JP4238786B2 - 情報記録方法および情報再生方法 - Google Patents

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本発明はデジタルデータを文書に記録する方法及び記録されたデジタルデータを文書から再生する方法に関するものである。
従来,デジタルデータを文書に記録する方法および記録されたデジタルデータを文書から再生する方法としては,特許2938338号明細書「二次元コード」(特許文献1),特開2001−215852号公報「画像処理システム及びプリントデータ生成方法」(特許文献2),特開2002−305646号公報「画像処理装置及び画像形成装置」(特許文献3)に開示のものなどがあった。
特許文献1に記載の二次元コードは,デジタルデータをコード表現として文書に記載する,代表的な技術である。
特許文献2に記載の方法は,複写禁止情報を含んだプリントデータを生成するものである。この方法で,プリントデータに含まれるデジタル画像データに対し,人間の視覚ではわかりにくいように情報を埋め込む,いわゆる電子透かしの方法によって複写禁止情報を埋め込むものである。
特許文献3に記載の方法は,複写が禁止されているなどの特定文書データに対し,特定シンボルを背景に有する画像データを生成するものである。この特定シンボルは潜像として埋め込まれる場合もあるが,背景を構成する微細模様のパターンとして埋め込まれる場合もある。
特許2938338号明細書 特開2001−215852号公報 特開2002−305646号公報
しかし,特許文献1のようなバーコードを用いる方法では,文書のレイアウトを調整してバーコード記載領域を設ける必要があること,文書を読む人にとってバーコードが不必要に目立つこと,埋め込む情報量が多い場合はバーコードの大きさも大きくなり紙面を圧迫すること,バーコードを切り抜いたり隠したりしてコピーすることで記録されたデジタルデータを容易に抹消できることが問題であった。
また,特許文献2に記載の方法では,例えば紙幣のような画像中にデジタルデータを埋め込むことはできるが,事務文書など画像が含まれないような文書に対しては適用できないという問題があった。
また,特許文献3に記載の方法では,機械可読コードを,潜像を含む背景画像の一部に有する画像データを生成することができるが,背景画像は複写された場合にパターンが再現される特性を有しているため,複写後も機械可読コードとして記録されたデジタルデータを読み出すことができる。このため,例えば原本性を示すデータなど,複写後は可読性が失われるべき情報を一緒に記録することはできないという問題があった。
また,特許文献1〜3記載のいずれの方法においても,単位面積あたりに記録できる情報量には限界があり,記録する情報量に応じて冗長度を落としてエラー耐性を低下させる必要や,面積を増大させる必要があった。
本発明は,従来の情報記録方法および情報再生方法が有する上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,複写物の流出経路追跡ならびに原本性の確認が行えるとともに,従来と比較して同一面積でより多くの情報量を記録し,読み出すことの可能な,新規かつ改良された情報記録方法,情報再生方法,およびその関連技術を提供することである。
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,デジタルデータを複数種類のパターンの組合せにより文書に記録する情報記録方法において,前記パターンは少なくとも2種類以上の異なる解像度のパターンを含むことを特徴とする,情報記録方法が提供される(請求項1)。
本発明の情報記録方法では,記録するデジタルデータを解像度の異なるパターン(地紋)として表現する。従って,記録したデジタルデータの一部を複写後も再現可能とし,その他を再現不可とすることができるため,複写物の流出経路追跡ならびに原本性の確認が行える印刷物を作成することができる。文書へのデジタルデータの記録には,例えば後述する特開2003−101762号公報に記載のドットパターンなど,文書の背景として埋め込むことが可能な方式を利用することができる。
本発明の情報記録方法において,以下のような応用が可能である。
