JP2001289058A - 蒸気注入型ガスタービン装置 - Google Patents

蒸気注入型ガスタービン装置

Info

Publication number
JP2001289058A
JP2001289058A JP2000103971A JP2000103971A JP2001289058A JP 2001289058 A JP2001289058 A JP 2001289058A JP 2000103971 A JP2000103971 A JP 2000103971A JP 2000103971 A JP2000103971 A JP 2000103971A JP 2001289058 A JP2001289058 A JP 2001289058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
turbine
combustor
air
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000103971A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3526433B2 (ja
Inventor
Masamoto Tazaki
雅元 田▲崎▼
Takao Sugimoto
隆雄 杉本
Koji Sanbonsugi
幸治 三本杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2000103971A priority Critical patent/JP3526433B2/ja
Priority to US09/824,757 priority patent/US6502403B1/en
Publication of JP2001289058A publication Critical patent/JP2001289058A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3526433B2 publication Critical patent/JP3526433B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C7/00Features, components parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart form groups F02C1/00 - F02C6/00; Air intakes for jet-propulsion plants
    • F02C7/12Cooling of plants
    • F02C7/16Cooling of plants characterised by cooling medium
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2260/00Function
    • F05D2260/20Heat transfer, e.g. cooling
    • F05D2260/232Heat transfer, e.g. cooling characterized by the cooling medium
    • F05D2260/2322Heat transfer, e.g. cooling characterized by the cooling medium steam
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/14Combined heat and power generation [CHP]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】排熱ボイラを備えた蒸気注入型ガスタービン装
置において、余剰の蒸気を有効利用してタービンの静翼
を冷却する。 【解決手段】空気を圧縮する圧縮機2と、圧縮された空
気に燃料を供給して燃焼させる燃焼器3と、燃焼器3か
らの燃焼ガスのエネルギにより駆動されるタービン4
と、タービン4から排出する排ガスGを熱源とする排熱
ボイラ10と、排熱ボイラ10からの蒸気を燃焼器2、
タービン4の静翼68Bおよびその他の外部蒸気負荷2
2に供給する蒸気供給系統23と、外部蒸気負荷22に
蒸気を優先的に供給するとともに、燃焼器3への蒸気供
給量を調整して残りの蒸気を静翼68Bに供給する供給
調整手段32とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気注入型ガスタ
ービンと排熱ボイラを備え、排熱ボイラからの蒸気を燃
焼器に注入して出力の増大と熱効率の向上を図るととも
に、蒸気をタービン静翼に供給してこれを冷却する蒸気
注入型ガスタービン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、省エネルギーを促進するため
に、ガスタービンにより発電を行うとともに、ガスター
ビンの排熱回収により、冷暖房や給湯の熱需要をまかな
うコージエネレーションシステムが導入されている(た
とえば、特開平6−108877号公報参照)。このコ
ージェネレーションシステムはガス燃料などの単一のエ
ネルギー源から電気と熱の有効な二次エネルギーを得ら
れるものであるが、タービン出力を向上させるためにタ
ービン入口温度を上げるとタービンからの排ガスの温度
も上昇するので、排ガスの熱エネルギーと発電電力との
熱電比が高くなる。そのために、ガスタービンからの排
ガスを排熱ボイラなどに導いて熱回収すると、プロセス
蒸気として種々の蒸気使用機器に使用するのに必要な量
以上の蒸気が発生することがある。そこで、排熱回収に
よる発生蒸気のうちの熱需要に使用して残った余剰分を
ガスタービンの燃焼器に注入することにより、注入した
蒸気による燃焼器の燃焼温度の低下に応じて燃料供給量
を増大させ、ガスタービン出力の増大と熱効率の向上を
図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なガスタービンでは、燃焼器から高圧および高速度で噴
出される燃焼ガスの熱や圧力のエネルギをタービンが運
動エネルギに変換して回転動力を発生させるようになっ
ているから、上記タービンにおけるケーシングに固定さ
れた静翼(タービンノズル)は、高温の燃焼ガスに直接
さらされるため、冷却する必要がある。しかし、従来で
は、タービンの静翼の冷却を、圧縮機から取り出した圧
縮空気を供給して行っているので、燃焼器に供給される
圧縮空気の減少に伴ってガスタービンとしての出力が低
下するととともに、熱効率の損失が大きくなる。
【0004】一方、燃焼器は、所定量以上の蒸気が注入
