JP4243051B2 - 磁気スケール用磁気センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気に感応して出力信号を出力する磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサに関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
磁気抵抗効果を発揮するAMR素子を用いた磁気センサが開発されている。この種の磁気センサは図7に示すように、定位置のAMR素子20に対して磁気スケール22を水平方向に相対移動させ、この磁気スケール22による外部磁界をAMR素子20に作用させ、その外部磁界の強さで変化するAMR素子20の電気抵抗値に基いて出力信号を出力させていた。したがって、この磁気センサは、磁気スケールを被検出部材に装着し、その被検出部材の位置検出を行なう位置検出センサ、特に非接触式のリニアポジションセンサとして用いられることが多い。
【0003】
図7に示す従来の位置検出センサに用いるAMR素子20の電気抵抗値の変化は、磁気スケール22から受ける、該磁気スケールと平行方向の磁界の強さにより引き起こされる。具体的に説明すると、図7の状態では、AMR素子20は、磁気スケール22のN極に対峙している。N極とS極の真上部分では磁界の平行成分が最も少なく、N極からS極に移行する過程では磁界の平行成分が徐々に増加する。
【0004】
したがって、AMR素子20に対して磁気スケール22が相対移動する過程において、N極にAMR素子20が対峙している状態では、AMR素子20の電気抵抗値は最も小さい。磁気スケール22の相対移動に伴って、AMR素子20に対峙する磁極がN極からS極に変化する過程では、磁界の平行成分が徐々に増加するため、その磁界の増加に伴ってAMR素子20の電気抵抗値が増加する。さらに、磁気スケール22が相対移動して、AMR素子20に対峙する磁極がS極に変化すると、その磁界の平行成分が前記N極のものと同様に最も小さい値を示し、これによりAMR素子20の電気抵抗値が最も小さくなる。
【0005】
以上のように、磁気スケール22の相対移動に伴ってAMR素子20に作用する、磁気スケールと平行方向の磁界の強さが変化すると、図8に示すように、AMR素子20の電気抵抗値の変化に伴う出力信号P1が正弦波形の信号として出力される。そして、図8に示す出力信号P1の正弦波形をA/D変換することによりアナログ信号として位置検出用データを得ている。
【0006】
上述したように、図7に示す磁気センサ(位置検出センサ)に用いたAMR素子20の電気抵抗値の変化率は、外部磁界の強さの変化に対応するものであるから、図7に示す磁気センサを定位置に設置するには、外部磁界としての磁極(N極、S極)の磁力がAMR素子20に最も有効に作用する状態に設置する必要がある。
【0007】
図7に示す磁気センサに用いたAMR素子20の特性を考慮して、AMR素子20と磁気スケール22との間の距離は、磁極(N極、S極)の磁力がAMR素子20に最も有効に作用する距離Lに設定している。
【0008】
AMR素子20を磁気スケール22に近づけて相互間の距離L1(L1<L)を短く設定すると、磁気スケール22からAMR素子20に作用する外部磁界が強くなり、AMR素子の磁気飽和領域にかかるため、図9に示すようにAMR素子20から出力される出力信号P1に歪みP1′が生じてしまい、この歪みP1′により正確な位置検出が困難になるという問題があった。
【0009】
さらに、前記相互間の距離L2(L2>L)を長く設定した場合、磁気スケール22に対するAMR素子20の距離が離れるため、AMR素子20に磁気スケールから作用する磁力が相対的に低下し、出力信号Pの大きさが小さくなり、十分な大きさの出力信号P1を得ることができないという問題があった。
【0010】
以上のことから、従来の磁気センサでは、磁気センサの取付け位置の精度が出力信号精度に大きく影響し、磁気センサの取付けに細心の注意を払う必要があるばかりでなく、その取付け位置の範囲が極めて限定されていた。
【0011】
【発明の目的】
本発明の目的は、外部磁界の作用により電気抵抗値が変化するGMR素子と、このGMR素子に外部磁界を作用する磁気スケールとの相互間の距離に左右されにくく、歪みの少ない出力信号を出力可能なる磁気スケール用磁気センサを得ることにある。
【0012】
【発明の概要】
本発明の基本的思想は、外部磁界の強さに基いて検出を行なうことに代えて、外部磁界の向きを利用して位置検出用のデータを出力することを特徴とする。
