JP4239683B2 - 省エネ機能を有する家電機器及び電気ポット - Google Patents

省エネ機能を有する家電機器及び電気ポット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷への供給電力を1日周期で所定時間帯だけ停止又は低減することによって省エネルギーを実現する省エネ機能を有する家電機器、特に電気ポットに関する。
【0002】
【従来の技術】
省電力又は省エネルギー(省エネということもある)に対する消費者の関心の高まりに伴って、電気ポット等の家電機器にあっても製品開発のコンセプトに省エネルギーが占める割合が高くなってきている。例えば電気ポットの場合は、保温時の消費電力をいかに低減するかが重要な課題である。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された従来の電気ポット(電気貯湯容器)は、光センサーを用いて周囲の明るさを検知し、夜間は電気ヒータへの通電を自動的に停止することによって消費電力を低減する。更に、温度センサーを用いた季節判別手段によって、冬場は明るさが検知される前であっても電気ヒータへの通電停止から所定時間経過すれば電気ヒータへの通電を開始するようにして、夜明けの遅い冬場の実用性を担保している。
【0004】
また、特許文献2に記載された従来の電気ポット(ジャーポット)は、通電時の消費電力の情報を蓄積することによって各ユーザの生活パターンに応じた使用時間帯と不使用時間帯を判別する。そして、不使用時間帯は通電を停止することによって消費電力を低減する。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−169923号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−231682号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献2に記載された構成を実現するためには、ヒータの通電を制御する制御部が1日周期の時間帯と消費電力の情報とを対応させて認識する必要がある。このため、リアルタイムクロックと呼称される時計IC又はリアルタイムクロック内蔵の制御用マイクロコンピュータが必要である。あるいは、汎用のマイクロコンピュータのソフトウェアで計時機能を実現することも可能であるが、マイクロコンピュータの処理負荷が重くなる。更に、いずれの構成の場合も、電源オフ時に時計を維持するためのバッテリバックアップ回路が必要である。このような時計機能やバッテリバックアップ機能はコスト上昇の要因となるので、電気ポットのような比較的廉価の製品への搭載が困難な場合がある。
【0008】
そこで、本発明は、電気ポット等の家電機器において、コスト上昇を抑えながら負荷への供給電力を1日周期で所定時間帯だけ停止又は低減することによって省エネルギーを実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による家電機器は、負荷への供給電力を1日周期で所定時間帯において停止又は低減することによって省エネルギーを実現する省エネ機能を有する家電機器であって、基本クロックをカウントすることによって計時を行う計時部と、家電機器が置かれた部屋の温度を検出するための室温センサーと、所定時間ごとに前記室温センサーの検出温度を記憶し、前回値と比較する比較部と、前記比較部の出力に基づいて前記検出温度最大値又は最小値を示していることが検出されたときに、前記計時部の計時値を、前記検出温度が最大値又は最小値を示す時刻として予め対応させた基準時刻に設定する基準時刻設定部と、前記計時部の計時値に基づいて前記負荷への供給電力を予め設定された前記所定時間帯において停止又は低減する負荷制御部とを有することを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、室温センサーの検出温度が最低の時を基準時刻(例えば午前5時)として、基準時刻設定部が計時部の計時値を設定する。あるいは、検出温度が最高の時を基準時刻(例えば午後2時)として設定する。そして、負荷制御部が計時部の計時値から判断した時間帯に基づいて負荷への供給電力を所定時間帯(例えば夜間)だけ停止又は低減する。
【0011】
もちろん、このようにして設定される基準時刻と実際の時刻との誤差は大きいが、省エネルギーのための時間帯の判断基準としては十分に使用できる。したがって、コストが掛かる時計機能やバッテリバックアップ機能を備えさせなくても、比較的安価な室温センサー(サーミスタ温度センサー)とその検出回路を付加するだけで、負荷への供給電力を1日周期で所定時間帯だけ停止又は低減する省エネ機能を実現することができる。
【0012】
好ましい実施形態において、前記基準時刻設定部は、前記計時部の計時値が所定値(例えば22時)に達してから前記比較部が比較結果を出力する毎に、前記比較部の出力が反転するまで前記計時値を前記基準時刻に再設定し続けることにより、前記検出温度最大値又は最小値に達したときに対応するように、前記計時部の計時値を前記基準時刻に設定する。つまり、検出温度の最大値又は最小値を厳密に求める処理の代わりに、1日(24時間)周期で変化する検出温度のピーク値(又はボトム値)の予想時刻より少し早い時点(計時値が例えば22時に達した時点)から計時値を基準時刻にリセットし続ける簡単な処理を行う。このようなピーク(又はボトム)ホールド処理に類似した簡単な処理によって、検出温度の最大値又は最小値において計時部の計時値を基準時刻にリセットし、上記の効果を奏することができる。
