7の車椅子用浴槽Gは、実施例5及び実施例6の場合と同様に底板50が、板の外周辺の各辺縁に沿って、複数の切り溝51を穿っており、上記各側板52の下辺には、間隔をあけて差込突片57を複数設け、これらの差込突片57を上記底板50の相応する箇所の各切り溝51に上から差し込んで各側板52を底板50の上に立設する構成となっている。しかし、本実施例は、図33、図34に示すように実施例5及び6の場合と異なり側板同士の接合には掛けがねのみを用いる。また図31に示すように側板52aの長手方向の前端面と後端面にはパッキン体53が設けられているが、側板52bにはパッキン体53が設けられていない。なお、浴槽Gは主に浴室内で使用する。
以下、実施例7の具体的な構成を組み立て方法に従って説明する。底板50の四方から切り溝51に囲まれた箇所の上に、車椅子を載せる。その後、図32に示すように側板52a同士と側板52b同士が対向するように4枚の側板52を底板50に立設する。側板52aは側板52bに対し直角に立設され、また側板52aの前後の端面に設けられたパッキン体53が側板52aと側板52bの隙間を埋めるように、側板52aと側板52bはパッキン体53を介して接合されている。密閉性を高めるために、パッキン体53は好ましくは、側板52aと側板52bの隙間の大きさよりもやや大きい大きさで、側板52aと側板52bを底板50に立設する場合に側板52aのパッキン体53を側板52bに押し付ける必要があるぐらいが望ましい。
その後、図33、図34で示すように浴槽Gの側壁を形成する4枚の側板52は、立設を補強するためそれぞれ隣り合う側板52同士を掛けがね55と留め具56で接合する。具体的には一方の側板の上面の、隣り合う側板に近い箇所に掛けがね55を設け、隣り合う他方の側板の上面の、掛け金55を設けた側板に近い箇所に留め具56を設ける。この実施例では、図33、図34に示した通り鍵爪型の掛けがねとわっか状の留め具を用いているが、この発明に用いられる掛けがねと留め具は公知のものを用いることができ、例えば留め具を単なる杭とし、これに鍵爪型の掛けがねを引っ掛けるものでもよい。それから、浴槽Gの防水性を高めるために浴槽Gの底の側板52a及び側板52bと、底板50とが接合している四辺もアングル材状のパッキン体54で密閉する。これらのアングル材状のパッキン体54は湯を浴槽Gに入れると水圧によってより強力に密着する。また、実施例5で説明したように側板52a、側板52b及び底板50を吸磁性体にし、アングル材状のパッキン体54の一部に永久磁石を埋め込めば、磁性によってアングル材状のパッキン体54が側板52a等に吸い付き密閉性が高まる。さらにアングル材状のパッキン体54の両側の側片の断面が刃のように先端が尖った形状にすれば、水圧で側板52a等により強力に密着する。
このように車椅子用浴槽Gは構成され、この浴槽の中に湯を入れても湯は外部にほとんど漏れず、漏れたとしてもその量はわずかであり、浴室内での使用では、何等不都合がない。
なお、上記の実施例7の浴槽Gは、浴槽の側壁となる4枚の側板を掛けがねのみによって接合していたが、図35に示すように蝶番のみによって接合する構成とすることも可能である。この場合には、蝶番の開閉のみによって、側壁を偏平にしたり、四角枠にしたりすることが可能となる。この場合には、側板を四角枠の状態にした後、底板に立設することとなる。この場合の防水については、図35には示されていないが、浴槽Gを組立てた後に、底板と側板の接合部、側板同士の接合部にアングル状のパッキン体を取り付けることにより行う。
さらに、実施例6、7で示した浴槽F、Gのように掛け金や蝶番によって4枚の側板を接合する構成の他に、図36、図37の(イ)で示した浴槽Hのように各側板の外側に複数の保持金具68を設け、これらの保持金具68に略水平に、かつ移動自在に支持された閂69を設け、これらの各閂69の両端に設けた凹凸を嵌め合わせる構成とすることで、側板52を接合する構成としてもよい。この浴槽Hを組立てる場合には、側板52a同士と側板52b同士が対向するように4枚の側板52を底板50に立設した後、各側板に2つ平行に設けられている保持金具68に閂69を通し、図37の(イ)に示すように隣り合う閂69同士を両端部の凹凸で嵌合する。このように閂69同士を嵌合する構成にすることにより、4枚の側板52は閂69の枠に嵌められたようになり、側板52の位置が安定する。保持金具68が側板52とで作り出す隙間は、図37の(ロ)に示すように閂69を縦方向に自由に動かせるような大きさが望ましい。
次に、この発明の実施例8の車椅子用浴槽Iを図38乃至図60に基づいて説明する。
