JP3842653B2 - ガスタービン及びその運転方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換器及びブースト圧縮機を備えた冷却空気系統を有するガスタービンに係わり、特にその冷却空気系統にブースト圧縮機用のアンチサージ系統を備えたガスタービン及びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電力需要の増大、地球温暖化対策としてガスタービン発電設備の大容量化・高効率化が求められている。特に圧縮機により圧縮された空気を燃焼器へと導き、燃料を供給して燃焼させ、その燃焼ガスによりタービンを駆動するガスタービン発電設備においては、燃焼温度をより高温化することにより大容量・高効率が実現できる。
【0003】
しかしながら、より高温の燃焼ガスにさらされてその燃焼ガスの持つエネルギーを回収するガスタービンにおいて、タービンの高温となる部分に対して冷却を行わない場合には、損傷を招いて重大事故へと発展する可能性がある。このため、燃焼ガス温度の高いガスタービンにおいては、圧縮空気や蒸気を用いてタービン高温部の冷却を行っている。
【0004】
例えば、特開平5−248260号公報に記載の従来技術では、タービン高温部を冷却する冷却空気を圧縮機出口、すなわち燃焼器室入口から抽気し、タービン高温部を循環冷却した後の空気を燃焼器に回収するクローズド冷却空気系統を備えている。このクローズド冷却空気系統では、冷却空気の抽気位置と回収位置の圧力が同レベルにあるため、タービン高温部での冷却空気流路・配管・付属機器での圧力損失分を補うようタービン圧縮機出口から抽気した空気をブースト圧縮機にて昇圧している。
【0005】
また、上記特開平5−248260号公報の図6に示す構成では、タービン圧縮機出口から抽気した空気を冷却・昇圧する熱交換器及びブースト圧縮機を備え、かつその冷却・昇圧された空気を石炭ガス化炉に供給する石炭ガス化複合プラントの構成を前提として、その冷却・昇圧された空気の一部をガスタービンの高温部に供給する冷却空気管路を設けると共に、石炭ガス化炉に供給される空気の量を減少することが要求されたときにブースト圧縮機がサージ域で運転するのを回避するためのサージ制御バイパス手段を備えている。これにより石炭ガス化炉の部分負荷運転時に余剰となった低温の冷却空気をタービン高温部に供給することができるとともに、ブースト圧縮機を通過した空気の一部をブースト圧縮機の入側にバイパスさせることでブースト圧縮機のサージ域での運転を回避することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術には次のような問題がある。
タービン高温部を冷却する場合、冷却流路はその冷却性能を向上させるために複雑で精密な構造となっている場合が多く、このため冷却流路は一般的に全体の圧力損失が大きくなる傾向がある。したがって圧力損失を考慮しつつタービン高温部の冷却流路全体に冷却空気を供給するためにはブースト圧縮機による昇圧が必要となる。
【0007】
またブースト圧縮機は、通過する冷却空気の状態によってはサージを引き起こし、圧縮機内部の機器を破損させてしまう場合がある。このようなサージによる破損を防ぐためには、上記のサージ制御バイパス手段のようなアンチサージ系統を作動させてサージ域での運転を回避する必要がある。しかしこの時、アンチサージ系統により冷却空気の一部を流出させると、タービン高温部に供給される冷却空気の流量が減少し、冷却空気の供給不足によってタービン高温部が破損する可能性があるという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、アンチサージ系統によりブースト圧縮機のサージ域での運転を回避し、かつ冷却空気の供給不足によるタービン高温部の破損を防止できるガスタービン及びその運転方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、圧縮機にて圧縮した空気を燃焼器に導き、燃料と混合させた後に燃焼させ、その燃焼ガスによりタービンを駆動し発電機を駆動するガスタービンにおいて、前記圧縮空気の一部が供給される熱交換器及びブースト圧縮機を有し、これらを通過した冷却空気をタービン高温部に導きタービン高温部を冷却する冷却空気系統と、前記ブースト圧縮機の運転状態を監視し、前記ブースト圧縮機がサージ域の運転状態に入ろうとするとブースト圧縮機を通過した圧縮空気を流出させるアンチサージ系統と、前記燃焼器へ供給する燃料の流量を制御する燃料流量制御手段と、前記タービン高温部の熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、前記アンチサージ系統が作動しかつ前記タービン高温部の熱負荷が設定値以上になることを条件として作動し、前記燃料流量制御手段を制御して燃料遮断するタービントリップ制御手段とを備えているものとする。
