JP4240232B2 - テストトーンの判定方法および音場補正装置 - Google Patents

テストトーンの判定方法および音場補正装置 Download PDF

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Description

この発明は、テストトーンの判定方法およびこれを用いた音場補正装置に関する。
DVDやデジタル放送などの普及により、一般の家庭にもホームシアターシステムなどのマルチチャンネルオーディオシステムが普及しつつあるが、これにともないマルチチャンネルオーディオにおける各チャンネルあるいはチャンネル間の設定、例えば音量バランスや周波数特性などの設定をユーザ自身が行う必要が増えている。
しかし、このマルチチャンネルオーディオシステムにおける設定や調整は煩雑であり、特にこの種の知識に乏しいリスナ(ユーザ)にとっては難解なことも多い。そこで、リスナによる設定や調整を簡略化あるいは省略するため、マルチチャンネルオーディオシステムの機器自身、例えばAVアンプ自身にオーディオ再生時の補正処理を行わせる方向にある。
この補正処理は「自動音場補正」などと呼ばれているが、これは、再生音場の音響的な状況を自動的に測定して解析し、その解析結果に基づいて音場の補正処理を行うものである。すなわち、一般的には、図4Aに示すように、
(A) あるチャンネルのスピーカSPから所定のテストトーンを出力する。このためのテストトーン信号としては、インパルス信号、TSP信号あるいはバースト波信号を使用する。
(B) (A)項のテストトーンをリスナの聴取位置にセットしたマイクロフォンM0により収音する。
(C) マイクロフォンM0の出力信号の立ち上がり点を解析してスピーカSPからマイクロフォンM0までの距離を求める。
(D) 他のチャンネルについても、(A)〜(C)項を実行する。
(E) (D)項の結果に基づいて各チャンネルのスピーカから聴取位置(マイクロフォンM0)までの遅延が一定になるようにオーディオ信号を処理する。
のようにして補正を行っている。
また、やはり図4Aに示すように、収音用マイクロフォンとして2つのマイクロフォンM1、M2をリスナの聴取位置にセットし、三角測量の要領でスピーカSPからマイクロフォンM1、M2までの距離や角度(方位)を求める方法も考えられている。
なお、先行技術文献として例えば以下のものがある。
特開2000−261900号公報 特願2005−141615号の明細書および図面
ところが、1つのマイクロフォンM0によりスピーカSPからマイクロフォンM0までの距離を測定する場合には、再生音場における周波数特性のばらつき、ピークやディップなどが測定結果に影響を与えることがある。
その点、2つのマイクロフォンM1、M2により距離を測定する場合には、再生音場における周波数特性のばらつき、ピークやディップなどに柔軟に対処することができ、その結果、より適切な音場補正を実現できる。したがって、2つのマイクロフォンM1、M2によりスピーカSPとの距離あるいは角度を求め、音場補正をすることが好ましい。
しかしながら、2つのマイクロフォンM1、M2を使用する場合には、図4Bのような状況のとき、測定にエラーを生じてしまう。すなわち、図4Bにおいて、マイクロフォンM1、M2は、規定の間隔を保持するため、アームなどに固定されているとする。そして、マイクロフォンM1、M2の近傍に反射物があるとともに、スピーカSPとマイクロフォンM2と結ぶ線上に障害物があるとする。なお、反射物としては家具、壁や天井などが該当し、障害物としてはリスナを含む家族の身体や家具などが該当する。
すると、スピーカSPからテストトーンの音波が出力されるとき、音波W1はマイクロフォンM1に直接届き、音波WQ1は反射物により反射してマイクロフォンM1に届く。また、音波W2は障害物により回折および減衰してマイクロフォンM2に直接的に届き、音波WQ2は反射物により反射してマイクロフォンM2に届く。つまり、音波W1、W2は直接波、音波WQ1、WQ2は間接波(反射波)であるが、このとき、直接波W2は減衰により間接波WQ2よりもレベルが小さくなっている。また、間接波WQ2は直接波W2よりも遅れている。
したがって、この場合のマイクロフォンM1、M2の出力信号SM1、SM2は、図5Aに示すような内容となる。すなわち、図5A(およびB、C)は、スピーカSPにテストトーン信号としてインパルスを供給した場合のマイクロフォンM1、M2の出力信号SM1、SM2のエンベロープ(包絡線)を模式的に示す。
そして、図4Bの再生環境であれば、図5Aに示すように、マイクロフォンM1の出力信号SM1として、まず、直接波W1を収音したパルス状の振幅P1が得られ、続いて間接波WQ1を収音したパルス状の振幅Q1が得られる。また、マイクロフォンM2からは出力信号SM2として、まず、直接波W2を収音したパルス状の振幅P2が小さいレベルで得られ、続いて間接波WQ2を収音したパルス状の振幅Q2が得られる。
図6は、マイクロフォンM1、M2の出力信号SM1、SM2を実際に観測したときの波形の主要部分を示す。この場合、横軸は、出力信号SM1、SM2を周波数48kHzでサンプリングしたときのサンプル番号であり、したがって、横軸は時間軸でもある。なお、テストトーンはインパルスであり、横軸はそのインパルスの発生時点を起点(原点)としている。
