JP4246511B2 - Dc−dcコンバータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器、電気機器等の各種機器の電源として使用されるDC−DCコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、入力電圧の変動に対し、出力電圧を安定的に出力することが可能な技術が開発されていた(特許文献1参照)以下、前記特許文献1を従来例として具体的に説明する。
【0003】
図10は従来例の説明図である。以下、図10に基づいて従来例を説明する。
【0004】
従来例において特徴的なことは、図10に示すように、補正電圧生成用巻線Nsと補正電圧重畳回路22が設けられていることである。この例では、補正電圧生成用巻線Nsと補正電圧重畳回路22が設けられていないと仮定した場合には、出力回路である二次側回路3のダイオード6、7や検出回路12のダイオード13、14の各順方向電圧特性等の特性や、一次巻線N1に対する二次巻線N2の結合度や、一次巻線N1に対する三次巻線N3の結合度等の予め定まっている様々な回路条件に基づいて、入力電圧Vinの変動に起因して二次側回路3の出力電圧Vout に対する検出回路12の検出電圧が上方にずれることが分かっており、この検出回路12の検出電圧をそのまま制御回路11に加えると、その制御回路11による主スイッチ素子Qのスイッチング制御動作によって、入力電圧Vinが大きくなるに従って出力電圧Vout が設定の電圧値よりも下方側にずれた電圧値となってしまい、設定の電圧値の出力電圧Vout を出力することができないという問題が生じてしまう。
【0005】
そこで、前記の問題を防止するために、補正電圧生成用巻線Nsと補正電圧重畳回路22を設けた。つまり、図示のように、補正電圧生成用巻線Nsはトランス1に設けられており、入力電圧Vinに応じた電圧が発生する。
【0006】
また、補正電圧重畳回路22はダイオード23とコンデンサ24と抵抗体25を有して構成されており、ダイオード23のカソード側は補正電圧生成用巻線Nsの一端側に接続され、この補正電圧生成用巻線Nsの他端側にコンデンサ24の一端側が接続され、このコンデンサ24の他端側はダイオード23のアノード側に接続される。
【0007】
また、上記補正電圧生成用巻線Nsとコンデンサ24との接続部は補正電圧重畳回路22の出力端22aに導通接続され、上記ダイオード23のアノード側には抵抗体25の一端側が接続され、この抵抗体25の他端側は補正電圧重畳回路22の出力端22bに導通接続されている。
【0008】
上記構成の補正電圧重畳回路22では、上記補正電圧生成用巻線Nsに発生した電圧をダイオード23とコンデンサ24が整流平滑し、この整流平滑された電圧を上記抵抗体25は次に示す補正電圧まで降下させる。換言すれば、抵抗体25は上記整流平滑された電圧を補正電圧まで降下させることができる抵抗値を有している。
【0009】
上記補正電圧とは、前記入力電圧Vinの変動に応じた出力電圧Vout に対する検出回路12の検出電圧のずれを補正するための電圧である。補正電圧生成用巻線Nsには入力電圧Vinに応じた電圧が発生することから、この補正電圧生成用巻線Nsの電圧を利用することにより、補正電圧重畳回路22は上記補正電圧を生成することができる。
【0010】
前述したように、入力電圧Vinの変動に起因して出力電圧Vout に対する検出回路12の検出電圧は上方側にずれることから、その上方側へのずれを上記補正電圧によって補正することができるように、検出回路12には補正電圧重畳回路22が接続されている。つまり、上記補正電圧によって検出回路12の検出電圧が下がるように、補正電圧重畳回路22の一方の出力端22aは分圧抵抗体18とコンデンサ16の接続部側に接続され、他方の出力端22bは分圧抵抗体18と分圧抵抗体19の接続部に接続されている。
【0011】
このように、補正電圧重畳回路22が検出回路12に接続されることによって、検出回路12の検出電圧に補正電圧重畳回路22の補正電圧が重畳されることになり、入力電圧Vinに応じた出力電圧Vout に対する検出電圧の上方側へのずれが補正され、この補正された検出電圧が制御回路11に供給される。
【0012】
この例では、制御回路11は誤差増幅器26とコンパレータ27と基準電圧源28と三角波発振回路29を有して構成されており、上記補正電圧が重畳された検出電圧に基づいて、設定の電圧値の出力電圧Vout が安定的に出力するように、主スイッチ素子Qのオン・オフ動作を制御する。
【0013】
この例によれば、入力電圧Vinに応じた出力電圧Vout に対する検出電圧のずれを補正するための補正電圧を生成し、この補正電圧を検出電圧に重畳させて検出電圧の補正を行い、この補正された検出電圧を制御回路11に出力する構成としたので、入力電圧Vinが変動しても、その入力電圧Vinの変動の悪影響を受けることなく、設定の電圧値を持つ出力電圧Vout を安定的に負荷に出力することができる。
【0014】
【特許文献1】
特開2001−25245号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来のものにおいては、次のような課題があった。