この車椅子用浴槽Iの底板58は、図38に示すように板の外周辺の各辺縁に沿って、切り溝59を満遍なく穿っている。この切り溝59は底板58の上面から下面に向かっていると共に、底板58の外側から内側に向かっている傾斜構造となっており、図44に示すように当該切溝59内の底板58の外側方向の下部に断面が鋭角に尖った突条59aを設け、また切り溝59内の底板58の内側方向の上部に角部を削った垂直壁59bを設けている。なお、底板58は、図39に示すように切溝59を、板の外周辺の各辺縁に沿って一定の間隔をあけて穿っている構成にしてもよい。このような場合には、更に図40に示すように底板58の裏側にボタン状のゴム73を貼り付けることで、底板58と地面との間に隙間を設ける構成としてもよい。底板58と地面との間に隙間を設けることで側板60を底板58に立設しやすくなり、また後述するように側板60や底板58に排水孔を設ける構成の場合には排水が流れやすくなる。なお図40では底板58と地面との間に隙間を設けるためにボタン上のゴムが記載されているが、例えば底板58の裏側に切り溝59を避けて格子状に角材を貼り付けてもよく、要は底板58と地面との間に隙間を設けることのできる構成であればよい。
各側板60a及び60bの下端には、図41及び図42に示すように、断面が略横V字型の窪み61aを外側面に有する差込突片61を設け、図44の(イ)のように、この差込突片61を上記底板58の切り溝59に斜めから差し込んで、図44の(ロ)のように、差し込んだ後に側板60aを底板58に対し垂直に立てることで、切り溝59内の突条59aに、前記した差込突片61の窪み61aを引っ掛け、側板60aの内側下端を切り溝59内の底板58の内側方向の上部の垂直壁59bに当接させて、各側板60aを底板58の上に立設する構成となっている。つまり、まず側板60aを浴槽の外側方向に斜めにして切り溝59に差し込み、それから底板58に垂直に立てるわけである。なおここでは側板60aについて説明したが側板60bも同様にして底板58に立てるものである。
側板同士の接合は、図45及び図46に示すように、相対する1組の側板60aの両側端から突出した、中央に孔63を有する差込突片62を、相対する他の1組の側板60bに設けられた貫通孔64に嵌め入れ、その後差込突片62の孔63にくさび65をはめ込むことにより行う。
以下、実施例8の具体的な構成を車椅子用浴槽Iの組み立て方法に従って説明する。底板58の四方から切り溝59に囲まれた箇所の上に、車椅子を載せる。その後、1組の側板60aと1組の側板60bが対向するように4枚の側板60を底板58に立設する。この側板60を底板58に立設する場合には、まず、側板60aを立設した後、側板60bを立設する。側板60bを立設する場合には、同時に側板60aの差込突片62が側板60bの貫通孔64に嵌合するように立設する。なお図41、図42、図45では、側板60のそれぞれの下辺に設けられている差込突片61は、下辺のほぼ端から端までの長さのものが一つ付いているが、底板58の切溝59が板の外周辺の各辺縁に沿って一定の間隔をあけて穿っている構成のものである場合には、図47に示すように側板60は差込突片61を複数設ける構成とする。なお、図47に示した側板60の差込突片61の数及び配置と、図39及び図40に示した底板58の切り溝59の数及び配置は一致していないが、実際には一致させなければならない。また、くさび65は図46では角棒が示されているが、丸棒でも三角棒でもくさびの役割を果たすものであれば形状は問わない。従って、差込突片62の中央に設けられている孔63は、嵌め込むくさびの形状によって変化する。
この浴槽Iの防水については実施例5〜7と同様にパッキン体66によっておこなう。具体的には、浴槽Iを組立てた際に側板60同士の接合部、底板58と側板60との接合部にパッキン体66が介在する構成とする。そのために側板60aでは図41に示す位置に、側板60bでは図43に示す位置にパッキン体66を付す構成とする。あらかじめパッキン体66を側板60に付しておけば、浴槽Iを組立てる際に接合部にパッキン体を貼り付ける手間がなくなり便宜である。以上によって浴槽Iは組み立てられこの中に湯を入れて使用する。使用後は上記くさび65を外して各側板60を浴槽Iの外側方向へ斜めに倒し、底板58から抜いて車椅子を底板58から下ろす。
また浴槽Iの側板60同士の接合に関しては、図48に示すように各側板60の外側面の、隣接する側板に近い位置に、縦方向に突起70をそれぞれ設け、この隣接する側板60同士の2つの突起70を略L字型の両端に係止縁の付いた係止金具71で挟むことにより、隣接する側板を接合してもよい。なお図48では係止金具71がなくなってしまわないように、係止金具71は側板60aに設置されている棒72に支持されている。
