JP4241755B2 - 電動機の保護装置 - Google Patents

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本発明は、圧縮機等に使用される電動機への通電を制御すると共に、当該電動機に何らかの異常が発生した場合にそれを検出して電動機を保護するように機能する電動機の保護装置に関する。
今日、業務用冷蔵庫やショーケース等において用いられる圧縮機及びこれを含む冷媒回路には、圧縮機若しくは冷媒回路に何らかの異常が発生した場合に、いち早くこれを検出すると共に圧縮機への通電を停止したり、電流を低下させたりするような圧縮機の保護装置を設けている。例えば、特開平7−201262号公報にあっては、電動圧縮機と電源との間に、圧縮機の過負荷状態やロック状態による過電流に伴う圧縮機モータの焼損を防止する過電流保護装置を設けたものが開示されている。
一方、保護装置を部品化した場合の過負荷リレーとして、その平面図(a)及び正面図(b)を図4に、その電気回路図を図5にそれぞれ掲載する。過負荷リレー1は、内部空洞の円柱体であり、内部に加熱ヒータ11及びバイメタル12を収納する収納部2と、この収納部2の一端側に設けた耳部3とからなる。
過負荷リレー1は、その一部を図示しない雌型の固着端子を有するソケット部材に接続して使用されるが、このソケット部との接続時に電源及び電動機に接続するための雄型の2つの接続端子5、6と、何らかの部位に接続される雄型のセンター端子7とを有する。尚、図中のAは電動機側に接続されることを示し、Bは電源側に接続されることを示す接続先明示用の表示である。即ち、接続端子5はAに、接続端子6はBに対応させることを明示している。
バイメタル12は、図示しない電源に接続するための接続端子5につながる第1の接続端子12Aと、加熱ヒータ11に接続する第2の接続端子12Bと、センター端子7につながる第3の接続端子12Cとを備えており、電流に比例して発熱量が変化する加熱ヒータ11により加熱されることで、バイメタル接片によりその動作温度(開放電流に対応する開放温度)以上になると第1の接続端子12A及び第2の接続端子12Bをそれぞれ開放して、電動機への通電を停止する一方、復帰温度未満に温度降下すると両端子12A、12Bを閉鎖して、電動機側への通電を再開するものである。
特開平7−201262号公報
特開平7−201262号公報に開示された過電流保護装置は、正転・反転の反復動作の繰り返しに伴うバイメタル接片の寿命に到達した場合には、バイメタル接片のもつ本来の特性を得られなくなり、過電流保護機能を満足しなくなるため、このバイメタル接片よりも動作温度の高いもう一つのバイメタル接片を設ることで、この寿命対策を施す一方、安全性の向上を図ったものである。
両バイメタル接片は、通電電流に応じて発熱量が変化する、詳しくは通電電流が増加すれば発熱量も増加するヒータの熱によって加熱されることで、各バイメタル接片の動作温度に達した場合に、圧縮機(特に電動機)への通電を遮断するようにそれぞれの接点を開放するものである。
しかしながら、バイメタル接片は、配置される周囲の雰囲気温度と、ヒータに流れる電流と、加熱された接片の温度と、ある状態の持続時間との4つの要素が密接に関係しあって、その動作が制御されるものであり、一概に接片の温度だけでその動作開始温度並びに復帰温度が規定できるものではない。このように、過電流保護装置だけでは正確な温度を検出できない危惧があり、実際の保護回路では、別途、温度センサや温度検出により接点を開閉する温度スイッチを設けてきた。また、電流応動のヒータによる加熱による温度変化を利用するというバイメタルは、その作動までに上述の持続時間を含めたタイムラグがあり、このバイメタルの特性上のタイムラグによって、電動機だけではなく他の電気部品に対して瞬時に増大する異常な過電流(即ち異常電流)による悪影響が出る場合があり、他の電気部品保護のために、別途、ヒューズを設けるものもあった。しかも、この温度スイッチ及びヒューズは、過電流保護装置(ヒータ付きのバイメタル)とは別体で構成されていた。これは、図4及び図5における電気部品としての過負荷リレーを見れば、特に図5において回路構成上記載されていないため、一目瞭然である。
