JP4242489B2 - 壁紙剥離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁紙の張り替え時において古い壁紙自体又は表面の化粧層(ビニール層)を剥離する際に下地に残る古い裏紙及び古い接着剤層等の除去を容易且つ完全に実施する壁紙剥離作業の際に使用する壁紙剥離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、壁紙の貼り替え時において、表面の壁紙を剥離したり、その下地に残る古い裏紙及び接着剤層を除去する際には、これらの被剥離層の表面に水または温水を塗布し、被剥離層の膨潤、軟化を待った後、「ヘラ」などを使用して被剥離層を下地の表面から剥離、除去する方法が採用されてきた。この方法では、被剥離層の軟化に相当の時間を要するばかりでなく、余剰の水または温水が床面まで垂れ、床面を汚損する恐れがあるなどの難点があった。また、剥離後の下地を乾燥するためにも相当の時間を要し、直ちに新規な壁紙を貼る作業に着手、移行することは出来なかった。
【0003】
尚、古い壁紙自体又は表面の化粧層(ビニール層)等を剥離するに際して、完全な剥離作業は相当に困難であるため、完全な剥離を行うことなく、重ね張りにより新規の壁紙を貼る場合もあった。また、石膏ボードで下地を作り、新規の壁紙を貼る場合もあるが接着が充分に行われないことがある。さらに石膏ボード以外の下地材料を使用してシーラー処理および/またはプライマー処理を施した上に施工する場合もあるが、同下地材料の吸水能力が小さいため、同下地に吸収しきれない水分によって裏打ち紙が伸長する結果、再施工後の壁紙表面に「フクレ」が発生する問題があった。古い下地を完全に除去し、石膏ボ−ド下地を作成し、あるいは新規の石膏ボ−ドを重ねて貼る場合には、「フクレ」発生の問題は一応解決できるが、そのためには相当大規模な追加工事を必要とする難点があった。
【0004】
又、下地に残る古い壁紙を効果的に行うために、被剥離層の表面に界面活性剤溶液を塗布する場合が多いが、界面活性剤溶液を使用した場合には、除去後の下地面に界面活性剤が残留し、該界面活性剤が裏打ち紙側よりも石膏ボ−ド側により高濃度に移行、浸透する結果、石膏ボ−ドの表面を脆弱化しあるいは接着状態に変化を来す場合もあった。
【0005】
被剥離層の表面に加熱水蒸気を噴霧した後に下地に残る古い裏紙の除去を容易に行う方法及びそのために使用する装置も考えられているが、この場合には加熱水蒸気を発生する部分と被剥離層の表面に加熱水蒸気を噴霧する部分が分離して構成されているために、発生した加熱水蒸気を噴霧する部分に導入する間に、加熱水蒸気の温度及び圧力が低下することは避けられず、被剥離層とその下地との間の結合を軟化させる作用を減殺する結果となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、上記の問題点に鑑み、被剥離層の軟化のために水または界面活性剤溶液を全く塗布することなく、あるいは最小限の水または界面活性剤溶液を塗布した後に剥離作業を行った後に、剥離後速やかに新規な壁紙の貼り替え作業を連続して着手可能な壁紙の剥離作業を実施する際に効率的で便利な剥離装置を取得、提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述課題は、本発明によれば、請求項1に記載の特徴を備えた壁紙剥離装置、即ち、剥離対象面の壁紙上に限定された包囲空間を形成するフード手段と、前記フード手段の前記包囲空間内に噴霧状の水滴流を供給する噴霧手段と、前記フード手段の前記剥離対象面に対峙して隣接する位置に配設された加熱手段とを備え、前記加熱手段は、前記フード手段内に噴霧された水滴流を前記剥離対象面側に通過させる通過構造を備えていると共に、前記通過構造部を通過する水滴流をも加熱するものであり、前記加熱手段により剥離対象面を加熱すると共に、前記加熱された水滴流を熱水蒸気流及び/又は熱水滴流として剥離対象面に供給するものであることを特徴とする壁紙剥離装置によって解決される。
【0008】
本発明のフード手段は、剥離対象面上に特定の閉鎖的空間を構成出来るようなものである。即ち、限定された包囲空間を形成出来るものであればよい。換言すればこの内部に、噴霧状の水滴流を充満させて、剥離対象面に効果的に水滴流を供給する機能を持つものである。
【0009】
噴霧手段は、このフード手段の内部空間に噴霧状の水滴流を供給出来るものであれば、その構成は特に限定しない。
【0010】
加熱手段は、剥離対象面を加熱することを主目的とするものであるが、同時にそこに供給される水滴流をも加熱するものである。従って、フード空間内に充満された水滴流を、剥離対象面側に通過させるものであり、通過の際に水滴流の加熱も可能となる。そして、この装置では、剥離対象面を加熱するとともに、加熱された水滴流を、例えば熱水蒸気流や熱水滴流として供給する。これにより、剥離対象面に多量の水分が供給され、しかも加熱されているので親水性が大幅に向上し、短時間で剥離作業を実施し得る。
【0011】
請求項1に従属する各請求項または同請求項に更に従属する各請求項に記載された発明は、本発明の更に好適な態様を対象にしている。即ち、本発明の一つの好適な態様では、前記噴霧手段は、前記フード手段の包囲空間内に水滴流を分散させる拡散ノズルと、その拡散ノズルに加圧された水分を供給する給水手段とを備えていることである。
