JP4244604B2 - 電子機器及び制御方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定種類のICカードが装着されたとき、装着されたICカードを装着位置にロックする電子機器及びこの電子機器の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ノート型のパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital(Data) Assistants)等の小型又は携帯型の情報処理装置には、機能拡張モジュールとなるICカードが装着できるものがある。機能拡張モジュールとして用いられるICカードには、フラッシュメモリ等の記憶素子を内蔵したメモリ用ICカード、CCD(Charge-Coupled Devices)等の撮像素子が設けられたカメラ用ICカード、他の情報処理装置と無線通信をするためアンテナ素子等を内蔵した無線通信用ICカード等がある。これらICカードは、同じ装着部に装着することができるように、それぞれ特有の機能を具現化した部分を除き、外形形状、大きさ、インタフェース等が統一されている。
【0003】
メモリ用ICカードは、カード本体内に記憶素子、制御回路等が内蔵されており、情報処理装置の装着部は、このメモリ用ICカードと略同じ大きさに形成されている。したがって、メモリ用ICカードは、情報処理装置の装着部に装着されたとき、ほぼ全体が情報処理装置に収納される。これに対して、カメラ用ICカードは、被写体の撮像を行うため、装着部に装着されたとき、カメラ部分を情報処理装置より外部に臨ませる必要がある。また、無線通信用ICカードも、他の情報処理装置に対してデータを発信し、また、他の情報処理装置より発信されたデータを受信する必要があることから、アンテナ素子が内蔵された部分を情報処理装置の外部に臨ませる必要がある。すなわち、カメラ用ICカードや無線通信用ICカードは、メモリ用ICカードより大きく形成され、情報処理装置の装着部に装着されたとき、特有の機能を具現化した部分が装着部より外部に突出し外部に臨まされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カメラ用ICカード、無線通信用ICカード等が装着された状態で情報処理装置を使用したときには、誤操作により又は何かに引っかかって情報処理装置の装着部より外れてしまうことがある。また、カメラ用ICカード、無線通信用ICカード等は、メモリ用ICカードに比べて撮像素子やアンテナ素子等が設けられており重いことから、装着部より外れ易くもなる。ホスト機器である情報処理装置と装着部に装着されているICカードとの間でデータ通信を行っているときに、装着部に装着されているICカードが外れてしまうと、通信しているデータを確実に転送することができなくなってしまう。また、不用意に装着部より外れると、ICカードやICカードが接続される装着部に設けられたコネクタが、故障してしまうこともある。
【0005】
また、メモリ用ICカードも、高容量化が図られており、高価なものとなってきている。メモリ用ICカードも、ホスト機器である情報処理装置とデータ通信を行っているときに、装着部より外されると、通信しているデータを確実に転送することができなくなってしまう。
【0006】
特に、ホスト機器が携帯型情報処理装置であるとき、携帯型情報処理装置は、手で把持して使用されたり、鞄の中に収納されたりと様々な状態で使用されることから、装着部に装着されているICカードが不用意に装着部より外れ易い。
【0007】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、装着部に装着されたICカードを装着位置にロックし、誤ってICカードが装着部より外れてしまうことを防止することができる電子機器及び電子機器の制御方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の目的は、特定のICカードが装着部に装着されたことをを検出したとき、その装着された特定種類のICカードを装着位置にロックし、誤ってICカードが装着部より外れてしまうことを防止することができる電子機器及びこの電子機器の制御方法を提供することにある。
【0009】
更に、本発明の目的は、ICカードを装着部にロックするロック部が手動であるとき、ロックを行うようにユーザに対して警告を行い、アンロックの状態でICカードが使用されることを防止する電子機器及び電子機器の制御方法を提供することにある。
【0010】
更にまた、本発明の目的は、ICカードの装着部へのロックを電動で自動的に行い、操作性の向上を図ることができる電子機器及び電子機器の制御方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子機器は、上述した課題を解決すべく、機器本体と、上記機器本体の一部に設けられ、少なくとも挿入側の外形形状及び大きさを共通にする複数種類のICカードが選択的に挿入される挿入口と、上記挿入口に連続して上記機器本体内に設けられ、上記挿入口より挿入されたICカードが装着される装着部と、上記装着部に装着されたICカードを装着位置に保持するカード保持部と、上記カード保持部が上記ICカードを保持している状態にロックするロック部と、上記ロック部が上記カード保持部をロックしている状態とロックしていない状態とに切り換える切換操作部を備える。
また、機器本体と、上記機器本体の一部に設けられ、少なくとも挿入側の外形形状及び大きさを共通にする複数種類のICカードが選択的に挿入される挿入口と、上記挿入口に連続して上記機器本体内に設けられ、上記挿入口より挿入されたICカードが装着される装着部と、上記装着部に装着されたICカードを装着位置に保持するカード保持部と、上記カード保持部が上記ICカードを保持している状態にロックするロック部と、上記ロック部を、上記カード保持部をロックしていない状態からロックしている状態に切り換える駆動部を備える。
【0012】
また、本発明に係る電子機器は、上述した課題を解決すべく、機器本体と、機器本体の一部に設けられ、少なくとも挿入側の外形形状及び大きさを共通にする複数種類のICカードが選択的に挿入される挿入口と、挿入口に連続して機器本体内に設けられ、挿入口より挿入されたICカードが装着される装着部と、装着部に装着されたICカードの種類を判別する判別部と、判別部が特定種類のICカードを検出したとき、装着部に装着された特定種類のICカードを装着位置にロックするロック部と、ロック部が特定のICカードを装着部の装着位置にロックしているかどうかを検出する検出部と、検出部が、ロック部が特定のICカードを装着部の装着位置にロックしていないことを検出したとき、警告を行う警告手段とを備える。
【0013】
更に、本発明に係る電子機器は、上述した課題を解決すべく、機器本体と、機器本体の一部に設けられ、少なくとも挿入側の外形形状及び大きさを共通にする複数種類のICカードが選択的に挿入される挿入口と、挿入口に連続して機器本体内に設けられ、挿入口より挿入されたICカードが装着される装着部と、装着部に装着されたICカードの種類を判別する判別部と、判別部が特定種類のICカードを検出したとき、装着部に装着された特定種類のICカードを装着位置にロックするロック部と、判別部が特定種類のICカードを検出したとき、ロック部を、特定のICカードを装着部の装着位置にロックする状態にする駆動部とを備える。
【0014】
更にまた、本発明に係る電子機器の制御方法は、上述した課題を解決すべく、ICカードが装着されたことを検出するステップと、装着されたICカードの種類を検出するステップと、特定種類のICカードを検出したとき、装着部に装着された特定種類のICカードが装着位置にロックするステップとを有する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電子機器が適用されたPDA(Personal Digital(Data) Assistants)について図面を参照して説明する。図1に示すように、本発明を適用したPDA1は、全体の大きさが手のひらで把持できる程度に形成されている。このPDA1は、略矩形の筐体2を有し、この筐体2の一方の主面には、表示部14を構成するとともに、ペン型の指示装置3によって筆圧を感知し、操作入力を行うことができるタブレット4が設けられている。また、筐体2には、一方の主面のタブレット4及び表示部14の近傍及び側面に、複数の押し釦からなる操作部5が設けられている。複数の押し釦は、主電源をオンオフする電源釦、ICカード8を装着部にロックするロック釦、カーソル位置を変更するための操作釦等である。更に、筐体2の前面には、機能拡張モジュールとなるICカード8が挿入される挿入口6が設けられ、更に、この挿入口6に連続してICカード8の装着部7が設けられている。