【0014】
本発明による電気ポットは、保温ヒータへの供給電力を1日周期で所定時間帯において停止又は低減することによって省エネルギーを実現する省エネ機能を有する電気ポットであって、基本クロックをカウントすることによって計時を行う計時部と、電気ポットが置かれた部屋の温度を検出するための室温センサーと、所定時間ごとに前記室温センサーの検出温度を記憶し、前回値と比較する比較部と、前記比較部の出力に基づいて前記検出温度最大値又は最小値を示していることが検出されたときに、前記計時部の計時値を、前記検出温度が最大値又は最小値を示す時刻として予め対応させた基準時刻に設定する基準時刻設定部と、前記計時部の計時値に基づいて前記保温ヒータへの供給電力を予め設定された前記所定時間帯において停止又は低減する保温ヒータ制御部とを有することを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、室温センサーの検出温度が最低の時を基準時刻(例えば午前5時)として、基準時刻設定部が計時部の計時値を設定する。あるいは、検出温度が最高の時を基準時刻(例えば午後2時)として設定する。そして、保温ヒータ制御部が計時部の計時値から判断した時間帯に基づいて保温ヒータへの供給電力を所定時間帯(例えば夜間)だけ停止又は低減する。したがって、コストが掛かる時計機能やバッテリバックアップ機能を備えさせなくても、比較的安価な室温センサーとその検出回路を付加するだけで、保温ヒータへの供給電力を1日周期で所定時間帯だけ停止又は低減する省エネ機能を実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係る家電機器としての電気ポットの断面図である。この電気ポットは、略円筒状の胴部1と底部材2と上部材3からなる。胴部1は、金属(ステンレススチール)製の外装ケース11で覆われている。底部材2及び上部材3は主として樹脂成形品で構成されている。胴部1(外装ケース11)の内側には液体(通常は水又は湯)が収容される内容器13が設けられ、その底部にはヒータ14が取り付けられている。
【0022】
上部材3は、外装ケース11の上縁に固着された肩体3aと、その後端(図1では右側)に支軸17によって回動自在に軸支された蓋体12とからなる。蓋体12は、樹脂成形品の蓋部材15とその下側に固定された板金製の栓内蓋16とを有する。
【0023】
内容器13は、ステンレススチール製の内筒13aと外筒13bが底部及び上部開口の外側部分13cで接合された二重構造を有し、内筒13aと外筒13bとの間には真空層が形成されている。いわゆる魔法瓶と同様の真空二重構造を有する内容器13は、ヒータ14による加熱なしで湯温の低下を抑制することができる。
【0024】
内容器13の底面外側には、湯沸かしヒータと保温ヒータからなるヒータ14が密着するように取り付けられている。円板状のヒータ14の中央部の空間には、内容器13に収容された液体の温度を検出するための温度センサー19が取り付けられている。温度センサー19は、内容器13の底面外側の中央部に密着し、内容器13の底面を介して液体の温度を検出する。例えば、温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタを用いて温度センサー19が構成され、温度センサー19を含む抵抗分圧回路の出力電圧から検出温度を求めることができる。
【0025】
図1から分かるように、内容器13の上部開口は平面視での面積が筒部より狭くなるように絞られており、これによって、収容された液体が冷めにくくなっている。また、栓内蓋16の外周部にはゴムパッキン16aが装着されている。蓋体12を閉じた状態でゴムパッキン16aが内容器13(内筒13a)の上端縁部に密着し、内容器13の上部開口を密封する。
【0026】
また、栓内蓋16に形成された蒸気孔から蓋部材15の上面後部に形成された排気口26に至る蒸気排出路(破線の矢印)27が設けられ、その途中に電気ポット転倒時の液漏れ防止用の弁機構(弁体)28が設けられている。
【0027】
蓋体12(蓋部材15)の中央部には押し下げ操作部29、スプリング31、ベローズ32等からなるエアポンプが設けられている。これにより、本実施形態の電気ポットは、電動ポンプ22による電動給湯以外に、押し下げ操作部29を押し下げることによる手動給湯(エアポンプ給湯)も可能である。なお、押し下げ操作部29のロック状態(押し下げ禁止状態)とロック解除状態(押し下げ可能状態)とを切り替えるロックレバーが、平面視で押し下げ操作部29の横に設けられている(図示は省略)。
【0028】
内容器13の底面には、給湯(吐出)用の開口21が設けられ、この開口21は入力側の管路22aによって電動ポンプ22の入力側に連通している。電動ポンプ22の出力側の管路22bは、接続部材37を介して、電気ポットの底部から上部に向かって略垂直に延びる吐出管23の下端側に接続されている。吐出管23の上端側は、流量センサー20と転倒時の液漏れ防止用弁機構24を通って吐出口25に至る。吐出管23は透明のガラス管でできており、その内部の液面ws(内容器13内の液面と同じ高さ)は、外装ケース11の前面11aに設けられた透明窓から視認することができる。これにより、内容器13内の液面、すなわち残湯量を知ることができる。
【0029】
吐出管23の下端部は接続部材37に接続され、接続部材37の側面に電動ポンプ22の出力側の管路22bが接続されている。接続部材37の下側には発光素子(高輝度の赤色LED)18が実装された基板が収容されている。発光素子18から発した光は、透明の吐出管23の隔壁を通過して吐出管23内の液体中を上方に進み、液面wsを照射する。これにより、外装ケース11の前面11aに設けられた透明窓から視認される液面が輝いて見える。