【0016】
前記従来の技術では、入力電圧Vinの変動に起因して二次側回路3の出力電圧Vout に対する検出回路12の検出電圧が上方にずれることが分かっており、この検出回路12の検出電圧をそのまま制御回路11に加えると、その制御回路11による主スイッチ素子Qのスイッチング制御動作によって、入力電圧Vinが大きくなるに従って出力電圧Vout が設定の電圧値よりも下方側にずれた電圧値となってしまい、設定の電圧値の出力電圧Vout を出力することができないという問題が生じてしまう。そこで、従来、前記の問題を防止するために、補正電圧生成用巻線Nsと補正電圧重畳回路22を設けた。
【0017】
しかし、補正電圧重畳回路22はダイオード23とコンデンサ24と抵抗体25を有して構成されており、ダイオード23のカソード側は補正電圧生成用巻線Nsの一端側に接続され、この補正電圧生成用巻線Nsの他端側にコンデンサ24の一端側が接続され、このコンデンサ24の他端側はダイオード23のアノード側に接続される。
【0018】
また、補正電圧生成用巻線Nsとコンデンサ24との接続部は補正電圧重畳回路22の出力端22aに導通接続され、ダイオード23のアノード側には抵抗体25の一端側が接続され、この抵抗体25の他端側は補正電圧重畳回路22の出力端22bに導通接続されている。このように、従来例では、回路構成が複雑で、高価なものである。
【0019】
本発明は、このような従来の課題を解決し、入力電圧の変動に対し出力電圧を安定的に出力するのに、従来例のような複雑な構成の回路を使用することなく、回路構成が簡単で安価な回路により実現できるようにすることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記の目的を達成するため、次のように構成した。
【0023】
すなわち、トランスの一次コイルと直列にメインスイッチ素子を接続し、該トランスの二次コイルの電圧を出力電圧とし、この出力電圧を間接的に検出するため該トランスに三次コイルを設け、
該三次コイルに発生する電圧に応じて前記メインスイッチ素子をオン/オフ駆動して前記出力電圧を一定電圧に制御するDC−DCコンバータにおいて、前記三次コイルに、該三次コイルに直列接続された整流素子を含む整流回路及び転流素子を含む転流回路からなる整流平滑回路により構成され、前記出力電圧を間接的に検出する出力電圧検出回路を接続し、前記出力電圧検出回路の内、前記整流素子と直列であって、かつ、前記転流回路の転流電流が流れる経路を除いた部分に1個又は複数個の半導体素子からなる第1の電圧降下素子を接続し、前記転流素子と直列であって、かつ、前記整流回路の整流電流が流れる経路を除いた部分に1個又は複数個の半導体素子からなる第2の電圧降下素子を接続すると共に、前記出力電圧検出回路の検出電圧に基づいて前記メインスイッチ素子をオン/オフ駆動することを特徴とする。
【0025】
(作用)
前記構成に基づく本発明の作用を説明する。
【0032】
発明では、整流素子と直列であって、かつ、転流回路の転流電流が流れる経路を除いた部分に1個又は複数個の半導体素子からなる第1の電圧降下素子を接続し、転流素子と直列であって、かつ、整流回路の整流電流が流れる経路を除いた部分に1個又は複数個の半導体素子からなる第2の電圧降下素子を接続すると共に、前記出力電圧検出回路の検出電圧に基づいてメインスイッチ素子をオン/オフ駆動している。
【0033】
この場合、1個又は複数個の半導体素子からなる第1の電圧降下素子は、入力電圧が高い時出力電圧を下げる方向に補正するように挿入されているから、入力電圧が高くなった時、出力電圧を下げる方向にメインスイッチ素子の駆動制御を行なうことで補正する。
【0034】
また、1個又は複数個の半導体素子からなる第2の電圧降下素子は、入力電圧が高い時出力電圧を上げる方向に補正するように挿入されているから、入力電圧が高くなった時、出力電圧を上げる方向にメインスイッチ素子の駆動制御を行なうことで補正する。
【0035】
このようにすれば、入力電圧の変動に対し出力電圧を安定的に出力するのに、従来例のような複雑な構成の回路を使用することなく、回路構成が簡単で安価な回路により実現できる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0039】
§1:DC−DCコンバータの概要
本実施の形態におけるDC−DCコンバータの最大の特徴は、トランスの二次コイルの出力を整流平滑した出力電圧を間接的に検出するのに、該トランスに三次コイルを設け、この三次コイルに出力電圧検出回路を設けた点である。
【0040】
この場合、入力電圧が変動すると、出力電圧に対する出力電圧検出回路の検出電圧にずれが生じる。そこで、この検出電圧のずれを補正するために、出力電圧検出回路に検出電圧補正用の電圧降下素子を設けている。
【0041】
具体的には、入力電圧が高い時、出力電圧を下げる方向に補正する時は、整流素子と直列であって、かつ、転流回路の転流電流が流れる経路を除いた部分に電圧降下素子を接続し、出力電圧を上げる方向に補正する時は、転流素子と直列であって、かつ、前記整流回路の整流電流が流れる経路を除いた部分に電圧降下素子を接続する。
