録音された音楽、オーディオサウンドやムービーサウンドトラックが平均的消費者によって、家庭その他の環境でプレーバック用に急速に利用できるようになってきている。レストランやホテルスーツのような商業企業が自分達の顧客に音楽も提供している。このようなシステム中のスピーカーは大抵、中央アンプ源から出力される増幅されたアナログ音声信号に物理的に接続して、これを受信する。幾つかのアプリケーションでは、マルチチャネルプレーバックが望まれ、そのゴールは方向性サウンドキューを使って、サラウンドサウンドを生成させて、これを体験させることである。この効果を達成するため、異なったスピーカーが異なった音声信号を受信する場合がある。予め録音したこのようなマルチチャンネルサウンドのプレーバックは、前もって定めた聞き手の位置でリスナーがこのようなマルチチャンネルエンコーデングのフル効果が経験されるように、予め定めた場所にスピーカーを配置することによって完全に実感される。更に、方向性サウンドキューがはっきり識別できるように、スピーカーから出る音を予め定めたリスニングポジションに向けることが必要である。スピーカーは一般にその前部から音が出るように設計されている。従って、適切な方向性サウンドキューは、サウンドが予め決めたリスニングポジションに向けられるようにスピーカーを適切に配置することよって達成される。システムの全体的設定はそれ故に、中央アンプから各スピーカーまでの間に独立した配線を施し、これらのスピーカーの各々を慎重に配置して、快適なサラウンドサウンドが経験されるようにする必要がある。
例えば、Dolby5.1サウンドあるいはDTS5.1サウンドが得られるようにエンコードされた映画を典型的なリビングルームで適切にプレーバック(図1(先行技術)参照)するには、リスナーのポジションに対するフロントスピーカー、センタースピーカーおよび右スピーカー(102、104、106)並びにリスナーポジションの左と右に位置するサラウンド左スピーカーおよびサラウンド右スピーカー(110、112)を予め定めたポジション(各々を以後チャンネルまたは理想のチャンネルと呼ぶ)にそれぞれ配置することが要求されるだろう。
受信アンプ114のような中央音源よって駆動されるチャンネルに対して、スピーカーをプロに徹した審美的な配置にするには、スピーカーケーブルを中央アンプソーズから各スピーカーに配線して、壁あるいは天井の内側のスペースに入れる必要があるかもしれない。スピーカーは、リスニングポジションとの間の配置角度と方位からなる重要な側面を考慮して慎重に位置決めする必要がある。このようにエンコードするためのサブ・ウーファーの配置にも、それほど重大でないが、スピーカーケーブルおよび/または電源ケーブルの配線が必要となる。近接する屋根裏あるいは地下室へのアクセス手段が用意されていないか、中空構造の壁がない幾つかの消費者家屋の場合、当該配線が困難あるいは高価なものになる恐れがある。消費者によっては、このような設置を審美的に達成することは不可能かもしれない。予め増幅したオーディオ信号を無線で受け取ることができるスピーカーの場合でも、殆どのスピーカーには、大抵120Vと230Vの間に収まる電圧を使用する電源への適切なアクセス手段が必要となるので、類似の挑戦がなされなければならない。
サウンドのシングルトラックだけがすべてのスピーカーを通して再生されるレストランのような異なったシナリオの場合、配線は扱い難く、厄介である。更に、各スピーカーは増幅された同じアナログオーディオ信号を受け取るので、各スピーカーの音量を独立して制御するこができない。従って、同じ音量レベルのサウンドがすべての顧客に付与される。
不都合あるいは高価な解体および消費者家屋の補修の必要性がなく、ポピュラーなエンコーディングフォーマットの適切な音声放送を可能にするため、適切なシグナリングとパワーに対して、容易な設置方法が規定され且つ、各スピーカーの独立制御が可能なオーディオシステムに対するニーズは未だに満たされていない。