【0016】
このPDA1では、装着部7に様々な機能を有するICカード8を装着することができる。例えば、装着部7にカメラ用ICカード8が装着されたとき、PDA1は、カメラ用ICカードのカメラ部分で撮影した画像データを、記憶部に保存することができる。また、PDA1は、GPS(Global Positioning System)用ICカード8が装着されたとき、GPS用ICカードから入力された緯度経度情報を、表示部14に表示されている地図情報に重畳し、ナビゲーション装置として使用することもできる。また、PDA1は、無線通信用のICカード8が装着部7に装着されたとき、他の通信機器と無線通信を行い、データのやり取りを行うことができる。
【0017】
次に、このPDA1の回路構成について説明すると、図2に示すようにこのPDA1は、通常のコンピュータとほぼ同様な構成を有しており、制御プログラムが格納されたROM(Read Only Memory)11と、プログラムや処理データがロードされるRAM(Random Access Memory)12と、データを保存する記憶部13と、処理情報等を表示する表示部14と、ペン型の指示装置3によって筆圧を感知し、操作入力を行うタブレット4と、複数の押し釦から構成される操作部5と、楽曲データ等の音声データの記録再生処理を行う記録再生処理部15と、再生処理された音声データを放音するスピーカ16と、音声データ等が入力される入力部17と、ICカード8が装着されるICカードインタフェース(以下単にICカードI/Fという。)18と、全体の動作を制御する制御部19とを備え、これらがバス20を介して接続されている。
【0018】
ROM11は、BIOS(Basic Input Output System)、オペレーティングシステム等の制御プログラム等が保存されている。このROM11は、例えばフラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の書換可能な記憶素子で構成され、格納されている制御プログラムをアップデートできるように設けられている。記憶部13は、例えばフラッシュメモリ、EEPROM、ハードディスク等の書換可能な記憶素子で構成され、入力部17やICカードI/F18から入力されたデータを保存する。表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成されている。
【0019】
記録再生処理部15は、入力部17やICカードI/F18より入力されたデータに対して、記憶部13に保存する際の記録処理を施すと共に、記憶部13に保存されているデータを再生する際の再生処理を施す。例えば、記録再生処理部15は、入力部17やICカードI/F18より楽曲データが入力されたとき、ATRAC3(Adaptive Transform Acoustic Coding 3:商標)、MPEG−2AAC(Motion Picture Expert Group 2 Advanced Audio Coding:商標)、MP3(MPEG-1 Audio Layer3:商標)、TwinVQ(Transform-Domain Weighted Interleave Vector Quantization:商標)、MS Audio(WMA:Windows Media Audio:商標)、Ogg Vorbis(商標)等の方式でエンコードし、エンコードした楽曲データを記憶部13に保存できるようにする。また、記録再生処理部15は、記録部13に保存されている楽曲データを再生するとき、記憶部13より読み出した上述した方式でエンコードされているデータをデコードし、更にディジタルデータをアナログデータに変換してスピーカ16に出力する。スピーカ16は、アナログデータに変換された楽曲データを、再生音に変換して放音する。なお、音声データの出力手段としては、スピーカ16の他に、イヤホンやヘッドホンであってもよい。
【0020】
入力部17は、例えば筐体2の側面等に設けられた入力端子を有し、有線又は無線で接続された外部機器からディジタル又はアナログのデータが入力され、入力されたデータを記録再生処理部15に出力する。
【0021】
ICカードI/F18は、シリアル/パラレル・パラレル/シリアルインタフェース(以下、S/P・P/Sインタフェースという。)を有し、ICカード8とデータ通信を行う。このICカードI/F18には、PDA1の機能を拡張するために種々の機能を有するICカード8が接続される。具体的に、ICカードインタフェース18には、メモリ用ICカード、カメラ用ICカード、無線通信用ICカード等がシリアルインタフェース又はパラレルインタフェースで接続される。ICカードI/F18は、カメラ用ICカードが接続されたとき、カメラ用ICカードで撮影された画像データが入力され、入力された楽曲データを記憶部13に保存する。また、ICカードI/F18は、メモリ用ICカードが接続されたとき、メモリ用ICカードがPDA1の外部記憶装置として機能し、記憶部13に保存されているデータをメモリ用ICカード8に保存し、また、メモリ用ICカードに保存されているデータを読み出し、表示部14やスピーカ16より出力する。更に、ICカードI/F18は、無線通信用ICカードが接続されたとき、ブルートゥース(Bluetooth)、赤外線を用いるIrDA(Infrared Data Association)、IEEE802.11a/b等の方式で外部機器とデータ通信を行うことができるようにする。更に、GPS用ICカードが接続されたとき、ICカードI/F18は、GPS衛星との距離を割り出してPDA1の絶対位置情報を算出することができるようにする。
【0022】
制御部19は、CPU(Central Processing Unit)等で構成され、PDA1の全体の動作を制御する。制御部19は、ROM11に格納されているプログラムに基づいて、演算処理を行い、例えば、ICカードI/F18にICカード8が接続されたとき、ICカード18の種類を検出し、ICカードの種類に応じたデータ通信を行う。
【0023】
ここで、筐体2の挿入口6より挿入されて装着部7に装着されるICカード8について図3を参照して説明する。ここで説明するICカード8は、GPS用ICカードであり、合成樹脂をモールド成型した筐体を構成する略矩形板状のカード型接続部21を有する。このカード型接続部21には、制御回路等が構成された一又は複数の半導体素子が実装されたプリント配線基板が内蔵されている。カード型接続部21の前面側の一方のコーナ部には、PDA1の挿入口6への挿入方向を容易に判別することができるようにするため面取り部22が設けられ、また、この面取り部22が設けられたコーナ部の裏面には、窪み部22aが設けられている。面取り部22や窪み部22aは、ICカード8をPDA1の装着部7に装着する際の装着位置規制部となる。また、カード型接続部21の面取り部22aが設けられた側の側面には、底面側が開放された脱落防止用凹部23が設けられている。この脱落防止用凹部23には、後述するコネクタ41のイジェクト部材45に設けられた弾性片からなるカード保持片49の係合突部49aが係合される。
【0024】
カード型接続部21の一方の短辺側、すなわち前面側の下面には、PDA1の挿入口6への挿入端となる前面から底面に亘るように、複数の接点26からなる端子部24が形成されている。端子部24は、各接点が仕切壁で区画されており、仕切壁で区画された係合凹部25の底面に接点26が設けられている。各係合凹部25は、接点26が底面に設けられることで、各接点26を保護している。また、各係合凹部25は、カード型接続部21の前面側及び底面側が開放され、PDA1の装着部7側の接続端子が進入し、各接続端子が各接点26に圧接されることで、電気的に接続される。
【0025】
なお、接点26は、例えば10本設けられ、少なくともシリアルプロトコルバスステート信号BS用の接点、シリアルクロックSCLK用の接点、シリアル又はパラレル通信を行うための一又は複数のデータ用の接点、ICカード8が装着部7に装着されたことを検出するための挿入検出用の接点、ICカード8に対して電源供給をするための電源供給用の接点等を有する。
【0026】
以上のように構成されているカード型接続部21は、PDA1の装着部7に収納される部分であり、ICカードの機能を問わず、大きさや外形形状が同じ部分である。このカード型接続部21の背面側には、GPS本体部27を介してアンテナ部28が設けられている。GPS本体部27とアンテナ部28とは、ICカード8がPDA1の装着部7に装着されたとき、GPS信号を受信するため外部に臨まされる。また、GPS本体部27には、アンテナ部28がヒンジ部29を介して取り付けられいる。アンテナ部28は、ヒンジ部29を介して取り付けられることで、GPS衛星を検出し易いように角度調整を行い易いようになっている。