そして、この図6からも明らかなように、図4Bの環境では、出力信号SM1は、直接波W1による大きな振幅P1と、間接波WQ1によるやや小さい振幅Q1とを有する。また、出力信号SM2は、減衰した直接波W2による小さな振幅P2と、間接波WQ2による大きい振幅Q2とを有するが、振幅P2はノイズに埋もれかかっている。
そして、図5A(および図6)のような状態では、例えばレベルVTHをスレッショールドレベルとして振幅P1、P2の有無を判別すると、振幅P2に代わって振幅Q2が有効となってしまう。この結果、本来ならば、スピーカSPに供給したインパルス、振幅P1および振幅P2の各立ち上がり時点からスピーカSPとの距離や角度を求めるのであるが、図5Aの場合には、振幅Q2を振幅P2と誤判定し、振幅P2の立ち上がり時点に代わって振幅Q2の立ち上がり時点を使用してスピーカSPとの距離や角度を求めてしまい、このとき、距離や角度の算出にエラーを生じてしまう。
仮に、図4Aのように1つのマイクロフォンM0によりスピーカSPとの距離を測定する場合であれば、間接波WQ1、WQ2に対応する間接波の立ち上がり時点から距離を求めてもあまり問題はない。なぜなら、その間接波を収音したマイクロフォンM0の位置では、直接波に比べ間接波のエネルギが大きいというのが事実であり、音場補正的には、その反射した経路を含めて考えるという解釈ができるからである。
しかしながら、上記のように2つのマイクロフォンM1、M2、あるいはさらに多くのマイクロフォンを使用して距離を求める場合には、各マイクロフォンの出力信号を独立に解析している限り、上記のように、振幅Q2を振幅P2と誤判定し、その結果、振幅P1と振幅Q2とから誤った距離や角度を求めてしまう。
また、図5Aのような場合以外にも、2つのマイクロフォンM1、M2の出力信号が不整合な場合もある。例えば、一方のマイクロフォンに大きなノイズが突発的に入ったため、そのノイズ信号を直接波による振幅と誤判定することもある。
あるいは、マイクロフォンM1、M2の出力信号を解析して音場補正をするとき、その解析処理の一部を利用して距離や角度を求めると、直接波による振幅の前に、プリエコーを生じることがあり、これを直接波による振幅と誤判定することもある。すなわち、テストトーンとしてTSPを用いた場合には、解析処理の過程で逆TSP処理をしてインパルス応答を求めるが、TSPの長さに対して空間のインパルス応答が十分に収束していないときには、周波数変換(FFT/IFFT)の循環畳込み処理により、直接波による振幅の前に、偽の大きな振幅(プリエコー)を生じることがあり、これを直接波による振幅と誤判定することもある。
図5Bは、そのような場合の出力信号SM1、SM2の一例を示し、この図は、ノイズあるいはプリエコーにより、振幅P2の前に、スレッショールドレベルVTHを越える振幅R2を生じた場合である。この場合には、振幅R2を振幅P2と誤判定し、その結果、振幅P1と振幅R2とから誤った距離や角度を求めてしまう。
さらに、例えば図5Cに示すように、直接波W1、W2による振幅P1、P2を判定した場合、実際にはその判定した振幅P1、P2の時間間隔T12があまりにも離れていることもある。すなわち、
d :マイクロフォンM1、M2の間隔
Td:間隔dを音波が伝わるのに要する時間
つまり、音波から見たマイクロフォンM1、M2の時間的な間隔
とすると、振幅P1、P2の時間差T12は、スピーカSPと、マイクロフォンM1、M2とが同一直線上に位置する場合に最大であり、時間Td以上となることはないはずである。しかし、なんらかの理由、例えばシステムのエラーや極端な障害物などにより、T12>Tdの判定結果になることがある。
以上のように直接波による振幅を誤判定をした場合には、マイクロフォンM1、M2の出力信号を解析したとき、スピーカSPと、2つのマイクロフォンM1、M2とを結ぶ三角形を構成不能になり、スピーカSPからマイクロフォンM1、M2までの距離や角度を正しく求めることができなくなってしまう。
この発明は、以上のような問題点を解決し、直接波を正しく判定し、誤判定を回避できるようにするものである。
この発明においては、
所定の間隔dを有して配置された第1および第2のマイクロフォンによりスピーカから出力されるテストトーンを収音し、
上記第1および第2のマイクロフォンの出力信号に所定値以上の大きな振幅V1、V2が得られるまでの時間から、上記スピーカから上記第1および第2のマイクロフォンまでの距離L1、L2およびその距離の差L12を算出し、
この算出した距離差L12、上記間隔dとの大小関係を判別し、
この判別の結果、上記距離差L12が上記間隔dよりも小さいときは、上記大きな振幅V1、V2を上記テストトーンの直接波による振幅と判定し、
上記判別の結果、上記距離差L12が上記間隔dよりも大きいときは、上記大きな振幅V1、V2のうち、後に得られた振幅に対して、先に得られた振幅の近辺をスキャンし、
このスキャンの結果、上記先に得られた振幅の近辺に振幅が得られたときには、その得られた振幅と、上記先に得られた振幅とを上記テストトーンの直接波による振幅と判定する
ようにしたテストトーンの判定方法とするものである。