したがって、過電流保護装置と温度スイッチ及びヒューズをそれぞれ結線すると共に、3つの部品を配置するスペースを確保しなければならず、部品点数の増加並びに取付作業の煩雑化を招いていた。また、温度スイッチを電装箱に配置することで、これらの電気部品を配置するスペース(電装箱内)の温度上昇を抑制することができるものの、ヒューズが無いため、電動機の回転子が停止(特にモータのロック現象発生時)又はその運転中においても、モータ巻線の相間の短絡故障やモータ巻線とコンプレッサの金属筐体との導通による地絡故障等の異常事態の発生時に急激に増大する電流を素早く検出することができず、しかもこの異常電流を遮断できるものでもなかった。
そこで本発明では、圧縮機等に使用される電動機を保護する保護装置を配置した電装箱内の温度上昇の抑制・防止に加えて、電動機のロック現象発生時や、他の異常時にモータ巻線が劣化・焼損することにより、電動機と電源或いはその操作回路との間に発生する地絡電流或いは短絡電流によって、急激に増大する電流(即ち異常電流)を素早く検出・解除し、電動機だけではなく圧縮機をも破損から保護する電動機の保護装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、円柱状の樹脂製容器の内部にて直列接続される、異常電流にて溶断する素子、前記樹脂製容器内の異常温度上昇によって作動する温度スイッチ、過電流によって作動するバイメタル、このバイメタルを加熱するヒータからなる過負荷リレーを備え、この過負荷リレーに前記樹脂製容器の内部から外部に導出される電源側に接続される接続端子と三相電動機側に接続される接続端子とを有する保護装置において、前記素子は前記バイメタルより電源側の接続端子側に配設され、前記樹脂製容器内の前記バイメタルの略中央から前記樹脂製容器の外部に導出され前記三相電動機と前記過負荷リレーとの間に設け、電源からの電流を遮断する接片と電磁コイルとを有する開閉スイッチの開閉を行う接続線に接続されるセンター端子を備え、前記素子と、前記温度スイッチと、前記ヒータと、前記バイメタルとを電源側から三相電動機側に順に直列接続され、前記バイメタルの動作温度は前記温度スイッチの動作温度よりも低く設定され、前記センター端子の前記接続線に接続された電磁コイルで前記開閉スイッチに設けられた接片を作動させて三相電動機の過電流を阻止するものである。
請求項2に係る発明は、円柱状の樹脂製容器の内部にて直列接続される、異常電流にて溶断する素子、前記樹脂製容器内の異常温度上昇によって作動する温度スイッチ、過電流によって作動するバイメタル、このバイメタルを加熱するヒータからなる過負荷リレーを備え、この過負荷リレーに前記樹脂製容器の内部から外部に導出される電源側に接続される接続端子と三相電動機側に接続される接続端子とを有する保護装置において、前記素子は前記バイメタルより電源側の接続端子側に配設され、前記樹脂製容器内の前記バイメタルの略中央から前記樹脂製容器の外部に導出され前記三相電動機と前記過負荷リレーとの間に設け、電源からの電流を遮断する接片と電磁コイルとを有する開閉スイッチの開閉を行う接続線に接続されるセンター端子を備え、前記素子と、前記温度スイッチと、前記ヒータと、前記バイメタルとを電源側から三相電動機側に順に直列接続され、前記素子の溶断電流は前記バイメタルの遮断電流よりも大きな値で、かつ、前記素子の動作時間は前記バイメタルの動作時間よりも短い持続時間に設定され、前記センター端子の前記接続線に接続された電磁コイルで前記開閉スイッチに設けられた接片を作動させて三相電動機の過電流を阻止することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、円柱状の樹脂製容器の内部にて直列接続される、異常電流にて溶断する素子、前記樹脂製容器内の異常温度上昇によって作動する温度スイッチ、過電流によって作動するバイメタル、このバイメタルを加熱するヒータからなる過負荷リレーを備え、この過負荷リレーに前記樹脂製容器の内部から外部に導出される電源側に接続される接続端子と三相電動機側に接続される接続端子とを有する保護装置において、前記素子は前記バイメタルより電源側の接続端子側に配設され、前記樹脂製容器内の前記バイメタルの略中央から前記樹脂製容器の外部に導出され前記三相電動機と前記過負荷リレーとの間に設け、電源からの電流を遮断する接片と電磁コイルとを有する開閉