されると、不完全燃焼する。そこで、従来では排熱ボイ
ラに導く必要のない余剰の排ガスまたは熱需要に使用し
て残った余剰の蒸気を大気中に放出していた。そのた
め、コージェネレーションシステムはガスタービンの排
ガスの熱を有効利用することを目的としているにもかか
わらず、排ガスまたはそれにより生成した蒸気を無駄に
棄てており、システム全体としての熱効率を低下させる
結果を招いていた。
【0005】また、従来では、上述した圧縮空気をター
ビンの静翼の冷却に使用することによるガスタービンの
出力低下を回避するために、蒸気を用いてタービンノズ
ルを冷却するガスタービンも提案されている(特開平3-
96628 号公報参照) 。ところが、このガスタービンで
は、タービンの静翼の冷却に使用したあとの蒸気を燃焼
器に供給しているので、冷却用蒸気量が増大すると、燃
焼器で不完全燃焼が生じるおそれがあるので、冷却後の
蒸気の一部を外部に棄てざるを得なくなり、やはりシス
テム全体としての熱効率を低下させる。
【0006】そこで本発明は、余剰の蒸気を有効利用す
るとともに、ガスタービンの出力低下や熱効率の損失の
増大を招くことなしにタービンの静翼を冷却することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決しようとするための手段】上記目的を達成
するために、本発明に係る蒸気注入型ガスタービン装置
は、空気を圧縮する圧縮機と、圧縮された空気に燃料を
供給して燃焼させる燃焼器と、この燃焼器からの燃焼ガ
スのエネルギにより駆動されるタービンと、前記タービ
ンから排出する排ガスを熱源とする排熱ボイラと、前記
排熱ボイラからの蒸気を前記燃焼器、タービンの静翼お
よびその他の外部蒸気負荷に供給する蒸気供給系統と、
前記外部蒸気負荷に蒸気を優先的に供給させるととも
に、前記燃焼器への蒸気供給量を調整して残りの蒸気を
前記静翼に供給したのち燃焼器よりも下流のガス主流に
導入させる供給調整手段とを備えている。ここで、ガス
主流とは、燃焼器から流出する燃焼ガスであって、ター
ビンを駆動するエネルギ源となる流れをいう。
【0008】前記ガスタービン装置によれば、タービン
から排出する排ガスの全てを排熱ボイラに導いて発生さ
せた蒸気のうち、外部蒸気負荷に対し必要量を優先的に
供給し、燃焼器に対しては不完全燃焼が発生しない量に
調整して供給し、残りの蒸気をタービンの静翼に供給し
て静翼を冷却する。したがって、発生させた蒸気の全て
を有効利用できるとともに、タービンの静翼の冷却のた
めに常に圧縮空気を用いる必要がなくなってガスタービ
ンの出力および熱効率が高く維持される。しかも、ター
ビンの静翼の冷却に使用したあとの蒸気は燃焼器に注入
しないので、過剰な蒸気が燃焼器に入って不完全燃焼を
起こすおそれがない。
【0009】同上のガスタービン装置において、前記静
翼は、供給された蒸気が静翼内部を経て静翼後縁からタ
ービン内のガス主流内へ流出する冷却通路を有している
ことが好ましい。これにより、タービンに供給した蒸気
は、静翼内部の冷却通路を通過して静翼を効率的に冷却
したのちに、静翼後縁からガス主流内へ流出する。すな
わち、タービンに供給した蒸気は静翼のスロート部を通
らないので、このスロート部のガスの通過流量は、前記
蒸気の流出によっても殆ど変化しない。そのため、ガス
タービンの運転中において、タービンの静翼に供給する
蒸気量が変動しても、圧縮機とタービンとのミスマッチ
ングによる効率低下が生じない。
【0010】同上のガスタービン装置において、蒸気が
供給される静翼は、タービンの2段または1段ノズルで
あるのが好ましい。1段ノズルに蒸気を供給する場合に
は、蒸気の熱エネルギを極めて高い効率で回収すること
ができる。この1段ノズル冷却後の蒸気をガス主流に入
れると、この蒸気は2段ノズルのスロート部を通過する
が、タービンの通過流量は1段ノズルのスロート部の断
面積で決まるので、悪影響は少ない。一方、2段ノズル
に蒸気を供給した場合には、1段ノズルに供給する場合
と比較して熱エネルギの回収率は若干低下するが、ター
ビンの熱負荷が過大になるおそれがなくなる。
【0011】本発明の好ましい実施形態では、さらに、
前記圧縮機から高圧空気を抽出して前記タービンの静翼
に導く空気供給手段と、前記静翼への前記蒸気の供給量
が減少したときに前記高圧空気を前記静翼に供給する選
択供給手段とを備えている。この構成によれば、タービ
ンの静翼への冷却用蒸気量が減少した場合には、高圧空
気を静翼に供給して補えるので、タービンの静翼を常に
効果的に冷却することができる。
【0012】本発明の好ましい実施形態では、さらに、
蒸気を、前記タービンの静翼および動翼の外周を覆うタ
ービンケーシングとその外側のメインハウジングとの間
の空間を通って前記静翼に供給する内部蒸気通路が形成
され、前記空間内の蒸気によって前記タービンケーシン
グが冷却される。この構成によれば、タービンケーシン
グが冷却ざれる結果、タービン動翼の先端とタービンケ
ーシング間のいわゆる先端隙間を小さくできるので、燃
焼ガスの漏洩損失が減少し、タービンの断熱効率が向上
して、ガスタービンの熱効率が向上する。
【0013】同上のガスタービン装置の前記蒸気供給系
統は、燃焼器に設けたNOx低減用蒸気噴射孔と、出力
増大用蒸気噴射孔とを備えた構成とすることができる。
これにより、NOx低減用蒸気噴射孔から噴射される蒸
気によって燃焼器の燃焼温度が低下してNOxを低減さ
せることができるとともに、出力増大用蒸気噴射孔から
噴出される蒸気による燃焼温度の低下に応じて燃料供給
量を増大させることができ、NOxの低減ととともに、
ガスタービン出力の増大および熱効率の向上を図ること
ができる。
【0014】同上のガスタービン装置では、さらに、前
記圧縮機の静翼の取付角度を調整して圧縮機の流入空気
量を調節する空気量調節機構と、前記燃焼器に供給され
る蒸気量の増大に応じて前記空気量調節機構を制御して
前記流入空気量を減少させる制御手段とを備えた構成と
することができる。
【0015】この構成によれば、制御手段は、燃焼器へ
の注入蒸気量を常時監視して、その注入蒸気量に応じて
空気量調節機構を制御する。空気量調節機構は、軸流圧
縮機に取付角度を可変できるように取り付けられた静翼
の取付角度を調整して、圧縮機の流入空気量を注入蒸気
量の増大に応じて減少させる。これにより、タービンに
流入する燃焼ガス量を注入蒸気量の増減にかかわらずほ
ぼ一定にできる。それにより、車室内の圧力が過度に上
昇するのが防止されるので、ガスタービンの耐久性の低
下を防止できるとともに、サージングに入ることなく安
定した運転が保証され、さらに、圧縮機およびタービン
の断熱効率の低下を防止してガスタービンの熱効率を高
く維持することができる。ここで、注入蒸気量がゼロの