この発明によれば、スピーカとマイクロフォンとの距離や角度を測定するとき、スピーカからの直接波を正しく判定できるので、距離や角度を正しく測定することができ、この結果、音場補正を行うとき、これを適切に行うことができる。
〔1〕 この発明のアウトライン
〔1−1〕 この発明における考え方
ここで、実際のマイクロフォンM1、M2の出力信号について検討すると、
リスニングルームのような聴取環境において、スピーカSPから出力される音波がマイクロフォンM1、M2に到達するとき、マイクロフォンM1に到達する直接波と、マイクロフォンM2に到達する直接波との両方が、障害物によって大きく減衰してしまうことは少ない。すなわち、スピーカSPから出力されるテストトーンを2つのマイクロフォンM1、M2により収音した場合、両方のマイクロフォンM1、M2が間接波を誤検出することは少なく、マイクロフォンM1、M2のどちらかは直接波を正しく収音している。
ということができる。
そこで、この発明においては、このような事項に基づいて、次の〔1−2〕のような方法により上述の誤判定を回避し、直接波による振幅を正しく判定するものである。
なお、詳細は後述するが、一例として、
d=18cm、Td≒0.53ms
である。
〔1−2〕 直接波による振幅の判定方法
〔1−2−1〕 図5Aの場合
この場合には、振幅P1は所定のスレッショールドレベルVTHよりも大きく、かつ、振幅Q2よりも早く得られるので、マイクロフォンM1の出力信号SM1をスレッショールドレベルVTHでレベル判別すれば、振幅P1を見つけることができる。
しかし、直接波W2による振幅P2はスレッショールドレベルVTHよりも小さく、しかも、続いてスレッショールドレベルVTHよりも大きい振幅Q2が得られるので、単純なレベル判別では、振幅P2を見つけることはできない。
そこで、この場合には、
(1) マイクロフォンM1の出力信号SM1のうち、最初にスレッショールドレベルVTHを越える振幅(今の場合、振幅P1)を、直接波W1による振幅V1と仮判定する。
(2) マイクロフォンM2の出力信号SM2のうち、最初にスレッショールドレベルVTHを越える振幅(今の場合、振幅Q2)を、直接波W2による振幅V2と仮判定する。
(3) 振幅V1の時点と、振幅V2の時点との時間差T12をチェックする。
(4) すると、今の場合、T12>Tdであり、スピーカSPと、2つのマイクロフォンM1、M2とが3角形を構成できないので、誤判定の要因の存在を認識する。
(5) 振幅V1の時点と、振幅V2の時点とを比べる。
(6) すると、今の場合、振幅V1の時点が振幅V2の時点よりも早いので、その振幅V1を直接波W1による正しい振幅P1と仮判定を更新する。また、この振幅P1を、続く処理の基準ないし指標とする。
(7) 振幅P1の前後の期間±Tdについて、マイクロフォンM2の出力信号SM2のレベルの変化をチェックする。なお、チェック期間±Tdは、マイクロフォンM1、M2の間隔dから決定することができる。また、レベルの変化をチェックするときのスレッショールドレベルは、最初のスレッショールドレベルVTHよりも低いレベルVTLとする。
(8) すると、振幅P2が見つかるので、この振幅P2を直接波W2による振幅と正式に判定する。
(9) (6)項における仮判定「振幅P1を直接波W1による振幅」を正式に決定する。
したがって、直接波W1、W2による振幅P1、P2を正しく判定できたことになる。
〔1−2−2〕 図5Bの場合
この場合にも、上記(1)〜(7)項を同様に実行する。すなわち、
(1) マイクロフォンM1の出力信号SM1のうち、最初にスレッショールドレベルVTHを越える振幅(今の場合、振幅P1)を、直接波W1による振幅V1と仮判定する。
(2) マイクロフォンM2の出力信号SM2のうち、最初にスレッショールドレベルVTHを越える振幅(今の場合、振幅R2)を、直接波W2による振幅V2と仮判定する。
(3) 振幅V1の時点と、振幅V2の時点との時間差T12をチェックする。
(4) すると、今の場合、T12>Tdであり、スピーカSPと、2つのマイクロフォンM1、M2とが3角形を構成できないので、誤判定の要因の存在を認識する。
(5) 振幅V1の時点と、振幅V2の時点とを比べる。
(6) すると、今の場合、振幅V2の時点が振幅V1の時点よりも早いので、その振幅V2を直接波W2による正しい振幅P2(実は振幅R2)と仮判定を更新する。
(7) 振幅P2(=R2)の前後の期間±Tdについて、マイクロフォンM1の出力信号SM1のレベルの変化をチェックする。なお、このレベルの変化をチェックするときのスレッショールドレベルは、レベルVTLとする(ここまでは、図5Aの場合と同様)。
(8) すると、今の場合、大きなレベル変化は見つからないので、マイクロフォンM1の出力信号SM1については、(1)項における仮判定「振幅P1を直接波W1による振幅」を正式に決定する。
(9) 振幅P1の前後の期間±Tdについて、マイクロフォンM2の出力信号のレベルの変化をチェックする。
(10) すると、振幅P2が見つかるので、この振幅P2を直接波W2による振幅と正式に判定する。
したがって、直接波W1、W2による振幅P1、P2を正しく判定できたことになる。
〔1−2−3〕 図5Cの場合