【0012】
拡散ノズルは、加圧水を供給されることにより、前記加熱手段の通過構造部のほぼ全面、又は、加熱手段により加熱される剥離対象面のほぼ全面に対して、ほぼ均一に噴霧状の水滴流を供給できる構造のものであることが好ましい。給水手段からの加圧水により、拡散ノズルから噴霧状の水滴流が前記包囲空間内に供給され、剥離対象面の表面に水滴を供給出来るからである。
【0013】
給水手段は、拡散ノズルに対して加圧された水分を供給できるものであればよい。例えば、圧力ポンプ型の給水装置又は加圧タンク型の給水装置などが使用できる。尚、加圧タンク型の給水装置を使用した場合には、加圧タンクとコンプレッサーを分離して設置することにより、常時、壁紙剥離装置本体に加圧水を安定して給水可能であるばかりでなく、停電、断水など外部環境の緊急な変化が発生した場合にあっても、壁紙剥離作業に重大な影響を及ぼすことなく、速やかに保全措置を講ずることが可能である。
【0014】
本発明の別の好適な態様では、前記噴霧手段は、超音波振動を使用して噴霧状の水滴流を発生させる超音波振動型噴霧発生手段を備えていることである。
【0015】
超音波振動による噴霧発生手段では、噴霧状の水滴流を形成するが、水滴流の形成場所は、前記フードの外部でもフードの内部でもよい。外部で形成させる場合には、形成させた噴霧状の水滴流をフードの内に導く経路、搬送手段、搬送手段に連通しフード手段内部へ開口する噴出口部分で、概略、構成される。搬送手段としては、例えば、外部からの加圧、送風等が採用される。又、必要により、噴霧発生手段で発生した噴霧状の水滴流を、前記フード手段の包囲空間内に供給するための噴霧供給手段を別途に備えてもよい。
【0016】
本発明の別の好適な態様では、前記噴霧手段は、加圧空気流と加圧細水流とを特定地点で衝突させて噴霧状の水滴流を発生させる気液衝突型の噴霧発生手段を備えていることである。
【0017】
気液衝突型の噴霧発生手段は、加圧され細孔から噴出する空気と加圧され細孔から噴出する水を特定地点(空間中の特定の一点)で衝突させて噴霧状の水滴流を発生させる形式のものである。例えば、加圧空気用ノズルと加圧水用ノズルを対峙させた装置が使用できる。尚、気液衝突型の噴霧発生手段では、噴霧状の水滴流を形成するが、水滴流の形成場所は、前記フードの外部でもフードの内部でもよい。外部で形成させる場合には、形成させた噴霧状の水滴流をフードの内に導く経路、搬送手段、搬送手段に連通しフード手段内部へ開口する噴出口部分で、概略、構成される。搬送手段としては、例えば、外部からの加圧、送風が採用される。又、必要により、噴霧発生手段で発生した噴霧状の水滴流を、前記フード手段の包囲空間内に供給するための噴霧供給手段を別途に備えてもよい。
【0018】
本発明の別の好適な態様では、前記フード手段は、剥離対象面の範囲を特定する周縁開口部と、その周縁開口部を覆って前記包囲空間を形成するフード本体部とを備えていることである。
【0019】
前記開口部は、その周縁開口部で作業範囲、すなわち、剥離対象面の範囲を確定する。開口部の内部には、その作業範囲の壁紙部分を加熱する加熱手段がある。フード部分の内部には噴霧状の水滴流が供給され、加熱手段を通過して加熱された噴流として作業範囲の壁紙に供給され、壁紙に熱及び湿気を付与する。
【0020】
本発明の別の好適な態様では、前記フード手段の周縁開口部は、平面視で方形であることである。
【0021】
前記開口部の形状は、連続作業において剥離部分を継続して処理し易くする為に、方形、すなわち、正方形又は長方形であることが好ましい。方形にすることにより、剥離対象面の壁面について上下左右に剥離作業を連続的に実施可能であるので、未処理部分は生じ難い。一般に剥離対象面は、古い壁紙を貼付してある広い壁面である場合が多いので、予め、該剥離対象面を端部から、正方形または直方形に分割し、分割分に従って剥離用フード装置の周縁開口部を接触させて、剥離対象面に剥離施工を施し、順次、対象壁面を移動しながら剥離施工を連続して繰り返すときは、能率良く剥離施工作業を実施することが出来る。
【0022】
本発明の別の好適な態様では、前記フード手段は、前記フード本体部の前記開口部とは逆側の背面側に設けられた把持用ハンドル部を備えていることである。壁紙の剥離作業時には、フード手段を保持しフード手段の周縁開口部を剥離対象面の表面に圧接するために、ハンドル部を作業者が握って使用する。
【0023】
このため、フード手段は可及的軽量にしかも強固に構成されることが好ましい。又、フード手段の内部には噴霧状の水滴流が供給され、その開口部には加熱手段が設置されているので、フード手段を構成するフード本体部には、軽量の耐食・耐熱・断熱性の材料を使用し、耐熱構造とすることが好ましい。例えば、フード本体部を二重とし中空部を設ける、フード本体部の内部に力骨(リブ)を設ける等の配慮を行うとよい。尚、前記中空部には給水手段用のホース及び該ホースに添設された電線の一部を収納して置き、作業時にホース又は電線が個別に移動して装置の他の部材に絡まりつく等の不都合を防止し、作業時の便宜を図ることも出来る。
【0024】
本発明の別の好適な態様では、前記加熱手段は、電熱ヒーター部と、このヒーター部で加熱されて剥離対象面に熱伝導を可能とする放熱板とを有する加熱パネル構体を備えていることである。
【0025】
