JP4243337B2 - 封止用組成物およびその用途 - Google Patents

封止用組成物およびその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP4243337B2
JP4243337B2 JP2003536349A JP2003536349A JP4243337B2 JP 4243337 B2 JP4243337 B2 JP 4243337B2 JP 2003536349 A JP2003536349 A JP 2003536349A JP 2003536349 A JP2003536349 A JP 2003536349A JP 4243337 B2 JP4243337 B2 JP 4243337B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing composition
sealing
silica
silica sol
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003536349A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005505680A (ja
Inventor
ペーター グリーンウッド
インガー ヤンソン
ウルフ スカルプ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akzo Nobel NV
Original Assignee
Akzo Nobel NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akzo Nobel NV filed Critical Akzo Nobel NV
Publication of JP2005505680A publication Critical patent/JP2005505680A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4243337B2 publication Critical patent/JP4243337B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/24Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing alkyl, ammonium or metal silicates; containing silica sols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere
    • C09K3/12Materials for stopping leaks, e.g. in radiators, in tanks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00724Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 in mining operations, e.g. for backfilling; in making tunnels or galleries
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00732Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 for soil stabilisation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/70Grouts, e.g. injection mixtures for cables for prestressed concrete

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

本発明は岩石および土壌を封止するために使用される組成物の用途に関する。本発明は更に、液漏れ部又は穴部における液体流を遮断するための方法に関する。本発明は更に、上記封止用組成物の製造方法およびその方法から得られる封止用組成物に関する。
岩石および土壌を封止するために使用される組成物の要求性能が時と共に増大している。これらの要求には環境面並びに技術面の改善の双方が含まれる。従来、毒性物質を含む種々のプラスチックおよびポリマーが、例えばコンクリート壁面、トンネル、あるいはコンクリート壁面の背面の穴などにおける水漏れを封止するのに使用されてきた。このような封止用薬品は、多くの場合、地下水の汚染を生じさせると共に、それを取扱う建築作業者などに対する健康上の問題を生じさせてきた。これに対し、この危険な製品を、より環境的に適応させた製品で置き換える試みがなされてきた。最近課せられた漏れ制限に適合し得る新規な製品も求められている。或る例では、水漏れレベルが1L/(分・100m)がトンネル建造現場での上限となっている。これにより、メーカー側には、技術的に改善された封止製品を提供することが要請されている。米国特許No.5,396,749には、グラウトで固定することにより水流を遮断し、それにより水漏れおよび地盤の崩壊による問題を防止する方法が記載されている。この場合、遮断用薬品は例えば、コロイドシリカ、無機塩および水溶性ウレタンポリマーを混合することにより製造されている。