この場合には、
(1) マイクロフォンM1の出力信号SM1のうち、最初にスレッショールドレベルVTHを越える振幅(今の場合、振幅P1)を、直接波W1による振幅V1と仮判定する。
(2) マイクロフォンM2の出力信号SM2のうち、最初にスレッショールドレベルVTHを越える振幅(今の場合、振幅P2)を、直接波W2による振幅V2と仮判定する。
(3) 振幅V1の時点と、振幅V2の時点との時間差T12をチェックする。
(4) すると、今の場合、T12>Tdであり、スピーカSPと、2つのマイクロフォンM1、M2とが3角形を構成できないので、誤判定の要因の存在を認識する。
(5) 振幅V1の時点と、振幅V2の時点とを比べる。
(6) すると、今の場合、振幅V1の時点が振幅V2の時点よりも早いので、その振幅V1を直接波W1による正しい振幅P1と仮判定を更新する。
(7) 振幅P1の前後の期間±Tdについて、マイクロフォンM2の出力信号SM2のレベルの変化をチェックする。ただし、このレベルの変化をチェックするときのスレッショールドレベルは、レベルVTLとする(ここまでは、図5Aの場合と同様)。
(8) すると、今の場合、大きなレベル変化は見つからないので、マイクロフォンM2の出力信号SM2については、(2)項における仮判定「振幅P2を直接波W2による振幅」を正式に決定する。
(9) 振幅P2の前後の期間±Tdについて、マイクロフォンM1の出力信号のレベルの変化をチェックする(ここまでは、図5Bの場合と同様)。また、このとき、スレッショールドレベルは、レベルVTLに低くする。
(10) すると、今の場合、大きなレベルが存在しないので、システムのエラーや極端な障害物などにより音場補正が不可能とみなせる。そこで、例えば、エラーを表示し、リスナに再生環境の改善を促す。
〔1−2−4〕 補足
実際には、〔1−2−1〕〜〔1−2−3〕を判別する必要があるが、これは後述するフローチャートにより説明する。また、時間と、音波の到達距離とは比例するので、時間に代えて距離とすることもできる。
〔2〕 システムの構成
図1は、この発明を適用した音場補正装置の一例を示し、この例においては、音場補正装置を既存のマルチチャンネルAV再生装置に対してアダプタ形式に構成した場合である。
〔2−1〕 再生装置の例
図1において、対象となるAV再生装置は、AV信号の信号源11、ディスプレイ12、デジタルアンプ13、スピーカ14C〜14RBから構成されている。この場合、信号源11は、DVDプレーヤや衛星放送のチューナなどである。そして、この例においては、信号源11の出力はDVI形式とされ、ビデオ信号DVがデジタル信号の状態で出力されるとともに、7チャンネル分のデジタルオーディオ信号が1つのシリアル信号DAにエンコードされた状態で出力される。
また、ディスプレイ12はその入力がDVI形式とされ、本来ならば、信号源11から出力されるデジタルビデオ信号DVをそのまま入力できるものである。さらに、デジタルアンプ13は、この例においては、マルチチャンネルのデコーダを有するとともに、いわゆるD級アンプの構成とされている。すなわち、このアンプ13も、本来ならば信号源11から出力されるデジタルオーディオ信号DAをそのまま入力できるものであり、その信号DAを各チャンネルの信号に分離するとともに、その各チャンネルの信号をD級パワー増幅して各チャンネルのアナログオーディオ信号を出力するものである。
このアンプ13から出力されたオーディオ信号が、各チャンネルのスピーカ14C〜14RBにそれぞれ供給される。なお、スピーカ14C〜14RBは、リスナの中央前方、左前方、右前方、左側方、右側方、左後方および右後方にそれぞれ配置されているものである。
〔2−2〕 音場補正装置
〔2−2−1〕 音場補正装置の構成例
において、符号20が、この発明を適用した音場補正装置を示す。この音場補正装置20は、信号源11と、ディスプレイ12およびアンプ13との間の信号ラインに接続されるものである。そして、信号源11から出力されたデジタルビデオ信号DVは、遅延回路21を通じてディスプレイ12に供給される。遅延回路21は、デジタルオーディオ信号DAが音場補正処理のために遅延するので、その遅延に見合った時間だけデジタルビデオ信号DVを遅延させて画像と再生音とを同期させる、いわゆるリップシンクを取るためのものであり、フィールドメモリなどにより構成される。
さらに、音場補正装置20においては、信号源11から出力されたデジタルオーディオ信号DAが、デコーダ回路22に供給されて各チャンネルのデジタルオーディオ信号DC〜DRBに分離され、その分離結果のオーディオ信号のうち、センタチャンネルのオーディオ信号DCが、センタチャンネルの補正回路23Cに供給される。この補正回路23Cは、イコライザ回路231およびスイッチ回路232により構成され、デコーダ回路22からのオーディオ信号DCがイコライザ回路231を通じてスイッチ回路232に供給される。
この場合、イコライザ回路231は、例えばDSPにより構成され、これに供給されたオーディオ信号DCの遅延特性、周波数特性、位相特性、レベルなどを制御することにより、信号DCに対して音場補正の処理を行うものである。また、スイッチ回路232は、通常の視聴時には図の状態に接続され、音場補正のための測定・解析時には図とは逆の状態に接続されるものである。したがって、通常の視聴時には、イコライザ回路231からの音場補正されたオーディオ信号DCがスイッチ回路232から出力される。このオーディオ信号DCはエンコーダ回路24に供給される。