【0027】
このように構成されたGPS用ICカード8の回路構成について図4を参照して説明する。このGPS用ICカード8は、GPS衛星を検出するためのアンテナ31と、アンテナ31で受信した信号に対して受信処理を施すGPS信号処理部32と、GPS信号より測位演算する測位演算処理部33とを備えることにより、GPS機能を実現している。アンテナ31は、例えば上記アンテナ部28に設けられ、GPS信号処理部32と測位演算処理部33とは、GPS本体部27に設けられている。
【0028】
また、GPS用ICカード8は、ホスト機器となるPDA1とデータ通信を行うため、PDA1との間でデータのやり取りをするためのシリアル/パラレル・パラレル/シリアルインタフェース(以下、S/P・P/Sインタフェースという。)34と、データの書き込み又は読み出しのための各種パラメータを有するレジスタ35と、データを一時的に記憶するページバッファ36と、データの書き込み又は読み出しを制御する制御部37とを備え、これらは、他の機能のICカード8と共通部分となるカード型接続部21に設けられている。
【0029】
GPS信号処理部32は、複数のGPS衛星からアンテナ31が受信した各GPS信号の周波数変換を行った後、各GPS信号を測位演算制御部33に出力する。測位演算制御部33は、受信したGPS信号よりICカード8の位置を検出する。具体的には、アンテナ31は、複数のGPS衛星からの高精度な時間信号を含んだ電波を受信し、GPS信号処理部32は、アンテナ31で受信された受信信号に復調等の処理を施して時間信号を再生し、この時間信号を測位演算制御部33に供給する。
【0030】
測位演算制御部33は、時間信号に基づいて各GPS衛星までの距離を割り出し、それらの距離を半径として各GPS衛星の絶対位置からの球面の交点として求められるICカード8の緯度及び経度を検出する。そして、測位演算制御部33は、このICカード8の緯度経度情報を、制御部37に出力する。
【0031】
レジスタ35は、データの書き込み又は読み出しのための各種パラメータを格納しており、例えば、GPS用ICカードを示す識別データが格納されている。この識別データは、ICカード8がPDA1の装着部7に装着されたとき、最初に読み出され、PDA1が装着部7に装着されたICカードがGPS用であることを認識することができるようにする。
【0032】
制御部37は、ICカード8がPDA1の装着部7に装着されると、S/P・P/Sインタフェース34を介して緯度経度情報をPDA1に送信する。そして、緯度経度情報を受信したPDA1は、表示部14にICカード8の現在位置を表示する。
【0033】
GPS用ICカード8は、PDA1からの要求に応じて、シリアルプロトコルバスステート信号BSとシリアルクロックSCLKに従って、先ず、レジスタ35の識別データをPDA1に出力する。PDA1は、ICカード8から読み出した識別データにより、装着部7に装着されたICカードがGPS用であると検出すると、GPS用モードとなり、緯度経度情報等を受信する。
【0034】
以上のようなGPS用ICカード8では、カード型接続部21が、装着部7に汎用性を持たせるため、他の種類のICカードと同様な大きさ、形状等に形成されており、GPS信号処理部32と測位演算処理部33とが組み込まれたGPS本体部27とアンテナ31が組み込まれたアンテナ部28とでGPS機能を実現している。すなわち、他の機能の有するICカードでは、GPS本体部27とアンテナ部28とからなる機能実現部それぞれ実現する機能に応じて変更されている。例えば、カメラ用ICカードでは、GPS本体部27とアンテナ31とがカメラ機能を実現する部分となっている。すなわち、GPS本体部27とアンテナ31の部分は、CCD等の撮像素子、アナログ信号をディジタル信号に変換するアナログ/ディジタル変換器、色コーディングに対応した信号処理をし、JPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)、GIF(Graphics Interchange Format)、TIF(Tagged Image File Format)等の方式でエンコードする信号処理部等が設けられる。そして、カメラ用のICカードでは、カメラ機能を実現する部分がPDA1の装着部7に装着されたとき、筐体2より外部に臨む部分となる。また、カメラ用ICカードでは、レジスタ35にカメラ用のICカードであることを示す識別データが格納されている。
【0035】
また、無線通信用のICカードでは、GPS用ICカードにけるGPS本体部27とアンテナ部28とが、他の外部機器とデータ通信を行うためのアンテナ、通信処理等を行うための通信回路となり、少なくともアンテナ部分がPDA1の装着部7より外部に臨む部分となる。そして、レジスタ35には、無線通信用のICカードであることを示す識別データが格納されている。更に、メモリ用のICカードは、上述したGPS用ICカードのカート型接続部21と略同じ大きさに形成され、ほぼ全体がPDA1に収納される。メモリ用ICカードでは、全体がカード型接続部21とほぼ同じ大きさの形状をなすカード本体を有し、カード本体内、記憶素子となるフラッシュメモリが配設される。メモリ用ICカードでは、レジスタ35に、メモリ用ICカードであることを示す識別データが格納されている。
【0036】
ここで、以上のような種々のICカード8が装着されるICカード8が装着される装着部7に設けられるコネクタ41について説明する。このICカード8が装着されるコネクタ41は、図5及び図6に示すように、ICカード8の装着部7の一部を構成するベース42と、このベース42上に取り付けられるカバー43と、ICカード8の挿入口を閉塞する蓋体44と、ICカード8のイジェクト部材45とを備える。
【0037】
ベース42は、ICカード8の装着部7を構成するものであり、背面側には、ICカード8の前面側に設けられた端子部24に係合する接続端子47が端子部24の接点26の数に対応して、具体的には10本設けられている。各接続端子47は、導電性の弾性片で形成されており、ICカード8が装着部7に装着されたとき、端子部24の各係合凹部25に係合し、接点26に弾接されつつICカード8を装着位置に保持する。
【0038】
このようなベース42に取り付けられるカバー43は、板金等を折曲して形成されるものであって、ベース42とでICカード8を収納する収納部51を構成する。カバー43は、ベース42とで接続端子47が設けられた側とは反対側にICカード8のカード挿入口48が設けられる。
【0039】
このカバー43には、その中程に、ICカード8の収納部51内、特に接続端子47の近傍に塵埃等の異物が侵入することを防止するための蓋体44が取り付けられている。この蓋体44は、収納部51を閉塞する蓋部52と、蓋部52をICカード8の前面側に押圧されて回動させるための回動軸53とが一体的に形成されてなる。一方、カバー43には、回動軸53が挿通される回動保持部54が設けられている。そして、蓋部52は、回動軸53を、回動保持部54に挿通されることで、収納部51内に蓋部52が位置するように取り付けられる。
【0040】
この蓋体44は、回動軸53に付勢部材となる捻りコイルバネ55のコイル部が巻装され、捻りコイルバネ55の一方のアーム部がカバー43の係止部55aに係止され、他方のアーム部が蓋部52に係止されることによって、収納部51を閉塞する図5中矢印D方向に付勢されている。蓋体44は、ICカード8が挿入されていないとき、捻りコイルバネ55の付勢力により、収納部51を閉塞した状態にあり、内部に異物が侵入することを防止しており、ICカード8がカード挿入口48より挿入されると、図6に示すように、ICカード8の前面で押圧され、捻りコイルバネ55の付勢力に抗して図6中反矢印D方向に回動し、端子部24と接続端子47とが係合できる状態とする。すなわち、蓋部52は、ICカード8が挿入されたとき、カバー43と略平行な状態となるまで回動保持部54に回動支持された回動軸53を中心にして回動する。
【0041】
更に、ベース42とカバー43とで構成される収納部51のICカード8の挿脱方向と平行な一方の側には、図5に示すように、ICカード8を収納部51より排出するためのイジェクト部材45が配設されている。このイジェクト部材45は、全体が略L字状に形成され、長辺の移動ガイド部56と短辺の規制部57とから構成されている。イジェクト部材45は、ICカード8の挿脱方向である図5及び図6中矢印D方向及び反矢印D方向に移動するものであり、移動ガイド部56は、ベース42のICカード8の移動方向に沿って突出して形成されガイド突部58aに係合するガイド溝59aが形成されている。なお、規制部57にも、ベース42のICカード8の移動方向に沿って突出して形成されガイド突部58bに係合するガイド溝59bが形成されている。
