JP4245316B2 - 容器用封帯とするシート素材、およびそれから得られる容器用封帯 - Google Patents
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Description
【発明の目的】
この発明は、各種容器、例えば蓋付きトレイや蓋付き化粧箱等の中に品物等の内容物を納めて販売する際に、蓋が開いて内容物が飛び出したり、露出してしまわないようにするために必要となる帯状の封、即ち封帯に係わるものであり、特にその封帯が、平板状の封帯用シートを、その両端縁の糊代で接着してしまい、予め対象とする容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にできる最小閉鎖断面形の筒状封帯に形成されていて、内容物を納めて蓋をした容器に、その都度、手作業で当該筒状封帯を掛けるようにした取り扱いとなってしまっている封帯について、その手作業による取り扱いが容易となるようにした封帯に適した新規な構造からなる容器用封帯とするシート素材、およびそれから得られる新規な構造からなる容器用封帯を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
食品売り場の陳列棚に並べられる煮付けやサラダ、弁当等といった各種総菜類、あるいは菓子店のショーウインドウの中に置かれている薄皮饅頭やさくら餅等各種菓子類は、できるだけ省力化をして販売効率を高めるようにするために、予め定量毎に計量または個数を揃えた総菜類や菓子等として、所定サイズの蓋付き透明トレイに入れた上、蓋が開かないようにする目的と、商品名や製造元、品質表示その他必要事項を記載する目的とから、蓋付き透明トレイ全体を適宜巾で所要の印刷の施された透明なプラスチックシートまたは包装紙等で鉢巻き状にくるんだ状態のもの、即ち封帯を施したものとして取り扱うようになっていて、遠い昔のように、店員がその場で一々消費者の求めに応じてその都度計量したり、個数を揃え、箱詰めした上、その後で包装して手渡すといった手間等は極力省いてしまうようにするというのが、既に一般的な商品販売方法の一つとして定着してしまっている。
【0003】
この従前からの商品販売方法における封帯の取り扱い方は、通常次のような手段によって実施されてきている。
その一つは、対象とする蓋付き容器の巾よりも小さい巾寸法で、当該蓋付き容器全体を鉢巻き状にくるんで両端部が一部重なり合うだけの長さの包装シートを用意し、それらの必要箇所に所要の文字や図形等の印刷の施されたものとしておき、所定量の内容物を適宜手段で納めた後、蓋をして手で押さえながら、用意された平板状の包装シートをもう片方の手で摘み、その中央辺りが蓋側の中央部分に相当し、両端が容器本体の底面側で重なり合うような状態にしてくるみ、全体を弛ませないように注意しながら両端重ね合せ部分をセロハンテープや封印用シール等で封をしてしまうことにより、内容物を納めた蓋付き容器の蓋が安全に閉じられたままとなり、しかも化粧と必要事項との表示を兼ねた包装も済ませ、後は陳列を待つだけの状態となるようにする方法である。
【0004】
上記方法による封帯の仕方の場合、内容物の入った蓋付き容器への包装シートの位置合わせが蓋を押さえながらの作業となってしまうことからそれなりの熟練度を要することとなって、作業効率が極めて悪くなってしまう上、慣れない間は、両端の重ね目がズレて体裁を悪くしたり、弛んでしまって陳列の際に抜けてしまったり、消費者が取り上げたとき等にうっかりして容器側が抜け落ちて内容物を撒き散らしてしまう虞がある等といった不都合があることから、最近ではこの手段による封帯の仕方によるものは、かなり少なくなってしまっている。
【0005】
上記封帯の仕方に替わって登場してきた二つ目の封帯の仕方は、前記一つ目と同様にしたサイズで必要事項の印刷されたプラスチックシートの両端に予め糊代を用意したものとなし、糊代から全長の1/4辺りで夫々内側に折り曲げて重なり合う糊代部分で予め双方を接着するか熱溶着してしまい、拡げると筒状となる筒状封帯になるようにしたものを多数用意した上、所定量の内容物を適宜手段で納めた後、蓋をして手で押さえながら、用意された筒状封帯をもう片方の手で摘んで筒状に拡げ、その中空部分に蓋付き容器を突っ込んでいくようにする方法によるものである。
【0006】
しかし、この方法による場合には、封帯後の筒状封帯の抜け出しをなくすようにしなければならないことから、予め用意される筒状封帯の中空となる部分の周長、即ち両端の糊代部分を除いた部分の長さが、容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長に略等しくなるか、幾分小さめのものに形成しておき、鉢巻き状に被冠させたときに、当該筒状封帯が蓋付き容器に密着状になるようにしてあるため、今度は、この筒状封帯を蓋付き容器に被冠させる上で熟練を要することになり、慣れない間ではやはり作業効率を落とすことになったり、下手をすると筒状封帯の糊代をはがしたり、破ってしまうといった不都合を生じてしまうものとなっていた。
【0007】
そこで、この不都合を解消する狙いから、筒状封帯用のプラスチックシート本体に熱収縮シート(例えば、商品名シュリンク等)を採用した上、予め両端の糊代部分を除いた部分の長さを、容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長よりも大きくしたもの(但し、採用する熱収縮シートの収縮範囲内のもの)にしておいて蓋付き容器への被冠し易くしておき、正しく被冠した後でそれら容器全体が所定時間を掛けて熱トンネル内を通過するようにし、熱収縮シート製の筒状封帯を縮めて蓋付き容器外周に密着状にしてしまう手段も採用されるようになってきているが、この手段によるものでは、それなりの設備投資を必要とする上に、包装資材も幾分高めのものになる外、作業ライン上で別途作業要員を用意しないと効率が上がらない等の問題もあって、結局経済的な負担が掛かり、零細な規模の製造、販売店に必ずしも有効な封帯の仕方という訳にはいかないものであり、その分野での普及が殆ど期待できないものとなってしまっているのが実情である。
【0008】
この発明は、以上のような状況に鑑み、零細規模の製造、販売店はもとよりのこと、大規模のスーパーストア等にあっても、各売り場単位で他品種の食品の中からその日の消費者ニーズに呼応させた食品を的確に選択して容器詰めするようにする必要があるとき等にも極めて簡便かつ効率的に封帯をすることができるようになる封帯の仕方がないものかとの判断から、逸早くそのための開発、研究に着手し、既に本願出願人は、特願2001−90794号「容器用封帯」を完成し、実用に供しているが、数千枚単位以上でまとまる容器用封帯のために、単位容器用封帯毎、その糊代部に所定の接着剤印刷面を効率的に形成する必要性を生じてきたことから、さらに試作、実験と様々な試行錯誤とを繰り返し継続してきた結果、遂に茲にきて以下において示すとおりの新規な構造からなる容器用封帯の完成を見るに至ったものである。
【0009】
【発明の構成】
図面に示す代表的な幾つかの実施例からも明確に把握されるように、この発明の容器用封帯は、基本的に次のとおりの構成を要旨とするものである。
即ち、対象とする容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長を所要封帯長L、その左右側縁に設ける糊代部巾Cとした(L+2C)を全巾寸法とし、その長手方向を、対象とする容器の胴部に応じた単位縦寸法Sの整数倍またはそれに適宜端数を加えて長尺とした長さ寸法のシート本体に対し、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部には、少なくとも左右何れか一方の糊代部に形成する接着剤印刷面が、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけを除いた部分の全体または要所要所に、糊代部巾C全巾とするか、あるいは、実質的に糊代部巾C全巾に相当する締付け箇所用接着部とし得る形状の平面形からなるものに形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるものとした構成を要旨とする容器用封帯とするシート素材である。