さらに、デコーダ回路22により分離された残るチャンネルのオーディオ信号DL〜DRBが、補正回路23L〜23RBを通じてエンコーダ回路24に供給される。このとき、補正回路23L〜23RBは、補正回路23Cと同様に構成されているものであり、したがって、通常の視聴時には、音場補正されたオーディオ信号DL〜DRBが補正回路23L〜23RBから出力され、エンコーダ回路24に供給される。
そして、エンコーダ回路24において、これに供給された各チャンネルのオーディオ信号DC〜DRBが1つのシリアル信号DSに合成され、この信号DSがデジタルアンプ13に供給される。したがって、通常の視聴時には、信号源11から出力されたオーディオ信号DAが補正回路23C〜23RBにより音場補正されてスピーカ14C〜14RBに供給されることになる。この結果、スピーカ14C〜14RBから出力される音は、そのスピーカを配置した環境に適した状態に音場補正された再生音となる。
さらに、テストトーン信号を形成するテスト信号形成回路31が設けられる。このテスト信号形成回路31は、テストトーン信号がデジタルデータの状態で書き込まれたメモリと、その読み出し回路とから構成され、制御回路35の制御にしたがって、テストトーン信号を形成するものである。この形成されたテストトーン信号は、補正回路23C〜23RBのスイッチ回路232〜232に供給される。なお、テストトーン信号は、上記のようにインパルス、TSPあるいはバースト波などとすることができる。
また、再生音場の音響的な状況の測定時、上述のようにテストトーンを収音するため、マイクロフォンM1、M2がリスナの位置に設けられる。このマイクロフォンM1、M2は、例えば図2に示すように、所定のアーム41の両端に支持されるとともに、そのアーム41の中央がマイクロフォンスタンド42により支持されているものである。
この場合、マイクロフォンM1、M2は、周波数特性や感度などの特性が揃ったペアマイクロフォンとされ、同一水平面内に位置するようにアーム41に支持されている。また、マイクロフォンM1、M2はその振動板が水平面内となるように配置される。このように配置すると、水平面内における指向特性が無指向性となり、スピーカの配置方向によらず感度を一定にできる。
そして、マイクロフォンM1、M2の間隔dは固定とされるが、この間隔dを大きくするとスピーカとの距離を求めるときの精度が向上する。しかし、間隔dをあまり大きくすると、マイクロフォンM1、M2の設置や収納に不便になる。そこで、人間の両耳の間隔なども考慮して、この例においては、上記のようにd=18cmとされる。このd=18cmは、上記のようにTd≒0.53msに対応する。なお、このようなマイクロフォンM1、M2、アーム41およびマイクロフォンスタンド42は、ステレオ録音用の機材を流用することができる。
そして、マイクロフォンM1、M2の出力信号SM1、SM2が、マイクアンプ321、322を通じてA/Dコンバータ回路331、332に供給されてサンプリング周波数が例えば48kHzのデジタル信号SM1、SM2にA/D変換され、この信号SM1、SM2が解析判定回路34に供給される。
この解析判定回路34はメモリ341およびDSP342により構成される。そして、メモリ341には、テストトーン信号の開始と同時に、出力信号SM1、SM2が所定の期間、例えば4096サンプル期間にわたって順に蓄積される。また、DSP342が、メモリ341に蓄積された出力信号SM1、SM2を、〔1−2〕において説明した方法により解析して直接波W1、W2による振幅P1、P2を判定する。
なお、出力信号SM1、SM2のサンプリング周波数が48kHzであるとすれば、4096サンプル期間は、
4096/48000≒85.3〔ms〕
であり、音波の到達距離は、空気中での音速を340m/sとすると、
340〔m/s〕×85.3〔ms〕≒29〔m〕
となるので、AV再生を行う一般的な部屋を十分にカバーできる。
そして、解析判定回路34の解析判定結果が制御回路35に供給される。この制御回路35は、マイクロコンピュータにより構成され、テスト信号形成回路31のテストトーン信号の形成の制御、およびスイッチ回路232〜232の切り換え制御を行うとともに、解析判定回路34の解析判定結果にしたがって、補正回路23C〜23RBのイコライザ回路231〜231を設定するものである。
なお、制御回路35には、ユーザインターフェイスとして、各種の操作スイッチ36が接続されるとともに、解析判定結果などを表示する表示素子、例えばLCDパネル37が接続される。
〔2−2−2〕 音場補正装置20の解析判定時の動作
操作スイッチ36のうちの設定スイッチを操作すると、制御回路35により補正回路23C〜23RBのスイッチ回路232〜232が図とは逆の状態に接続される。また、制御回路35によりテスト信号形成回路31が制御され、補正回路23Cのスイッチ回路232にテストトーン信号が供給される。したがって、スピーカ14Cからテストトーンが出力され、このとき、他のチャンネルのスピーカは無音とされる。