【0013】
具体的には、本発明に係る磁気スケール用磁気センサは、磁化方向が固定された固定層と、外部磁界が作用しない状態での磁化方向がこの固定層の磁化方向と同一方向又は反対方向で、外部磁界によって磁化方向が変化する自由層とを含み、固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向の変化に応じた出力信号を出力する、少なくとも2個のGMR素子、及びN極とS極とが一定方向に等間隔かつ交互に着磁された磁気スケール、を有し、前記2個のGMR素子の固定層の磁化方向は、磁極配列方向と交差する方向であり、互いに反対方向に異なっていること、前記磁気スケールのN極とS極間の長さである単位基準長さをλとし、前記2個のGMR素子の間隔をX1としたとき、X1=(1/4)λを満足し、該GMR素子と磁気スケールとを磁極配列方向に相対移動させて、2個のGMR素子の出力信号からその相対移動量を検出することを特徴とする。
【0014】
上述した例では、2個のGMR素子を用いたが、このGMR素子を4個用いる場合には、前記4個のGMR素子の固定層の磁化方向は、磁極配列方向と交差する方向であり、前記磁気スケールのN極とS極間の長さである単位基準長さをλとし、第1と第2のGMR素子の間隔及び第3と第4のGMR素子の間隔をX1としたとき、X1=(1/4)λを満足し、かつ第1と第3のGMR素子の間隔及び第2と第4のGMR素子の間隔をX2としたとき、X2=(1/8)λを満足し、前記第1と第2のGMR素子、及び前記第3と第4のGMR素子の固定層の磁化方向を反対方向に異ならせ、前記4個のGMR素子と磁気スケールとを磁極配列方向に相対移動させて、4個のGMR素子の出力信号からその相対移動量を検出する。
【0015】
前記GMR素子の固定層の磁化方向と磁極配列方向は約90°の角度をなすことが望ましい。
【0016】
GMR素子から出力信号を出力させるには、2個のGMR素子を直列接続してブリッジ回路に組み込み、磁気スケールの相対移動に伴うGMR素子の固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向の変化に応じて、2個のGMR素子から1相の出力信号を出力する、或いは、2個のGMR素子を直列接続して分圧回路に組み込み、磁気スケールの相対移動に伴うGMR素子の固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向の変化に応じて、2個のGMR素子から1相の出力信号を出力することができる。この場合、前記出力信号は歪みの少ない正弦波形の信号として出力させることができる。
【0017】
4個のGMR素子を用いる場合には、第1と第2のGMR素子、第3と第4のGMR素子をそれぞれ直列接続して、ブリッジ回路に組み込むと、第1と第3のGMR素子、及び第2と第4のGMR素子の固定層の磁化方向を反対方向に異なっているので、磁気スケールの相対移動に伴うGMR素子の固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向の変化に応じて、第1、第2、第3及び第4のGMR素子から2相の出力信号を出力させることができる。この場合、出力信号は正弦波形の信号であり、2相の出力信号の位相が90°ずれて出力する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0019】
この実施形態に係る巨大磁気抵抗効果を発揮するGMR素子(磁気抵抗効果素子)を用いた磁気センサは図1に示すように、磁気抵抗効果素子1を下方に向けて保持部材3に取付け、磁気抵抗効果素子1を定位置に設置し、その磁気抵抗効果素子1に対して磁気スケール5を相対移動させる。そして、この磁気スケール5による外部磁界を磁気抵抗効果素子1に作用させ、磁気抵抗効果素子1の電気抵抗値の変化を前記外部磁界の向きにより生じさせて、磁気抵抗効果素子1の出力信号から磁気抵抗効果素子1と磁気スケール5との相対移動量を検出するものである。
【0020】
磁気に感応して出力信号を出力する磁気抵抗効果素子(GMR素子)1は基本的構成として図2に示すように、交換バイアス層(反強磁性体層)1aと、固定層(ピン止め磁性層)1bと、非磁性層1cと、自由層(フリー磁性層)1dとを基板2上に積層して形成し、巨大磁気抵抗効果を利用したGMR(GiantMagnetoResistance)素子の一種である磁気抵抗効果素子として構成されている。
【0021】