【0042】
規制部57は、ICカード8の挿入方向と略直交するように位置され、ICカード8の前面の突き当て面側に、ICカード8の面取り部22及び窪み部22aに係合する位置決め部60が設けられている。すなわち、イジェクト部材45は、移動ガイド部56のICカード8の側面と対向する面と規制部57の位置決め部60とでICカード8の位置決めを行い、ICカード8が押圧されることで、ガイド突部58a,58b及びガイド溝59a,59bにガイドされながら挿入方向である図5及び図6中反矢印D方向に移動する。また、規制部57とベース42の背面壁42aとの間には、イジェクト部材45をICカード8のイジェクト方向の図5及び図6中矢印D方向に付勢する付勢部材となる圧縮コイルバネ61が配設されている。この圧縮コイルバネ61は、規制部57の凹部62に一方が係合され、位置規制がされている。
【0043】
また、移動ガイド部56には、ICカード8の側面と対向する内面に、挿入されたICカード8を保持するカード保持片49が設けられている。このカード保持片49は、板バネ等の弾性片で形成され、先端部に、ICカード8のカード型接続部21の脱落防止用凹部23に係合する係合突部49aが形成されている。また、この係合突部49aの反対側は、係合凹部49bが形成されており、この係合凹部49bには、後述するロック機構71のロック部81が係合される。このカード保持片49は、基端部が移動ガイド部56のICカード8の側面と対向する内面に固定され、係合突部49aが設けられた先端部が内方側に位置される。そして、カード保持片49aは、ICカード8の側面に押圧されることで、外側に変位し、ICカード8の脱落防止用凹部23に係合することで弾性復帰し、ICカード8を保持する。ICカード8は、ICカード8の前面に設けられた端子部24の係合凹部25に接続端子47が係合するとともに脱落防止用凹部23にカード保持片49の係合突部49aが係合することで保持される。
【0044】
ベース42の一方の側壁42bには、図7乃至図8に示すように、突起63が内方に向かって突設され、この突起63に制御バネ64が取り付けられている。この制御バネ64は、捻りコイルバネよりなり、コイル部64aが突起63に巻装され、一端64bがカバー43に係止され、他端64c側をベース42側の図8中矢印D方向に付勢している。制御バネ64の他端64cは、略90°内方に折曲され、係合部65が形成されている。この係合部65は、イジェクト部材45の移動ガイド部56に一体的に設けられた係止突部66に係止される。
【0045】
この係止突部66は、略2等辺三角形をなすように形成され、頂部67がベース42の側壁42bの突起63に巻装された制御バネ64の係合部65側で、制御バネ64の係合部65のやや下側に位置するように、イジェクト部材45の移動ガイド部56のベース42の側壁42b側の面に一体的に設けられている。係止突部66のカバー43の面には、制御バネ64の係合部65を押し上げる傾斜面よりなるカム部68が形成されている。このカム部68は、頂部67側からカバー43側に傾斜して形成されている。また、係止突部66の頂部67と対向する側には、制御バネ64の係合部65が係合される係合凹部69が形成されている。
【0046】
以上のようなコネクタ41は、ICカード8が挿入されていないとき、図7及び図8に示すように、制御バネ64の係合部65が係止突部66の係合凹部69に係合していない状態にあり、従って、イジェクト部材45は、圧縮コイルバネ61の付勢力により図7及び図8中矢印D方向に付勢され、ICカード8の挿脱が可能な挿脱位置にある。
【0047】
イジェクト部材45がこの挿脱位置にあるときにICカード8が端子部24を挿入端として収納部51内に挿入されると、図6に示すように、ICカード8の前面は、イジェクト部材45の規制部57と位置決め部60とでICカード8の位置決めされる。また、イジェクト部材45に設けられたカード保持片49は、ICカード8の側面に押圧されることで、外側に変位し、ICカード8の脱落防止用凹部23に係合することで弾性復帰し、ICカード8を保持する。そして、ICカード8が更に押圧されることで、圧縮コイルバネ61の付勢力に抗してガイド突部58a,58b及びガイド溝59a,59bにガイドされながら図7及び図8中反矢印D方向に移動する。
【0048】
すると、制御バネ64の係合部65は、図8及び図9中矢印D方向の付勢力に抗してイジェクト部材45の移動ガイド部56に一体的に設けられた係止突部66のカム部68に沿って頂部67側から係合凹部69側に移動する。そして、カム部68が終了した時点で、制御バネ64の係合部65は、図9に示すように、付勢力によって係止突部66の係合凹部69に係合する。これにより、イジェクト部材45は、ICカード8の端子部24を構成する接点26と接続端子47との接続を図る装着位置に保持される。そして、ベース42に設けられた接続端子47は、ICカード8の端子部24係合凹部25に係合し、接点26に弾接されることにより、電気的接続が図られる。そして、ICカード8は、脱落防止用凹部23に係合したカード保持片49と端子部24の係合凹部25に係合した接続端子47により装着位置に保持される。
【0049】
なお、この状態で、メモリ用のICカードは、ほぼ全体が装着部7に収納され、背面側の一部がイジェクトする際、押圧できるように外方に臨まされる。また、GPS用のICカード8は、図10に示すように、GPS本体部27とアンテナ部28とが装着部7より外部に臨まされ、また、無線通信用のICカードもアンテナ部が外部に臨まされる。更に、カメラ用のICカードは、カメラ部分が装着部7より外部に臨まされる。
【0050】
ICカード8をイジェクトするときICカード8の背面側の一部を押圧すると、イジェクト部材45は、圧縮コイルバネ61の付勢力に抗して図9中反矢印D方向に移動する。すると、制御バネ64の係合部65は、図9中矢印D方向の付勢力により係止突部66の係合凹部69と係合した状態が解除され、そして、付勢力により係合突部66のベース42側に移動する。制御バネ64の係合部65と係止突部66の係合凹部69との係合状態が解除されたことで、イジェクト部材45は、圧縮コイルバネ61の付勢力により、端子部24と接続端子47とを離間させる図10中矢印D方向に移動し、ICカード8の挿脱を行う第1の位置に戻る。この後、ICカード8は、装着部7より引き出される。
【0051】
以上のようなコネクタ41ではICカード8を取り出すとき、ICカード8の背面側を押圧操作するだけでよいことから、ICカード8のイジェクト操作を容易に行うことができる。すなわち、コネクタ41は、挿入口6に挿入されたICカード8の背面側を1度押圧操作することで、ICカード8を装着部7に装着させることができ、2度目の押圧操作で、装着位置のICカード8をイジェクトするといった簡単な操作でICカード8の挿脱を行うことができる。
【0052】
なお、以上の例では、ユーザがICカード8を押圧操作することによって、装着部7に装着されたICカード8をイジェクトできるイジェクト機構を説明したが、このイジェクト機構としては、ユーザによって操作されるイジェクト操作部材を設け、ユーザの操作力によって装着部7に装着されたICカード8をイジェクトすることができるようにしてもよい。
【0053】
ところで、このPDA1の装着部7には、装着部7に装着されたICカード8が誤操作により又は何かに引っかかって情報処理装置の装着部7より外れてしまうことがある。また、PDA1は、携帯型電子機器であるから、ICカード8が装着部7に装着されている状態で鞄の中に収納されたりと様々な状態で使用されることから、装着部7に装着されているICカード8が不用意に装着部7より外れ易い。ICカード8が不用意に装着部7より外れてしまうと、ICカード8とPDA1との間で行うデータ通信を確実に行うことができなくなってしまう。また、強制的に装着部7より外れると、ICカード8やコネクタ41が、故障してしまうこともある。そこで、PDA1には、不用意にICカード8が装着部7より外れてしまうことを防止するロック機構71が設けられている。
【0054】
そこで、図11に示すように、PDA1の筐体2内には、装着部7に装着されたICカード8を装着位置にロックするロック機構71と、ロック機構71がICカード8のロック状態にあることを検出する検出部72と、ロック機構71を切換操作する切換操作部73とが設けられている。
【0055】
ここで、図12及び図13を参照して、ICカード8を装着部7にロックするロック機構71を説明する。このロック機構71は、コネクタ41のイジェクト部材45に設けられたカード保持片49をロックするロック部材76と、ロック部材79をロックを解除する方向に付勢する付勢部材となる圧縮コイルバネ77と、ロック部材76をロック位置とロック解除位置に位置決めする位置決め部材78とを備える。