解像度の最も粗いパターンは,複写機で複写することのできる程度の解像度であり,解像度の最も細かいパターンは,複写機で複写することのできない程度の解像度としてもよい(請求項2)。また,解像度の粗いパターンは,複写機で複写する場合に,解像度の細かいパターンよりもパターンの再現性が低くなるパターンとしてもよい。記録したデジタルデータの一部を複写後も再現可能とし,その他を再現不可とすることができるため,複写物の流出経路追跡ならびに原本性の確認が行える印刷物を作成することができる。
前記パターンは書面の背景に地紋として配置されるようにしてもよい(請求項3)。この場合,解像度の最も粗いパターンは,地紋の存在を示すパターンを含むようにしてもよい。
解像度の異なるパターンを書面上の異なる領域に配置するようにしてもよい(請求項4)。
解像度の粗いパターンは,複数の解像度の細かいパターンに重畳して記録するようにしてもよい(請求項5)。また,解像度の異なるパターンを互いに重畳して配置するようにしてもよい。また,解像度の細かいパターンは,解像度の粗いパターンの一部を含むようにしてもよい。このように,解像度の異なる地紋を同じ領域に重畳して表現することにより,印刷物の同一部分に多重に情報を表現できることから,従来と比較して同一面積でより多くの情報量を埋め込むことができる。
特定の解像度のパターンを記号形状(例えば,文字形状)に従って並べることで,デジタルデータを可読性のある記号(例えば,文字)として表現するようにしてもよい(請求項6)。複写時に低解像度のパターンが浮き出やすくなるため,複写機による複写物と原本を容易に判別できる印刷物を作成できる。
前記文書は,印刷文書であってもよく,電子文書であってもよい。
上記課題を解決するため,本発明の第2の観点によれば,複数種類のパターンの組合せにより文書に記録されたデジタルデータを再生する情報再生方法において,前記パターンは少なくとも2種類以上の異なる解像度のパターンを含むことを特徴とする,情報再生方法が提供される(請求項7)。
本発明の情報再生方法によれば,上記本発明の第1の観点にかかる情報記録方法により文書に記録された情報を読み出すのに好適である。従って,複写物の流出経路追跡ならびに原本性の確認を容易に行うことが可能である。
本発明の情報再生方法において,以下のような応用が可能である。
異なる解像度で埋め込まれたデジタルデータを,埋め込まれた解像度ごとに区別して読み取るようにしてもよい(請求項8)。
地紋の存在を示すパターンを読み取るようにしてもよい。また,前記パターンは紙面の背景に地紋として配置されるようにしてもよい(請求項9)。この場合,地紋の上に印刷内容(文字など)が印刷されたパターンから情報を再生するようにしてもよい。
書面上の異なる領域に配置された解像度の異なるパターンから情報を再生するようにしてもよい(請求項10)。
解像度の異なるパターンを互いに重畳して配置したパターンから情報を再生するようにしてもよい。また,書面上の同一の領域に配置された解像度の異なるパターンから情報を再生するようにしてもよい。このような場合,書面上の粗い解像度のパターン位置と細かい解像度のパターン位置の相関を用いてパターン位置を決定するようにしてもよい(請求項11)。また,書面上の粗い解像度のパターン位置を用いて細かい解像度のパターン位置を決定するようにしてもよい。かかる方法によれば,解像度の異なる地紋を同じ領域に重畳して表現した印刷物から容易に情報を読み取ることができる。従って,印刷物の同一部分に多重に情報を表現できることから,従来と比較して同一面積でより多くの情報量を埋め込むことができる。
特定の解像度のパターンを記号形状(例えば,文字形状)に従って並べることで,デジタルデータを可視性のある記号(例えば,文字)として表現したパターンから情報を再生するようにしてもよい(請求項12)。複写時に低解像度のパターンが浮き出やすくなるため,複写機による複写物と原本を容易に判別することができる。
前記文書は印刷文書であってもよく,電子文書であってもよい。
また,本発明の他の観点によれば,デジタルデータを少なくとも2種類以上の異なる解像度のパターンの組合せにより記録したことを特徴とする,印刷文書(請求項13)または電子文書(請求項14)が提供される。
本発明の印刷文書または電子文書では,記録するデジタルデータを解像度の異なるパターン(地紋)として表現されている。従って,記録したデジタルデータの一部を複写後も再現可能とし,その他を再現不可とすることができるため,複写物の流出経路追跡ならびに原本性の確認が行うことができる。