磁気抵抗効果素子1が巨大磁気抵抗効果(GMR)を発揮するためには、例えば交換バイアス層1aがα−Fe2O3層、固定層1bがNiFe層、非磁性層1cがCu層、自由層1dがNiFe層から形成されるが、これらのものに限定されるものではなく、巨大磁気抵抗効果(GMR)を発揮するものであれば、いずれのものであってもよい。また、磁気抵抗効果素子1は、巨大磁気抵抗効果(GMR)を発揮するものであれば、上記の積層構造のものに限定されるものではない。
【0022】
図2に示す磁気抵抗効果素子1の固定層1bは、交換バイアス層1aで磁化され、この交換バイアス層1aによって磁化方向が特定方向に固定(ピン止め)されている。自由層1dは外部磁界の向きによって、固定層1bの磁化方向に対する磁化方向が変化する。磁気抵抗効果素子1の両端には端子層1eが接合形成される。そして、固定層1bの固定された磁化方向に対して、外部磁界の向きにより自由層1dの磁化方向が変化することにより、2つの端子層1e間での電気抵抗値の変化が出力信号として出力される。
【0023】
図2に示す磁気抵抗効果素子1を4個用い、この4個の磁気抵抗効果素子1を組合せることにより、図3に示すブリッジ回路を形成する。図3における磁気抵抗効果素子1には、GMR1、GMR2、GMR3、GMR4の符号をそれぞれ付し、かつ磁気抵抗効果素子1の両端に形成される一方の端子層1eにはE1、他方の端子層1eにはE2の符号をそれぞれ付して説明する。
【0024】
4個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2、GMR3、GMR4は、固定層1bの磁化方向の向きが180°異なる2個の、磁気抵抗効果素子GMR1及びGMR2と、磁気抵抗効果素子GMR3及びGMR4がそれぞれ組として用いられる。さらに、磁気抵抗効果素子GMR1とGMR3の固定層1dの磁化方向が180°をなす反対方向に異なり、磁気抵抗効果素子GMR2とGMR4の固定層1dの磁化方向が180°をなす反対方向に異なっている。
【0025】
図3では、磁気抵抗効果素子GMR1の固定層の磁化方向は上矢印で示す方向であり、磁気抵抗効果素子GMR2の固定層の磁化方向は、下矢印で示す180°をなす反対方向である。磁気抵抗効果素子GMR3の固定層の磁化方向は下矢印で示す方向であり、磁気抵抗効果素子GMR4の固定層の磁化方向は、上矢印で示す180°をなす反対方向である。
【0026】
さらに、磁気抵抗効果素子GMR1の端子層E2に磁気抵抗効果素子GMR2の端子層E1を結合して、2個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2を直列に接続する。磁気抵抗効果素子GMR3の端子層E2に磁気抵抗効果素子GMR4の端子層E1を結合して、2個の磁気抵抗効果素子GMR3、GMR4を直列に接続する。
【0027】
磁気抵抗効果素子GMR1の端子層E1と磁気抵抗効果素子GMR3の端子層E1を接続し、その接続点V1に電源Vccのプラス側を接続する。磁気抵抗効果素子GMR2の端子層E2と磁気抵抗効果素子4の端子層E2を接続し、その接続点V2に電源Vccのマイナス側を接続している。そして、接続点V1と接続点V2とに検知信号を入力する。
【0028】
磁気抵抗効果素子GMR1の端子層E2と磁気抵抗効果素子GMR2の端子層E1を接続し、その接続点A+を、磁気抵抗効果素子の電気抵抗値の変化信号(電圧)を出力する出力部としている。磁気抵抗効果素子GMR3の端子層E2と磁気抵抗効果素子GMR4の端子層E1を接続し、その接続点A−を、磁気抵抗効果素子の電気抵抗値の変化信号(電圧)を出力する出力部としている。そして、2つの接続点A+と接続点A−とから、磁気抵抗効果素子の電気抵抗値の変化に基く2相の正弦波形の出力信号(図6の信号P1、P2)を出力する。
【0029】
このブリッジ回路をなす4個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2、GMR3、GMR4の固定層の固定された磁化方向に対して、外部磁界による自由層の磁化方向が変化した場合に、その磁化方向の変化に伴って、4個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2、GMR3、GMR4に電気抵抗値の変化が生じる。その電気抵抗値の変化は、磁気抵抗効果素子の固定層の磁化方向と自由層の磁化方向が同一方向の際に最小値を示し、反平行(180°をなす反対方向)の際に最大値を示す。したがって、磁気抵抗効果素子の自由層を磁化する外部磁界の向きに伴って、ブリッジ回路の出力端子となる2つの接続点A+、A−から図6に示す正弦波形の出力信号(P1、P2)が出力する。
【0030】