【0042】
そして、出力電圧検出回路の検出電圧に基づいて、メインスイッチ素子のオン/オフ動作を制御するが、トランスの二次コイル、三次コイルに発生する電圧は、電圧降下素子の影響を受け、出力電圧も変化する。
【0043】
このように、出力電圧と検出電圧とのずれを補正するよう電圧降下素子を接続することにより、入力電圧が変動した場合でも、安定な出力電圧を供給することが可能になる。以下、更に具体的な例に基づいて説明する。
【0044】
§2:例1のDC−DCコンバータの説明
図1は例1の回路構成図であり、A図はDC−DCコンバータの全体図、B図はドライバの詳細構成図である。なお、図1の回路例は、本発明のDC−DCコンバータを同期整流型のフォワードコンバータに適用した例である。以下、図1に示したDC−DCコンバータを説明する。
【0045】
(1) :例1のDC−DCコンバータの特徴
例1の特徴は、入力電圧Vinが高い時出力電圧Voを下げる方向に補正する場合の例であり、トランス30の二次コイル32の出力を整流平滑した出力電圧Voを間接的に検出するのに、該トランス30に三次コイル33を設け、この三次コイル33に出力電圧検出回路19を設け、該出力電圧検出回路19を構成する整流用ダイオード8と直列であって、かつ、転流電流(フライホイール電流)が流れない経路に電圧降下素子50を接続した点である。
【0046】
この場合、入力電圧が変動すると、出力電圧Voに対する出力電圧検出回路19の検出電圧にずれが生じる。そこで、この検出電圧のずれを補正するため出力電圧検出回路19に電圧降下素子50を挿入している。
【0047】
すなわち、入力電圧が高くなった時に出力電圧を下げる方向に補正を行うため、出力電圧検出回路19の内、整流用ダイオード8と直列であって、かつ、転流回路の転流電流が流れる経路を除いた部分に電圧降下素子50を接続すると共に、出力電圧検出回路19の検出電圧に基づいてメインスイッチ素子1をオン/オフ駆動している。これにより、入力電圧が変動した場合でも、安定な出力電圧を供給することが可能になる。
【0048】
(2) :例1の回路構成の詳細な説明
図1のA図において、1はメインスイッチ素子(主スイッチング素子)、2は整流用同期整流素子、3は転流用同期整流素子であり、これら各素子は、NチャンネルMOSFET(MOS型電界効果トランジスタ)で構成する。
【0049】
4は出力チョークコイル、5は入力コンデンサ、6は出力平滑コンデンサ、7はインバータ、8は整流用ダイオード、9は転流用ダイオード、10はチョークコイル、11は平滑コンデンサ、12、13、52は抵抗(又は抵抗体)である。
【0050】
14は基準電圧、15はエラーアンプ(エラー増幅器)、16は三角波発生器、17はエラーアンプ15の出力と三角波発生器16の出力とを比較するためのコンパレータ(比較器)、18はメインスイッチ素子1を駆動するためのドライバである。
【0051】
19は出力電圧検出回路、20は二次側整流平滑回路、30はトランスであり、31は一次コイル(一次巻線)、32は二次コイル(二次巻線)、33は三次コイル(三次巻線)を示す。また、40は入力電源、41は入力端子、42は出力端子、43は負荷、50は電圧降下素子を示す。また、d1、d2、d3はそれぞれ前記素子1、2、3の内蔵ダイオードを示す。
【0052】
図1のA図に示したDC−DCコンバータの入力側には、トランス30が設けられ、該トランス30の一次コイル31にはメインスイッチ素子1が直列に接続され、ドライバ18により駆動制御されるように構成されている。そして、メインスイッチ素子1のオン/オフ(導通/不導通)により一次コイル31に発生する励磁エネルギー(電磁エネルギー)を、断続的にトランス30の二次側及び三次側に供給するようになっている。
【0053】
入力側は、入力電源40が供給される入力端子41a、41b間に入力コンデンサ5が接続され、入力電圧を平滑化している。トランス30の二次コイル32には、出力チョークコイル4、出力平滑コンデンサ6、整流用同期整流素子2(MOSFET)、転流用同期整流素子3(MOSFET)を含む整流平滑回路が接続されている。この場合、出力平滑コンデンサ6と出力チョークコイル4の直列回路に対して、転流用同期整流素子3が接続されている。
【0054】
また、トランス30の三次コイル33には、出力電圧検出回路19が接続され、この出力電圧検出回路19の出力側に、抵抗12、13の直列回路が接続され、該抵抗の両端電圧(出力電圧検出回路19の検出電圧)がドライバ18に印加すると共に、該抵抗12、13の接続点の電位がエラーアンプ15の一方の入力端子(−側)に入力している。また、エラーアンプ15の他方の入力端子(+側)には基準電圧14が入力している。
【0055】
そして、出力電圧検出回路19では、三次コイル33に、電圧降下素子50と、平滑コンデンサ11と、チョークコイル10と、整流用ダイオード8の直列回路を接続し、前記平滑コンデンサ11と、チョークコイル10の直列回路に並列に、転流用ダイオード9を接続している。
【0056】