【0012】
このようにアンチサージ系統の作動を条件の1つとして燃料遮断することにより、タービン高温部への冷却空気の供給流量が不足して破損する前にタービン高温部への熱負荷を低減させることができるため、アンチサージ系統によりブースト圧縮機のサージ域での運転を回避し、かつ冷却空気の供給不足によるタービン高温部の破損を防止することができる。
【0013】
また、例えばタービン起動時などのようにタービン高温部の熱負荷が小さい運転条件では、供給する冷却空気の流量が減少してもタービン高温部が破損する可能性は小さいばかりでなく、そのような運転条件で燃料遮断するとタービンの回転数が低下し昇速をやり直さなくてはならないなど、タービンの安定した昇速運転が阻害される可能性がある。
【0014】
アンチサージ系統が作動しかつタービン高温部の熱負荷が設定値以上のときのみに燃料遮断することにより、タービン高温部の熱負荷が小さい運転条件では燃料遮断しなくなるため、タービン起動時に速やかに定格回転数まで昇速できるなど、安定したタービンの運転が可能となる。
【0017】
(2)また、上記目的を達成するために、本発明は、圧縮機にて圧縮した空気を燃焼器に導き、燃料と混合させた後に燃焼させ、その燃焼ガスによりタービンを駆動し発電機を駆動するガスタービンにおいて、前記圧縮空気の一部が供給される熱交換器及びブースト圧縮機を有し、これらを通過した冷却空気をタービン高温部に導きタービン高温部を冷却する冷却空気系統と、前記ブースト圧縮機の運転状態を監視し、前記ブースト圧縮機がサージ域の運転状態に入ろうとするとブースト圧縮機を通過した圧縮空気を流出させるアンチサージ系統と、前記燃焼器へ供給する燃料の流量を制御する燃料流量制御手段と、前記タービン高温部の熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、前記アンチサージ系統が作動しかつ前記タービン高温部の熱負荷が設定値以上になることを条件として作動し、前記燃料流量制御手段を制御して燃料流量を制限する負荷ランバック制御手段とを備えているものとする。
【0018】
このようにアンチサージ系統の作動を条件の1つとして燃料遮断することにより、タービン高温部への冷却空気の供給流量が不足して破損する前にタービン高温部への熱負荷を低減させることができるため、アンチサージ系統によりブースト圧縮機のサージ域での運転を回避し、かつ冷却空気の供給不足によるタービン高温部の破損を防止することができる。
【0019】
また、例えばタービン起動時などのようにタービン高温部の熱負荷が小さい運転条件では、供給する冷却空気の流量が減少してもタービン高温部が破損することはないばかりでなく、そのような運転条件で燃料流量を制限するとタービン速度が低下し速やかな昇速ができなくなりタービン起動ができなくなる。
【0020】
アンチサージ系統が作動しかつタービン高温部の熱負荷が設定値以上のときに燃料流量を制限することにより、タービン高温部の熱負荷が小さい運転条件では燃料流量を制限しなくなるため、タービン起動時に速やかに定格回転数まで昇速できるなど、安定した運転が可能となる。
【0021】
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記熱負荷検出手段は、前記タービンを駆動する前の燃焼ガスの温度を検出する温度計であるものとする。
【0022】
このようにタービン高温部の熱負荷を直接的に決定づける燃焼ガスの温度(及びその変化)を検出することにより、サージが発生した場合でも不必要な燃料遮断や燃料流量の制限を行わずに済むことのできる運転状態にあるかどうかを正確に知ることができる。
【0023】
(4)また、上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記熱負荷出手段は、前記タービンを駆動した後の燃焼ガスの温度を検出する温度計であるものとする。
【0024】
このようにタービン高温部の熱負荷と所定の関係にあるタービン駆動後の燃焼ガス(排気ガス)の温度を検出しても、タービン高温部の熱負荷を検出することができる。
【0025】
また、タービン駆動前の燃焼ガスの温度に比べ排気ガスの温度は低いので、温度検出が容易となり、安全で信頼性の高い検出が可能となる。また、万一排気温度の温度計が破損してもタービン翼の下流であり機器に与える影響は少ない。
【0026】
(5)更に、上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記熱負荷検出手段は、前記発電機の出力を測定し、発電機負荷を検出する手段であるものとする。
【0027】
このようにタービン高温部の熱負荷と所定の関係にある発電機負荷を検出しても、タービン高温部の熱負荷を検出することができる。