【0030】
図2は、電気ポットの正面から見た外観図である。電気ポットの胴部1(外装ケース11)の前面11aの中央部から少し右に寄った部分に水量シート(樹脂製の化粧シート)36が貼付されており、その透明窓36aから内側の吐出管(ガラス管)23が視認できるようになっている。なお、外装ケース11の前面11aは、中央部が左右より窪んだ円筒凹面形状を有する。
【0031】
吐出管23の背面には、バックパネルと呼称される円筒凹面形状の着色板が設けられている。これにより、吐出管23が視認しやすくなる。つまり、図2に示すように、吐出管23の中の液面wsより下は液面wsより上に比べて太く着色されて見える。これは、吐出管23の中の液体の有無によって光の屈折が変化することによる。また、図1に示したように、液面wsが吐出管23の下端側から発光素子18で照射されるので、液面wsが輝いて見える。
【0032】
図3は、操作パネルの構成例を示す平面図である。操作パネル33は、上部材3を構成する肩体3aの手前側(図1において左側)上面に設けられている。操作パネル33には、表示部41と複数の押ボタン42〜49が設けられている。後述するように、この電気ポットの使用者は、操作パネル33の表示部41の表示によって内容器13内の液体(湯)の温度や沸き上がりまでの時間等を知ることができる。また、押ボタン42〜49を用いて給湯の指示(電動ポンプ22の駆動)や保温温度の設定等を行うことができる。
【0033】
表示部41は、沸騰又は保温の状態を択一的に示す沸騰LED41a及び保温LED41bと、3桁7セグメントの数値表示及び複数のステータス表示を含む液晶表示器41cとを有する。また、給湯のロック解除ボタン43が押下されたときに所定時間だけ点灯するロック解除LED43aと省エネコースボタン49が押下されたときに点灯する省エネコースLED49aが表示部41の外に設けられている。
【0034】
操作パネル33の下側(内側)には操作パネル33の表示部41を構成する液晶表示器41cや各LED41a,41b,43a,49a、各押ボタン42〜49に対応するスイッチ群、制御用のマイクロコンピュータ等が実装された第1のプリント基板(以下、マイコン基板という)34が装着されている。また、底部材2の内部空間には、電動ポンプ22の駆動回路、ヒータ14の駆動回路、電源回路等が実装された第2のプリント基板(以下、電源基板という)35が装着されている。
【0035】
図4は、マイコン基板34、電源基板35、その他の電気部品で構成される電気回路の主要部のブロック図である。マイクロコンピュータで構成される制御部51には、操作パネル33の押ボタン42〜49に対応するスイッチ群の信号がスイッチ入力回路53を介して入力される。また、制御部51は、表示駆動回路54を介して操作パネル33の表示部41を構成する液晶表示器41cの表示やLED41a,41b,43a,49aの点灯・消灯の制御を行う。
【0036】
前述の温度センサー19の検出信号は、A/D変換器56を介して制御部51に入力される。ただし、制御部(マイクロコンピュータ)51にA/D変換器が内蔵されている場合は、温度センサー19の検出信号が制御部51に直接入力される。制御部51は任意のタイミングで温度センサー19の検出信号をチェックすることにより、内容器13内の液体(湯)の温度(検出温度)を知ることができる。また、流量センサー20の出力信号が波形整形回路55を介して制御部51に入力される。
【0037】
本実施形態の電気ポットには室温センサー80が設けられており、その検出信号がA/D変換器81を介して制御部51に入力されている。室温センサー80は電気ポットが置かれた部屋の温度を検出するためのセンサーであり、電気ポットの底面のように、ヒータ14や内容器13等の熱の影響を受け難い箇所に設置する必要がある。電気ポットの外に室温センサー80を設置してマイコン基板34と室温センサー80とをケーブルで接続してもよい。この室温センサー80の検出温度は、後述する省エネルギーのための時間帯の判別に使用される。
【0038】
また、ブザー(圧電ブザー)57が設けられ、制御部51によって直接、又は駆動回路(図示せず)を介して駆動される。ブザー57は、湯沸かし完了等の報知音や押ボタンの操作音等を発する際に鳴動する。
【0039】
制御部51は、電源基板35に実装されたポンプ駆動回路58を介して電動ポンプ22の駆動制御を行い、電動給湯を実行する。また、電源基板35に実装されたヒータ駆動回路59を介して、ヒータ14を構成する湯沸かしヒータ14a及び保温ヒータ14bの通電を個別に制御し、湯沸かし制御及び保温制御を実行する。
【0040】
電源基板35には、AC100Vの商用交流電圧から直流電圧を生成して制御部51、ポンプ駆動回路58及びヒータ駆動回路59に供給する電源回路60が実装されている。ヒータ14(14a,14b)にはAC100Vからの交流電流が流れるが、そのオン・オフ制御のためのリレー及び半導体スイッチング素子がヒータ駆動回路59に備えられ、その駆動電流が電源回路60から供給される。大電流が流れる湯沸かしヒータ14aのオン・オフはリレーによって制御され、小電流が流れる保温ヒータ14bのオン・オフは半導体スイッチング素子によって制御される。直流電流で駆動される電動ポンプ22も半導体スイッチング素子によって制御される。
【0041】