【0010】
この基本的な構成からなる容器用封帯とするシート素材には、次のとおりの構成からなるシート素材が包含される。
先ず、上記したとおりの構成からなる容器用封帯とするシート素材における接着剤印刷面の平面形が、接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾であって、それらの間の締付け箇所用接着部を糊代部巾C全巾とするか、あるいは、実質的に糊代部巾C全巾に相当するものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるようにした構成の容器用封帯とするシート素材である。
【0011】
次に、同接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾であって、それらの間の締付け箇所用接着部には、その巾方向シート本体端縁から遊び巾αを除いた残余の部分に相当する等巾のものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるようにした構成の容器用封帯とするシート素材である。
【0012】
さらに、同接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾であって、それらの間の締付け箇所用接着部は、糊代部巾C全巾に渡って分散状配置とし、実質的に糊代部巾C全巾に相当するものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるようにした容器用封帯とするシート素材である。
【0013】
同様に、同接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、シート本体長手方向全長に渡って、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾とし、拡張箇所用接着部となるシート本体長手方向における両端所定範囲部分を除いた締付け箇所用接着部範囲部分要所要所に、前記等巾部分から内側に向けて突出してその頂部までが糊代部巾C全巾に相当するものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるようにした容器用封帯とするシート素材である。
【0014】
また、同接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、シート本体長手方向全長に渡って、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾とし、拡張箇所用接着部となるシート本体長手方向における両端所定範囲部分を除いた締付け箇所用接着部範囲部分要所要所に、前記等巾部分から内側に向けて突出してその頂部までが糊代部巾C全巾をやや超えたものとし、それら糊代部巾C全巾を超えた部分の面積を小さめのものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるようにした容器用封帯とするシート素材がそれである。
【0015】
同様にまた、同接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾であって、それらの間の締付け箇所用接着部は、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を前記等巾寸法よりも小さい等巾とし、該等巾部分の要所要所から内側に向けて突出してその頂部までが糊代部巾C全巾に相当するものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるようにした容器用封帯とするシート素材である。
【0016】
また同様に、同接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾であって、それらの間の締付け箇所用接着部は、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を前記等巾寸法よりも大きく且つ糊代部巾Cよりも小さい等巾とし、該等巾部分の要所要所から内側に向けて突出してその頂部までが糊代部巾C全巾に相当するものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるようにした容器用封帯とするシート素材である。
【0017】
そして、同接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、最大箇所でも糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた寸法巾内に納まる範囲内のものとして、シート本体長手方向における両端に向けて夫々傾斜したものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるようにした容器用封帯とするシート素材も包含されている。
【0018】
そしてまた、同接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、最大箇所でも糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた寸法巾内に納まる範囲内のものとして、シート本体長手方向における両端に向けて夫々傾斜させていき、シート本体長手方向における両端においては一部接着剤印刷面を有しない形状のものに形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるようにした容器用封帯とするシート素材も同様である。
【0019】
シート本体は、左右何れか一方もしくは双方の糊代部に接着剤を印刷し、適宜手段によって接着することによって対象とする容器の外周に装着可能な筒形状のものとし、容器の不要な開封を阻止するという機能を果たすものであり、包装資材に使用可能な各種合成樹脂(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂)フィルムの外、比較的引っ張り強度に秀れた各種紙(パルプ紙、合成紙)等から形成することが可能であって、対象とする容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長を所要封帯長L、その左右側縁に設ける糊代部巾Cとした(L+2C)を全巾寸法とするロール状に巻き取られたシートの巾方向両側、または何れか一方の糊代部巾C範囲内に所定の平面形で接着剤を連続印刷し、それら接着剤印刷面によって糊代部同士を接着して長い筒状のものとした後、所定箇所において裁断して多数枚の容器用封帯を効率的に製造するための基材とするものであり、したがって、接着剤を反応させる際の熱や光の影響を受けない素材を選択する必要がある。なお、このシート本体の表面には、接着剤印刷面を形成する過程で、装飾的印刷や商品名あるいは商品説明その他必要事項を印刷、表示するようにしたものとすることも勿論可能である。
【0020】
締付け箇所用接着部は、単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部のシート本体長さ方向両端所定範囲で、後述する拡張箇所用接着部範囲を除いた略中央付近の糊代部範囲に位置させる接着部であり、該接着部によって接着して筒状の容器用封帯とし、対象とする容器に使用したときに、容器用封帯としての内周長を、当該容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長(所要封帯長L)に一致または略一致するように規制する機能を果たすものであり、したがって、所定範囲の糊代部全域を予め決定されたシート本体全巾寸法(L+2C)における糊代部巾C全巾とする外、要所要所がそれに相当するようにしたり、あるいは、糊代部範囲を僅かに越えてやや内側まで突出させて所要封帯長Lよりも僅かに短い内周長寸法に規制することにより、容器の胴部適所に緩みなく装着できるようにしたものとしなければならない。
【0021】