しかし、上述の遮断用薬品は或る種の用途において強度が不十分であり、特に、注入およびゲル化の間において、遮断用薬品が高い水圧に曝される場合に、このことが問題となる。熟成期間において特に不安定な薬品は長期強度が可なり低いものとなる。封止用薬品は更に土壌を封止するために使用されており、それにより埋立て地、ゴミ捨て場などの地中部に含まれている汚染物質の漏れを防止するようにしている。米国特許No.5,836 ,390には、地表下バリアーを形成する方法が記載されており、その場合、例えばポリブテン、ポリシロキサンおよびコロイドシリカを含む粘凋液が注入される。
高い長期強度、特に遮断剤が地下水から高い水圧に曝されるような、岩石を封止するための分野において高い長期強度をもたらす環境適応性の液状遮断剤を提供することが望まれている。更に、洗い流し力に対し抵抗を示し、浸透性が低く、すなわち、水、その他の液体に対し不透過性の持続性良好な遮断剤を提供することが望まれている。
本発明の1つの目的は上述のような従来の欠点を解決し得る製品を提供することである。
本発明は、岩石又は土壌を封止するための封止用組成物の使用に関し、ここで、この封止用組成物は、S−値が約72%よりも大きいシリカゾルと、少なくとも1種のゲル化剤とを混合することにより得られる。
本発明は更に、液漏れ部又は穴部における液体流を遮断するための方法に関するものであって、ここで、S−値が約72%よりも大きいシリカゾルと、少なくとも1種のゲル化剤とを混合することにより得られる封止用組成物を液漏れ部又は穴部に導入することからなる。
本発明は更に、封止用組成物を製造するための方法に関するものであって、その方法はS−値が約72%よりも大きいシリカゾルと、少なくとも1種のゲル化剤とを混合することからなる。本発明は更に、この方法により得られる封止用組成物に関する。
高いS−値を有するシリカゾル、すなわち、S−値が約72%よりも大きいシリカゾルが封止用組成物に対し高い長期のゲル強度を付与し得ることが意外にも見出された。ここで、“ゲル強度”とは、時間の経過と共に発展するゲル化封止用組成物の剪断および圧縮強度の尺度を意味するものである。高い長期強度は持続性を有する封止を提供するものである。本発明による封止用組成物は浸透性が低いことが見出され、このことは良好な封止特性を意味する。
“S−値”は、シリカゾル中でのシリカ粒子の凝集の程度、すなわち、凝集体又はマイクロゲル形成の程度を特徴づけるものである。シリカゾルのS−値は、文献Iler,R.K.および Dalton,R.L.; J. Phys. Chem. 60(1956),
955-957に与えられている式に従って測定、計算される。
このS−値は、シリカ含有量、粘度およびシリカゾルの密度に依存する。高いS−値は低いマイクロゲル含有量を意味するものである。このS−値は、シリカゾルの分散相に存在するSiO2量の重量%を表している。このマイクロゲルの程度は、例えば、米国特許5368833に記載されているように、シリカゾルの製造プロセスの間において制御することができる。
本発明の好ましい1実施例によれば、上記S−値は約73%よりも大きいもの、好ましくは約74%よりも大きいもの、更により好ましくは75%よりも大きいものが選択される。好ましくは、上記S−値は約90%よりも小さいもの、最も好ましくは、約85%よりも小さいものが選択される。
上記シリカゾルは、平均粒径が約3ないし150nm、好ましくは約12ないし50nm、最も好ましくは約12ないし40nmのシリカ粒子からなる。好ましくは、シリカ粒子は比表面積が約20ないし900m2/g、好ましくは約40ないし230m2/g、最も好ましくは約60ないし220m2/gのものが選択される。上記シリカゾルの密度は約1ないし1.6kg/m3のものが適当であり、好ましくは約1.1ないし1.5kg/m3、最も好ましくは約1.2ないし1.4kg/m3とする。
上記シリカゾルは、実質的に単分散のもの、すなわち、粒径分布ができるだけ狭いものが適している。好ましくは、シリカ粒子は、粒度分布の相対標準偏差が約15個数%未満、好ましくは10個数%未満、最も好ましくは8個数%未満のものが選ばれる。粒度分布の相対標準偏差とは、個数による平均粒度と粒度分布の標準偏差との間の比を意味する。上記シリカゾルのシリカ粒子は、K+、Na+、Li+、NH4+又はこれらの混合物などの安定化カチオンの存在下で水中に分散させることが好ましい。しかし、その他の分散系、例えば低級アルコール、アセトン、これらの混合物などの有機溶媒を使用することも可能である。この分散液のpHは約1ないし約12が適当であり、好ましくは約7ないし約11とする。シリカゾルが安定に維持される限り、すなわち、凝集又はゲル化が実質的に生じない限り、シリカゾル中でのシリカ含有量は大きいことが好ましい。これは、高濃度シリカゾルのすぐれた技術的性能およびその輸送費の節減の観点から有益なことである。本発明の1形態によれば、成分、すなわち、シリカゾルおよびゲル化剤が、封止すべき適用部位に別々に添加される。これは例えば、いわゆるジェット・グラウティングと呼ばれる手法により行うことができ、この場合、成分は現場で、例えば土壌中で混合される。