【0056】
ロック部材76は、先端部に、コネクタ41のイジェクト部材45に設けられたカード保持片49の係合凹部49bに係合するロック部81が設けられている。ロック部81は、ベース42の側壁42bに設けられた挿通孔79及びイジェクト部材45の移動ガイド部56に設けられた挿通孔80を介してコネクタ41の収納部51内に進入し、カード保持片49の係合凹部49bに係合する。すなわち、図12に示すように、ICカード8が装着部7に装着されていないとき、カード保持片49の係合突部49aは、イジェクト部材45の移動ガイド部56に固定された基端部を支点として、収納部51側に突出する図12中矢印D方向に付勢された状態にある。ICカードが装着部7に装着され、装着位置に移動されると、図13に示すように、カード保持片49の係合突部49aは、カード型接続部21の脱落防止用凹部23に係合する。このとき、ロック部81は、ベース42の側壁42bに設けられた挿通孔79及びイジェクト部材45の移動ガイド部56に設けられた挿通孔80を介してコネクタ41の収納部51内に進入し、カード保持片49の係合凹部49bに係合し、カード保持片49の先端部を、脱落防止用凹部23の方向に押圧し、ICカード8を装着位置にロックする。
【0057】
なお、ロック部81がカード保持片49を押圧する位置は、カード保持片49の先端部に設けられた係合突部49aの裏側の係合凹部49に限定されるものではなく、係合凹部49bが設けられた側の面の基端側を押圧するようにしてもよい。
【0058】
ロック部材76には、中程に、フランジ状のバネ係止部82が設けられている。圧縮コイルバネ77は、一端がベース42の側壁42bの外面に係止され、他端がバネ係止部82に係止され、ロック部材76全体をロック部81がカード保持片49のロックを解除する方向となる図12中矢印D方向に付勢している。
【0059】
更に、ロック部材76には、ロック部材76の位置をロック位置とロック解除位置とに切り換えるための切換片83が設けられ、この切換片83の先端部には、球体84が回転自在に取り付けられている。この切換片83の先端部に設けられた球体84は、位置決め部材78の仕切部87を乗り越えることができるように、バネ部材等の弾性体により切換片83の先端部から出没するように設けられている。切換片83に対向して筐体2側に設けられた位置決め部材78に係合される。すなわち、位置決め部材78は、ロック部材76の移動方向と平行な側面に、ロック位置用凹部85とロック解除位置用凹部86とが並んで設けられて、これら凹部85,86の間に仕切部87が設けられている。ロック位置用凹部85は、コネクタ41に近い側に設けられ、ロック解除位置用凹部86は、コネクタ41から遠い側に設けられている。ロック部材76は、上述のように圧縮コイルバネ77によりロックを解除する図12中矢印D方向に付勢されており、球体84は、位置決め部材78のロック解除位置用凹部86に係合されている。そして、ロック部材76は、圧縮コイルバネ84の付勢力に抗してロック位置に移動したとき、球体84は、仕切部87を乗り越え、位置決め部材78のロック位置用凹部85に係合し、ロック部81をカード保持片49をロックするロック位置に保持する。
【0060】
更に、ロック部材76には、基端側に、検出部72を操作する操作片88が設けられている。この操作片88により検出部72は、例えば押圧型の検出スイッチであり、筐体2側に取り付けられている。操作片88は、ロック部材76がロック位置に移動されたとき、検出部72を押圧する。検出部72は、操作片88により被押圧子が押圧されたとき、ロック部材76がロック位置に移動したことを検出し、その検出信号を制御部19に出力する。
【0061】
この操作片88は、切換操作部73が取り付けられる被取付片ともなり、操作片88に設けられる切換操作部73は、例えば筐体2の側面に設けられた操作用開口部89から外部に臨まされ、ユーザによって押圧操作される。
【0062】
次に、以上のように構成されたロック機構71の動作について説明する。先ず、ICカード8が装着部7に装着されていないとき、図5に示すように、コネクタ41は、イジェクト部材45が圧縮コイルバネ61の付勢力により図12中矢印D方向に付勢されICカードの挿脱位置にある。このとき、図12に示すように、イジェクト部材45に設けられたカード保持片49は、基端部を支点として、図12中矢印D方向に付勢され、先端部の係合突部49aが収納部51の内方に突出した状態にある。また、ロック部材76は、圧縮コイルバネ77の付勢力によって、図12中矢印D方向に付勢され、先端部のロック部81が、イジェクト部材45の挿通孔79よりコネクタ41の外側に待避した状態にある。すなわち、イジェクト部材45は、ICカード8の装着位置へ移動可能な状態にある(図12中反矢印D方向)。そして、切換片83に設けられた球体84は、位置決め部材78のロック解除位置用凹部86に係合し、ロック部材76をロック解除位置に保持している。したがって、切換操作部73は、筐体2の側面より突出し、ユーザが押圧操作可能な状態にある。この状態では、イジェクト部材54の挿入口80とベース42の側壁42bに設けられた挿通孔79とは、位置がずれており、ロック部81は、イジェクト部材45の移動ガイド部56に突き当たり、ロック部材76は、図12中反矢印D方向に移動不能な状態となっている。すなわち、ユーザは、切換操作部73を押圧操作することができない状態になっている。更に、操作片88は、検出部72の被押圧子から離間しオフの状態にある。
【0063】
そして、図6に示すように、ICカード8が挿入口6より装着部7に挿入され、イジェクト部材45に設けられたカード保持片49の係合突部49aが係合し、更に、ICカード8が押圧されると、装着位置まで移動されると、ICカード8の端子部24を構成する接点26と接続端子47とが電気的に接続される。この状態において、イジェクト部材54の挿入口80の位置とベース42の側壁42bに設けられた挿通孔79の位置とは、一致し、ロック部材76が移動可能な状態になる。更に、挿通孔79,80の位置は、イジェクト部材45に設けられICカード8の脱落防止用凹部23に係合しているカード保持片49の先端部の係合凹部49bの位置と一致する。
【0064】
ユーザが筐体2の側面より突出している切換操作部73を押圧操作すると、ロック部材76は、圧縮コイルバネ77の付勢力に抗して図13中反矢印D方向に移動される。すると、切換片83に設けられた球体84は、仕切部87を乗り越え、位置決め部材78のロック位置用凹部85に係合し、ロック部81をカード保持片49をロックするロック位置に保持する。ロック部材76がロック位置に保持されることにより、ロック部材76の先端部に設けられたロック部81は、イジェクト部材54の挿入口80とベース42の側壁42bに設けられた挿通孔79を介してコネクタ41の収納部51内に進入する。そして、ロック部81は、イジェクト部材45に設けられたカード保持片49の係合凹部49bに係合し、カード保持片49を図13中矢印D方向に押圧する。カード保持片49は、ロック部81により脱落防止用凹部23の方向に押圧されることで、係合凹部49bの反対側に設けられた係合突部49aをカード型接続部21の脱落防止用凹部23に確実に係合しロックする。
【0065】
ロック位置に移動されたロック部材76は、操作片88で検出部72の被押圧子を押圧し、検出部72は、ロック部材76がロック位置に移動したことを検出し、検出信号を制御部19に出力する。制御部19は、例えば、検出部72から検出信号が入力されると、装着部7に装着されたICカード8とのデータ通信を開始する。また、制御部19は、ICカード8が装着部7に装着された状態で検出部72から検出信号が入力されないとき、表示部14等にロックを促す警告表示を行う。
【0066】
なお、ロックを解除する場合、切換操作部73が図13中矢印D方向に操作されると、切換片83に設けられた球体84は、仕切部87を乗り越え、位置決め部材78のロック位置用凹部85からロック解除位置用凹部86に係合し、ロック解除位置を保持する。この移動によって、検出部72は、操作片88による押圧が解除されオフとなる。これによって、制御部19は、ロック部材76がロック解除位置に移動したことを検出し、例えば表示部14に、ICカード8のイジェクトが可能な状態になって旨の表示を行う。
【0067】
以上のように構成されたロック機構71では、ICカード8が装着部7の装着位置に移動されたとき、脱落防止用凹部23を保持しているカード保持片49をロックするようにしている。したがって、装着部7に装着されているICカード8が不用意に装着部7より外れてしまうことを防止することができる。
【0068】