AC100Vの電源供給端子(アウトレット)に接続される電源ケーブルは、マグネットプラグによって電気ポットの底部側面に接続される。マグネットプラグは、良く知られているように、一対の導電部材(コンタクト)の間に永久磁石を配置した構造を有する(図示せず)。電気ポットの底部側面に設けられたプラグ受け部の磁性体にマグネットプラグの永久磁石が吸着することによって、電源コードと電気ポット充電部(電源基板35の電源回路60等)との電気接続が形成される。
【0042】
したがって、電源コードを引っ張るとマグネットプラグが電気ポットから容易に外れる。これは安全のための構造であり、例えば人が電源コードに足を引っ掛けたような場合に電源コードが電気ポットからすぐに外れれば、電気ポットが倒れるような危険性を回避できるからである。
【0043】
また、制御部51のリセット回路60aが設けられ、電源コードが接続されて電気ポットが通電されると、リセット回路60aが働いて制御部51にリセット信号が与えられる。これによって制御部(マイクロコンピュータ)51は、ROM(リードオンリーメモリ)に記憶されたプログラムにしたがってイニシャル処理(初期ルーチン)からの動作を開始する。例えば、温度センサー19の検出温度が所定温度(例えば90℃)より低ければ湯沸かしヒータ14aを通電して沸騰(沸き上げ)モードを開始し、所定温度以上であれば保温ヒータ14bのみを通電して保温モードからスタートする。
【0044】
また、前述の発光水量表示の液面を照射する発光素子(赤色LED)18の駆動回路18cが設けられている。制御部51は、駆動回路18cを介して発光素子18のオン・オフ制御を行う。
【0045】
次に、流量センサー20の構造について説明する。図5は、流量センサー20の構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は断面図である。流量センサー20は、上ケース61、下ケース62、回転部材63、発光素子(LED)66が実装されたプリント基板(LED基板)64、受光素子(PD)67が実装されたプリント基板(PD基板)65、カバー部材68等で構成されている。
【0046】
上ケース61は透明樹脂で作られており、回転部材63を収容する円筒状部分と円筒状部分から突出する鍔部61aを備えている。この鍔部61aには、LED基板64及びPD基板65を固定するための突起部(図示せず)が設けられている。円筒状部分の上端側の中心(軸心)部には、軸受け部61bが形成されている。軸受け部61bは、120度間隔で設けられた3本のリブ61cによって円筒状部分に接続されている。
【0047】
下ケース62は、上ケース61の下端部の内周面に嵌合すると共に吐出管23の外周面に嵌合する段形状の断面を有する円筒状部材であり、その中心(軸心)部には、軸受け部62aが形成されている。上ケース61の軸受け部61bと同様に、3本のリブ62bによって軸受け部62aは下ケース62の内壁に接続されている。上ケース61と下ケース62とが一体となって、回転部材63を回転自在に支持する軸部材69の軸受け部61b,62aを有する本体ケースを構成している。上ケース61はLED66から出た光を透過させる必要があるので透明樹脂で作られるが、下ケース62は、透明でも不透明でもよい。
【0048】
図6は、回転部材63の構造を示す図であり、(a)は軸心方向から見た図、(b)は側面図である。回転部材63は、不透明の樹脂で作られ、軸心に沿う貫通孔HLが形成された円柱状部分63aと、その周囲に螺旋状に形成された回転羽根63b,63cからなる。2つの回転羽根63b,63cがいわば二重螺旋形状を形成している。
【0049】
図5(b)に示されるように、回転部材63の円柱状部分63aに形成された貫通孔HLに軸部材69が挿通され、軸部材69の両端部は上ケース61及び下ケース62の軸受け部61b,62aによって支持されている。これにより、回転部材63は軸心AX周りに回転自在となっている。また、上ケース61の軸受け部61bと回転部材63の先端側(円柱状部分63aの上端側)との間には金属製のワッシャ70が介装されている。
【0050】
図5及び図6から分かるように、LED基板64に実装されたLED(発光ダイオード)66とPD基板65に実装されたPD(フォトダイオード)67は、互いに向き合うように配置され、両者を結ぶ直線(光路)LTは、回転部材63の軸心AXに垂直で、かつ、軸心AXからずれた位置にある。このため、回転部材63の回転羽根63b,63cが図6(b)に示す位置にあるときは、発光素子であるLED66から出た光が透明の上ケース61を通り回転部材63の回転羽根63b,63cの隙間を通過して受光素子であるPD67に到達する(受光状態)。
【0051】
回転部材63が図6(b)に示す位置から90度回転すると、光路LTは回転羽根63b又は63cによって遮られるので、LED66から出た光はPD67に到達しない(非受光状態)。なお、図5(b)において、66aはLED基板64の配線パターンを介してLED66に接続されたLED引出し線であり、同様に67aはPD67に接続されたPD引出し線である。LED66(発光素子)及びPD67(受光素子)は上記のような働きにより回転部材63の回転速度を検出するための光センサーを構成している。
【0052】
上記のような構造を有する流量センサー20は、図1に示すように、吐出管23の途中に挿入されている。図5(b)に示すように、流量センサー20の上ケースの先端部と吐出管23との合わせ部分の周囲は、ゴムパッキン71によって封止されている。また、下ケース62と吐出管23との嵌合部分については、同様にゴムパッキン(図示せず)で封止してもよいし、接着剤で封止してもよい。