状態を定格点として設計することにより、注入蒸気量が
ゼロのときに、通常のガスタービンと同様の効率で運転
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一
実施形態に係る蒸気注入型ガスタービン装置を示す概略
構成図である。同図において、ガスタービン1は、圧縮
機2で空気を圧縮して燃焼器3に導くとともに、都市ガ
スのようなガス燃料を、燃焼器3内に噴射して燃焼さ
せ、その高温高圧の燃焼ガスのエネルギによりタービン
4を駆動させる構成になっている。このタービン4は圧
縮機2を駆動するとともに、減速機7およびカップリン
グ8を介して発電機9を駆動する。発電機9からの発電
電力は種々の電力負荷に供給される。
【0017】タービン4の排ガスGは、その全てが排熱
ボイラ10に導かれ、排ガス流路11、煙突12および
サイレンサー13を通って大気中に放出される。一方、
給水タンク14から給水ポンプ17により送られた水
は、煙突12内のエコノマイザー18で排ガスGにより
予熱されたのちに、排熱ボイラ10で排ガスGと熱交換
される。すなわち、排熱ボイラ10は、排ガス流路11
に導入された排ガスGから熱回収して飽和蒸気を生成す
る。その飽和蒸気は、過熱器(スーパーヒーター)19
に送られてさらに加熱される。この蒸気は、蒸気供給系
統23に配設された開閉弁SV1を経て、蒸気供給系統
23の一部を構成するプロセス蒸気供給路20に入り、
圧力制御弁21により一定圧力に調整されたのち、プロ
セス蒸気として、冷暖房機器や給湯機器などの種々の蒸
気使用機器である外部蒸気負荷22に供給される。
【0018】この蒸気注入型ガスタービン装置はコージ
ェネレーションシステムを構成しており、比較的高温と
なる排ガスGの熱エネルギと発電電力との熱電比がかな
り高いために、ガスタービン1からの排ガスGの全てを
排熱ボイラ10に導いて熱回収し、さらに過熱器19で
加熱して、多量の加熱蒸気または飽和蒸気が生成され
る。蒸気供給系統23には、過熱器19の出口圧力を検
出する圧力計PS1が設けられるとともに、蒸気供給系
統23の一部を構成する蒸気導入路24の上流部に開閉
弁SV2が設けられており、コントローラ(供給調整手
段)32が、圧力計PS1の圧力が一定値以上に上昇し
たとき、外部蒸気負荷22で消費される蒸気が少ないた
めに蒸気が余っているとみなして、開閉弁SV2開放す
る。これにより、多量の蒸気は、プロセス蒸気として外
部蒸気負荷22に必要量だけ優先的に供給され、残った
蒸気が、蒸気導入路24に導かれる。
【0019】コントローラ32はまた、蒸気導入路24
に導かれる蒸気量を検出する流量計FS1の検出データ
と、燃料ポンプ30の駆動によって燃焼器3に供給され
る燃料の流量を検出する燃料計FS2の検出データとを
常時監視しながら、それらの検出データに基づいて、燃
焼器3に供給可能な量の蒸気、すなわち燃焼器3への蒸
気供給量が燃焼器3で不完全燃焼が生じない上限値以下
の量の蒸気を分配弁27に導くよう、流量調節弁36の
開度を制御する。したがって、蒸気導入路24に導かれ
た蒸気のうち、分配弁27に送られなかった残りの蒸気
は、全て冷却用蒸気供給路25に送られる。
【0020】コントローラ32は、さらに、分配弁27
を制御して、導かれた蒸気を、燃焼器3に設けられてい
る後述のNOX 低減用蒸気噴射孔および出力増大用蒸気
噴射孔にそれぞれ接続されたNOX 低減用蒸気流路28
および出力増大用蒸気流路29に対し後述する分配比で
送給させる。なお、図示していないが、NOX 低減用蒸
気流路28および出力増大用蒸気流路29には、蒸気圧
を所定値に調整するための調圧弁が配設されており、こ
の調圧弁は、分配弁27から送給された蒸気を、後述の
車室の圧力よりも若干高い蒸気圧まで減圧したのちに燃
焼器3に注入する。
【0021】前記蒸気導入路24に流入した蒸気は上述
のように分配弁27で調整された上限値以下の必要量だ
け燃焼器3に送給され、残った蒸気の全ては冷却用蒸気
供給路25に入り、選択供給弁部33を経て、冷却媒体
通路26を通り、タービン4における後述の静翼に対
し、これの冷却用として供給される。選択供給弁部33
には、圧縮機2から抽出した高圧空気の空気供給路34
が連結されており、静翼への蒸気の供給量が減少したと
きに、空気供給路34からの高圧空気を、冷却媒体通路
26を通って静翼に対し供給するよう制御する。
【0022】図2は、ガスタービン1の一部破断した概
略側面図を示す。同図には、圧縮機2として軸流圧縮機
を備えた蒸気注入型ガスタービン1を例示してあるが、
本発明は、遠心型圧縮機を有する蒸気注入型ガスタービ
ンにも適用できる。この軸流圧縮機2は、回転軸37の
外周面に支持された多数の動翼38と、ガスタービン1
全体の外周カバーであるメインハウジング39の内周面
に支持された多数の静翼40との組合せからなる圧縮段
が、軸方向に複数段配置されており、吸気筒41から吸
入した空気を圧縮して、その圧縮空気を環状に形成され
た車室42に送給する。この車室42内には、図1の排
熱ボイラ10より供給される蒸気が環状の蒸気マニホー
ルド43を介して蒸気ノズル44の先端の出力増大用蒸
気噴射孔44aから噴射され、圧縮空気と混合されたの
ちに燃焼器3に供給される。
【0023】燃焼器3は、環状の車室42に、その周方
向に沿って複数個(たとえば6個)が配設されており、
車室42内で蒸気と混合された圧縮空気が、矢印aで示
すように、燃焼室48内に導かれる。一方、燃焼器3に
は、燃料ノズル49から燃料が燃焼室48内に噴射さ
れ、この燃料が圧縮空気と混合されて燃焼し、その高温
高圧の燃焼ガスが蒸気とともにタービン4に送られる。
【0024】出力増大用蒸気流路29には蒸気量検出手
段である流量計FS3が配設されており、この流量計F
S3は燃焼器3に注入される出力増大用の蒸気量を計量
する。また、前記車室42には、これの内部の圧力検知
手段としての圧力センサ51が配設されている。燃料ノ
ズル49の近接位置には、NOx低減用蒸気流路28の
先端に設けられた蒸気ノズル52が燃焼器3内に臨んで
設けられ、この蒸気ノズル52の先端の噴射孔から燃焼
室48内に噴射される蒸気により、燃焼室48内の燃焼
温度が低下してNOx が低減される。NOx低減用蒸気
流路28にも流量計FS4が設けられている。
【0025】圧縮機2には流入空気量を調節する空気量
調節機構53が設けられている。この空気量調節機構5
3は、図4に示すように、静翼40の流出角αを変更す
るよう、圧縮機2の円周断面における静翼40の取付角
度θを調整することにより、圧縮機2の流入空気量を調
節するようになっている。ここで、前記取付角度θは、
静翼40の周方向線Hと翼弦L(前縁と後縁を結ぶライ
