JP4239611B2 - 基地局、および車載端末 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、路車間通信の基地局および車載端末に関するもので、スポット通信に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、基地局が周辺の複数の車両と通信を行う路車間通信システムが提案されている。例えば、飲食店、ガソリンスタンド、駐車場等に設置された路車間通信の基地局から、近傍に停車する車両に対してメニュー情報、課金情報等の送信を行い、あるいは車両がこの基地局を介してファイルのダウンロードを行うことが提案されている(例えば、特許文献1および2参照。)。
【0003】
このような路車間通信システムにおいて、1つの基地局が複数の車両を含む通信領域(セル)を構成し、この複数の車両が同一チャネルを時分割により共用し、実質的に同時に通信を行うことが考えられる(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特許第3070853号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2001−218275号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように複数の車両が1つの基地局を実質的に同時に共用すると、通信を行う車両の数によって基地局と個々の車両との間の通信速度が変化し、それゆえダウンロード等のサービスの完了時刻が予想できないという問題が発生する。例えばある車両が一定のサイズ(容量)のファイルを基地局経由でダウンロードしている時に、他の車両が同じ基地局からダウンロードを始めると、最初の車両のダウンロードの速度が落ち、最初に予想していた時刻よりもダウンロード完了が遅れてしまう。
【0007】
そのため、高速道路のサービスエリアや、ドライブインなどの施設で車両を止め、短時間の休憩や食事、買い物などを行う場合、当初のダウンロードの完了予定時刻に合わせて出発する予定を立てていても、上記ダウンロード完了時刻の遅れによってそれが狂ってしまうという事態が発生しうる。
【0008】
なお、この完了時刻が定まらないという問題は、ダウンロードのみならず、アップロード、双方向データ交換等の、伝送データ量の上限が定まっているサービス全般に当てはまる問題である。
【0009】
本発明は上記点に鑑みて、路車間通信システムにおいて、基地局との通信で受けるサービスの完了時刻をあらかじめ知ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、路車間通信システムにおいて複数の車載端末と通信を行ってサービスを提供する基地局であって、前記複数の車載端末に前記サービスの提供順序を設定する順序設定手段と、車載端末からのサービス要求を受信する要求受信手段と、前記順序設定手段の設定したサービス提供順序および前記要求受信手段の受信したサービス要求に基づいて、前記路車間通信のサービス提供用無線回線を一時期に一台の車載端末に占有的に割り当ててサービスを提供する占有サービス提供手段と、前記順序設定手段が設定したサービス提供順序に基づいて前記サービスの完了時刻を算出する完了時刻算出手段と、前記完了時刻算出手段が算出したサービスの完了時刻を前記車載端末に通知する完了時刻通知手段と、を備え、当該基地局は、路車間通信システムにおいて駐車場にある複数の車載端末と通信を行ってサービスを提供するものであり、前記完了時刻通知手段は、サービスを提供する対象の車載端末を搭載する車両の駐車場への入庫時間、車両IDおよび前記駐車場の駐車場記号に基づいて、前記サービスにおける前記車載端末を一意に特定するための識別記号を生成し、この識別記号を前記車載端末に通知することを特徴とする基地局である。
【0011】
これによって、順序設定手段が複数の車載端末へのサービス提供順序を設定し、また要求受信手段が車載端末からのサービス要求を受信し、占有サービス提供手段がこの順序およびサービス要求に基づいて路車間通信の回線を一時期に一台の車載端末に占有的に割り当ててサービスを提供するので、複数台車載端末からのサービス要求があっても順番にダウンロードが行われ、サービスの完了時間が予測可能となる。したがって、路車間通信システムにおいて、基地局との通信で受けるサービスの完了時刻をあらかじめ知ることが可能となる。
【0012】
なお、当該サービス提供に僅かな影響しか与えない通信が、同回線で同時に行われていても構わない。すなわち、回線の占有は、厳密な占有でなくとも、実効的な占有であば足りる。また、サービスとは、ダウンロードサービス、アップロードサービス、双方向データ交換等の、伝送データ量の上限が定まっているサービス全般を含む概念である
また、「この優先度に基づいて前記サービス提供順序を設定する」とは、あくまでも先着順による優先度を順序設定のための1つの判断基準として用いることを意味するのであって、この範囲で厳密な先着順で順序を確定する以外の場合も含む概念である。
【0014】
これによって、完了時刻算出手段が算出したサービスの完了時刻を完了時刻通知手段が車載端末に通知するので、路車間通信システムにおいて、車載端末側が、基地局との通信で受けるサービスの完了時刻をあらかじめ知ることが可能となる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の基地局において、前記順序設定手段は、より早く前記サービス要求を送信した車載端末へのサービス提供に対してより高い優先度を付与し、この優先度に基づいて前記サービス提供順序を設定することを特徴とする。
【0017】
また、請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の基地局において、前記順序設定手段は、前記完了時刻算出手段が算出するサービス完了時刻が前記車載端末の承諾するサービス完了時刻を満足することを最優先とすることを特徴とする。
【0018】
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の基地局において、前記順序設定手段は、先に為されたサービス要求の上位に割り込みが可能であっても、割り込みをせずに前記完了時刻算出手段が算出するサービス完了時刻が前記車載端末の承諾するサービス完了時刻を満足するならば、割り込みを行わないことを特徴とする。
【0020】
また、請求項に記載の発明は、請求項ないしのいずれか1つに記載の基地局において、前記完了時刻算出手段が算出したサービス完了時刻と、前記車載端末の承諾するサービス完了時刻とを比較し、この比較に基づき前記車載端末の承諾するサービス完了時刻の方が早いと判定した場合には、サービス完了時刻の変更を前記車載端末に通知する時刻比較手段を備えたことを特徴とする。
【0021】
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の基地局において、前記時刻比較手段は、前記比較に基づき前記車載端末の承諾するサービス完了時刻の方が遅いと判定した場合には、サービス完了時刻の変更を前記車載端末に通知しないことを特徴とする。
【0022】
また、請求項に記載の発明は、請求項またはに記載の基地局において、前記時刻比較手段は、前記要求受信手段がサービス要求を受信する度に、前記完了時刻算出手段が算出したサービス完了時刻と、前記車載端末の承諾するサービス完了時刻とを比較し、この比較に基づき前記車載端末の承諾するサービス完了時刻の方が早いと判定した場合には、サービス完了時刻の変更を前記車載端末に通知することを特徴とする。
【0023】
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の基地局において、ファイルを蓄積するバッファを備え、前記占有サービス手段は、サービスにおいて前記車載端末に提供するファイルを予め外部から取得して前記バッファに蓄積させることを特徴とする。
【0024】
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の基地局において、前記バッファ中に無いファイルのうち、前記順序設定手段が優先とするサービス順に、そのサービスにおいて提供するファイルを予め外部から取得することを特徴とする。
【0025】
また、請求項1に記載の発明は、請求項またはに記載の基地局において、前記バッファは、書き込みと読み出しを同時に行うことのできるメモリから成ることを特徴とする。
【0026】
