JP4244079B2 - 樹脂ブッシング及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁筒体の外周に樹脂碍子と取付け金具が設けられている樹脂ブッシング及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は、従来のこの種の樹脂ブッシングの構造を示したものである。この樹脂ブッシング1においては、FRP製の絶縁筒体2内にその長手方向に沿って図示しない導体が収容されている。絶縁筒体2の両端には、導体の両端に電気的・機械的に接続された端子3a,3bがそれぞれ設けられている。これら端子3a,3bは、絶縁筒体2の両端をこれら端子3a,3bの一部または他の部材を介して塞いで設けられている。一方の端子3aに隣接する側で絶縁筒体2の外周には、樹脂碍子4が装着されている。樹脂碍子4は、碍子本体4aの外周に傘部4bが該碍子本体4aの長手方向に対して所定間隔で複数段に突設された構造になっている。このような樹脂碍子4は、例えば環状脂肪族グリシジルエステル系エポキシ樹脂、あるいはFRP筒体の周囲に耐候性,耐トラッキング性のあるEPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー),シリコンゴム等の樹脂等で形成されている。樹脂碍子4と他方の端子3bとの間で絶縁筒体2の外周には、リング状の取付け金具5が固定されている。
【0003】
図8は、従来のこの種の樹脂ブッシング1の取付け相手に対する取付け状態を示す側面図である。
【0004】
前述した構造の樹脂ブッシング1は、端子3b側の絶縁筒体2の外周に環状シール材6を嵌めて、この環状シール材6を嵌めた側の絶縁筒体2を取付け相手である例えば変圧器ケース7の図示しない孔に挿入して、取付け金具5をボルト8で変圧器ケース7に固定することにより取付けていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構造の樹脂ブッシング1では、使用時や保管時に取付け金具5に錆を発生させないために、別工程で該取付け金具5に防錆処理(例えば、亜鉛メッキまたは塗料の塗布)をしていたので、手間がかかり、コスト高になる問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、取付け金具に防錆処理を低コストで施すことができる樹脂ブッシングを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、樹脂碍子の成形時に、取付け金具に防錆処理を施すことができる樹脂ブッシングを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、取付け金具に対する防錆処理箇所からの排水を容易に行える樹脂ブッシングを提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、取付け金具に対して樹脂碍子の延長部で防錆処理を施しても該取付け金具を取付け相手に容易に取付けることができる樹脂ブッシングを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、取付け相手に接する箇所の防水を樹脂碍子の延長部でより確実に行える樹脂ブッシングを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、樹脂碍子の成形時に、取付け金具に防錆処理を施すことができる樹脂ブッシングの製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、絶縁筒体内にその長手方向に沿って導体が収容され、絶縁筒体の両端には導体の両端に電気的・機械的に接続された端子がそれぞれ設けられ、一方の端子に隣接する側で絶縁筒体の外周には複数の傘部が長手方向に間隔をあけて突設された構造の樹脂碍子が装着され、該樹脂碍子と他方の端子との間で絶縁筒体の外周にはリング状の取付け金具が固定されている樹脂ブッシングを改良するものである。
【0013】
本発明の樹脂ブッシングでは、取付け金具はその上面,外周面及び下面が樹脂碍子の延長部で被覆されている。