ン)とがなす角度、αは空気Eの流入方向と翼弦Lとが
なす角度であり、前記取付角度θを調整して流出角αが
大きくなるように変更すると、空気の軸流速度が小さく
なり圧縮機2への流入空気量が減少する。
【0026】図2の空気量調節機構53は、圧縮機2の
最前段から4番目までの4つの静翼27の取付角度θを
調整するものである。図3は、図2のIII-III 線で切断
して空気量調節機構52の部分を詳細に示した拡大縦断
面図であり、つぎに、空気量調節機構52を図2および
図3を参照しながら説明する。この実施形態では、ハウ
ジング39の周方向に並んだ多数個の静翼40を1段と
して、4段の静翼40を連動してその取付角度θを調整
するようになっている。すなわち、各段の静翼40の配
列位置に近接した位置には、回転リング54がハウジン
グ39の外部にその周方向に沿って回転自在に設けられ
ており、静翼40は、各段ごとに対応する回転リング5
4に連結されて、各回転リング54が周方向に回転する
ことにより、取付角度θが調整される構成になってい
る。
【0027】各段の回転リング54は連動して回転され
るようになっている。すなわち、図2に示すように圧縮
機2の軸方向に沿って配置されたシャフト57は、各回
転リング54にまたがるように、その外側に位置して、
その両端部をハウジング39に回転自在に支持されてお
り、このシャフト57には4本の作動レバー58が各回
転リング54に対向して固定されている。各作動レバー
58の自由端と回転リング54とは、これらに両端部を
回転自在に取り付けられたターンバックル59によりそ
れぞれ連結されている。また、シャフト57には、単一
の駆動レバー60が固定されており、この駆動レバー6
0の自由端には、ハウジング39の外面に固定された油
圧シリンダ61のピストンロッド62が回転自在に連結
されている。
【0028】したがって、空気量調節機構53では、駆
動源の油圧シリンダ61が作動して、たとえばピストン
ロッド62が図3の矢印方向に突出されると、駆動レバ
ー60が同図の矢印方向に回動してシャフト57を回転
させるので、このシャフト57に固定されている各作動
レバー58が、同図の矢印方向に回動して、ターンバッ
クル59を介し、対応する回転リング54を押すように
して回転させる。それにより、各回転リング54にそれ
ぞれ連結されている各段の静翼40が互いに連動して回
動し、図4の取付角度θが調整されて、それらの流入空
気Eに対する流入角αが変更される。
【0029】なお、図2に示すように、空気量調節機構
53は、図3に示したのと同一の機構が圧縮機2の径方
向に対向した下部にも設けられており、それにより、各
回転リング54をバランスよく作動させるようになって
いる。1つの回転リング54に連結された1段分の静翼
40は、その取付角度θが、すべて同一角度だけ調整さ
れる。空気量調節機構53の駆動源である油圧シリンダ
61は以下のように制御される。すなわち、油圧シリン
ダ61の制御手段である制御部(図示せず)は、図2の
流量計FS3,FS4により検出する燃焼器3への注入
蒸気量、または圧力センサ51により検知する車室42
内の圧力のデータを取り込み、この何れか一方の入力デ
ータと予め設定された対応するデータとに基づいて、プ
ログラムに従って演算を行い、制御データを算出し、こ
の制御データに基づいて油圧シリンダ61の作動を制御
する。
【0030】先ず、燃焼器3への注入蒸気量に基づいて
図2の空気量調節機構53を制御して流入空気量を調整
する場合について説明する。注入蒸気量がゼロの状態か
ら増大していくと、その注入蒸気量の増大が図2の流量
計FS3,FS4により検出されて、その検出データが
制御部に入力される。制御部は、入力された検出データ
と設定データとに基づいて所定の特性を得るのに必要な
制御データを演算し、その制御データに基づき、空気量
調節機構53の油圧シリンダ61を制御する。この制御
により、空気量調節機構53は、注入蒸気量の増大に比
例して静翼27の取付角度θが小さくなるよう制御す
る。それにより、注入蒸気量が増大した分だけ圧縮機2
の流入空気量が減少するので、空気と蒸気の合計流量は
同一になる。すなわち、燃焼室48への注入蒸気量が増
減しても、所定の特性曲線の範囲内で運転され、圧縮機
2の断熱効率は最大でも約1%減少するだけであり、比
較的高い効率を維持しながら運転できる。また、蒸気注
入量がゼロの場合は通常のガスタービンの場合と全く同
じ断熱効率が得られる。
【0031】また、車室42の圧力に基づいて空気量調
節機構53を制御して流入空気量を調整する場合も、上
述とほぼ同様に制御される。すなわち、制御部は、図2
の圧力センサ51により検知された車室42の圧力デー
タと設定データとに基づいて必要な制御データを演算
し、その制御データに基づき空気量調節機構53の油圧
シリンダ61を制御する。それにより、空気量調節機構
53は、静翼40の取付角度θを調整して、車室42の
圧力が一定の圧力比から変動しないように流入空気量を
調節する。この場合も、注入蒸気量が増大した分だけ圧
縮機2の流入空気量が減少して蒸気と空気の合計流量が
同一になるよう制御されるので、タービン4へ流入する
燃焼ガス量もほぼ一定に制御される。
【0032】つぎに、選択供給弁部33を介して供給す
る蒸気または高圧空気によってタービン4の静翼を冷却
する作用について説明する。図5はガスタービン1にお
けるタービン4の一部を拡大して示した縦断面図であ
る。このタービン4には、回転軸63と一体的に回転す
るタービンロータ64に複数の動翼67が固定されてい
るとともに、静翼であるノズル68A〜68Cが、各動
翼67の上流側に配置されて、ノズル68A〜68Cお
よび動翼67の外周を覆うタービンケーシング69に支
持されている。タービンケーシング69の外側のメイン
ハウジング39には、2段ノズル68Bに対向する箇所
に、冷却媒体通路26から供給される蒸気を噴出する蒸
気供給ノズル70が貫通して固定されており、噴出され
た蒸気は、メインハウジング39とタービンケーシング
69との間の環状の大きな空間71内に一旦導入され、
この空間71からタービンケーシング69に開口された
流入孔72を通って2段ノズル68Bに供給される。こ
うして、前記空間71おひょび流入孔72により、メイ
ンハウジング39の内方で内部蒸気通路77が形成さ
れ、この内部蒸気通路77内、特に空間71内の蒸気に
より、タービンケーシング69が冷却される。なお、図
示していないが、1段ノズル68Aには、圧縮機2から
抽出された高圧空気が供給される。
【0033】図2に示すように、圧縮機2から高圧空気
を取り出す空気供給路73が冷却媒体通路26に連結さ
れている。選択供給弁部33は、前記空気供給路73に
設けた一つの逆止弁33Aと、冷却用蒸気供給路25に
