JP4241075B2 - 金型及び金型の冷却方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型及び金型の冷却方法に関し、特に、鋳造製品の薄肉部を成形する狭小部と厚肉部を成形する広大部とを備えるキャビティの形成された金型及び金型の冷却方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、金型のキャビティ内に充填された溶湯を冷却するために、金型に冷却穴が形成されている。冷却穴は、金型のキャビティ近傍の位置に、金型の外面から内方へ向けて形成され、略円柱形状をなす。冷却穴内には冷却パイプが配置される。これらにより、冷却パイプを介して冷却穴内に冷却水が供給されて金型の冷却を行う冷却構造が構成される。
【0003】
図3に示されるように、金型110に形成された冷却穴112a内に配置される従来の冷却パイプ120は、外パイプ121の中に内パイプ122が同芯状に配設されて構成されており、外パイプ121と内パイプ122との間の空間が外側流路120aとされ、内パイプ122内部の空間が内側流路120bとされる。
【0004】
冷却パイプ120は、金型110に形成された冷却穴112aの内端部112bに内パイプ122の一端122Aが位置するように配置され、内パイプ122の他端122Bから内側流路120b内に冷却水が供給される。冷却水は、内パイプ122の一端122Aへ至り冷却穴112a内に流入し、冷却穴112aから外側流路120aへと流れ、外パイプ121の他端121Bから排出される。従って内側流路120b、外側流路120aは、それぞれ冷却水の往路、復路をなす。このような冷却パイプに関する一般的技術水準を示す先行技術文献としては、例えば、特許第3186030号公報が挙げられる。
【0005】
金型内に形成されているキャビティは、鋳造製品の薄肉部を成形する狭小部と厚肉部を成形する広大部とを備えている場合がある。厚肉部及び薄肉部については、例えば、鋳造製品がシリンダブロックであるとすると、シリンダブロックのスカート部が薄肉部に相当し、スカート部以外の部分が厚肉部に相当する。
【0006】
このように、キャビティが厚肉部と薄肉部とを備える場合には、金型の冷却方法によって冷却しようとする対象は、鋳造製品の厚肉部相当部分、即ち、図3に示されるキャビティ110aの広大部110c内に充填された溶湯の部分である。厚肉部相当部分を冷却することにより、厚肉部相当部分の凝固速度を早め、薄肉部相当部分の凝固完了時間と厚肉部相当部分の凝固完了時間とをほぼ同一にでき、又は厚肉部相当部分の凝固完了時間の方を短くでき、厚肉部における引け巣の発生を防止することができるからである。従って、図3に示されるように、冷却穴112aの内端部112bは広大部110cの近傍に位置するように形成され、広大部110c内の溶湯を冷却できるように構成されている。ここで、広大部110cは狭小部110bに連通しており、狭小部110bは、ゲート110dを介して湯道110eに連通しており、湯道110eから流入した溶湯は、図3の矢印で示される方向へ流れて、キャビティ110a内に充填される。
【0007】
【特許文献1】
特許第3186030号公報(図1、図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
金型によっては、図3に示されるように、キャビティ110aの広大部110cが狭小部110bよりも金型110内方に位置している場合がある。冷却穴112aは、金型110の外面から内方へ向けて形成されているため、このような場合には、広大部110cの近傍に冷却穴112aの内端部112bが位置するだけでなく、狭小部110bの近傍にも冷却穴112aの一部が位置することになる。
【0009】
このような位置関係では、冷却を必要としない薄肉部相当部も冷却水によって冷却されてしまい、厚肉部相当部より先に薄肉部相当部が凝固し、厚肉部に引け巣が発生してしまうという問題が生じていた。
【0010】