そして、このとき、スピーカ14Cから出力されたテストトーンがマイクロフォンM1、M2により収音される。また、制御回路35により解析判定回路34が制御されて解析判定の処理が開始される。したがって、解析判定回路34において、〔1−2〕において説明した方法により直接波W1、W2の振幅P1、P2が正しく判定される。
そして、この判定結果からマイクロフォンM1、M2までの距離が算出され、この算出された距離の情報が制御回路35に供給され、制御回路35によりその距離や角度の情報にしたがってイコライザ回路231の音場補正が設定され、その後、スイッチ回路232が図の状態に接続されて信号DCのチャンネルについての音場補正を終了する。また、以後、他のチャンネルについても同様に音場補正の設定が実行される。
なお、ここで行われる音場補正は、タイムアライメント(時間遅延補正)と呼ばれ、各スピーカからの音波がマイクロフォン位置で同一のタイミングに到達するように補正する補正処理、各スピーカからの音波の周波数バランスを補正するイコライザ処理、音量バランスを補正する処理などとすることができる。
したがって、通常の視聴時には、信号源11から出力されたオーディオ信号DAが補正回路23C〜23RBにより音場補正されてスピーカ14C〜14RBに供給されることになるので、スピーカ14C〜14RBから出力される音は、そのスピーカを配置した環境に適した状態に音場補正された再生音となる。
〔2−3〕 判定ルーチン
図3において、符号100は、〔1−2〕により説明した判定方法を実現するルーチンの一例を示す。このルーチン100は、解析判定回路34において、DSP342により各チャンネルごとに実行されるものである。なお、
L1:スピーカSPからマイクロフォンM1までの距離
L2:スピーカSPからマイクロフォンM2までの距離
とする。
制御回路35により解析判定処理の開始が指示されると、DSP342の処理がルーチン100のステップ101からスタートし、次にステップ102において、A/Dコンバータ回路331、332の出力信号SM1、SM2が、例えば4096サンプル期間に渡ってメモリ341に順に取り込まれる。
続いて、ステップ103において、図5に示すように、メモリ341の信号SM1、SM2のうち、最初にスレッショールドレベルVTH以上となる振幅V1、V2を解析することにより、スピーカSPからマイクロフォンM1、M2までの距離L1、L2が算出されるとともに、それらの差L12(=|L1−L2|)が算出される。
次に、ステップ104において、ステップ103により算出された距離差L12が、正常な大きさに収まっているか否か、すなわち、マイクロフォンM1、M2の間隔dよりも小さいか否かが判別される。そして、L12≦dの場合(T12≦Tdの場合)には、V1=P1、V2=P2とみなすことができるので、処理はステップ104からステップ105に進み、このステップ105において、ステップ103により算出された距離L1、L2が制御回路35に供給され、その後、ステップ106により現在のチャンネルについての処理を終了する。
一方、ステップ104において、L12>dの場合には、処理はステップ104からステップ111に進み、このステップ111において、
VF :振幅V1、V2のうち、先に得られた振幅
VB : 〃 後に得られた振幅
SMF:出力信号SM1、SM2のうち、振幅VFを含む出力信号
SMB: 〃 振幅VBを含む出力信号
に設定される。図5Aの場合には、
VF=V1=P1、VB=V2=Q2、SMF=SM1、SMB=SM2
に設定され、図5Bの場合には、
VF=V2=R2、VB=V1=P1、SMF=SM2、SMB=SM1
に設定される。
続いて、ステップ112において、出力信号SMBのうち、振幅VFの時点±Tdの範囲がスキャンされる。このとき、スレッショールドレベルVTHは低くされる。したがって、図5Aの場合には、出力信号SM2のうち、振幅V1(=P1)の時点±Tdの範囲がスキャンされて振幅P2が検出される。また、図5Bの場合には、出力信号SM1のうち、振幅V2(=R2)の時点±Tdの範囲がスキャンされるが、振幅は何も検出されない。
そして、ステップ113において、ステップ112のスキャンにより振幅が検出されたか否かが判別され、そのような振幅が検出されたときには、処理はステップ113からステップ114に進み、検出されないときには、処理はステップ113からステップ121に進む。図5Aの場合には、振幅P2が検出されるので、処理はステップ114に進み、図5Bの場合には、振幅は何も検出されないので、処理はステップ121に進む。
そして、図5Aの場合には、ステップ114において、ステップ112のスキャンにより検出された振幅P2が振幅VB(=P2)と、ステップ111により設定された振幅VF(=P1)とから距離L1、L2が算出される。そして、次にステップ105において、ステップ114により算出された距離L1、L2が制御回路35に供給され、その後、ステップ106により現在のチャンネルについての処理を終了する。
また、図5Bの場合には、ステップ121において、出力信号SMF(=SM2)のうち、振幅VB(=V1=P1)の時点±Tdの範囲がスキャンされる。したがって、振幅P2が検出される。