ところで、このPDA1の装着部7には、上述のように、メモリ用ICカードの他、図10に示すように、GPS用ICカード、無線通信用ICカード、カメラ用ICカードが装着される。GPS用、無線通信用、カメラ用等のICカードは、その機能を実現した部分がPDA1の筐体2に設けられた挿入口6より外部に突出する。このため、装着部7に装着されているICカード8は、誤操作により又は何かに引っかかって情報処理装置の装着部7より外れてしまうことがある。また、PDA1は、携帯型電子機器であるから、ICカード8が装着部7に装着されている状態で鞄の中に収納されたりと様々な状態で使用され、装着部7に装着されているICカード8が不用意に装着部7より外れ易い。PDA1と装着部7に装着されているICカード8との間でデータ通信を行っているときに、装着部に装着されているICカード8が外れてしまうと、通信しているデータを確実に転送することができなくなってしまう。また、強制的に装着部7より外れると、ICカード8やコネクタ41が、故障してしまうこともある。
【0069】
そこで、PDA1では、特に、外部に突出するGPS用、無線通信用、カメラ用等のICカード8が装着部7に装着されたとき、上述したロック機構71で装着部7に装着されたICカード8をロックをするようにしている。これを、図14を参照して説明すると、制御部19は、ステップS1において、ROM11に格納されているプログラムに基づいて、装着部7にICカード8が装着されたかどうかを検出する。具体的に、制御部19は、ICカード5が挿入口6より挿入され、装着部7の装着位置に移動されたとき、装着されたICカード8の端子部24を構成する複数の接点26の中の挿入検出用接点の電位を検出し、検出した電位が所定の電位であるとき、ICカード8が装着部7に確実に装着されていると判断し、ステップS2に進み、所定電位でないとき、ステップS1を繰り返す。
【0070】
ステップS2において、制御部19は、装着部7に装着されているICカード8にアクセスし、レジスタ35に格納されているデータの書き込み又は読み出しのための各種パラメータを読み出す。ステップS3において、制御部19は、読み出したデータに含まれているICカード8の種類を示す識別データを抽出し、読み出した識別データに基づいて装着部7に装着されているICカード8の種類を判別する。具体的に、制御部19は、抽出した識別データに基づいて、装着部7に装着されているICカード8がメモリ用であるか、GPS用であるか、無線通信用であるか、カメラ用であるか等の判断を行う。そして、制御部19は、特定種類のICカード8を検出したとき、ステップS4に進み、特定種類のICカード8を検出しなかったとき、ステップS7に進む。具体的に、制御部19は、PDA1に装着したとき背面側が外部に突出するICカード、例えばGPS用、無線通信用、カメラ用等のICカード8であるとき、ステップS6に進み、これら以外のICカードであるとき、すなわちメモリ用のICカードであるとき、ステップS6に進み、データの書き込みや読み出しを開始する。
【0071】
ステップS4において、制御部19は、ロック機構71を構成する検出部72より検出信号が入力されたかを判断する。すなわち、検出部72は、ロック部材76のロック部81がコネクタ41のイジェクト部材45に設けられたカード保持片49をロックし、ICカード8を装着部7の装着位置にロックしているとき、操作片88により押圧子が押圧されオンの状態にあり、制御部19に検出信号を出力する。制御部19は、検出部72からの検出信号を検出することで、ロック機構71がICカード8が装着位置にロックされているかを判断する。そして、制御部19は、ロック機構71がICカード8が装着部7の装着位置にロックしていることを検出したとき、ステップS7に進み、ロック機構71がICカード8が装着部7の装着位置にロックしていないことを検出したとき、ステップS5に進む。
【0072】
ステップS5において、制御部19は、表示部14に、ロック機構71で装着部7の装着位置にあるICカード8をロックするように促す警告表示を行う。なお、この警告は、視覚的なものの他、スピーカ16より警告音を発するようにしてもよい。そして、制御部19は、所定期間警告表示を行った後、ステップS4からの処理、すなわち、もう一度ロック機構71がICカードを装着位置にロックしているかの判断を行う。
【0073】
ステップS7において、制御部19は、装着部7に装着されているICカードとの間でデータ通信を開始する。すなわち、制御部19は、ステップS3において、装着部7に装着されているICカード8がメモリ用であると判断したとき、PDA1側からメモリ用ICカード8へ保存データを出力し、また、操作部5で選択されたデータの読み出しを行う。また、装着部7に装着されているICカード8がGPS用ICカードであるとき、制御部19は、GPS用ICカードから出力された緯度経度情報を受信し、表示部14に表示されている地図情報上に現在地を表示する。更に、装着部7に装着されているICカードがカメラ用であるとき、制御部19は、カメラ用ICカードのカメラ部が撮影した画像データを表示部14に表示する。更に、無線通信用のICカード8が装着部7に装着されているとき、制御部19は、記憶部13等に保存されているデータを他の外部機器に送信し、また、外部機器より送信されたデータを受信する。
【0074】
なお、ICカード8のイジェクト時、ユーザは、先ず、切換操作部73を図13中矢印D方向に操作する。この操作によって、切換片83に設けられた球体84は、仕切部87を乗り越え、位置決め部材78のロック位置用凹部85からロック解除位置用凹部86に係合し、ロック部材76は、ロック解除位置に保持される。これにより、ロック部81は、挿通孔79,80から収納部51外に待避し、イジェクト部材45を図12中矢印D方向に移動可能な状態にする。これと共に、検出部72はオフとなり、制御部19は、検出部72がオフとなったことを検出すると、表示部14に、ICカード8のイジェクトを行って良い旨の案内を表示する。この後、ユーザは、ICカード8の背面側の一部を押圧する。すると、イジェクト部材45は、圧縮コイルバネ61の付勢力に抗して図9中反矢印D方向に移動する。すると、制御バネ64の係合部65は、図9中矢印D方向の付勢力により係止突部66の係合凹部69と係合した状態が解除され、そして、付勢力により係合突部66のベース42側に移動する。制御バネ64の係合部65と係止突部66の係合凹部69との係合状態が解除されたことで、イジェクト部材45は、圧縮コイルバネ61の付勢力により、端子部24と接続端子47とを離間させる図10中矢印D方向に移動し、ICカード8の挿脱を行う第1の位置に戻る。この後、ICカード8は、装着部7より引き出される。
【0075】
以上のような処理例では、ICカード8の種類を判別し、特に装着部7にほぼ全体が収納されるメモリ用ICカード8に比べて装着部7より外れる可能性が高いGPS用ICカード等の装着時筐体2から突出するICカード8が装着部7に装着されているとき、ロック機構71がICカード8を装着位置にロックしているかを判断するようにし、ロック時に限ってデータ通信を許可するようにしている。したがって、以上のような処理では、装着部7に装着されているICカード8が、誤操作により又は何かに引っかかって情報処理装置の装着部より外れてしまって、通信中のデータが破損し、また、ICカード8やコネクタ41が破損してしまうことを防止することができる。
【0076】
なお、以上説明したロック機構71について、切換操作部73を用いて手動でロック部材76が移動する例を説明したが、このロック部材76は、駆動モータを駆動源とする駆動部を用いて移動するようにしてもよい。この場合、操作部5には、更に、駆動部をオンオフする操作釦が設けられ、制御部19は、この操作釦よりロック信号が入力されたとき、駆動部を駆動し、ロック部材76をロック位置とロック解除位置とに亘って移動するようにすればよい。なお、この場合のロック部材76と駆動部の構成は、次に説明する図15に示すロック部材92と駆動部93の構成と同じでよい。
【0077】
また、ロックの切り替えを電動で自動的に行う場合、ロック機構を図15に示すように構成することもできる。このロック機構91は、コネクタ41のイジェクト部材45に設けられたカード保持片49をロックするロック部材92と、このロック部材92を移動する駆動部93とを備える。
【0078】