図1において、電動ポンプ22が駆動されて内容器13内の水(湯)が吐出管23内を下から上へ流れると、その水が流量センサー20を通る際に螺旋形状の回転羽根63b,63c(すなわち回転部材63)を回転させる。この回転速度は、水流の速さ、すなわち単位時間あたりの流量に略比例する。また、回転羽根63b,63cが回転すると、上述のように、図6(b)の受光状態と、それから90度回転したときの非受光状態とが交互に繰り返される。この結果、図7に破線で示すように、受光レベル(例えば低レベル)と非受光レベル(例えば高レベル)とが交互に繰り返されるパルス信号72がPD67から出力される。このパルス信号72の周期(周波数)は、回転部材63の回転速度に比例している。
【0053】
図7に示すように、PD67から出力されるパルス信号(破線)72は歪んでいる(なまっている)ので、これを波形整形回路55によって実線で示すような矩形波73に整形して制御部51に入力する。制御部51は、その矩形波73の周期を内部タイマーによって計測し、単位時間あたりの流量を求める。
【0054】
次に、本実施形態の電気ポットの代表的な操作及び動作を説明する。まず、図1において、蓋体12を支軸17を中心に回動させるようにして後方へ開き、内容器13内に所要量の水を入れる。蓋体12を閉じ、電気ポットに接続された電源コードの基端部のマグネットプラグを電気ポットのプラグ受け部に接続し、先端部のプラグ(差込)をAC100Vの電源供給端子(アウトレット)に差し込むと、電源基板35の電源回路60が通電され、マイコン基板34の制御部51に電流が供給される。それと同時に、リセット回路60aが働いて制御部51にリセット信号が与えられる。これによって制御部51は、ROMに記憶されたプログラムにしたがってイニシャル処理からの動作を開始する。
【0055】
制御部51は、温度センサー19の検出温度が所定温度(例えば90℃)より低ければ湯沸かしヒータ14aを通電して沸騰(沸き上げ)モードを開始し、所定温度以上であれば保温ヒータ14bのみを通電して保温モードからスタートする。また、図3に示した操作パネル33の表示部41に所定の表示を行い、押ボタン42〜49の押下が認識されるようになる。
【0056】
図3の操作パネル33において、デフォルト状態では保温温度として98℃が設定され、表示部41の液晶表示器41cの上部の三角マークが98の下に表示される。押ボタンの一つである選択ボタン44を押下することによって、保温温度を90℃に切り替えることができる。あるいは、「まほうびん」を選択することができる。「まほうびん」では、保温ヒータ14bの通電を停止して、前述のように内容器13の真空二重構造による保温が行われる。選択ボタン44を押下するたびに液晶表示器41cの上部の三角マークが移動して98℃、90℃又は「まほうびん」が設定される。
【0057】
湯沸かしヒータ14aの通電中は、「沸とう」LED41aが点灯する。液晶表示器41cには、沸き上がりまでの時間(分)が表示される。3桁7セグメント表示部の前に「あと」のステータスが表示され、3桁7セグメント表示部の後には「分」のステータスが表示される。
【0058】
制御部51は、検出温度の変化率がしきい値より小さくなると湯が沸騰したと判断し、湯沸かしヒータ14aをオフにし、保温ヒータ14bのオン・オフ制御によって内容器13内の湯の温度を略保温温度に保持する。このとき、「沸とう」LED41aが消灯し、「保温」LED41bが点灯する。また、温度センサー19によって検出された湯温が液晶表示器41cに表示されると共に、3桁7セグメント表示部の前に「温度」のステータスが表示される。なお、低温保温(90℃)が選択されたときは、湯温が設定温度(略90℃)に達した時点で湯沸かしヒータ14aがオフになり、保温ヒータ14bのオン・オフ制御による保温モードに移行する。
【0059】
給湯の際に押下される「給湯」ボタン42は、安全を確保するために、「ロック解除」ボタン43を押下したのち所定時間(例えば20秒間)だけ有効になる。「ロック解除」ボタン43を押下すると、ロック解除を示すLED43aが点灯し、所定時間後に消灯する。ロック解除を示すLED43aが点灯している間に「給湯」ボタン42を押下すると、電動ポンプ22が駆動され、吐出口25から湯が吐き出される。給湯ボタン42を押下している間だけ電動ポンプ22が駆動され、給湯ボタン42から指を離すと電動ポンプ22は停止して、給湯が終了する。
なお、本実施形態の電気ポットは、蓋体12の中央部に設けられた押し下げ操作部29を押し下げることによって、前述のようにエアポンプによる手動給湯も可能である。押し下げ操作部29についても安全性を確保するために、ロックレバー(図示せず)が設けられており、ロックレバーのロック状態を解除した後に押し下げ操作部29の押し下げが可能になる。
【0060】
図3の操作パネル33において、計量/キッチンタイマーの兼用ボタン(以下、単に計量ボタンという)45と減量ボタン46及び増量ボタン47を使用して給湯量を設定し、自動定量給湯を行わせることができる。自動定量給湯の機能を利用する場合は、計量ボタン45を押下した後、減量ボタン46及び増量ボタン47を用いて、表示部41に表示される設定給湯量を増減することにより、所望の給湯量を設定する。このとき、表示部41には設定給湯量が数値表示されると共に、「給湯量」のステータス及び計量カップマークが表示される。
【0061】