前記の加熱手段は、その放熱部、すなわち、加熱パネル構体がフード内に配設されている。電熱ヒーター部に電力を供給する電力供給部は、多くの場合、フード本体部の外部に設けられる。又、前記加熱パネル構体は、前記フード手段の周縁開口部の内部に配設されている。多くの場合、加熱パネル構体は、周縁開口部の開口面と面一に、あるいは開口面より僅かにフード本体部の内部側に、周縁開口部に対し嵌合するように設置される。
【0026】
本発明の別の好適な態様では、前記加熱手段の加熱パネル構体は、前記フード手段内に供給される噴霧状の水滴流を剥離対象面側に通過可能とするように適当な間隔を空けて配設される放熱板を備えている。前記放熱板の剥離対象面側は、全面にわたり面一となるような同一平面上に位置するように構成され、前記フード手段の開口部を前記剥離対象面に接触させた状態で、前記放熱板の先端部が剥離対象面に接するか近接する位置になるように、前記フード手段の開口部内に配設されていることである。これにより、剥離対象面の全面をほぼ均一に効果的に加熱出来る。
【0027】
この加熱パネル構体は、電熱ヒーター及び剥離対象面に直接に熱を伝導可能な放熱板より構成されている。この加熱パネル構体は、剥離対象面に対設して隣接可能な様に剥離用フード手段の開口部に嵌合して設置されることが多い。電熱加熱手段に使用する電熱ヒーターとしては、適当な直線距離を保持して同一の平板位置内を屈曲する線状又は棒状の電熱ヒーター、例えば内部に電熱線を有する耐水型管状シーズヒーターである。放熱板は複数の金属板から構成され、相互に適当な間隔を以て配列され、該間隔を噴霧状の水滴流が自由に流動可能にした構成を有する。水滴流が円滑に流動、通過する間に、常温の水滴流は瞬時に熱水蒸気流及び/又は熱水滴流に変化する。
【0028】
本発明の別の好適な態様では、前記加熱手段の加熱パネル構体は、前記フード手段内に供給される噴霧状の水滴流の拡散方向に対してほぼ死角が生じないように前記放熱板が配設されていることである。これにより、剥離対象面の全面に加熱された水滴流を供給出来る。
【0029】
本発明の別の好適な態様では、前記加熱手段の加熱パネル構体は、前記放熱板が平板状の部材からなるものであり、前記フード手段内への噴霧状の水滴流の供給位置から平面視で放射状に配設されていることである。一般的に噴霧状の水滴流は、供給位置を中心に拡散される方向に進行するので、この位置を中心に平面視で放射状に配位することで、死角を生ずることなく、剥離対象面の全面に加熱された水滴流を供給出来る。
【0030】
本発明の別の好適な態様では、前記加熱手段の加熱パネル構体は、前記放熱板が平板状の部材からなるものであり、前記フード手段内への噴霧状の水滴流の供給位置から断面視で傾斜して配設されていることである。水滴流の進行方向に沿うように傾斜させて配設することにより、剥離対象面に効率よく水分が供給される。
【0031】
本発明の別の好適な態様では、前記加熱手段の加熱パネル構体は、前記放熱板が平板状の部材からなるものであり、前記フード手段内への噴霧状の水滴流の供給位置から断面視で傾斜して配設されており、その傾斜角度を変更可能に構成したことである。噴霧手段による、水滴流の進行方向に合致させて調整することにより、一層、効率的な水分供給を行うことが出来る。
【0032】
又、前記の傾斜角度は一定ではなく、加熱パネル構体の周辺部に近接するに従って傾斜が強くなることが好ましい。これは周辺部分の方が進行方向の傾斜が強いためである。
【0033】
加熱パネル構体を構成する複数の放熱板には、必要により、それらの相互の間隔を特定し熱変形・熱変位を防止可能であり放熱板を相互に連結可能な補強構造を付加してなる。この補強構造は、例えば複数の放熱板を格子状に連結する平板状の構造あるいは加熱パネル構体の面の中心と中心を共通にする複数の同心円筒状の構造である。尚、該補強構造自体も放熱板としての機能を有する。
【0034】
本発明の別の好適な態様では、前記噴霧手段及び/又は前記加熱手段の動作を制御するスイッチ部をさらに備えており、該スイッチ部が前記フード手段の剥離対象面とは逆側の背面部に設けられていることである。
【0035】
通常、剥離作業時には、作業者は一方の手でフード部の背面側にある把持部ハンドルを握りフード部全体を保持すると共に、もう一方の手でスイッチを操作する。このため、剥離用フード装置の外側に相互に近接し集約して設置されることが多い。オンオフ・スイッチを近接し集約して設置することにより、該スイッチ群の操作は極めて容易となり、例えば、片手で全スイッチを、順次、操作して開閉することが出来る。
【0036】
さらに、スイッチ部の構成を二重にすることにより、誤操作を回避して、作業者の安全及び壁紙剥離装置の保全を図ることも可能である。又、スイッチ部の操作を遠隔制御方式(リモート・コントロール方式)可能にしておいてもよい。尚、使用するスイッチは、多くの場合、オンオフ・スイッチ型のものが使用される。
【0037】
本発明の別の好適な態様では、前記噴霧手段及び/又は前記加熱手段の動作を制御するスイッチ部をさらに備えており、該スイッチ部が前記把持用ハンドル部に設けられていることである。
【0038】
前記噴霧手段及び/又は前記加熱手段の動作を制御するスイッチ部の操作も、作業者は一方の手でフード部の背面側にある把持部ハンドルを握りフード部全体を保持すると共に、もう一方の手で該スイッチを操作可能である。