また、請求項1に記載の発明は、請求項1ないし1のいずれか1つに記載の基地局において、前記要求受信手段と、前記占有サービス提供手段とは、異なる通信回線を用いることを特徴とする。
【0027】
また、請求項1に記載の発明は、請求項1ないし1のいずれか1つに記載の基地局において、前記占有サービス提供手段は、ミリ波またはマイクロ波を用いて、1台の車両の前面にのみセルを構成してサービスを提供することを特徴とする。
【0028】
また、請求項1に記載の発明は、請求項1に記載の基地局において、前記占有サービス提供手段は、車載端末と1対1で通信を行ってサービスを提供することを特徴とする。
【0029】
また、請求項16に記載の発明は、請求項1ないし15のいずれか1つに記載の基地局において、1つの車載端末へのサービスの完了時間が極端に長くなる可能性がある場合、そのサービスを中止し、この中止する旨を車載端末に通知する手段を備えたことを特徴とする。
【0030】
また、請求項1に記載の発明は、請求項1ないし1のいずれか1つに記載の基地局において、前記占有サービス提供手段は、Meta−Content技術を用いてサービスを提供することを特徴とする。
【0031】
また、請求項1に記載の発明は、請求項1ないし1のいずれか1つに記載の基地局において、時間的に独立して使用できる複数のサービス提供用無線回線と、前記複数のサービス提供用無線回線のそれぞれを一時的に一台の車載端末に占有的に割り当てて、1つの設定順序に含まれる複数のサービスに対して同時にサービス提供を行う手段を備えたことを特徴とする。
【0032】
これにより、1つの基地局に対するサービス要求の頻度が1つのサービス提供用無線回線のサービス提供能力を上回る場合にもこれに対応することができる。
【0033】
また、請求項1に記載の発明は、路車間通信システムにおいて、基地局からサービスの提供を受ける車載端末であって、請求項2に記載の基地局にサービス要求を送信する要求送信手段と、前記要求送信手段が前記サービス要求を送信する先の前記基地局から前記サービスの完了時刻の通知を受信し、この受信したサービス完了時刻を当該車載端末のユーザに表示する完了時刻表示手段と、駐車場に設置された駐車場記号通知手段から通知された駐車場記号を検知する手段と、前記基地局にこの検知した駐車場記号を通知する手段と、を備えた車載端末である。
【0034】
これによって、要求送信手段がサービス要求を送信する先の基地局からサービスの完了時刻の通知を受信し、この受信したサービス完了時刻を当該車載端末のユーザに通知した上で、この基地局からサービスの提供を受けるので、路車間通信システムにおいて、車載端末側が、基地局との通信で受けるサービスの完了時刻をあらかじめ知ることが可能となる。
【0035】
また、請求項17に記載の発明は、請求項1に記載の車載端末において、前記完了時刻表示手段が受信した前記サービス完了時刻の通知に基づき、サービス完了時刻を更新する更新手段を備えたことを特徴とする。
【0036】
また、請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の車載端末において、前記更新手段は、所定時間が経過することに基づいてこの所定時間をサービス完了時刻に加算することでサービス完了時刻を更新することを特徴とする。
【0037】
また、請求項19に記載の発明は、請求項1ないし18のいずれか1つに記載の車載端末において、前記完了時刻表示手段は、更に前記基地局から提供を受けることのできるサービスのメニューを当該車載端末のユーザに表示することを特徴とする。
【0038】
また、請求項2に記載の発明は、請求項19に記載の車載端末において、前記所定時間は、前記サービスのメニューと共に表示されるサービス完了時刻の最小単位であることを特徴とする。
【0039】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1ないし2のいずれか1つに記載の車載端末において、ユーザの承諾の旨の入力によって、前記完了時刻表示手段が受信したサービス完了時刻を承諾することを前記基地局に通知する。
【0041】
また、請求項2に記載の発明は、請求項16ないし21に記載の車載端末において、前記駐車場記号通知手段は、駐車場記号を示すコードであることを特徴とする。
【0042】
また、請求項2に記載の発明は、請求項16ないし21に記載の車載端末において、前記駐車場記号通知手段は、駐車場記号を送信する電波ビーコンであることを特徴とする。
【0043】
また、請求項2に記載の発明は、請求項16ないし21に記載の車載端末において、前記駐車場記号通知手段は、駐車場記号を示すIDタグであることを特徴とする。
【0044】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1ないし2のいずれか1つに記載の車載端末において、ファイルを蓄積し、書き込みと読みだしとを同時に行うことができるバッファを備え、サービスにおいて前記基地局から提供されるファイルを前記バッファに蓄積させることを特徴とする。
【0048】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の一実施形態に係る路車間通信システムの概要図を示す。この路車間通信システムにおいては、駐車場1に基地局2が設置され、この駐車場1に駐車する車両A、B、Cに対して狭域通信等によるダウンロードサービスを行うようになっている。
【0049】
その際、車両A、B、Cがファイルをダウンロードするときには、基地局2は有線で繋がれた外部のファイルサーバ6からファイルを取得し、車両A、B、またはCにこのファイルを送信する。本実施形態では、このダウンロードは、通信の回線を一時期に一台の車両に占有的に割り当てて行われる。例えば、一時期に車両A、B、Cからのダウンロード要求を受けていても、ダウンロードは一台つづ時期を分けて順番に行われる。このダウンロードの順序は基地局2によって設定される。順序設定方法は、ダウンロード要求についての先着順を基本とし、車両A、B、Cの承諾したダウンロード完了時刻(以下承諾時刻と記す)を満足することを最優先とする。これは、当該車両のユーザが承諾したこと自体が重要であり、ユーザは自ら決めた予定通りに事が運ぶことに満足感や利便性を感じるので、これにより、ダウンロードのサービスに対するユーザの満足度、利便性を高めることができる。
【0050】
なお、承諾時刻を満足することができれば、先着のダウンロード要求よりも後着のダウンロード要求を優先することができる。
【0051】
ファイルサーバ6は、駐車場1の近くまたはネットワークを介した遠隔地に設置され、基地局2からのファイルの要求に基づいて基地局2に対してファイルを送信する。
【0052】
図2に基地局2の構成を示す。この基地局2は、DSRCアンテナ21、リクエスト受付用アンテナ22、DSRC通信処理部23、リクエスト受付用通信処理部24、バッファ25、ダウンロード処理部26、リクエスト受付部27、外部通信制御部28、および車両センサ29を有している。
【0053】
DSRC通信処理部23は、ダウンロード処理部26から入力された無線送信のためのデジタルダウンロードデータに対してD/A変換、変調、周波数変換、増幅等を施し、その結果の信号をミリ波のDSRCの無線信号としてDSRCアンテナ21へ出力する。またDSRC通信処理部23は、DSRCアンテナ21から受信したミリ波の無線信号に対して増幅、周波数変換、復調、A/D変換等を施し、その結果の信号をデジタルデータとしてダウンロード処理部26へ出力する。
【0054】
リクエスト受付用通信処理部24は、リクエスト受付用アンテナ22から受信したマイクロ波の無線信号に対して増幅、周波数変換、復調、A/D変換等を施し、その結果の信号をデジタルデータとしてリクエスト受付部27に出力する。またリクエスト受付用通信処理部24は、リクエスト受付部27から入力された無線送信のためのデジタルデータに対してD/A変換、変調、周波数変換、増幅等を施し、その結果の信号をマイクロ波の無線信号としてリクエスト受付用アンテナ22へ出力する。
【0055】
バッファ25は、DSRCによる通信の速度よりも高速なメモリを有し、ダウンロード処理部26からデータの入力があるとそれを蓄積し、またダウンロード処理部26からデータの要求があるとそれをダウンロード処理部26に出力する。
【0056】