ここで“シリカゾル”および“シリカ粒子”の用語は更に、例えば、アルミニウム変性シリカ粒子およびゾル、およびホウ素変性シリカ粒子およびゾルを含むものを意味する。ホウ素変性シリカゾルは、例えば米国特許2,630,410に記載されている。アルミニウム変性シリカゾルはアルミン酸塩変性シリカゾルとも呼ばれ、アルミン酸塩イオン(Al(OH)4-)の適当量を、攪拌下および加熱下で従来の非変性シリカゾルに添加することにより製造することができる。好ましくは、シリカ粒子の約0.05ないし2、好ましくは約0.1ないし2Al原子/nm2表面積のアルミニウム変性体に対応するアルミン酸ナトリウム又はカリウム希釈溶液が使用される。このアルミニウム変性シリカ粒子は、挿入又は交換されたアルミン酸塩イオンを含み、固定マイナス表面電荷を有するアルミノ珪酸塩部位を生じさせる。アルミニウム変性シリカゾルのpHは、好ましくはイオン交換樹脂により好ましくはpH=約3ないし11、より好ましくはpH=約4ないし10に調整することができる。このアルミニウム変性シリカ粒子は好ましくは、約0.05ないし3wt%、好ましくは約0.1ないし2wt%のAl2O3を含有する。アルミニウム変性シリカゾルを製造する手法については更に、Iler, K.
Ralphによる“The Chemistry of
Silica”第407-409、John Wiley & Sons (1979)および米国特許5,368,833に記載されている。
ゲル化剤の適当なものは、無機塩又は無機酸、有機塩例えば酢酸ナトリウム、有機酸例えば酢酸であるが、好ましくは、無機塩、例えば、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、沃化カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、珪酸ナトリウム、又はその混合物、より好ましくは、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムであり、最も好ましくは、塩化ナトリウムおよびアルミン酸ナトリウムである。
ゲル化時間調整剤、例えば酸性トリアセチン(グリセリントリアセテート)、ジアセチン、グラウバー塩(NaSO4・10H2O)、硫酸、燐酸、又はこれらの混合物を封止用組成物に添加して、封止用組成物のゲル化を制御するようにしてもよい。
ここで使用する“ゲル化時間”とは、封止用組成物を構成する成分を混合した時点からこの封止用組成物の粘度が大きくなって最早、液漏れ部位内にこの封止用組成物を導入することができなくなる時点までの経過時間を意味するものである。この粘度は、封止すべき部位に向けて封止用組成物の均質の移動前面が形成されるように適当に制御される。好ましくは、封止用組成物の初期粘度は約3ないし100mPas、好ましくは約4ないし30mPasとする。ゲル化時間はゲル化剤の量を調整することにより容易に制御することができる。或る場合においては、封止用組成物の実質的希釈を生じさせることなく、即座にゲル化し、耐圧性のゲル化封止用組成物を形成することが必要となる。短いゲル化時間は、裂け目が比較的地面に近く封止用組成物の急速な希釈の危険性が存在する場合に最適なものとなる。場合によっては、特に裂け目の場合に、導入された封止用組成物の前方部が裂け目内に十分に導入される前にゲル化が開始することがないようにすることが必要となる。通常、ゲル化時間は、岩石の封止の場合、約1ないし120分、好ましくは約2ないし60分、更に好ましくは約5ないし40分、最も好ましくは約5ないし20分とする。土壌の封止の場合は、ゲル化時間は、通常、約5分ないし24時間、好ましくは約10分ないし6時間、最も好ましくは約15分ないし3時間とする。
成分の混合は室温で行ってよい。ゲル化剤は水性溶液中のシリカゾルに対し、約1ないし30wt%の範囲、好ましくは約2ないし15wt%の範囲の濃度で添加される。ゲル化剤が添加されるシリカゾルは、シリカを適切には約1ないし70wt%の範囲、好ましくは約20ないし60wt%の範囲、最も好ましくは約35ないし50wt%の範囲で含有する。シリカゾル中の高シリカ含有率は多くの場合、シリカゾルの輸送コストを節減することから好ましいことである。
封止用組成物中のシリカ含有率は約1ないし60 wt%の範囲が適当であり、好ましくは約15ないし50wt%の範囲、最も好ましくは約30ないし45wt%の範囲とする。高いシリカ含有率は収縮を低減させ、長期強度を増大させる。ゲル化剤に対するシリカの重量比は、用途に依存し、用途に応じて変化させることができる。シリカ粒子:ゲル化剤重量比は、約400:1ないし約10:1の範囲が適当であり、好ましくは約200:1ないし約20:1の範囲とする。
封止用組成物中のゲル化剤の含有率は、使用されるゲル化剤のタイプにより異なる。しかし、ゲル化剤の混合比は封止用組成物の約0.1ないし10 wt%の範囲が適当であり、好ましくは約0.2ないし5wt%の範囲とする。塩化ナトリウムがゲル化剤として使用される場合、その含有比は、封止用組成物に対し約0.2ないし5 wt%の範囲が適当であり、好ましくは約1ないし3wt%の範囲、最も好ましくは約1.5ないし2wt%の範囲とする。又、塩化カルシウムがゲル化剤として使用される場合、その含有率は、封止用組成物に対し約0.1ないし2 wt%の範囲が適当であり、好ましくは約0.2ないし1wt%の範囲、最も好ましくは約0.25ないし0.5wt%の範囲とする。
本発明の好ましい実施形態において、封止用組成物は、シリカゾルを漏水部位又は穴へ別に注入することにより挿入され、それにより封止用組成物が現場、例えば岩石の裂け目又は土壌の穴内にて形成される。従って、ゲル化剤も漏水部位又は穴へ別途、注入することができる。これは、例えば封止用成分を同時に注入することにより、例えばシリカゾルおよびゲル化剤のためのそれぞれの注入ノズルを平行に配置させ、ゲル化剤およびシリカゾルを事前に混合することなく、同時に注入することにより行うことができる。しかし、例えば土壌中の或る種の漏水部位又は穴の場合、例えば塩の形態のゲル化剤を、後に封止用組成物形成のために追加を要することない十分な量で土壌中に予め存在させてもよい。従って、本発明の1つの好ましい態様においては、シリカゾルのみを裂け目又は土壌の穴内に別途注入させる。この方法は一般に、水、水溶液、有機溶液などの任意の液流の遮断を生じさせることができるが、この方法は主に水流および水溶液流の遮断に適している。
