JP4238399B2 - 拡散反射板及びその製造方法と反射型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は反射型表示装置に用いる拡散反射板の製造方法に関する。又、拡散反射板を利用した反射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶などを電気光学層に用いた表示装置はフラットパネル形状を有し軽量薄型で低消費電力に特徴がある。この為、携帯用機器のディスプレイなどとして盛んに開発されている。液晶などの電気光学物質は自発光型ではなく外光を選択的に透過遮断して画像を映し出す。この様な受動型の表示装置は照明方式によって透過型と反射型に分けられる。
【0003】
透過型の表示装置では、透明な一対の基板間に電気光学層として例えば液晶を保持したパネルを作成し、その背面に照明用の光源(バックライト)を配置する一方、パネルの正面から画像を観察する。透過型の場合、バックライトは必須であり例えば冷陰極管などが光源として用いられる。この為、ディスプレイ全体として見た場合バックライトが大部分の電力を消費する為、携帯用機器のディスプレイには不向きである。これに対し、反射型では、パネルの背面に反射板を配置する一方、正面から自然光などの外光を入射し、その反射光を利用して同じく正面から画像を観察する。透過型と異なり背面照明用の光源を使わないので、反射型は比較的低消費電力で済み、携帯用機器のディスプレイに向いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
反射型表示装置では周囲環境からの入射光を利用して表示を行なう為、入射光を有効に活用して輝度の向上を目指す必要がある。又、所謂ペーパーホワイトと呼ばれる白表示を実現する為、基本的にパネル内で入射光を拡散反射させる必要がある。この為、従来の反射型表示装置はパネル内に拡散反射層を内蔵しており、その製造方法を図6に示す。まず(A)に示す様に、例えばガラスなどからなる基板2を用意する。次に(B)に示す様に、基板2の上に感光性を有する樹脂膜11を形成する。樹脂膜11としてはたとえばフォトレジストを用いることができる。次に(C)に示す様に、フォトリソグラフィにより樹脂膜11をパタニングして離散的に配された円柱の集合を設ける。続いて(D)に示す様に、加熱処理を施して、個々の円柱をなだらかに変形する。このリフローは樹脂膜11の軟化点若しくは融点以上に加熱し、円柱形状の樹脂膜11を一旦融解し、これを表面張力の作用でなだらかに変形させる処理である。特に、円柱の上端面がなだらかになり、角が取れて所望の傾斜面が得られる。更に、なだらかに変形した円柱の集合の上に別の樹脂12を塗工し、離散的に配された各円柱の間の平坦な隙間2aを埋めて湾曲化する。基板2の表面に平坦な部分がなくなる為、鏡面反射が生じる恐れがなくなる。鏡面反射を抑制することで正面方向から見た拡散反射板の反射輝度を向上させることができる。最後に(E)に示す様に、なだらかに変形した円柱の集合の上に金属膜13を形成する。これにより、樹脂膜11とその上に重ねられた金属膜13とからなる拡散反射層を10が得られる。金属膜13は例えばアルミニウムや銀などの金属をスパッタあるいは真空蒸着により、基板2の上に堆積したものである。
【0005】
この拡散反射層10は完全拡散に近い特性を有しており、可能な限りペーパーホワイトの外観を呈するようにしている。ところで、室内で電気スタンドなどの補助的な光源を用いて反射型表示装置を照明する場合、光源からの入射光を有効に観察者に反射させることができれば、輝度向上に有効である。しかしながら、従来の完全拡散性を備えた拡散反射層は所謂指向性がなく、補助光源などと組み合わせた場合に入射光の有効活用を図ることができない。
【0006】
