JP3995223B2 - 壁紙剥離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁紙の張り替え時において表面の化粧層(ビニール層)を剥離した際に下地に残る裏紙及び接着剤層の除去を容易且つ完全に実施する壁紙剥離作業の際に使用する壁紙剥離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、壁紙の貼り替え時において、表面の壁紙を剥離し下地に残る裏紙及び接着剤層を除去する際には、これらの被剥離層の表面に水または温水を塗布し、被剥離層の膨潤、軟化を待った後、ヘラなどを使用して被剥離層を下地の表面から剥離、除去する方法が採用されてきた。この方法では、被剥離層の軟化に相当の時間を要するばかりでなく、余剰の水または温水が床面まで垂れ、床面を汚損する恐れがあるなどの難点があった。また、剥離後の下地を乾燥するためにも相当の時間を要し、直ちに新規な壁紙を貼る作業に着手することは出来なかった。
【0003】
なお、表面の化粧層(ビニール層)を剥離に際して、完全な剥離作業は相当に困難であるため、完全な剥離を行うことなく、新規の壁紙を貼る場合もあった。この場合、石膏ボードで下地を作り、その上に裏打ち紙を貼り新規な壁紙を貼るが、この際には裏打ち紙の接着が充分に行われないことがある。さらに石膏ボード以外の下地材料を使用してシーラー処理および/またはプライマー処理を施した上に施工する場合もあるが、同下地材料の吸水能力が小さいため、同下地に吸収しきれない水分によって裏打ち紙が伸長する結果、再施工後の壁紙表面にフクレが発生する問題があった。 古い下地を完全に除去し、石膏ボ−ド下地を作成し、あるいは新規の石膏ボ−ドを重ねて貼る場合には、フクレ発生の問題は一応解決できるが、そのためには相当大規模な追加工事を必要とする難点があった。また、下地に残る古い裏紙の除去を効果的に行うために、被剥離層の表面に界面活性剤溶液を塗布する場合が多いが、界面活性剤溶液を使用した場合には、除去後の下地面に界面活性剤が残留し、該界面活性剤が裏打ち紙側よりも石膏ボ−ド側により高濃度に移行、浸透する結果、石膏ボ−ドの表面を脆弱化しあるいは接着状態に変化を来す場合もあった。
【0004】
なお、被剥離層の表面に加熱水蒸気を噴霧した後に下地に残る古い裏紙の除去を容易に行う方法及びそのために使用する装置も考えられているが、この場合には加熱水蒸気を発生する部分と被剥離層の表面に加熱水蒸気を噴霧する部分が分離して構成されているために、発生した加熱水蒸気を噴霧する部分に導入する間に、加熱水蒸気の温度及び圧力が低下することは避けられず、被剥離層とその下地との間の結合を軟化させる作用を減殺する結果となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、上記の問題点に鑑み、被剥離層の軟化のために水または界面活性剤溶液を全く塗布することなく、あるいは最小限の水または界面活性剤溶液を塗布した後に剥離作業を行った後に、剥離後速やかに新規な壁紙の貼り替え作業を連続して着手可能な壁紙の剥離作業を実施する際に効率的で便利な剥離装置を取得、提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述課題は、本発明によれば、請求項1に記載の特徴を備えた壁紙剥離装置、即ち、送水ポンプを有する給水装置と、剥離対象面の壁紙上に限定された領域の包囲空間を形成すると共に該包囲空間内に送水ポンプから吐出される水による水蒸気を充満保持する剥離用フード装置と、給水装置と剥離用フード装置とを接続するホースとを備え、剥離用フード装置内には送水ポンプからホースを介して送られてくる水を加熱して水蒸気を発生させる電熱ヒーターが組み込まれており、剥離用フード装置に備えられた送水操作レバーによって給水装置内の送水ポンプが遠隔制御されていることを特徴とする壁紙剥離装置によって解決される。
【0007】
請求項1に従属する各請求項に記載された発明は、本発明の更に好適な態様を対象にしている。即ち、本発明の一つの好適な態様では、剥離用フード装置が、背面に把持用のハンドルを有するフード本体と、フード本体内で電熱ヒーターを保持すると共に該ヒーターからの熱で水を加熱して水蒸気を発生させる加熱パネル構体とを有している。
【0008】
本発明の別の好適な態様では、加熱パネル構体が、ヒーターからの熱を包囲空間内の壁紙上に伝えて壁紙を直接加熱する熱伝導部を備えている。
【0009】