したがって、磁気抵抗効果素子の電気抵抗値変化の中間点を基準点とすると、その電気抵抗値変化の極性(増加する方向を+、減少する方向を−とする。)は、磁気抵抗効果素子の固定層の磁化方向が同一方向に設定された、磁気抵抗効果素子GMR1と磁気抵抗効果素子GMR4、磁気抵抗効果素子GMR2と磁気抵抗効果素子GMR3では同極性に、磁気抵抗効果素子の固定層の磁化方向が180°をなす反対方向(反平行)に異ならせた、磁気抵抗効果素子GMR1と磁気抵抗効果素子GMR2、磁気抵抗効果素子GMR3と磁気抵抗効果素子GMR4では逆極性になる。
【0031】
このため、図3に示す4個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2、GMR3、GMR4の接続関係と、磁気抵抗効果素子の電気抵抗値の変化とにより、ホイートストーンブリッジ回路が形成され、磁気抵抗効果素子に外部磁界による磁気を感応させることにより、その外部磁界による磁気抵抗効果素子の自由層の磁化方向の変化に基いて所望の動作を行なう磁気センサとして機能する。
【0032】
本発明では図1に示すように、図3に示すブリッジ回路を形成する4個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2、GMR3、GMR4は保持部材3に支持させて、磁気スケール5の磁界が作用する位置に設置している。一方、磁気スケール5は直線形状に形成され、長さ方向に沿って等間隔で、かつ着磁方向を交互に代えることによって、N極とS極が等間隔かつ交互に配列される。図1では、N−S、S−Nを等間隔かつ交互に着磁することにより、点線で示すようにN極とS極が交互に配列される。
【0033】
図4に示すように、N極とS極間の長さである単位基準長さ(図4のN−S・S−N間)は、同一の長さλに統一している。なお、磁気スケール5は直線形状に代えて、円弧形状に形成し、その円弧形に沿ってN極とS極を着磁してもよい。
【0034】
図3に示す4個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2、GMR3、GMR4と磁気スケール5との配置関係を図4及び図5に基いて具体的に説明する。図3に示すブリッジ回路を形成する4個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2、GMR3、GMR4は図5(a)に示すように、実線で示す固定層の磁化方向H1を磁気スケール5の磁極が着磁される方向(磁極配列方向)Mhと直交する方向に、外部磁界が作用しない状態での点線で示す自由層の磁化方向H2の向きを固定層の磁化方向H1と同一方向にそれぞれ設定して、磁気スケール5の長さ方向(磁極配列方向Mh)に並設する。なお、外部磁界が作用しない状態での点線で示す自由層の磁化方向H2は、図5(a)の括弧内に点線で示す固定層の磁化方向H1と反平行(180°異なる反対方向)の方向に設定してもよい。
【0035】
この場合、磁気抵抗効果素子の固定層の磁化方向H1と、磁極の着磁される方向(磁極配列方向)Mhとが90°の角度をして、複数の磁気抵抗効果素子を並設することが望ましいが、必ずしも90°である必要はなく、磁気抵抗効果素子の固定層の磁化方向が磁極の着磁される方向Mhに、90°より若干大きい角度或いは90°より若干小さい角度で交差する状態で複数の磁気抵抗効果素子を並設してもよい。要は、磁気抵抗効果素子の固定層の磁化方向H1と、磁極の着磁される方向Mhとが90°±αの角度を含む約90°の角度をなして、複数の磁気抵抗効果素子が並設されればよい。
【0036】
さらに、磁気スケール5のN極とS極間の間隔である単位基準長さをλとし、第1と第2の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2の間隔及び第3と第4の磁気抵抗効果素子GMR3、GMR4の間隔をX1としたときに、X1=(1/4)λを満足し、かつ第1と第3の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR3の間隔及び第2と第4の磁気抵抗効果素子GMR2、GMR4の間隔をX2としたときに、X2=(1/8)λを満足する配置関係に設定している。
【0037】
次に、磁気スケール5の相対移動に伴う、磁気抵抗効果素子(GMR)における自由層の磁化方向の変化、及びブリッジ回路から出力される出力信号の変化について説明する。
【0038】