この後、通常の給湯と同様に、ロック解除ボタン43を押下し、続けて給湯ボタン42を押下する。給湯ボタン42を押下し続けていると、湯の吐出量が設定給湯量に達すれば自動的に電動ポンプ22が停止して、給湯が終了する。つまり、制御部51が、前述のようにして、流量センサー20の出力信号から単位時間あたりの流量を測定し、それを積算することにより吐出量を算出する。そして、吐出量が設定給湯量に達したときに電動ポンプ22を停止する。こうして、自動定量給湯が実行される。
【0062】
また、本実施形態の電気ポットでは、この自動定量給湯を行っているときに給湯ボタン42から指を離すと、制御部51は、吐出量が設定給湯量に達する前であっても直ちに電動ポンプ22を停止して給湯を終了する。安全性の確保のために、給湯ボタン42が押下され続けていることが、自動定量給湯の動作の必要条件となっている。
【0063】
計量ボタン(計量/キッチンタイマーの兼用ボタン)45を2回押下すると、キッチンタイマーの機能が作動する。3桁7セグメント表示部の前のタイマーマークが点灯し、あらかじめ設定された時間(例えば3分)が液晶表示器41cの3桁7セグメント表示部に表示された後にタイマーのカウントダウンが始まる。タイマーの設定時間は減量ボタン46及び増量ボタン47を使用して変更することができる。タイマーが終了すると(設定時間が経過すると)、ブザー57が鳴動して報知する。また、再沸とうボタン48は、保温中に再度沸騰させたいときに押下する。
【0064】
図3の操作パネル33において、省エネコースボタン49を押下すると、省エネコースLED49aが点灯し、省エネモードが実行される。省エネモードでは、制御部51が、3日間の電気ポットの使用状況から使用時間帯と不使用時間帯とを識別し、不使用時間帯では保温ヒータ14bの通電を停止する。当然のことながら、湯沸かしヒータ14aは保温中(湯沸かし動作中以外)に通電されることは無い。例えば1日24時間を2時間ごとに12の時間帯に分け、過去3日間に給湯が一度も行われなかった時間帯は不使用時間帯と判定し、一度でも給湯が行われた時間帯は使用時間帯と判断する。なお、前述のように本実施形態の電気ポットは真空二重構造の内容器13で湯を貯めるので、保温ヒータ14bの通電を停止した後の湯温の低下勾配が小さい(湯が冷めにくい)。
【0065】
本実施形態の電気ポットは、制御部51(マイクロコンピュータ)内蔵又は外付けのリアルタイムクロック回路を省略してコスト低減を図っている。つまり、上記のような省エネモードを実行するために必要な時間帯の判断は、前述の室温センサー80の検出温度に基づいて基準時刻を毎日リセットし、制御部51のプログラムによって計時(基本クロックのカウント)を行う。
【0066】
図8は、省エネモードに関する制御部等の動作を示す機能ブロック図である。制御部51は、プログラムによって構成される比較部511、基準時刻設定部512、計時部513、及び保温ヒータ制御部514を備えている。計時部513は、基本クロックをカウントすることによって計時を行う。但し、ここでいう計時は、基本クロックをカウントするだけであり、実際の時刻と一致させる手段は有していない。つまり、基本クロックの精度によって決まる計時精度(例えば1時間の長さの精度)は十分高いが、基準となる時刻を別途設定する必要がある。
【0067】
そこで、比較部511及び基準時刻設定部512がその働きを担う。比較部511は、所定時間(例えば1分)ごとに室温センサー80の検出温度を記憶し、前回値と比較する。基準時刻設定部512は、比較部511の出力に基づいて検出温度の最大値又は最小値において計時部513の計時値を基準時刻にリセットする。例えば、室温センサーの検出温度が最低(最小値)の時に、計時部513の計時値を基準時刻(例えば午前5時)に設定(リセット)する。あるいは、室温センサーの検出温度が最高(最大値)の時に、計時部513の計時値を別の基準時刻(例えば午後2時)に設定(リセット)する。
【0068】
保温ヒータ制御部514は、計時部513の計時値から判断した時間帯に基づいて保温ヒータ14bへの供給電力を所定時間帯だけ停止する。例えば1日24時間を2時間ごとに12の時間帯に分け、過去3日間に給湯が一度も行われなかった時間帯は不使用時間帯と判定し、一度でも給湯が行われた時間帯は使用時間帯と判断する。そして、不使用時間帯は保温ヒータ14bへの通電を停止する。保温ヒータ14bへの通電を完全に停止するのではなく、供給電力を低減して低い温度で保温するようにしてもよい。
【0069】
図9は、検出温度の最小値において計時値を早朝の基準時刻にリセットする処理の第1の例を示す図である。所定時間(例えば1分)ごとにこのルーチンを通るようにプログラムを構成する。ステップ#101において、前回の室温(記憶値)を読み出してT1とする。ステップ#102において今回の室温(検出温度)を記憶すると共にT2とする。続くステップ#103において、下降フラグが1か否かを判断する。下降フラグは、後述するように室温が下降中は1であり、室温が上昇に転ずれば0にリセットされるフラグである。ステップ#103で下降フラグが1であった場合はステップ#106以降の処理に移り、下降フラグが0であった場合はステップ#104以降の処理に移る。
【0070】
ステップ#104では、前回の室温T1と今回の室温T2とを比較する。T1<T2である場合はそのまま終了するが、そうでない場合(T1≧T2の場合)は、下降フラグを1にセットする(ステップ#105)。
【0071】
ステップ#106では、前回の室温T1と今回の室温T2とを比較する。T1<T2でない場合(T1≧T2の場合)はそのまま終了するが、T1<T2である場合は、計時部513の計時値を午前5時(早朝の基準時刻)にリセットする(ステップ#107)と共に、下降フラグを0にリセットする(ステップ#108)。以上のような処理によって、検出温度(室温)が最小値になった時に計時部513の計時値が早朝の基準時刻にリセットされる。