本発明の更に別の好適な態様では、加熱パネル構体が、ヒーターを密着保持する第1の金属パネルと、該第1の金属パネルとの間に加熱水路を形成するように第1の金属パネルに組み合わされた第2の金属パネルとを有している。
【0010】
本発明の更に別の好適な態様では、第2の金属パネルが包囲空間で壁紙に対面すると共に、熱伝導部が第2の金属パネルの表面に設けられた複数の凸部によって構成されている。
【0012】
本発明の更に別の好適な態様では、剥離用フード装置が送水レバーで操作されるレバースイッチを備え、このレバースイッチが電源に結線されている。
【0013】
本発明の更に別の好適な態様では、電熱ヒーター及び送水ポンプに電力を供給するための電源装置が剥離用フード装置又は給水装置のいずれか一方に設けられている。
【0014】
本発明の更に別の好適な態様では、剥離用フード装置内に電熱ヒーターの自動温度調節器を更に備えている。
【0015】
本発明による壁紙剥離装置の使用に際しては、剥離用フード装置を剥離対象面の壁紙上に当てると壁紙上に限定された領域の包囲空間が形成される。この限定領域は剥離用フード装置のフード本体前面に対応する輪郭であり、包囲空間内はフード本体前面に複数の凸部が形成されている場合にはこれら凸部により分散流路形状とされた一連の水蒸気流路となる。この場合、剥離用フード装置の水蒸気流路に露呈する部材は高温の水蒸気によって変形・変性・腐蝕・破損することのない材質、例えばアルミニウム合金、銅合金、ステンレス鋼、或いは耐熱プラスチックとすることが好ましく、特に剥離用フード装置を手持ち作業のために軽量化する面からは、アルミニウム合金や耐熱プラスチック材料で構成することが好ましい。
【0016】
上記の剥離用フード装置の主要部、すなわち加熱水蒸気発生部分は、第1金属パネルと第2金属パネルからなるパネル構体及び電熱ヒーターから構成され、ヒーターは被剥離層表面と接する第2金属パネルの背面部に組合わされた第1金属パネルに組み込まれている。被剥離層表面と加熱水蒸気供給手段を極めて近い位置に設置することにより、発生した加熱水蒸気は、温度及び圧力の低下を最小限に留め得る状態で剥離用フード装置による包囲空間に誘導することができる。従って、包囲空間に誘導された加熱水蒸気が被剥離層を軟化させる作用を減殺することはない。
【0017】
加熱水蒸気が放出される包囲空間は、剥離用フード装置の第2金属パネルの表面との間に形成され、例えば該包囲空間は、第2金属パネルの表面に設けられた複数個の凸部の間に形成される分散状の水蒸気経路を形成する。この場合、各凸部の高さは同一に形成することが好ましく、それにより、剥離用フード装置を被剥離層表面に載置、接触させた場合には、各凸部の頂部平面が被剥離層表面と密接する。また、各凸部の間の谷部の空間は、相互に連通している。従って該空間に導入された加熱水蒸気の保有する熱及び熱水分は、包囲空間内で被剥離層表面に全面均一且つ迅速分散して拡散する。更に凸部頂部から電熱ヒーターもしくは加熱水蒸気の熱が被剥離層表面に直接に伝導移動するので、被剥離層を極めて効果的に加熱、加湿実施可能である。
【0018】
電熱ヒーターは、好適には屈曲し内部に電熱線を有する耐水型管状シーズヒーターである。加熱水蒸気発生部分である加熱パネル構体は、該ヒーターに接し、好適には第1金属パネルとこの第1金属パネルに組合わされる第2金属パネルとからなり、第1と第2金属パネルとの間にヒーターによる加熱水路が形成される。この加熱水路の出口端は第1金属パネルに設けられた加熱水蒸気噴出孔に連通し、また、その入口端は配水管に連通している。該配水管は可撓性のホースを介して給水装置からの給水を受ける。
【0019】
なお、剥離用フード装置内には、サーモスタットで代表されるヒーターの自動温度調節器が備えられており、これによってヒーターの異常過熱を防止するとと共に水蒸気の温度を一定範囲に設定可能である。また、必要によりマイクロコンピユ−タを介在させて、加熱水蒸気の温度及び該加熱加熱水蒸気発生部分に対する給水流量を制御可能な様に構成としてもよい。
【0020】
例えばヒーターに通電した後、加熱水蒸気発生部分の温度が予めサーモスタットに設定してある所定の温度に到達すると、マイクロコンピユ−タによる制御のもとに給水装置内に設置されたポンプが自動的に作動し、該加熱水蒸気発生部分に適当流量の水が適当な圧力で供給され得る様に構成することもできる。従って、本発明に係る壁紙剥離装置にあっては、装置の作動時には、被剥離層表面に対して、予め設定した温度の加熱水蒸気を適切、且つ、変動無く噴霧可能である。
【0021】