図5(b)は、GMR1が磁気スケールのS極中央部位の真上にある状態(図4中に実線で示す位置)における磁気抵抗効果素子の固定層及び自由層の磁化方向を示す。図5(c)は、GMR1が磁気スケールのN極とS極の境界線上にある状態(図4中にAで示す位置)における磁気抵抗効果素子の固定層及び自由層の磁化方向を示す。図5(d)は、GMR1が磁気スケールのN極中央部位の真上にある状態(図4中にBで示す位置)における磁気抵抗効果素子の固定層及び自由層の磁化方向を示す。図5(e)は、GMR1が磁気スケールのS極とN極の境界線上にある状態(図4中にCで示す位置)における磁気抵抗効果素子の固定層及び自由層の磁化方向を示す。
【0039】
磁気スケール5のS極、N極のそれぞれ真上では、磁気スケールからの磁界の平行成分(磁極配列方向Mhと平行な方向の成分)は少ない。一方、磁気スケールのS極とN極の境界線上、或いはN極とS極の境界線上では、磁気スケールからの磁界の平行成分は多い。
【0040】
GMR1が磁気スケールのS極中央部位の真上にある状態(図4中に実線で示す位置)では、磁気スケールからの磁界の平行成分は少ないため、図5(b)に示すように、GMR1の自由層(ハッチングを付した縦長の部分)の磁化方向H2は、GMR1の固定層の磁化方向H1と同一方向となる。このため、GMR1における電気抵抗値は小さい。また、GMR1が磁気スケールのS極中央部位の真上にある場合に、GMR1の位置よりも1/4λ離れた位置にあるGMR2は、磁気スケールのS極とN極の境界線上にあり、磁気スケールからの磁界の平行成分によりGMR2の自由層の磁化方向H2は、固定層の磁化方向H1と直交する方向となる。このため、GMR2における電気抵抗値は大きくなる。これらにより、図3に示すブリッジ回路の接続点A+から出力される出力信号P1の電圧値は最大となる(図6中、(b)点)。
【0041】
次に、磁気スケールが磁極配列方向Mhへ移動し、GMR1が磁気スケール5のS極とN極の境界線上に位置すると(図4中にAで示す位置)、磁気スケールからの磁界の平行成分は多くなるため、図5(c)に示すように、GMR1の自由層の磁化方向H2は、GMR1の固定層の磁化方向H1と直交する方向に変化する。このため、GMR1における電気抵抗値は大きくなる。また、GMR1が磁気スケールのS極とN極の境界線上にある場合に、GMR1の位置よりも1/4λ離れた位置にあるGMR2は、磁気スケールのS極中央部位にあり磁気スケールからの磁界の平行成分が少ないため、GMR2の自由層の磁化方向H2は、固定層の磁化方向H1と同一方向となる。このため、GMR2における電気抵抗値は小さくなる。これらにより、図3に示すブリッジ回路の接続点A+から出力される出力信号P1の電圧値は最小となる(図6中、(c)点)。
【0042】
さらに、磁気スケールが磁極配列方向Mhへ移動し、GMR1が磁気スケール5のN極中央部位の真上に位置すると(図4中にBで示す位置)、磁気スケールからの磁界の平行成分は少ないため、図5(d)に示すように、GMR1の自由層の磁化方向H2は、GMR1の固定層の磁化方向H1と同一方向に変化する。このため、GMR1における電気抵抗値は小さくなる。また、GMR1が磁気スケールのN極中央部位の真上にある場合に、GMR1の位置よりも1/4λ離れた位置にあるGMR2は、磁気スケールのN極とS極の境界線上にあり磁気スケールからの磁界の平行成分が多くなるため、GMR2の自由層の磁化方向H2は、固定層の磁化方向H1と直交する方向に変化する。このため、GMR2における電気抵抗値は大きくなる。これらにより、図3に示すブリッジ回路の接続点A+から出力される出力信号P1の電圧値は最大となる(図6中、(d)点)。
【0043】
さらに、磁気スケールが磁極配列方向Mhへ移動し、GMR1が磁気スケール5のS極とN極の境界線上に位置すると(図4中にCで示す位置)、磁気スケールからの磁界の平行成分は多くなるため、図5(e)に示すように、GMR1の自由層の磁化方向H2は、GMR1の固定層の磁化方向H1と直交する方向に変化する。このため、GMR1における電気抵抗値は大きくなる。また、GMR1が磁気スケールのS極とN極の境界線上にある場合に、GMR1の位置よりも1/4λ離れた位置にあるGMR2は、磁気スケールのN極中央部位にあり磁気スケールからの磁界の平行成分が少ないため、GMR2の自由層の磁化方向H2は、固定層の磁化方向H1と同一方向に変化する。このため、GMR2における電気抵抗値は小さくなる。これらにより、図3に示すブリッジ回路の接続点A+から出力される出力信号P1の電圧値は最小となる(図6中、(e)点)。
【0044】