【0039】
本発明の別の好適な態様では、前記噴霧手段及び/又は前記加熱手段の動作を制御するスイッチ部をさらに備えており、該スイッチ部が前記フード手段に連結される電源や噴霧供給手段その他の供給経路部の中間位置に設けられていることである。
【0040】
前記噴霧手段及び/又は前記加熱手段の動作を制御するスイッチ部の操作も、作業者は一方の手でフード部の背面側にある把持部ハンドルを握りフード部全体を保持すると共に、もう一方の手で該スイッチを操作可能である。
【0041】
本発明の別の好適な態様では、前記加熱手段は、加熱温度を調整する調整機構をさらに備えていることである。これにより、剥離対象面の種類や状態に合わせて、最適な状態で作業を実施し得る。
【0042】
該加熱温度調整機構は、加熱手段中の電熱ヒーターと電源を結線する回路の中間に設けられる。又、該温度調整機構の装置は、加熱手段の近辺に設置されることが多い。例えば、サーモスタット、バイメタル等の定温温度調整装置が使用される。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の具体的な形態を、図面に基づく実施形態により説明する。
【0044】
(実施形態1)
実施形態1は、噴霧手段として水拡散手段の装置に拡散ノズル型噴霧装置を使用し、給水手段の制御に電磁弁を使用した壁紙剥離装置である。
【0045】
図1は実施形態1の壁紙剥離装置について、その全体の構成を示す説明図である。図1には、主要構成部分としてフード手段としての剥離用フード装置(100)、給水装置(300)、両者間を連結、連通するホース(401)及び給水状態を制御する電磁弁(201)を図示する。これらの内、剥離用フード装置(100)及び給水装置(300)は断面で示す。この剥離用フード装置(100)は、剥離施工時には剥離施工作業者がフードの背面側に設けられた把持用ハンドル(103)を手で握って被剥離層表面上に押付けものであるから、可能な限り軽量に構成することが好ましく、全体として1Kg以内、好ましくは600g 程度が適当である。又、剥離用フード装置(100)または給水装置(300)は、図示の都合上、その縮尺の程度を相違してある。
【0046】
この剥離用フード装置(100)は、フード本体(101)、フード本体(101)の上部に対称の位置に設置されフード本体(101)の内部空間に噴出孔を指向、開口する1個の拡散ノズル(102)及びフード本体(101)の下部の開口部内側の位置に嵌合して設置された加熱パネル構体(110)を主要構成部材としている。尚、前記の拡散ノズル(102)先端からの小矢印及び点線は、該拡散ノズル(102)の噴出孔から噴出する微細水滴流の噴出方向及びその範囲を示す。
【0047】
剥離用フード装置(100)の背面外部には、剥離施工時に剥離用フード装置(100)を被剥離層表面上に密接し支持するための把持用ハンドル(103)及びオンオフ・スイッチ(104)を設置してある。オンオフ・スイッチ(104)は、電磁弁(201)の開閉を行い、給水装置(300)から供給される水を拡散ノズル(102)への供給、即ち、加熱パネル構体(110)への供給を瞬時に開始しまたは閉鎖する機能、壁紙剥離施工作業の開始または終了時に装置の全体を始動しあるいは停止する機能、更に電磁弁(201)の開閉に連動して作動する電熱ヒーター(111)を始動しあるいは停止する機能を有する。従ってオンオフ・スイッチ(104)は、好ましくはホース(401)に添設された配線により、電磁弁(201)の操作スイッチ、給水装置(300)内の電源装置及び電熱ヒーター(111)の導電線(114)に、各々、結線されている。
【0048】
尚、オンオフ・スイッチ(104)は、施工作業操作を支障なく実施可能な様に、別途にフード本体(101)の外面部に付してもよい。また、オンオフ・スイッチ(104)を把持用ハンドル(103)に付す場合には、施工作業者が片手でハンドル(103)を支持している場合にあっても、容易に操作可能となる適当な位置、例えば把持用ハンドル(103)の内側あるいは把持用ハンドル(103)の内側に付加して設置されたレバーの引き金部(図示を省略)に設置するとよい。更にオンオフ・スイッチ(104)の作動は、遠隔制御方式による操作を可能にしてもよい。
【0049】
オンオフ・スイッチ(104)をオンにした数秒後(5〜8秒後)には、本発明の壁紙剥離装置は稼働可能となる。また、剥離用フード装置(100)を被剥離面壁体(501)上に押しつけ保持した後、オンオフ・スイッチ(104)により電磁弁(201)を断続的に解放する1回の操作時間、即ち裏打紙(502)表面に高温の熱水蒸気流及び/又は熱微細水滴流水蒸気を噴射、供給する時間も亦、5〜8秒の短時間で充分な効果を収め得る。
【0050】
また、剥離用フード装置(100)の前部全面、即ちフード本体(101)の開口部には加熱パネル構体(110)が、フード本体(101)の開口部の周縁部内側に嵌合して設置される。その設置位置は、フード本体(101)の開口部の周縁部と同一の水準面あるいは同面より僅かにフード本体(101)の内側に入った面の位置が適当である。剥離用フード装置(100)は、壁紙剥離装置の使用時、即ち壁紙剥離施工時には、その前面が被剥離面壁体(501)上に残存している被剥離面上の古い裏打紙(502)等の表面上に押当てられる。
【0051】