本発明の壁紙剥離装置において、給水装置は例えば簡易電動ポンプからなる送水ポンプと水タンクを備えた背負い形式のユニットに構成することができ、或いは床面上に移動可能に配置するキャスター車輪付のユニットに構成することができる。給水は水道栓から水タンクへ補給すればよく、水タンクの容量は背負い式給水装置の場合は数リットルの比較的小容量、床面配置式給水装置の場合は更に大容量としても良い。勿論、水タンクを数百ミリリットル程度の極めて小容量とし、水道栓から水タンクへバルブを介して直接給水するようにしてもよく、この場合は送水操作レバーで上記バルブを遠隔操作すればよく、これはバルブに電磁弁を用いることで容易に実現可能である。
【0022】
給水装置内の送水ポンプと剥離用フード装置内の電熱ヒーターに給電する電力は、一般には剥離工事現場の建物の商用電源コンセントから供給するが、それが得られない場合には内燃エンジン駆動の携帯発電機または電池から給電しても良い。これらの電源からの給電を受けてヒーター及びポンプに供給する電力の電圧や過電流遮断および電路開閉を制御する電源装置は、剥離用フード装置または給水装置のいずれかに内蔵させることができる。例えば剥離用フード装置内に電源装置を内蔵した場合は、給水装置側の送水ポンプへの結線は前記ホースに添設された配線を介して行うことが好ましく、同様に給水装置内に電源装置を内蔵した場合には、剥離用フード装置側のヒーター及びスイッチなどとの結線を前記ホースに添設された配線を介して行う。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は本発明の壁紙剥離装置の全体を示す説明図である。図1には、剥離用フード装置(100)、給水装置(200)及び両者間を接続するホース(104)からなる壁紙剥離装置が示されている。これらの内、剥離用フード装置(100)は、被剥離層表面上に密接した状態の背面側からみた状態を示す。
【0024】
剥離用フード装置(100)の背面には、剥離施工時に剥離用フード装置 (100)を被剥離層表面上に密接し支持するための把持用ハンドル(101)及びオンオフ・スイッチ(102)を設置してある。オンオフ・スイッチ(102)は、作業の開始または終了時に、装置の全体を始動しあるいは停止するものであり、施工作業者が片手でハンドル(101)を支持している場合にあっても、容易に操作可能な適当な位置に設置してある。剥離用フード装置(100)は、使用時には、その前面が被剥離層表面上に押当てられる。
【0025】
給水装置(200)は、貯水タンク(図示を省略)と電動送水ポンプ(204)とを備え、本実施例ではこの給水装置内に電源装置(203)が内蔵され、またホースからの水の逆流を阻止する逆止弁(図示を省略)も内蔵している。給水装置(200)は、給水装置の把持用ハンドル(202)および電源装置からの電源コード(201)を有し、商用電源に接続可能な施工現場であれば、何処でも剥離工事が可能となっている。本実施例では給水装置(200)をトランク型にしてあり、これは、施工現場への搬入の便宜を考慮したためである。この便宜の面からは、給水装置(200)の底面部にキャスター(図示を省略)を付してもよい。勿論、給水装置の形態は本実施例に限定されるものではなく、背負い式の給水装置としても良いことは前述の通りである。
【0026】
ホース(104)は、給水装置(200)から剥離用フード装置(100)内部に加熱水蒸気の原料となる水を導くために設けられている。被剥離層表面の所在が給水装置(200)の所在と離れた位置にある場合、例えば天井の被剥離層に施工する場合には、ホース(104)は可撓性で充分な長さの管を準備するとよい。また、ホース(104)には、オンオフ・スイッチ(102)、ヒーターおよびサーモスタット、ならびに把持用ハンドル(101)に設置されたレバースイッチ(117)から、給水装置(200)内の電源装置(203)に至る電気配線が添設されている(図示を省略)。
【0027】