また,本発明の他の観点によれば,コンピュータに,上記第1,第2の観点にかかる情報記録方法あるいは情報再生方法を実行させるためのプログラムと,そのプログラムを記録した,コンピュータにより読み取り可能な記録媒体が提供される。ここで,プログラムはいかなるプログラム言語により記述されていてもよい。また,記録媒体としては,例えば,CD−ROM,DVD−ROM,フレキシブルディスクなど,プログラムを記録可能な記録媒体として現在一般に用いられている記録媒体,あるいは将来用いられるいかなる記録媒体をも採用することができる。
以上説明したように,本発明によれば,複写物の流出経路追跡ならびに原本性の確認が行えるとともに,従来と比較して同一面積でより多くの情報量を記録し,読み出すことが可能である。
以下に添付図面を参照しながら,本発明にかかる情報記録方法,情報再生方法,印刷文書,および電子文書の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書および図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施形態に関する情報記録部および情報再生部の構成を図1に示す。同図において,実線の矢印は電子的な情報の流れを,破線の矢印は文書の流れを示す。
(情報記録部101)
情報記録部101は,文書に対しデジタルデータを記録する部分であり,図1に示したように,記録情報設定部102,地紋生成部103,地紋蓄積部104,文書合成部105から構成される。この情報記録部101は,主にコンピュータなどのソフトウエアとして実現されるものである。
記録情報設定部102は,文書に記録する情報の内容や,記録時の解像度を設定する部分である。
地紋生成部103は,設定された記録情報に基づいて,文書の背景(地紋)を生成する部分である。文書の背景(地紋)を作成する技術としては,例えば特開2003−101762号公報に開示の技術を採用することができる。同文献に開示された透かし画像形成部は,文書に記録する情報をデジタル化して数値に変換したものをN元符号化(Nは2以上)し,符号語の各シンボルをあらかじめ用意したドットパターンに割り当てる機能を有する。ここでドットパターンとは,任意の大きさの矩形領域中にドットを配列することにより任意の方向と波長を持つ波を表現し,波の方向や波長に対してシンボルを割り当てたものである。透かし画像は,かかるドットパターンがある規則に従って画像上に配置されたものである。なお,同文献に開示された技術は,本実施形態にかかる地紋生成部103の機能を実現するための一例に過ぎず,地紋生成部103の機能を実現するにあたり,他の技術を採用してもよいことは言うまでもない。
地紋蓄積部104は,生成された地紋を記憶し蓄積する部分である。
文書合成部105は地紋蓄積部104に蓄積された複数の地紋および文書原稿データを合成して1つの文書データに変換する部分である。編集情報が埋め込まれた文書データは,例えばプリンタにより印刷出力され,あるいは電子文書として発行される。この情報が記録された文書を情報記録文書と呼ぶ。
(情報再生部111)
情報再生部111は,情報記録文書に記録されたデジタルデータを再生する部分であり,図1に示したように,文書スキャン部112,解像度変換部113,記録情報読み出し部114から構成される。情報再生部111は,主にコンピュータなどのソフトウエアやコピー機の制御ソフトウエアとして実現される部分である。
文書スキャン部112は,印刷文書をスキャンするか,電子文書を画像化し,文書画像データを得る部分である。
解像度変換部113は,文書画像データを所定の解像度をもつ画像データに変換する部分である。
記録情報読み出し部114は,解像度を変換された画像データから,地紋生成部103で用いた方式に対応する方式で,記録された情報を読み出す部分である。例えば上記のごとく,地紋生成部103の機能を実現するにあたり,特開2003−101762号公報に開示の技術を採用した場合,記録された情報を読み出す技術についても,同文献に開示の技術を採用することができる。同文献に開示された透かし検出部は,透かし画像に埋め込まれたドットパターンを抽出するフィルタ(例えば,ガボールフィルタ)を備える。そして,画像データに対してフィルタ処理を行い,埋め込まれた信号を検出する。そして,検出された信号からシンボルを復元し,記録された情報を読み出す。なお,同文献に開示された技術は,本実施形態にかかる記録情報読み出し部114の機能を実現するための一例に過ぎず,記録情報読み出し部114の機能を実現するにあたり,他の技術を採用してもよいことは言うまでもない。