【0028】
また、高温の燃焼ガスの温度を検出する場合に比べ、安全な熱負荷の検出が可能となる。
【0031】
(6)また、上記目的を達成するために、本発明は、圧縮機にて圧縮した空気を燃焼器に導き、燃料と混合させた後に燃焼させ、その燃焼ガスによりタービンを駆動するガスタービンの運転方法において、前記圧縮空気の一部を熱交換器及びブースト圧縮機に供給し、これらを通過した冷却空気をタービン高温部に導きタービン高温部を冷却すること、前記ブースト圧縮機の運転状態を監視し、前記ブースト圧縮機がサージ域の運転状態に入ろうとすると前記ブースト圧縮機を通過した圧縮空気を流出させてアンチサージ制御を行い、かつ前記アンチサージ制御が作動しかつ前記タービン高温部の熱負荷が設定値以上になることを条件として前記燃焼器への燃料を遮断する。
【0032】
これにより(1)で述べたように、アンチサージ系統によりブースト圧縮機のサージ域での運転を回避し、かつ冷却空気の供給不足によるタービン高温部の破損を防止することができ、かつタービン高温部の熱負荷が小さい運転条件では燃料遮断しなくなるため、タービン起動時に速やかに定格回転数まで昇速できるなど、安定したタービンの運転が可能となる。
【0035】
(7)また、上記目的を達成するために、本発明は、圧縮機にて圧縮した空気を燃焼器に導き、燃料と混合させた後に燃焼させ、その燃焼ガスによりタービンを駆動するガスタービンの運転方法において、前記圧縮空気の一部を熱交換器及びブースト圧縮機に供給し、これらを通過した冷却空気をタービン高温部に導きタービン高温部を冷却すること、前記ブースト圧縮機の運転状態を監視し、前記ブースト圧縮機がサージ域の運転状態に入ろうとすると前記ブースト圧縮機を通過した圧縮空気を流出させてアンチサージ制御を行い、かつ前記アンチサージ制御が作動しかつ前記タービン高温部の熱負荷が設定値以上になることを条件として前記燃焼器への燃料流量を制限する。
【0036】
これにより(2)で述べたように、アンチサージ系統によりブースト圧縮機のサージ域での運転を回避し、かつ冷却空気の供給不足によるタービン高温部の破損を防止することができ、かつタービン高温部の熱負荷が小さい運転条件では燃料流量を制限しなくなるため、タービン起動時に速やかに定格回転数まで昇速できるなど、安定したタービンの運転が可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わるガスタービンの全体構成図である。
図1において、本実施の形態のガスタービン1は、ガスタービン圧縮機2と、燃焼器3と、ガスタービン圧縮機2と回転軸4aで結合されたタービン5と、ガスタービン圧縮機2と回転軸4bで結合された変速機6と、回転軸4bに変速機6を介して結合された発電機7と、燃焼器3に供給される燃料の流量を制御する燃料流量制御弁17と、冷却空気をタービン5の高温部に導く冷却空気系統36と、この冷却空気系統36に設けられたアンチサージ系統38とを備えている。
【0038】
ガスタービン圧縮機2はタービン5により回転駆動され、ガスタービン圧縮機2により圧縮された空気(以下、圧縮空気という)はライン20を介して燃焼器3に供給され、その圧縮空気の一部は冷媒として冷却空気系統36に供給される。
【0039】
燃焼器3は、ガスタービン圧縮機2からの圧縮空気と、冷却空気系統36から回収された空気に燃料流量制御弁17からライン24を介して供給された燃料を混合して燃焼させ、その燃焼ガスをライン25を介してタービン5に供給する。タービン5は、その燃焼ガスにより回転駆動力を発生し、ガスタービン圧縮機2および発電機7を回転駆動する。タービン5を通過した燃焼ガスは、排気ガスとして排出される。
【0040】
冷却空気系統36は、熱交換器8、フィルタ9、ブースト圧縮機13、フィルタ15と、タービン5の動翼、静翼等の高温となる部分(以下、タービン高温部という)に形成された冷却流路22と、冷却空気供給ライン21、冷却空気回収ライン23等の各種機器・配管とで構成されている。ブースト圧縮機13は変速機6を介してタービン5により駆動される。
【0041】
冷却空気供給ライン21により分岐供給された圧縮空気は、熱交換器8にてブースト圧縮機13の出口空気温度が、タービン高温部の冷却に適切な温度となるように、ブースト圧縮機13での空気温度の上昇を考慮した適切な空気温度まで冷却される。熱交換器8を出た圧縮空気はフィルタ9へと導かれ、冷却空気中に含まれるミスト及びダスト等の異物が除去される。その後、圧縮空気はブースト圧縮機13により昇圧され、冷却流路22でのタービン高温部冷却用空気及び燃焼器3での燃料油噴霧空気として最適な圧力とされる。ブースト圧縮機13で昇圧した冷却空気はフィルタ15により再度異物を除去され、最終的に清浄される。
【0042】