ダウンロード処理部26は、リクエスト受付部27の作成する順序設定表にもとづき、ダウンロード要求元の車両に送信するダウンロードデータをDSRC通信処理部23に出力する。このダウンロード処理部26は、CPU、RAM、ROMを有するマイコンによって構成される。このCPUは、ROM(または書き換え可能なデバイス)に記録されたプログラムに従った処理を行い、必要に応じてRAMに対して情報の書き込み/読み出しを行い、また必要に応じてDSRC通信処理部23、バッファ25、リクエスト受付部27、外部通信制御部28と情報のやりとりを行う。順序設定表とは、ダウンロード要求のある車両について、ダウンロードの優先順序、ダウンロード完了予定時刻(以下完了時刻と記す)、完了時刻から承諾時刻までの時間(以下余裕時間と記す)、ダウンロード対象のファイル名等の情報を有する表である。図3に順序設定表の構成を示す。この図中、識別とは、車両を特定するための識別情報である。この識別情報としては、例えば車載通信機のシリアルナンバー、車体番号等がある。
【0057】
リクエスト受付部27は、CPU、RAM、ROMを有するマイコンによって構成される。このCPUは、ROM(または書き換え可能なデバイス)に記録されたプログラムに記載された処理を行い、必要に応じてRAMに対して情報の書き込み/読み出しを行い、また必要に応じてリクエスト受付用通信処理部24、ダウンロード処理部26、外部通信制御部28と情報のやりとりを行う。
【0058】
外部通信制御部28は、ダウンロード処理部26およびリクエスト受付部27からの命令データを受信し、この命令データを基地局2とファイルサーバ6との通信規格に合うように整形してファイルサーバ6に送信する。また外部通信制御部28は、ファイルサーバ6から受信したデータをダウンロード処理部26またはリクエスト受付部27が扱えるようなデータ形式に整形してダウンロード処理部26またはリクエスト受付部27に出力する。
【0059】
車両センサ29は赤外線センサを備え、この赤外線センサによって駐車場1に車両が進入することを検知し、検知した旨を信号としてリクエスト受付部27に出力する。また車両センサ29は、情報処理部27からの制御信号の入力に基づいて、後述する駐車場記号を示す信号を送信する。
【0060】
図4に、車両A、B、Cに備えられ、基地局2からのダウンロードのために用いられる車載端末3の構成を示す。車載端末3は、駐車場センサ30、DSRCアンテナ31、リクエスト用アンテナ32、DSRC通信処理部33、リクエスト用通信処理部34、バッファ35、ダウンロード処理部36、情報処理装置37、入出力部38、表示部39、および大容量記憶装置40を有している。
【0061】
DSRC通信処理部33は、DSRCアンテナ31が受信したDSRCの無線信号に対して増幅、周波数変換、復調、A/D変換等を施し、その結果の信号をデジタルデータとしてダウンロード処理部36に出力する。
【0062】
リクエスト用通信処理部34は、リクエスト用アンテナ32から受信したマイクロ波の無線信号に対して増幅、周波数変換、復調、A/D変換等を施し、その結果の信号をデジタルデータとして情報処理装置37に出力する。またリクエスト用通信処理部34は、情報処理装置37から入力された無線送信のためのデジタルデータに対してD/A変換、変調、周波数変換、増幅等を施し、その結果の信号を無線信号としてリクエスト用アンテナ32へ出力する。またDSRC通信処理部33は、ダウンロード処理部36から入力された無線送信のためのデータに対してD/A変換、変調、周波数変換、増幅等を施し、その結果の信号をミリ波のDSRCの無線信号としてDSRCアンテナ31へ出力する。
【0063】
バッファ35は、大容量記憶装置40へのデータの書き込み速度よりも高速なメモリを有し、ダウンロード処理部36からデータの入力があるとそれを蓄積し、またダウンロード処理部36からデータの要求があるとそれをダウンロード処理部36に出力する。なおこのバッファは、本実施形態においては数十GB程度の容量を有している。
【0064】
ダウンロード処理部36は、DSRC通信処理部33から受信したダウンロードデータをバッファ35に出力し、またDSRC通信処理部33からダウンロードデータの受信をを行っていない時にバッファ35からデータを読み出して情報処理装置37に出力する。ただし、バッファ35にデュアルポートRAMを使えば、同時に読み書きも可能である(基地局2のバッファ25も同様)。これにより、ダウンロードするファイルをファイルサーバからの移し替える作業をダウンロードに並行して行うことができるため、移し替えを効率よく行うことができ、ファイルサーバの過負荷を低減することができる(またバッファ25がデュアルポートRAMであることにより、ダウンロードデータの受信完了を待つことなく、情報処理装置へデータを出力することができる。)。このダウンロード処理部36は、例えばプログラム可能なICであるFPGA(Field Programable Gate
Array)を用いて実現される。
【0065】
情報処理装置37は、CPU、RAM、ROMを有するマイコンによって構成される。このCPUは、ROM(または書き換え可能なデバイス)に記録されたプログラムに従った処理を行い、必要に応じてRAMに対して情報の書き込み/読み出しを行い、また必要に応じて駐車場センサ30、リクエスト用通信処理部34、ダウンロード処理部36、入出力部38、表示部39、および大容量記憶装置40と情報のやりとりを行う。
【0066】
入力部38は、ボタンやマイク等の入力デバイスから成り、当該車両のユーザがこの入力デバイスを操作することに基づいて、その操作に対応して信号を情報処理装置37に出力する。
【0067】
表示部39は、情報処理装置37からの信号の入力に基づいて音声、文字、画像等の出力を行う。
【0068】
大容量記憶装置40は、数TB(テラバイト)の記憶容量を有するメモリから成り、情報処理装置37からデータの読み出し/書き込みの制御を受ける。
【0069】
本実施形態の路車間通信システムの構成は以上の通りである。以下、この路車間通信システムの作動について説明する。
【0070】
まず、基地局2のダウンロード処理部26のCPUが行う処理を、フローチャートとして図5、図6に示す。これら図5、図6の処理は、基地局2の作動時にはそれぞれ並列的に常時実行される。図5の処理は、ダウンロードにおけるダウンロード処理部26からDSRC通信処理部23へのデータの出力のための処理である。
【0071】
ステップ510では、リクエスト受付部の順序設定表を参照する。具体的には、リクエスト受付部に対して順序設定表を要求する信号を出力し、その応答として順序設定表を受信する。
【0072】
次にステップ520で、この順序設定表にダウンロード要求があるか否かを判定する。要求がない、すなわち順序設定表にダウンロード要求が1件も記載されていないときは、処理はステップ510に戻る。
【0073】
ダウンロード要求がある場合、処理はステップ540に進み、バッファ25を検索し、優先順序が一番高いダウンロード要求の対象ファイルがバッファ25にあるか否かを判定する。
【0074】
対象ファイルがバッファ25にある場合、ステップ550でバッファから当該データを読み出し、ない場合、ステップ560でファイルサーバ6から当該ファイルを取得する。ファイルサーバ6からのファイルの取得は、外部通信制御部28に対してファイル要求の信号を出力し、その応答として外部通信制御部28から当該ファイルの入力を受けることで実現される。
【0075】
そしてステップ570では、読み出したまたは取得したファイルをDSRC通信処理部23へ出力する。そしてファイルの出力が終了すると、処理はステップ510の順位表設定表の参照に戻る。
【0076】
図6は、ダウンロード要求のあるファイルをファイルサーバ6から5へ移すための処理である。
【0077】
ステップ610、620では、それぞれステップ510、520と同様の処理を行い、リクエスト受付部の順序設定表を参照してダウンロード要求があるか否かを判定する。そして要求が無ければ処理はステップ610に戻り、あれば処理はステップ640に進む。
【0078】
ステップ640では、バッファ25を検索し、順序設定表中にあるダウンロード要求の対象ファイルの全てががバッファ25にあるか否かを判定する。そして、全てのファイルがあれば処理はステップ610に戻り、1つでも無ければ処理はステップ650に進む。
【0079】
ステップ650では、バッファ25中に無いダウンロード要求対象のファイルのうち、最も優先順序が高いものについて、そのファイルサイズがバッファ25中の空き領域のサイズより小さいか否かを判定する。優先順序を採用することで、ファイルサーバからバッファへの移し替えを効率よく行うことができる。
空き領域の方が小さければ処理はステップ610に戻る。
【0080】
ファイルサイズが空き容量以下であれば、処理はステップ660に進み、ファイルサーバ6からバッファ25へ当該ファイルの転送を行う。
【0081】