この封止用組成物は更に、他の方法、例えばジェットグラウティングにより漏水部位又は穴へ挿入することができ、その場合、漏水部位又は穴を構成している物質の少なくとも1部を除去し、封止用組成物を添加し、ついで、その先に除去した同じ部位を、そこに組み込まれた封止用組成物でリセットする。この方法は土壌の封止に好ましく適用される。
本発明の好ましい実施形態において、シリカゾルおよびゲル化剤が注入直前に互いに混合される。なお、本明細書において、“直前”とは、約0ないし30秒、好ましくは約0ないし15秒を意味する。組成物の各成分のこの混合法はしばしばインライン混合と呼ばれている。
本発明の好ましい実施形態において、封止用組成物は予めバッチ方式で製造し、封止用組成物の挿入前60分以内、好ましくは30分以内に使用してもよい。しかし、封止用組成物のこの製造方法は、十分に安定であって挿入時点まで実質的にゲル化を生じさせることなく貯蔵することができる封止用組成物を必要とする。この封止用組成物の注入時間は、約1分ないし1時間が適当であり、好ましくは約5分ないし30分とする。注入/浸透深さは、封止されるべき漏水部位により異なる。しかし、本発明の方法は、特に、約0.5ないし50m、好ましくは約5ないし30mの深さについて有益である。注入圧は、約1ないし50バール、好ましくは約2ないし25バールが適当である。
封止用組成物は原則として、地下において水漏れを防止するためのバリアーを提供するのに適応させている。岩石の封止では、封止用組成物をマイクロクラックなどの穴内に挿入し、特に、例えばトンネル内の地下水の漏れを制御することが含まれる。この“マイクロクラック”の用語は、通常、20μmよりも小さい直径の穴を意味する。シリカゾル中のシリカ粒子の直径が約10ないし100nmの範囲であるから、このようなシリカ粒子を有する封止用組成物は勿論、マイクロクラックへの注入に適している。
以上、記載した本発明は、明らかなように、種々変更させることができる。そのような変更も本発明の趣旨、範囲から逸脱するものでなく、そのような変更は全て、ここに記載した請求の範囲内に包含されることは当業者にとって自明であろう。以下の実施例は、本発明がどのように実施されるかを更に説明するためのもので、本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
1.7Mの塩化ナトリウムの塩溶液を攪拌下で、下記表に記載した種々のシリカゾル製品200gに添加することにより種々の封止用組成物を製造した。添加した塩溶液の量は全ての組成物において40gとした。これら組成物を672時間まで熟成させて長期剪断強さを評価した。表1において、1セットの組成物を55℃の高温に曝し、他のセットの組成物をpH=12に曝し、封止用組成物の熟成を加速させた。シリカ粒子の粒径の計算はシアー法(Sear’s method)により行なった。剪断強さ試験は、スウェーデン標準規格SS 02 71 25に従ってフォールコーン(fall
cone)試験で行った。
更に、圧縮強度も封止用組成物について判定した。これは圧縮試験により行なった。この場合、荷重フレーム、サンプルと同一径を有する加圧ヘッド、平坦表面を有するロードセルであってサンプルをロードセルと加圧ヘッドとの間に載置するようにしたもの、変位変換器(トランスジューサー)、バッテリー駆動データロガー、信号処理ソフトウェアーを使用した。荷重フレームは加圧ヘッドを垂直方向に移動させるものである。この荷重フレームは、制御された垂直穿孔のための機械工場で使用されるものと同じタイプのものである。荷重はおもりにより制御し、これは伝動なしに(死重)、上記荷重ヘッドに負荷を加えるものである。上記加圧ヘッドは、直径50mmの硬質スチールシリンダーからなるものである。上記ロードセルは300kg用の容量を有している。このロードセルは平坦面を形成している。サンプルはこのロードセルと、上記荷重ヘッドとの間に配置させる。このロードセルの精度は0.1kg以内である。上記変位変換器は5mmのストローク容量を有する。この実際の変換器の誤差を工場により試験し最大0.4%とした。このテストのために使用されるデータロガーは、現場条件の間での振動および変形をモニターするために開発された。このデータロガーはテストの間、連続的にモニターを行うものである。この圧縮テストは28日の間にキュアしたサンプルのみについて行った。成形シリンダーのサイズは直径が50mm、高さが25mmのものであった。この成形シリンダーは、平坦底面を有するポット内に配置させた。ついで、封止用組成物をこの成形シリンダーの上端まで注入した。全てのサンプルは20℃の水浴中で、pH=10でキュアさせた。サンプルの断面のみを水に露出させた。このテストの前に、サンプルを成形シリンダーから分離させた。
Figure 0004243337
表1から明らかなように、本発明に該当するS-値を有するシリカゾルから作られた封止用組成物は、比較例のシリカゾル3−5から作られた封止用組成物と比較して、672時間後のゲル強度が、室温およびpH=12(製品の熟成を加速させるpH)、並びにpH=10および温度55℃(やはり、製品の熟成を加速させる)の双方の条件下で、いずれも高い値を示している。
Figure 0004243337
表2から明らかなように、本発明に該当するS-値を有するシリカゾルから作られた封止用組成物は、比較例のシリカゾル3および5から作られた封止用組成物と比較して、高い圧縮強度を示している。

