JP4244799B2 - パイロット噴射制御装置 - Google Patents
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Description
ロット噴射条件及び第2パイロット噴射条件を決定するとともに、これら第1パイロット噴射条件及び第2パイロット噴射条件に対して前記補正係数による重み付けに基づいてパイロット噴射条件を決定する決定手段とを備えることを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、失火が発生したときの運転条件を基準値とし、この基準値に対する現在の運転条件の乖離度に基づく補正係数を算出する。そして、第1パイロット噴射条件と第2パイロット噴射条件に対して、補正係数による重み付けに応じたパイロット噴射条件を算出する。このため、基準となる運転条件と現在の運転条件との乖離度に応じて適切なパイロット噴射条件を決定することができる。また、失火が生じる度に基準となる運転条件が更新されるので、その時の運転条件を基準とすることができる。従って、運転条件が変化した場合においても、その変化に迅速に追従して、効率的に失火を抑制することができる。また、例えば、各内燃機関の特性のバラツキや燃料性状などの運転条件を加味して効率的に失火を抑制することができる。
噴射条件は、前記パイロット噴射量である。このため、環境条件に応じて、パイロット噴射量を変更することにより、効率的に失火を抑制することができる。
図1は、本実施形態における燃料噴射制御装置を示す概略構成図である。
更に、クランクシャフトに設けられたパルサ(図示略)の近傍には、NEセンサ26及び加速度センサ27が設けられている。このNEセンサ26は、クランクシャフトの時間当たりの回転数NEを測定するためのセンサである。加速度センサ27は、ディーゼルエンジン1によって駆動される車体の加速度を測定するためのセンサである。
更に、車体には、公知のトランスミッション30が設けられている。このトランスミッション30には、シフトポジションセンサ31と、車速センサ32とが設けられている。シフトポジションセンサ31は、トランスミッション30のシフト状態を検出する。車速
センサ32は、トランスミッション30の出力軸の回転数から車速を検出する。
この処理においては、パイロット噴射量を決定するための2つのマップを用いる。この2つのマップは、図3に示す最良の運転条件下におけるパイロット噴射量決定マップと、図4に示す最悪の運転条件下におけるパイロット噴射量決定マップである。ここで、「最良の運転条件」は、環境条件(水温、吸気温及び大気圧など)、燃料性状、及びディーゼルエンジン1の特性から、最も失火が生じ難い条件であり、第1パイロット噴射条件に相当する。また、「最悪の運転条件」は、環境条件、燃料性状及びディーゼルエンジン1の特性から、最も失火が生じやすい条件のことであり、第2パイロット噴射条件に相当する。すなわち、図3に示すパイロット噴射量決定マップは第1の関数、図4に示すパイロット噴射量決定マップは第2の関数をそれぞれ表したものである。
まず、図2に示すように、ECU50は、失火が発生したか否かを判断する(ステップS11)。本実施形態では、ECU50は、アクセル開度ACCPFの変化が増加しており、かつエンジン回転数(NE)の変化が急激に失速している場合に失火が発生していると判断する。すなわち、
ACCPF’≧0・・・(1)
NE’’>a・・・(2)
の2式を満足したときに、ECU50は失火が発生しているとする。なお、ここで、aは定数であり、「’」は時間微分を表わす。
N0≦NE≦N1・・・(3)
Qplfin<Qplmax・・・(4)
の2式が成立したときに、ECU50は前提条件が成立したと判断する。ここで、N0,N1は定数であり、N0〜N1は、本制御処理を行うことによりディーゼル失火を効果的に抑制できる回転数の範囲である。
Qplfin=Ki×Qpl+(1−Ki)×Qplmax・・・(5)
本実施形態では、補正係数Kiの初期設定値は「0」の設定されているため、最終パイロット噴射量Qplfinは第2パイロット噴射量Qplmaxとなる。そして、ECU50は、決定された最終パイロット噴射量Qplfinを用いてパイロット噴射を行う。