給水装置(300)は、貯水タンク(301)、電動の送水ポンプ(302)、電源装置(図示を省略)、ホースからの逆流を阻止する逆止弁(図示を省略)などを内蔵している。給水装置(300)には、同装置の移動の際に便利な給水装置の把持用ハンドル(図示を省略)および電源コード(図示を省略)があり、家庭用の電源に接続可能な施工現場であれば、何処でも剥離施工が可能である。尚、給水装置(300)を、例えばトランク型に構成すれば施工現場への搬入の際に便利である。また、所定の圧力を維持する水道水が安定に供給される場合には、給水は水道栓から直接に行ってもよい。更に給水装置(300)の底面部にキャスター(図示を省略)を付してもよい。なお、使用する水は、通常の水道水程度の水質及び温度を有する水であればよく、加熱水である必要はない。
【0052】
ホース(401)は、給水装置(300)から、剥離用フード装置(100)の内部に設置されその噴出孔がフード本体(101)の内部空間に開口する拡散ノズル(102)に水を導くために設けられた、加圧水の所定の圧力に耐え得る導水管である。被剥離層表面の所在が給水装置(300)の所在と離れた位置にある場合、例えば天井に所在する被剥離層に施工する場合には、ホース(401)は可撓性で充分な長さの耐圧管を準備する必要がある。また、ホース(401)には、オンオフ・スイッチ(104)から電磁弁(201)の操作スイッチ、給水装置(300)内の電源装置及び電熱ヒーター(111)の導電線(114)に、各々、結線される配線が添設されていてもよい。なお、オンオフ・スイッチ(104)の開閉は、施工作業者が、直接、手を触れて行ってもよいが、遠隔制御方式(リモート・コントロール方式、同方式の装置の図示は省略)により開閉可能にしておくことも出来る。
【0053】
図2は、実施形態1における加熱パネル構体(110)の構造を示す、被剥離層表面と接触する側から見た平面図である。図2の例では、加熱パネル構体(110)の全体は、被剥離面またはその部分の形態を考慮し、また、フード本体(101)の開口部の周縁部内側に嵌合させる工作上の便宜を考慮して、正方形状または長方形状に構成されている。図2中、電熱ヒーター(111)は、例えばその末端が閉鎖された同一平面内で屈曲する管内に固定されたシーズ・ヒーターまたは細管ヒーターである。電熱ヒーター(111)の他端は、温度調節装置、例えばバイメタル型サーモスタット(図示を省略)を介して導電線(114)の結合部と連結している。該ヒーター(111)に密接し、加熱パネル構体(110)の面の中心点位置から周囲の四辺方向に配位された複数個の放熱板(112)が配位されている。この加熱パネル構体(110)の面の中心点位置は、拡散ノズル(102)の先端にある噴霧拡散孔の位置を加熱パネル構体(110)側に延長した位置に一致する様に調整、設置してある。又、加熱パネル構体(110)は剥離用フード装置(100)の前部全面、即ちフード本体(101)の全面の開口部に嵌合する様に設置される。
【0054】
放熱板(112)は、好ましく同一の幅を有し、平面視で拡散ノズル(102)を中心に放射状に構成され、相互に適切な間隔を保って配位されている。また、電熱ヒーター(111)の屈曲する形状及び放熱板(112)の配置位置または放熱板(112)の相互間隔を固定的に保持するために、加熱部分支持フレーム(113)が設けられている。尚、複数の放熱板(112)は、加熱パネル構体(110)の面の中心点位置(拡散ノズルの配設位置)から四辺方向に放射状に配位する位置で固定し、放熱板(112)を全体として一体に構成してもよい。
【0055】
図2の例では、電熱ヒーター(111)及び放熱板(112)は適切な手段により加熱部分支持フレーム(113)により固定される。また、加熱部分支持フレーム(113)の部材は、ビスによる螺着あるいは溶接などの方法により連結して(連結部分の図示は省略)固定してある。
放熱板(112)を放射状に配位する目的は、水拡散用ノズル(102)から噴射される水蒸気または微細水滴流を、加熱パネル構体(110)の面の中心点位置に受け、四辺方向に放射状に配位された複数の放熱板(112)の間隙に拡散し、放熱板(112)の間隙を通過する瞬時の時間内に、効果的且つ、均一に熱水蒸気流及び/又は熱微細水滴流に変化させるためである。
【0056】
放熱板(112)の間隙を通過した熱水蒸気流及び/又は熱微細水滴流は、直に古い被剥離面上の裏打紙(502)の表面に到達し、急速に裏打紙(502)を加熱、加湿する。その結果、裏打紙(502)と被剥離面壁体(501)との間に存在している古い接着層は短時間内に膨潤、軟化する結果、古い裏打紙(502)は、例えば「ヘラ」を使用する手作業でも、極めて容易に被剥離面壁体(501)から剥離することが出来る。
【0057】
図3は、実施形態1における加熱パネル構体(110)の他の例を示す平面図である。
【0058】
(実施形態2)
実施形態2は、水拡散手段の装置に2個の拡散ノズル型噴霧装置を使用し、給水手段の装置の制御に電磁弁を使用した壁紙剥離装置である。
【0059】
図4は、実施形態2の壁紙剥離装置について、その全体の構成を示す説明図である。図4には、剥離用フード装置の剥離用フード装置(100)の上部、即ちフード本体(101)背部の内部斜面壁の対称位置に水拡散用ノズル(102)を設置してあることを図示する。水拡散用ノズル(102)を2個使用することにより、より効率的に被剥離面壁体(501)上の古い裏打紙(502)等に熱水蒸気流及び/又は熱微細水滴流を供給可能である。