スイッチの開閉を行う接続線に接続されるセンター端子を備え、前記素子と、前記温度スイッチと、前記ヒータと、前記バイメタルとを電源側から三相電動機側に順に直列接続され、前記バイメタルの動作温度は前記温度スイッチの動作温度よりも低く設定され、前記素子の溶断電流は前記バイメタルの遮断電流よりも大きな値で、かつ、前記素子の動作時間は前記バイメタルの動作時間よりも短い持続時間に設定され、前記センター端子の前記接続線に接続された電磁コイルで前記開閉スイッチに設けられた接片を作動させて三相電動機の過電流を阻止することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3記載の電動機の保護装置において、前記素子の溶断時間を1秒以下に設定したことを特徴とする。
請求項1に係る発明の電動機の保護装置によれば、異常電流にて溶断する素子、前記樹脂製容器内の異常温度上昇によって作動する温度スイッチ、過電流によって作動するバイメタル、このバイメタルを加熱するヒータからなる過負荷リレーを備え、この過負荷リレーに前記樹脂製容器の内部から外部に導出される電源側に接続される接続端子と三相電動機側に接続される接続端子とを有し、前記素子と、前記温度スイッチと、前記ヒータと、前記バイメタルとを電源側から三相電動機側に順に直列接続し、前記バイメタルの動作温度を前記温度スイッチの動作温度よりも低く設定することにより、当該リレーは特に圧縮機の表面につける必要はなく電装箱内や空調機の室外機等の温度管理の必要な場所に取り付けることが可能となる。また、前記温度スイッチにより電装箱内の他の保護装置や電気部品の温度上昇を検知して素早く作動することができる。
請求項2に係る発明の電動機の保護装置によれば、異常電流にて溶断する素子、前記樹脂製容器内の異常温度上昇によって作動する温度スイッチ、過電流によって作動するバイメタル、このバイメタルを加熱するヒータからなる過負荷リレーを備え、この過負荷リレーに前記樹脂製容器の内部から外部に導出される電源側に接続される接続端子と三相電動機側に接続される接続端子とを有し、前記素子と、前記温度スイッチと、前記ヒータと、前記バイメタルとを電源側から三相電動機側に順に直列接続し、前記素子の溶断電流は前記バイメタルの遮断電流よりも大きな値で、かつ、前記素子の動作時間は前記バイメタルの動作時間よりも短い持続時間に設定して前記バイメタルの駆動に先駆けて、前記素子により電動機の回転子が停止又はその運転中において、モータ巻線の相間の短絡故障やモータ巻線とコンプレッサの金属筐体との導通による地絡故障等の異常事態の発生時に急激に増大する電流を素早く検出すると共に、電動機への通電を遮断することができるようになり、異常電流を素早く検出・解除することができ、前記バイメタルとしての寿命を伸ばすことができる。
請求項3に係る発明によれば、異常電流にて溶断する素子、前記樹脂製容器内の異常温度上昇によって作動する温度スイッチ、過電流によって作動するバイメタル、このバイメタルを加熱するヒータからなる過負荷リレーを備え、この過負荷リレーに前記樹脂製容器の内部から外部に導出される電源側に接続される接続端子と三相電動機側に接続される接続端子とを有し、前記素子と、前記温度スイッチと、前記ヒータと、前記バイメタルとを電源側から三相電動機側に順に直列接続し、前記バイメタルの動作温度を前記温度スイッチの動作温度よりも低く設定し、前記素子の溶断電流を前記バイメタルの遮断電流よりも大きな値で、かつ、前記素子の動作時間を前記バイメタルの動作時間よりも短い持続時間に設定して前記素子の溶断電流を前記バイメタルの遮断電流よりも大きな値に設定することで、前記リレーを温度検出及び過電流の検出部品として利用することができる上に前記バイメタルとしての長寿命化を図ることができる。
請求項4に係る発明によれば、請求項1乃至請求項3記載の電動機の保護装置において、前記素子の溶断時間を1秒以下に設定することで、モータ巻線の短絡故障や地絡故障等の異常事態の際に急激に増大する電流を素早く検知・解除することができる。
次に実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