本実施形態は以上のように構成されている。
次いで,本実施形態の動作を,図2A,図2Bを用いて説明する。図2Aは情報記録部101における動作,図2Bは情報再生部111における動作をそれぞれ示す。
まず初めに,図2Aに示す情報記録部101における動作について説明する。
まずステップS201において,文書に記録する情報の内容や,記録時の解像度を設定する。設定された記録情報の一例を図3に示す。同図は記録する情報の種別と内容,およびその記録時の解像度を示しており,印刷日時とMAC(Media Access Control)アドレスは複写物の流出経路追跡のために使用するものとして低い解像度で記録し,その他の情報は原本性確認のために使用するものとして高い解像度で記録することが示されている。
次にステップS202において,設定された記録情報に従い,情報を表現する地紋を各解像度ごとに所定の大きさで生成する。このとき,高い解像度の地紋は600dpiのまばらなドットパターンとして生成すれば,一般の複写機では600dpi以上の解像度で印刷されたドットは多く消失するため,原本性確認のために使用する情報の記録として好適である。また,一般の複写機では300dpi程度の解像度で印刷されたドットは通常残るため,複写物の流出経路追跡のために使用する情報の記録として好適である。図4は,異なる解像度での情報を表現する地紋パターンを示す説明図である。(a)は300dpiで情報“0”を表現した一例である。(b)は300dpiで情報“1”を表現した一例である。(c)は600dpiで情報“0”を表現した一例である。(d)は600dpiで情報“1”を表現した一例である。生成した地紋は地紋蓄積部104に記憶させ蓄積させる。
次にステップS203において,すべての解像度に関する地紋の生成が完了したかどうかを判定する。完了している場合は,ステップS204において各地紋と文書原稿から情報記録文書を合成する。合成された情報記録文書の例を図5に示す。同図では文書原稿の中央部に低い解像度の地紋,両端部に高い解像度の地紋が埋め込まれている。このように各解像度の地紋を個別に文書原稿に埋め込む場合は,それぞれの埋め込む範囲に応じた大きさで地紋を生成する必要がある。
次に,図2Bに示す情報再生部111の動作について説明する。
まずステップS211において,印刷文書をスキャンし,または電子文書を画像化することにより,文書画像データを取得する。
次にステップS212において,解像度変換部112にて文書画像データの解像度を変換する。この処理は,例えば600dpiのまばらなドットパターンで記録された情報を読み出すためには,文書画像データを400dpiのグレースケール画像に変換するなど,読み出したい情報を表現する地紋の解像度に合わせて行う。
次にステップS213において,解像度が変換された画像から情報を読み出す。この処理は,例えば上述の特開2003−101762号公報に記載の方式など,地紋の生成に対応した方式を用いて行う。
次にステップS214において,必要なすべての解像度で情報読み取りが完了したか判断する。ステップS201の記録情報設定において,必要な情報を異なる解像度に分割した場合,必要な解像度の情報すべてが完了するまで,ステップS212に戻って処理を行う。異なる周波数に異なる用途の情報を設定した場合は,すべての情報を読み取るためにループする必要はない。
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように,本実施形態によれば,文書の背景として解像度の異なる地紋を埋め込み,この地紋によってデジタルデータを記録することができる。従って,記録したデジタルデータの一部を複写後も再現可能とし,その他を再現不可とすることができるため,複写物の流出経路追跡ならびに原本性の確認が行える印刷物を作成できる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は,印刷面上の同一の領域に異なる解像度のパターンを重畳して表現できるようにしたものである。本発明の第2の実施形態に関する情報記録部および情報再生部の構成は,第1の実施形態と同様である。