図7は、図6に示した従来の拡散反射板の平面図(A)と使用状態説明図(B)である。(A)に示すように、従来の拡散反射板は基本的にリフローで半球状になった凸部が格子状若しくはランダムに配列した樹脂膜11を基本構造としている。前述した様に、個々の凸部は円柱状にパタニングした樹脂膜11をリフローすることにより得られる。半球状の凸部は上下左右方向共にほぼ等しい傾斜面積を有している。即ち、従来の拡散反射板では方位角と極角に対して反射面が均等に分布している。この様な球面に完全拡散光が入射した場合正面方向への反射光は強くなる。しかし、点光源下では拡散反射板に入射する光は全方向に均等に反射され、反射型表示装置の明るさに寄与する直接観察光は非常に少ない。この様な拡散反射板は室内環境で使用する反射型表示装置には適していない。(B)に示すように、拡散反射層10により反射した拡散反射光は、光源120に対して正反射方向を中心に分布し、正反射方向からずれる程光量が減少する。従って、実際に表示装置を観察する観察者110に向かうパネル正面方向への反射光が弱く、この結果パネルが暗く見えるという欠点がある。
【0007】
【課題を解決する為の手段】
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決し、反射型表示装置の輝度向上を図ることを目的とする。即ち、本発明によれば、拡散反射板は以下の工程により製造される。まず、基板の上に感光性を有する樹脂膜を形成する第一成膜工程を行なう。次に、離散的に配された領域を規定するパタンに従って該樹脂膜を露光した後、個々の領域内で一定方向に偏った部分を規定するパタンに従って同じ該樹脂膜を更に露光し異方性を付与する露光工程を行なう。続いて、該樹脂膜を現像して一定方向に偏った異方形状の柱状体を個々の領域毎に形成する現像工程を行なう。そして、加熱処理を施し、個々の柱状体の異方性を残した状態でその形状をなだらかに変形して凹凸層を形成するリフロー工程を行なう。最後に、なだらかに変形した凹凸層の上に金属膜を形成する第二成膜工程を行なう。好ましくは、なだらかに変形した凹凸層の上に樹脂を塗工し、互いに隔てて配された各柱状体の平坦な隙間を埋めて湾曲化する追加工程を含む。又好ましくは、第一成膜工程は基板の上にポジ形の感光性を有する樹脂膜を形成し、露光工程は該ポジ形の樹脂膜に対して離散的に規定された領域を選択的に露光した後更に個々の領域内で一定方向に偏った部分を選択的に露光し、現像工程は該樹脂膜の未感光部分を除去して個々の領域毎に柱状体を形成する。
【0008】
本発明によれば、反射型表示装置に内蔵される拡散反射板を作成する際、基板の上に感光性の樹脂膜を形成した後、露光範囲を変えたマスクを用いて複数回露光を行ない、異方性を付与された柱状体を得ている。これをリフローすることにより完全拡散性ではなく、ある程度指向性を備えた拡散反射板が得られる。これにより、実使用環境において、正面方向に向って高効率に光源光を反射させることが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係る拡散反射板の製造方法を示す工程図である。まず(A)に示す様に、例えばガラスなどからなる基板2の上に感光性を有する樹脂膜11を形成する。ここでは樹脂膜11として例えばポジ型のフォトレジストを用いている。次に、離散的に配された領域P1を規定するパタンに従って樹脂膜11を露光する。ここではマスクM1を用いてポジ型の感光性樹脂膜11に対し離散的に規定された領域P1を選択的に露光する。
【0010】
続いて(B)に示すように、個々の領域P1内で一定方向に偏った部分P2を規定するパタンに従って樹脂膜11を更に露光し、異方性を付与する。具体的には、マスクM2を用いて、個々の領域P1内で一定方向に偏った部分P2を選択的に露光する。
【0011】
更に(C)に示すように、露光処理を施された樹脂膜11を現像して、異方性の付与された柱状体を個々の領域P1毎に形成する。即ち、樹脂膜11の未感光部分を除去して個々の領域P1毎に柱状体を形成する。ここでは基本的に領域P1に対応して円柱が得られる。領域P1内で一定部分P2が二回露光処理を施されている。従ってこの部分は硬化が進んでおり現像処理の後、他の部分よりも多く残される。図示の幾何学的な関係から明らかな様に、部分P2は領域P1から偏っており、これに応じて個々の柱状体の上面の形状は異方性を有する。尚本実施形態では基本的に円柱を形成しているが、本発明はこれに限られるものではない。円柱に代えて四角柱など多角柱を形成してもよい。但し、この場合でも多角柱の上面には少なくとも二回の露光処理を施し、異方性を付与する必要がある。一般に、マスクM2に描かれたパタンの寸法、偏り量、露光量を調整することにより、異方性の制御が可能である。