図2はスピーカーと照明装置のアセンブリーの1つの具体化を例示したものである。運転中に発生した廃熱になるべく熱伝導の機会を提供するボデーハウジング208の中に位置させるため、フレームはなるべくスピーカー取り付け用ブラケット202を使って、スピーカー204とプリント基板(PCB)206を受け取る。1つの具体化では、レシーバー400(以下参照)は、スピーカー204を駆動するためのデジタル信号プロセッサおよび(図中には見えない)アンプのようなスピーカーエレクトニックスを含めて、PCB206の上に置かれる。廃熱が熱伝導によってスピーカーエレクトニックスから他に移動するのを容易にするため、ボデーハウジング208はなるべくアルミのような金属を使って形成される。信号に関して、1個のアンテナより高い信号多様性が得られるように、2個のRFアンテナがスピーカー取り付けブラケット202の反対側のPCB208に接続される。サウンドデフューザー215を形成する上部クラムシェルと下部クラムシェル(212、214)は、取り付けブラケットアセンブリー216を通して、スピーカーブラケット202に結合される。運転中に拡散されたサウンドフィールドを形成するため、サウンドデフューザーを優先的にスピーカー204の反対側に位置する場所に形成する。下部クラムシェル214は、望ましい拡散音を提供するため、なるべく円錐形か規定の形にする。
実施形態において、半透明の装飾用フィルター220を通して光を投ずるため、LED照明装置218をデフューザーアセンブリー215の内側に位置させる。上部クラムシェルと下部クラムシェル(212、214)は、なるべく、曇り加工を施した半透明ポリカーボネートか熱可塑性重合体もしくはLCD照明装置に近接する部位に見られるような熱に対して抵抗性を持ち、適度に半透明になるように加工されたガラスまたはその他の樹脂製のものである。LED218から発生した廃熱に熱伝導の機会を付与するため、デフューザーアセンブリー215にはなるべく、上部クラムシェル(212)と下部クラムシェル(214)の間にアルミ製の連結装置222を含める。ハウジング用アウターリング224はなるべく、半透明のポリウレタン材を成形して作成し、ボデーハウジング208の近接端部の周りに円周状に存在しているスピーカーブラケット202の上に位置させる。トップリング228はなるべく半透明なポリカーボネート材を成形して作成し、ボデーハウジング208の遠心端上に円周状に取り付ける。1つの具体化で、アンプベース連結器232を、家庭用標準電源回路あるいは商業用ビジネス電源回路に取り外し可能に連結するため、ボデーハウジング208に連結する。ランプベース連結器はエジソン型ねじソケット(Eベース)、バイオネットマウントあるいは2ピンまたは3ピンソケットに使うようなマルチプロンジピンベースを含めて、使用地域に適用される法体系に含まれる利用基準や国家基準に規定されている要件を満たすものであることが望ましい。2ピンまたは3ピンソケットの例には、インドその他の国々で使われているタイプC(CEE 7/16、 CEE 7/17)、D(BS 546 5A/250V)、タイプM(BS 546 15A)および合衆国で使われているタイプA (NEMA 1−15 USA 2 pin)およびタイプB(NEMA 5−15 USA 3pin)等が含まれる。
家庭あるいはレストランでの使用に適した1個のスピーカーと照明装置からなるアセンブリーの場合、図3に例示されたアセンブリーの様々な要素は、表1に列記した概略寸法のものとなる。
レシーバー400は、図2および図3中に例示されたスピーカーとランプのアセンブリー中での使用を目的として、図4を引用して例証される。RF送/受信装置402およびパワーライン送/受信装置404はそれぞれアンテナ406とレシーバーパワーライン408からのオーディオデータと制御データルデータを受けるように設定される。RF送/受信装置402はなるべく、処理したデジタルオーディオ信号を、処理済みのデジタルオーディオ信号パス409を通って、デジタル信号プロセッサ406にパスさせる。ボリューム、照明あるいは送信装置制御データのようなエンドユーザー制御データは、赤外線レシーバー412を経由し、制御データパスを通ってレシーバーコントローラー410の中に受信される。明るいボリュームのような、エンドユーザー制御装置データあるいは送信制御装置データが制御装置データ道412を通ってレシーバーコントローラー410によって赤外線のレシーバー412を通して受け取られる。他の具体化で、当該エンドユーザー制御データは、RF送/受信装置402を通してレシーバー400によって受信されることもできる。