図2は、剥離用フード装置(100)の内部構造を示す縦断面図である。図2の例では、剥離用フード装置(100)のフード本体(103)の内部に加熱パネル構体が組込まれている。この加熱パネル構体は、2枚の波形にプレス成形された金属パネル(111)(112)を有し、一方のパネル(112)がヒーター(114)を密接保持する第1金属パネル、他方のパネル(111)が被剥離層表面と接触する第2金属パネルである。両金属パネル(111)(112)の間には、第1パネル(114)の前面側に成形された凹溝によって加熱流路(115)が形成されている。第1パネル(112)には加熱流路(115)にホース(104)からの水を配水する配水管(116)が取りつけられ、この配水管(116)の端部にホース(104)が着脱自在に接続されている。被剥離層表面と接触する第2パネル(111)の下部には、加熱流路(115)に通じる水蒸気噴出孔(113)が設けられている。第2パネル(111)の前面には、複数個の凸部(110)が千鳥配置で設けられている。剥離用フード装置背面の把持用ハンドル(101)の内側には、送水ポンプ(204)の起動停止のためのスイッチを操作するためのレバー(117)(本明細書では、両者を併せてレバースイッチと呼ぶ)が設けられている。
【0028】
剥離用フード装置(100)は、剥離施工時には作業者が把持用ハンドル(101)を手で握って被剥離層表面上に押付けものであるから、可能な限り軽量に構成することが好ましく、全体として1Kg以内、好ましくは600g 程度が適当である。この目的で、両パネル(111)(112)は軽量で且つ熱伝導性に優れたアルミニウム合金製とすることが好ましい。また、フード装置は内部に高温の水蒸気を保持するので、剥離用フード装置(100)のフード本体(103)は耐熱性で且つ断熱性に優れた材料、例えばプラスチック材で構成するのが好ましい。
【0029】
図3は、被剥離層表面と接する面の反対側(フード装置の背面側)から見た剥離用フード装置(100)の内部にある加熱パネル構体のヒーター部分及び水蒸気噴出孔(113)の位置を示す説明図である。図3には、屈曲して設置されたヒーター(114)、ホース(104)から受けた水を3か所のタップ口より加熱流路(115)に配水するための配水管(116)を設けた第2金属パネル(111)が背面から示されており、第1金属パネル(112)と第2金属パネル(111)との間でヒーター(114)の周囲に形成された加熱流路(115)と同様に、第2金属パネル(111)の下部に並んで設けられた水蒸気噴出孔(113)は本来想像線で示されるべきものであるが、図3では、便宜上、そのまま実線で示してある。加熱流路(115)は、前面側が被剥離層表面と接触する第2金属パネル(111)の背面との間に、これらパネルの波形プレス形状による凹溝(間隙)として形成されている。
【0030】
図4は剥離用フード装置(100)の内部構造を分解状態と組立状態で示す横断面図である。図4aの分解状態に示されるように、剥離用フード装置(100)は、主に耐熱断熱性プラスチック製のフード本体(103)内に嵌合する第1金属パネル(112)と第2金属パネル(111)とからなる加熱パネル構体を備えている。第1パネル(112)は前面側の凹溝(115)内にヒーター(114)を保持しており、この第1パネル(112)の前面には、第2パネル(111)が密接して両パネル間に加熱流路(115)を形成している。図4bは上記の3部材を嵌め合わせた組立状態を示しており、被剥離層表面と接触すべき第2パネル(111)とその内側の第1パネル(112)との間に加熱流路(115)が形成されていること、並びに第2パネル(111)の被剥離層表面と接触する側の表面には同一高さでその頂部が平面をなす複数個の凸部(110)が設けられていることが理解されよう。
【0031】
図5は、剥離用フード装置(100)を被剥離層表面に接する側から見た構造を示す。図5に明らかな様に、剥離用フード装置(100)の前面側に露呈する第2パネル(111)の表面下部位置には、内部の加熱流路(115)と連通する複数の水蒸気噴出孔(113)が列設されている。また、第2パネル(111)の表面は、同一高さでその頂部が平面をなす複数個の凸部(110)を千鳥配置したディンプル構造を有している。
【0032】
本実施例の壁紙剥離装置は、オンオフ・スイッチ(102)をオンにすることで始動し、ヒーター(114)に通電が開始される。ヒーター(114)が充分に温度上昇したときにレバ−スイッチ(117)を握ると、給水装置(200)内のタンクの水が送水ポンプ(204)の作動によってホース(104)を経由して剥離用フード装置(100)の内部にある配水管(116)に到達し、加熱流路(115)内に分配される。加熱流路(115)内でヒーター(114)により加熱された水は瞬時に高温の水蒸気となり、この高温水蒸気は水蒸気噴出孔(113)を経由して、被剥離層表面と剥離用フード装置(100)の第2パネル(111)とにより形成される包囲空間内に噴出する。このようにして、被剥離層表面に高温水蒸気を与え、被剥離層表面とその下地との間の結合を軟化し、被剥離層表面の剥離を容易にする。また、凸部(110)から被剥離層表面に直接に伝導する熱も被剥離層表面とその下地との間の結合の軟化を促進する。