ロック部材92は、先端部に、コネクタ41のイジェクト部材45に設けられたカード保持片49の係合凹部49bに係合するロック部94が設けられている。ロック部94は、ベース42の側壁42bに設けられた挿通孔79及びイジェクト部材45の移動ガイド部56に設けられた挿通孔80を介してコネクタ41の収納部51内に進入し、カード保持片49の係合凹部49bに係合する。すなわち、ICカード8が装着部7に装着されていないとき、図15に示すように、カード保持片49の係合突部49aは、イジェクト部材45の移動ガイド部56に固定された基端部を支点として、収納部51側に突出する図15中矢印D方向に付勢された状態にある。ICカードが装着部7に装着され、装着位置に移動されると、カード保持片49の係合突部49aは、カード型接続部21の脱落防止用凹部23に係合する。このとき、ロック部94は、ベース42の側壁42bに設けられた挿通孔79及びイジェクト部材45の移動ガイド部56に設けられた挿通孔80を介してコネクタ41の収納部51内に進入し、カード保持片49の係合凹部49bに係合し、カード保持片49の先端部を、脱落防止用凹部23の方向に押圧し、ICカード8を装着位置にロックする。
【0079】
ロック部94の基端側には、ロック部94を図15中矢印D方向及び反矢印D方向に移動するための移動板95が設けられている。移動板95は、移動方向に沿ってラックギヤ96が設けられている。ラックギヤ96には、駆動部93が接続される。この駆動部93は、駆動源となる駆動モータ97と、この駆動モータ97の駆動力をラックギヤ96に伝達するための一又は複数の伝達ギヤ98とを有する。駆動モータ97は、制御部19の制御に基づいて正転及び逆転方向に駆動する。移動板95は、駆動モータ97が正転駆動されたとき、ICカード8を装着位置にロックする方向となる図15中反矢印D方向に移動され、駆動モータ97が逆転駆動されたとき、ロックを解除する図15中矢印D方向に移動される。
【0080】
移動板95は、移動方向に沿ってガイド孔99が設けられている。このガイド孔99には、筐体2に設けられたガイド軸100が係合され、移動方向及び移動範囲が規制されている。また、移動板95は、筐体2に設けられたガイド片101によってガイドされている。
【0081】
以上のように構成されたロック機構91では、駆動部93でロック部材92を移動して、ICカード8が装着部7の装着位置に移動されたとき、脱落防止用凹部23を保持しているカード保持片49をロックするようにしている。したがって、装着部7に装着されているICカード8が不用意に装着部7より外れてしまうことを防止することができる。また、このロック機構91では、駆動部92で自動的にICカード8を装着位置にロックすることができることから、上述したロック機構71より操作性の向上を図ることができる。
【0082】
そして、このようなロック機構91を用いたときにも、制御部19は、GPS用、無線通信用、カメラ用等特定のICカード8が装着部7に装着されたときに限って、上述したロック機構91で装着部7に装着されたICカード8をロックをするようにしている。これを、図16を参照して説明すると、制御部19は、ステップS11において、ROM11に格納されているプログラムに基づいて、装着部7にICカード8が装着されたかどうかを検出する。具体的に、制御部19は、ICカード5が挿入口6より挿入され、装着部7の装着位置に移動されたとき、装着されたICカード8の端子部24を構成する複数の接点26の中の挿入検出用接点の電位を検出し、検出した電位が所定の電位であるとき、ICカード8が装着部7に確実に装着されていると判断し、ステップS12に進み、所定電位でないとき、ステップS11を繰り返す。
【0083】
ステップS12において、制御部19は、装着部7に装着されているICカード8にアクセスし、レジスタ35に格納されているデータの書き込み又は読み出しのための各種パラメータを読み出す。ステップS13において、制御部19は、読み出したデータに含まれているICカード8の種類を示す識別データを抽出し、読み出した識別データに基づいて装着部7に装着されているICカード8の種類を判別する。具体的に、制御部19は、抽出した識別データに基づいて、装着部7に装着されているICカード8がメモリ用であるか、GPS用であるか、無線通信用であるか、カメラ用であるか等の判断を行う。そして、制御部19は、特定種類のICカード8を検出したとき、ステップS14に進み、特定種類のICカード8を検出しなかったとき、ステップS15に進む。具体的に、制御部19は、PDA1に装着したとき背面側が外部に突出するICカード、例えばGPS用、無線通信用、カメラ用等のICカード8であるとき、ステップS14に進み、これら以外のICカードであるとき、すなわちメモリ用のICカードであるとき、ステップS15に進み、データの書き込みや読み出しを開始する。
【0084】
装着部7に装着されたICカード8が特定のICカード8であるとき、制御部19は、ステップS14において、駆動部93を構成する駆動モータ97を正転駆動する。すると、ロック部材76は、伝達ギヤ98を介して、図15中反矢印D方向に所定距離移動する。これにより、ロック部94は、ベース42の側壁42bに設けられた挿通孔79及びイジェクト部材45の移動ガイド部56に設けられた挿通孔80を介してコネクタ41の収納部51内に進入し、カード保持片49の係合凹部49bに係合し、カード保持片49の先端部を、脱落防止用凹部23の方向に押圧し、ICカード8を装着位置にロックする。
【0085】
ICカード8の装着位置へのロックが終了すると、制御部19は、ステップS15において、装着部7に装着されているICカードとの間でデータ通信を開始する。すなわち、制御部19は、ステップS13において、装着部7に装着されているICカード8がメモリ用であると判断したとき、PDA1側からメモリ用ICカード8へ保存データを出力し、また、操作部5で選択されたデータの読み出しを行う。また、装着部7に装着されているICカード8がGPS用ICカードであるとき、制御部19は、GPS用ICカードから出力された緯度経度情報を受信し、表示部14に表示されている地図情報上に現在地を表示する。更に、装着部7に装着されているICカードがカメラ用であるとき、制御部19は、カメラ用ICカードのカメラ部が撮影した画像データを表示部14に表示する。更に、無線通信用のICカード8が装着部7に装着されているとき、制御部19は、記憶部13等に保存されているデータを他の外部機器に送信し、また、外部機器より送信されたデータを受信する。
【0086】
なお、ICカード8のイジェクト時、ユーザは、先ず操作部5を用いてイジェクト指令を入力する。イジェクト指令が入力された制御部19は、先ず、駆動モータ97を逆転駆動し、ロック部材92を図15中矢印D方向に移動させる。これにより、ロック部94は、挿通孔79,80から収納部51外に待避し、イジェクト部材45を図15中矢印D方向に移動可能な状態にする。制御部19は、ロック部材92をロック解除位置に移動すると、表示部14に、ICカード8のイジェクトを行って良い旨の案内を表示する。この後、ユーザは、ICカード8の背面側の一部を押圧する。すると、イジェクト部材45は、圧縮コイルバネ61の付勢力に抗して図9中反矢印D方向に移動する。すると、制御バネ64の係合部65は、図9中矢印D方向の付勢力により係止突部66の係合凹部69と係合した状態が解除され、そして、付勢力により係合突部66のベース42側に移動する。制御バネ64の係合部65と係止突部66の係合凹部69との係合状態が解除されたことで、イジェクト部材45は、圧縮コイルバネ61の付勢力により、端子部24と接続端子47とを離間させる図10中矢印D方向に移動し、ICカード8の挿脱を行う第1の位置に戻る。この後、ICカード8は、装着部7より引き出される。
【0087】
以上のような処理例では、ICカード8の種類を判別し、特に装着部7にほぼ全体が収納されるメモリ用ICカード8に比べて装着部7より外れる可能性が高いGPS用ICカード等の装着時筐体2から突出するICカード8が装着部7に装着されているとき、ロック機構71がICカード8を装着位置に自動的にロックするようにし、ロック時に限ってデータ通信を許可するようにしている。したがって、以上のような処理では、装着部7に装着されているICカード8が、誤操作により又は何かに引っかかって情報処理装置の装着部より外れてしまって、通信中のデータが破損し、また、ICカード8やコネクタ41が破損してしまうことを防止することができる。
【0088】
以上の説明では、GPS用、無線通信用、カメラ用のICカード8等が装着部7に装着されたとき、ロック機構71,91によって、これらの種類のICカード8を装着部7の装着位置にロックする場合を例に取り説明したが、メモリ用のICカード8であっても特定のメモリ用ICカード8のときにもロックするようにしてもよい。例えば、メモリ用ICカードには、記憶容量が8MB(メガバイト)、16MBといった低容量型のものから512MB、1GB(ギガバイト)といった高容量型のものがある。高容量型のICカードは、保存されるデータも多く、また、高価である。そこで、このような高容量型のメモリ用ICカードの場合も、装着時ロック機構71,91によってロックするようにし、データ、ICカード、コネクタが破損することを防止するようにしてもよい。