照明コントローラー416は、LED718(図7参照)を含むスピーカーと照明のアセンブリー200中の照明を制御するため、照明制御データパス418を通してレシーバーコントローラー410と交信する。レシーバーオーディオアンプ420は、デジタルオーディオ信号を(図には見えない)スピーカー204のため増幅するため、デジタルオーディオ信号パス422を通してデジタル信号プロセッサ1006に連結される。レシーバーコントローラー410によって、DSP制御データパス411を通して受信されたか、赤外線レシーバー412を通して、エンドユーザーから受信されたボリューム増減制御データ等を得るため、レシーバーオーディオアンプ420もレシーバーコントローラーデータパス424を通してレシーバーコントローラー410と交信する。1つの実施例では、照明制御データはデジタル信号プロセッサからレシーバーコントローラー410を通して受け取ることができる。当該データは、当該オーディオ信号を使った視覚情報を提供するため、デジタルオーディオ信号のボリュームまたは周波数特性と関連付けられる。
図5は、予め定めた理想的チャンネルの位置から離れた場所に配置されたスピーカーを使って、理想的チャンネルをシミュレートするマルチチャンネル音声フィールド回転用オーディオパラメータをデザインすることを可能にするため、図1で最初に例示したルーム中にある複数のマイクロホン502の使用方法を図解したものである。理想的な左チャンネル、中央チャンネルおよび右チャンネル(102、104、106)並びに理想的なサラウンド左チャンネルおよび右チャンネル(110、112)を、リスナーポジション108に対する各々の理想的配置を示す点線として例示する。追従するアルゴリズムの1つの具体化に対するデスカッションを容易にするため、スピーカーの任意配置を実腺を使って例示し、5.1チャンネルサラウンドサウンドオーディオエンコード信号を使った使用を考察する。例えば、フロント左スピーカーとフロント右スピーカー(504、506)は5.1サラウンドサウンドの理想的チャンネル配置を得るため予め決められると思われる位置ではなく、理想的センターチャンネル104から更に除去した位置に例示される。同様に、サラウンド左スピーカーとサラウンド右スピーカー(508、510)は実線を使って例示し、5.1チャンネルサラウンドオーディオエンコード信号のプレーバック用に処方されたものから除去した部位に位置させる。音源512は家庭用電力配線システムのような物理的接続を通して、アナログオーディオ信号とデータに対するスピーカー(504、104、506、508、510)と交信できる場所に位置させる。あるいは、音声信号とデータ信号をなるべくRF無線送信装置や(図では見えない)受信装置を使って、このようなスピーカーの各々に送る。各々を離れた部位に配置し、リスニングポジションの周囲に位置させた複数のマイクロホン502もここに例示される。当該マイクロホンは、以下で述べる通りに、チャンネルの理想的配置をシミュレートするマルチチャンネルサウンドフィールドを回転させるオーディオパラメータの初期デザインを可能にするため、マイクロホンケーブル513を通して音源512と交信する。
1つの具体化中のオーディオソース512について図5と図6を参照すると、送信装置600には、RCコネククター、オーディオジャックあるいはミニDINコネクターから受け取ることができるようなアナログオーディオデータ604を受信するため、アナログ信号をデジタル信号に変換するコンバータ(“A/D converter”)602が装備されているのがわかる。デジタル同軸オーディオコネクターから得られるようなデジタルオーディオ信号608を受信するため、デジタルオーディオレシーバー606をなるべく送信装置600の中に装備する。コネクターを作動させるには、標準、事実上の業界標準あるいは専有のデジタルオーディオデータデータおよび制御データを受け取るIEEE 1394インターフェースその他の適したデジタルオーディオ接続が必要である。デジタルオーディオ信号をデジタル信号プロセッサ614に伝達するために、デジタルオーディオ信号パス(610、612)が、A/Dコンバータ602およびデジタルオーディオ信号受信装置606に対してそれぞれ提供される。デジタル信号プロセッサ614は、結果として無線周波数(RF)送/受信装置618を通して空中あるおいは送電線送/受信装置上に送られるように、処理済みのデジタルオーディオ信号を処理済みデジタルオーディオ信号パス618に伝達する。処理されたデジタルオーディオ信号は、(図には見えない)アナログアウトプットターミナルでも得られるように、デジタル/アナログコンバータ624を使ってアナログオーディオ信号622に変換することができる。A/Dコンバータ602とデジタルオーディオレシーバー606にそれぞれ接続された制御データパス(626、628)はトランスミッターコントローラー630に制御データを送信することを可能にする。