更に浴槽Iの側板60同士の接合に関しては、ラッチを用いて接合してもよい。具体的には、図49に示すように側板60aの外側面の隣接する側板60bとの接合部に近い箇所にラッチ78を取り付け、このラッチ78を掛けた際にラッチ78の錠の外周が嵌るように、錠の長手方向の延長線上に貫通孔79aを有する金具79を側板60aの外側面と直角に取り付ける。
一方、側板60bには、図50に示すように両側端部に(但し、図50では一側端部のみを図示)、側板60aの外側端縁を係止し、金具79を嵌める貫通孔80aを有するL型金具80を取り付ける。
そして、まず相対する側板60aを底板58に立設した後、側板60bを立設する。側板60bを立設する際には、側板60aに取り付けられた金具79がL型金具80の貫通孔80aに嵌るようにする。
なお側板60aが立設されている状態で、側板60bを底板58に立設すると、側板60aの外側面から突出している金具79と側板60bの両側端部に設けられたL型金具80の端面が接触してしまう。そのため側板60bを立設する場合には側板60aを底板58の切り溝59から持ち上げて、浴槽Iの内側方向にわずかに傾ける必要がある。
その後、図51及び図52に示すようにラッチ78の錠を動かして金具79の貫通孔79aに嵌める。このラッチを用いる構成を採ると、前述したくさび65のような側板60から独立した部品を用いる必要がないため、部品をなくしたりする心配がなくなり便宜である。
このラッチを用いた側板60同士の接合構成は、実施例7で示した底板の切り溝に側板の下端に設けられた差込突片をはめ込んで側板を底板に立設する構成でも採用することができる。
また、金具79の形状は図49〜52では板状のものが示されているが、棒状のものでもよく、要は、金具79は長手方向とは垂直方向にラッチ78の錠の外周が嵌る貫通孔79aが設けられており、かつL型金具80の貫通孔80aに嵌る形状であればよい。
このラッチを用いた側板60同士の接合構成でも、浴槽Iの防水は、側板同士の接合箇所にパッキン体66を介在させる構成とする。図49及び図51のように側板60aの外側端縁にパッキン体66を貼り付けておいてもよいし、図53、図54で示したように側板60aと側板60bの突き合わせにパッキン体が略半分だけ嵌る溝をそれぞれ設け、側板60同士を接合するとこれらの溝にパッキン体66が埋め込まれる構成としてもよい。
また、側板60同士の接合は、上記のものに代えて、図55に示すように、一方の側板60aの外側面の、隣接する側板60bとの接合部に近い箇所に、係止金具90を設け、また、上記隣接する側板60bの相応する箇所に、一端が半円に丸まった折曲縁91aを有する被係止金具91を設けたものでも良い。これらの係止金具90と被係止金具91とは、通常、トランク等の係止金具として用いられているものである。側板60同士を接合する場合、一方の側板60aの係止金具90のハンドル90aを起こして当該ハンドル90aの長孔90bに一端を係止したフック90cを、他方の側板60bの被係止金具91の折曲縁91aに引っ掛けてハンドル90aを倒すと、フック90cが被係止金具91を引っ張り、側板60aと側板60bとが接合される。これにより、側板60bの内側端縁に沿って穿った鉤型溝に固着されていたパッキン66が、側板60aの内側端縁に沿って穿った鉤型凹部に押圧されて、これらの側板60同士の接合は防水効果のある接合となる。しかも、これらの係止金具90と被係止金具91は、側板60a及び側板60bに取り付けるだけの簡単な構成であり、操作も容易なものである。
前述したようにこの浴槽Iは、側板60の下辺に設けられた差込突片61を底板58の切り溝59に差し込んで組立てる構成であるため、何度も使用すると差込突片61や底板58の切り溝59付近が摩擦により削れてしまう可能性がある。そのため図56に示すように、底板58には、切り溝59付近を覆うために金属製あるいはプラスチック製のカバー67aを嵌め、図57に示すように側板60には、下辺の差込突片61部分を覆う金属製あるいはプラスチック製のカバー67bを嵌める構成としてもよい。
さらに、通常の家庭用浴槽でよく見られるように、側板60あるいは底板58のいずれかの箇所に浴槽内のお湯を排水するための孔を穿っておき、その孔にゴム製の栓をする構成にしておけば、側板60を取り外さなくても浴槽Hのお湯を排水することができて便宜である。