【0033】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明による壁紙剥離装置では被剥離層表面の直近で水を加熱蒸発させるので熱損失なく高温水蒸気を被剥離層表面に供給することができ、水や界面活性剤溶液などを被剥離層表面に直接塗布することなく、被剥離層表面を高温水蒸気により効果的に加熱、加湿できるので、被剥離層面を下地から容易且つ効果的に剥離、除去可能な状態にすることが出来る。また、下地に過剰の水分あるいは界面活性剤溶液を残すことなく、剥離作業を実施した後、直ちに、あるいは短時間のうちに、新規な壁紙を貼り付ける作業を連続して実施し得る。加えて、壁紙の張替施工時に被剥離層表面から水が流下することがなく、床面を汚損する危惧あるいは再施工後の壁紙面にフクレを発生する危惧もを完全に回避することが可能となると云う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例による壁紙剥離装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】図2は剥離用フード装置の内部構造を示す縦断面図である。
【図3】図3は剥離用フード装置の内部にある加熱水蒸気発生部分及び水蒸気噴出部分を示す説明図である。
【図4】図4は剥離用フード装置の内部構造を示す横断面図であり、a図は分解状態、b図は組立状態を示す。
【図5】図5は剥離用フード装置部分を被剥離層表面に接する前面側から見た説明図である。
【符号の説明】
100:剥離用フード装置
101:把持用ハンドル
102:オンオフ・スイッチ
103:フード本体
104:ホース
110:第2金属パネル上の凸部(熱伝導部)
111:第2金属パネル
112:第1金属パネル
113:水蒸気噴出孔
114:電熱ヒーター
115:加熱流路
116:配水管
117:レバースイッチ
200:給水装置
201:電源接続コード
202:把持用ハンドル
203:電源装置
204:送水ポンプ
Claims (8)
- 送水ポンプを有する給水装置と、剥離対象面の壁紙上に限定された領域の包囲空間を形成すると共に該包囲空間内に送水ポンプから吐出される水による水蒸気を充満保持する剥離用フード装置と、給水装置と剥離用フード装置とを接続するホースとを備え、剥離用フード装置内には送水ポンプからホースを介して送られてくる水を加熱して水蒸気を発生させる電熱ヒーターが組み込まれており、
剥離用フード装置に備えられた送水操作レバーによって給水装置内の送水ポンプが遠隔制御されることを特徴とする壁紙剥離装置。 - 剥離用フード装置が送水レバーで操作されるレバースイッチを備え、このレバースイッチが電源に結線されていることを特徴とする請求項1に記載の壁紙剥離装置。
- 剥離用フード装置が、背面に把持用のハンドルを有するフード本体と、フード本体内で電熱ヒーターを保持すると共に該ヒーターからの熱で水を加熱して水蒸気を発生させる加熱パネル構体とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の壁紙剥離装置。
- 加熱パネル構体が、ヒーターからの熱を包囲空間内の壁紙上に伝えて壁紙を直接加熱する熱伝導部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の壁紙剥離装置。
- 加熱パネル構体が、ヒーターを密着保持する第1の金属パネルと、該第1の金属パネルとの間に加熱水路を形成するように第1の金属パネルに組み合わされた第2の金属パネルとを有することを特徴とする請求項4に記載の壁紙剥離装置。
- 第2の金属パネルが包囲空間で壁紙に対面すると共に、熱伝導部が第2の金属パネルの表面に設けられた複数の凸部によって構成されていることを特徴とする請求項5に記載の壁紙剥離装置。
- 電熱ヒーター及び送水ポンプに電力を供給する電源装置が剥離用フード装置又は給水装置のいずれか一方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の壁紙剥離装置。
- 剥離用フード装置内に電熱ヒーターの自動温度調節器を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の壁紙剥離装置。
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