【0014】
このような樹脂ブッシングでは、取付け金具の上面,外周面及び下面が樹脂碍子の延長部で被覆されているので、この樹脂碍子の延長部で取付け金具を錆びないように保護することができる。この樹脂碍子の延長部は、樹脂碍子の成形時に一緒に形成できるので、樹脂碍子の成形時に取付け金具に防錆処理を施すことができ、取付け金具に対する防錆処理を低コストで施すことができる。また、本発明によれば、取付け金具が樹脂碍子の延長部で覆われて絶縁されるので、樹脂碍子の傘部群の突設区間以外の碍子本体部の部分の長さを短くすることができ、樹脂ブッシングの長さ(高さ)を短くすることができる。
【0015】
本発明において、樹脂碍子の延長部で取付け金具の上面に位置する被覆部の表面は、その上部から下部に向かって徐々に広がる末広がり状のテーパ面になっていることが好ましい。このような構造になっていると、取付け金具の上面側に雨水等がかかっても、該取付け金具の表面を覆っている表面形状がテーパ形の樹脂碍子の延長部に沿って流れ落ち、取付け金具に対する防錆処理箇所からの排水を容易に行うことができる。
【0016】
また本発明においては、取付け金具の下面に、該取り付け金具の周方向に間隔をあけて複数のネジ孔を設けるとともに、樹脂碍子の延長部の各部のうち、取付け金具の下面を被覆する部分に、各ネジ孔に対応してボルト挿通孔を設けておくのが好ましい。このような構造になっていると、樹脂碍子の延長部で取付け金具の下面が覆われていても、取付け金具の下面に設けたネジ孔と、樹脂碍子の延長部の取付け金具の下面を被覆する部分に各ネジ孔に対応して設けたボルト挿通孔とを用いて、樹脂ブッシングを取付け相手にボルトで容易に取付けることができる。
【0017】
また本発明において、樹脂碍子の延長部で取付け金具の下面に位置する被覆部の周囲に、下方に突出する環状突部が樹脂碍子の延長部に一体に設けられていることが好ましい。このような構造になっていると、この下方に突出する環状突部が防水性をより良好にして、取付け相手に接する箇所の防水を樹脂碍子の延長部でより確実に行うことができる。
【0018】
さらに本発明は、絶縁筒体内にその長手方向に沿って導体が収容され、絶縁筒体の両端には導体の両端に電気的・機械的に接続された端子がそれぞれ設けられ、一方の端子に隣接する側で絶縁筒体の外周には複数の傘部が長手方向に間隔をあけて突設された構造の樹脂碍子が装着され、該樹脂碍子と他方の端子との間で絶縁筒体の外周にはリング状の取付け金具が固定されている樹脂ブッシングを製造する樹脂ブッシングの製造方法を改良するものである。
【0019】
本発明の樹脂ブッシングの製造方法では、樹脂碍子を成形する成形型として、その内部に樹脂碍子を成形するための樹脂碍子成形型孔以外に、該樹脂碍子成形型孔から延長されて樹脂碍子の延長部を成形するための樹脂碍子延長部成形型孔部が設けられている構造のものを用いる。そして、絶縁筒体の外周に樹脂碍子を成形する際に、樹脂碍子の延長部も一緒に成形する。
【0020】
このように樹脂碍子を成形する成形型として、樹脂碍子成形型孔から延長された樹脂碍子延長部成形型孔部が設けられている構造のものを用いると、樹脂碍子の成形時に、樹脂碍子の延長部も一緒に成形できて、成形時に取付け金具に低コストで容易に防錆処理を施すことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1(A)(B)は、本発明に係る樹脂ブッシングにおける実施の形態の第1例を示す側面図及び底面図である。なお、前述した図7と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
【0022】
本例の樹脂ブッシング1においては、取付け金具5はその上面,外周面及び下面が樹脂碍子4の延長部4cで被覆されている。この樹脂碍子4の延長部4cは、樹脂碍子4の碍子本体4aの下端から延長されて取付け金具5の上面を覆う被覆部4c1と、外周面を覆う被覆部4c2と、下面を覆う被覆部4c3とで構成されている。取付け金具5の上面に位置する被覆部4c1の表面は、その上部から下部に向かって徐々に広がる末広がり状のテーパ面になっている。このような樹脂碍子4の延長部4cは、樹脂碍子4を形成している前述したような樹脂で一体に形成されている。また、樹脂碍子4の延長部4cで取付け金具5の下面を覆う被覆部4c3より下側に存在するFRP製の絶縁筒体2の外周には、被覆部4c3の下面より所定の寸法だけ下側に位置決め係止溝9が設けられている。その他の構成は、前述した図7と同様になっている。