拡張箇所用接着部は、単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部のシート本体長さ方向両端所定範囲の糊代部において、シート本体巾方向端縁からの巾寸法を、最大箇所でも糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた寸法巾、換言すれば所要封帯長Lの両側に遊び巾αを加えた余裕封帯長(L+2α)を、シート本体全巾寸法(L+2C)から差し引いた値の1/2の寸法巾とする接着部であり、その接着部で接着して筒状の容器用封帯とし、対象とする容器に使用したときに、容器用封帯としての内周長を、当該容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長(所要封帯長L)よりも少なくとも2α分だけ余裕のある内周長となって、対象とする容器側面からの被冠作業をし易くする機能を果たすものであり、所定範囲の糊代部全域を巾寸法(C−α)で等巾の接着剤印刷面によるものとする外、最大箇所でも糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた寸法巾内で適宜その巾寸法を変更した平面形の接着剤印刷面(一部に接着剤印刷面を省略したものも含む。)とすることも可能である。
【0022】
接着剤は、容器用封帯の少なくとも左右何れか一方の締付け箇所用接着部範囲および拡張箇所用接着部範囲となる部位に印刷状に塗布されることにより、平板状のシート本体左右縁部同士を重ね合わせ状として結合し、容器の胴部外周に装着可能な筒状のものとする機能を果たすものであり、シート本体の所望する接着面同士を十分な強度で接着できるものを選択しなければならず、シート本体の適所に印刷された接着剤は、通常の環境下では粘着力や接着力をもたず、一般の樹脂フィルムや紙製シートと同様に取り扱うことが可能であり、接着剤が印刷された接着面を重ね合わせ状とし、同接着面をヒータや高周波誘導による加熱、または、磁性粒体を混在させた接着剤を使用して電磁誘導加熱すること等により、所定温度まで加熱するか、あるいは紫外線を照射して硬化させることが可能である上、比較的短時間の中に硬化させることができる化学反応型接着剤としてもよい。
【0023】
なお、糊代部におけるこれら接着剤印刷面は、シート本体長手方向全長に渡ってその糊代部巾C全巾の平面形のものに形成された上、巾方向シート本体端縁からの巾寸法を糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分であって、当該遊び巾αに相当する箇所全体に、遊び巾αを等巾寸法とする接着剤不活性化印刷面を重ね印刷してなるものに形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるものが含まれている。、請求項1、2、5または6何れか記載の容器用封帯とするシート素材。
【0024】
【関連する発明】
上記した容器用封帯とするシート素材に関連し、この発明には、以下のとおりの構成からなる容器用封帯が包含されている。
即ち、前記したこの発明のシート素材を、その長手方向に単位縦寸法S範囲部分を連続状としたままで対応する糊代部同士を合掌状に当接、接着してから、隣接する単位縦寸法S部分相互間で連続した状態となっている拡張箇所用接着部を、全てそのシート本体長手方向中央箇所で切断し、糊代部の切断側両端所定範囲の拡張箇所用接着部と、その間の締付け箇所用接着部とで繋がった筒状のものに形成されてなるものとした構成を要旨とする容器用封帯である。
【0025】
封帯は、対象とする容器、例えば惣菜用等に多く用いられている片開きの蓋付き透明プラスチック(例えばポリスチレン)容器や納豆用等として採用の多い片開きの蓋付き発泡プラスチック容器、トレイ型のもので開口部をフィルムシートで熱溶着、密封してしまう容器であったり、あるいはケーキ用等に多用される折畳み式の上蓋付き紙製箱型容器や贈答用の缶詰め類を収める嵌合式の別体蓋付き紙製箱型容器等の外、被服類や各種調度品等用に多く採用されている角筒状で両端が折畳み噛合式蓋が一体形成された紙製箱型容器等々各種形態の容器に、蓋が開かないようにする目的であったり、内容物の説明や商品名を表示する目的、あるいは化粧目的、包装目的等で、その外周を密着状に包み、包んだ後は簡単に抜け出してしまわないようにする機能を得るために採用される紙製、プラスチック製等、あまり伸縮性を期待できないフィルムまたはシート状の帯体からなり、それらを、対象とする容器のサイズ(容器を複数個段重ねにしてまとめて包装するときは、それら全体を一つとしたサイズ)に所定どおりに包み込んでしまえる(箱状の容器であれば、通常は短辺側から差し込こめる)ようにするため、予め帯体の両端所定巾Cを糊代として接着または溶着して筒状(閉鎖断面構造)としたもの(したがって、閉鎖断面構造の何処か一ケ所からは、当該閉鎖断面構造の外側に糊代部分が「耳」として突出しているもの)に限られる。
【0026】
但し、この封帯が包込む状態、即ち閉鎖断面構造の筒の長さは、容器を完全に包み込んでしまえるようにしたものから、容器の両端小口側だけを露出状とする(即ち、容器の何れかの辺の寸法に合致させた)もの、あるいは容器の両端側がはみ出している(そのはみ出し量に制限はない)ようなものまでをも包含しており、しかも、それは単に蓋が開かないようにする単一の機能を達成すれば足りるようにするものから、それに加えてか、あるいはそれに係わらず、内容物の説明や商品名を表示する機能や化粧を施す機能達成のために所望の印刷の施されてなるものとすることができる外、容器を保護する機能を得るために包装するようにしたものも含まれている。
【0027】
所要封帯長Lは、上記した封帯としての機能を果たすために必要となる所定の長さであって、当該容器断面が完全な矩形断面のものであれば正にその断面そのものの外周長に相当するものであり、そうではなく鍔部や補強リブ、つまみ片、飾り等といった容器本体に附随する突出部等があるものでは、それら突出している部分以外では全て直線状に繋いでいって当該容器を密着状とする最小閉鎖断面の全周長となり、この所要封帯長Lの封帯によって包まれた容器は、相互の摩擦によって当該封帯から容器が簡単に抜け出してしまうようなことはなく、また複数の個段重ねにした容器を一まとめにして包込んだものにあっては、個々の容器が簡単に段重ね状態を崩してしまうようなことなく、いつまでもその段重ね状態が維持し続けられるものとなる。
【0028】
これに対して、遊び巾αは、封帯が上記の所要封帯長Lに糊代巾の二倍値を加えたものに形成され、そのまま両端糊代を接着または溶着して形成される筒状封帯に形成された場合、確かにその筒状空間に対象とする容器を収めてしまえば所期の目的を達成したことになるものの、その状態を実現するために筒状封帯に対象とする容器を差し込もうとすると、予め筒状空間の全周長を所要封帯長Lにしてあって余裕がないため、時間を掛けて極めて慎重且つ丁寧に差し込むようにしない限り、筒状封帯内に当該容器を差し込むことができず、無理をすると筒状封帯の差し込み側の糊代部分を破ってしまうことになるか、破けないまでも延びてしまって容器を包込んだ後の状態に遊びができ、簡単に抜け出る封帯となってしまう虞れが生じることから、筒状封帯へのこうした容器の差し込み作業をし易くするようにする機能達成のために、筒状封帯とするための封帯用シートの長さを、予め上記所要封帯長Lに加えておくための余分の長さ部分であり、その作業性と封帯としての外観上の良し悪しとを勘案して、望ましくは、0.5ないし3mm、最適には1ないし2mm程度のものに設定するようにすると良い。
【0029】
上記した構成要件を基本とするこの発明の封帯は、既述してあるとおり、その筒状封帯筒長、換言すれば封帯用シートの巾寸法に特に制限はなく、容器の両端小口側だけを露出状とする(即ち、容器の何れかの辺の寸法に合致させた)もの、あるいは容器の両端側がはみ出している(そのはみ出し量に制限はない)ようなものの外に、容器を完全に包込んでしまえるようにしたものをも包含しており、この例によるものでは、そのはみ出した筒状封帯の両端開口部側所定範囲部分を、容器小口用の折り畳み封印部分として使用することになる。