そこで、本発明は、キャビティの狭小部内よりも金型内方に位置している広大部内の溶湯を積極的に冷却し、狭小部内の溶湯の冷却を極力抑える金型及び金型の冷却方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、外パイプ部21、31、32の中に内パイプ部22が同芯状に配設されて該外パイプ部21、31、32と該内パイプ部22との間の空間が外側流路20aとされ、該内パイプ部22内部の空間が内側流路20bとされ、該内側流路20b又は該外側流路20aが冷却水の往路又は復路をなす冷却パイプ20と、該冷却パイプ20が配置される冷却穴12a、42aと、キャビティ10aとを有し、該冷却穴12a、42aには該冷却穴12a、42aの内端部12bに該内パイプ部22の一端22Aが位置するように配置され、該キャビティ10aは、該キャビティ10a内で鋳造される製品の薄肉部を成形する狭小部10bと厚肉部を成形する広大部10cとを備え、該広大部10cは該狭小部10bより内方に位置し、該冷却穴12a、42aの該内端部12bは該広大部10cの近傍に位置し、該冷却穴12a、42aの外端12c、42c寄りの部分の一部は該狭小部10bの近傍に位置する金型10において、該冷却穴12a、42aの該内端部12bは該外パイプ部21、31、32の一端21A、32Bの外径と略同一の内径を有する小径部12dを備え、該外パイプ部21、31、32の該一端21A、32Bは該小径部12dまで延出して該小径部12d内面に螺合することにより固定され、該冷却穴12a、42aの該外端12c、42c寄りの部分は該外パイプ部21、31、32の外径よりも大きい大径部12e、42eをなし、該外パイプ部21、31、32の外周面と該大径部12e、42e内面との間に空間が形成され、該大径部12e、42eと該小径部12dとは該狭小部10bと該広大部10cとの境界近傍位置10fにおいて接続されている金型10を提供している。大径部とは、小径部よりも冷却穴が太くなっている部分のことであり、冷却穴の延出する方向に垂直の面で切った断面が、円形状ではないものも含む。
【0012】
ここで、該外パイプ部は、中空円筒形状の補助外パイプ31と略中空円筒形状をしたアダプタ32とを備え、該アダプタ32は、該狭小部10bに沿って該内パイプ部22を覆うようにして該内パイプ部22の外側に同芯状に配設され、該補助外パイプ31は該冷却穴42aの外端部42cに配置され、該アダプタ32の一端32Aは該補助外パイプ31の一端31Aに液密に接続され、該アダプタ32の他端32Bは該外パイプ部の該一端をなして該小径部12dまで延出していることが好ましい。
【0013】
また、本発明は、上記金型10を用いて金型の冷却を行う金型の冷却方法を提供している。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態による金型及び金型の冷却方法について説明する。図1に示されるように、金型の冷却構造1は金型10と冷却パイプ20を備える冷却装置とを備えている。金型10は可動型11と固定型12とを備えており、可動型11は横中子11Aを備える。鋳造時に可動型11と固定型12とが図示せぬ鋳造機にセットされ型が閉じられたときに、可動型11の横中子11Aと固定型12とによってキャビティ10aが画成される。キャビティ10aは、鋳造製品の薄肉部を成形する狭小部10bと厚肉部を成形する広大部10cとを備えており、狭小部10bはゲート10dを介して湯道10eに連通する。従って、湯道10eから流入した溶湯は、図1の矢印で示される方向へ流れて、キャビティ10a内に充填される。広大部10cは狭小部10bよりも金型10内方に位置している。
【0015】
固定型12には、冷却パイプ20が挿入される冷却穴12aが形成されている。冷却穴12aは略円柱形状をなし、軸芯に垂直な面で切った断面がいずれの位置においても円形をなし、金型10の外面から内方へ向けて形成されている。冷却穴12aの内端部12bは広大部10cの近傍に位置し、冷却穴12aの外端12c寄りの部分の一部は狭小部10bの近傍に位置する。冷却穴12aの径は、金型10の外面から内方へ向けて所定位置に至るまで一定の径を有する大径部12eになっており、これよりも先の部分、即ち、冷却穴12aの内端部12bは、大径部12eよりも径の小さい小径部12dになっている。当該所定位置とは狭小部10bと広大部10cとの境界近傍位置10fに近い冷却穴12aの位置である。
【0016】
換言すれば、大径部12eは、狭小部10bの近傍の位置に狭小部10bに沿って形成されており、小径部12dは、広大部10c近傍の位置に形成されている。小径部12d、大径部12eを備える冷却穴12aは、ドリル加工や放電加工により形成される。大径部12eと接続されている小径部12dの内面には、雌ネジ12Aが螺刻されている。
【0017】
大径部12eの径の大きさは、後述する冷却パイプ20の外パイプ21の外径よりも大きく、小径部12dの径の大きさは、外パイプ21部の外径と略同一である。従って、狭小部10b近傍の冷却穴12aの位置においては、後述する外パイプ21の外周面と大径部12e内面との間に空間12fが形成される。