また、前記平滑コンデンサ11と並列に、抵抗12、13の直列回路を接続して平滑コンデンサ11の充電電圧(直流電圧)を分圧し、その分圧した電圧(抵抗12の電圧)をエラーアンプ15に入力している。また、エラーアンプ15には、前記分圧した電圧(抵抗12の電圧)を入力すると共に、基準電圧14を入力し、前記基準電圧14と前記分圧した電圧(抵抗12の電圧)との差分の電圧(エラー電圧値)をコンパレータ17に出力する。
【0057】
コンパレータ17では、エラーアンプ15の出力電圧と三角波発生器16の出力電圧を比較し、両者の差の電圧をドライバ18へ出力する。ドライバ18では、前記コンパレータ17からの出力電圧を入力し、パルス電圧を発生させてメインスイッチ素子1のゲートへ印加することで、メインスイッチ素子1をオン/オフ駆動するように構成されている。
【0058】
また、前記ドライバ18は、図1のB図のように構成されている。すなわち、前記ドライバ18は、詳細には、バイポーラ型トランジスタ(以下、単に「トランジスタ」と記す)Q1とQ2が図示のように接続されている。この場合、トランジスタQ1がNPN型トランジスタで、トランジスタQ2がPNP型トランジスタで構成され、互いのベース電極(入力IN側)とエミッタ電極(出力OUT側)が共通接続されている。
【0059】
このように接続されていると、入力IN側が所定電圧以上の時、トランジスタQ1:オン、Q2:オフとなり、出力OUT側がハイレベルの電圧Vddとなる。また、逆に、入力IN側が所定電圧以下の時、トランジスタQ1:オフ、Q2:オンとなり、出力OUT側がローレベルの電圧Vssとなる(Vdd>Vss)。
【0060】
なお、31a、31bはトランス30の一次コイル31の両端子、32a、32bはトランス30の二次コイル32の両端子、33a、33bはトランス30の三次コイル33の両端子である。
【0061】
(3) :例1の詳細な動作の説明
以下、図1に示した回路例の詳細な動作を説明する。
【0062】
今、入力端子41a、41bに入力電源40を印加した状態で、ドライバ18からメインスイッチ素子1を駆動するための駆動パルスを発生させ、この駆動パルスをメインスイッチ素子1のゲートに供給すると、メインスイッチ素子1がオン(導通)/オフ(不導通)動作を繰り返す。そして、該メインスイッチ素子1がオンになった時、該メインスイッチ素子1を介してトランス30の一次コイル31に励磁電流が流れる。
【0063】
この時、トランス30の二次コイル32には、整流用同期整流素子2がオンする方向に電圧(誘起電圧)が発生し、該整流用同期整流素子2がオンする。この場合、トランス30の二次コイル32に発生した電圧により、二次コイル32→出力平滑コンデンサ6→出力チョークコイル4→整流用同期整流素子2→二次コイル32の経路で電流が流れ、出力平滑コンデンサ6が充電される。
【0064】
この時、二次コイル32の電圧はインバータ7により反転し、この反転した電圧が転流用同期整流素子3のゲートに印加するので、該転流用同期整流素子3がオフとなる。
【0065】
またこの時、トランス30の三次コイル33には、二次コイル32の電圧に応じた電圧が誘起される。この電圧により、三次コイル33→電圧降下素子50→平滑コンデンサ11→チョークコイル10→整流用ダイオード8→三次コイル33の経路で電流が流れ、平滑コンデンサ11が充電される。
【0066】
次に、ドライバ18からの駆動パルスによりメインスイッチ素子1がオフになると、トランス30の一次コイル31に前記と逆方向の電圧が誘起される(端子32側が+となる)ので、整流用同期整流素子2はオフとなる。この時、二次コイル32の電圧(前記と逆向き極性の電圧)はインバータ7により反転し、この反転した電圧が転流用同期整流素子3のゲートに印加するので、該転流用同期整流素子3がオンとなる。
【0067】
そのため、出力チョークコイル4に蓄えられた電磁エネルギーにより、出力チョークコイル4→転流用同期整流素子3→出力平滑コンデンサ6→出力チョークコイル4の経路でフライホイール電流が流れ、出力平滑コンデンサ6が充電される(常に同じ極性で充電される。)。
【0068】
この時、トランス30の三次コイル33には、前記と逆極性の電圧(端子33b側が+)が発生するが、整流用ダイオード8が逆バイアスされてオフとなり、三次コイル33の誘起電圧によっては電流は流れない。しかし、この時、チョークコイル10に蓄えられた電磁エネルギーにより、チョークコイル10→転流用ダイオード9→平滑コンデンサ11→チョークコイル10の経路でフライホイール電流が流れ、平滑コンデンサ11が充電される(常に同じ極性で充電される。)。
【0069】
以降、同様にして動作が繰り返されるが、前記平滑コンデンサ11の充電電圧により抵抗12、13には一定の直流電圧が発生する。この電圧は、二次側の出力電圧に対応した電圧となっている。この場合、前記抵抗12、13の電圧(平滑コンデンサ11の電圧と同じ)は、ドライバ18に印加する。また、前記2つの抵抗で分圧した電圧(抵抗12の端子電圧)はエラーアンプ15に入力し、基準電圧14との差分が取り出される。
【0070】