【0072】
図10は、検出温度の最小値において計時値を早朝の基準時刻にリセットする処理の第2の例を示す図である。この場合も、所定時間(例えば1分)ごとにこのルーチンを通るようにプログラムを構成する。この例では、早朝の基準時刻(午前5時)で計時部513の計時値が0にリセットされる。つまり、計時値0は午前5時に相当する。
【0073】
ステップ#201において、前回の室温(記憶値)を読み出してT1とする。次のステップ#202において今回の室温(検出温度)を記憶すると共にT2とする。続くステップ#203では、前回の室温T1と今回の室温T2とを比較する。T1>T2でない場合(T1≦T2の場合)はそのまま終了するが、T1>T2である場合は、計時部513の計時値を読み出し(ステップ#204)、計時値が22以上か否かをチェックする(ステップ#205)。計時値が22以上でない場合(前回の計時値のリセットから22時間が経過していない場合)はそのまま終了し、計時値が22以上である場合は計時部513の計時値を0にリセットする。
【0074】
この例では、計時部513の計時値が所定値(22)に達して後、室温(検出温度)の変化が下降から上昇に転ずるまで(すなわち、比較部511の出力が反転するまで)計時部513の計時値が0(基準時刻、例えば午前5時に相当する)にリセットされ続ける。室温(検出温度)の変化が上昇に転じた後は計時部513の計時値がカウントアップする。このようにして、この例でも、検出温度(室温)が最小値になった時に計時部513の計時値が早朝の基準時刻にリセットされる。
【0075】
図11は、検出温度の最大値において計時値を午後の基準時刻にリセットする処理の第1の例を示す図である。所定時間(例えば1分)ごとにこのルーチンを通るようにプログラムを構成する。ステップ#301において、前回の室温(記憶値)を読み出してT1とする。ステップ#302において今回の室温(検出温度)を記憶すると共にT2とする。続くステップ#303において、上昇フラグが1か否かを判断する。上昇フラグは、後述するように室温が上昇中は1であり、室温が下降に転ずれば0にリセットされるフラグである。ステップ#303で上昇フラグが1であった場合はステップ#306以降の処理に移り、上昇フラグが0であった場合はステップ#304以降の処理に移る。
【0076】
ステップ#304では、前回の室温T1と今回の室温T2とを比較する。T1>T2である場合はそのまま終了するが、そうでない場合(T1≦T2の場合)は、上昇フラグを1にセットする(ステップ#305)。
【0077】
ステップ#306では、前回の室温T1と今回の室温T2とを比較する。T1>T2でない場合(T1≦T2の場合)はそのまま終了するが、T1>T2である場合は、計時部513の計時値を午後2時(午後の基準時刻)にリセットする(ステップ#307)と共に、上昇フラグを0にリセットする(ステップ#308)。以上の様な処理によって、検出温度(室温)が最大値になった時に計時部513の計時値が午後の基準時刻にリセットされる。
【0078】
図12は、検出温度の最大値において計時値を午後の基準時刻にリセットする処理の第2の例を示す図である。この場合も、所定時間(例えば1分)ごとにこのルーチンを通るようにプログラムを構成する。この例では、午後の基準時刻(午後2時)で計時部513の計時値が0にリセットされる。つまり、計時値0は午後2時に相当する。
【0079】
ステップ#401において、前回の室温(記憶値)を読み出してT1とする。次のステップ#402において今回の室温(検出温度)を記憶すると共にT2とする。続くステップ#403では、前回の室温T1と今回の室温T2とを比較する。T1<T2でない場合(T1≧T2の場合)はそのまま終了するが、T1>T2である場合は、計時部513の計時値を読み出し(ステップ#404)、計時値が22以上か否かをチェックする(ステップ#405)。計時値が22以上でない場合(前回の計時値のリセットから22時間が経過していない場合)はそのまま終了し、計時値が22以上である場合は計時部513の計時値を0にリセットする。
【0080】
この例では、計時部513の計時値が所定値(22)に達して後、室温(検出温度)の変化が上昇から下降に転ずるまで(すなわち、比較部511の出力が反転するまで)計時部513の計時値が0(基準時刻、例えば午後2時に相当する)にリセットされ続ける。室温(検出温度)の変化が上昇に転じた後は計時部513の計時値がカウントアップする。このようにして、この例でも、検出温度(室温)が最大値になった時に計時部513の計時値が午後の基準時刻にリセットされる。
【0081】
以上の実施形態において、計時部513の計時値をリセットする基準時刻(早朝の5時又は午後2時)はあくまで例示である。また、第2の例において使用される計時値の所定値22(ステップ#205又は#405)も例示に過ぎない。
【0082】
また、検出温度(室温)の最大値又は最小値において計時部513の計時値を基準時刻にリセットする処理として、図9〜12の各フローチャートに例示した処理は種々の変形が可能である。
【0083】
例えば、室温が最小値になった時点で計時部513の計時値を早朝の基準時刻(例えば午前5時)にリセットする実施例(図9又は図11)と室温が最大値になった時点で計時部513の計時値を午後の基準時刻(例えば午後2時)にリセットする実施例(図10又は図12)とを組み合わせて実施しても良い。つまり、1日24時間の中で早朝と午後の2回、計時部513の計時値を基準時刻にリセットするようにしてもよい。これにより、保温ヒータ制御部514による省エネルギーのための時間帯の判断の精度が高くなる。