【0018】
冷却穴12aに挿入される冷却パイプ20は、図1に示されるように、外パイプ21の中に内パイプ22が同芯状に配設されて構成されており、外パイプ21と内パイプ22との間の空間が外側流路20aとされ、内パイプ22内部の空間が内側流路20bとされる。冷却パイプ20は、冷却穴12aの内端部12bをなす小径部12dに内パイプ22の一端22Aが位置するように配置され、内パイプ22の一端22Aは小径部12d内において開口する。また、外パイプ21の一端21A近傍の外周面には雄ネジ21Cが螺刻されており、外パイプ21の一端21Aは小径部12dまで延出し、雄ネジ21Cと雌ネジ12Aとが螺合して小径部12d内面に固定される。外パイプ21の一端21Aは小径部12d内において開口する。ここで、外パイプ21は外パイプ部に相当し、内パイプ22は内パイプ部に相当する。
【0019】
内パイプ22、外パイプ21の他端22B、21Bは金型10の外側に延出し、それぞれ入水室23、出水室24に接続されている。入水室23、出水室24は、それぞれホース25、26が接続されており、入水室23に接続されたホース25は、図示せぬ冷却水供給装置に連通し、出水室24に接続されたホース26は、図示せぬ排水槽等に連通する。
【0020】
金型の冷却方法では、図示せぬ冷却水供給装置から入水室23を介して内パイプ22の他端22Bから内側流路20b内に冷却水を供給する。冷却水は内パイプ22の一端22Aへ至り小径部12d内に流入し、小径部12dから外側流路20aへと流れ、外パイプ21の他端21Bから出水室24を介して排出される。このように冷却水を流すことによって、金型の冷却方法が行われる。内側流路20b、外側流路20aは、それぞれ冷却水の往路、復路をなす。
【0021】
大径部12eが狭小部10bの近傍の位置に狭小部10bに沿って形成され、狭小部10b近傍の位置の冷却穴12a内には外パイプ21が設けられ、且つ、外パイプ21の外周面と大径部12e内面との間に空間12fが形成されるため、冷却水が直接冷却穴12aの内面に接触せず、且つ、冷却水によって冷却された外パイプ21が大径部12e内面に接触しないようにすることかできる。このため、鋳造製品の薄肉部を成形する狭小部10b内の金属溶湯の冷却を極力抑えることができる。一方、小径部12dは、広大部10c近傍の位置に形成され、冷却水が小径部12d内面に直接接触しているため、鋳造製品の厚肉部を成形する広大部10c内の金属溶湯を積極的に冷却することができる。
【0022】
次に、本発明の第2の実施の形態による金型及び金型の冷却方法について説明する。図2に示されるように、第2の実施の形態による金型は、外パイプ部30が補助外パイプ31とアダプタ32とによって構成されている点で、第1の実施の形態による金型10とは異なる。また、冷却穴42aの大径部42eの形状も若干異なる。これら以外については、第1の実施の形態による金型10と同一であり、説明を省略する。同一の部材については同一の符号を用いて説明する。
【0023】
冷却穴42aの大径部42eの一部であって冷却穴42aの外端42c近傍の位置は、小径部12dに接続されている大径部42eの位置よりも径の大きい拡径部42gとなっている。補助外パイプ31は中空円筒形状をなし、内パイプ22を覆うようにして内パイプ22の外側に同芯状に配設されている。補助外パイプ31は、一端31Aが冷却穴42aの拡径部42g内に位置し他端31Bが金型10の外側に位置して、冷却穴42aの外端42cの位置に配置されている。補助外パイプ31の外径、内径は、第1の実施の形態による外パイプ21の外径、内径とそれぞれ同一であり、軸方向の長さは、第1の実施の形態による外パイプ21よりもはるかに短い。
【0024】
補助外パイプ31の一端31A部分には、アダプタ32の一端部32Aが接続されている。アダプタ32は略中空円筒形状をなしており、一端部32Aが大径部をなし、一端部32A以外の他端32B寄りの部分は小径部をなす。大径部をなす一端部32Aの内径は補助外パイプ31の外径よりもわずかに大きく、一端部32Aの外径は、冷却穴42aの拡径部42gの径よりも小さい。
【0025】