そして、コンパレータ17では、前記エラーアンプの出力を三角波発生器16の出力電圧と比較されて矩形波信号を出力し、ドライバ18から駆動信号(パルス信号)がメインスイッチ素子1のゲートに印加する。これによりメインスイッチ素子1は前記と同様のオン/オフ動作を繰り返す。
【0071】
(4) :入力電圧が変動した場合の動作説明
図1に示したDC−DCコンバータにおいて、入力電圧Vinが変動すると、出力電圧Voに対する出力電圧検出回路19の検出電圧にずれが生じる。この場合、出力電圧検出回路19の整流回路に、電圧降下を発生させるための電圧降下素子50(具体的には後述する)を直列に挿入している。
【0072】
そのため、入力電圧Vinが高い時出力電圧Voを下げる方向に補正する。そして、出力電圧検出回路19の検出電圧に基づいてメインスイッチ素子1のオン/オフ動作を制御するが、トランス30の二次コイル32、三次コイル33に発生する電圧は、電圧降下素子50の影響を受け出力電圧Voも変化する。
【0073】
このように、出力電圧Voと検出電圧とのずれを補正するよう電圧降下素子50を接続することにより、入力電圧が変動しても、安定な出力電圧を供給することができる。例1では、電圧降下素子50は、入力電圧が高い時出力電圧Voを下げる方向に補正するように挿入されているから、入力電圧Vinが高い時、入力電圧が高くなったのを補正し、出力電圧を下げる。
【0074】
§3:例2のDC−DCコンバータの説明
図2は例2の回路構成図である。以下、図2に基づいて、例2のDC−DCコンバータを説明する。
【0075】
(1) :例2のDC−DCコンバータの特徴
例2の特徴は、入力電圧Vinが高い時出力電圧Voを上げる方向に補正する場合の例であり、トランス30の二次コイル32の出力を整流平滑した出力電圧Voを間接的に検出するのに、該トランス30に三次コイル33を設け、この三次コイル33に出力電圧検出回路19を設け、該出力電圧検出回路19を構成する転流用ダイオード9と直列であって、かつ、整流回路の整流電流が流れない経路に電圧降下素子50を接続した点である。
【0076】
この場合、入力電圧Vinが変動すると、出力電圧Voに対する出力電圧検出回路19の検出電圧にずれが生じる。そこで、例2の回路では、入力電圧Vinが高くなった時に、出力電圧Voを上げる方向に補正する手段として、転流用素子(ダイオード)9と直列であって、かつ、整流回路の整流電流が流れない経路に電圧降下素子50を接続する。これにより、入力電圧が変動した場合でも、安定な出力電圧を供給することが可能になる。
【0077】
(2) :例2の回路構成の詳細な説明
図2に示したように、出力電圧検出回路19では、三次コイル33に、平滑コンデンサ11と、チョークコイル10と、整流用ダイオード8の直列回路を接続し、平滑コンデンサ11と、チョークコイル10の直列回路に並列に、転流用ダイオード9と電圧降下素子50の直列回路を接続している。
【0078】
このように、出力電圧検出回路19を構成する転流用ダイオード9と直列であって、かつ、整流回路の整流電流が流れない経路に電圧降下素子50を接続している。なお、他の回路構成は図1の回路例と同じである。
【0079】
(3) :例2の詳細な動作の説明
以下、図2に示した回路例の詳細な動作を説明する。今、入力端子41a、41bに入力電源40を印加した状態で、ドライバ18からメインスイッチ素子1を駆動するための駆動パルスを発生させこの駆動パルスをメインスイッチ素子1のゲートに供給すると、メインスイッチ素子1がオン(導通)/オフ(不導通)動作を繰り返す。そして、該メインスイッチ素子1がオンになった時、該メインスイッチ素子1を介してトランス30の一次コイル31に励磁電流が流れる。
【0080】
この時、トランス30の二次コイル32には、整流用同期整流素子2がオンする方向に電圧(誘起電圧)が発生し、該整流用同期整流素子2がオンする。この場合、トランス30の二次コイル32に発生した電圧により、二次コイル32→出力平滑コンデンサ6→出力チョークコイル4→整流用同期整流素子2→二次コイル32の経路で電流が流れ、出力平滑コンデンサ6が充電される。
【0081】
この時、二次コイル32の電圧はインバータ7により反転し、この反転した電圧が転流用同期整流素子3のゲートに印加するので、該転流用同期整流素子3がオフとなる。
【0082】
また、この時、トランス30の三次コイル33には、二次コイル32の電圧に応じた電圧が誘起される。この電圧により、三次コイル33→電圧降下素子50→平滑コンデンサ11→チョークコイル10→整流用ダイオード8→三次コイル33の経路で電流が流れ、平滑コンデンサ11が充電される。
【0083】
B:次に、ドライバ18からの駆動パルスによりメインスイッチ素子1がオフになると、トランス30の一次コイル31に前記と逆方向の電圧が誘起される(端子32側が+となる)ので、整流用同期整流素子2はオフとなる。この時、二次コイル32の電圧(前記と逆向き極性の電圧)はインバータ7により反転し、この反転した電圧が転流用同期整流素子3のゲートに印加するので、該転流用同期整流素子3がオンとなる。
【0084】
そのため、出力チョークコイル4に蓄えられた電磁エネルギーにより、出力チョークコイル4→転流用同期整流素子3→出力平滑コンデンサ6→出力チョークコイル4の経路でフライホイール電流が流れ、出力平滑コンデンサ6が充電される(常に同じ極性で充電される。)。