図5、6に示した作動によって、ダウンロード処理部26は、ダウンロード要求のあるファイルについては可能な限りファイルサーバ6からバッファ25へ移し替えておく。これによって、例えばファイルサーバ6から基地局2へのデータ転送速度が基地局2から車両へのダウンロード速度が速い場合には、あらかじめ必要なファイルをバッファに蓄積しておくことで、ダウンロードの遅延がなくなる。
【0082】
次に、リクエスト受付部27のCPUの処理内容について説明する。リクエスト受付部27のCPUは、基地局2の1)車両の進入の検知、2)進入した車両からのダウンロードメニュー要求の受信、3)ダウンロード要求の受信、および4)ダウンロード取り消し要求の受信に起因して、それぞれに対応した処理を開始する。なお、ダウンロードメニューとは、基地局2が提供することのできるダウンロード対象のファイルのリストである。
【0083】
図7は、車載端末3を搭載した車両が基地局2の通信可能範囲内(サービス範囲内)である駐車場1へ進入・入庫し、車両センサ29がその車両の入庫を検知することを起因として始まる、リクエスト受付部27のCPUの入庫処理である。
【0084】
まず、リクエスト受付部27のCPUが車両センサ29から検知信号を受信することで処理を開始する(ステップ710)。
【0085】
次にステップ720では、駐車場記号を車載端末3に通知する。具体的には、車両センサ29を制御して駐車場記号を出力させる。これによって、車両センサ29は赤外線で駐車場記号を車載端末3およびその周囲に送信する。駐車場記号とは、シリアルナンバー等の、駐車場を特定するための識別子である。
【0086】
そしてステップ730では、車載端末3がサービス範囲内にいる旨を通知するデータをリクエスト受付用通信処理部24に出力する。なおこの通知は、車両センサ29を用いて行ってもよい。これによって、リクエスト受付用通信処理部24およびリクエスト受付用アンテナ22を介してこの通知が車載端末3に無線送信される。以上で入庫処理が終了する。この入庫処理は、駐車場1内の複数の車両に対して同時に行われてもよい。
【0087】
図8は、入庫し、駐車場記号を受信し、サービス範囲内にいる旨の通知を受信した車載端末3から、ダウンロードメニューの要求を受信することで始まるメニュー送信処理である。
【0088】
まず、リクエスト受付部27のCPUがリクエスト受付用通信処理部24から上記ダウンロードメニューの要求の入力を受けて処理を開始する(ステップ750)。
【0089】
そしてステップ760では、提供することのできるダウンロード対象の各ファイルのダウンロード所要時間を算出または参照する。なお、提供することのできるファイルはあらかじめ決まっていてもよいし、リクエスト受付部27がファイルサーバ6と通信することで、ファイルサーバ6の状態に応じて変化してもよい。前者の場合、メニューはインターネットから取得することができる。ダウンロード所用時間は、対象ファイルのサイズを所定のダウンロード速度で割った時間に、通信切り替え等の制御に必要な時間を加算することで算出される。ダウンロード所要時間の参照とは、予め算出しておいた所要時間、あるいは当該ファイル等に埋め込まれた所要時間情報、あるいはファイルサーバ6から別途受信した当該ファイルの所要時間情報等を参照することをいう。
【0090】
また、ダウンロード完了時刻の算出に用いる通信速度は、基地局2毎に固定値となっていてもよいし、あるいは、車両ごとに予めテストを行い実効的な通信速度を測定した値を用いてもよいし、または、駐車場1の位置情報に基づいて予め設定された複数の値から選択して用いてもよい。これにらよって、車両形状やアンテナ姿勢などにより通信品質が劣化しやすい場合等の、ダウンロードの実効的な通信速度が各々の車両によって大きく異なる場合において、ダウンロード完了時刻をより正確に求めることができる。
【0091】
そしてステップ770では、このようにして得た各ファイルのダウンロード所要時間に基づいて、各ファイルについてのダウンロード開始時刻を判別表から求める。図9に判別表の一例を示す。判別表とは、当該ファイルの所要時間を複数の範囲に区分けし、それぞれの範囲毎にダウンロードの優先順序とダウンロード開始時刻とを割り当てる表である。判別表は、後述するようにリクエスト受付部27のCPUによって順序設定表に基づいて作成される。具体的には、図3に記載のA1、B1、C1、A2、B2、C2と、図9中の同符号のものが同じ値になるように判別表が作成される。
【0092】
図9の判別表においては、ダウンロード所要時間がA2以下のファイルは、最優先の順序1としてダウンロード開始時刻が現在時刻に割り当てられるようになっている。また、A2〜B2、B2〜C2、C2〜の所要時間のファイルは、それぞれ開始時刻がA1、B1、C1に割り当てられるようになっている。ステップ770の具体的処理としては、判別表からダウンロード対象の各ファイルのダウンロード所要時間について、それぞれ該当する所要時間条件をみつけ、その所要時間に対応する開始時刻の項目を当該各ファイルのダウンロード開始時刻に設定する。したがってこの処理は、開始時刻の設定と同時にダウンロード順序を設定していることにもなる。
【0093】
そしてステップ780では、ステップ760、770で取得した各ファイルのダウンロード所要時間とダウンロード開始時刻とを加算し、ダウンロード完了時刻を求める。
【0094】
そしてステップ790では、この通信において車載端末3を一意に区別するために付与する識別記号を生成し、この識別記号と共に、各ファイルの名前、容量、ダウンロード完了時刻を含むダウンロードメニューを、車載端末3への通知としてリクエスト受付用通信処理部24に出力する。なお、この識別記号は、駐車場記号、入庫時間、および車両IDの一価関数となっている。このような識別記号を用いることにより、車両の認証誤りを防ぐ毎ができ、セキュリティを高めることができる。また、暗号キーに用いることもできる。
【0095】
図10は、ダウンロードメニューを受信した車載端末3から送信されたダウンロード要求を受信することで始まる、順序設定表および判別表の更新のための処理である。
【0096】
まず、リクエスト受付部27のCPUがリクエスト受付用通信処理部24から、上記ダウンロード要求の入力を受けて処理を開始する(ステップ805)。このダウンロード要求には、ダウンロード要求を発信した車両の識別記号、ダウンロード要求対象のファイル名、および承諾時刻の情報を含んでいる。
【0097】
次にステップ810では、受信したダウンロード要求対象のファイル名に対応するファイルのダウンロード所要時間を、図8のステップ760で算出した値を参照することで求める。あるいは、ここで改めてファイルサイズと通信速度、およびDSRC用の回線の切り替え時間等を用いてダウンロード所要時間を算出してもよい。そしてステップ815では、ステップ810で得たダウンロード所要時間と判別表からダウンロード順序を設定する。具体的処理には、判別表からダウンロード対象のファイルのダウンロード所要時間が該当する所要時間条件をみつけ、その所要時間に対応する順序を当該ファイルのダウンロード順位として設定する。
【0098】
ただし、仮に上記で得られたダウンロード順位よりも順位を下位にしても、承諾時刻からダウンロード所要時間を差し引いた時間が、より下位の順序にした場合の開始時間よりも後の時間である場合、すなわち承諾時刻前にダウンロードを終えることができる最も遅い開始時間より以前にダウンロード開始できる場合は、その下位の順序を実際のダウンロード順位としてもよい。これによって、他の先に為されたダウンロード要求の上位に割り込みが可能なダウンロード所要時間であっても、割り込みをせずに承諾時刻前にダウンロードが終了できる場合は割り込みを行わないようにすることができる。したがって、先に受付をしたダウンロードほど、通信速度の劣化によってダウンロードが遅れる場合、ユーザが承諾時刻よりも早く駐車場1を去る場合等の不測の事態に対応できる可能性が高くなる。
【0099】
そしてステップ820では、判別表から当該ファイルのダウンロード開始時刻を参照し、これとダウンロード所要時間とからダウンロード完了時刻を算出する。
【0100】
そしてステップ825では、受信したダウンロード要求中の承諾時刻からダウンロード完了時刻を差し引くことで、余裕時間を算出する。
【0101】
そしてステップ830では、上記の様に得られた当該ファイルのダウンロード順位、ダウンロード開始時刻、余裕時間、およびダウンロード要求元の車両の識別記号に基づいて順序設定表を更新する。そして、新たに作成した順序設定表に基づいて、前述した方法で判別表を更新する。
【0102】