そして、ディーゼルエンジン1が停止されていない場合(ステップS21において「NO」の場合)には、ECU50は、ステップS11に戻って処理を継続する。
一方、失火が生じ(ステップS11において「YES」の場合)、かつ前提条件が成立した場合(ステップS12において「YES」の場合)には、ECU50は、基準値である基準水温thw0、基準吸気温tha0及び基準大気圧pa0を設定する(ステップS17)。具体的には、ECU50は、水温センサ21、吸気温センサ24、大気圧センサ28から取得した現在の水温thw、吸気温tha、大気圧paの各値を、それぞれ基準水温thw0、基準吸気温tha0及び基準大気圧pa0として設定する。
・・・(6)
ここで、A,B,Cは係数であり、thwは現在の水温、thaは現在の吸気温、paは現在の大気圧である。なお、本実施形態においては、thw−thw、tha−tha0、pa−pa0が、基準値と現在の運転条件との乖離度に相当する。また、算出される補正係数Kiは、「0」〜「1」の範囲の値を用いる。更に、係数A,B,Cは、水温thw、吸気温tha及び大気圧paが取り得る値を考慮して、失火が生じないような条件を経験に基づいて決定されている。
更に、エンジンが停止されない場合(ステップS21において「NO」の場合)、ECU50は、ステップS11から再び処理を繰り返す。このとき、失火が発生しておらず(ステップS11において「NO」の場合)又は失火は発生しているが前提条件が成立していない場合(ステップS12において「NO」の場合)には、基準値が設定されているか否かを判断する(ステップS13)。
次に、算出される最終パイロット噴射量Qplfinの値を、具体的な数値を用いて説明する。ここで、例えば、算出された補正係数Kiが「0.2」と算出された場合を想定する。そして、このときのエンジン回転数がNE1、負荷がQ1であったとする。ECU50は、まず図3に示すマップからエンジン回転数NE1と負荷Q1の座標にある点Dにおける第1パイロット噴射量Qplの値を取得する。また、ECU50は、図4に示すマップからエンジン回転数NE1と負荷Q1の座標にある点Fにおける第2パイロット噴射
量Qplmaxを取得する。このとき、点Dにおける第1パイロット噴射量Qplが「2」であり、点Fにおける第2パイロット噴射量Qplmaxが「4」であったと仮定する。この場合には、これらパイロット噴射量を上記(5)式に代入することにより、
Qplfin=Ki×Qpl+(1−Ki)×Qplmax
=0.2×2+(1−0.2)×4=3.6
が求められる。従って、この場合、ECU50は、「3.6」の最終パイロット噴射量Qplfinで噴射を行うように電磁弁3を制御する。
Qplfin=Ki×Qpl+(1−Ki)×Qplmax
=0.2×0+(1−0.2)×5=4
となる。従って、この場合には、ECU50は、「4」の最終パイロット噴射量Qplfinで噴射を行うように電磁弁3を制御する。
・本実施形態では、失火が発生するたびに、その失火が発生したときの環境条件(水温thw、吸気温tha及び大気圧pa)を基準値と設定した(ステップS17)。そして、この運転条件の変化(乖離度)に基づいて、現在の運転条件における、最悪条件と最良条件の間の補正係数Kiを算出した(ステップS18)。そして、この補正係数Kiに基づいて、第2パイロット噴射量Qplmaxと第1パイロット噴射量Qplとから最終パイロット噴射量Qplfinを算出した。このため、環境条件等を加味して、効率的にパイロット噴射量を決定し、失火を抑制することができる。
り、第2パイロット噴射量が運転状態に対して最大のパイロット噴射量である。最終パイロット噴射量は、第1パイロット噴射量と第2パイロット噴射量の間で調節されるため、広い範囲で条件が変化しても、その条件に適用することができる。従って、パイロット噴射量を調整して、失火の発生を抑制することができる。
○上記実施形態においては、補正係数Kiの初期設定値を「0」とした。これに代えて