本発明の第2の実施形態における情報記録部および情報再生部の動作を,第1の実施形態と異なる部分のみ説明する。
ステップS202において,設定された記録情報に従い,情報を表現する地紋を所定の大きさで生成する。情報を表現する地紋の例を図6に示す。この地紋パターンは,1つのパターンで600dpiの情報1ビットを表し,4つのパターンで1つの300dpiの情報1ビットを表す。図6の例では,(a)は1つのパターンで600dpiの情報“0”を表し,4つのパターンで1つの300dpiの情報“0”を表す。(b)は1つのパターンで600dpiの情報“0”を表し,4つのパターンで1つの300dpiの情報“1”を表す。(c)は1つのパターンで600dpiの情報“1”を表し,4つのパターンで1つの300dpiの情報“0”を表す。(d)は1つのパターンで600dpiの情報“1”を表し,4つのパターンで1つの300dpiの情報“1”を表す。したがって,600dpiの情報量に比べて300dpiの情報量は1/4となる。これは埋め込むパターンあたりの情報量であり,実際に記録できる情報量はエラー訂正符号などで与えられる冗長性の違いによって左右される場合がある。
4つのパターンを結合し,600dpiの情報4ビット,300dpi印刷相当の情報1ビットを示す例を図7に示す。図7の例では,(a)は600dpiの4ビット“0101”,300dpiの1ビット“0”を表現する地紋パターンである。(b)は600dpiの4ビット“1010”,300dpiの1ビット“0”を表現する地紋パターンである。(c)は600dpiの4ビット“0101”,300dpiの1ビット“1”を表現する地紋パターンである。(d)は600dpiの4ビット“1010”,300dpiの1ビット“1”を表現する地紋パターンである。
このように,600dpiの情報量4ビットに対して300dpiの情報量1ビットを割り当てる処理を画像全体にわたって行うことで,図8に示したように,600dpiと300dpiの二つの解像度で情報が記録された画像を生成できる。
これらのパターンを用いた印刷物からは,上述した特開2003−101762号公報の方法で情報を読み取り可能である。読み取りは印刷時と同じ解像度である必要はなく,例えば印刷時の2/3の解像度でスキャンした画像から情報読み取りが可能である。この場合,例えば600dpiの情報は400dpiでスキャンすることで読み取ることができる。この場合300dpi相当のパターンは周波数が大きすぎるため,情報読み取りに使用するガボールフィルタの反応が弱く,したがって情報読み取りへの影響は低くなる。また,300dpi相当の情報は200dpiでスキャンすることで読み取り可能であり,この場合の600dpiのパターンは,周波数が小さすぎるためガボールフィルタにあまり反応せず,情報読み取りへあまり影響しない。すなわち,異なる解像度のパターンが重畳して印刷されている場合であっても,ガボールフィルタ処理の前に適切に解像度を変換することで,目的とする解像度の情報読み取りが可能となる。また,600dpiのパターンは周波数が高い微細なパターンであるため,複写機などによるコピーで容易に抽出できなくすることができ,複写によって読み取れなくする情報と複写後も読み取れる情報の2種類の情報を同一の領域に表現可能となる。
本発明の実施形態では,300dpiと600dpiを例示したが,これは9個の600dpiパターンで1つの低解像度の情報を示すようにすれば200dpi相当のパターンが表現できるなど,任意の高解像度と低解像度パターンを設定可能である。また,上記の600dpiのパターンを,例えば1200dpiの解像度を持つパターン4つを用いて表現すれば,300/600/1200dpiの3段階それぞれの解像度でのパターン表現が可能となる。このような解像度の段階も,任意の段数で構成することができる。
図2Bに示す情報再生部111の動作については,第1の実施形態と同様であるが,高解像度の情報と低解像度の情報を同時に読み取る場合,次の方法で高解像度の地紋パターン位置を決定しても良い。