接続された三つの蒸気分岐路74,75,76のそれぞ
れに設けた三つの逆止弁33B〜33Dとで構成されて
いる。このように逆止弁を三つ設けると、蒸気の通過抵
抗が減少する利点がある。
【0034】したがって、選択供給弁部33では、冷却
用蒸気供給路25から供給される蒸気の圧力が空気供給
路73から供給される高圧空気の圧力よりも高い場合
に、三つの逆止弁冷却用〜33Dが開かれて、蒸気が冷
却媒体通路26を経て蒸気供給ノズル70から、図5に
示すタービン4の前記空間71および流入孔72を介し
て2段ノズル68Bに供給される。このとき、逆止弁3
3Aは、冷却媒体通路26内の蒸気の圧力で閉状態を保
持して、高圧空気の冷却媒体通路26への流入を阻止す
る。一方、冷却用蒸気供給路25に流入する蒸気量が減
少してその圧力が高圧空気の圧力よりも低くなった場合
には、逆止弁33Aが開かれて高圧空気が冷却媒体通路
26を通って2段ノズル68Bに供給される。このと
き、逆止弁33B〜33Dは、高圧空気の圧力で閉状態
を保持して、高圧空気の蒸気分岐路74〜76への逆流
を阻止する。
【0035】上述のように、燃焼器3に供給したあとに
余剰の蒸気がある場合には、この蒸気でタービン4の2
段ノズル68Bを冷却することができ、余剰の蒸気が減
少または無い場合には、高圧空気を2段ノズル68Bに
供給して冷却することができる。なお、蒸気を2段ノズ
ル68Bに供給しているのは、1段ノズル68Aに蒸気
を供給すると、タービン4の熱負荷が過大になる可能性
があるからである。
【0036】ただし、温度計や圧力センサにより蒸気の
温度や圧力を検出して、蒸気を適当な温度と圧力に調整
すれば、蒸気を1段ノズル68Aに供給することも可能
である。このように蒸気を1段ノズル68Aに供給する
場合には、蒸気のエネルギをタービン4の動力として回
収する回収率が、2段ノズル68Bに蒸気を供給する場
合と比較して極めて高く(ほぼ100%)なる。2段ノ
ズル68Bに蒸気を供給する場合であっても、この2段
ノズル68がタービン4の高圧段に位置する場合、蒸気
のエネルギの回収率が比較的高く、例えばタービン4が
4段の場合、約75%になる。
【0037】図6は、蒸気が供給される2段ノズル68
Bの翼列を示す横断面図、図7は、2段ノズル68Bの
縦断面図である。この2段ノズル68Bは、供給された
蒸気を通す冷却通路78を内部に有している。すなわ
ち、蒸気は、図7の矢印で示すように、2段ノズル68
Bの静翼前縁の蒸気流入口79から冷却通路78に入り
込み、第1フィン部80を通過したのちに、Uターンし
て第2段フィン部81に向け流動し、第2段フィン部8
1の終端部から多数のピンフィン82が配設されたピン
フィン室83内に入り込み、多数のガイド84の間を通
って2段ノズル68Bの静翼後縁87からタービン4の
ガス主流内へ噴出する。このように、蒸気が2段ノズル
68B内部の冷却通路78を通過してノズル68Bを冷
却するので、蒸気の利用効率が向上する。静翼内部の冷
却通路78を通過し終えた蒸気は、静翼後縁87からガ
ス主流内へ噴出されることにより、ガスタービン1とし
ての出力効率を高く維持することができる。
【0038】また、蒸気は、2段ノズル68Bの冷却通
路78を通過したのちガス主流内に噴出され、燃焼器3
に注入されないので、圧縮機2とのマッチングをとるの
が容易となり、圧縮機2の効率低下が極めて少なく、タ
ービン4に供給する蒸気が無い場合にも圧縮機2とター
ビン4とのミスマッチングによる効率低下が生じない。
さらに、タービン4に供給される蒸気は、2段ノズル6
8Bを通って静翼後縁87から噴出することから、スロ
ート部88を通らないので、タービン4へのガスの呑み
込み流量が僅かしか変化しない利点がある。
【0039】さらに、図5の蒸気供給ノズル70からタ
ービンケーシング69の外周の空間71に導入された蒸
気によってタービンケーシング69を冷却することがで
きる。例えば、蒸気供給ノズル70から低温の飽和蒸気
を空間71に注入した場合、タービンケーシング69が
効果的に冷却されて、タービン動翼67の先端とタービ
ンケーシング69の内面69a間の先端隙間が小さくな
って、漏洩損失が減るために、タービン4の断熱効率が
向上して、ガスタービンの熱効率が向上する効果が得ら
れる。図8に熱効率の実測結果を示す。図8において、
曲線Q1は、タービン4に注入された蒸気量に対する熱
効率の変化の実測値であり、蒸気をタービン4に全く注
入しない場合に対する熱効率の変化を示している。ター
ビン4のガス主流内への蒸気の注入による効果と、ター
ビン翼(動翼)の先端隙間の減少による効果とが合わさ
って、熱効率が向上した。曲線Qは、そのうちの前記ガ
ス主流内への蒸気の注入による熱効率の向上分を理論計
算した値を示している。曲線Q1と曲線Qとの差が前記
タービン翼先端隙間の減少による熱効率の向上分に相当
している。
【0040】前記先端隙間は、ガスタービン1の起動時
にタービン動翼67が燃焼ガスに晒されて熱膨張し、未
だ温度が上昇していないために熱膨張量が小さいタービ
ンケーシング69の内面69aに接触しないように、予
め静止時に適切な大きさに設定されるものである。従来
は、運転時にタービンケーシング69の温度が高いため
に先端隙間が大きくなっていたが、本発明では蒸気の冷
却効果によってタービンケーシング69の熱膨張が抑制
されて先端隙間が小さくなる。実際、図8に示す注入蒸
気量5t/h(トン/時間)では、先端隙間が従来より
70%小さくなっていた。
【0041】また、タービン3への注入蒸気の温度を制
御することにより、運転状態に応じた最適なタービン動
翼67の先端隙間を得て、高効率運転が可能になる。
【0042】なお、蒸気は、2段ノズル68Bに代え
て、1段ノズル68Aに供給することもできる。この場
合、蒸気は、1段ノズル68A内部の冷却通路を通った
のちに静翼後縁から噴出されるので、1段ノズル68A
のスロート部を通らない。ただし、静翼後縁から噴出さ
れた蒸気は、2段ノズル68Bのスロート部を通るが、
タービン4の呑み込み流量は1段ノズル68Aのスロー
ト部の断面積で決まるので、タービン4に対し流量変化
の影響が生じない。
【0043】なお、冷却後の蒸気が、タービン4内のガ
ス主流に代えて、燃焼室48よりも下流側でタービン4
よりも上流側のガス主流に注入するようにしてもよく、
この場合にも、蒸気の熱エネルギが回収されて、ガスタ
ービン全体の熱効率が向上する。
【0044】図1のコントローラ32による分配弁27
の制御の一例を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】上述のように、図1の過熱器19から蒸気
供給系統23に送給される蒸気は、外部蒸気負荷22に
プロセス蒸気として優先的に必要量だけ供給され、残っ