以下、この発明の理解を助けるため、図面に示したこの発明を代表する幾つかの具体的な実施例について説明を加えていくことにする。
【0030】
【実施例1】
図1の容器Pに装着される容器用封帯1の斜視図、図2の長尺な樹脂フィルムFからシート本体11を製造する工程の平面図、図3のシート本体11の平面図に示される事例は、長尺状の透明樹脂フィルムFの一側面左右縁部所定ヵ所に、ホットメルト型の接着剤を印刷した後に縦方向の所定寸法毎に裁断したシート本体11を、接着剤の印刷された両端縁部同士を重ね合わせ状に当接した上、加熱することによって筒状とするよう貼着し、透明プラスチック(例えばポリスチレン)製であって本体および蓋双方の開口周縁に補強リブが突設された片開き型の蓋付き容器Pの胴部中央の外周壁部に装着する際に、筒形状開口の遊び巾α分(寸法2α分)を利用して、容易に装着することを可能とし、容器P胴部の略中央に鉢巻き状に装着することにより、同容器P蓋部の開放を防止するよう封止したものとすることができるよう形成した基本的構成からなるこの発明のシートによる容器用封帯の代表的な一実施例を示すものである。
【0031】
当該容器用封帯1は、ヒートシール性を有する外の樹脂フィルムと比較して透明性に秀れたポリプロピレンフィルム(OP)またはポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)等からなるロール状に巻き取られた長尺状樹脂フィルムFを原材料として生産されたものであって、同樹脂フィルムFは、包装の対象となる容器Pの補強リブを含む断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形状の断面全周長をLとし、その左右端縁外側に接着用に重なり合う糊代部巾Cを加えた全巾寸法tWに設定されたものを使用し、図2中に示されるように、印刷工程において容器Pの中央にバランス良く装着可能とする縦方向所定寸法(二点鎖線CLで区切られた範囲S)毎に同一の印刷を繰り返して施すことにより、縦長方向に沿って複数枚のシート本体11,11,……が連続的に形成され、各シート本体11,11,……の中央には、例えば格子状斜線で示される範囲に商品名や絵、写真等の外各種情報を印刷したものとする。
【0032】
そして、各複数枚のシート本体11の左右巾方向左右縁部糊代部巾C,Cの夫々には、縦方向略中央付近の所定範囲であって所定封帯長さLの縁部付近となる締付け箇所用接着部範囲2、および、締付け箇所用接着部範囲2の縦方向の両外側であって所定封帯長Lに遊び巾αを加えた余裕封帯長(L+2α)の縁部付近から、封帯全巾寸法tW縁部付近に至る拡開用糊代範囲3の夫々に、熱可塑性樹脂からなるホットメルト接着剤を印刷したものとした後、同図中の二点鎖線CLで示される切断線毎に裁断され、図3中に示した封帯用シート11を製造し、当該封帯用シート11の左右縁部のホットメルト接着剤が印刷された糊代部巾C,Cを、接着剤印刷面同士が互いに重なり合うようにして、左右の締付け箇所用接着部範囲2,2同士、および拡開用糊代範囲3,3同士が互いに当接された状態として接着剤の溶融温度に達するようヒーター加熱を瞬時に施すことにより、図1のような、容器Pに装着可能な筒型帯状に形成されたものである。
【0033】
封帯用シート11は、図4の封帯用シート11の平面図に示したように、締付け箇所用接着部範囲2および拡開用糊代範囲3,3を封帯用シート11の左右何れか一方縁側にのみ配置して接着剤を印刷したものとし、締付け箇所用接着部範囲2を糊代部巾Cの最も内側となる範囲に形成し、拡開用糊代範囲3,3を封帯全巾寸法tWの最も外側となる範囲に形成したものとすることも可能であり、さらに、締付け箇所用接着部範囲2を形成した範囲を除く範囲に、拡開用糊代範囲3,3を配置したものとすることができる。また、接着剤を印刷したのとは反対側となる、封帯用シート11の縁部に、二点鎖線で示したように締付け箇所用接着部範囲2および拡開用糊代範囲3,3を表示する印刷を施して、接着工程における位置決め用の目安とすることができる。
【0034】
また、図5の封帯用シート11の平面図に示したように、複数独立した小円形の締付け箇所用接着部範囲2,2,……を形成し、封帯全巾寸法tW縁部の縦方向の全縁部に沿って連続する拡開用糊代範囲3を形成したものとすることも可能であり、また、拡開用糊代範囲3も独立して複数点在する糊代範囲として形成したものとすることが可能である。
なお、前記した何れの容器用封帯1も、拡開用糊代範囲3から締付け箇所用接着部範囲2に至る段差構造付近を、緩やかな傾斜状とするよう形成したものとして、容器Pに装着する際の引っ掛かりを防止して、円滑に案内されるように形成されたものとしている。
【0035】
【実施例2】
この実施例は、基本的な構成からこの発明の代表的な容器用封帯の具体例を前述の実施例とは異なる表現で示すものであり、図6にはそのための封帯用シート11の平面図、図7には当該封帯用シート11を使って折り畳み、糊代を溶着した状態で平坦状としたものの平面図、図8には図7A〜A断面図、図9には同B〜B断面図を示し、更に、図10には、対象とする容器Pの封帯1とするために必要となる容器Pの断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長Lを説明するための縦断面図、図11には、上記図7の折り畳んだ状態から筒状に広げてなる筒状封帯1の一方の開口部に、片開きプラスチック製容器Pを一部差込状にしたものの底面側から見た全体斜視図を夫々示してある。
【0036】
図6から容易に判明するとおり、この封帯用シート11は、図10のように、対象容器Pの断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長に相当する所要封帯長Lとした所定巾の合成樹脂フィルム、例えばポリプロピレンフィルム(OP)またはポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)の両端に約2mmの遊び巾αを左右の全縁に渡って夫々確保した上、更にその外側に5mm程度の主糊代巾C,C部分を確保することにより、全長が(L+2C+2α)で所定巾としてなる平板状のものに裁断、形成されたものとする。
【0037】
こうして用意された封帯用シート11は、図6に示してあるように、等巾の主糊代巾C部分の内側縁で全幅の中央部分とその両脇に所定間隔をおいた位置とから、夫々内側向きであって、何れも遊び巾αの限界一杯にまで達するようにした突出状の拡張箇所用接着部2,2,2を、当該主糊代巾Cの内側縁に夫々連続状に形成してなるようにして、等巾の主糊代巾C内の接着糊代範囲3に拡張箇所用接着部2,2,2を加えた形状の範囲に渡って熱可塑性樹脂からなるホットメルト接着剤を印刷したものとしておき、所要封帯長L左右縁部のホットメルト接着剤が印刷された範囲同士を、主糊代巾C,Cの接着糊代範囲3同士、および拡張箇所用接着部2,2,2同士が正確に重なり合うように当接してヒーター、高周波加熱装置、その外の加熱器具を用いて瞬間的に所定温度まで加熱することにより、拡張箇所用接着部2,2,2を遊び巾α内に形成した、図7に示す容器用封帯1が形成される。
【0038】
なお、この実施例では、例えばポリプロピレンフィルム(OP)またはポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)等の熱溶着性をもたない合成樹脂フィルムを使用したものについて示したが、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムその他各種プラスチックフィルムを組み合わせたものや、PETフィルムにCPフィルムを貼り合わせたもの、あるいはCPフィルムとOPフィルムとを貼り合わせた複合フィルムや、和紙、洋紙等の紙に樹脂フィルムを貼り合わせた樹脂フィルム、もしくは紙製シートを単独で使用すること等が可能であり、塗り型による接着剤塗布や、同形状に型抜きした接着フィルムを介在させての加熱接着その他公知の適宜接着手段によって同様の結果を得ることができる。
【0039】
【実施例3】
図12の糊代3および一部の拡張箇所用接着部2を含む要部拡大平面図には、上記した最も基本的な構成によるこの発明の容器用封帯の拡張箇所用接着部2,2,……の構造に、一部変更を加え、より一層容器への密着度が高められるようにした事例の一つであり、拡張箇所用接着部2,2,……は、等巾の主糊代巾C部分となる糊代3における接着部の内側縁から遊び巾αよりもやや大きめとなる位置にまで達するよう延伸状に形成したものとし、少なくとも当該内側縁から遊び巾αを超えた部分の接着程度が、比較的剥離し易い構造のものに形成されてなる筒状の容器用封帯1としたものである。
【0040】
【実施例4】
上記図12と同様にして示す図13の要部拡大平面図に示す実施例は、上記実施例3における拡張箇所用接着部2,2,……が、遊び巾αを超えた部分の接着程度を、比較的剥離し易い構造のものに形成するようにした事例によるものであったのに対し、上記実施例2と同様、拡張箇所用接着部2,2,……を、等巾の主糊代巾C部分となる糊代3における接着部の内側縁から遊び巾αよりもやや大きめとなる位置にまで達したものとするものの、少なくとも当該内側縁から遊び巾αを超えた部分の形状が、比較的剥離し易い三角形状のもの(図示にはしていないが細巾で短冊状に延びるようにした形状のものや、遊び巾αを超えた部分だけを点線状に不連続状にしたもの等も包含される。)に形成してなるものとし、その接着面積を小さいものとすることにより、実質的にその接着程度が、比較的剥離し易い構造のものに形成されてなるようにした容器用封帯1としたものである。
【0041】
【実施例5】
図14の封帯用シート11の一方の糊代3側全幅を含む要部拡大平面図には、上記までの実施例とは異なり、特に主糊代巾C部分となる糊代3の構造に特徴のある代表的な実施例の一つであり、所定巾の封帯用シート11の長さ寸法(L+2C+2α)が、容器用封帯1の両端開口部となる両側縁を基準にして決定された上、容器用封帯1とするための糊代巾C部分となる糊代3における接着部の中、容器用封帯1の両端開口部から夫々内側方向適宜範囲41,41を除いた奥部42が、主糊代巾Cよりも小さい糊代巾(C−β)部分31,31に形成され、それらを除外した範囲部分41,41と拡張箇所用接着部2,2,……以外の容器用封帯1内側に、封帯を容器Pに装着状とする際の余裕空間を、所定の余裕空間とした開口部よりも大きめに設定したものとしたことにより、封帯中途の容器Pへの被冠操作をより簡便に行い得る構造としたものである。
【0042】
【実施例6】
この実施例も、上記実施例5と同様に、主糊代巾C部分となる糊代3の構造に特徴のある代表的な実施例の一つであり、図15の封帯用シート11の一方の糊代3側全幅を含む要部拡大平面図に示すとおり、所定巾の封帯用シートの長さ寸法(L+2C+2α)が、容器用封帯1の両端開口部となる両側縁を基準にして決定された上、容器用封帯1とするための糊代巾C部分となる糊代3における接着部の中、容器用封帯1の両端開口部から夫々内側方向適宜範囲を除いた奥部42が、主糊代巾Cよりも大きい糊代巾(C+γ)部分32,32に形成され、それら除外した範囲部分41,41と拡張箇所用接着部2,2,……以外の容器用封帯1の内側に、封帯を容器Pに装着状としたときに容器Pとの間に生じる隙間を少なくし、容器Pの中心部分に相当する封帯の弛みを少なくするよう形成したものである。
【0043】
【実施例7】
更に、主糊代巾C部分となる糊代3の構造に特徴のある他の実施例によるものが、図16の封帯用シート11の一方の糊代3側全幅を含む要部拡大平面図に示してあり、所定巾の封帯用シート11の長さ寸法(L+2C+2α)が、容器用封帯1の両端開口部から夫々内側方向適宜範囲を除いた奥部42を基準にして決定された上、容器用封帯1とするための糊代巾C部分となる糊代3における接着部の中、容器用封帯1の両端開口部から夫々内側方向適宜範囲までの部分41,41が、遊び巾αの略1/2を超えない範囲で主糊代巾Cよりも大きい糊代巾(C+δ)部分33,33に形成され、封帯を容器Pに装着状としたときに、容器用封帯1の両端開口部と容器Pとの間に生じる隙間を少なくし、外観上の違和感をできるだけ少なくなるようにした構造である。
【0044】
【実施例8】
同様に、図17の封帯用シート11の一方の糊代3側全幅を含む要部拡大平面図に示すものも、主糊代巾C部分となる糊代3の構造に特徴のある他の実施例によるものであり、所定巾の封帯用シート11の長さ寸法(L+2C+2α)が、容器用封帯1の両端開口部から夫々内側方向適宜範囲を除いた奥部を基準にして決定された上、容器用封帯1とするための糊代巾C部分となる糊代3の中、容器用封帯1の両端開口部から夫々内側方向適宜範囲までの部分41,41を、主糊代巾Cよりも小さい糊代巾(C−θ)部分34,34に形成され、封帯を容器Pに装着状とする際の余裕空間が所定の余裕空間とした奥部よりも大きめに形成され、容器用封帯1の開口部の容器Pへの被冠操作が更にし易くなるようにした事例である。
【0045】
【実施例9】
上記までの実施例2ないし8では、特に封帯用シート11の所定封帯長L寸法方向に直交する方向の巾寸法を特定するものではなく、対象とする容器Pの何れかの寸法(正確には封帯を巻掛け状に装着する方向に略直交する方向の寸法)と略同一としたものから、それよりも小さい巾としたもの、あるいはそれよりも大きくしたものの何れにあっても包含されるものであったのに対して、この実施例によるものでは、専らその縦寸法を大きくして、容器用封帯1の両端開口部側が、容器Pの小口側を封印するに足る十分な巾寸法となるようにしたものの代表的な実施例の一つである。
【0046】
即ち、図18の容器用封帯1を容器Pに完全に装着した直後の状態を示す裏側から見た全体斜視図、および図19の封帯によって包装を完成し終えた状態を示す裏側から見たものの全体斜視図に示されている如く、この実施例による封帯用シート11は、その巾が対象とする容器Pを超える寸法のものに形成され、容器Pに被冠状としたときに、容器用封帯1の両端開口部側所定範囲部分41,41が、図13のとおり、夫々当該容器Pよりも十分に突出状となるようにしたものとし、それら突出状とした筒状封帯1の両端開口部側所定範囲部分41,41を、通常の平板状の包装用紙で包んでしまうときのように、容器Pの小口用の折り畳み封印部分となるようにした上、最終的に、図19に示しているような状態にまで包装してしまうことができるようにした容器用封帯1であり、この事例によるものの場合、上記した実施例の何れをも採用可能とするものの、容器に対する当該封帯の密着性を良くするようにする上では、必ずしも図1や図10に示した外周部に補強リブが突出するような容器Pの場合には、その構造をうまく適用できない場合も有り得る。
【0047】
【作用】
上記のとおりの構成からなるこの発明の容器用封帯1とするシート素材は、印刷工程において締付け箇所用接着部範囲2および拡開用糊代範囲3,3の夫々に対し、熱可塑性樹脂からなるホットメルト接着剤を所定平面形となるように連続印刷することによって所定の接着剤印刷面を有するものとするものであり、このシート素材における接着剤印刷面同士を当接状として瞬間的な加熱処理を施すことにより、シート本体11の左右両端縁に対象形状に形成された締付け箇所用接着部範囲2および拡開用糊代範囲3,3同士を接着して筒状に形成されたものとすることができる。
【0048】
その製造の過程で、ロール状に巻き取られた長尺状の樹脂フィルムFを展開させながら、シート本体11一枚毎の印刷表示部を連続的に印刷すると共に、この通常の印刷工程と同時か、あるいはその前後何れかの工程において、接着剤を必要ヵ所に連続的に印刷してしまい、再度ロール状に巻き取るか、もしくは図2中の二点鎖線で示される縦方向寸法毎に裁断することにより、複数枚の封帯用シート11,11,……を製造することが可能であり、印刷後ロール状に巻き取られた樹脂フィルムFや、複数枚に裁断され、図3に示すように、形成された封帯用シート11,11,……は、いずれも接着剤が硬化しており、常温では粘着性や接着性等をもたないので通常のフィルム素材と同様に取り扱うことが可能である。
【0049】
図3中に示す、シート本体11の、封帯全巾寸法tWの左右端縁部における縦方向中央付近の締付け箇所用接着部範囲2,2、ならびに縦方向両端側の拡開用糊代範囲3,3,……の夫々の左右対象的に形成された接着剤印刷面同士を当接状とし、瞬間的に接着剤の溶融温度まで加熱することにより、図1中に示すような、筒状の容器用封帯1を形成したものとすることが可能であり、従前までの接着剤を用いないヒートシール性樹脂シートの接着工程に不可欠とされていた溶着部のみを加熱可能とする溶着専用の金型が不要となる。
【0050】
このように製造された容器用封帯1は、両開口部側の糊代部巾C,Cに、遊び巾α(寸法2α分)を有する拡開用糊代範囲3,3が形成されているので、図1中に示すとおり、容器Pに装着しようとした際には、図3中に示す、所定封帯長Lに寸法2α分を加えた開口周縁回り寸法に拡開された状態となり、容器Pの外周に容易に装着することが可能であり、容器Pの略中央部付近の装着位置まで移動させた後には、糊代部巾C,Cの範囲が、容器用封帯1の外周面に沿って折り畳まれる状態となって遊び巾α,αが閉鎖されると共に、両端開口部間の略中央付近に形成された締付け箇所用接着部範囲2が、当該容器用封帯1の内周長寸法を、容器Pの断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長に相当する所要封帯長Lとするよう規制し、容器P外周壁面に不用意にズレ動かない程度に確りと被着した状態に装着されたものとなる。
【0051】
容器用封帯1は、図4中に示すように、シート本体11の封帯全巾寸法tW左右縁部の中の一方端縁側のみに、巾1〜3mm程度の連続する折れ線状とした締付け箇所用接着部範囲2および拡開用糊代範囲3,3に、接着剤を印刷することにより、接着剤が印刷された糊代部巾C範囲に、なにも印刷処理されていない他方の糊代部巾Cの範囲を当接するよう折り重ねて加熱、接着処理することにより、少量の接着剤によって効率的に接着し、筒状に仕上げることが可能であり、図5中に示すように、締付け箇所用接着部範囲2,2,……を複数の小円形が点在したものとするよう設定し、さらに、シート本体11を筒状としたときの両端開口側に配置される拡開用糊代範囲3,3間が、互いに連続するよう接着剤を印刷したものとすることにより、接着された左右全縁部が確りと接着、封止されたものとなってしかも接着剤の使用量を削減できると共に、複数の締付け箇所用接着部範囲2,2,……が十分な包装強度を確保するものとなる。
【0052】
上記のとおりの構成からなるこの発明の容器用封帯1は、表現を変えて示すれならば、ポリプロピレンフィルム(OP)またはポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)等の熱溶着性をもたない合成樹脂フィルム(ポリエステルフィルム等の熱溶着の可能なプラスチックフィルムや商品名シュリンクのような熱収縮包材等を除く)や、薄紙等を、対象とする容器への封帯状態、即ち容器全体を包んでしまうようにするか、容器の両端側をどの程度残した状態に包むか等、封帯強度や表示部分の印刷面積、商品としての体裁その他を総合勘案して設定した所定巾であって、対象容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長に相当する所要封帯長Lとし、それに主糊代巾C,C部分と遊び巾αの二倍値を足した長さ寸法(L+2C+2α)に設定された図示しない長尺状樹脂フィルムに対し、その所定封帯長Lの外側となる両縁部の、等巾の主糊代巾C部分となる糊代3に拡張箇所用接着部2,2,2を加えた形状範囲の夫々に、熱溶着用のホットメルト接着剤を連続印刷し、接着剤の印刷工程と同時か、その前後の工程において必要箇所に商品名や商品情報、広告あるいは装飾等の印刷を施してしまう。
【0053】
その後、所定寸法毎に裁断して平板状の封帯用シート11を多数用意し、封帯用シート11の両端の接着剤印刷面同士を、互いに当接して瞬間的に溶着温度まで加熱することにより、主糊代巾C部分の糊代3に拡張箇所用接着部2,2,2を加えた形状範囲同士が、互いに接着されて筒形状の容器用封帯1が製造されるものとなる。長尺状樹脂フィルムFは、ホットメルト接着剤を連続印刷した後に直ちに裁断するのではなく、接着剤印刷面同士を互いに接着し、長尺筒状のものとした後に、所定寸法毎に輪切り状に裁断することにより、複数の容器用封帯1,1,……を製造することも可能である。
【0054】
これらの工程を経て平板状の封帯用シート11の両端側は、予定したとおり、主糊代巾C部分となる糊代3に拡張箇所用接着部2,2,2を加えた形状に接着されて外側に突出状となって「耳部」に形成され、図7に示してあるとおりの折り畳まれた状態の筒状封帯1が瞬時の中に完成してしまい、こうして完成した筒状封帯1,1,……は、所定枚数毎に重ねて一まとめにした状態で流通し、然るべき現場に搬入された後、作業者が一枚ずつ取り出しては折り畳まれている筒状封帯1を広げて適宜筒状とした上、その両端開口部の中の都合の良い側の開口部に、食品その他商品を既に詰め終わった容器Pの何れか一端側小口を差し込んでいって、当該容器Pに対する筒状封帯1の組合せ位置が予定された正しい関係となるようにするものである。
【0055】
その際、当該筒状封帯1が、補助溶着部2,2,2以外を通る閉鎖断面全周長を、(L+2α)を基準とする値となるようにしてあって、対象容器Pの断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長に相当する所要封帯長Lよりも2α分あるいはそれにγかθを加えるか、少なくともそれからβかδを差し引いた値分だけは大きめの閉鎖断面となるようにした両端開口部に形成されていることから、容器Pの筒状封帯1への差込み作業が、その分だけ楽になる上、一旦差し込み終えてしまうと、要所要所に配してある補助溶着部2,2,2では、その部分を通る閉鎖断面全周長が所要封帯長L、即ち、対象容器Pの断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長に相当するものとしてあって、その部分で確実に対象容器Pに密着状となって、所期の封帯としての機能を果たし得るものとなる。
【0056】
【効果】
以上のとおりの構成からなるこの発明の容器用封帯とするシート素材は、所要封帯長の左右縁部の、筒状とした際の縦方向両端開口側となる所定範囲に、遊び巾αを確保した拡開用糊代範囲、および縦方向両端開口間の略中央に相当する所定範囲に、容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長の縁部付近となる所定範囲に締付け箇所用接着部範囲を設定し、これら締付け箇所用接着部範囲および拡開用糊代範囲の夫々に接着剤を印刷して所定平面形の接着剤印刷面としたものであり、常温では粘着力や接着力を発揮せず、取扱いが容易であって複数枚を重ねて運搬、保管することが可能であり、必要に応じた枚数を準備して左右縁部の締付け箇所用接着部範囲ならびに拡開用糊代範囲同士を、当接状として加熱するかまたは光を照射することにより、瞬時に溶融、硬化して筒状の容器用封帯とするよう接着することができるので、製品管理や品質管理が容易になり、高品質な容器用封帯を効率的に生産、供給することができるものとなる。
【0057】
また、この発明の容器用封帯によれば、シート本体の所要封帯長の左右縁部の中、少なくとも何れか一方の縁部の、筒状とした際の縦方向両端開口側となる所定範囲に、遊び巾αを確保した拡開用糊代範囲、および縦方向両端開口間の略中央に相当する所定範囲に、容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長の縁部付近となる所定範囲に締付け箇所用接着部範囲を設定し、これら締付け箇所用接着部範囲および拡開用糊代範囲の夫々に、接着剤を連続的に印刷したものであって、ヒートシール性の樹脂フィルムに不可欠とされていた、溶着専用の金型が不要となり、印刷パターンを変更するだけで様々な接着面形状を実現可能とすることができる上、接着剤の使用量を必要最小限に抑えることができるものとなり、しかも、従前までのヒートシール性の樹脂フィルムでは、良好な透明性を確保することが困難であったが、接着剤を使用することにより、透明性の高い樹脂フィルムを使用することが可能となり、より品質の高い容器包装を実現可能とすることができるという秀れた効果を発揮できる。
【0058】