【0085】
この時、トランス30の三次コイル33には、前記と逆極性の電圧(端子33b側が+)が発生するが、整流用ダイオード8が逆バイアスされてオフとなり、三次コイル33の誘起電圧によっては電流は流れない。しかし、この時、チョークコイル10に蓄えられた電磁エネルギーにより、チョークコイル10→転流用ダイオード9→平滑コンデンサ11→チョークコイル10の経路でフライホイール電流が流れ、平滑コンデンサ11が充電される(常に同じ極性で充電される)。
【0086】
以降、同様にして動作が繰り返されるが、前記平滑コンデンサ11の充電電圧により抵抗12、13には一定の直流電圧が発生する。この電圧は、二次側の出力電圧に対応した電圧(出力電圧を間接的に検出する電圧)となっている。この場合、前記抵抗12、13の電圧(平滑コンデンサ11の電圧と同じ)は、ドライバ18に印加する。また、前記2つの抵抗で分圧した電圧(抵抗12の端子電圧)はエラーアンプ15に入力し、基準電圧14との差分が取り出される。
【0087】
そして、コンパレータ17では、前記エラーアンプの出力を三角波発生器16の出力電圧と比較されて矩形波信号を出力し、ドライバ18から駆動信号(パルス信号)がメインスイッチ素子1のゲートに印加する。これによりメインスイッチ素子1は前記と同様のオン/オフ動作を繰り返す。
【0088】
(4) :入力電圧が変動した場合の動作説明
図2に示したDC−DCコンバータにおいて、入力電圧Vinが変動すると、出力電圧Voに対する出力電圧検出回路19の検出電圧にずれが生じる。この場合、出力電圧検出回路19の転流回路の転流素子(転流用ダイオード9)と直列であって、かつ、整流回路の整流電流が流れない経路に電圧降下素子50を接続している。
【0089】
そのため、出力電圧検出回路19の検出電圧に基づいてメインスイッチ素子1のオン/オフ動作を制御するが、トランス30の二次コイル32、三次コイル33に発生する電圧は、電圧降下素子50の影響を受け、出力電圧も変化する。
【0090】
このように、出力電圧と検出電圧とのずれを補正するよう電圧降下素子50を接続することにより、入力電圧が変動しても、安定な出力電圧を供給することができる。
【0091】
例2では、電圧降下素子50は、入力電圧Vinが高い時出力電圧Voを上げる方向に補正するように挿入されている。そのため、入力電圧が高い時、ドライバ18はメインスイッチ素子1のオン時間を長くして出力電圧を増加させるように動作する。
【0092】
§4:例3のDC−DCコンバータの説明
図3は例3の回路構成図である。以下、図3に基づいて、例3のDC−DCコンバータを説明する。
【0093】
(1) :例3の特徴
例3の特徴は、入力電圧Vinが高い時出力電圧Voを下げる方向に補正すると共に、入力電圧Vinが高い時出力電圧Voを上げる方向に補正する場合(例1+例2)の例である。
【0094】
例3では、トランス30の二次コイル32の出力を整流平滑した出力電圧Voを間接的に検出するのに、該トランス30に三次コイル33を設け、この三次コイル33に出力電圧検出回路19を設け、該出力電圧検出回路19を構成する整流用ダイオード8と直列であって、かつ、転流電流(フライホイール電流)が流れない経路に電圧降下素子50(これを「第1の電圧降下素子」とも記す)を接続すると共に、転流用ダイオード9と直列であって、かつ、整流回路の整流電流が流れない経路に電圧降下素子51(これを「第2の電圧降下素子」とも記す)を接続している。
【0095】
(2) :例3の詳細な説明
図3に示したように、トランス30の二次コイル32の出力を整流平滑した出力電圧Voを間接的に検出するのに、該トランス30に三次コイル33を設け、この三次コイル33に出力電圧検出回路19を設け、該出力電圧検出回路19を構成する整流用ダイオード8と直列であって、かつ、転流電流(フライホイール電流)が流れない経路に電圧降下素子50(第1の電圧降下素子)を接続すると共に、出力電圧検出回路19を構成する転流用ダイオード9と直列であって、かつ、整流回路の整流電流が流れない経路に電圧降下素子51(第2の電圧降下素子)を接続する。なお、他の回路構成や詳細な動作の説明は図1、図2の回路例と同じである。
【0096】
(3) :入力電圧が変動した場合の動作説明
図3に示したDC−DCコンバータにおいて、入力電圧が変動すると、出力電圧Voに対する出力電圧検出回路19の検出電圧にずれが生じる。この場合、入力電圧が変動すると、出力電圧Voに対する出力電圧検出回路19の検出電圧にずれが生じる。そこで、入力電圧Vinが高くなった時に、前記第1の電圧降下素子により出力電圧を下げ、第2の電圧降下素子により出力電圧を上げる補正を行う。これにより、入力電圧が変動した場合でも、安定な出力電圧を供給することが可能になる。なお、他の回路構成や詳細な動作の説明は図1、図2の回路例と同じである。
【0097】
§5:例4のDC−DCコンバータの説明
図4は例4の回路構成図である。以下、図4に基づいて、例4のDC−DCコンバータを説明する。
【0098】
(1) :例4のDC−DCコンバータの説明