次にステップ835で、当該ダウンロード要求について、ダウンロード完了時刻が承諾時刻以前の時刻であるか否かを判定する。これは、基地局2が特定の車載端末3に対してダウンロードメニューを送信してから、その車載端末3からダウンロード要求を受信するまでの間に、他のダウンロード要求を受け付けて順序設定表、判別表が変化してしまっている場合に対応するための判定処理である。このような順序設定表、判別表の変化によって、車載端末3から受信した承諾時刻がステップ820で算出したダウンロード完了時刻よりも前になってしまった場合、このままでは承諾時刻以内にダウンロードが終了できない。そこで処理はステップ840に進み、ダウンロード完了時刻の変更をリクエスト受付用通信処理部24を介して車載端末3に通知する。これにより、例えばダウンロードメニューを更新する間に他のダウンロードを受け付けてダウンロード完了時刻が変化した場合でも、確実に承諾時刻を満足することができる。
【0103】
ステップ835の判定が肯定の場合、承諾時刻前にダウンロードは終了するので、処理は終了する。このように、ダウンロード完了時刻を再計算した時間が、承諾時刻よりも遅くない場合に、ユーザへの通知、承諾作業を行わないことにより、ユーザの手間を省き利便性を高めることができる。
【0104】
ステップ840の次には、ステップ850で当該車載端末3からダウンロード完了時刻の変更通知に対する回答がを受信したか否かを判定し、受信していない場合はステップ860でタイムアウトしたか否かを判定し、タイムアウトでない場合はステップ850に戻る。これによって、回答を受信するかまたはタイムアウトになるまで、ステップ850、860の処理が繰り返される。なお、タイムアウトとは、最後にステップ840の処理を行って以降の経過時間が所定の時間(例えば2分)を経過することを言う。
【0105】
タイムアウトになった場合、処理はステップ860から880に進み、当該ダウンロード要求の受付を取り消し、この取り消しを反映させるために順序設定表および判別表を更新し、取り消した旨を車両へ通知し、処理を終了する。
【0106】
回答の受信があった場合、処理はステップ850から870に進み、回答の内容が、変更されたダウンロード完了時刻を承諾する旨の通知であるか否かを判定する。承諾の通知である場合、取り消した旨を車両へ通知し、処理はそのまま終了する。
【0107】
承諾しない旨の通知である場合、処理はステップ880に進み、当該車載端末3からのダウンロードの受付を取り消すよう、順序設定表、判別表を更新する。そしてトシ消した旨を車両へ通知し、処理は終了する。
【0108】
ここで、ステップ830、ステップ880における順序設定表、判別表の更新処理の詳細を、それぞれ図11、図12に示す。
【0109】
図11のステップ831では、当該新規ダウンロードの情報を、順序設定表の所定の順序の部分に挿入する。
【0110】
そしてステップ832では、挿入によって順位が繰り下げられた他のダウンロード対象について、挿入によって変化した余裕時間を算出して書き換える。すなわち、当該他のダウンロード対象の余裕時間から新規ダウンロードのダウンロード所要時間を差し引く。
【0111】
そしてステップ833では、新規ダウンロードの余裕時間が上位の順位の他のダウンロード対象の余裕時間よりも小さいかを判定する。小さい場合は、上位の余裕時間は下位の余裕時間に制限されるので、処理はステップ834に進み、上位の順序の余裕時間を、新規ダウンロードの余裕時間と同じ値に書き換えて処理はステップ836に進む。小さくない場合はそのままステップ836に進む。
【0112】
そしてステップ836では、書き換えた順序設定表から判別表を書き換え、その後図10のステップ835に進む。
【0113】
図12のステップ881では、取り消すダウンロードについての、図10のステップ810で算出したダウンロード所要時間を参照するか、または再計算する。
【0114】
そしてステップ882では、順序設定表中の下位の順序の各ダウンロード対象について、ステップ881で取得したダウンロード所用時間をダウンロード完了時刻から差し引き、また余裕時間にこのダウンロード所要時間を加算する。
【0115】
そしてステップ883では、書き換えた設定表から判別表を書き換え、その後処理は終了する。
【0116】
図13は、車載端末3のユーザが入力部38を操作するか、あるいは、通信が不測の事態(通信不可、サービス前に車両が去る等)により、リクエスト受付部27が一旦要求したダウンロードを取り消すための通知を基地局2に行う場合の、リクエスト受付部27のCPUのダウンロード中止処理を示す図である。
【0117】
この取消処理は、ダウンロード取消要求を車載端末3から受信することによって開始する(ステップ210)。
【0118】
この受信に続くステップ220では、取消対象のダウンロード所要時間を算出する。
【0119】
そしてステップ230では、取消対象のダウンロード所要時間を、それより下の順位にあるダウンロードのサービス完了時刻から減算し、また余裕時間に加算することで順序設定表を更新する。そして更にこの更新に基づいて判別表も更新する。
【0120】
そしてステップ240では、ダウンロード取消完了の通知を車載端末3に送信し、その後処理が終了する。
【0121】
次に、車載端末3の情報処理装置37の作動について説明する。図14および図15は、車載端末3を搭載した車両が基地局2の通信可能範囲内である駐車場1へ進入・入庫し、駐車場センサ30が自車の入庫を検知することを起因として始まる、情報処理装置37のCPUの処理である。
【0122】
まずステップ305で、このCPUが駐車場センサ30から駐車場記号を受信し、また自車がサービス範囲内にいる旨のデータを、リクエスト用通信処理部34を介して基地局2から受信する。あるいは、駐車場記号と同じように(同時に)駐車場センサを介して受信してもよい。
【0123】
次にステップ310で、ダウンロードのサービスを受けるかどうかの判断を当該車両のユーザに促す旨の表示データを、表示部39に出力する。そしてステップ315ではユーザからの入力を待ち、入力があればサービスを受ける旨の入力であるか否かを判定する。サービスを受けない場合、処理は終了する。なお、ユーザの希望により、いつでもステップ315から再開できる。ただし、セキュリティ上問題がある場合再開できないようにする。
【0124】
サービスを受ける場合、処理はステップ320に進み、ユーザの入力にもとづくダウンロードメニューの要求、車両の識別子(車両ID)、および駐車場記号を、リクエスト用通信処理部34を介して基地局2に送信する。
【0125】
次にステップ325で、基地局2から送信されたダウンロードメニューと識別記号を受信する。
【0126】
次にステップ330で、受信したダウンロードメニューを表示するためのデータを表示部39に出力する。図16に、表示部39におけるダウンロードメニューの表示の一例を示す。この図では、ダウンロード可能なファイルのサムネイル画像が表示され、さらにそれぞれについてファイル名、価格、ファイルサイズ、ダウンロード完了時刻が表示されている。図中右側のバーはスクロール表示の位置を示しており、スクロールバーの左側にある三角記号は、画面表示部分の上下にスクロールすれば別のファイルが表示されることを示す記号である。
【0127】
そしてステップ335では、基地局2からダウンロード完了時刻の更新通知があるか否かを判定する。この通知は、基地局2において新たなダウンロードの受け付けがある度に基地局2から送信されてもよいし、あるいは定期的に送信されてもよい。前者の場合、必要最小限の通知により、車載端末に表示したダウンロードメニューを常に最新の状態に保つことができる。
更新があった旨の通知を受信した場合、処理はステップ350に進み、更新通知に含まれる更新後のダウンロード完了時刻を参照し、更にステップ330でメニュー表示にこのダウンロード完了時刻を反映させる。これにより、基地局からのダウンロード完了時刻の更新通知を待つことなく、ダウンロード完了時刻を更新することができる。更新がない場合は、そのままステップ340に進む。
【0128】
ステップ340では、直前に実行されたステップ330の処理から所定時間(例えば1分)が経過したか否かを判定する。この所定時間は、ダウンロードメニュー上に示すダウンロード完了時刻の最小単位とする。これにより、正確なダウンロード完了時刻を遅滞なく更新することができる。この所定時間が経過した場合、処理はステップ350でこの経過時間をダウンロード完了時刻に加算し、ステップ330でこの新たなダウンロード完了時刻をメニュー表示に反映させる。この所定時間が経過していない場合、処理はステップ360に進む。
【0129】