以下、本発明の実施例を図1乃至図3に基づいて説明する。図1は本発明にかかる電動機の保護装置を2個使用して三相交流電源(図示せず)及び三相電動機に接続した電源部(即ち電動機の制御装置)における電気回路図、図2は電動機の保護装置を部品化した過負荷リレーの平面図(a)及び正面図(b)からなる図、図3は図2の過負荷リレーの内部に配置された電気部品の電気回路図である。尚、従来と同一構成に関しては同一符号を用いている。
図1において、電動機の制御装置は、図示しない三相交流電源に接続する端子板21と、圧縮機の三相用電動機22と、これら端子板21の三相端子R、S、Tと三相電動機22の三相端子r、s、t間にその開閉端子が接続される開閉スイッチとしての電磁接触器23とを備える。また、端子板21の一端子Rと電磁接触器23の開閉端子との間に、接続端子6がRに接続端子5が電磁接触器23にそれぞれつながるように過負荷リレー1bを接続し、端子板21の一端子Tと電磁接触器23の開閉端子との間に、接続端子6がRに接続端子5が電磁接触器23にそれぞれつながるように過負荷リレー1aを接続している。
過負荷リレー1aのセンター端子7は接続線8aを介して電磁接触器23の入力端子23aに接続され、電磁コイル23c、接続端子23bを介して端子板21の端子Zに接続される。尚、この過負荷リレー1aは、図示しない電装箱内に配置されるものとする。
この過負荷リレー1aの接続回路により、電磁接触器23は、過負荷リレー1aのバイメタル接片が閉塞している、即ち、T相に異常電流が流れていない場合に、正常に通電されることとなり、異常電流により過負荷リレー1aのバイメタル接片が開放している場合にセンター端子7からの異常信号を受けて入力端子23aへの通電が絶たれ電磁コイル23Cが非通電となり、電磁接触器23の駆動接片23dが開放する。このため、異常電流検出時には、電磁接触器23により三相電動機22への通電が遮断され、三相電動機22を保護するように動作する。
過負荷リレー1bのセンター端子7は接続線8bを介して、図示しない圧縮機の金属製筐体に取り付けられる温度スイッチ24、逆相防止リレー25、高低圧圧力スイッチ26を介して、端子板21の端子Zひいては電磁接触器23の接続端子23bに接続され、電磁コイル23c、入力端子23bを介して過負荷リレー1aのセンター端子7に接続される。
この過負荷リレー1bの接続回路により、過負荷リレー1bのバイメタル接片が閉塞している、即ち、R相に異常電流が流れていない場合であって、且つ、温度スイッチ24が閉塞し、逆相防止リレー25及び高低圧圧力スイッチ26も正常に作動している場合に、電磁接触器23は正常に通電されることとなり、異常電流により過負荷リレー1bのバイメタル接片が開放している場合、或いは、温度スイッチ24が圧縮機の異常高温を検出して開放した場合、若しくは、逆相防止リレー25或いは高低圧圧力スイッチ26が作動した場合には、センター端子7、或いは、温度スイッチ24、若しくは逆相防止リレー25或いは高低圧圧力スイッチ26からの異常信号を受けて、接続端子23bへの通電が絶たれ、電磁コイル23Cが非通電となり、電磁接触器23の駆動接片23dが開放する。このため、異常電流検出時、或いは、圧縮機の異常高温検出時、若しくは、逆相発生時或いは異常圧力発生時には、電磁接触器23により三相電動機22への通電が遮断され、三相電動機22を保護するように動作する。
図2において、図4の従来例と大きく異なるのは、接続端子6及びターミナル端子7の向きが、接続端子5に対してそれぞれ平行ではなく略90°の角度をなすことと、収納部2内における回路構成である。尚、この回路構成の相違については、図3で説明する。また、図2において8は、センター端子7に接続された信号伝達用の信号線としての接続線であり、図1における、8a、8bに相当する。
この過負荷リレー1において、接続端子5、6を直交関係に配置することで、センター端子7の向きの決定に対する自由度が従来よりも増加した。但し、収納部2内に配置する回路素子を増やしている関係上、実質的にその自由度は従来とあまり差異がない。
図3において、加熱ヒータ11の接続端子6側には、収納部2において耳部3近傍に位置する検出対象の温度が異常高温になった場合に接点を開放する温度スイッチ13と、過大電流の検出時に溶断するヒューズ14とをその順で接続している。