Claims (14)

  1. 岩石又は土壌を封止するための封止用組成物の使用であって、該封止用組成物が、S−値が72%よりも大きくかつ20から70wt%の範囲でシリカ含有量を有するシリカゾルと、少なくとも1種のゲル化剤とを混合することにより得られるものであることを特徴とする前記使用。
  2. 液漏れ部又は穴部における液体流を遮断するための方法であって、ここで、S−値が72%よりも大きくかつ20から70wt%の範囲でシリカ含有量を有するシリカゾルと、少なくとも1種のゲル化剤とを混合することにより得られる封止用組成物を液漏れ部又は穴部に導入することからなる前記方法。
  3. 封止用組成物を製造するための方法であって、S−値が72%よりも大きくかつ20から70wt%の範囲でシリカ含有量を有するシリカゾルと、少なくとも1種のゲル化剤とを混合することを具備してなる前記方法。
  4. 前記シリカゾルおよびゲル化剤を、前記液漏れ部又は穴部に対してシリカゾルを別々に注入することにより液漏れ部又は穴部の現場で混合するものである請求項3記載の方法。
  5. S−値が72%よりも大きくかつ20から70wt%の範囲でシリカ含有量を有するシリカゾルと、少なくとも1種のゲル化剤とを混合することにより得られる封止用組成物。
  6. 前記S−値が75%よりも大きいことを特徴とする請求項5記載の封止用組成物。
  7. 前記シリカゾルがアルミニウム変性シリカゾルであることを特徴とする請求項5または6記載の封止用組成物。
  8. 前記組成物が35ないし50wt%の範囲のシリカの含有量を有することを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の封止用組成物。
  9. 前記ゲル化剤が、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム又はそれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の封止用組成物。
  10. 前記封止用組成物15個数%未満の粒径分布の相対標準偏差を有することを特徴とする請求項5ら9のいずれかに記載の封止用組成物。
  11. 前記封止用組成物のゲル化剤の含有量が0.2ないし5wt%の範囲であることを特徴とする請求項5から10のいずれかに記載の封止用組成物。
  12. 前記シリカゾルが、比表面積が40ないし230m2/gのシリカ粒子を含むことを特徴とする請求項5から11のいずれかに記載の封止用組成物。
  13. 前記封止用組成物のシリカ粒子:ゲル化剤重量比が、400:1ないし10:1の範囲内であることを特徴とする請求項5から12のいずれかに記載の封止用組成物。
  14. 前記封止用組成物が、12-50nmの範囲内のサイズを有するシリカ粒子を含むことを特徴とする請求項5から13のいずれかに記載の封止用組成物。
JP2003536349A 2001-10-18 2002-09-23 封止用組成物およびその用途 Expired - Fee Related JP4243337B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP01850174 2001-10-18
PCT/SE2002/001723 WO2003033618A1 (en) 2001-10-18 2002-09-23 Sealing composition and its use