、補正係数Kiの初期設定値として、前回のトリップ(エンジンを起動してから停止するまでの1回の連続運転)のときに多用された補正係数Kiや、前回のトリップにおける最後の補正係数Kiを用いてもよい。具体的には、現在のトリップで多用された補正係数Kiや最終の補正係数Kiを、ECU50に次回の初期設定値として記憶させる。前回のトリップにおける補正係数Kiを使用することにより、ディーゼルエンジン1の個々の特性や燃料性状など長期にわたって変動しない条件を考慮した補正係数Kiに早期にすることができる。また、エンジンが起動してから補正係数Kiが最適値となるまでの時間を短くして、失火頻度を抑えることができる。
(a)前記運転条件は、前記内燃機関の経年変化係数、内燃機関の個体差係数の少なくとも1つ以上の条件を含んで構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のパイロット噴射制御装置。
前記決定手段は、前記補正係数を用いて、前記第1パイロット噴射量と、前記第2パイロット噴射量との間のパイロット噴射量を算出することを特徴とする請求項3に記載のパイロット噴射制御装置。
前記決定手段は、前記傾向度と第1パイロット噴射量との積と、1から前記補正係数を減算した値と第2パイロット噴射量との積と、の和によって、前記パイロット噴射量を算出することを特徴とする請求項3〜8、前記(a)、(b)のいずれか1つに記載のパイロット噴射制御装置。
ことができる。
従って、この(g)に記載の発明によれば、その時々の運転条件を考慮して失火を効率的に抑えることのできる内燃機関を提供することができる。
w…水温、thw0…基準水温、50…パイロット噴射制御装置としての電子制御装置。
Claims (8)
- 燃料のメイン噴射に先立って行うパイロット噴射を制御する内燃機関のパイロット噴射制御装置であって、
機関運転状態に基づいて第1パイロット噴射条件を設定するための第1の関数、並びに同機関運転状態に基づいて第2パイロット噴射条件を設定するための第2の関数を記憶する記憶手段と、
失火が発生する度に、その失火が発生したときの運転条件を基準値として設定する設定手段と、
前記基準値と現在の運転条件との乖離度を算出し、この乖離度に基づいて補正係数を算出する算出手段と、
前記各関数に基づいて現在の機関運転状態に対応する第1パイロット噴射条件及び第2パイロット噴射条件を決定するとともに、これら第1パイロット噴射条件及び第2パイロット噴射条件に対して前記補正係数による重み付けに基づいてパイロット噴射条件を決定する決定手段と
を備えることを特徴とするパイロット噴射制御装置。 - 前記運転条件は、冷却水温度、吸気温度、大気圧の少なくとも1つ以上の条件を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のパイロット噴射制御装置。
- 前記第1パイロット噴射条件及び前記第2パイロット噴射条件は、パイロット噴射量であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパイロット噴射制御装置。
- 前記第2パイロット噴射条件としてのパイロット噴射量は、最大のパイロット噴射量であって、
前記決定手段は、前記基準値を設定したときに、前記パイロット噴射条件として前記第2パイロット噴射条件のパイロット噴射量を用いることを特徴とする請求項3に記載のパイロット噴射制御装置。 - 前記設定手段は、前記失火が発生し、かつ所定の前提条件が成立したときにのみ、前記基準値を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のパイロット噴射制御装置。
- 前記決定手段は、前記補正係数の初期設定値を保持し、
前記内燃機関を起動して前記失火が発生するまでは、前記初期設定値を用いてパイロット噴射条件を決定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のパイロット噴射制御装置。 - 前記補正係数の初期設定値は、前回の運転時に用いた補正係数に基づいて算出される値を用いることを特徴とする請求項6に記載のパイロット噴射制御装置。
- 前記補正係数の初期設定値は、前記内燃機関の冷却水の温度に基づいて算出される値であることを特徴とする請求項7に記載のパイロット噴射制御装置。
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