また、この発明の容器用封帯は、平板状の封帯用シートの両端側を、従前と何等変わらぬ手段により、単に主糊代巾部分となる糊代に拡張箇所用接着部が加えられた形状となるように規制して接着したものとするだけで、筒状封帯の両端開口部側が、予め対象容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長よりも大きく形成してあって、筒状封帯への容器の差込み作業はし易くなり、然るべき状態に封帯をし終えた段階には、筒状封帯の両開口部側所定範囲を除いた奥部の要所要所に設けてある拡張箇所用接着部により、同所を通る閉鎖断面全周長が、対象容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長に相当する所要封帯長となるようにしてあって、同所部分の封帯が対象容器表面に密着状としてしまい、封帯としての機能を確実に達成し得るものになって、差込み作業をし易くするためにその余の部分に遊び巾αを用意してある筒状封帯であっても簡単に容器から抜け出して封帯としての機能に支障を来す虞れが全く無いようにしてあることから、容器への封帯掛けが、簡便且つ経済的に実施し得るという極めて大きな特徴を有するものとなっている。
【0059】
したがって、従前までのように、抜け出さないように密着性を優先すれば容器の差込み作業に不都合を来し、逆に差込み易さを優先すれば封帯としての機能に支障を来してしまうといった弊害は完全に一掃され、また、差込み易さと密着性とを兼ね備えた熱収縮性フィルムを採用したもののように、包材自体が高価であるだけではなく、それに伴う設備でも熱トンネルその他を必要として、ランニングコストに加えて初期投資にも経済的負担が加わる結果、封帯そのものの単価が高くついてしまうといった問題も全く心配する必要がない上、更には、熱収縮による絵柄やバーコード等といった印刷部分の収縮変形を伴うことも全くないことから、正確な印刷面を維持できるだけではなく、裏印刷による鮮明な仕上がりも実現可能になるという利点が得られることになる。
【0060】
特に、この発明の最も基本的な構成を具体化した実施例1の容器用封帯1は、拡開用糊代範囲3から締付け箇所用接着部範囲2に至る段差状の構造とならざるを得ない部分を、緩やかな傾斜状とするよう形成したことにより、容器Pが遊び巾2αを有する拡開用糊代範囲3,3の接着部から、締付け箇所用接着部範囲2,2の接着部に差し掛かろうとするときに、引っ掛かりを阻止して、円滑に案内されるものとなり、容器用封帯1の装着作業性をさらに向上させて、引っ掛かりに起因する容器用封帯1の破れや皺の発生といったい不良を防止して包装作業の効率化と経済的負担の軽減とを実現するものである。
【0061】
実施例3および4に取り上げたこの発明の基本的な構成を具体化したものでは、何れも相互の密着性をより一層確実にするものとなり、実施例5に示した例のものでは、最初に筒状封帯1に容器Pを差込む作業を容易にしているだけではなく、封帯中途まで差し掛かった容器Pのさらなる差込み作業までも楽に実施できるようになるため、細長い容器への被冠操作をし易くするものになるという、夫々がより特徴的な効果が得られものとなっている。
【0062】
更に、実施例6のものでは、容器用封帯1を容器Pに被冠状としたときに容器Pとの間に生じる隙間を少なくし、容器Pの中心部分に相当する封帯の弛みを少なくすることができ、、実施例7によれば、封帯をし終えた後に筒状封帯1の両端開口部と容器Pとの間に生じる隙間を少なくし、外観上の違和感をできるだけ少ないものとなるようにし、実施例8に取り上げた事例のものでは、容器用封帯1を容器Pに被冠状とする際の余裕空間が所定の余裕空間とした奥部よりも大きめに形成され、容器用封帯1の開口部の容器Pへの被冠操作を更にし易くなるようにしたものとすることができるという効果が夫々に加わる外、実施例9のもののようにすることにより、包装紙を兼用したものとすることも可能になるという極めて実用的な効果までも得ることができる。
【0063】
叙述の如く、この発明の容器用封帯とするシート素材、およびそれから得られる容器用封帯は、その特徴ある新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、従前からのこの種の封帯に比較して、その封帯としての機能はもとよりのこと、製造ならびに取扱いが容易になって製品単価や容器の差込み作業性等の点で遥かに有利なものとなることから、厳しい経済環境の中でより一層のコストバランスの追求が続く各種商品業界は勿論のこと、それに深く係わる包材業界においても高い評価が得られるものになると同時に、一般消費者からも高く評価され、広く採用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の包装用封帯を代表する幾つかの実施例に基づくものを示している。
【図1】容器用封帯の装着作業例を示す斜視図である。
【図2】長尺状樹脂フィルムに接着剤を印刷する工程を示す平面図である。
【図3】裁断されたシート本体を示す平面図である。
【図4】左右縁の片側縁にのみ接着剤を印刷したシート本体の平面図である。
【図5】左右縁の片側縁にのみ接着剤を印刷したシート本体の平面図である。
【図6】この発明の封帯用シートの平面図である。
【図7】図6に示す封帯用シートを使って折り畳み、糊代を溶着した状態で平坦状としたものの平面図である。
【図8】図7中のA〜A断面図である。
【図9】図7中のB〜B断面図である。
【図10】対象とする容器の封帯とするために必要となる容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長Lを示すための縦断面図である。
【図11】上記図7の折り畳んだ状態から筒状に広げてなる筒状封帯の一方の開口部に、片開きプラスチック製容器を一部差込状にしたものの底面側から見た全体斜視図である。
【図12】他の実施例によるものの糊代および一部の拡張箇所用接着部を含む要部拡大平面図である。
【図13】上記図10と同様にして示す他の実施例によるものの要部拡大平面図である。
【図14】更に他の実施例による封帯用シートの一方の糊代側全幅を含む要部拡大平面図である。
【図15】同様に、他の実施例によるものの封帯用シートの一方の糊代側全幅を含む要部拡大平面図である。
【図16】同様に、他の実施例によるものの封帯用シートの一方の糊代側全幅を含む要部拡大平面図である。
【図17】同様に、他の実施例によるものの封帯用シートの一方の糊代側全幅を含む要部拡大平面図である。
【図18】更にまた、他の実施例によるものの、容器に完全に筒状封帯を掛け終えた直後の状態を示す裏側から見た全体斜視図である。
【図19】同封帯によって包装を完成し終えた状態を示す裏側から見たものの全体斜視図である。
【符合の説明】
1 容器用封帯
11 同 シート本体(封帯用シート)
2 締付け箇所用接着部範囲(拡張箇所用接着部)
3 拡開用糊代範囲(接着糊代範囲)
31 同 糊代巾(C−β)部分
32 同 糊代巾(C+γ)部分
33 同 糊代巾(C+δ)部分
34 同 糊代巾(C−θ)部分
4 縦長寸法範囲
41 同 内側方向適宜範囲(開口部側所定範囲部分)
42 同 奥部
C 糊代部巾
α 遊び巾
L 所定封帯長
tW 封帯全巾寸法
S 縦方向所定寸法
F 長尺状樹脂フィルム
CL 裁断位置(二点鎖線)
P 容器(包装の対象となる容器)
Claims (14)
- 対象とする容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長を所要封帯長L、その左右側縁に設ける糊代部巾Cとした(L+2C)を全巾寸法とし、その長手方向を、対象とする容器の胴部に応じた単位縦寸法Sの整数倍またはそれに適宜端数を加えて長尺とした長さ寸法のシート本体に対し、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部には、少なくとも左右何れか一方の糊代部に形成する接着剤印刷面が、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけを除いた部分の全体または要所要所に、糊代部巾C全巾とするか、あるいは、実質的に糊代部巾C全巾に相当する締付け箇所用接着部とし得る形状の平面形からなるものに形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなるものとしたことを特徴とする容器用封帯とするシート素材。