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005505680A JP2005505680A (ja) 2005-02-24
JP4243337B2 true JP4243337B2 (ja) 2009-03-25

Family

ID=8184891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003536349A Expired - Fee Related JP4243337B2 (ja) 2001-10-18 2002-09-23 封止用組成物およびその用途

Country Status (14)

Country Link
EP (1) EP1436357A1 (ja)
JP (1) JP4243337B2 (ja)
KR (1) KR100543613B1 (ja)
CN (1) CN1264950C (ja)
AR (1) AR036828A1 (ja)
AU (1) AU2002337551B2 (ja)
BR (1) BR0213278B1 (ja)
CA (1) CA2463638C (ja)
HK (1) HK1071394A1 (ja)
MY (1) MY131479A (ja)
NO (1) NO20042047L (ja)
NZ (1) NZ532133A (ja)
WO (1) WO2003033618A1 (ja)
ZA (1) ZA200402800B (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4908184B2 (ja) * 2006-12-25 2012-04-04 日本化学工業株式会社 地盤注入用グラウト材及び地盤注入工法
JP2012077307A (ja) * 2011-11-18 2012-04-19 Nippon Chem Ind Co Ltd 地盤注入用グラウト材及び地盤注入工法
CA2835677C (en) 2012-12-19 2017-01-17 E. I. Du Pont De Nemours And Company Improved bitumen extraction process
WO2014153431A1 (en) * 2013-03-22 2014-09-25 E. I. Du Pont De Nemours And Company Treatment of tailing streams
US10053613B1 (en) 2017-05-02 2018-08-21 Saudi Arabian Oil Company Plugging and sealing subterranean formations
US10407609B2 (en) * 2017-05-02 2019-09-10 Saudi Arabian Oil Company Chemical plugs for preventing wellbore treatment fluid losses
KR102106475B1 (ko) * 2019-06-05 2020-05-04 박승주 케이블 실리용 실링재 조성물
WO2021046294A1 (en) 2019-09-05 2021-03-11 Saudi Arabian Oil Company Propping open hydraulic fractures
US11802232B2 (en) 2021-03-10 2023-10-31 Saudi Arabian Oil Company Polymer-nanofiller hydrogels
US11708521B2 (en) 2021-12-14 2023-07-25 Saudi Arabian Oil Company Rigless method for selective zonal isolation in subterranean formations using polymer gels
US11572761B1 (en) 2021-12-14 2023-02-07 Saudi Arabian Oil Company Rigless method for selective zonal isolation in subterranean formations using colloidal silica