た蒸気が蒸気導入路24に流入する。この蒸気導入路2
4に流入する蒸気総量(t/h=トン/時間)は、流量
計FS2により検出される。コントローラ32は、流量
計FS2が検出した蒸気総量を常時監視して、燃焼器3
で不完全燃焼が生じない上限値である8t/h未満の蒸
気量を分配弁27に導くよう、流量調節弁36の開度を
制御するとともに、蒸気総量が3t/h未満の場合、そ
の蒸気をNOx低減用に多く分配するよう分配弁27を
制御し、蒸気総量が4〜8t/hの範囲の場合、その蒸
気を出力増大用に多く分配するよう分配弁27を制御す
る。
【0047】蒸気総量が8t/hの場合には、その全て
の蒸気を出力増大用に供給する。これは、出力増大用に
供給した蒸気によりNOxの低減も可能となるためであ
る。蒸気総量が8t/h未満の場合には、タービン4の
ノズル冷却用に蒸気が使用されず、2段ノズル68B
(図5)の冷却は高圧空気により行われる。蒸気導入路
24に導入された蒸気総量が8t/hを超えた場合に
は、流量調節弁36により8t/hのみが分配弁27に
供給され、残った蒸気が選択供給弁部33に向け流入し
て、2段ノズル68B(図5)に供給される。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明の蒸気注入型ガス
タービン装置によれば、タービンから排出される排ガス
を排熱ボイラに導いて発生させた蒸気のうち、外部蒸気
負荷に対し必要量を優先的に供給し、燃焼器に対し不完
全燃焼が発生しない量に調整して供給し、残りをタービ
ンの静翼に供給して静翼を冷却するので、発生させた蒸
気の全てを有効利用できることと、タービンの静翼の冷
却のために常に圧縮空気を用いないこととにより、ガス
タービン全体の熱効率を高く維持できる。また、タービ
ンの静翼の冷却に使用したあとの蒸気は燃焼器に注入し
ないので、過剰な蒸気が燃焼器に入って不完全燃焼を起
こすおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る蒸気注入型ガスター
ビン装置を示す概略系統図である。
【図2】同上の蒸気注入型ガスタービン装置におけるガ
スタービンを示す一部破断した概略側面図である。
【図3】図2のIII-III 線で切断して空気量調節機構の
部分を詳細に示した拡大縦断面図である。
【図4】圧縮機の静翼の翼列を示す横断面図である。
【図5】タービンの一部の拡大縦断面図である。
【図6】タービンの静翼の翼列を示す横断面図である。
【図7】同上の静翼の縦断面図である。
【図8】タービンへの蒸気注入による熱効率向上を示す
特性図である。
【符号の説明】
2…圧縮機、3…燃焼器、4…タービン、10…排熱ボ
イラ、22…外部蒸気負荷、23…蒸気供給系統、32
…コントローラ(供給調整手段)、33…選択供給弁部
(選択供給手段)、34…空気供給路(空気供給手
段)、36…流量調節弁、40…圧縮機の静翼、44a
…出力増大用蒸気噴射孔、53…空気量調節機構、68
A〜68C…ノズル(タービンの静翼)、69…タービ
ンケーシング、77…内部蒸気通路、78…冷却通路、
87…静翼後縁、G…排ガス、θ…取付角度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三本杉 幸治 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を圧縮する圧縮機と、 圧縮された空気に燃料を供給して燃焼させる燃焼器と、 この燃焼器からの燃焼ガスのエネルギにより駆動される
    タービンと、 前記タービンから排出する排ガスを熱源とする排熱ボイ
    ラと、 前記排熱ボイラからの蒸気を前記燃焼器、タービンの静
    翼およびその他の外部蒸気負荷に供給する蒸気供給系統
    と、 前記外部蒸気負荷に蒸気を優先的に供給させるととも
    に、前記燃焼器への蒸気供給量を調整して残りの蒸気を
    前記静翼に供給したのち燃焼器よりも下流のガス主流に
    導入させる供給調整手段と、 を備えた蒸気注入型ガスタービン装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記静翼は、供給さ
    れた蒸気が静翼内部を経て静翼後縁からタービン内のガ
    ス主流内へ流出する冷却通路を有している蒸気注入型ガ
    スタービン装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記蒸気が
    供給される静翼は、タービンの2段または1段ノズルで
    ある蒸気注入型ガスタービン装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかにおいて、さ
    らに、前記圧縮機から高圧空気を抽出して前記タービン
    の静翼に導く空気供給手段と、前記静翼への前記蒸気の
    供給量が減少したときに前記高圧空気を前記静翼に供給
    する選択供給手段とを備えた蒸気注入型ガスタービン装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかにおいて、さ
    らに、蒸気を、前記タービンの静翼および動翼の外周を
    覆うタービンケーシングとその外側のメインハウジング
    との間の空間を通って前記静翼に供給する内部蒸気通路
    が形成され、前記空間内の蒸気によって前記タービンケ
    ーシングを冷却する蒸気注入型ガスタービン装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかにおいて、前
    記蒸気供給系統は、燃焼器に設けたNOx低減用蒸気噴
    射孔と、出力増大用蒸気噴射孔とを備えている蒸気注入
    型ガスタービン装置。
  7. 【請求項7】 請求1から6のいずれかにおいて、さら
    に、前記圧縮機の静翼の取付角度を調整して圧縮機の流
    入空気量を調節する空気量調節機構と、前記燃焼器に供
    給される蒸気量の増大に応じて前記空気量調節機構を制
    御して前記流入空気量を減少させる制御手段とを備えて
    いる蒸気注入型ガスタービン装置。
JP2000103971A 2000-04-05 2000-04-05 蒸気注入型ガスタービン装置 Expired - Lifetime JP3526433B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000103971A JP3526433B2 (ja) 2000-04-05 2000-04-05 蒸気注入型ガスタービン装置