【0023】
図2は、図1(A)(B)に示した第1例の樹脂ブッシング1を取付け相手である変圧器ケース7に取付けた取付け状態の一例を示す一部破断の縦断側面図である。
【0024】
この場合、樹脂ブッシング1は、端子3b側の絶縁筒体2を取付け相手である例えば変圧器ケース7の図示しない孔に挿入される。変圧器ケース7の内側に突出した絶縁筒体2の外周には、鍔部10aを有するハット状の支え金具10がその中央の孔10bに該絶縁筒体2を通すことにより嵌め付けられている。絶縁筒体2の外周に嵌め付けられた支え金具10は、絶縁筒体2の外周の位置決め係止溝9に嵌め付けられたコイルスプリングよりなる抜け止め具11により該絶縁筒体2に抜け止め支持されている。この支え金具10の鍔部10aの周方向の複数箇所にはネジ結合で止めネジ12がそれぞれ貫通されている。これら止めネジ12を締めてその先端を変圧器ケース7の内面にそれぞれ当て、鍔部10aと変圧器ケース7の内面との間の各止めネジ12の部分の長さを長くすることにより、支え金具10に変圧器ケース7の内面から離間させる方向の力を作用させ、この力により絶縁筒体2を介して樹脂碍子4側を変圧器ケース7の表面側に引き寄せて、樹脂碍子4の延長部4c内の取付け金具5の下面と各止めネジ12の先端とで変圧器ケース7を挟持することにより樹脂ブッシング1が変圧器ケース7に機械的に固定されている。
【0025】
上述したような樹脂ブッシング1では、取付け金具5の上面,外周面及び下面が樹脂碍子4の延長部4cで被覆されているので、この樹脂碍子4の延長部4cで取付け金具5を錆びないように保護することができる。この樹脂碍子4の延長部4cは、樹脂碍子4の成形時に一緒に形成できるので、樹脂碍子4の成形時に取付け金具5に防錆処理を施すことができ、取付け金具5に対する防錆処理を低コストで施すことができる。また、取付け金具5が樹脂碍子4の延長部4cで覆われて絶縁されると、樹脂碍子4の傘部4b群の突設区間以外の碍子本体部4aの部分の長さを短くすることができ、樹脂ブッシングの長さ(高さ)を短くすることができる。さらに、樹脂碍子4の延長部4cで取付け金具5の上面に位置する被覆部4c1の表面が、その上部から下部に向かって徐々に広がる末広がり状のテーパ面になっていると、取付け金具5の上面側に雨水等がかかっても、該取付け金具5の表面を覆っている表面形状がテーパ形の樹脂碍子4の延長部4cに沿って流れ落ち、取付け金具5に対する防錆処理箇所からの排水を容易に行うことができる。
【0026】
図3(A)(B)は、本発明に係る樹脂ブッシングにおける実施の形態の第2例を示す側面図及び底面図である。なお、前述した図1(A)(B)と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
【0027】
本例の樹脂ブッシング1においては、第1例の樹脂ブッシング1と基本的には同じ構造になっている。第1例の樹脂ブッシング1と相違する点は、取付け金具5にその周方向に間隔をあけて複数のネジ孔13が設けられ、樹脂碍子4の延長部4cで取付け金具5の下面に位置する被覆部4c3に各ネジ孔13に対応してボルト挿通孔14がそれぞれ設けられている点と、第1例で絶縁筒体2の外周に設けた位置決め係止溝9が本例では省略されている点である。
【0028】
図4は、図3(A)(B)に示した第2例の樹脂ブッシング1を取付け相手である変圧器ケース7に取付けた取付け状態の一例を示す縦断側面図である。
【0029】
この場合、樹脂ブッシング1は、端子3b側の絶縁筒体2を取付け相手である例えば変圧器ケース7の図示しない孔に挿入して、該変圧器ケース7の内側から該変圧器ケース7の図示しない各ボルト挿通孔に対応してバネ座金15をそれぞれ配置し、各ボルト8をこれらバネ座金15の孔と、該変圧器ケース7の図示しない各ボルト挿通孔と、樹脂碍子4の延長部4cで取付け金具5の下面に位置する被覆部4c3に設けられている各ボルト挿通孔14とを通して取付け金具5の各ネジ孔13にそれぞれ螺合し、これらボルト8で締結することにより変圧器ケース7に固定して取付けている。