例4は、入力電圧Vinが高い時出力電圧Voを下げる方向に補正する場合の例であり、トランス30の二次コイル32の出力を整流平滑した出力電圧Voを間接的に検出するのに、該トランス30に三次コイル33を設け、この三次コイル33に出力電圧検出回路19を設け、該出力電圧検出回路19を構成する整流用ダイオード8と直列であって、かつ、転流電流(フライホイール電流)が流れない経路に抵抗52を接続した点である。
【0099】
この場合、入力電圧Vinが変動すると、出力電圧Voに対する出力電圧検出回路19の検出電圧にずれが生じる。そこで、この検出電圧のずれを補正するため出力電圧検出回路19に抵抗52を挿入している。これにより、入力電圧Vinが変動した場合でも、安定な出力電圧Voを供給することが可能になる。なお、他の回路構成や詳細な動作の説明は図1の回路例と同じである。
【0100】
§6:例5のDC−DCコンバータの説明
図5は例5の回路構成図である。以下、図5に基づいて、例5のDC−DCコンバータを説明する。
【0101】
(1) :例5のDC−DCコンバータの説明
例5は、入力電圧Vinが高い時出力電圧Voを下げる方向に補正する場合の例であり、トランス30の二次コイル32の出力を整流平滑した出力電圧Voを間接的に検出するのに、該トランス30に三次コイル33を設け、この三次コイル33に出力電圧検出回路19を設け、該出力電圧検出回路19を構成する整流用ダイオード8と直列であって、かつ、転流電流(フライホイール電流)が流れない経路にダイオード53を接続した点である。
【0102】
この場合、入力電圧Vinが変動すると、出力電圧Voに対する出力電圧検出回路19の検出電圧にずれが生じる。そこで、この検出電圧のずれを補正するため出力電圧検出回路19にダイオード53を挿入している。これにより、入力電圧Vinが変動した場合でも、安定な出力電圧Voを供給することが可能になる。なお、他の回路構成や詳細な動作の説明は図1の回路例と同じである。
【0103】
§7:電圧降下素子の具体例
図6は、電圧降下素子の具体例である。前記例1、例2に示したDC−DCコンバータでは、電圧降下素子50が使用されていたが、これらの電圧降下素子50は、図6に示した具体的な素子のいずれかを使用する。
【0104】
(A)は電圧降下素子50として抵抗(又は抵抗体)52を使用した例である。(B)は電圧降下素子50としてダイオード53を使用した例である。(C)は電圧降下素子50としてダイオード53を複数個(この例では2個)使用した例である。(D)は電圧降下素子50としてNPNトランジスタ54を使用した例である。(E)は電圧降下素子50としてPNPトランジスタ54を使用した例である。(F)は電圧降下素子50として半導体素子(例えば、ダイオード53)と抵抗(又は抵抗体)52を組み合わせ使用した例である。
【0105】
なお、前記の例の他に、ダイオード、トランジスタ以外の他の半導体素子、或いは複数の半導体素子を組み合わせた組み合わせ素子等を使用することが可能である。
【0106】
§8:回路特性の説明
図7は回路特性の説明図である。以下、図7に基づいて回路特性を説明する。
【0107】
(1) :回路特性で使用する符号の説明
以下に使用する回路特性で使用する符号を次のように定義する。
【0108】
ΔID:チョークコイル10に流れる電流の変化分
VD:出力電圧検出回路19の出力電圧
L3:チョークコイル10のインダクタンス値
ΔIo:出力チョークコイル4に流れる電流の変化分
Vo:出力電圧
N1:トランス30の一次コイル31の巻数
N2:トランス30の二次コイル32の巻数
N3:トランス30の三次コイル33の巻数
in:入力電圧
VF2:整流素子2のオン時の電圧降下値(オン電圧)
VF3:整流素子3のオン時の電圧降下値(オン電圧)
VF8:整流素子8のオン時の電圧降下値(オン電圧)
VF9:整流素子9のオン時の電圧降下値(オン電圧)
on:メインスイッチ素子1のオン時間
T:三角波発生器の1周期の時間(DC−DCコンバータの発振周期時間)
(2) :回路特性の説明
メインスイッチ素子1がオンしている時、チョークコイル10に流れる電流IDの変化分ΔIDをチョークコイル10両端に印加される電圧より求めると次式で表せる。
【0109】
【数1】
Figure 0004246511
【0110】
(例1)
例えば、それぞれの値が以下のような場合の出力電圧Voの変化を計算すると、(何らかの要因でVF2の値がVF3より大きい時)次式のようになる。
【0111】
【数2】
Figure 0004246511
【0112】
この場合の特性図(補正前)は図8のA図のようになる。図8のA図において、横軸は入力電圧Vin、縦軸はf(Vin)を表す。なお、前記f(Vin)は出力電圧と同じである。
【0113】
例1のような場合、VF8に0.2Vの電圧降下素子を接続し補正した時の結果は次のようになる。
【0114】
【数3】
Figure 0004246511
【0115】
この場合の特性図は図8のB図のようになる。この図は特性図(補正後)を示す図であり、f(Vin)はVinの変化に対して変化しない特性となっている。すなわち、電圧降下素子により回路特性が十分に補正されていることが分かる。