A/Dコンバーター602およびデジタルオーディオレシーバー606からデジタル信号プロセッサ814に入るデジタルオーディオ信号を適切に処理するため、トランスミッターコントローラー630は制御情報データを優先的にデジタル信号プロセッサ614に送る。例えば、デジタルオーディオレシーバー606は、デジタルオーディオレシーバー806から制御データパス612を通ってデジタル信号プロセッサ814に提供されたデジタルオーディオ信号を適切にサンプリングするため、情報をPCMプロセスやドルビープロセスのような信号エンコード方法を提供するトランスミッターコントローラー630伝達することができる。A/Dコンバーター602からデジタルオーディオ信号を受け取るため、トランスミッターコントローラー630が適切な制御情報をデジタル信号プロセッサ614に提供するように、A/Dコンバーター602はサンプリングレート情報を制御データパス628を経由して提供することができる。
本発明の1つの具体化において、マイクロホンアンプ632は、マルチチャンネルサウンドフィールドの回転を可能にするオーディオパラメータをデザインするため、アナログオーディオデータパス636を経由してA/Dコンバーター602と交信して、マイクロホン信号634をデジタル信号プロセッサ614に移送する。
RF無線送/受信装置618を含む発明の具体化で、オーディオデータや制御データを含むRF信号を受け取るため、アンテナ638は、RF信号パスを経由してRF無線送/受信装置618に接続される。RFレシーバーあるいは赤外線(IR)レシーバー642は、オーディオソース選択、サラウンドエンコーデングの選択、(更なる配布のための)照明制御等を含むトランスミッター600用制御データもしくは制御データパス646を経由させて行うトランスミッターコントローラー600との通信のためのその他のレシーバーエンドユーザー情報を受け取るよう設定される。
図7に例示したオペレーションの具体化で、トランスミッター600は理想的なチャンネルの配置をシミュレートするマルチチャンネルサウンドフィールドのローテーションを可能にするため、デザインパラメータの計算を実施する。図5に例示されたスピーカーの非理想的配置の予測で、デジタル信号プロセッサはスピーカーカウントを数値1(ブロック700)に初期設定する。スピーカーカウントが以前にデジタル信号プロセッサによって検出されたスピーカーの数プラス1(ブロック702)に等しくない場合、1個もしくはそれ以上のオーディオ信号(校正用オーディオ信号)が問題のスピーカーを通してオーディオ信号周波数スウィープ(ブロック704)上に優先的に放送される。放送された校正オーディオ信号はリスニングポジション(ブロック706)に位置する複数のマイクロホンを通して受信され、デジタル信号プロセッサに提供される。実施形態で、問題のスピーカーの物理的配置がデジタル信号プロセッサによって2次元で検出されるように、約6センチ離れた等辺三角形のカマーにおける1つの平面の中に3個のマイクロホンを配置する。あるいは、スピーカーを3次元で検出するため、四面体中のように、約6センチ離して互いに等距離の場所に配置した4個のマイクロホンを問題のスピーカーを3次元で検出するのに使うことができる。放送校正オーディオ信号のためのパルス応答は、なるべく、周波数スウィープ信号のEFTと受信したマイクロホン信号のFFTの比率の逆フーリエ変換をとることによって計算される。(ブロック708)クロスオーバー(“Xover”)フィルターは、以前に計算されたパルス応答の周波数特性からカットオフ周波数が決まる第4次Butterworthフィルターとして計算される。全周波数範囲の中で、周波数応答の振幅が最大振幅の−10dB下がる点をなるべくカットオフ周波数とみす。その後、第4オーダーのローパス係数と第4オーダーのButterworthハイパス係数が計算される。上で述べた複数のマイクロホンを使って、問題となっているスピーカーアングルと高さが、リスナーのポジション(マイクロホンの位置)毎に計算(ブロック712)される。より詳しくは、マイクロホンの総ての対の間に対して、各マイクロホンのインパルス応答を使って、インパルス応答のピーク振幅の間の時間差(Δt)を先ず計算する。時間差(Δt)を音響方向の入射角を与えるために利用する。