ステップ345では、車載端末3のユーザの入力部38からの入力によるダウンロード内容の決定があったか否かを判定する。ダウンロード内容の決定があれば処理はステップ345に進み、なければステップ335に戻る。
【0130】
ステップ355では、入力部38からのユーザの入力によるダウンロード内容の決定において、承諾時刻がメニュー表示のダウンロード完了時刻よりも遅い時刻であるか、それともダウンロード完了時刻と同じであるかを判定する。すなわち、承諾時刻の変更があるか否かを判定する。
【0131】
変更があれば、処理はステップ360でその変更に従って送信データに含める承諾時刻を設定し、ステップ365でダウンロード要求を基地局2に送信する。変更がなければ、ダウンロード完了時刻を承諾時刻として、ステップ365でダウンロード要求を基地局2に送信する。
【0132】
そしてステップ370で、ダウンロード完了時刻の変更通知を受信したか否かを判定する。ここでいうダウンロード完了時刻の変更通知とは、図10のステップ840のダウンロード完了時刻の変更通知のことである。受信しない場合は、処理はステップ395に進み、ダウンロード処理部36に対して当該ファイルのダウンロード準備の要求を行う。これによって当該ファイルのダウンロードを行う準備が行われ、ダウンロードを行った後、処理を終了する。
【0133】
ステップ370で変更通知を受信した場合は、処理はステップ375に進み、この変更内容の表示データを表示部39に出力する。そしてステップ380では、ユーザの入力によって、更新されたダウンロード完了時刻の変更の承諾があったか否かを判定する。
【0134】
承諾がない場合、処理はステップ385に進み、変更を承諾しない旨の通知を基地局2に送信する。そして処理はステップ330に戻る。
【0135】
承諾がある場合、処理はステップ390に進み、変更を承諾する旨の通知を基地局2に送信する。そしてステップ395でダウンロード処理部36に対して当該ファイルのダウンロード準備の要求を行う。これによって当該ファイルのダウンロードを行う準備が行われ、ダウンロードを行った後、処理を終了する。
【0136】
以上のような作動を行う基地局2および車載端末3における、車両の駐車場1への入庫からダウンロード終了までの信号のやりとりの一例を図17に示す。
【0137】
車載端末3を搭載した車両が駐車場1に入庫すると、基地局2はその入庫を検知し、入庫時間と駐車場記号を記憶し、駐車場記号およびサービス範囲である旨の信号410を送信する(図7の入庫処理を参照)。
【0138】
この通知を受信した車載端末3は、ダウンロードメニュー要求、車両ID、駐車場記号を含む信号430を基地局2に通知する(図14の各処理を参照)。
【0139】
信号420を受信した基地局2は、識別記号を生成、記憶し、その識別記号およびダウンロードメニューを含む信号430を車載端末3に送信する(図8のメニュー送信処理を参照)。
【0140】
この信号430を受信した車載端末3は、受信したダウンロードメニューをユーザに対して表示し(図14ステップ325、図15ステップ330参照)、ユーザはそれに基づいてダウンロード対象の選択を行い、また適宜完了希望時刻(承諾時刻)の入力も行える。そして車載端末3はこの選択等に基づいて、ダウンロード要求通知等を含む信号440を基地局2に送信する(図15のステップ335参照)。
【0141】
この信号440を受信した基地局2はリクエストを受け付け、ダウンロード完了時刻を再計算し、順序設定表を更新する(図10ステップ805〜830参照)。そして、完了時刻に変更があればダウンロード完了時刻の変更通知を含む信号450を車載端末3に送信する(図10ステップ840参照)。
【0142】
この信号450を受信した車載端末3は、承諾の場合承諾通知および識別記号を含む信号460を基地局2に送信する。この際、適宜任意で完了希望時刻の入力による変更を行ってもよい。ただし、完了希望時刻は通知されたダウンロード完了時刻よりも後の時刻しか入力できないようにしてある。
【0143】
これらの後基地局2では、ダウンロード処理部26によって順序設定表に基づくダウンロード470が実行される(図5参照)。
【0144】
ダウンロード終了後は、車載端末3において受信確認、記録を行い、完了通知および識別記号を含む信号480を基地局2に送信し、また基地局2において480を受信して、完了したダウンロードのエントリを削除するための順序設定表、判別表の更新を行い、また完了および課金通知の信号490を車載端末3に送信する。
【0145】
以上のような車載端末3−基地局2間のダウンロード受け付けを複数車両の車載端末3について行い、それらについて順次ダウンロードを行う場合の、ダウンロードの順序設定表およびダウンロードスケジュールの変遷の一例を図18および図19に示す。図18(a)〜(d)は、ダウンロード要求のある車両について、ダウンロードの優先順序、ダウンロード完了予定時刻(以下完了時刻と記す)、完了時刻から承諾時刻までの時間(以下余裕時間と記す)等の情報を有する順序設定表の時間的変遷の一例を示す図である。また図19(a)〜(d)は、図18の順序設定表の時間的変遷に対応して変化するダウンロードスケジュールを示す図である。
【0146】
まず基地局2がダウンロード要求がない状態で、11時55分に、車両Cから15GB(ギガバイト)のファイルのダウンロード要求を受け付ける。すると基地局2はDSRCの通信速度と回線の切り替え時間とを加えたダウンロード所要時間を30分と算出し、ダウンロード開始時刻である11時55分(この場合は受付時間と同じ)から30分後の12時25分をダウンロード完了時刻とし、またこのダウンロード完了時刻と承諾時刻(12時45分)との差である20分を余裕時間として順序設定表に記載する(図18(a)参照)。そして11時55分から12時25分までをダウンロード時間として割り当てる(図19(a)参照)。
【0147】
その後、車両Bから2GBのファイルのダウンロード要求を受け付けると、車両Cの場合と同じ方法でダウンロード所用時間を5分と算出する。ダウンロード所要時間が車両Cの余裕時間よりも短いため、車両Bを順序1に設定する。また、承諾時刻が12時15分である場合、余裕時間は5分となる。また車両Cの完了時間は5分遅れ、余裕時間は5分短くなる(図18(b)、図19(b)参照)。
【0148】
またその後、車両Aから5GBのファイル(所要時間10分)の要求を12時7分に受け付けると、サービス所用時間がBの余裕時間時間よりも長く、車両Cの余裕時間よりも短いため、車両Aを順序2に設定する。この場合、ダウンロード開始時間が12時10分、ダウンロード完了時間が12時20分となる。承諾時間が12時20分の場合、余裕時間はゼロとなり、これに伴い上記の車両Bのダウンロードの余裕時間もゼロとなる(図18(c)、図19(c)参照)。
【0149】
またその後、車両Bのダウンロード終了後の12時12分に、車両Dから5GBのファイル(所用時間10分)の要求を受け付けると、ダウンロード所要時間が車両Cの余裕時間よりも長いため、車両Dのダウンロードを順序3に設定する(図18(d)、図19(d)参照)。
【0150】
以上のような作動の路車間通信システムによって、基地局2が複数の車載端末3へのダウンロード順序を設定し、また車載端末3からのダウンロード要求を受信し、この順序に基づいて路車間通信のダウンロード用回線を一時期に一台の車両に占有的に割り当ててダウンロードを行う。また、基地局2が算出したダウンロードの完了時刻を車載端末3に通知するので、路車間通信システムにおいて、車両側が、基地局との通信で受けるダウンロードの完了時刻をあらかじめ知ることが可能となる。
【0151】
また、車載端末3がダウンロード要求を送信する先の基地局からダウンロードの完了時刻の通知を受信し、この受信したダウンロード完了時刻を当該車両のユーザに表示した上で、この基地局2からダウンロードを行うので、路車間通信システムにおいて、車両側が、基地局との通信で受けるダウンロードの完了時刻をあらかじめ知ることが可能となる。
【0152】
また、ダウンロードメニューにダウンロード完了時刻を付して表示部39に一覧表示することにより、ユーザが容易にダウンロード完了時刻を考慮してダウンロードの選択を行うことができる。
【0153】
また、ユーザの入力によるダウンロード完了時刻を設定することができるので、スケジュールの自由度が増し、ユーザはタイムラグによる再入力を行う可能性が低くなり、利便性を向上させることができる。例えば、他ユーザから小容量ファイルのダウンロード要求があった場合、その要求を割り込ませることができる。
【0154】