- 接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾であって、それらの間の締付け箇所用接着部を糊代部巾C全巾とするか、あるいは、実質的に糊代部巾C全巾に相当するものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる、請求項1記載の容器用封帯とするシート素材。
- 接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾であって、それらの間の締付け箇所用接着部には、その巾方向シート本体端縁から遊び巾αを除いた残余の部分に相当する等巾のものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる、請求項1記載の容器用封帯とするシート素材。
- 接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾であって、それらの間の締付け箇所用接着部は、糊代部巾C全巾に渡って分散状配置とし、実質的に糊代部巾C全巾に相当するものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる、請求項1記載の容器用封帯とするシート素材。
- 接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、シート本体長手方向全長に渡って、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾とし、拡張箇所用接着部となるシート本体長手方向における両端所定範囲部分を除いた締付け箇所用接着部範囲部分要所要所に、前記等巾部分から内側に向けて突出してその頂部までが糊代部巾C全巾に相当するものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる、請求項1記載の容器用封帯とするシート素材。
- 接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、シート本体長手方向全長に渡って、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾とし、拡張箇所用接着部となるシート本体長手方向における両端所定範囲部分を除いた締付け箇所用接着部範囲部分要所要所に、前記等巾部分から内側に向けて突出してその頂部までが糊代部巾C全巾をやや超えたものとし、それら糊代部巾C全巾を超えた部分の面積を小さめのものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる、請求項1記載の容器用封帯とするシート素材。
- 接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾であって、それらの間の締付け箇所用接着部は、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を前記等巾寸法よりも小さい等巾とし、該等巾部分の要所要所から内側に向けて突出してその頂部までが糊代部巾C全巾に相当するものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる、請求項1記載の容器用封帯とするシート素材。
- 接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾であって、それらの間の締付け箇所用接着部は、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を前記等巾寸法よりも大きく且つ糊代部巾Cよりも小さい等巾とし、該等巾部分の要所要所から内側に向けて突出してその頂部までが糊代部巾C全巾に相当するものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる、請求項1記載の容器用封帯とするシート素材。
- 接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、最大箇所でも糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた寸法巾内に納まる範囲内のものとして、シート本体長手方向における両端に向けて夫々傾斜したものとして形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる、請求項1記載の容器用封帯とするシート素材。
- 接着剤印刷面の平面形が、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部の、拡張箇所用接着部とするシート本体長手方向における両端所定範囲部分だけが、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、最大箇所でも糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた寸法巾内に納まる範囲内のものとして、シート本体長手方向における両端に向けて夫々傾斜させていき、シート本体長手方向における両端においては一部接着剤印刷面を有しない形状のものに形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる、請求項1または9何れか記載の容器用封帯とするシート素材。
- 糊代部における接着剤印刷面は、シート本体長手方向全長に渡ってその糊代部巾C全巾の平面形のものに形成された上、巾方向シート本体端縁からの巾寸法を糊代部巾C全巾から遊び巾αを差し引いた等巾とする両拡張箇所用接着部範囲部分であって、当該遊び巾αに相当する箇所全体に、遊び巾αを等巾寸法とする接着剤不活性化印刷面を重ね印刷してなるものに形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる、請求項1、2、5または6何れか記載の容器用封帯とするシート素材。
- 接着剤印刷面における接着剤が、一液型であって熱、光等に反応する化学反応型接着剤によるものとした、請求項1ないし11何れか記載の容器用封帯とするシート素材。
- 対象とする容器の断面外周輪郭形状全体を内包状にする最小閉鎖断面形の断面全周長を所要封帯長L、その左右側縁に設ける糊代部巾Cとした(L+2C)を全巾寸法とし、その長手方向を、対象とする容器の胴部に応じた単位縦寸法Sの整数倍またはそれに適宜端数を加えて長尺とした長さ寸法のシート本体に対し、各単位縦寸法S範囲内のシート本体部分における糊代部には、少なくとも左右何れか一方の糊代部に形成する接着剤印刷面が、その巾方向シート本体端縁からの巾寸法を、拡張箇所用接着部となるシート本体長手方向における両端所定範囲部分を除いた部分の全体または要所要所に、糊代部巾C全巾とするか、あるいは、実質的に糊代部巾C全巾に相当する締付け箇所用接着部とし得る形状の平面形からなるものに形成されていて、長尺のシートの長手方向全長に渡ってそれら単位縦寸法S範囲毎の接着剤印刷面が繰り返し模様の如くに形成されてなる容器用封帯とするシート素材を、その長手方向に単位縦寸法S範囲部分を連続状としたままで対応する糊代部同士を合掌状に当接、接着してから、隣接する単位縦寸法S部分相互間で連続した状態となっている拡張箇所用接着部を、全てそのシート本体長手方向中央箇所で切断し、糊代部の切断側両端所定範囲の拡張箇所用接着部と、その間の締付け箇所用接着部とで繋がった筒状のものに形成されてなるものとしたことを特徴とする、請求項1ないし12何れか記載のシート素材から得られる容器用封帯。
- 接着剤印刷面における接着剤が、一液型であって熱、光等に反応する化学反応型接着剤によるものとした、請求項13記載の容器用封帯。
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