情報の読み取りは,地紋のパターン毎の位置を決定しパターンに対応した情報を読み取るといった方法を用いることができる。このような情報の読み取り方法としては,例えば特願2003−122260(沖電気工業株式会社,2003年4月25日出願)に記載の方法がある。特願2003−122260に記載された情報の読み取り方法は,(1)入力画像からドットパターンを検出するため,ドットパターンと同じ波の方向と波長を持つ検出用フィルタをドットパターンと同じ種類だけ用意して入力画像のフィルタリングを行い,入力画像の各画素において,すべての検出用フィルタのうち出力値が最大になる検出用フィルタの種類に関するフィルタ種類行列と該検出用フィルタの出力値に関するフィルタ出力値行列とを得るフィルタリング工程と,(2)フィルタ出力値行列に対して,所定の大きさで分割した各領域において,位置探索テンプレートを移動させながら,位置探索テンプレートの格子点に対応する検出用フィルタの出力値の総和が最大になるようにドットパターンの位置を決定する位置探索工程と,(3)位置探索工程で決定した位置に対応する,フィルタ種類行列における検出用フィルタの種類からその位置に埋め込まれているドットパターンのシンボルを決定し,シンボル行列を得るシンボル決定工程と,(4)印刷文書にあらかじめ埋め込まれた所定のドットパターンに基づいて,ドットパターンが埋め込まれた領域の境界を決定する境界決定工程を含むことを特徴とする。
本実施形態に例示した高解像度と低解像度の重畳された場合,例えば上記方法を用いて低解像度のパターン位置を決定した後,低解像度パターンと高解像度パターンの位置の相関を利用して高解像度パターンの位置を決定することができる。例えば図7のパターンでは,300dpiのパターン位置と600dpiの4つのパターン位置は非常に近く,また,読み取り時の位置関係は,印刷した時の位置関係と相似の関係にあることを利用できる。そのため,300dpiのパターン位置の周辺を狭い範囲で探索することで,600dpiのパターン位置を決定することができ,無駄な走査を省くことができる。
(第2の実施形態の効果)
以上説明したように,本発明の第2の実施形態によれば,紙面の同一の領域に対して,異なる解像度の情報を重畳することができるため,以下のような効果が得られる。
・単位面積あたりの情報記録密度を増加できる。
・600dpiに原本性保証確認情報,300dpiに複写物の流出経路追跡といった情報を埋め込んだ場合に,第1の実施形態では印刷物を切断することで両者の情報を容易に分離するといった悪意ある操作が可能であったが,本実施形態では異なる解像度の情報が一体で分離が困難であるため,安全性が向上する。
・低解像度のパターンと高解像度のパターンが重畳しているため,低解像度パターンの位置を決定すると,自動的に高解像度パターンの位置が決定でき,高解像度でのパターン位置探索処理の負荷を低減できる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態は,印刷面上の異なる領域に異なる解像度のパターンを用いて情報を表現し,解像度の切り替えを可視パターンによって制御することで,複写機で複写を行った際に残存する低い解像度パターンが,可視パターンとして有意な形状を有するようにしたものである。
本実施形態に関する情報記録部および情報再生部の構成を図9に示す。第1の実施形態との差異は,可視パターンを設定する可視パターン設定部301のみである。
本発明の第3の実施形態における情報記録部および情報再生部の動作を,第1の実施形態と異なる部分のみ説明する。
可視パターン設定部301は,入力される可視パターンに応じて,文書に記録する地紋の解像度を決定する。図10は可視パターンの一例を示す説明図である。可視パターンを白/黒の2値画像とし,可視パターン1画素を,600dpi地紋パターン4個(=2×2)と300dpi地紋パターン1個の切り替えに使用する。例えば,可視パターンの画素が白画素の部分は600dpiの地紋パターン,黒画素の部分を300dpiの地紋パターンとして記録するよう記録情報設定部102に指示を行う。600dpi等の解像度の高い地紋パターンは複写時に消失しやすく,また,300dpi等の解像度の低い地紋パターンは複写時に残存しやすいため,本実施形態によって生成した印刷物は,図11に示したように,複写を行った場合に可視パターンとして設定したパターンが地紋の中に浮き出るような地紋を持つものとなる。