【0116】
(例2)
例えば、それぞれの値が以下のような場合の出力電圧Voの変化を計算すると、(何らかの要因でVF2の値がVF3より大きい時)次式のようになる。
【0117】
【数4】
Figure 0004246511
【0118】
この場合の特性図(補正前)は図9のA図のようになる。図9のA図において、横軸は入力電圧Vin、縦軸はf(Vin)を表す。なお、前記f(Vin)は出力電圧と同じである。
【0119】
例2のような場合、VF9に0.2Vの電圧降下素子を接続し補正した時の結果は次のようになる。
【0120】
【数5】
Figure 0004246511
【0121】
この場合の特性図は図9のB図のようになる。この図は特性図(補正後)を示す図であり、f(Vin)はVinの変化に対して変化しない特性となっている。すなわち、電圧降下素子により回路特性が十分に補正されていることが分かる。
【0122】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
【0129】
請求項1では、整流素子と直列であって、かつ、転流回路の転流電流が流れる経路を除いた部分に1個又は複数個の半導体素子からなる第1の電圧降下素子を接続し、転流素子と直列であって、かつ、整流回路の整流電流が流れる経路を除いた部分に1個又は複数個の半導体素子からなる第2の電圧降下素子を接続すると共に、前記出力電圧検出回路の検出電圧に基づいて前記メインスイッチ素子をオン/オフ駆動している。
【0130】
この場合、1個又は複数個の半導体素子からなる第1の電圧降下素子は、入力電圧が高い時出力電圧を下げる方向に補正するように挿入されているから、入力電圧が高くなった時、出力電圧を下げる方向にメインスイッチ素子の駆動制御を行なうことで補正する。
【0131】
また、1個又は複数個の半導体素子からなる第2の電圧降下素子は、入力電圧が高い時出力電圧を上げる方向に補正するように挿入されているから、入力電圧が高くなった時、出力電圧を上げる方向にメインスイッチ素子の駆動制御を行なうことで補正する。
【0132】
このようにすれば、入力電圧の変動に対し出力電圧を安定的に出力するのに、従来例のような複雑な構成の回路を使用することなく、回路構成が簡単で安価な回路により実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における例1の回路構成図である。
【図2】本発明の実施の形態における例2の回路構成図である。
【図3】本発明の実施の形態における例3の回路構成図である。
【図4】本発明の実施の形態における例4の回路構成図である。
【図5】本発明の実施の形態における例5の回路構成図である。
【図6】本発明の実施の形態における電圧降下素子の具体例である。
【図7】本発明の実施の形態における回路特性の説明図である。
【図8】本発明の実施の形態における例1の入出力特性図であり、A図は特性図(補正前)、B図は特性図(補正後)である。
【図9】本発明の実施の形態における例2の入出力特性図であり、A図は特性図(補正前)、B図は特性図(補正後)である。
【図10】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 メインスイッチ素子
2 整流用同期整流素子
3 転流用同期整流素子
4 出力チョークコイル
5 入力コンデンサ
6 出力平滑コンデンサ
7 インバータ
8 整流用ダイオード
9 転流用ダイオード
10 チョークコイル
11 平滑コンデンサ
12、13 抵抗(抵抗体)
14 基準電圧
15 エラーアンプ
16 三角波発生器
17 コンパレータ
18 ドライバ
19 出力電圧検出回路
20 二次側整流平滑回路
30 トランス
31 一次コイル
32 二次コイル
33 三次コイル
40 入力電源
41 入力端子
42 出力端子
43 負荷

Claims (1)

  1. トランスの一次コイルと直列にメインスイッチ素子を接続し、該トランスの二次コイルの電圧を出力電圧とし、この出力電圧を間接的に検出するため該トランスに三次コイルを設け、
    該三次コイルに発生する電圧に応じて前記メインスイッチ素子をオン/オフ駆動して前記出力電圧を一定電圧に制御するDC−DCコンバータにおいて、
    前記三次コイルに、該三次コイルに直列接続された整流素子を含む整流回路及び転流素子を含む転流回路からなる整流平滑回路により構成され、前記出力電圧を間接的に検出する出力電圧検出回路を接続し、
    前記出力電圧検出回路の内、前記整流素子と直列であって、かつ、前記転流回路の転流電流が流れる経路を除いた部分に1個又は複数個の半導体素子からなる第1の電圧降下素子を接続し、前記転流素子と直列であって、かつ、前記整流回路の整流電流が流れる経路を除いた部分に1個又は複数個の半導体素子からなる第2の電圧降下素子を接続すると共に、
    前記出力電圧検出回路の検出電圧に基づいて前記メインスイッチ素子をオン/オフ駆動することを特徴とするDC−DCコンバータ。
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