アンチサージ系統38は、冷却空気系統36のブースト圧縮機13の下流側と冷却空気供給ライン21とを接続するバイパスライン26と、このバイパスライン26に設置されたアンチサージ弁16とを備え、アンチサージ弁16を制御しその開度を調整することにより、ブースト圧縮機13により昇圧された冷却空気をバイパスライン26を介して冷却空気供給ライン21側に抽気流出させることができる。本実施の形態のように冷媒として蒸気ではなく空気を用いる場合は、バイパスライン26の出口側を冷却空気供給ライン21に接続するのではなく、大気に開放してもよい。
【0043】
また、アンチサージ系統38は、その制御手段として、ブースト圧縮機13に流入する冷却空気の温度及び流量をそれぞれ検出する温度計30及び流量計31と、ブースト圧縮機13の入側、出側の圧力を検出する圧力計32,33と、燃焼器3からタービン5に送られる燃焼ガスの温度を検出する温度計34と、これら各センサ30〜34の信号を入力し、アンチサージ弁16と燃料流量制御弁17に指令信号を出力するコントローラ35とを備えている。
【0044】
コントローラ35は、温度計30、流量計31、圧力計32,33からの信号を入力しアンチサージ弁16の制御を行うための指令信号を出力するアンチサージ制御部41と、アンチサージ制御部41によるアンチサージ弁16の作動状態と温度計34により検出された燃焼ガス温度に基づいて燃焼器3に供給される燃料を遮断(タービントリップ)、或いは燃料流量を制限(負荷ランバック)するかどうかの判断を行うインターロック42と、インターロック42の判断結果に基づいて燃料流量制御弁17に指令信号を出力する燃料流量制御部43とを備えている。
【0045】
インターロック42はアンチサージ制御部41がアンチサージ弁16の開動作を指示しておりかつ温度計34により検出された燃焼ガスの温度が800℃以上であるときは燃料遮断或いは燃料流量制限を行うものと判断し、インターロック指令を出力する。
【0046】
燃料流量制御部43は、インターロック指令がないときは、別途入力される運転指令に基づいて燃料流量制御弁17に指令信号を送り、所定流量となるよう燃焼器3に供給される燃料流量を制御し、インターロック指令が入力されると、燃料遮断指令或いは燃料流量制限指令を優先し、対応する指令信号を出力する。
【0047】
次に、アンチサージ系統38の動作の詳細を説明する。
ガスタービン1の運転時には、ガスタービン圧縮機2から吐出された圧縮空気の一部が冷却空気として冷却空気系統36に供給され、熱交換器8により冷却され、ブースト圧縮機13により昇圧された後、タービン高温部内の冷却流路22に供給され、タービン高温部を冷却する。
【0048】
ここで、タービン高温部へ冷却空気を供給する際の運転状態によっては、ブースト圧縮機13がサージ域での運転状態となる場合がある。このブースト圧縮機13の運転特性について図2を用いて説明する。
【0049】
図2において、横軸はブースト圧縮機13を通過する冷却空気流量Q、縦軸はブースト圧縮機13の吐出ヘッドHである。ブースト圧縮機13が定格回転数で運転している場合、流量Qと吐出ヘッドHが図中の曲線51上にある。また、ブースト圧縮機13は昇速時であっても領域52内にあれば問題なく運転が可能である。しかし、何らかの要因(例えば冷却流路22の圧損が増大する場合など)により曲線53を越えて領域54内の流量Q、吐出ヘッドHで運転すると、サージによりブースト圧縮機13を破損する可能性がある。
【0050】
アンチサージ系統38はそのようなブースト圧縮機13のサージ域での運転を回避するために設けられたものであり、コントローラ35のアンチサージ制御部41には、図2の特性において実際のサージを生じる曲線53に対し10%程度の余裕を取ったサージマージライン55を設定し、温度計30と流量計31の検出値から温度・圧力を補正して流量Qを求め、圧力計32,33の検出値から吐出ヘッドHを求め、その流量Qと吐出ヘッドHとで示される運転状態がサージマージライン55を超えるとアンチサージ弁16を開き、ブースト圧縮機13を通過した冷却空気の一部を流出させることでブースト圧縮機13の通過流量を確保し、サージ域での運転を回避する。
【0051】
ここで、図1に示すようにバイパスライン26の接続先を熱交換部8の上流とした場合には、ガスタービン圧縮機2からの圧縮空気を大気に開放しないため、ガスタービン圧縮機2において大気を圧縮するのに使用されたタービン動力を無駄にすることがなくなり、冷却空気系統36での損失を抑えることができる。
【0052】
また、バイパスライン26の接続をブースト圧縮機13のすぐ下流側からすぐ上流側に接続するのではなく、同図に示すように冷却空気供給ライン21上で各検出器はもちろん熱交換器8やフィルタ9を含めた長い区間での下流側から上流側に接続していることにより、アンチサージ弁16の開弁時における冷却空気の循環する経路は比較的長く形成されることになる。このように冷却空気の循環経路を長く形成することにより、その分だけ収容できる冷却空気の容量が大きくなり、アンチサージ弁16開弁時における冷却空気系統36の圧力・流量バランス等をより安定させることができる。