【0084】
また、室温(検出温度)が急激に変化した場合、つまり、上記の各例においてT1−T2の絶対値があらかじめ定めたしきい値より大きい場合は、何らかのノイズ要因によるものと判断して、今回の室温(検出温度)を無視するような処理を加えても良い。あるいは、そのような急激な検出温度の変化があった場合は、人為的な操作(電気ポットの移動や空調機器の起動)によるものと判断して、不使用時間帯であっても保温ヒータ14bへの通電を開始するようにしてもよい。
【0085】
また、検出温度のノイズによる影響を除くために、複数回の検出温度の平均値を最終的な検出温度とするいとった処理を行うことも望ましい。その他にも、本発明は上記の実施形態に限らず種々の形態で実施することができる。また、本発明は電気ポットに限らず、負荷への供給電力を1日周期で所定時間帯だけ停止又は低減する省エネ機能を有する他の家電機器にも適用することが可能である。
【0086】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、室温センサーの検出温度が最低の時を基準時刻(例えば午前5時)として、基準時刻設定部が計時部の計時値を設定する。あるいは、検出温度が最高の時を基準時刻(例えば午後2時)として設定する。そして、負荷制御部が計時部の計時値から判断した時間帯に基づいて負荷への供給電力を所定時間帯(例えば夜間)だけ停止又は低減する。このようにして設定される基準時刻と実際の時刻との誤差は大きいが、省エネルギーのための時間帯の判断基準としては十分に使用できる。したがって、コストが掛かる時計機能やバッテリバックアップ機能を備えさせなくても、比較的安価な室温センサー(サーミスタ温度センサー)とその検出回路を付加するだけで、負荷への供給電力を1日周期で所定時間帯だけ停止又は低減する省エネ機能を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態に係る家電機器としての電気ポットの断面図である。
【図2】電気ポットの正面から見た外観図である。
【図3】操作パネルの構成例を示す平面図である。
【図4】マイコン基板、電源基板、その他の電気部品で構成される電気回路の主要部のブロック図である。
【図5】流量センサーの構造を示す図である。
【図6】流量センサーを構成する回転部材の構造を示す図である。
【図7】流量センサーの出力信号の波形例を示す図である。
【図8】省エネモードに関する制御部等の動作を示す機能ブロック図である。
【図9】検出温度の最小値において計時値を早朝の基準時刻にリセットする処理の第1の例を示す図である。
【図10】検出温度の最小値において計時値を早朝の基準時刻にリセットする処理の第2の例を示す図である。
【図11】検出温度の最大値において計時値を午後の基準時刻にリセットする処理の第1の例を示す図である。
【図12】検出温度の最大値において計時値を午後の基準時刻にリセットする処理の第2の例を示す図である。
【符号の説明】
14b 保温ヒータ(負荷)
51 制御部
80 室温センサー
511 比較部
512 基準時刻設定部
513 計時部
514 保温ヒータ制御部(負荷制御部)

Claims (3)

  1. 負荷への供給電力を1日周期で所定時間帯において停止又は低減することによって省エネルギーを実現する省エネ機能を有する家電機器であって、
    基本クロックをカウントすることによって計時を行う計時部と、
    家電機器が置かれた部屋の温度を検出するための室温センサーと、
    所定時間ごとに前記室温センサーの検出温度を記憶し、前回値と比較する比較部と、
    前記比較部の出力に基づいて前記検出温度最大値又は最小値を示していることが検出されたときに、前記計時部の計時値を、前記検出温度が最大値又は最小値を示す時刻として予め対応させた基準時刻に設定する基準時刻設定部と、
    前記計時部の計時値に基づいて前記負荷への供給電力を予め設定された前記所定時間帯において停止又は低減する負荷制御部と
    を有することを特徴とする省エネ機能を有する家電機器。
  2. 前記基準時刻設定部は、前記計時部の計時値が所定値に達してから前記比較部が比較結果を出力する毎に、前記比較部の出力が反転するまで前記計時値を前記基準時刻に再設定し続けることにより、前記検出温度最大値又は最小値に達したときに対応するように、前記計時部の計時値を前記基準時刻に設定することを特徴とする
    請求項1記載の省エネ機能を有する家電機器。
  3. 保温ヒータへの供給電力を1日周期で所定時間帯において停止又は低減することによって省エネルギーを実現する省エネ機能を有する電気ポットであって、
    基本クロックをカウントすることによって計時を行う計時部と、
    電気ポットが置かれた部屋の温度を検出するための室温センサーと、
    所定時間ごとに前記室温センサーの検出温度を記憶し、前回値と比較する比較部と、
    前記比較部の出力に基づいて前記検出温度最大値又は最小値を示していることが検出されたときに、前記計時部の計時値を、前記検出温度が最大値又は最小値を示す時刻として予め対応させた基準時刻に設定する基準時刻設定部と、
    前記計時部の計時値に基づいて前記保温ヒータへの供給電力を予め設定された前記所定時間帯において停止又は低減する保温ヒータ制御部と
    を有することを特徴とする省エネ機能を有する電気ポット。
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