また前述した実施例8の構成では、底板58は板の外周辺の各辺縁に沿って切り溝59を穿っており、側板60の外側面下端には、断面が略横V字型の窪み61aを有する差込突片61が設けられているが、底板や側板自体を加工せず、底板については図58に示すように角材75を底板74の上面に貼り付けることで孔59と同構造の孔をつくり出し、一方側板については、図59及び図60に示すように側板76の差込突片の下端に一側下端から水平縁が突出した金具77を設ける構成としてもよい。また、この構成を採用した際、図61(イ)、(ロ)で示すように差込突片61の内側下端の角部を斜めに切り欠いた構成にすれば、底板58の切り溝59の構造を簡略化することができて便宜である。なお、図61(イ)、(ロ)に示したように差込突片61の内側下端の角部を斜めに切り欠く加工をすると、手間やコストがかかってしまうので、図62(イ)図に示すように、あらかじめ底板58の切り溝59の内周形状を有するカバー82aと、図62(ロ)図に示すように、側板60の差込突片61の下端の外形形状を有するカバー82bを夫々一体成型しておき、これらのカバー82をそれぞれ底板58の切り溝59と側板60の差込突片61に嵌め込む構成としてもよい。これらのカバー82は金属やプラスチックで成型する。これらのカバー82を用いれば、側板60の下端や底板58の切り溝59にそれぞれ複雑な加工を施す必要がなくなり便利である。なお、このカバーを用いる構成は、図41や図47や図59の側板の下端、図38や図39の底板の切り溝にも採用できる。
また、図52に示したように浴槽Iの側板の上端面に沿って、化粧板81を取り付ければ、普通の浴槽ように見えて、見栄えもよくなる。なお図52では例として浴槽Iに化粧板81を取り付けたものを示しているが、他の浴槽E、F、G、Hも同様に化粧板81を取り付けることができる。
また、上記実施例の浴槽E、F、G、H、Iにおける底板30、46、50、58は、使用の際に車椅子が乗り降りするため、これらの底板に傷が付き、水の染み込みから、材質によっては腐敗が始まる場合がある。そこで、図63に示すように、これらの底板の、車椅子の車輪が当たる上面部分に金属やプラスチックから成る帯状の補強板92を取り付けておいても良い。これにより底板が痛まず、長期にわたって使用できる。なお、これらの補強板92の取り付けは、適宜の方法でよく、当該補強板92を底板に接着剤で貼り付けてもよく、また、2枚の帯状片92aを夫々、その端縁を底板に設けた溝に差し込んで固定し、各帯状片92aを直線状につなげて上記各補強板92を形成してもよい。
さらに、以上の様な、浴槽A、B、C、D、E、F、G、H、I及び各伸縮式内槽11、13、15を風呂場の洗い場に設置した後、これらの浴槽A、B、C、D、E、F、G、H、I及び各伸縮式内槽11、13、15を使用しない時は、図64に示すように、これらの浴槽A、B、C、D、E、F、G、H、Iを形成する外枠6、9、18の着脱側板や蛇腹式板体19a、側板31、側板43、側板52、側板60等を外して外枠6、9、18の底板10、26、30、46、50、58上に載置し、さらにその上に伸縮式内槽11、13、15を収縮させたものを載置しておけば、これらの浴槽A、B、C、D、E、F、G、H、Iを風呂場に設置しても邪魔にならず、コンパクトなものとなり、さらに、使い易くなる。
なお、この発明は、車椅子用浴槽としたが、車椅子に限らず、肢体の不自由な人を椅子に座らせたまま、浴槽に入ることが出来るものである。またこの浴槽E、F、G、H、Iの材質については合成樹脂を用いてもよいし、木材を用いてもよいが、木材の場合はお湯を吸って重くなったり、腐るのを防ぐため表面に防水塗料を塗布するか、透明なアクリル樹脂のカバーを一体に被せてもよい。ここで、防水塗料の塗布の仕方について具体的に説明する。まず、浴槽の内側となる各側板と底板の面にエポキシ樹脂等の防水塗料を塗布する。それから、後に剥がれやすくするために油等の剥離剤を塗った平板を塗布面に圧着する。ここで用いる平板は、凹凸や突起のない表面の滑らかな鏡面仕上げの金属板やアクリル板を用いる。そして、防水塗料が固着した後、圧着していた平板を取り除く。このように平板を圧着させて防水塗料を固着させると、上記防水塗料の塗布面が鏡のように滑らかに仕上がり、これらの各側板や底板を用いると浴槽に入浴した際、肌触りが非常に良くなる。なお、上記の説明では浴槽の内側となる側板と底板の面に防水塗料を塗布すると記載されているが、側板や底板のいずれの面に防水塗料を塗布しても良い。
上記実施例1において、シート2を外枠6に吊り下げるのに、係止具5や被係止具2aを用いているが、シート2を外枠6に吊り下げる方法は、これに限らず、シート2を外枠6に吊り下げ可能な方法なら何でも良く、シート2を吊り下げる箇所もシート2の四隅に限らず、他の端縁でも良い。また、上記実施例3においては、設けられた給湯口15bは排湯口17を兼ねてもよい。さらに、上記実施例3の伸縮式内槽15は、上記の通り外枠9、18、又は他の外枠等に入れて使用してもよく、また、外枠に入れずに単独で使用することも出来る。