アダプタ32の一端部32Aに対向する補助外パイプ31の位置には、その周方向に沿って2本の溝が形成されている。これらの溝に、図2に示されるようにOリング33がそれぞれ係合することによって、アダプタ32と補助外パイプ31とは、互いに固定されて接続される。このため、アダプタ32と内パイプ22との間の空間と、補助外パイプ31と内パイプ22との間の空間とが連通して外側流路40aをなし、アダプタ32と補助外パイプ31とは液密に接続されている。ここで、アダプタ32の他端32Bは外パイプ部30の一端に相当する。
【0026】
小径部をなすアダプタ32の他端32B寄りの部分の外径、内径は、第1の実施の形態による外パイプ21の外径、内径と等しい。アダプタ32の小径部は、キャビティ10aの狭小部10bに沿って内パイプ22を覆うようにして内パイプ22の外側に同芯状に配設されており、その他端32Bは冷却穴42aの小径部12d内に位置する。アダプタ32の他端32B近傍の部分の外周面には雄ネジ32Cが螺刻されており、この雄ネジ32Cが、大径部42eと接続されている小径部12dの部分に螺刻された雌ネジ12Aと螺合することにより、アダプタ32は小径部12d内面に固定されている。従って、アダプタ32の他端32Bは小径部12d内に開口する。
【0027】
金型の冷却方法では、第1の実施の形態による金型の冷却方法と同様に、図示せぬ冷却水供給装置から入水室23を介して内パイプ22の他端22Bから内側流路20b内に冷却水を供給する。冷却水は内パイプ22の一端22Aへ至り小径部12d内に流入し、小径部12dから外側流路40aへと流れ、補助外パイプ31の他端31Bから出水室24を介して排出される。このように冷却水を流すことによって、金型の冷却方法が行われる。内側流路20b、外側流路40aは、それぞれ冷却水の往路、復路をなす。
【0028】
アダプタ32を補助外パイプ31に接続するようにしたため、第1の実施の形態による金型の冷却構造1の外パイプ21のように補助外パイプ31を長くする必要はなく、従来の金型の冷却構造の外パイプを補助外パイプとして用いることができる。
【0029】
本発明による金型、金型の冷却方法は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態による金型の冷却方法では、内側流路20b、外側流路20a、40aは、それぞれ冷却水の往路、復路をなしていたが、金型内において冷却穴が、鉛直上方上向きに形成されるような場合には、外側流路20a、40aが往路をなし、内側流路20bが復路をなすようにして、金型の冷却方法が行われてもよい。
【0030】
この場合には、例えば内パイプ22、外パイプ21の他端22B、21Bに接続されている室がそれぞれ出水室、入水室をなす。出水室、入水室に接続されたホース25、26は、図示せぬ排水槽、図示せぬ冷却水供給装置にそれぞれ連通するように接続される。金型の冷却方法では、図示せぬ冷却水供給装置から入水室を介して、外パイプ21の他端21Bから、又は補助外パイプ31の他端31Bから外側流路20a、40a内に冷却水を供給する。冷却水は外パイプ21の一端21Aへ至り小径部12d内に流入し、小径部12dから内側流路20bへと流れ、内パイプ22の他端22Bから出水室を介して排出される。このようにすることによって、小径部12dの内面に均一に冷却水を接触させることができ、金型10を安定して冷却させることができ、キャビティ10aで成形される製品の品質を安定させることができる。
【0031】
また、冷却穴12a、42aは、半径方向で切った断面が小径部12d、大径部12e、42eのいずれの位置においても円形をなす略円柱形状であったが、大径部12e、42eは断面が円形でなくてもよい。即ち、キャビティ10aの狭小部10bに近い大径部の内面と外パイプ部の外周面との間に空間が形成されるような形状であればよい。
【0032】
また、キャビティ10aの狭小部10bよりも金型10の外方の位置に、更に広大部が形成されている場合には、当該広大部を積極的に冷却するために、当該広大部近傍の冷却穴の位置を小径部としてもよい。この場合には、冷却穴を加工することによりこのような形状としてもよいが、当該広大部近傍の冷却穴内面に、熱伝導性リング状部材を装着することにより小径部としてもよい。
【0033】
より具体的には、熱伝導性リング状部材の外径は、当該広大部近傍の冷却穴の径と同一であり、内径は外パイプの外径と同一であり、熱伝導性リング状部材の外周面は螺刻され、また、当該広大部近傍の冷却穴内面も螺刻ざれており、これらが互いに螺合することによって、熱伝導性リング状部材が冷却穴内面の当該広大部近傍の位置に固定される。
【0034】