【0060】
図4には、図1に示す各種の部材に加えて、2個の水拡散ノズル(102)に分離して給水するための分水管(402)及びそれに連続し2個の水拡散ノズル(102)に連通する2個の耐圧ホース(401)が図示してある。
【0061】
図5は、実施形態2の壁紙剥離装置に設置して使用できる格子型の加熱パネル構体(110)の平面図である。図5は加熱パネル構体(110)を、被剥離面壁体(501)に接する側からみて図示してある。尚、上下及び中央に位置する加熱部分支持フレーム(113)の部材は、ビスによる螺着あるいは溶接などの方法により連結して(連結部分の図示は省略)固定してある。
【0062】
図6は、実施形態2の壁紙剥離装置に設置して使用できる格子型の加熱パネル構体(110)の部分、特にその一端の角隅部を分解しその構造を示す説明図である。図6の例では、電熱ヒーター(111)及び放熱板(112)は加熱部分支持フレーム(113)の「切欠き」部分又は「ほぞ」部分で組み合わせて固定される。また、加熱部分支持フレーム(113)の部材は相互にビスで螺着(螺着孔のみ図示、ビスは図示を省略)により固定してある。なお、図6では、図の簡明化のために、複数個存在する放熱板(112)のうち、1個のみを図示してある。また、加熱部分支持フレーム(113)の一部分には、放熱板(112)の機能を併有させることも出来る。図6中、放熱板(112)の下部に付す逆様U字形「切欠き」部分は電熱ヒーター(111)を保持するための構造を示す。
【0063】
尚、図5及び図6に図示する格子型の加熱パネル構体(110)は、云う迄もなく、実施形態2の壁紙剥離装置に限定して使用されるものではなく、本発明の全ての形式の壁紙剥離装置に、その儘、あるいは多少の改変を施した上で設置して使用できる。
【0064】
(実施形態3)
実施形態3は、加熱パネル構体(110)を構成する放熱板(112)の間に該板相互の間隔を特定し熱変形・熱変位を防止可能ならしめる補強構造(115)を導入した壁紙剥離装置に関する。
【0065】
図7(a)は、実施形態3における壁紙剥離装置の剥離用フード装置(100)部分及び加熱パネル構体(110)部分ならびにこれらの部分と被剥離面壁体(501)上の古い裏打紙(502)との関係を説明する縦断図である。
【0066】
図7(b)は、実施形態3の壁紙剥離装置の加熱パネル構体(110)に設置された放熱板(112)の構造を図示する平面図である。加熱パネル構体(110)の中心位置から四辺方向に放射状に配列される放熱板(112)は、加熱パネル構体(110)の中心位置と同一位置に中心位置を有する中空で二重で同軸の同心円筒状の補強構造(115)[図7(b)には二重同心円で図示されている]により、相互に連結されている。
【0067】
尚、図7(b)に図示する同心円筒状の補強構造(115)を付加した加熱パネル構体(110)は、云う迄もなく、実施形態3の壁紙剥離装置に限定して使用されるものではなく、本発明の全ての形式の壁紙剥離装置に設置して、その儘、あるいは多少の改変を施した上で使用できる。
【0068】
(実施形態4)
実施形態4は、同一の剥離用フード装置(100)に2セットの加熱パネル構体(110)及び水拡散ノズル(102)を組込んで構成した壁紙剥離装置に関する。尚、実施形態4における壁紙剥離装置には、図7(b)で図示した同心円筒状の補強構造(115)を付加した加熱パネル構体(110)と同一形式の加熱パネル構体(110)を2個使用してあるが、実施形態4では本形式の加熱パネル構体(110)の他に、他の形式の加熱パネル構体(110)も同様に使用することが出来る。
【0069】
図8(a)は、実施形態4における剥離用フード装置(100)に2セットの加熱パネル構体(110)及び水拡散ノズル(102)を組込んで構成した壁紙剥離装置の剥離用フード装置(100)部分ならびにこれらの部分と被剥離面壁体(501)上の古い裏打紙(502)との関係を説明する縦断図である。
【0070】
図8(b)は、実施形態4の壁紙剥離装置に並列して設置された2個の加熱パネル構体(110)に設置された放熱板(112)の構造を図示する平面図である。2つの加熱パネル構体(110)共、その中心位置から四辺方向に放射状に配列される放熱板(112)は、加熱パネル構体(110)の中心位置(平面視で拡散ノズルの配設位置)と同一位置に中心位置を有する中空で二重の同軸の同心円筒状の補強構造(115)[図8(b)では二重同心円により図示されている]により、相互に連結されている。
【0071】
(実施形態5)
実施形態5では、加熱パネル構体(110)を構成する放熱板(112)の配列、間隔及びその方向を水拡散ノズル(102)から噴出する微細水滴流の流動方向に調整し、該水滴流に対し死角を形成しない様に構成してある。又、放熱板(112)の配列、間隔及びその方向(角度)を可変、調整可能な様に構成しておいてもよい。この様な構成を採用することにより、水拡散ノズル(102)から噴出する微細水滴流は、渦流のない層状流となって迅速に放熱板(112)の間隙を通過後、電熱ヒーター(111)と接触する短時間の間に熱水蒸気流及び/又は熱微細水滴流に変化し、放熱板(112)の作用とあいまって、被剥離面壁体(501)上の古い裏打紙(502)に必要量の熱と水分を供給することが出来る。