また、DSRCの通信回線とは別にリクエスト用の回線を設けることで、DSRCの回線をダウンロードサービス専用に用いることができるので、ダウンロードの通信速度が安定化し、通知したダウンロード完了時刻あるいは承諾時刻を信頼性よく満たすことができる。
【0155】
また、バッファ25を設けることで、1つのファイルサーバに複数の基地局が接続する場合、ファイルサーバからダウンロードするファイルを基地局側のバッファに予め転送しておくことにより、ファイルサーバの過負荷による転送の遅れを防ぐことができる。ひいては通信速度の低下を抑えることができる。
【0156】
また、順位決定に判別表を用いることで、比較するファイル数が多い場合や、ダウンロード完了時間の更新を頻繁に行う場合に、順序設定表の参照回数を減らし、計算の負荷を軽減することができる。ただし、判別表を用いずとも、これを用いるのと同様の効果を達成する方法を用いてもよい。
【0157】
なお、本実施形態においては、ダウンロードがサービスの一形態として例示されている。したがって、ダウンロード要求がサービス要求に相当し、ダウンロードの順序がサービス提供順序に相当し、またDSRCの通信回線がサービス提供用回線に相当する。
【0158】
また、本実施形態で順序設定において先着順を基本とすることは、より早くダウンロード要求を送信した車載端末へのサービス提供に対してより高い優先度を付与し、この優先度に基づいてサービス提供順序を設定することをに対応している。
【0159】
また、図10のステップ805の処理が、車載端末からのサービス要求を受信する要求受信手段を構成する。
【0160】
また、図8のステップ770および図10のステップ815の処理のそれぞれが、複数の車載端末に前記サービスの提供順序を設定する順序設定手段を構成する。
【0161】
また、ダウンロード処理部26が、順序設定手段の設定したサービス提供順序および要求受信手段の受信したサービス要求に基づいて、路車間通信のサービス提供用回線を一時期に一台の車載端末に占有的に割り当ててサービスを提供する占有サービス提供手段を構成する。
【0162】
また、図8のステップ780および図10のステップ820の処理のそれぞれが、順序設定手段が設定したサービス提供順序に基づいてサービスの完了時刻を算出する完了時刻算出手段を構成する。
【0163】
また、図8のステップ790および図10のステップ840の処理のそれぞれが、完了時刻算出手段が算出したサービスの完了時刻を車載端末に通知する完了時刻通知手段を構成する。
【0164】
また、図10のステップ835および840が、時刻比較手段を構成する。
【0165】
また、図15のステップ365の処理が、基地局にサービス要求を送信する要求送信手段を構成する。
【0166】
また、図15のステップ330およびステップ375の処理のそれぞれが、要求送信手段がサービス要求を送信する先の基地局からサービスの完了時刻の通知を受信し、この受信したサービス完了時刻を当該車載端末のユーザに表示する完了時刻表示手段を構成する。
【0167】
また、図15のステップ335、340、および350の処理が、交信手段を構成する。
【0168】
また、通信環境の悪化などにより1ユーザのダウンロードにかかる時間が極端に長くなる可能性がある場合、そのダウンロードを中止し、その旨をリクエスト受け付け用の回線を用いて車載端末3に通知し、次の車両のダウンロードを行うようになっていてもよい。このようにすることで、1ユーザのダウンロードに予測以上の時間がかかる場合に、そのダウンロードを中止して次のダウンロードを行うことにより、他ユーザへの影響を防ぐことができる。
【0169】
また、ダウンロード完了時刻の通知は、基地局2が適宜再計算し、メニューとして表示したダウンロード完了時刻がそれに基づいて更新されるようになっているが、この完了時刻の更新は、車載端末3からの更新要求により任意に行ってもよい。これによって、ユーザは任意の時刻に正確なダウンロード完了時刻を知ることができる。
【0170】
また、DSRCの通信回線には例えばミリ波またはマイクロ波を用い、1台の車両の前面にのみセル(通信範囲の最小領域)を構成する程度の指向性の鋭いアンテナを基地局アンテナとして用い、ダウンロード対象の車両に対して選択的に上記セルを構成して基地局と車両で1対1の通信を行ってもよい。基地局が1台の車両の前面のみにダウンロード用のセルを選択的に構成することにより、必要最小限の出力電力で通信を行うことができる。また、不要電波の放射を低減し、周波数を繰り返し利用した際の同一チャネル干渉を低減することができる。
【0171】
また、ダウンロードにはMeta・Content(登録商標)技術を用い、下り方向のみの通信を行っても良い。これによって、車両に搭載されるダウンロード用の通信処理部を受信専用とすることによって、コストを低減することができる。
【0172】
また、リクエスト受け付け用の回線は例えばマイクロ波またはそれ以下の周波数(たとえば、既存のセルラ、PHS、無線LANなど)を用い、基地局がダウンロードサービスを行う範囲を多うセルを構成することにより、駐車場1内の車両のリクエスト受付を確実に行うことができる。
【0173】
また、駐車場1には、駐車場記号を示すコード(バーコード、QRコード等)、電波ビーコン、ICタグの少なくとも1つが設置されており、車両はこれらを検知するセンサを有しており、これによって駐車場記号を検知し、ダウンロードメニュー要求を行う際にこの駐車場記号を通知するようになっていてもよい。これによって、駐車場1への基地局2の設置条件に関わらず、車両へ駐車場記号を通知することができる。すなわち、基地局の車両センサからの信号を受信できない場合もしくは基地局の車両センサから駐車場記号を通知しない場合でも、車両へ駐車場記号を通知することができる。また、コードを用いることにより、低コストで駐車場記号を車両へ通知することができる。また、電波ビーコンを用いることにより、天候やセンサの汚れに関わらず、駐車場記号を車両へ通知することができる。
【0174】
また、各駐車場に掲示されている駐車場記号をユーザが確認し、それを車両の入力装置から入力することにより、車両は駐車場記号を取得し、ダウンロードメニュー要求を行う際にこの駐車場記号を通知してもよい。これによって、低コストで、基地局の設置条件などに関わらず、車両へ駐車場記号を通知することができる。
【0175】
また車両センサ29は、赤外線センサである必要はなく、車両の駐車場1への進入を検出できればどのようなものでもよい。例えば、超音波センサであってもよい。
【0176】
また、1つの基地局が、時間的に独立して使用できる複数のサービス提供用無線回線(互いの周波数が異なる無線回線、または、互いの電波が空間的に干渉しない無線回線)を備え、複数のサービス提供用無線回線のそれぞれを一時的に一台の車載端末に占有的に割り当てて、1つの順序設定表に含まれる複数のサービスに対して同時にサービス提供を行ってもよい。これにより、1つの基地局に対するサービス要求の頻度が1つのサービス提供用無線回線のサービス提供能力を上回る場合にもこれに対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る路車間通信システムの概要図である。
【図2】基地局2の構成を示す図である。
【図3】順序設定表の構成を示す図表である。
【図4】車載端末3の構成示す図である。
【図5】ダウンロード処理部26のCPUが行う送信処理のフローチャートである。
【図6】ダウンロード処理部26のCPUが行う蓄積処理のフローチャートである。
【図7】リクエスト受付部27のCPUの入庫処理のフローチャートである。
【図8】リクエスト受付部27のCPUのメニュー送信処理のフローチャートである。
【図9】判別表の一例を示す図表である。
【図10】リクエスト受付部27のCPUの、順序設定表および判別表の更新のための処理のフローチャートである。
【図11】図10のステップ830の詳細を示すフローチャートである。
【図12】図10のステップ880の詳細を示すフローチャートである。
【図13】リクエスト受付部27のCPUが行うダウンロード中止処理のフローチャートである。
【図14】情報処理装置37のCPUの行う処理のフローチャートである。
【図15】情報処理装置37のCPUの行う処理のフローチャートである。
【図16】表示部39におけるダウンロードメニューの表示の一例を示す図である。
【図17】車両の駐車場1への入庫からダウンロード終了までの信号のやりとりの一例を示す図である。
【図18】ダウンロードの順序設定表の変遷の一例を示す図である。
【図19】ダウンロードスケジュールの変遷の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…駐車場、2…基地局、3…車載端末、6…ファイルサーバ、