【0053】
また、バイパスライン26を熱交換器8の上流側に接続することによりブースト圧縮機13において昇温した冷却空気も再度冷却され、ブースト圧縮機13の入口温度としてより適切な温度に制御されるため、冷却空気がバイパスライン26を通過し、循環することによる冷却空気温度上昇を防ぐことができる。
【0054】
なお、前述したようにバイパスライン26の接続先は大気へ開放してもよく、この場合はブースト圧縮機13の出口圧力とバイパスライン26の出口圧力の差を大きくできるため、バイパスライン26の許容圧力損失を大きく取ることができる。このためバイパスライン26の配管口径を小さくしたり、口径の小さなアンチサージ弁16を使用できるためコスト削減が可能である。
【0055】
ところで、タービン高温部への冷却空気の供給圧力は例えば約5MPaであるのに対して、アンチサージ系統38の接続先である冷却空気供給ライン21の圧力は例えば約2.5MPa(ガスタービン圧縮機2出口圧力)又は大気圧とタービン高温部への供給圧力に比べて低くなる。このため、ブースト圧縮機13の運転状態がサージマージライン55を超えると、アンチサージ弁16が開くまでにタービン高温部へ供給されていた冷却空気の一部は、タービン高温部と冷却空気供給ライン21との圧力バランスにより低圧側である冷却空気供給ライン21に流れ、タービン高温部に供給される冷却空気の流量が減少することになる。タービン高温部の熱負荷が大きい運転条件の場合、冷却空気の供給流量が減少するとタービン高温部が破損してしまう可能性がある。
【0056】
本実施の形態では、そのようなタービン高温部への冷却空気の供給流量不足による破損を防ぐためにインターロック42を設け、タービン高温部の熱負荷を下げるようにしている。
【0057】
つまり、インターロック42は、アンチサージ制御部41からアンチサージ弁16を開弁させるよう指令している状態(サージ保護の状態)にあるかどうかを検知し、アンチサージ弁16の開弁指令が発せられていることが検知されると、タービントリップのための燃料遮断又は負荷ランバックのための燃料流量制限を行う指示を燃料流量制御部43に出力し、タービントリップや負荷ランバックを行わせる。
【0058】
また、タービン5昇速時などのように燃焼ガス温度の低い運転条件ではタービン高温部の熱負荷は小さく、供給する冷却空気の流量が減少してもタービン高温部が破損することはない。これはすなわち、ブースト圧縮機13がサージ域で運転するのを回避するためにアンチサージ弁16に開弁指令を発して開弁させ、冷却空気を抽気流出させたことによりタービン高温部への冷却空気の供給流量が減少した場合でも、燃料遮断によるタービントリップや燃料供給流量を制限することによる負荷ランバックを必ずしも行う必要はないことになる。
【0059】
特に、ガスタービンの起動・昇速中等においては、タービン高温部の熱負荷がまだ小さいにもかかわらず、不安定な過渡期にあるためにブースト圧縮機13にサージが発生しやすい状態となっている。この時点においてサージマージライン55を超える度にアンチサージ系統38を作動させ、それと同時に不必要な燃料流量の制限を繰り返し行った場合には、その都度ガスタービン回転数が下がり余計に昇速運転をやり直すことになり、ガスタービンを定格回転数状態に至らせるまでの立ち上がりが非常に遅くなってしまう問題がある。
【0060】
また、アンチサージ系統38の作動と同時にタービントリップを行った場合には、ガスタービンを1度完全に停止してしまうことになり、それから再び起動を始めるまでに多数の処理行程をやり直す必要があるため、さらに立ち上がりに時間を要してしまうといった問題がある。
【0061】
本実施の形態では、インターロック42は、上記のようにアンチサージ制御部41によりアンチサージ弁16に開弁指令が発せられている状態(サージ保護の状態)にあるかどうかを検知するだけでなく、燃焼ガス温度計34より出力された燃焼ガス温度が設定値(図1に示す本実施形態では800℃)より高いかどうか、すなわちタービン高温部の熱負荷が高いかどうかを検知し、両方の条件が成立した場合にタービントリップのための燃料遮断又は負荷ランバックのための燃料流量制限を行う指令を燃料流量制御部43に出力する。燃料流量制御部43は、その指令を通常の運転指令に優先させ、燃料遮断又は燃料流量制限させるよう燃料流量制御弁17を制御する。これによりアンチサージ弁16に開弁指令が発せられている状態にあり、かつタービン高温部の熱負荷が大きい運転状態の場合のみ、タービントリップや負荷ランバックを行うことになる。
【0062】