バイメタル12におけるバイメタル接片は、過負荷リレー1が配置される空間における周囲の雰囲気温度と、加熱ヒータ11に流れる電流と、加熱された接片の温度と、ある状態の持続時間との4つの要素が密接に関係しあって、その動作が制御されるものであり、一概にバイメタル接片の温度だけでその動作開始温度並びに復帰温度が規定できるものではない。一方、温度スイッチ13の接点開放温度の持続時間は、バイメタル接片の持続時間よりも短く設定しており、また、バイメタル接片の動作電流はヒューズ14の溶断電流(例えば数百A程度)よりも低く(例えば数十A程度に)設定され、勿論、その持続時間はヒューズ14の方がはるかに短く(例えば1秒以下に設定)している。
特に、R相に配置される過負荷リレー1bのバイメタル接片の動作温度を、圧縮機の金属製筐体に取り付けられる温度スイッチ24の動作温度よりも低く設定しておけば、当該過負荷リレー1bは特に圧縮機の表面に設ける必要が無く、電装箱内や空調機の室外機等温度管理の必要な部位に取り付けることが可能となる。
以上の構成によれば、過負荷リレー1aを電装箱内に設けたので、電気部品例えば電磁接触器23が設けられる電装箱内における配線処理が容易に行える一方、当該リレー1aのセンター端子7からの検知信号を電磁接触器23や他の制御手段への入力信号として活用することができるため、温度及び過電流の検出部品として過負荷リレー1aを使用することが可能となった。また、過負荷リレー1aにおける温度スイッチ13により、電装箱内の過負荷リレー等の保護装置や電気部品の温度上昇を検知して、素早く解除することができるようになり、保護装置としての設置性能及び汎用性が向上した。
特に、過負荷リレー1aを電装箱内における電磁接触器の近傍に配置することにより、過負荷リレー1a自体を温度検出及び過電流の検出部品として使用できることに加え、電動機22への通電を制御する電磁接触器23の温度上昇を検出して素早く通電を制御しその温度上昇を抑制することができた。
また、過負荷リレー1の入力側に過電流で溶断する素子としてヒューズ14を設け、且つ、当該ヒューズにおける溶断電流をバイメタル12の開放(遮断)電流よりも大きな値(例えば数百A)に設定するとともに、溶断時間を短く(例えば1秒以下に設定)したことにより、バイメタル12の駆動(接点開放)に先駆けて、このヒューズ14により、電動機22の回転子が停止(特にモータのロック現象発生時)又はその運転中において、モータ巻線の相間の短絡故障やモータ巻線とコンプレッサの金属筐体との導通による地絡故障等の異常事態の発生時に急激に増大する電流(即ち異常電流)を素早く検出すると共に、電動機22への通電を遮断することができるようになり、異常電流を素早く検出・解除することができ、結果的にバイメタル12としての寿命を伸ばすことができる。
尚、ヒューズ14をバイメタル12よりも電動機22側に位置させた場合には、仮にヒューズ14により異常電流を検出して電磁接触器23の駆動接片23dへの通電を阻止したとしても、バイメタル12のセンター端子7を通じて電磁接触器23の電磁コイル23cへの通電が継続されることになるため、駆動接片23dを強制的に開放することができなくなり、過電流防止用のヒューズ14の作動によるだけでは電動機22への通電を停止することができなくなってしまう。
このため、本実施例では、過負荷リレー1の入力端子6と出力端子5間に異常電流で溶断するヒューズ14と、温度スイッチ13と、加熱ヒータ11と、バイメタル12とをその順に直列接続することにより、この問題を解決している。また、ヒューズ(溶断素子)14で異常電流を、温度スイッチ13で電装箱の異常温度上昇を、バイメタル12で過電流をそれぞれ別個に検出すると同時に、これらの異常の何れかを検出した場合には、過負荷リレー1(詳しくは電磁接触器23)によって電動機22への駆動電流を強制的に阻止することができ、電動機の保護装置としての動作をより確実なものにすることができた。
本発明に係る電動機の保護装置を2個使用した電動機の制御装置における電気回路図である。 本発明の保護装置を部品化した過負荷リレーの平面図(a)及び正面図(b)である。 本発明の過負荷リレーの電気回路図である。 保護装置を部品化した従来の過負荷リレーの平面図(a)及び正面図(b)である。 従来の過負荷リレーの電気回路図である。
符号の説明
・ 1a、1b 過負荷リレー
2 収納部
5 接続端子(電動機側)
6 接続端子(電源側)
7 センター端子
8、8a、8b 接続線(異常信号線)
11 加熱ヒータ
12 バイメタル
13 温度スイッチ
14 ヒューズ
22 三相電動機
23 電磁接触器

Claims (4)

  1. 円柱状の樹脂製容器の内部にて直列接続される、異常電流にて溶断する素子、前記樹脂製容器内の異常温度上昇によって作動する温度スイッチ、過電流によって作動するバイメタル、このバイメタルを加熱するヒータからなる過負荷リレーを備え、この過負荷リレーに前記樹脂製容器の内部から外部に導出される電源側に接続される接続端子と三相電動機側に接続される接続端子とを有する保護装置において、
    前記素子は前記バイメタルより電源側の接続端子側に配設され、
    前記樹脂製容器内の前記バイメタルの略中央から前記樹脂製容器の外部に導出され前記三相電動機と前記過負荷リレーとの間に設け、電源からの電流を遮断する接片と電磁コイルとを有する開閉スイッチの開閉を行う接続線に接続されるセンター端子を備え、
    前記素子と、前記温度スイッチと、前記ヒータと、前記バイメタルとを電源側から三相電動機側に順に直列接続され、
    前記バイメタルの動作温度は前記温度スイッチの動作温度よりも低く設定され、
    前記センター端子の前記接続線に接続された電磁コイルで前記開閉スイッチに設けられた接片を作動させて三相電動機の過電流を阻止することを特徴とする電動機の保護装置。
  2. 円柱状の樹脂製容器の内部にて直列接続される、異常電流にて溶断する素子、前記樹脂製容器内の異常温度上昇によって作動する温度スイッチ、過電流によって作動するバイメタル、このバイメタルを加熱するヒータからなる過負荷リレーを備え、この過負荷リレーに前記樹脂製容器の内部から外部に導出される電源側に接続される接続端子と三相電動機側に接続される接続端子とを有する保護装置において、
    前記素子は前記バイメタルより電源側の接続端子側に配設され、
    前記樹脂製容器内の前記バイメタルの略中央から前記樹脂製容器の外部に導出され前記三相電動機と前記過負荷リレーとの間に設け、電源からの電流を遮断する接片と電磁コイルとを有する開閉スイッチの開閉を行う接続線に接続されるセンター端子を備え、
    前記素子と、前記温度スイッチと、前記ヒータと、前記バイメタルとを電源側から三相電動機側に順に直列接続され、
    前記素子の溶断電流は前記バイメタルの遮断電流よりも大きな値で、かつ、前記素子の動作時間は前記バイメタルの動作時間よりも短い持続時間に設定され、
    前記センター端子の前記接続線に接続された電磁コイルで前記開閉スイッチに設けられた接片を作動させて三相電動機の過電流を阻止することを特徴とする電動機の保護装置。
  3. 円柱状の樹脂製容器の内部にて直列接続される、異常電流にて溶断する素子、前記樹脂製容器内の異常温度上昇によって作動する温度スイッチ、過電流によって作動するバイメタル、このバイメタルを加熱するヒータからなる過負荷リレーを備え、この過負荷リレーに前記樹脂製容器の内部から外部に導出される電源側に接続される接続端子と三相電動機側に接続される接続端子とを有する保護装置において、
    前記素子は前記バイメタルより電源側の接続端子側に配設され、
    前記樹脂製容器内の前記バイメタルの略中央から前記樹脂製容器の外部に導出され前記三相電動機と前記過負荷リレーとの間に設け、電源からの電流を遮断する接片と電磁コイルとを有する開閉スイッチの開閉を行う接続線に接続されるセンター端子を備え、
    前記素子と、前記温度スイッチと、前記ヒータと、前記バイメタルとを電源側から三相電動機側に順に直列接続され、
    前記バイメタルの動作温度は前記温度スイッチの動作温度よりも低く設定され、
    前記素子の溶断電流は前記バイメタルの遮断電流よりも大きな値で、かつ、前記素子の動作時間は前記バイメタルの動作時間よりも短い持続時間に設定され、
    前記センター端子の前記接続線に接続された電磁コイルで前記開閉スイッチに設けられた接片を作動させて三相電動機の過電流を阻止することを特徴とする電動機の保護装置。
  4. 前記素子の溶断時間を1秒以下に設定したことを特徴とする、請求項1乃至請求項3記載の電動機の保護装置。
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