そして、ステップ122において、ステップ121のスキャンにより振幅が検出されたか否かが判別され、今の場合、振幅P2が検出されるので、処理はステップ122からステップ123に進む。そして、ステップ123において、ステップ121のスキャンにより検出された振幅P2と、ステップ111により設定された振幅V1(=P1)とから距離L1、L2が算出される。そして、次にステップ105において、ステップ123により算出された距離L1、L2が制御回路35に供給され、ステップ106により現在のチャンネルについての処理を終了する。
なお、ステップ122において、ステップ121のスキャンにより振幅が何も検出されなかったと判別されたときには、処理はステップ122からステップ131に進み、このステップ131によりLCDパネル37にエラーが表示され、マイクロフォンM1、M2やスピーカSPの設置状況などに不具合のあることが通知される。
こうして、ルーチン100によれば、スピーカSPからマイクロフォンM1、M2までの距離L1、L2を、直接波W1、W2の振幅P1、P2により正しく測定することができるとともに、その測定結果が、反射物、障害物あるいはノイズやプリエコーなどの影響をほとんど受けることがない。
〔3〕 まとめ
上述のシステムによれば、スピーカSPとマイクロフォンM1、M2との距離L1、L2や角度を測定するとき、再生音場に、反射物、障害物があっても、あるいはノイズやプリエコーがあっても直接波W1、W2を正しく判定でき、その結果、距離L1、L2や角度を正しく測定することができる。したがって、音場補正を行うとき、これを適切に行うことができる。
〔4〕 その他
上述においては、2つのマイクロフォンM1、M2を同一水平面内に配置した場合であるが、第3のマイクロフォンを、マイクロフォンM1あるいはM2と同一垂直面内に配置して同様に距離を測定することもできる。また、補正回路23C〜23RBのイコライザ回路231〜231のDSPは、1つとすることもできる。
〔略語の一覧〕
A/D :Analog to Digital
AV :Audio and Visual
DSP :Digital Signal Processor
DVI :Digital Visual Interface
FFT :Fast Fourier Transform
IFFT:Inverse Fast Fourier Transform
LCD :Liquid Crystal Display
TSP :Time Stretched Pulse
この発明の一形態を示す系統図である。 マイクロフォンの設定例を示す斜視図である。 この発明による処理ルーチンの一形態を示すフローチャートである。 この発明を説明するための平面図である。 この発明を説明するための略線的な波形図である。 収音信号の測定例を示す波形図である。
符号の説明
11…信号源、12…ディスプレイ、14C〜14RB…スピーカ、20…音場補正装置、22…デコーダ回路、23C〜23RB…補正回路、24…エンコーダ回路、31…テスト信号形成回路、34…解析判定回路、35…制御回路、37…表示手段、231…イコライザ回路、M1およびM2…マイクロフォン、P1およびP2…直接波による振幅、Q1およびQ2…間接波による振幅、SP…スピーカ、W1およびW2…直接波、WQ1およびWQ2…間接波

Claims (8)

  1. 所定の間隔dを有して配置された第1および第2のマイクロフォンによりスピーカから出力されるテストトーンを収音し、
    上記第1および第2のマイクロフォンの出力信号に所定値以上の大きな振幅V1、V2が得られるまでの時間から、上記スピーカから上記第1および第2のマイクロフォンまでの距離L1、L2およびその距離の差L12を算出し、
    この算出した距離差L12、上記間隔dとの大小関係を判別し、
    この判別の結果、上記距離差L12が上記間隔dよりも小さいときは、上記大きな振幅V1、V2を上記テストトーンの直接波による振幅と判定し、
    上記判別の結果、上記距離差L12が上記間隔dよりも大きいときは、上記大きな振幅V1、V2のうち、後に得られた振幅に対して、先に得られた振幅の近辺をスキャンし、
    このスキャンの結果、上記先に得られた振幅の近辺に振幅が得られたときには、その得られた振幅と、上記先に得られた振幅とを上記テストトーンの直接波による振幅と判定する
    ようにしたテストトーンの判定方法。
  2. 請求項1に記載のテストトーンの判定方法において、
    上記スキャンの結果、上記先に得られた振幅の近辺に振幅が得られないときには、
    上記大きな振幅V1、V2のうち、先に得られた振幅に対して、後に得られた振幅の近辺をスキャンし、
    このスキャンの結果、上記後に得られた振幅の近辺に振幅が得られたときには、その得られた振幅と、上記後に得られた振幅とを上記テストトーンの直接波による振幅と判定する
    ようにしたテストトーンの判定方法。
  3. 請求項1に記載のテストトーンの判定方法において、
    上記テストトーンとして上記スピーカから出力されるテストトーン信号がインパルス信号、TSP信号あるいはバースト波信号である
    ようにしたテストトーンの判定方法。