US09/824,757 US6502403B1 (en) 2000-04-05 2001-04-04 Steam-injection type gas turbine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000103971A JP3526433B2 (ja) 2000-04-05 2000-04-05 蒸気注入型ガスタービン装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001289058A true JP2001289058A (ja) 2001-10-19
JP3526433B2 JP3526433B2 (ja) 2004-05-17

Family

ID=18617594

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000103971A Expired - Lifetime JP3526433B2 (ja) 2000-04-05 2000-04-05 蒸気注入型ガスタービン装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6502403B1 (ja)
JP (1) JP3526433B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105424392A (zh) * 2015-12-11 2016-03-23 浙江工业大学 一种增压锅炉试验台
JP2016176477A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 余剰空気流を生じる圧縮機とそれのための冷却流体注入とを有する発電システム
JP7455918B1 (ja) 2022-09-08 2024-03-26 三菱重工業株式会社 コジェネレーション設備並びにその制御方法及び改造方法

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3716236B2 (ja) * 2002-08-09 2005-11-16 三菱重工業株式会社 タービンの付着物除去設備
EP1473442B1 (en) * 2003-04-30 2014-04-23 Kabushiki Kaisha Toshiba Steam turbine, steam turbine plant and method of operating a steam turbine in a steam turbine plant
US8113764B2 (en) * 2008-03-20 2012-02-14 General Electric Company Steam turbine and a method of determining leakage within a steam turbine
EP2107227B1 (en) * 2008-04-03 2013-07-24 Alstom Technology Ltd Control method for a gas turbine plant
US8033116B2 (en) * 2008-05-06 2011-10-11 General Electric Company Turbomachine and a method for enhancing power efficiency in a turbomachine
US20100305768A1 (en) * 2009-06-01 2010-12-02 General Electric Company Control for improved thermal performance of a steam turbine at partial load
US8997498B2 (en) 2011-10-12 2015-04-07 General Electric Company System for use in controlling the operation of power generation systems
US9334753B2 (en) * 2011-10-12 2016-05-10 General Electric Company Control system and methods for controlling the operation of power generation systems
US9376931B2 (en) * 2012-01-27 2016-06-28 General Electric Company Turbomachine passage cleaning system
US20140123666A1 (en) * 2012-11-07 2014-05-08 General Electric Company System to Improve Gas Turbine Output and Hot Gas Path Component Life Utilizing Humid Air for Nozzle Over Cooling
US9279369B2 (en) 2013-03-13 2016-03-08 General Electric Company Turbomachine with transition piece having dilution holes and fuel injection system coupled to transition piece
US9822662B2 (en) * 2013-11-08 2017-11-21 Siemens Energy, Inc. Cooling system with compressor bleed and ambient air for gas turbine engine
US20160326915A1 (en) * 2015-05-08 2016-11-10 General Electric Company System and method for waste heat powered active clearance control
US9995314B2 (en) 2015-07-20 2018-06-12 General Electric Company Cooling system for a turbine engine
US10487739B2 (en) * 2015-07-20 2019-11-26 General Electric Company Cooling system for a turbine engine
CN111255708B (zh) * 2020-03-16 2024-05-24 浙江浙能技术研究院有限公司 一种基于蒸汽余压撬装式压缩空气供应系统及方法
US11788470B2 (en) 2021-03-01 2023-10-17 General Electric Company Gas turbine engine thermal management