同様に、GMR1の位置より1/8λ離れた位置にあるGMR3、及びGMR2の位置より1/8λ離れた位置にあるGMR4も、磁気スケールの移動に伴って電気抵抗値が変化し、図3に示すブリッジ回路の接続点A−からは、出力信号P1に対して位相が90°遅れた出力信号P2が出力される。
【0045】
この実施形態によれば、磁気抵抗効果素子(GMR)の固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向の変化が磁気スケールからの磁界により引き起され、その磁化方向の変化に基いて電気抵抗値が変化するため、磁気抵抗効果素子と磁気スケール5の相互間の距離(図1の距離L)に左右されにくく、歪みの少ない出力信号を得ることができる。また図3に示すように少なくとも2個の磁気抵抗効果素子を直列接続してブリッジ回路に組み込んだため、外部の雑音磁界或いは周辺の環境磁界等によるノイズを除去して、精度よく、かつ確実に位置検出データを取得することができる。
【0046】
図3及び図4に示す実施形態では、4個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2、GMR3、GMR4を用いてブリッジ回路を形成したが、2個の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2を用いて分圧回路を形成してもよい。この分圧回路は、図3に示す直列接続の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2に相当するものである。このように直列接続された磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2から形成される分圧回路を用いることにより、回路構成を簡素化することができる。さらに、分圧回路とブリッジ回路は位置検出精度に応じて切替えて用いることができる。この分圧回路とブリッジ回路とは、位置検出の精度により使い分ければよい。
【0047】
また、ブリッジ回路の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2、GMR3、GMR4の組、分圧回路の磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2の組をそれぞれ1組ずつ用いたが、これに限定されるものではなく、これらの組を複数備えるようにしてもよい。また、2つの直列接続した磁気抵抗効果素子GMR1、GMR2(或いはGMR3、GMR4)をブリッジ回路に組み込むには、このブリッジ回路の残りの辺に抵抗器等を組み込めばよい。
【0048】
また、上述した実施形態では、磁気センサを位置検出センサ、特にリニアポジションセンサに用いる場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、定位置の磁気抵抗効果素子に対して磁気スケールを相対移動させ、この磁気スケールによる磁界により、磁気抵抗効果素子の固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向を変化させて、磁気抵抗効果素子と磁気スケールの相対移動量を検出する構成をもつセンサであれば、何れのものにも適用することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、外部磁界により磁気抵抗効果素子の固定層と自由層の相対的な磁化方向を変化させて出力信号を出力するため、磁気抵抗効果素子に外部磁界を作用する磁気スケールとの相互間の距離に左右されにくく、歪みの少ない出力信号を出力することができる。
【0050】
さらに、隣接する磁気抵抗効果素子の相互間に磁界の強さが影響を与えないため、隣接する磁気抵抗効果素子の相互間のピッチを狭くして、位置検出用データを出力する出力信号の周期を狭くすることができ、位置検出の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明における磁気抵抗効果素子と磁気スケールとの関係を示す図、(b)は同側面図である。
【図2】本発明に用いた、巨大磁気抵抗効果(GMR)を発揮する磁気抵抗効果素子を示す断面図である。
【図3】図2に示す磁気抵抗効果素子を4個用いてブリッジ回路を形成した回路図である。
【図4】図3に示すブリッジ回路の磁気抵抗効果素子と磁気スケールとの関係を示す平面図である。
【図5】(a)は図3に示す磁気抵抗効果素子の固定層の磁化方向の向きと、無磁化状態の自由層の磁化方向の向きと、磁気スケール上での磁極配列方向との関係を示す図、(b)、(c)、(d)、(e)は図3に示す磁気抵抗効果素子の固定層の固定された磁化方向に対する、外部磁界の向きによる自由層の磁化方向の向きの変化を示す図である。