【0030】
このような第2例の樹脂ブッシング1によれば、ボルト8とバネ座金15だけを用いて、簡単に取付け相手に取付けることができる。
【0031】
図5(A)(B)は、本発明に係る樹脂ブッシングにおける実施の形態の第3例を示す側面図及び底面図である。なお、前述した図3(A)(B)に示す第2例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
【0032】
本例の樹脂ブッシング1においては、第2例の樹脂ブッシング1と基本的には同じ構造になっている。第2例の樹脂ブッシング1と相違する点は、樹脂碍子4の延長部4cで取付け金具5の下面に位置する被覆部4c3の下面外周に、環状突部4c4が樹脂碍子4を形成している樹脂で一体に突設されている。
【0033】
このような樹脂ブッシング1も、第2例の樹脂ブッシング1と同様に図4に示す如く取付け相手である変圧器ケース7に取付けられる。この際に、ボルト8による締結時に、被覆部4c3の下面外周の環状突部4c4が圧縮されて防水性をより良好にする。
【0034】
このため、この第3例の樹脂ブッシング1によれば、該樹脂ブッシング1が取付け相手である変圧器ケース7に取付けられた状態で、被覆部4c3の下面側に水が入り込むのを阻止することができる。それゆえ、被覆部4c3の下面に開口する各ボルト挿通孔14から各ネジ孔13に水が入って取付け金具5に錆が発生するのを防止することができる。
【0035】
図6は、本発明に係る樹脂ブッシングの製造方法における実施の形態の1例で、成形板型に絶縁筒体をセットした状態の平面図である。
【0036】
本例では、成形型16として、図示のような下型17と、図示しない上型とを用いる。下型17の内部には、碍子本体4aと複数の傘部4bとを備えた樹脂碍子4を成形するための樹脂碍子成形型孔18と、この樹脂碍子成形型孔18から延長されて樹脂碍子4の延長部4cを成形するための樹脂碍子延長部成形型孔部19と、これら樹脂碍子成形型孔18と樹脂碍子延長部成形型孔部19との中央を通って絶縁筒体2をセットするための絶縁筒体セット孔20とが設けられている構造のものを用いる。なお、21は樹脂碍子成形型孔18と樹脂碍子延長部成形型孔部19とに樹脂を注入するための樹脂注入孔である。絶縁筒体2は、その外周に位置決め鍔部2aが設けられていて、この位置決め鍔部2aが下型17の一部の位置決め溝部20aに嵌まることにより、下型17に対する絶縁筒体2の長手方向の位置決めがなされるようになっている。
【0037】
図示しない上型も、下型17と同様な形状に形成されていている。
【0038】
これら上型と下型17は、下型17に絶縁筒体2を前述したようにセットした状態で、向かい合わせに組み合わせて、樹脂注入孔21に前述した如き樹脂を注入し、前述した如き樹脂ブッシング1を得る。
【0039】
このような樹脂ブッシング1の製造方法によれば、絶縁筒体2の外周に樹脂碍子4と共に、該樹脂碍子4の延長部4cも一緒に成形できて、成形時に取付け金具5に低コストで容易に防錆処理を施すことができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明に係る樹脂ブッシングによれば、取付け金具の上面,外周面及び下面が樹脂碍子の延長部で被覆されているので、この樹脂碍子の延長部で取付け金具を錆びないように保護することができる。この樹脂碍子の延長部は、樹脂碍子の成形時に一緒に形成できるので、樹脂碍子の成形時に取付け金具に防錆処理を施すことができ、取付け金具に対する防錆処理を低コストで施すことができる。また、取付け金具が本発明のように樹脂碍子の延長部で覆われて絶縁されると、樹脂碍子の傘部群の突設区間以外の碍子本体部の部分の長さを短くすることができ、樹脂ブッシングの長さ(高さ)を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)(B)は本発明に係る樹脂ブッシングにおける実施の形態の第1例を示す側面図及び底面図である。