また、上記実施例4において、外枠18の一側を、複数の横長の板体20をロープ22で相互に接続し、各板体20の左右の両端に設けた被係止具21を長方形状の枠体25に係止し、最上部の板体20aのフック23を伸縮式内槽15の上端縁に係止して昇降自在な蛇腹式板体19aとして設けているが、昇降自在な蛇腹式板体19aの構成は、これらのものに限らず、長方形状の枠体25に代えて、蛇腹式板体19aに隣接する各側板19の当該蛇腹式板体19a側の各端縁に棒状体を取付けて被係止具21を係止するようにしても良い。また、側板と底板との接合及び側板相互の接合は上記実施例5〜8のものに限らず、また他の実施例のものと夫々組み換えた構成にすることも可能であり、設計によって適宜の構成を選択、採用できる。また実施例5〜8では隣接する側板相互の接合は凹凸嵌合、掛け金、閂、ラッチ等を設けているが、要は隣接する側板の一方の側板に係止体を設け、他方の側板に被係止体を設け、これらの係止体を被係止体に係止する構成であればよい。
この発明の実施例1の浴槽を使用して、車椅子に乗ったままで入浴している状態を示す斜視図である。 この発明の実施例1の浴槽を形成する底板、シート及び側板であって、底板の上にシートを被せ、その上に人が乗った車椅子を載せ、当該シートの近くに四枚の側板を置いた状態の斜視図である。 この発明の実施例1の浴槽であって、底板上に被せたシートの上に車椅子に乗った人が進み、当該底板の四方の端縁に各側板を立設して外枠を形成し、当該外枠にシートを吊り下げた状態を示す斜視図である。 この発明の実施例2の浴槽であって、外枠の底板上に、内部未充填の伸縮式内槽を載置し、さらに、当該外枠の一側を開けて、人が乗った車椅子を伸縮式内槽の底面上に進めた状態を示す斜視図である。 この発明の実施例2の浴槽であって、上記図4における伸縮式内槽の斜視図である。 この発明の実施例2の浴槽であって、上記図4における伸縮式内槽の内部に空気を充填して伸縮式内槽を形成した状態の斜視図である。 この発明の実施例2の浴槽を使用して車椅子に乗った人が入浴している状態を示す斜視図である。 この発明の実施例2の浴槽の上部に設けた給湯口から湯を入れて内部を満たし、さらに、上部に設けた複数の吐出口から溢れ出た湯を内側凹部に満たす浴槽の斜視図である。 この発明の実施例3の伸縮式内槽であって、側壁を上下の複数の層に区分けし、これらの各層内に湯を入れた際、順に各層毎に湯が満たされる構成とし、これらの各層に湯が満たされた後、各層に設けた何れかの複数の吐出口から内側凹部に湯を満たすように設けたものの斜視図である。 この発明の実施例3の伸縮式内槽において、最下層に設けた給湯口から湯を入れて下層から上層へと湯を満たして行き、最上層の吐出口から伸縮式内槽の内側凹部に湯を吐出している状態を示す一部断面図である。 この発明の実施例3の伸縮式内槽において、最上層に設けた給湯口から湯を入れて上層から下層へと湯を満たして行き、最下層の吐出口から伸縮式内槽の内側凹部に湯を吐出している状態を示す一部断面図である。 この発明の実施例3の伸縮式内槽において、最上層に設けた給湯口から湯を入れて上層から下層へと湯を満たして行き、途中の第四層の吐出口から伸縮式内槽の内側凹部に湯を吐出している状態を示す一部断面図である。 この発明の実施例3の伸縮式内槽において、最下層に設けた給湯口から湯を入れて下層から上層へと湯を満たして行き、途中の第三層の吐出口から伸縮式内槽の内側凹部に湯を吐出している状態を示す一部断面図である。 この発明の実施例4の浴槽において、伸縮式内槽の側壁の高さによって、外枠の一側の高さを変えている状態を示す斜視図である。 この発明の実施例4の浴槽において、伸縮式内槽内部の湯を排水し、外枠の一側である蛇腹式板体を外枠の上の係止具から外して、この蛇腹式板体を床面に倒した状態を示す斜視図である。 この発明の実施例4の浴槽において、伸縮式内槽内部に湯を満たして浴槽形状に形成し、外枠の一側である蛇腹式板体をこの伸縮式内槽の上端縁に係止した状態の斜視図である。 この発明の実施例5の浴槽の組み立てた状態を示す斜視図である。 この発明の実施例5の浴槽の組み立て原理を示す分解斜視図である。 この発明の実施例5の浴槽を形成する一方の側板の内側面を示す斜視図である。 この発明の実施例5の浴槽を形成する他方の側板の内側面を示す斜視図である。 この発明の実施例5の浴槽を形成する一方の側板と他方の側板との接合部の防水構造を示す説明斜視図である。 この発明の実施例5の浴槽を形成する底板の斜視図である。 この発明の実施例5の浴槽の側板と底板との接合部の防水構造を示す端面説明図である。 この発明の実施例5の浴槽に使用するパッキン体の断面図である。 この発明の実施例5において、側板にパッキン体を固定した浴槽の断面図である。 この発明の実施例5において、パッキン体を固定した側板の側面図である。 