  4. 所定の間隔dを有して配置された第1および第2のマイクロフォンによりスピーカから出力されるテストトーンを収音し、
    上記第1および第2のマイクロフォンの出力信号に所定値以上の大きな振幅V1、V2が得られるまでの時間およびその時間差T12を算出し、
    この算出した時間差T12が、上記間隔dに対応する時間よりも小さいかどうかを判別し、
    この判別の結果、上記時間差T12が上記間隔dに対応する時間よりも小さいときは、上記大きな振幅V1、V2を上記テストトーンの直接波による振幅と判定し、
    上記判別の結果、上記時間差T12が上記間隔dに対応する時間よりも大きいときは、上記大きな振幅V1、V2のうち、後に得られた振幅に対して、先に得られた振幅の近辺をスキャンし、
    このスキャンの結果、上記に得られた振幅の近辺に振幅が得られたときには、その得られた振幅と、上記に得られた振幅とを上記テストトーンの直接波による振幅と判定する
    ようにしたテストトーンの判定方法。
  5. 請求項4に記載のテストトーンの判定方法において、
    上記スキャンの結果、上記先に得られた振幅の近辺に振幅が得られないときには、
    上記大きな振幅V1、V2のうち、先に得られた振幅に対して、後に得られた振幅の近辺をスキャンし、
    このスキャンの結果、上記後に得られた振幅の近辺に振幅が得られたときには、その得られた振幅と、上記後に得られた振幅とを上記テストトーンの直接波による振幅と判定する
    ようにしたテストトーンの判定方法。
  6. 請求項4に記載のテストトーンの判定方法において、
    上記テストトーンとして上記スピーカから出力されるテストトーン信号がインパルス信号、TSP信号あるいはバースト波信号である
    ようにしたテストトーンの判定方法。
  7. 音場特性測定用のテストトーン信号を生成する信号形成回路と、
    入力オーディオ信号および上記信号形成回路からのテストトーン信号のいずれか一方の信号を選択してスピーカに出力する出力回路と、
    上記スピーカから出力されるテストトーンを、所定の間隔dを有して配置された第1および第2のマイクロフォンにより収音し、この第1および第2のマイクロフォンの出力信号を解析して上記スピーカから上記第1および第2のマイクロフォンまでの距離を算出する解析判定回路と、
    この解析判定回路により算出された距離に基づいて、上記入力オーディオ信号に少なくとも遅延処理を行う音場補正回路と
    を有し、
    上記解析判定回路における解析が、
    上記第1および第2のマイクロフォンの出力信号に所定値以上の大きな振幅V1、V2が得られるまでの時間から、上記スピーカから上記第1および第2のマイクロフォンまでの距離L1、L2およびその距離の差L12を算出し、
    この算出した距離差L12と、上記間隔dとの大小関係を判別し、
    この判別の結果、上記距離差L12が上記間隔dよりも小さいときは、上記大きな振幅V1、V2を上記テストトーンの直接波による振幅と判定し、
    上記判別の結果、上記距離差L12が上記間隔dよりも大きいときは、上記大きな振幅V1、V2のうち、後に得られた振幅に対して、先に得られた振幅の近辺をスキャンし、
    このスキャンの結果、上記先に得られた振幅の近辺に振幅が得られたときには、その得られた振幅と、上記先に得られた振幅とを上記テスト信号の直接波による振幅と判定する
    処理であるようにした音場補正装置。
  8. 音場特性測定用のテストトーン信号を生成する信号形成回路と、
    入力オーディオ信号および上記信号形成回路からのテストトーン信号のいずれか一方の信号を選択してスピーカに出力する出力回路と、
    上記スピーカから出力されるテストトーンを、所定の間隔dを有して配置された第1および第2のマイクロフォンにより収音し、この第1および第2のマイクロフォンの出力信号を解析して上記スピーカから上記第1および第2のマイクロフォンまでの時間差を算出する解析判定回路と、
    この解析判定回路により算出された時間差に基づいて、上記入力オーディオ信号に少なくとも遅延処理を行う音場補正回路と
    を有し、
    上記解析判定回路における解析が、
    上記第1および第2のマイクロフォンの出力信号に所定値以上の大きな振幅V1、V2が得られるまでの時間およびその時間差T12を算出し、
    この算出した時間差T12と、上記間隔dに対応する時間との大小関係を判別し、
    この判別の結果、上記時間差T12が上記間隔dに対応する時間よりも小さいときは、上記大きな振幅V1、V2を上記テストトーンの直接波による振幅と判定し、
    上記判別の結果、上記時間差T12が上記間隔dに対応する時間よりも大きいときは、上記大きな振幅V1、V2のうち、後に得られた振幅に対して、先に得られた振幅の近辺をスキャンし、
    このスキャンの結果、上記先に得られた振幅の近辺に振幅が得られたときには、その得られた振幅と、上記先に得られた振幅とを上記テスト信号の直接波による振幅と判定する
    処理であるようにした音場補正装置。
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