US11702958B2 (en) 2021-09-23 2023-07-18 General Electric Company System and method of regulating thermal transport bus pressure

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1243682B (it) 1989-07-28 1994-06-21 Gen Electric Raffreddamento a vapore di turbomotore a gas
US5170622A (en) * 1991-04-02 1992-12-15 Cheng Dah Y Advanced regenerative parallel compound dual fluid heat engine Advanced Cheng Cycle (ACC)
JPH06108877A (ja) 1992-09-25 1994-04-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガスタービン単独発電システム
DE4409567A1 (de) * 1994-03-21 1995-09-28 Abb Management Ag Verfahren zur Kühlung von thermisch belasteten Komponenten einer Gasturbogruppe
US5579631A (en) * 1994-04-28 1996-12-03 Westinghouse Electric Corporation Steam cooling of gas turbine with backup air cooling
GB9906620D0 (en) * 1999-03-23 1999-05-19 Rolls Royce Plc Power generation equipment
US6293088B1 (en) * 1999-11-29 2001-09-25 Siemens Westinghouse Power Corporation Gas turbine with steam cooling and fuel atomization

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016176477A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 余剰空気流を生じる圧縮機とそれのための冷却流体注入とを有する発電システム
CN105424392A (zh) * 2015-12-11 2016-03-23 浙江工业大学 一种增压锅炉试验台
JP7455918B1 (ja) 2022-09-08 2024-03-26 三菱重工業株式会社 コジェネレーション設備並びにその制御方法及び改造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US6502403B1 (en) 2003-01-07
JP3526433B2 (ja) 2004-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3526433B2 (ja) 蒸気注入型ガスタービン装置
JP3239128B2 (ja) ガスタービン発電プラント及びガスタービン発電プラントにおける冷却方法
JP4897993B2 (ja) タービン側壁空洞の圧力変調システムおよび方法
EP0083109B1 (en) Combined plant having steam turbine and gas turbine connected by single shaft
JP4981970B2 (ja) ガスタービン
US6427448B1 (en) Gas turbine and method of cooling a turbine stage
US4907406A (en) Combined gas turbine plant
US7293414B1 (en) High performance method for throttling of closed gas turbine cycles
JP3863605B2 (ja) 発電所設備の運転法
JP2001317371A (ja) タービンエンジンに冷却空気を供給する方法及び装置
US20100178152A1 (en) Compressor Clearance Control System Using Turbine Exhaust
US6978623B2 (en) Gas turbine, driving method thereof and gas turbine combined electric power generation plant
JPH08246897A (ja) パワープラントの運転法
JPH07208106A (ja) タービン
EP1967717A1 (en) Gas turbine with a bypass conduit system
JP2003533624A (ja) ガスタービンプラント及び該プラントの出力増強のための方法
US20010022075A1 (en) Gas turbine
JP5134401B2 (ja) 複合原動装置
JPH07332109A (ja) 圧縮空気貯蔵形発電プラント
JP3551215B2 (ja) 蒸気注入ガスタービンとその制御方法
JPH06323162A (ja) 蒸気冷却ガスタービン発電プラント
JP2544453B2 (ja) タ―ビンプラント
EP3170995A1 (en) Combined cycle power plant and related method of operation
JPH0693810A (ja) 複合発電システム
JP2002174128A (ja) ガスタービン空気圧縮機の氷結防止装置および氷結防止方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3526433

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110227

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140227

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140227

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term