この発明の実施例6において、蝶番によって接合されている2枚の側板を蝶番を開いた状態にした斜視図である。 この発明の実施例6において、蝶番によって接合されている2枚の側板を蝶番を閉じた状態にした斜視図である。 この発明の実施例6の浴槽の組み立て原理を示す分解斜視図である。 この発明の実施例6の浴槽の防水処理であるパッキン体の配置を示す斜視図である。 この発明の実施例7の浴槽の組み立て方法を示す分解斜視図である。 この発明の実施例7において側板を底板に立設した状態を示す斜視図である。 この発明の実施例7において側板を底板に立設した後に掛けがねを留め具にかけて、それぞれとなりあう側板を接合したことを示す斜視図である。 この発明の実施例7において側板を底板に立設した後に掛けがねを留め具にかけて、それぞれとなりあう側板を接合したことを示す平面図である。 この発明の実施例7において蝶番によって4枚の側板を接合したことを示す平面図である。 この発明の実施例7において、各側板の外側に複数の保持金具を設け、これらの保持金具に略水平に、かつ移動自在に支持された閂を設け、これらの各閂の両端に設けた凹凸を嵌め合わせて側板同士を接合することを示す斜視図である。 (イ)図はこの発明の実施例7において、各閂の両端に設けた凹凸を嵌め合わせることを示す概念図であり、(ロ)図はこの発明の実施例7において、閂が側板と保持金具との隙間内で自由に動かせることを示す概念図である。 この発明の実施例8における底板を示す斜視図である。 この発明の実施例8における底板の他の構成を示す斜視図である。 この発明の実施例8における底板の他の構成の裏側からみた斜視図である。 この発明の実施例8における一方の側板を示す斜視図である。 この発明の実施例8における他方の側板を示す斜視図である。 この発明の実施例8における他方の側板の一部の側面図であり、当該側板のパッキン体の位置を示すものである。 この発明の実施例8における一方の側板の差込突片の切り溝内での動きを示した概念図であり、(イ)図が差込突片を切り溝内に斜めに入れた状態を示し、(ロ)図が差込突片を切り溝内で垂直に立てた状態を示している。 この発明の実施例8における側板と底板を一部組立てた状態を示す斜視図である。 この発明の実施例8における一方の側板と他方の側板の接合構造を示す斜視図である。 この発明の実施例8における一方の側板の下辺に複数の差込突片が設けられているものを示した斜視図である。 この発明の実施例8における一方の側板と他方の側板の他の接合構造を示す斜視図である。 この発明の実施例8において、一方の側板の接合部付近にラッチが設けられていることを示した斜視図である。 この発明の実施例8において、他方の側板の端部にL型金具が設けられていることを示す斜視図である。 この発明の実施例8において、一方の側板と他方の側板がラッチにより接合されている状態を示す斜視図である。 この発明の実施例8における浴槽において、側板の上端面に沿って化粧板を設けた概念図である。 この発明の実施例8において、一方の側板と他方の側板の突き合わせ端面を突き合わせて、ラッチにより接合されている状態を示す斜視図である。 この発明の実施例8において、一方の側板と他方の側板の各突き合わせ端面にパッキン体を入れる溝を設けた状態を示した斜視図である。 この発明の実施例8において、一方の側板と他方の側板が係止金具及び被係止金具により接合されている状態を示す斜視図である。 この発明の実施例8において底板に嵌めるカバーを示した斜視図である。 この発明の実施例8において側板の下辺の差込突片に嵌めるカバーを示した斜視図である。 この発明の実施例8において底板の上に角材を貼り付けて、切り溝を構成していることを示す斜視図である。 この発明の実施例8において、側板の差込突片の下端に金具を取り付けて突条を構成していることを示す斜視図である。 この発明の実施例8において、側板の差込突片の下端に金具を取り付けて突条を構成していることを示す側面図である。 この発明の実施例8における一方の側板の差込突片の底板の切り溝内での動きを示した概念図であり、(イ)図が差込突片を切り溝内に斜めに入れた状態を示し、(ロ)図が差込突片を切り溝内で垂直に立てた状態を示している。 この発明の実施例8における、(イ)図が底板の切り溝にカバーを嵌め込んだ状態を示した断面図であり、(ロ)図が側板の差込突片の下端にカバーが嵌めた状態を示した断面図である。 この発明の実施例5から8における底板の改良例を示す斜視図である。 この発明の各実施例の浴槽を風呂場の洗い場の床面に設置し、この浴槽の外枠の一側の板体を外してこれらを底板上に載置している状態を示す斜視図である。
符号の説明
A 浴槽 B 浴槽
C 浴槽 D 浴槽
E 浴槽 F 浴槽
G 浴槽 H 浴槽
I 浴槽
1 底板 2 シート
3 車椅子 4 側板