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2630410A (en) 1949-04-19 1953-03-03 Union Carbide & Carbon Corp Nongelling aqueous silica sols stabilized with boron compounds
GB1294131A (en) * 1969-01-01 1972-10-25 Borden Chemical Company Uk Ltd Improvements in or relating to the grouting of soils
US3626699A (en) * 1970-01-05 1971-12-14 Borden Inc Grouting of soils
LU84196A1 (fr) * 1982-06-11 1984-03-07 Soletanche Agent d'etancheification et/ou de consolidation de sols et/ou de materiaux de construction et procede pour sa mise en oeuvre
JPS5993788A (ja) * 1982-11-20 1984-05-30 Kyokado Eng Co Ltd 地盤注入工法
US4732213A (en) * 1986-09-15 1988-03-22 Conoco Inc. Colloidal silica-based fluid diversion
JPH083091B2 (ja) * 1986-12-29 1996-01-17 日産化学工業株式会社 地盤注入用薬液
SE500387C2 (sv) 1989-11-09 1994-06-13 Eka Nobel Ab Silikasoler, förfarande för framställning av silikasoler samt användning av solerna i pappersframställning
EP0530600A1 (de) * 1991-08-28 1993-03-10 Sika AG, vorm. Kaspar Winkler & Co. Mittel für die Verfestigung von Fels, Lockergestein, porösen natürlichen und künstlichen Steinen sowie Böden und Verfahren zur Verfestigung unter Verwendung dieses Mittels
JP3142325B2 (ja) * 1991-09-10 2001-03-07 日本化学工業株式会社 地盤注入剤とその注入工法
JPH06101400A (ja) * 1992-09-16 1994-04-12 Asahi Denka Kogyo Kk 注入止水工法
US5370478A (en) * 1993-05-11 1994-12-06 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for isolating contaminated soil
US5398758A (en) * 1993-11-02 1995-03-21 Halliburton Company Utilizing drilling fluid in well cementing operations
US5836390A (en) 1995-11-07 1998-11-17 The Regents Of The University Of California Method for formation of subsurface barriers using viscous colloids

Also Published As

Publication number Publication date
EP1436357A1 (en) 2004-07-14
JP2005505680A (ja) 2005-02-24
BR0213278A (pt) 2004-10-26
MY131479A (en) 2007-08-30
BR0213278B1 (pt) 2012-09-18
KR100543613B1 (ko) 2006-01-20
WO2003033618A1 (en) 2003-04-24
CA2463638A1 (en) 2003-04-24
CN1571826A (zh) 2005-01-26
NZ532133A (en) 2005-09-30
HK1071394A1 (en) 2005-07-15
NO20042047L (no) 2004-07-13
CA2463638C (en) 2009-02-03
KR20030032847A (ko) 2003-04-26
ZA200402800B (en) 2005-06-29
CN1264950C (zh) 2006-07-19
AR036828A1 (es) 2004-10-06
AU2002337551B2 (en) 2005-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7163358B2 (en) Injection grouting
US2131338A (en) Consolidation of porous materials
JP4243337B2 (ja) 封止用組成物およびその用途
KR102008226B1 (ko) 그라우팅용 시멘트 혼합 실링재 조성물 및 그 제조방법
KR20090022342A (ko) 고강도 그라우팅 약액 조성물 및 이를 이용한 시공방법
EP0273445B1 (en) Chemical grout for ground injection and method for accretion
US2176266A (en) Process for solidifying permeable masses
EP1539652B1 (en) Injection grouting
AU2002337551A1 (en) Sealing composition and its use
US6869256B2 (en) Sealing composition and its use
JPH0222115B2 (ja)
JPS648677B2 (ja)
JP4164172B2 (ja) 地盤注入用薬液
JP2020083959A (ja) 地盤注入材および地盤注入工法
TWI309674B (en) Sealing composition and its use
AU2003253530B2 (en) Injection grouting
JP3437084B2 (ja) 地盤固結用注入材およびこの注入材を用いた地盤注入工法
WO2020236107A1 (en) A method for preparing an injection material and the obtained injection material
JPH06330037A (ja) 地盤注入剤
JP2002180046A (ja) 地盤注入材
JPS5993786A (ja) 地盤注入工法
JPH0232307B2 (ja)
JPH0873842A (ja) 地盤掘削孔安定液
JPH11269458A (ja) 地盤注入用薬液

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080618

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081017

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20081117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081210

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081229

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees