JP4241239B2 - ガスタービン - Google Patents

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Description

本発明は、低温ガスと高温ガスとの間で熱交換を行う熱交換器を備えたガスタービンに関し、更に詳しくは、ガスタービンの起動時、停止時、トラブル時における排ガスの急激な温度変化から熱交換器を保護することができるガスタービンに関する。
図10は、再生サイクルガスタービンの構成図であり、図11は図10のフロー図である。再生サイクルガスタービンは、熱交換器5を用いて燃焼器4に供給する空気を予熱するものであり、圧縮機1で加圧した空気8を熱交換器5においてタービン2の排気ガス10と熱交換させた後、排ガス出口12から排出することで空気8を予熱して燃焼器4に導き燃料7を燃焼させるものである。再生サイクルガスタービンは、熱交換器5を用いない単純サイクルよりも熱効率が上昇することが知られている。
図12は、実際のガスタービンの起動から停止までのタービン回転数と熱交換器ガス入口温度を模式的に示したものである。この図において、タービン回転数を右側の縦軸、熱交換器ガス入口温度を左側の縦軸で示す。横軸は起動から停止までの時間経過である。以下、再生サイクルガスタービンの起動・停止手順を説明する。
起動時において、連結する電動機兼用発電機3に電力を供給し、タービン2を回転駆動し、燃料7を噴射して着火する(13)。次いで、電動機兼用発電機3のアシストなく自立運転しアイドリング状態(14)になった後、燃料流量を増加し、出力を上昇させる(15)。また、停止時には、タービン回転数をアイドリング回転数まで低下させ(17)、回転数、温度、流量、圧力などの諸量が安定したところで、燃料の供給を停止し、消化して運転する(18)。
上述したガスタービンの起動・停止サイクルにおいて、着火に必要な空気は、別系統の空気源より起動・自立に足る流量圧力の空気6を圧縮機1の入口部から供給し、燃焼器4の燃焼着火に用いる。この着火の際の、燃焼器出口温度の温度上昇の速さは極めて大きく、タービン2を介した熱交換器ガス入口部の温度上昇も非常に大きなものとなる。仮にタービン2が回転していれば、その仕事によってタービン出口温度すなわち熱交換器ガス入口温度は低下するが、着火時であるため、タービン2は回転しておらず、その効果は望めない。その結果、図12の実例によると、その熱交換器ガス入口温度の温度変化(16)は100℃/秒以上に達している。
また、停止時、特に消化時に、燃料供給パイプのコーキングによる詰まりを防ぐために、消化と同時に燃料パイプ内に不活性ガスを注入しパージすることが一般的に行われる。こうすることで、(19)のように温度が急低下し、温度変化率としては起動着火時より大きい場合が多い。
また、例えばエンジンにトラブルが発生した場合、急激に出力・回転数を低減する必要がある。この場合にも、熱交換器入口部でのガス温度は極めて大きく動揺するため、熱交換器5は大きな温度変化を受ける。例えば、仮に100℃/秒の温度変化があった場合、熱交換器における熱膨張差は、激しい箇所では15〜20mmに達し、通常の金属製熱交換器の場合、熱膨張差を吸収しきれずに破損に至るおそれもある。
そのため、従来は、熱交換器の強度設計時のマージンを大きくとるか、タービン側の運転方法を再生サイクルガスタービン用として試行錯誤して、燃焼着火手順や構造、制御を含めてその運転プロファイルを作り直していた。また、同様の問題を解決するための技術が特許文献1、特許文献2、等に開示されている。
特許文献1の「熱交換器の保護装置」は、図13に示すように、低温流体配管系51及び高温流体配管系52に接続し、前記配管内を流れる流体間で熱交換をさせる熱交換器53と低温流体配管系53に接続し熱交換不要時には熱交換器53に流す低温流体を迂回させるバイパス弁54と、熱交換器53の出口側の高温流体配管系52に接続して熱交換不要時には熱交換器53に高温流体を流さないようにする調節弁55と、調節弁55の前後に接続し熱交換不要時にも所定量の高温流体を流す開閉弁56と熱負荷状態を監視し、熱交換不要時にはバイパス弁及び開閉弁を解放すると共に調節弁の開閉を制御する制御回路57とを備えたものである。なお、図5において、58はボイラ、59はタービンである。この構成により、熱交換器を熱交換不要時にも暖機するようになっている。
特許文献2の「バイパス付き熱交換器とこれを用いたガスタービン装置」は、図14に示すように、筒型のケーシング61の内方に低温の第1流体A高温の第2流体Eの間の熱交換を行うコア62が収納され、第1流体Aはコア62の側面から導入および導出され、第2流体Eはコア62にその前端面から導入されて後端面から導出され、コア62の中心部に第2流体を通過させるバイパス通路63が設けられ、さらに、バイパス通路63の開度を調節する調節弁64を備え、熱交換器出口での高温の流体の温度を調整するものである。
特公昭60−17997号公報 特開2002−98001号公報
熱交換器の性能設計として、一般的には、限られたスペースに収まり、かつ排気ガスの圧力損失及び空気圧力損失を許容範囲内に収めつつ、与えられた空気及びガス入口条件から、それぞれの要求仕様に適合する出口条件を見出す計算を行う。また、強度設計として、定常運転条件で構造強度計算を行い、破壊に至らない構造及び許容応力以下の部材を適用すると共に、起動停止時の非定常温度変化および流量・圧力変化をしている際の強度評価をする必要がある。熱交換器の強度計算において設計マージンを大きく採ると、ガスタービンの起動停止をより急激に行っても熱交換器が破壊しないことになるが、強度補強による重量増、コスト高、製造の困難さ、加えて例えば伝熱管の厚さ増加は伝熱性能の低下につながり熱交換器の大型化など悪循環となる。そのため、ガスタービン運転制御への温度変化の緩和を求めなければならないが、着火時の燃焼温度制御は極めて難しく、圧縮機・タービンなどの高速回転体への負担を要求することは、高速回転体破壊の危険性と、技術的困難さが伴う。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、ガスタービンの起動時、停止時、トラブル発生時における排ガスの急激な温度変化による熱交換器の破壊を防止することができるガスタービンを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によれば、空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機により圧縮された空気で燃料を燃焼させる燃焼器と、燃焼ガスで回転するタービンと、該タービンの後流側に設けられ圧縮機からの空気とタービンからの排ガスとの間で熱交換を行う熱交換器とを備えるガスタービンにおいて、タービンを通過した排ガスを前記熱交換器を介さずに排ガス出口にバイパスさせるバイパス流路と、燃焼器の着火からタービン回転数がアイドル回転数になるまでのガスタービン起動時に排ガスの温度上昇率が所定値以上となる場合、又は排ガスの温度低下率が所定値以上となる場合に、前記バイパス流路に排ガスの一部又は全部を流すように排ガスの流量を調節するバイパス弁とを備える、ことを特徴とするガスタービンが提供される。
上記のような本発明の構成によれば、排ガスを熱交換器を介さずに排ガス出口にバイパスさせるバイパス流路と、タービンを通過した排ガスの温度上昇率又は温度低下率が所定値以上となる場合に、前記バイパス流路に排ガスの一部又は全部を流すように排ガスの流量を調節するバイパス弁とを備えるので、ガスタービンの起動時、停止時、トラブル発生時において排ガス温度が急激に上昇又は下降する場合に、熱交換器への排ガスの流入量を少なくし、又は流入させないようにすることができる。したがって、排ガス温度の急激な温度変化が生じても、熱交換器に過大な熱応力が発生せず、熱交換器を保護することができる。
本発明の好ましい実施の形態によれば、さらに、圧縮機からの空気を前記熱交換器に導入する導入ダクトから分岐し、空気を前記熱交換器から導出する導出ダクトに接続する空気バイパス流路と、前記熱交換器と前記空気バイパス流路への空気の流量を調節する空気流量調節バルブとを備え、該空気流量調節バルブは、排ガスの温度低下率が所定値以上となる場合に、前記バイパス弁と連動して、前記熱交換器への空気の流入を阻止すると共に前記空気バイパス流路へ空気を流すように制御される。
上記構成によれば、ガスタービンの停止時及びトラブル時に、タービンからの排ガス温度が急激に低下する場合でも、バイパス弁と連動して、圧縮機からの空気を熱交換器に流さず空気バイパス流路に流すので、熱交換器内の流体を静止状態とし、低温の空気が流入しないようにする。これにより、熱交換器を徐冷することができるので、過大な熱応力の発生を防止して熱交換器をより確実に保護することができる。
また、前記バイパス弁は、前記熱交換器への排ガスの流量を調節する第1バイパス弁と、前記バイパス流路への排ガスの流量を調節する第2バイパス弁とからなる。
上記構成によれば、前記バイパス弁は、前記熱交換器への排ガスの流量を調節する第1バイパス弁と、前記バイパス流路への排ガスの流量を調節する第2バイパス弁とからなるので、それぞれのバイパス弁を独立して作動させることができる。したがって、第1バイパス弁を閉め切ることによるタービン背圧の上昇(出力の低下)を第2バイパス弁の開度を制御することにより防止することができる。
また、前記第1バイパス弁及び/又は前記第2バイパス弁は、複数の弁体を有し、各弁体が揺動することにより弁開度を調節する。
上記構成によれば、パイバス弁が複数の弁体からなるので、バイパス弁の開閉時間を短縮することができると共に、大量のガス流中でも比較的低い作動トルクでバイパス弁を作動させることができる。また、弁機構をコンパクトに構成することができる。
また、前記第1バイパス弁及び/又は前記第2バイパス弁は、互いに重なり合う第1弁体と第2弁体とからなり、前記第1弁体と前記第2弁体はそれぞれ排ガスを通す複数の孔を有し、前記第1弁体と前記第2弁体の相対的位置を変化させることにより弁開度を調節する。
上記構成によれば、第1弁体と第2弁体との相対的位置を変化させることにより弁開度を調節するので、バイパス弁の開閉時間を短縮することができると共に、大量のガス流中でも比較的低い作動トルクでバイパス弁を作動させることができる。また、弁機構をコンパクトに構成することができる。
本発明のガスタービンは、起動時、停止時(消化時)、トラブル発生時に排ガス温度が急激に変化する場合であっても、熱交換器に過大な熱応力を発生させず、熱交換器の破壊を防止することができる、等の優れた効果を有する。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明のガスタービンの第1実施形態を示す図であり、図2は図1のフロー図である。図1及び図2において、本発明のガスタービンは、空気を圧縮する圧縮機1と、圧縮機1により圧縮された空気8で燃料7を燃焼させる燃焼器4と、燃焼器4で発生する燃焼ガスで回転するタービン2と、圧縮機1からの空気8と前記排ガス10との間で熱交換を行う熱交換器5と、圧縮機1からの空気を熱交換器に導入する導入ダクト19と、熱交換器から空気を導出する導出ダクト20と、発電機3(電動機兼用発電機)とを備える再生サイクルガスタービンである。
また、本発明のガスタービンは、排ガス10を熱交換器5を介さずに排ガス出口にバイパスさせるバイパス流路22と、排ガス温度の温度上昇率又は温度低下率が所定値以上となる場合に、バイパス流路22に排ガス10の一部又は全部を流すように排ガス10の流量を調節するバイパス弁15とを備える、
本実施形態では、バイパス流路22は熱交換器5の後ろ側から迂回するようにに設けられており、バイパス弁15は、熱交換器5入口部とバイパス流路22入口部のいずれか一方を閉鎖することができるように設けられた前後方向にスライドするスライド弁である。このバイパス弁15は図示しない駆動装置及びこれを制御するバイパス弁制御装置により駆動制御され、以下に説明する所定の動作を行う。
次に、本発明の第1実施形態の動作を説明する。図12において説明したように、エンジン起動時、燃焼器4が着火し、タービン2からの高温の排ガス10が流量と同時に温度も急激に増加して排気されてくる。このとき、燃焼器出口温度、すなわちタービン2を通過する排ガス温度が、図12の(16)の温度変化となる間の所定時間、バイパス弁15により熱交換器5入口部を閉鎖して、排ガス10を熱交換器5に流さないようにし、排ガス10と空気8との熱交換を阻止する一方、バイパス流路22に排ガス10を流して排ガス出口12にバイパスするようにする。バイパス弁15の制御は、燃焼器の燃焼を制御する燃焼制御装置からの点火信号に基づいて、上述したバイパス弁制御装置により開閉時間を設定することにより行う。
また、停止時および何らかのトラブルによって燃焼器4が停止した際には、熱交換器5が定常あるいはアイドリングによって十分加熱されている状態で、流量と温度が停止シーケンスを始める。特に流量はタービンなどの回転体で慣性で回転しているので急激には減少しない。一方温度も、タービンなどの持つ熱容量により、急に下がり続けないものの失火の衝撃により一時的に急激な温度変化を生じる。そこで、ガスタービンの停止時(消化時)において排ガス温度が図12の(19)の温度変化となる間の所定時間、及び失火等のトラブルによる燃焼器の停止後の所定時間、バイパス弁15により熱交換器5入口部を閉鎖する一方、バイパス流路に排ガス10を流すようにする。このときのバイパス弁15の制御は、消化時には、前記燃料制御装置からの消化信号を受けて、上述したバイパス弁制御装置により開閉時間を設定することにより行う。また、失火等のトラブルによる燃焼器の停止時には、燃焼器に取り付けられた図示しない光電管又は熱電対により失火を検知し、この検知信号を受けてバイパス弁制御装置によりバイパス弁15の開閉制御を行う。
このように、ガスタービンの起動時、停止時、トラブル発生時において排ガス温度が急激に上昇又は下降する場合に、タービンからの排ガスを熱交換器を迂回させてバイパス流路に流すようにして熱交換器に作用する急激な温度変化を防止するので、熱交換器に過大な熱応力が発生せず、熱交換器を保護することができる。
図3、図4は本発明の第2実施形態を示す図であり、図3(b)は図3(a)のX−X矢視図である。図4は図3のフロー図である。図3において、図1と同一の部分には、同一の符号を付している。本実施形においてバイパス流路22は、その左右に位置する熱交換器5の間に設けられている。また、バイパス弁15は、熱交換器5の排ガス入口部に設けられた第1バイパス弁16aと、バイパス流路22出口部に設けられた第2バイパス弁16bとからなる。図3において、第1バイパス弁16aは、左右に開閉して弁開度を調節するスライド弁であり、第2バイパス弁は、バイパス流路22の出口側の一端を中心に揺動する揺動弁である。なお、第1バイパス16a弁及び第2バイパス弁16bは、図3(b)のような形態に限定されるものではない。例えば、第1バイパス弁16aは、第2バイパス弁のような揺動弁であってもよく、第2バイパス弁16bは、バイパス流路22入口部に設けられてもよく、また、第1バイパス弁16aのようなスライド弁であってもよい。
本実施形態では、ガスタービンの起動時には、燃焼器出口温度、すなわちタービン2を通過する排ガス温度が、図12の(16)の温度変化となる間の所定時間、第1バイパス弁16aを閉じて排ガス10が熱交換器5に流入しないようにし、第2バイパス弁16bを開けて排ガス10を排ガス出口にバイパスさせるようにした。また、ガスタービンの停止時(消化時)において排ガス温度が図12の(19)の温度変化となる間の所定時間、及び失火等のトラブルによる燃焼器の停止後の所定時間、バイパス弁16aを閉じて排ガス10が熱交換器5に流入しないようにし、第2バイパス弁16bを開けて排ガス10を排ガス出口にバイパスさせるようにした。
上述した第1実施形態では、バイパス弁15及びその駆動機構は1つ済むため構造が簡単になるというメリットを有しているが、タービン下流の背圧が、スライド弁の位置により決まってしまう。そのため、エンジン運転状態がスライド弁15の位置によって変わってしまい、制御が複雑になるデメリットがある。一方、第2実施形態によれば、第1バイパス弁16aと第2バイパス弁16bを独立して駆動することができることから、第1実施形態と同様に排気ガス10の急激な温度変化から熱交換器5を保護することが可能であることに加え、第1バイパス弁16aを閉め切ることによるタービン背圧の上昇(出力の低下)を第2バイパス弁16bの弁開度を調節するか、又は第1バイパス弁16aを閉め切らず、排ガス10を熱交換器5に多少流すように弁開度を調節することにより制御することが可能となる。
図5、図6は本発明の第3実施形態を示す図であり図5(b)は図5(a)のX−X矢視図である。図6は図5のフロー図である。図5において、図1と同一の部分には、同一の符号を付している。本実施形態に係るガスタービンは、空気バイパス流路23と空気流量調節バルブ24とを備えている。空気バイパス流路23は、導入バルブ19から分岐し、導出バルブ20に接続されている。空気流量調節バルブ24は、熱交換器5と空気バイパス流路23に流す空気の流量を調節できるようになっている。また、図6に示すように、本実施形態においても、第2実施形態と同様に、第1バイパス弁16a、第2バイパス弁16bを備えており、同様の機能を有する。なお、第1実施形態のようなバイパス弁15を採用してもよい。
圧縮機1からの空気8は排ガス10に比べて相対的に低温であり、例えば、熱交換器入口ガス温度は600℃であるのに対し、空気8の温度は150度である。そのため、特に運転後の停止時およびトラブル発生時に排ガス10が熱交換器5を迂回したとしても、空気8が熱交換器に流れ込み、急激な熱収縮を起こし、熱交換器に過大な熱効力を発生させてしまう。そこで、ガスタービンの停止時(消化時)において排ガス温度が図12の(19)の温度変化となる間の所定時間、及び失火等のトラブルによる燃焼器の停止後の所定時間、空気流量調節バルブ24により空気バイパス流路23に空気を流し、熱交換器5に空気8を流さないようにする。すなわち、第1及び第2実施形態において排ガス10を熱交換器5を迂回させるタイミングに合わせて空気流量調節バルブ24を制御する。これにより、熱交換器5内の流体は静止状態となり、徐冷されることになるので、熱交換器5に発生する熱応力を最小限に抑えることができる。
図7乃至図9は第1バイパス弁16aと第2バイパス弁16bの構成例を示すものである。図7(a)、(b)は第1バイパス弁16aと第2バイパス弁16bに排ガス10を通す穴を設けたものである。このような形状にすることにより、完全に熱交換器へ行く排ガスを塞き止めるのではなく、多少熱交換器へ流すようになっている。
図8は、第1バイパス弁16aと第2バイパス弁16bが、それぞれ複数の弁体17からなり、各弁体17が揺動することにより弁開度を調節するようにしたものである。この構成によれば、パイバス弁が複数の弁体17からなる多翼式であるので、バイパス弁の開閉時間を短縮することができ、また、大量のガス流中でも比較的低い作動トルクでバイパス弁を作動させることができ、しかも弁機構をコンパクトに構成することができる。
図9は、第1バイパス弁16aと第2バイパス弁16bが、互いに重なり合う第1弁体18aと第2弁体18bとからなり、この第1弁体18aと第2弁体18bはそれぞれ排ガスを通す複数の孔を有し、第1弁体18aと第2弁体18bの重ね位置(相対的位置)を変化させることにより弁開度を調節するようにしたものを断面図で示したものであり、(a)は全閉状態、(b)は全開状態を示す。この構成によれば、第1弁体18aと第2弁体18bとのスライドにより弁開度を調節するので、上述した図8の多翼式のバイパス弁と同様に、バイパス弁の開閉時間を短縮することができ、大量のガス流中でも比較的低い作動トルクでバイパス弁を作動させることができ、しかも弁機構をコンパクトに構成することができる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更し得ることは勿論である。
本発明のガスタービンの第1実施形態を示す図である。 図1のフロー図である。 本発明のガスタービンの第2実施形態を示す図である。 図3のフロー図である。 本発明のガスタービンの第3実施形態を示す図である。 図5のフロー図である。 バイパス弁の構成例を示す図である。 バイパス弁の構成例を示す図である。 バイパス弁の構成例を示す図である。 再生サイクルガスタービンの構成図である。 図9のフロー図である。 実際のガスタービンの起動から停止までのタービン回転数と熱交換器ガス入口温度を模式的に示す図である。 特許文献1の「熱交換器の保護装置」の模式図である。 特許文献2の「バイパス付き熱交換器とこれを用いたガスタービン装置」の模式図である。
符号の説明
1 圧縮機
2 タービン
3 発電機(電動機兼用発電機)
4 燃焼器
5 熱交換器
6 空気
7 燃料
8 空気
10 排ガス
15 バイパス弁
16a 第1バイパス弁
16b 第2バイパス弁
17 弁体
18a 第1弁体
18b 第2弁体
19 導入ダクト
20 導出ダクト
22 バイパス流路
23 空気バイパス流路
24 空気流量調節バルブ

Claims (5)

  1. 空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機により圧縮された空気で燃料を燃焼させる燃焼器と、燃焼ガスで回転するタービンと、該タービンの後流側に設けられ圧縮機からの空気とタービンからの排ガスとの間で熱交換を行う熱交換器とを備えるガスタービンにおいて、
    タービンを通過した排ガスを前記熱交換器を介さずに排ガス出口にバイパスさせるバイパス流路と、
    燃焼器の着火からタービン回転数がアイドル回転数になるまでのガスタービン起動時に排ガスの温度上昇率が所定値以上となる場合、又は排ガスの温度低下率が所定値以上となる場合に、前記バイパス流路に排ガスの一部又は全部を流すように排ガスの流量を調節するバイパス弁とを備える、ことを特徴とするガスタービン。
  2. さらに、圧縮機からの空気を前記熱交換器に導入する導入ダクトから分岐し、空気を前記熱交換器から導出する導出ダクトに接続する空気バイパス流路と、前記熱交換器と前記空気バイパス流路への空気の流量を調節する空気流量調節バルブとを備え、
    該空気流量調節バルブは、排ガスの温度低下率が所定値以上となる場合に、前記バイパス弁と連動して、前記熱交換器への空気の流入を阻止すると共に前記空気バイパス流路へ空気を流すように制御される、ことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン。
  3. 前記バイパス弁は、前記熱交換器への排ガスの流入量を調節する第1バイパス弁と、前記バイパス流路への排ガスの流入量を調節する第2バイパス弁とからなる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のガスタービン。
  4. 前記第1バイパス弁及び/又は前記第2バイパス弁は、複数の弁体を有し、各弁体が揺動することにより弁開度を調節する、ことを特徴とする請求項3に記載のガスタービン。
  5. 前記第1バイパス弁及び/又は前記第2バイパス弁は、互いに重なり合う第1弁体と第2弁体とからなり、前記第1弁体と前記第2弁体はそれぞれ排ガスを通す複数の孔を有し、前記第1弁体と前記第2弁体の相対的位置を変化させることにより弁開度を調節する、ことを特徴とする請求項3に記載のガスタービン。
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