また、入水室23、出水室24には、ホース25、26がそれぞれ接続されていたが、ホース25、26に代えてチューブや銅パイプを用いてもよい。
【0035】
また、可動型に冷却穴を形成し、冷却穴内に冷却パイプを配置するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
請求項1記載の金型によれば、外パイプ部の一端は小径部まで延出して小径部内面に固定されているため、冷却穴の大径部内に外パイプ部を設けた構成とすることができ、冷却水が直接冷却穴の内面に接触しないようにすることができる。このため、鋳造される製品の薄肉部となる狭小部内の金属溶湯の冷却を抑えることができる。更に、冷却穴の外端寄りの部分は外パイプ部の他端寄りの部分の外径よりも大きい大径部をなし、外端寄りの部分の外周面と大径部内面との間に空間が形成されているため、冷却水によって冷却された外パイプに大径部内面が接触せず、鋳造される製品の薄肉部となる狭小部内の金属溶湯の冷却を極力抑えることができる。
【0037】
一方、冷却穴の内端部は外パイプ部の一端の外径と略同一の内径を有する小径部を備え、外パイプ部の一端は小径部まで延出して小径部内面に固定されているため、鋳造される製品の厚肉部となる広大部内の金属溶湯を積極的に冷却することができる。このため、キャビティにて形成される製品の厚肉部に、引け巣が発生することを防止することができる。
【0038】
請求項2記載の金型によれば、外パイプ部は、中空円筒形状の補助外パイプと略中空円筒形状をしたアダプタとを備える構成としたため、長い外パイプを用いずに、従来の同様の短い外パイプを補助外パイプとして用いることができる。
【0039】
請求項3記載の金型の冷却方法によれば、鋳造される製品の厚肉部となる広大部の金属溶湯を積極的に冷却し、鋳造される製品の薄肉部となる狭小部の金属溶湯の冷却を極力抑えることができるので、キャビティにて形成される製品の厚肉部に引け巣が発生することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による金型を示す断面図。
【図2】 本発明の第2の実施の形態による金型を示す断面図。
【図3】 従来の金型を示す断面図。
【符号の説明】
1 金型の冷却構造
10 金型
10a キャビティ
10b 狭小部
10c 広大部
10f 境界近傍位置
12a、42a 冷却穴
12b 内端部
12c、42c 外端
12d 小径部
20冷却パイプ
20a 外側流路
20b 内側流路
21 外パイプ
21A、22A 一端
21B 他端
22 内パイプ
31 補助外パイプ
32 アダプタ
32A 一端
32B 他端

Claims (3)

  1. 外パイプ部の中に内パイプ部が同芯状に配設されて該外パイプ部と該内パイプ部との間の空間が外側流路とされ、該内パイプ部内部の空間が内側流路とされ、該内側流路又は該外側流路が冷却水の往路又は復路をなす冷却パイプと、
    該冷却パイプが配置される冷却穴と、
    キャビティとを有し
    該冷却穴には該冷却穴の内端部に該内パイプ部の一端が位置するように配置され、
    該キャビティは、該キャビティ内で鋳造される製品の薄肉部を成形する狭小部と厚肉部を成形する広大部とを備え、該広大部は該狭小部より内方に位置し、
    該冷却穴の該内端部は該広大部の近傍に位置し、該冷却穴の外端寄りの部分の一部は該狭小部の近傍に位置する金型において、
    該冷却穴の該内端部は該外パイプ部の一端の外径と略同一の内径を有する小径部を備え、該外パイプ部の該一端は該小径部まで延出して該小径部内面に螺合することにより固定され、該冷却穴の該外端寄りの部分は該外パイプ部の外径よりも大きい大径部をなし、該外パイプ部の外周面と該大径部内面との間に空間が形成され、該大径部と該小径部とは該狭小部と該広大部との境界近傍位置において接続されていることを特徴とする金型
  2. 該外パイプ部は、中空円筒形状の補助外パイプと略中空円筒形状をしたアダプタとを備え、該アダプタは、該狭小部に沿って該内パイプ部を覆うようにして該内パイプ部の外側に同芯状に配設され、該補助外パイプは該冷却穴の外端部に配置され、該アダプタの一端は該補助外パイプの一端に液密に接続され、該アダプタの他端は該外パイプ部の該一端をなして該小径部まで延出していることを特徴とする請求項1記載の金型
  3. 請求項1又は請求項2記載の金型を用いて金型の冷却を行うことを特徴とする金型の冷却方法。
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