21…DSRCアンテナ、
22…リクエスト受付用アンテナ、23…DSRC通信処理部、
24…リクエスト受付用通信処理部、25…バッファ、
26…ダウンロード処理部、27…リクエスト受付部、
28…外部通信制御部、29…車両センサ、30…駐車場センサ、
31…DSRCアンテナ、32…リクエスト用アンテナ、
33…DSRC通信処理部、34…リクエスト用通信処理部、
35…バッファ、36…ダウンロード処理部、37…情報処理装置、
38…入力部、39…表示部、40…大容量記憶装置。

Claims (25)

  1. 路車間通信システムにおいて複数の車載端末と通信を行ってサービスを提供する基地局であって、
    前記複数の車載端末に前記サービスの提供順序を設定する順序設定手段と、
    車載端末からのサービス要求を受信する要求受信手段と、
    前記順序設定手段の設定したサービス提供順序および前記要求受信手段の受信したサービス要求に基づいて、前記路車間通信のサービス提供用無線回線を一時期に一台の車載端末に占有的に割り当ててサービスを提供する占有サービス提供手段と、
    前記順序設定手段が設定したサービス提供順序に基づいて前記サービスの完了時刻を算出する完了時刻算出手段と、
    前記完了時刻算出手段が算出したサービスの完了時刻を前記車載端末に通知する完了時刻通知手段と、を備え、
    当該基地局は、路車間通信システムにおいて駐車場にある複数の車載端末と通信を行ってサービスを提供するものであり、
    前記完了時刻通知手段は、サービスを提供する対象の車載端末を搭載する車両の駐車場への入庫時間、車両IDおよび前記駐車場の駐車場記号に基づいて、前記サービスにおける前記車載端末を一意に特定するための識別記号を生成し、この識別記号を前記車載端末に通知することを特徴とする基地局。
  2. 前記順序設定手段は、より早く前記サービス要求を送信した車載端末へのサービス提供に対してより高い優先度を付与し、この優先度に基づいて前記サービス提供順序を設定することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  3. 前記順序設定手段は、前記完了時刻算出手段が算出するサービス完了時刻が前記車載端末の承諾するサービス完了時刻を満足することを最優先とすることを特徴とする請求項1または2に記載の基地局。
  4. 前記順序設定手段は、先に為されたサービス要求の上位に割り込みが可能であっても、割り込みをせずに前記完了時刻算出手段が算出するサービス完了時刻が前記車載端末の承諾するサービス完了時刻を満足するならば、割り込みを行わないことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の基地局。
  5. 前記完了時刻算出手段が算出したサービス完了時刻と、前記車載端末の承諾するサービス完了時刻とを比較し、この比較に基づき前記車載端末の承諾するサービス完了時刻の方が早いと判定した場合には、サービス完了時刻の変更を前記車載端末に通知する時刻比較手段を備えたことを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載の基地局。
  6. 前記時刻比較手段は、前記比較に基づき前記車載端末の承諾するサービス完了時刻の方が遅いと判定した場合には、サービス完了時刻の変更を前記車載端末に通知しないことを特徴とする請求項に記載の基地局。
  7. 前記時刻比較手段は、前記要求受信手段がサービス要求を受信する度に、前記完了時刻算出手段が算出したサービス完了時刻と、前記車載端末の承諾するサービス完了時刻とを比較し、この比較に基づき前記車載端末の承諾するサービス完了時刻の方が早いと判定した場合には、サービス完了時刻の変更を前記車載端末に通知することを特徴とする請求項またはに記載の基地局。
  8. ファイルを蓄積するバッファを備え、
    前記占有サービス手段は、サービスにおいて前記車載端末に提供するファイルを予め外部から取得して前記バッファに蓄積させることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の基地局。
  9. 前記バッファ中に無いファイルのうち、前記順序設定手段が優先とするサービス順に、そのサービスにおいて提供するファイルを予め外部から取得することを特徴とする請求項に記載の基地局。
  10. 前記バッファは、書き込みと読み出しを同時に行うことのできるメモリから成ることを特徴とする請求項またはに記載の基地局。
  11. 前記要求受信手段と、前記占有サービス提供手段とは、異なる通信回線を用いることを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1つに記載の基地局。
  12. 前記占有サービス提供手段は、ミリ波またはマイクロ波を用いて、1台の車両の前面にのみセルを構成してサービスを提供することを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1つに記載の基地局。
  13. 前記占有サービス提供手段は、車載端末と1対1で通信を行ってサービスを提供することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  14. 前記占有サービス提供手段は、Meta−Content技術を用いてサービスを提供することを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1つに記載の基地局。
  15. 時間的に独立して使用できる複数のサービス提供用無線回線と、
    前記複数のサービス提供用無線回線のそれぞれを一時的に一台の車載端末に占有的に割り当てて、1つの設定順序に含まれる複数のサービスに対して同時にサービス提供を行う手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1つに記載の基地局。
  16. 路車間通信システムにおいて、基地局からサービスの提供を受ける車載端末であって、
    請求項2に記載の基地局にサービス要求を送信する要求送信手段と、
    前記要求送信手段が前記サービス要求を送信する先の前記基地局から前記サービスの完了時刻の通知を受信し、この受信したサービス完了時刻を当該車載端末のユーザに表示する完了時刻表示手段と、
    駐車場に設置された駐車場記号通知手段から通知された駐車場記号を検知する手段と、
    前記基地局にこの検知した駐車場記号を通知する手段と、を備えた車載端末。
  17. 前記完了時刻表示手段が受信した前記サービス完了時刻の通知に基づき、サービス完了時刻を更新する更新手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車載端末。
  18. 前記更新手段は、所定時間が経過することに基づいてこの所定時間をサービス完了時刻に加算することでサービス完了時刻を更新することを特徴とする請求項17に記載の車載端末。
  19. 前記完了時刻表示手段は、更に前記基地局から提供を受けることのできるサービスのメニューを当該車載端末のユーザに表示することを特徴とする請求項1ないし18のいずれか1つに記載の車載端末。
  20. 前記所定時間は、前記サービスのメニューと共に表示されるサービス完了時刻の最小単位であることを特徴とする請求項19に記載の車載端末。
  21. ユーザの承諾の旨の入力によって、前記完了時刻表示手段が受信したサービス完了時刻を承諾することを前記基地局に通知する請求項1ないし2のいずれか1つに記載の車載端末。
  22. 前記駐車場記号通知手段は、駐車場記号を示すコードであることを特徴とする請求項16ないし21のいずれか 1 に記載の車載端末。
  23. 前記駐車場記号通知手段は、駐車場記号を送信する電波ビーコンであることを特徴とする請求項16ないし21のいずれか 1 に記載の車載端末。
  24. 前記駐車場記号通知手段は、駐車場記号を示すIDタグであることを特徴とする請求項16ないし21のいずれか 1 に記載の車載端末。
  25. ファイルを蓄積し、書き込みと読みだしとを同時に行うことができるバッファを備え、
    サービスにおいて前記基地局から提供されるファイルを前記バッファに蓄積させることを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1つに記載の車載端末。
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