【0072】
図9は、実施形態5における壁紙剥離装置の剥離用フード装置(100)部分及び加熱パネル構体(110)部分ならびにこれらの部分と被剥離面壁体(501)上の古い裏打紙(502)との関係を説明する縦断図である。
【0073】
図9において、放熱板(112)の全ての配列方向(角度)は、水拡散ノズル(102)から噴出する微細水滴流の流動方向に合致する様、斉一して配置してある状況が図示されている。即ち、これらの放熱板(112)は断面視で傾斜して配設されており、その傾斜角は中心から離れる程大きくなっている。これは、拡散ノズル(102)からの水滴流の進行方向に合わせたものである。
【0074】
(実施形態6)
実施形態6では、剥離用フード装置(100)のフード本体(101)の壁を外側と内側の2重構造となし、その中間部を中空に構成してある。この中空部はフード本体(101)の内部に滞留する熱水蒸気流及び/又は熱微細水滴流の保有する熱を遮断する断熱作用を有する。又、該中空部には、把持用ハンドル(103)に付すオンオフ・スッチ(104)と電源とを結線する2本の電線を添設している水拡散ノズル(102)に到達する送水用の耐圧ホース(401)を収納してもよい。電線及び耐圧ホース(401)を、フード本体(101)の外側に付した場合、壁紙剥離作業中に取扱操作に邪魔となり施工作業者に煩雑感を与える恐れがあるが、これらの2本の電線及び耐圧ホース(401)を、前記の中空部に収納しておくと、耐圧ホース(401)及び電線が装置に絡まりつくなど、壁紙剥離作業中に発生する装置取扱上の煩雑さを完全に回避することが出来る。
【0075】
図10は、実施形態6における壁紙剥離装置の剥離用フード装置(100)部分及び加熱パネル構体(110)部分ならびにこれらの部分と被剥離面壁体(501)上の古い裏打紙(502)との関係を説明する部分縦断図である。又、フード本体(101)の中空部には2本の電線を添設した耐圧ホース(401)を収納した状態を図示する。この形態では把持用ハンドル(103)が中空部を介しているため、フード装置(100)の外部は高温となることは無いので、熱傷を被ること無く安全に使用出来る。このような二重構造のフード手段は、この実施形態のみならず、他の実施形態にも応用することが出来る。
【0076】
【発明の効果】
以上に述べた様に、本発明は、水、界面活性剤溶液などを被剥離層表面に塗布することなく、被剥離層表面に近接する加熱部分から直接に放出される熱水蒸気流及び/又は熱微細水滴流により、被剥離層表面を効果的に加熱、加湿できるので、被剥離層面を、容易且つ効果的に、下地から剥離、除去可能とすることが出来る。又、下地に過剰の水分又は界面活性剤溶液を残すことなく、剥離作業を実施した後、直ちにあるいは短時間のうちに、新規な壁紙を貼り付ける作業を連続して実施し得る。加えて、壁紙の張替施工時に被剥離層表面から水が流下することがなく、床面を汚損する危惧あるいは再施工後の壁紙面に「フクレ」を発生する危惧もを完全に回避することが可能となると云う効果がある。
【0077】
加えて本発明では、処理の大部分の工程では常温の水を取扱い、高温の熱水蒸気流及び/又は熱微細水滴流は被剥離面に対接する閉鎖され限定された接触部分のみに出現し、直ちに被剥離面に伝達されるため、温度損失、圧損失のない高温の熱水蒸気流及び/又は熱微細水滴流を被剥離面に対し、効率的に施用できると云う効果がある。更に高熱部分には十分な断熱対策を施し得るので、施工作業者が高温の熱水蒸気流及び/又は熱微細水滴流に接触して熱傷を被る危険も極めて少ないと云う効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の壁紙剥離装置の一実施形態(実施形態1)における全体の構成を示す説明図である。
【図2】図2は実施形態1における加熱パネル構体(110)の構造を示す平面図である。
【図3】図3は実施形態1における加熱パネル構体(110)の他の構造を示す平面図である。
【図4】図4は本発明の壁紙剥離装置の他の形態(実施形態2)における全体の構成を示す説明図である。
【図5】図5は実施形態2における加熱パネル構体(110)の構造を示す平面図である。
【図6】図6は実施形態2における加熱パネル構体(110)の角隅部を分解し、放熱板(112)と電熱ヒーター(111)との位置関係を示す説明図である。
【図7】図7は実施形態3における要部を説明する図である。図中、(a)は剥離用フード装置(100)と被剥離面壁体(501)との関係を示す縦断的説明図、(b)は補強構造(115)を有する1セットの放熱板(112)の構成を示す平面図である。
【図8】図8は実施形態4における要部を説明する図である。図中、(a)は剥離用フード装置(100)と被剥離面壁体(501)との関係を示す縦断的説明図、(b)は補強構造(115)を有する2セットの放熱板(112)の並列した構成を示す平面図である。
【図9】図9は実施形態5における剥離用フード装置(100)と被剥離面壁体(501)との関係を示す縦断的説明図である。
【図10】図10は実施形態6における剥離用フード装置(100)と被剥離面壁体(501)との関係及び中空の剥離用フード装置(100)の状態を示す縦断的説明図である。
【符号の説明】
100:剥離用フード装置
101:フード本体
102:水拡散用ノズル