【図2】 図1(A)(B)に示した第1例の樹脂ブッシングを変圧器ケースに取付けた取付け状態の一例を示す一部破断の縦断側面図である。
【図3】 (A)(B)は本発明に係る樹脂ブッシングにおける実施の形態の第2例を示す側面図及び底面図である。
【図4】 図3(A)(B)に示した第2例の樹脂ブッシングを変圧器ケースに取付けた取付け状態の一例を示す縦断側面図である。
【図5】 (A)(B)は本発明に係る樹脂ブッシングにおける実施の形態の第3例を示す側面図及び底面図である。
【図6】 本発明に係る樹脂ブッシングの製造方法における実施の形態の1例で、成形板型に絶縁筒体をセットした状態の平面図である。
【図7】 従来の樹脂ブッシングの構造を示す側面図である。
【図8】 従来の樹脂ブッシングを変圧器ケースに取付けた取付け状態の側面図である。
【符号の説明】
1 樹脂ブッシング
2 絶縁筒体
2a 位置決め鍔部
3a,3b 端子
4 樹脂碍子
4a 碍子本体
4b 傘部
4c 樹脂碍子の延長部
4c1,4c2,4c3 被覆部
4c4 環状突部
5 取付け金具
6 環状シール材
7 変圧器ケース(取付け相手)
8 ボルト
9 位置決め係止溝
10 支え金具
10a 鍔部
10b 孔
11 抜け止め具
12 止めネジ
13 ネジ孔
14 ボルト挿通孔
15 バネ座金
16 成形型
17 下型
18 樹脂碍子成形型孔
19 樹脂碍子延長部成形型孔部
20 絶縁筒体セット孔
20a 位置決め溝部
21 樹脂注入孔

Claims (5)

  1. 絶縁筒体内にその長手方向に沿って導体が収容され、前記絶縁筒体の両端には前記導体の両端に電気的・機械的に接続された端子がそれぞれ設けられ、一方の前記端子に隣接する側で前記絶縁筒体の外周には複数の傘部が長手方向に間隔をあけて突設された構造の樹脂碍子が装着され、前記樹脂碍子と他方の前記端子との間で前記絶縁筒体の外周にはリング状の取付け金具が固定されている樹脂ブッシングにおいて、
    前記取付け金具はその上面,外周面及び下面が前記樹脂碍子の延長部で被覆されていることを特徴とする樹脂ブッシング。
  2. 前記樹脂碍子の延長部で前記取付け金具の上面に位置する被覆部の表面は、その上部から下部に向かって徐々に広がる末広がり状のテーパ面になっていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂ブッシング。
  3. 前記取付け金具の下面には、該取付け金具の周方向に間隔をあけて複数のネジ孔が設けられ、前記樹脂碍子の延長部の各部のうち、前記取付け金具の下面を被覆する部分には、前記各ネジ孔に対応してボルト挿通孔が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂ブッシング。
  4. 前記樹脂碍子の延長部で前記取付け金具の下面に位置する被覆部の周囲には、下方に突出する環状突部が前記樹脂碍子の延長部に一体に設けられていることを特徴とする請求項1,2または3に記載の樹脂ブッシング。
  5. 絶縁筒体内にその長手方向に沿って導体が収容され、前記絶縁筒体の両端には前記導体の両端に電気的・機械的に接続された端子がそれぞれ設けられ、一方の前記端子に隣接する側で前記絶縁筒体の外周には複数の傘部が長手方向に間隔をあけて突設された構造の樹脂碍子が装着され、前記樹脂碍子と他方の前記端子との間で前記絶縁筒体の外周にはリング状の取付け金具が固定されている樹脂ブッシングを製造する樹脂ブッシングの製造方法において、
    前記樹脂碍子を成形する成形型として、その内部に前記樹脂碍子を成形するための樹脂碍子成形型孔以外に、該樹脂碍子成形型孔から延長されて前記樹脂碍子の延長部を成形するための樹脂碍子延長部成形型孔部が設けられている構造のものを用い、
    前記絶縁筒体の外周に前記樹脂碍子を成形する際に、前記樹脂碍子の延長部も一緒に成形することを特徴とする樹脂ブッシングの製造方法。
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