5 係止具 6 外枠
7 排水口 8 側板
8a 着脱側板 9 外枠
10 底板 11 伸縮式内槽
12 給気口 13 伸縮式内槽
14 吐出口 15 伸縮式内槽
15a 伸縮式内槽の層 16 吐出口
17 排湯口 18 外枠
19 側板 19a 蛇腹式板体
20 横長の板体 20a 最上部の板体
21 環状の被係止具 22 ロープ
23 フック 24 係止具
25 枠体 26 底板
30 底板 31 側板
31a 側板 31b 側板
32 切り溝 33 差込突片
34 鉤型切込み 35 突片
36a パッキン押さえ板 36b パッキン押さえ板
37 パッキン固定板 38 パッキン体
39 パッキン支持枠 40 パッキン体
41 蝶番 42a 掛けがね
42b 留め具
43a 側板 43b 側板
45 パッキン体 46 底板
47 切り溝 48 差込突片
49 アングル材状のパッキン体 50 底板
51 切り溝 52a 側板
52b 側板 52c 側板
52d 側板
53 パッキン体
54 アングル材状のパッキン体 55 掛けがね
56 留め具 57 差込突片
58 底板 59 切り溝
59a 突条 59b 垂直壁
60a 側板 60b 側板
61 差込突片 61a 引っ掛け部
62 差込突片
63 孔 64 貫通孔
65 くさび 66 パッキン体
67a カバー 67b カバー
68 保持金具
69 閂 70 突起
71 係止金具 72 棒
73 ボタン状のゴム 74 底板
75 角材 76 側板
77 金具 78 ラッチ
79 金具 79a 貫通孔
80 L型金具 80a 貫通孔
81 化粧板 82a カバー
82b カバー 90 係止金具
91 被係止金具 92 めくれ防止板

Claims (8)

  1. 四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、各側板と底板とは底板に設けた切り溝に、各側板の下端から突出する、各側板とほぼ同じ厚さの差込突片を嵌め入れて接合し、各側板相互の接合は、一方の相対向する側板と、他方の相対向する側板の二種類を設け、一方の相対向する側板は両側の側辺の上部に開口部を有し、その開口部の水平奥部で下方に切りこまれた鉤型切り込みを有し、他方の相対向する側板は両側の側辺上部に当該側板を延長して形成した突片を設け、一方の相対向する側板を前記差込突片を底板の切り溝に入れて前記のように底板上に立設し、その後他方の相対向する側板を、両側の突片を一方の相対向する側板各鉤型切り込みに前記開口部から水平奥部に入れて下方に伸びた切り込みに落としこれと同時に当該各側板の前記差込突片を底板の切り溝に嵌め入れることにより浴槽を組み立て自在とし、
    当該浴槽の各側板と底板、各側板相互の接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面コの字型又はL字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、
    前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成としたことを特徴とする、車椅子用浴槽。
  2. 四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、各側板と底板とは底板に設けた切り溝に、各側板の下端から突出する、各側板とほぼ同じ厚さの差込突片を嵌め入れて接合し、各側板相互の接合は、底板上の一方の対角線上の二つの接合部については蝶番により行い、他方の対角線上の二つの接合部については係止体と被係止体により行うことにより浴槽を組み立て自在とし、
    当該浴槽の各側板と底板の接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、また、側板相互の接合部分については当該接合部分の当接面の一方に、当接面に沿ってパッキン体を設けるか又は接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、
    前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成としたことを特徴とする、車椅子用浴槽。
  3. 四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、各側板と底板とは底板に設けた切り溝に、各側板の下端から突出する、各側板とほぼ同じ厚さの差込突片を嵌め入れて接合し、各側板相互の接合は隣接する側板の一方の側に係止体を設け他方の側板に被係止体を設け、これらの係止体を被係止体に係止することにより浴槽を組み立て自在とし、