103:把持用ハンドル
104:オンオフ・スイッチ
110:加熱パネル構体
111:電熱ヒーター
112:放熱板
113:加熱部分支持フレーム
114:導電線
115:補強構造
201:電磁弁
300:給水装置
301:タンク
302:ポンプ
401:耐圧ホース
402:分水管
501:被剥離面壁体
502:被剥離面壁体上の裏打紙
Claims (17)
- 剥離対象面の壁紙上に限定された包囲空間を形成するフード手段と、
前記フード手段の前記包囲空間内に噴霧状の水滴流を供給する噴霧手段と、
前記フード手段の前記剥離対象面に対峙して隣接する位置に配設された加熱手段とを備え、
前記加熱手段は、前記フード手段内に噴霧された水滴流を前記剥離対象面側に通過させる通過構造を備えていると共に、前記通過構造部を通過する水滴流をも加熱するものであり、
前記加熱手段により剥離対象面を加熱すると共に、前記加熱された水滴流を熱水蒸気流及び/又は熱水滴流として剥離対象面に供給するものであることを特徴とする壁紙剥離装置。 - 前記噴霧手段は、前記フード手段の包囲空間内に水滴流を分散させる拡散ノズルと、その拡散ノズルに加圧された水分を供給する給水手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の壁紙剥離装置。
- 前記噴霧手段は、超音波振動を使用して噴霧状の水滴流を発生させる超音波振動型噴霧発生手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の壁紙剥離装置。
- 前記噴霧手段は、加圧空気流と加圧細水流とを特定地点で衝突させて噴霧状の水滴流を発生させる気液衝突型の噴霧発生手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の壁紙剥離装置。
- 前記フード手段は、剥離対象面の範囲を特定する周縁開口部と、その周縁開口部を覆って前記包囲空間を形成するフード本体部とを備えていることを特徴とする請求項1〜4に記載の壁紙剥離装置。
- 前記フード手段の周縁開口部は、平面視で方形であること
を特徴とする請求項5に記載の壁紙剥離装置。 - 前記フード手段は、前記フード本体部の前記開口部とは逆側の背面側に設けられた把持用ハンドル部を備えていることを特徴とする請求項5又は6に記載の壁紙剥離装置。
- 前記加熱手段は、電熱ヒーター部と、このヒーター部で加熱されて剥離対象面に熱伝導を可能とする放熱板とを有する加熱パネル構体を備えていることを特徴とする請求項1〜7に記載の壁紙剥離装置。
- 前記加熱手段の加熱パネル構体は、前記フード手段内に供給される噴霧状の水滴流を剥離対象面側に通過可能とするように適当な間隔を空けて配設される放熱板を備えており、前記放熱板の剥離対象面側は、全面にわたり面一となるような同一平面上に位置するように構成され、前記フード手段の開口部を前記剥離対象面に接触させた状態で、前記放熱板の先端部が剥離対象面に接するか近接する位置になるように、前記フード手段の開口部内に配設されていることを特徴とする請求項8に記載の壁紙剥離装置。
- 前記加熱手段の加熱パネル構体は、前記フード手段内に供給される噴霧状の水滴流の拡散方向に対してほぼ死角が生じないように前記放熱板が配設されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の壁紙剥離装置。
- 前記加熱手段の加熱パネル構体は、前記放熱板が平板状の部材からなるものであり、前記フード手段内への噴霧状の水滴流の供給位置から平面視で放射状に配設されていることを特徴とする請求項10に記載の壁紙剥離装置。
- 前記加熱手段の加熱パネル構体は、前記放熱板が平板状の部材からなるものであり、前記フード手段内への噴霧状の水滴流の供給位置から断面視で傾斜して配設されていることを特徴とする請求項10又は11に記載の壁紙剥離装置。
- 前記加熱手段の加熱パネル構体は、前記放熱板が平板状の部材からなるものであり、前記フード手段内への噴霧状の水滴流の供給位置から断面視で傾斜して配設されており、その傾斜角度を変更可能に構成したことを特徴とする請求項10又は11に記載の壁紙剥離装置。
- 前記噴霧手段及び/又は前記加熱手段の動作を制御するスイッチ部をさらに備えており、該スイッチ部が前記フード手段の剥離対象面とは逆側の背面部に設けられていることを特徴とする請求項1〜13に記載の壁紙剥離装置。
- 前記噴霧手段及び/又は前記加熱手段の動作を制御するスイッチ部をさらに備えており、該スイッチ部が前記把持用ハンドル部に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の壁紙剥離装置。
- 前記噴霧手段及び/又は前記加熱手段の動作を制御するスイッチ部をさらに備えており、該スイッチ部が前記フード手段に連結される電源や噴霧供給手段その他の供給経路部の中間位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜13に記載の壁紙剥離装置。
- 前記加熱手段は、加熱温度を調整する調整機構をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜16に記載の壁紙剥離装置。
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