ここでタービン高温部の熱負荷に対応する燃焼ガス温度の設定値については、ある燃焼ガス温度の時にタービン高温部が必要とする冷却空気流量との関係より決めることができる。最も保守的な設定値とするには、タービン高温部が無冷却でも間題ない燃焼ガス温度を求め、これをその設定値とすることである。これによりタービン高温部とブースト圧縮機13を保護すると共に不必要なタービントリップや負荷ランバックを行うことを防止し、安定した運転を継続することが可能である。
【0063】
以上のように構成した本実施の形態では、インターロック42は、アンチサージ系統38の作動を少なくとも条件の1つとして燃料遮断または燃料流量制限を指示するようになっているので、タービン高温部への冷却空気の供給流量が不足して破損する前にタービン高温部への熱負荷を低減させることができるため、アンチサージ系統38によりブースト圧縮機13のサージ域での運転を回避し、かつ冷却空気の供給不足によるタービン高温部の破損を防止することができる。
【0064】
また、本実施の形態では、アンチサージ系統38が作動しかつタービン高温部の熱負荷が設定値以上のときに初めてタービントリップまたは負荷ランバックを行わせる。これにより、タービン高温部の熱負荷が小さい運転状態では燃料遮断又は燃料流量制限しなくなるため、タービン起動時に速やかに昇速できるなど、安定したタービンの運転が可能となる。したがってアンチサージ系統38によりブースト圧縮機13のサージ域での運転を回避し、かつ冷却空気の供給不足によるタービン高温部の破損を防止できる。
【0065】
本発明の第2の実施の形態を図3により説明する。図中、図1に示す部分と同等の部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0066】
図3において、本発明の第2の実施の形態に係わるガスタービン1Aは、タービン5を駆動した燃焼ガス(排気ガス)の温度を検出するようタービン5の排気口に設けられた温度計61を備えており、コントローラ35A内のインターロック42Aは、温度計61から入力された排気ガス温度に基づいてタービン高温部の熱負荷が設定値より高いかどうかを検知する。
【0067】
排気ガス温度とタービン高温部熱負荷の対応関係は予め把握することができるので、排気ガス温度の検出値からタービン高温部の熱負荷を推定することが可能である。一例として、タービン5を駆動する前の燃焼ガス温度800℃の熱負荷は燃焼ガスの温度400℃とに対応する。そこで、本実施の形態では、アンチサージ制御部41の開弁指令と排気ガス温度が設定値(400℃)以上であることを条件として、タービントリップのための燃料遮断又は負荷ランバックのための燃料流量制限を行う指令を燃料流量制御部43に出力する。これにより上記第1の実施の形態と同様に、タービン高温部の熱負荷が小さい運転状態では、アンチサージ系統38が作動してもタービントリップや負荷ランバックを行わせることがなくなり、アンチサージ系統38によりブースト圧縮機13のサージ域での運転を回避し、かつ冷却空気の供給不足によるタービン高温部の破損を防止できる。
【0068】
また、排気ガス温度は高くとも約600℃程度であり、約1500℃にも達する燃焼ガス温度を検出する場合に比べて排気ガス温度を検出する方が容易であり温度計の信頼性も高い。このため、排気ガス温度を検出することでより安全で信頼性の高い運転が可能となる。
【0069】
また、燃焼ガス温度を直接検出する場合、燃焼ガス温度計34(図1)の取付け位置は燃焼器3や燃焼空気供給ライン20や冷却空気供給ライン21等が混み合った場所に設置することになる。また、タービン5内部は非常に厳しい圧力・温度条件となっているため、タービン5本体側の構造は高い圧力・温度に耐えられる構造となり、温度計61の取り付け構造もそれに対応する必要がある。
【0070】
これに対して排気ガス温度を検出する場合、温度計61は排気ディフューザや排気ダクトに設置すればよく、この付近に配置される配管は燃焼器3付近に比べて少ない。また、タービン5本体側の構造についても排気側は内部流体の圧力・温度条件が低いため、燃焼器3周囲のタービン5構造よりもより簡略化された構造となっている。これにより、排気ガス用の温度計61の取付位置は、設置スペースに余裕のある場所とすることができ、温度計の配置や取付け構造も容易なものにできる。
【0071】
本発明の第3の実施の形態を図4により説明する。図中、図1及び図3に示す部分と同等の部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0072】
図4において、本発明の第3の実施の形態に係わるガスタービン1Bは、発電機の出力電力を電気的に検出する発電機出力検出器62と、コントローラ35B内に設けられ、発電機出力検出器62から入力された検出値に基づいて発電機負荷を算出する発電機負荷算出部63とを備えており、コントローラ35B内のインターロック42Bは、発電機負荷算出部63から入力された発電機負荷に基づいてタービン高温部の熱負荷が設定値より高いかどうかを検知する。