【0089】
また、以上の説明では、本発明の具体例として携帯型電子機器であるPDA1を例に取り説明したが、本発明は、据え置き型の情報処理装置にも適用することができる。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、ICカードをデータ通信可能な位置にロックすることから、データ通信中に、ICカードが外れ、データ通信が途中で途切れたり、コネクタやICカードが破損することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したPDAの斜視図である。
【図2】上記PDAのブロック図である。
【図3】上記PDAに装着されるGPS用ICカードの斜視図である。
【図4】上記GPS用ICカードのブロック図である。
【図5】上記PDAの装着部を構成するコネクタの斜視図であって、ICカードが未挿入の状態を示す。
【図6】上記コネクタの斜視図であって、ICカードが装着された状態を示す。
【図7】上記コネクタに内蔵されたイジェクト部材の構成を説明する斜視図である。
【図8】ICカード挿入前のイジェクト部材の状態を示す側面図である。
【図9】 ICカードが挿入されたときのイジェクト部材の状態を示す側面図である。
【図10】上記PDAにGPS用ICカードが装着された状態を示す平面図である。
【図11】上記PDAに設けられたICカードのロック機構を説明する図である。
【図12】上記ロック機構の詳細を説明する図であり、ICカードの未挿入の状態を示す。
【図13】上記ロック機構の詳細を説明する図であり、ICカードが挿入された状態を示す。
【図14】ICカードが挿入されたときの制御部動作を説明するフローチャートである。
【図15】上記ロック機構の変形例を説明する図である。
【図16】図15に示すロック機構の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 PDA、2 筐体、3 指示装置、4 タブレット、5 操作部、6 挿入口、7 装着部、8 ICカード、21 カード型接続部、22 面取り部、23 脱落防止用凹部、24 端子部、25 係合凹部、26 接点、27 GPS本体部、28 アンテナ部、29 ヒンジ部、41 コネクタ、42 ベース、43 カバー、44 蓋体、45 イジェクト部材、47 接続端子、49 カード保持片、49a 係合突部、49b 係合凹部、71 ロック機構、72検出部、73 切換操作部、76 ロック部材、77 圧縮コイルバネ、78位置決め部材、79,80 挿通孔、81 ロック部、82 バネ係止部、83 切換片、84 球体、85 ロック位置用凹部、86 ロック解除位置用凹部、87 仕切部、88 操作片

Claims (21)

  1. 機器本体と、
    上記機器本体の一部に設けられ、少なくとも挿入側の外形形状及び大きさを共通にする複数種類のICカードが選択的に挿入される挿入口と、
    上記挿入口に連続して上記機器本体内に設けられ、上記挿入口より挿入されたICカードが装着される装着部と、
    上記装着部に装着されたICカードを装着位置に保持するカード保持部と、
    上記カード保持部が上記ICカードを保持している状態にロックするロック部と、
    上記ロック部が上記カード保持部をロックしている状態とロックしていない状態とに切り換える切換操作部を備える電子機器。
  2. 更に、上記ロック部が上記カード保持部をロックしている状態を検出する検出部を有する請求項1記載の電子機器。
  3. 上記カード保持部は、上記ICカードが上記装着部に装着されるとき、上記ICカードに設けられた凹部に係合する突部が設けられた弾性片からなる請求項1記載の電子機器。
  4. 上記ロック部は、上記弾性片を上記装着部に装着されたICカードの方向に押圧することによって、上記弾性片が上記ICカードを装着位置に保持している状態にロックする請
    求項3記載の電子機器。
  5. 機器本体と、
    上記機器本体の一部に設けられ、少なくとも挿入側の外形形状及び大きさを共通にする複数種類のICカードが選択的に挿入される挿入口と、
    上記挿入口に連続して上記機器本体内に設けられ、上記挿入口より挿入されたICカードが装着される装着部と、
    上記装着部に装着されたICカードを装着位置に保持するカード保持部と、
    上記カード保持部が上記ICカードを保持している状態にロックするロック部と、
    上記ロック部を、上記カード保持部をロックしていない状態からロックしている状態に切り換える駆動部を備える電子機器。
  6. 上記カード保持部は、上記ICカードが上記装着部に装着されるとき、上記ICカードに設けられた凹部に係合する突部が設けられた弾性片からなり
    上記ロック部は、上記弾性片を上記装着部に装着されたICカードの方向に押圧することによって、上記弾性片が上記ICカードを装着位置に保持している状態にロックする請求項5記載の電子機器。
  7. 機器本体と、
    上記機器本体の一部に設けられ、少なくとも挿入側の外形形状及び大きさを共通にする複数種類のICカードが選択的に挿入される挿入口と、
    上記挿入口に連続して上記機器本体内に設けられ、上記挿入口より挿入されたICカードが装着される装着部と、
    上記装着部に装着されたICカードの種類を判別する判別部と、
    上記判別部が特定種類のICカードを検出したとき、上記装着部に装着された特定種類のICカードを装着位置にロックするロック部と、
    上記ロック部が上記特定のICカードを上記装着部の装着位置にロックしているかどうかを検出する検出部と、
    上記検出部が、上記ロック部が上記特定のICカードを上記装着部の装着位置にロックしていないことを検出したとき、警告を行う警告手段とを備える電子機器。
  8. 更に、情報を表示する表示部を備え、
    上記警告手段は、上記表示部に警告を表示する請求項7記載の電子機器。
  9. 更に、上記装着部に装着されたICカードを装着位置に保持するカード保持部を備え、
    上記ロック部は、上記カード保持部が上記ICカードを保持している状態にロックする請求項7記載の電子機器。
  10. 更に、上記ロック部が上記カード保持部をロックしている状態とロックしていない状態とに切り換える切換操作部を備える請求項7記載の電子機器。
  11. 上記特定のICカードは、撮像素子を有する請求項7記載の電子機器。
  12. 上記特定のICカードは、アンテナ素子を有する請求項7記載の電子機器。
  13. 上記特定のICカードは、記憶素子を有する請求項7記載の電子機器。
  14. 機器本体と、
    上記機器本体の一部に設けられ、少なくとも挿入側の外形形状及び大きさを共通にする複数種類のICカードが選択的に挿入される挿入口と、
    上記挿入口に連続して上記機器本体内に設けられ、上記挿入口より挿入されたICカードが装着される装着部と、
    上記装着部に装着されたICカードの種類を判別する判別部と、
    上記判別部が特定種類のICカードを検出したとき、上記装着部に装着された特定種類のICカードを装着位置にロックするロック部と、
    上記判別部が特定種類のICカードを検出したとき、上記ロック部を、上記特定のICカードを上記装着部の装着位置にロックする状態にする駆動部とを備える電子機器。
  15. 更に、上記装着部に装着されたICカードを装着位置に保持するカード保持部を備え、
    上記ロック部は、上記カード保持部が上記ICカードを保持している状態にロックする請求項14記載の電子機器。
  16. 上記特定のICカードは、撮像素子を有する請求項14記載の電子機器。
  17. 上記特定のICカードは、アンテナ素子を有する請求項14記載の電子機器。
  18. 上記特定のICカードは、記憶素子を有する請求項14記載の電子機器。
  19. ICカードが装着されたことを検出するステップと、
    上記装着されたICカードの種類を検出するステップと、
    特定種類のICカードを検出したとき、上記装着部に装着された特定種類のICカードが装着位置にロックされるステップとを有する電子機器の制御方法。
  20. 更に、上記装着部に装着された特定種類のICカードが装着位置にロックされていないことが検出されたとき、表示部に警告表示をするステップを有する請求項19記載の電子機器の制御方法。
  21. 更に、上記装着部に装着された特定種類のICカードが特定種類のICカードであるとき、駆動部を駆動して、上記ロック部を、上記特定のICカードを上記装着部の装着位置にロックする状態にするステップを有する請求項19記載の電子機器の制御方法。
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