その他の動作は,第1の実施形態と同様である。
(第3の実施形態の効果)
以上説明したように,本発明の第3の実施形態によれば,複写時に低解像度のパターンが浮き出やすくなるため,複写機による複写物と原本を容易に判別できる印刷物を作成できる。
以上,添付図面を参照しながら本発明にかかる情報記録方法,情報再生方法,印刷文書,および電子文書の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,本発明の情報記録方法および情報再生方法は,情報記録部はコンピュータ用ソフトウエアとして,情報再生部はコンピュータ用ソフトウエアやコピー機の制御ソフトウエアとしてそれぞれ実現されるものであるが,これは複合機上の制御ソフトウエアとして一体化することもできる。また,プリンタやスキャナが接続されたコンピュータ用のソフトウエアとして動作させることもできる。
また,情報記録部で作成された文書は,印刷されて利用されるほか,電子文書として利用することも可能である。この場合,情報再生部への入力は印刷物のスキャンではなく,電子文書の画像化によって行う。
また,情報記録部で記録される情報は,流出経路追跡や原本性確認のために用いられる情報だけでなく,例えばコピー可否を表す情報や,有効期限を表す情報など,様々な用途の情報を記録することができる。この場合,情報再生部で再生された情報は,例えば複写の出力を制限したり,スキャン画像の保管期限を設定したりするなど,それぞれの目的にあった制御に応用することができる。
本発明はデジタルデータを文書に記録する方法及び記録されたデジタルデータを文書から再生する方法に利用可能である。
第1の実施形態の構成例を示す説明図である。 第1の実施形態に関する情報記録部の処理を示す流れ図である。 第1の実施形態に関する情報再生部の処理を示す流れ図である。 第1の実施形態に関する記録情報の例を示す説明図である。 第1の実施形態に関する異なる解像度での情報を表現する地紋パターンを示す説明図である。 第1の実施形態に関する情報記録文書の例を示す説明図である。 第2の実施形態に関する地紋生成に使用する地紋パターンと対応する情報を示す説明図である。 第2の実施形態に関する異なる解像度の地紋パターンを多重した地紋パターンを示す説明図である。 第2の実施形態に関する情報記録文書の例を示す説明図である。 第3の実施形態の構成例を示す説明図である。 可視パターンの一例を示す説明図である。 第3の実施形態によって生成した印刷物の例を示す説明図である。
符号の説明
101 情報記録部
102 記録情報設定部
103 地紋生成部
104 地紋蓄積部
105 文書合成部
111 情報再生部
112 文書スキャン部
113 解像度変換部
114 記録情報読み出し部
301 可視パターン設定部

Claims (6)

  1. デジタルデータを複数種類のパターンの組合せにより文書に記録する情報記録方法において,
    前記パターンは少なくとも2種類以上の異なる解像度のパターンを含み、
    解像度の粗いパターンを,解像度の細かい複数のパターンに重畳して記録することを特徴とする,情報記録方法。
  2. 解像度の最も粗いパターンは,複写機で複写することのできる程度の解像度であり,解像度の最も細かいパターンは,複写機で複写することのできない程度の解像度であることを特徴とする,請求項1に記載の情報記録方法。
  3. 前記パターンは書面の背景に地紋として配置されることを特徴とする,請求項1または2のいずれかに記載の情報記録方法。
  4. 複数種類のパターンの組合せにより文書に記録されたデジタルデータを再生する情報再生方法において,
    前記パターンは少なくとも2種類以上の異なる解像度のパターンを含み、
    書面状の粗い解像度のパターン位置と細かい解像度のパターン位置の相関を用いてパターン位置を決定することを特徴とする,情報再生方法。
  5. 異なる解像度で埋め込まれたデジタルデータを,埋め込まれた解像度ごとに区別して読み取ることを特徴とする,請求項4に記載の情報再生方法。
  6. 前記パターンは紙面の背景に地紋として配置されることを特徴とする,請求項4または5のいずれかに記載の情報再生方法。
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