【0073】
発電機出力検出器62は、発電機出力の電流・電圧・力率をそれぞれ測定し、発電機負荷算出部63はそれら測定値に基づいて電力(MW)に換算し、その値を発電機負荷算出値として出力する。
【0074】
発電機負荷の増加は、燃料供給流量を増加して燃焼ガス温度を上昇(タービン高温部の熱負荷を上昇)させ、タービン5の出力を上昇させることにより行い、その結果、発電機7による発電量(出力電力)が上昇する。よって、発電機負荷の状況によりタービン5の運転状況を推測することができ、タービン高温部の熱負荷を推定することができる。例えば、タービン5を駆動する前の燃焼ガスの温度800℃の熱負荷は、発電機負荷5%に対応する。そこで、本実施の形態では、インターロック42Bは発電機負荷を監視し、アンチサージ制御部41の開弁指令と発電機負荷が定格負荷の5%以上であることを条件として、タービントリップのための燃料遮断又は負荷ランバックのための燃料流量制限を行う指令を燃料流量制御部43に出力する。これにより第1の実施の形態と同様に、タービン高温部の熱負荷が小さい運転状態ではアンチサージ系統38が作動しても、タービントリップや負荷ランバックを行わせることがなくなり、アンチサージ系統38によりブースト圧縮機13のサージ域での運転を回避し、かつ冷却空気の供給不足によるタービン高温部の破損を防止できる。
【0075】
また、タービン起動前の停止時間の長さやそれまでのタービンの運転状況によっては、起動時におけるタービン高温部の温度が異なり、実際にタービン5を起動する際には、そのようなタービン高温部の温度を考慮して速度・負荷上昇等の起動パターンが数種類設定されている。これらの起動パターンはタービン高温部の温度状態に係わらずタービン5を安全に昇速・負荷上昇させるために決められたものであり、昇速パターンや燃料投入量の増加パターン等がそれぞれ異なる。よって、発電機負荷の状況からタービン高温部の熱負荷を推定するために、これらの起動パターンをも考慮することが必要となる。そこで、その場合は、インターロック42Bはそのときの起動パターンに対応した設定値を選択し、アンチサージ制御部41の開弁指令と発電機負荷がその設定値以上であることを条件として燃料遮断又は燃料流量制限を行う指令を燃料流量制御部43に出力する。これにより更に適切な運転制御が可能となる。
【0076】
また、上記の第1及び第2の実施の形態のように燃焼ガス温度や排気ガス温度を検出する場合は、一般的にサーモカップルが使用されるが、この場合は、燃焼ガス・排気ガスによる流体振動や、サーモカップルが取り付けられるタービン5本体の振動により、サーモカップル自体が断線・損傷して温度検出できなくなる可能性もある。これに対して、本実施の形態のように発電機出力から電気的に発電機負荷を検出し、この検出値に基づいてタービン高温部の熱負荷を推測する場合は、断線・損傷が生じる可能性が低いため、一層安定したガスタービン5の運転を実現できる。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、タービン高温部への冷却空気の供給流量が不足して破損する前にタービン高温部への熱負荷を低減させることができるため、アンチサージ系統によりブースト圧縮機のサージ域での運転を回避し、かつ冷却空気の供給不足によるタービン高温部の破損を防止することができる。
【0078】
また本発明によれば、アンチサージ系統が作動しかつタービン高温部の熱負荷が設定値以上のときのみに燃料遮断又は燃料流量制限することにより、タービン高温部の熱負荷が小さい運転条件では燃料遮断又は燃料流量制限しなくなるため、タービン起動時に速やかに定格回転数まで昇速できるなど、安定したタービンの運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のガスタービンの全体構成図である。
【図2】ブースト圧縮機の運転特性を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態のガスタービンの全体構成図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態のガスタービンの全体構成図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 本発明によるガスタービン
2 ガスタービン圧縮機
3 燃焼器
4a,4b 回転軸
5 タービン
6 変速機
7 発電機
8 熱交換器
9 フィルタ
13 ブースト圧縮機
15 フィルタ
16 アンチサージ弁
17 燃料流量制御弁
20 燃焼空気供給ライン
21 冷却空気供給ライン
22 冷却流路
23 冷却空気回収ライン
24 燃料供給ライン