【図6】本発明の磁気センサにおける2相の正弦波形の出力信号を示す図である。
【図7】従来例に係る磁気センサの一例を示す図である。
【図8】1相の正弦波形の出力信号を示す図である。
【図9】従来例の磁気センサにおける技術的な問題を説明する図である。
【符号の説明】
1 磁気抵抗効果素子(GMR1 GMR2 GMR3 GMR4)
2 基板
3 保持部材
5 磁気スケール
Claims (8)
- 磁化方向が固定された固定層と、外部磁界が作用しない状態での磁化方向がこの固定層の磁化方向と同一方向又は反対方向で、外部磁界によって磁化方向が変化する自由層とを含み、固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向の変化に応じた出力信号を出力する、少なくとも2個のGMR素子、及び
N極とS極とが一定方向に等間隔かつ交互に着磁された磁気スケール、を有し、
前記2個のGMR素子の固定層の磁化方向は、磁極配列方向と交差する方向であり、互いに反対方向に異なっていること、
前記磁気スケールのN極とS極間の長さである単位基準長さをλとし、前記2個のGMR素子の間隔をX1としたとき、X1=(1/4)λを満足し、
該GMR素子と磁気スケールとを磁極配列方向に相対移動させて、2個のGMR素子の出力信号からその相対移動量を検出することを特徴とする磁気スケール用磁気センサ。 - 磁化方向が固定された固定層と、外部磁界が作用しない状態での磁化方向がこの固定層の磁化方向と同一方向又は反対方向で、外部磁界によって磁化方向が変化する自由層とを含み、固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向の変化に応じた出力信号を出力する、少なくとも4個のGMR素子、及び
N極とS極とが一定方向に等間隔かつ交互に着磁された磁気スケール、を有し、
前記4個のGMR素子の固定層の磁化方向は、磁極配列方向と交差する方向であり、
前記磁気スケールのN極とS極間の長さである単位基準長さをλとし、第1と第2のGMR素子の間隔及び第3と第4のGMR素子の間隔をX1としたとき、X1=(1/4)λを満足し、かつ第1と第3のGMR素子の間隔及び第2と第4のGMR素子の間隔をX2としたとき、X2=(1/8)λを満足し、
前記第1と第2のGMR素子、及び前記第3と第4のGMR素子の固定層の磁化方向が反対方向に異なっていること、及び、
該4個のGMR素子と磁気スケールとを磁極配列方向に相対移動させて、4個のGMR素子の出力信号からその相対移動量を検出することを特徴とする磁気スケール用磁気センサ。 - 請求項1又は2記載の磁気スケール用磁気センサにおいて、
前記GMR素子の固定層の磁化方向と磁極配列方向が、約90°をなすことを特徴とする磁気スケール用磁気センサ。 - 請求項1記載の磁気スケール用磁気センサにおいて、
前記2個のGMR素子が、直列接続されてブリッジ回路に組み込まれ、前記磁気スケールの相対移動に伴うGMR素子の固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向の向きに応じて、2個のGMR素子から1相の出力信号を出力することを特徴とする磁気スケール用磁気センサ。 - 請求項1記載の磁気スケール用磁気センサにおいて、
前記2個のGMR素子が、直列接続されて分圧回路に組み込まれ、前記磁気スケールの相対移動に伴うGMR素子の固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向の向きに応じて、2個のGMR素子から1相の出力信号を出力することを特徴とする磁気スケール用磁気センサ。 - 請求項1、4又は5記載の磁気スケール用磁気センサにおいて、
前記出力信号は、正弦波形の信号であることを特徴とする磁気スケール用磁気センサ。 - 請求項2記載の磁気スケール用磁気センサにおいて、
前記第1と第2のGMR素子と、前記第3と第4のGMR素子とがそれぞれ直列接続されて、ブリッジ回路に組み込まれ、前記磁気スケールの相対移動に伴うGMR素子の固定層の磁化方向に対する自由層の磁化方向の向きに応じて、第1、第2、第3及び第4のGMR素子から2相の出力信号を出力することを特徴とする磁気スケール用磁気センサ。 - 請求項2又は7記載の磁気スケール用磁気センサにおいて、
前記出力信号は、位相が90°ずれた2相の正弦波形の信号であることを特徴とする磁気スケール用磁気センサ。
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