例えば、時間差(Δt) がゼロ秒であることは、対にした問題のマイクロホンの両方に音が同時に到着し、音源が両方のマイクロホンから同距離であるハイパー平面に置かれていることを示す。同様に、2個のマイクロホン間の距離をカバーするため音によって取られた時間差に等しい時間差(Δt)は音の源が2個のマイクロホンを結ぶ直線上にあることを示す。2個のマイクロホンを結ぶラインに関する入射音の角度は、音が問題となっている2個のマイクロホン間の距離を横断するに要した時間に対する比率Δtの逆コサインとして計算される。このような角度の各々は、校正信号を放送する問題のスピーカーがマイクロホンの問題の対に関して位置することができる可能なハイパー平面を表す。リスニングロケーションと関連する問題のスピーカーの物理的ロケーションは、マイクロホンの複数の対から得られるデータを使ってローカライズされる。計算された総てのハイパー平面に対して最小のエラーを付与する物理的ロケーションを放送スピーカーのロケーションであるとみなす。放送音源のデカルト座標を使って、フロントと高さに関する水平面中の問題スピーカーの角度は計算される。
問題となっているスピーカーに対する総ての周波数応答の大きさの平均を計算することによって、レベル補償を計算する(ブロック714)ため、問題のスピーカーを通して行われた校正信号放送の受信に応えて、問題となっているスピーカーのラウドネスを査定する。これの逆を、後に続く各スピーカーのボリュームをマッチさせるために利用する。なるべく、インパルスレパルスが最大となる点の試験を通して、校正信号の放送とマイクロホンにおける当該信号の受信の間に発生する遅延を先ず計算することによって、遅延補償を計算(ブロック716)する。システムに許容される最大の遅延であって、事前に規定したものものからこの遅延を引いて得られる値を遅延補償要因として使用する。以前に査定したインパルスレスポンスのむらのある周波数レスポンスを後で補償するため、問題のスピーカーに対して、EQフィルターを計算(ブロック718)する。人間の聴覚系統にある非線形周波数スケールを模倣するため、インパルスレスポンスを先ず、一組のオールパスフィルターを貫通させる。その後FFTを使って、この修正されたインパルスレスポンスの大きさ(m)を計算する。有限インパルスレスポンス(FIR)、1wを計算する。これは大きさに対するレスポンスがmの逆の最小フェーズフィルターである。その後、FIR 1wを非線形マッピングを反転させる1組のオールパスフィルターを貫通させて、最終EQフィルターを得る。
スピーカーカウントは増加(ブロック720)し、再びオーディオシステム中で最大のスピーカーに匹敵するものとなる。スピーカーカウントがMax+1スピーカーと等しくない場合、出来る限り、(ブロック702、704)問題になっている次のスピーカーを貫通する1つまたはそれ以上の校正用オーディオ信号の放送を使って、プロセスを繰り返す。あるいは、(ブロック702)スピーカーカウントがMax+1スピーカーに等しい場合、上に述べたブロック712の中に生成されたスピーカーアングルと高さのデータからローテーションマトリックを計算するデジタル信号プロセッサを使って、デザインプロセスの次のステップを続ける。
図8は、1つの具体化で、マルチチャンネルフィールドを回転させるためのローテーションマトリックスのデザインを実施するフローダイアグラムを例示する。インプットデジタルオーディオ信号チャネルの数は、リスニングポジション(ブロック804)と関連する理想的な仮想チャンネルの付随部分を求めるため決定される。例えば、Dolby5.1またはDTS5.1システムは、センターチャンネルから1.5メーター離れた場所の反対側に位置する左右のスピーカーおよびセンタースピーカーによって規定されるだろう。左右のサラウンドスピーカーは、リスニングポジションから約1.5メーター離れた反対側の場所に置かれるだろう。総てのマイクロホンによる校正用オーディオ信号放送の取り込みに答えて、問題となっている理想的な仮想チャンネルポジションの反対側にある最も近いペアのスピーカー、s1とs2は、スピーカーアングルの計算式(ブロック806)から計算される。システムが最も近いスピーカーのペアの計算(ブロック808)に成功した場合、スピーカーs1とs2の間に得られる角度差および問題の仮想チャンネルポジションが決まる。(それぞれIa1、* la2)(ブロック810)(図5参照)。例えば、図5に例示するように、フロント左スピーカー504とセンタースピーカー104はスピーカーs1とs2をそれぞれ表すだろう。スピーカーs1とs2および問題の理想的仮想チャンネルポジションの間の角差を表すアングルla1とla2はそれぞれ約16.6度と39.7度である。スピーカーの位置を3次元で決めることができるオーディオシステムのためのその他の具体化では、スピーカーs1とs2およびこれらの各理想的仮想チャンネルポジションの間の3−D角差(la1、la2)が決められる(ブロック812)。スピーカー計数、g1とg2がスピーカーs1とスピーカーs2に対してそれぞれ計算される。2−Dに関する計算は以下の式(ブロック814)によって実行される:
(1) sqrt(gl*gl +g2*g2) = 1
(2) gl/g2 = cos(la1)/cos(la2)
その後、MxNローテンションマトリックスがスピーカー係数を使ってポピュレートされる。(ブロック516)
オーディオシステムが上の説明(808)に従っても、スピーカーs1とs2の最も近い対を計算できない場合、問題とされている理想的チャンネルのためのMxNローテーションマトリックに関するコラムNを、デジタルインプットの振幅を問題のスピーカー(ブロック818)全部に均等に分布させるために1/sqrt(M)にセットされた係数を使ってポピュレートする。
図8に例示したローテーションマトリックスを使った具体化例では、図9は、スピーカーが理想的に配置さていないオーディオシステム中で理想的なチャンネルの配置をシミュレートするため、サウンドフィールドを回転させるこのようなデザインパラメータの使用を例証するフローダイアグラムの1つの具体例を例証する。デジタルオーディオサンプル900のインプットデジタルオーディオ信号チャンネル(N)を各クロスオーバーフィルター902を貫通させて、仮想アウトプットスピーカーチャンネル振幅ベクトル908を生成するため、図8のフローダイアグラムで述べたローテーションマトリックス906掛けてインプットオーディオチャンネル振幅ベクトル904を形成させる。スピーカーチャンネル1〜Mがローテーションマトリックス906の2−D具体化の中に存在し、その後、各遅延補償ブロック910、レベル補償ブロック912およびEQフィルターのような更なるオーディオ補償フィルター類を通して導入された場合、結果として生じる処理済みデジタルオーディオ信号1〜M916を増幅して、各スピーカーチャンネルを経由して放送すべきである。
(図には見えない)3−Dローテーションマトリックスが設定されているもう1つの具体化では、遅延補償ブロックを各スピーカーチャンネル1〜Mのため更に遅延補償を施すことなく利用可能と思われる3次元計算と角差計算の結果として除去することができる。
図10は、理想的でないロケーションに位置したスピーカーを使って理想的なチャンネル配置をシミュレートする複数のデジタルインプットオーディオチャンネルを含むサウンドフィールドを操作するため、図2と図3に提示したスピーカーと照明のアセンブリーを使うマルチ・チャンネルオーディオシステムアレンジメントの1つの具体化を例示する。前部左、前部右、センター、左サラウンドおよび右サラウンドスピーカーと照明器具アセンブリー(それぞれ、1002、1004、1006、1008、1010)は、図2および図3に例示されているスピーカーと照明のアセンブリーに取り外し可能に接続された松明形の照明スタンドとは別に例示する。当該スピーカーと照明アセンブリーには、エジソン型ねじソケット(Eベース)あるいはバイヨネット取り付け器具(Bベース)を含んで、使用する地域に適用される利用法規や国家基準の要件を満たす利用ランプベース連結装置を使うことができるのでありがたい。
図11は、図2と図3に例示されたスピーカーと照明アセンブリーを使用している部屋の中にあるオーディオシステムのその他の具体化を例示する。ここには、スピーカーと照明アセンブリー200が、前面左、センターおよび前面右スピーカー(1002、1004、1006)用の松明形ランプポストに取り外し可能に連結されると例示されている。この具体化例では、RF信号を受信できるように、スピーカーと照明アセンブリー200が左サラウンド壁燭台1104および右サラウンド壁燭台1104にも取り付けられている。あるいは、スピーカーと照明のアセンブリー200は、オーディオデータと制御データを音源512に電気的に接続されているその部屋の電源ラインから受け取ることができる。
発明の様々な実施形態を説明したが、発明分野の普通の技能者達にとって、本発明の範囲にもっと多くの具体化例や実施形態が可能であることは明白である。