25 燃焼ガス供給ライン
26 バイパスライン
30 温度計(冷却空気用)
31 流量計
32,33 圧力計(ブースト圧縮機の入側、出側)
34 温度計(燃焼ガス用)
35,35A,35B コントローラ
36 冷却空気系統
38 アンチサージ系統
41 アンチサージ制御部
42,42A,42B インターロック
43 燃料流量制御部
51 通常運転状態曲線
52 運転可能領域
53 サージ発生曲線
54 サージ発生領域
55 サージマージライン
61 温度計(排気ガス用)
62 発電出力検出器
63 発電機負荷算出部

Claims (7)

  1. 圧縮機にて圧縮した空気を燃焼器に導き、燃料と混合させた後に燃焼させ、その燃焼ガスによりタービンを駆動し発電機を駆動するガスタービンにおいて、
    前記圧縮空気の一部が供給される熱交換器及びブースト圧縮機を有し、これらを通過した冷却空気をタービン高温部に導きタービン高温部を冷却する冷却空気系統と、
    前記ブースト圧縮機の運転状態を監視し、前記ブースト圧縮機がサージ域の運転状態に入ろうとするとブースト圧縮機を通過した圧縮空気を流出させるアンチサージ系統と、
    前記燃焼器へ供給する燃料の流量を制御する燃料流量制御手段と、
    前記タービン高温部の熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、
    前記アンチサージ系統が作動しかつ前記タービン高温部の熱負荷が設定値以上になることを条件として作動し、前記燃料流量制御手段を制御して燃料遮断するタービントリップ制御手段とを備えていることを特徴とするガスタービン。
  2. 圧縮機にて圧縮した空気を燃焼器に導き、燃料と混合させた後に燃焼させ、その燃焼ガスによりタービンを駆動し発電機を駆動するガスタービンにおいて、
    前記圧縮空気の一部が供給される熱交換器及びブースト圧縮機を有し、これらを通過した冷却空気をタービン高温部に導きタービン高温部を冷却する冷却空気系統と、
    前記ブースト圧縮機の運転状態を監視し、前記ブースト圧縮機がサージ域の運転状態に入ろうとするとブースト圧縮機を通過した圧縮空気を流出させるアンチサージ系統と、
    前記燃焼器へ供給する燃料の流量を制御する燃料流量制御手段と、
    前記タービン高温部の熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、
    前記アンチサージ系統が作動しかつ前記タービン高温部の熱負荷が設定値以上になることを条件として作動し、前記燃料流量制御手段を制御して燃料流量を制限する負荷ランバック制御手段とを備えていることを特徴とするガスタービン。
  3. 請求項1又は2記載のガスタービンにおいて、
    前記熱負荷検出手段は、前記タービンを駆動する前の燃焼ガスの温度を検出する温度計であることを特徴とするガスタービン。
  4. 請求項1又は2記載のガスタービンにおいて、
    前記熱負荷出手段は、前記タービンを駆動した後の燃焼ガスの温度を検出する温度計であることを特徴とするガスタービン。
  5. 請求項1又は2記載のガスタービンにおいて、
    前記熱負荷検出手段は、前記発電機の出力を測定し、発電機負荷を検出する手段であることを特徴とするガスタービン。
  6. 圧縮機にて圧縮した空気を燃焼器に導き、燃料と混合させた後に燃焼させ、その燃焼ガスによりタービンを駆動するガスタービンの運転方法において、
    前記圧縮空気の一部を熱交換器及びブースト圧縮機に供給し、これらを通過した冷却空気をタービン高温部に導きタービン高温部を冷却すること、
    前記ブースト圧縮機の運転状態を監視し、前記ブースト圧縮機がサージ域の運転状態に入ろうとすると前記ブースト圧縮機を通過した圧縮空気を流出させてアンチサージ制御を行い、かつ前記アンチサージ制御が作動しかつ前記タービン高温部の熱負荷が設定値以上になることを条件として前記燃焼器への燃料を遮断することを特徴とするガスタービンの運転方法。
  7. 圧縮機にて圧縮した空気を燃焼器に導き、燃料と混合させた後に燃焼させ、その燃焼ガスによりタービンを駆動するガスタービンの運転方法において、
    前記圧縮空気の一部を熱交換器及びブースト圧縮機に供給し、これらを通過した冷却空気をタービン高温部に導きタービン高温部を冷却すること、
    前記ブースト圧縮機の運転状態を監視し、前記ブースト圧縮機がサージ域の運転状態に入ろうとすると前記ブースト圧縮機を通過した圧縮空気を流出させてアンチサージ制御を行い、かつ前記アンチサージ制御が作動しかつ前記タービン高温部の熱負荷が設定値以上になることを条件として前記燃焼器への燃料流量を制限することを特徴とするガスタービンの運転方法。
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