    当該浴槽の各側板と底板の接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、また、側板相互の接合部分については当該接合部分の当接面の一方に、当接面に沿ってパッキン体を設けるか又は接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、
    前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成としたことを特徴とする、車椅子用浴槽。
  4. 四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、各側板と底板とは底板に設けた切り溝に、各側板の下端から突出する、各側板とほぼ同じ厚さの差込突片を嵌め入れて接合し、各側板相互の接合は蝶番により行うことにより浴槽を組み立て自在とし、
    当該浴槽の各側板と底板の接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、また、側板相互の接合部分については当該接合部分の当接面の一方に、当該当接面に沿ってパッキン体を設けるか又は接合部分の内側角部に沿って、接合部材の一方に断面L字型のパッキン体の一側が取り付けられ、接合部材の他方に、前記パッキン体の他側が当該接合部材に沿って当接され、
    前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成としたことを特徴とする、車椅子用浴槽。
  5. 四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、側板の外側下端に断面略横V字型の溝を設け、また底板の四方の端縁に上記各側板の下端を差し込む切り溝を設け、これらの各切り溝は上面から下面に向かっていると共に、底板の外側から内側に向かっている傾斜した断面を有し、かつ当該溝の内面下端の外側に、上記側板の下端の断面略横V字型の溝が嵌る突条を設け、当該溝の内面上部の内側に垂直壁を設け、上記各側板下端を外側から当該切り溝に斜めに入れて側板を略垂直に立てた際、側板の外側の断面略横V字型の溝が上記切り溝の突条に嵌り、かつ側板の内側下端が切り溝の内面上部の内側の垂直壁に当接する構成とし、各側板の接合は、隣接する側板の一方の側板に係止体を設け、他方の側板に被係止体を設けこれらの係止体を被係止体に係止することにより浴槽を組み立て自在とし、
    当該浴槽の各側板と底板、各側板相互の接合部分にパッキンを沿わせて設け、
    前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成としたことを特徴とする、車椅子用浴槽。
  6. 四角形の底板を設け、当該底板の四方の端縁に側板を立設し、側板の外側下端に横向きの突片を設け、また底板の四方の端縁に上記各側板の下端を差し込む切り溝を設け、これらの各切り溝は上面から下面に向かっていると共に、底板の外側から内側に向かっている傾斜した断面を有し、かつ当該溝の内面下端の外側に、上記側板の下端の突片が嵌る突条を設け、当該溝の内面上部の内側に垂直壁を設け、上記各側板下端を外側から当該切り溝に斜めに入れて側板を略垂直に立てた際、側板の外側下端の突片が上記切り溝の突条に嵌り、かつ側板の内側下端が切り溝の内面上部の内側の垂直壁に当接する構成とし、各側板の接合は、隣接する側板の一方の側板に係止体を設け、他方の側板に被係止体を設け、これらの係止体を被係止体に係止することにより浴槽を組み立て自在とし、
    当該浴槽の各側板と底板、各側板相互の接合部分にパッキンを沿わせて設け、
    前記浴槽の組立は、前記底板の上に車椅子を乗せた後に行い、組み立て後に当該浴槽にお湯を入れて車椅子のまま入浴できる構成としたことを特徴とする、車椅子用浴槽。
  7. 上記各側板の下端の外形形状と同じ外形形状を有するカバーを設けて、これを各側板の下端に嵌め、また上記各底板の側板の下端を差し込む切り溝の内周形状と同じ内周形状を有するカバーを設けて、これを底板の四方の端縁に設けた溝に嵌めたことを特徴とする、請求項5又は6のいずれかに記載の車椅子用浴槽。
  8. 上記各側板及び底板を木製とし、これら各側板及び底板の表面に防水塗料を塗布し、その塗布面に剥離剤を施した後、これらの上から鏡面仕上げの平板を圧着し、上記防水塗料が固化した後、上記平板を剥がして構成した各側板及び底板としたことを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6及び7のいずれかに記載の車椅子用浴槽。
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