【0012】
この後(D)に示す様に、加熱処理を施し、個々の柱状体の異方性を残した状態でその形状をなだらかに変形して凹凸層を形成する。加熱処理を施すことにより柱状体の上面に形成された階段状の形状はなだらかに変化する。
【0013】
最後に(E)に示す様に、なだらかに変形した凹凸層の上に金属膜13を形成して、所定の方向に指向性を有する拡散反射層10が得られる。この拡散反射層10は、凹凸が形成された樹脂膜11とその表面に成膜された金属膜13とからなる。凹凸は、予め互いに隙間を残してパタニングされた柱状体の集合からなり、且つ個々の柱状体の上部が一定方向に偏った異方形状に加工された樹脂膜11をリフローして、なだらかで且つ一定方向に異方性を有する。
【0014】
図2は、本発明に係る拡散反射板の使用状態を示す模式図である。尚、この例では、なだらかに変形した凹凸層の上に樹脂12を塗工し、互いに隔てて配された各柱状体の平坦な隙間を埋めて湾曲化し、鏡面反射を抑制する様にしている。図示する様に、個々の柱状体に異方性を付与した結果、パネルの上下方向(図面上、左右方向)に位置する傾斜面の内上方部分の面積が下方部分の面積より大きい。即ち、樹脂膜11に形成された個々の凸部は上下方向に沿って切断した場合対称にならず、図1の(C)に示した部分P2が下方に偏っている分、上方部分の傾斜面積が下方部分の傾斜面積より大きい。係る拡散反射板を表示装置に組み込んだ場合、室内環境では一般に画面の上方向に照明光源120が位置し、下方向に観察者110が位置することになる。この場合、上方向からの照明光は上下に散乱され、特に指向性を伴って観察者110が位置するパネル正面方向の反射光量が多くなる。
【0015】
図3は、本発明に従って製造された拡散反射板の利用例を示す模式図である。この例では、拡散反射板が反射型パネル0に組み込まれている。この反射型パネル0は例えばノート型パーソナルコンピュータ100のディスプレイとして用いられている。ノート型パーソナルコンピュータの使用時、ディスプレイとなる液晶パネル0は例えば垂直方向に対して例えば30°傾いた姿勢で、観察者110に対面配置される。観察者110の上方には、電気スタンドなどの補助光源120が配されている。観察者110はパネル0の正面方向(法線方向)に位置し、補助光源120は法線方向から例えば30°上に傾いた方向に位置している。この様な実使用環境を考慮して、プロセスの最適化により、光源120からの照明光が丁度正面方向に位置する観察者110に向って大量に反射する様に、拡散反射板の異方性(指向性)を設計すればよい。
【0016】
図4は、本発明に係る反射型表示装置の実施形態を示す模式的な部分断面図である。本実施形態ではTN−ECB(Twist Nematic−Electrically Controlled Birefringence)モードの液晶パネル0を用いている。図示する様に、本反射型表示装置はパネル0の表面に偏光板70と四分の一波長板80が配されている。パネル0は外光の入射側に位置する例えば透明なガラス板などからなる第1基板1に、所定の間隙を介して反射側に位置する第2基板2を接合したものである。両基板1,2の間隙には電気光学層として例えばネマティック液晶層3が保持されている。その液晶分子4は上下の配向膜(図示略)によってツイスト配向されている。各基板1,2の内表面にはそれぞれ電極が形成されており、画素毎にネマティック液晶層3に電圧を印加する。本実施形態は所謂アクティブマトリクス型であり、第1基板1側に対向電極7が形成される一方、第2基板2側には画素電極(13)が形成されている。画素電極は薄膜トランジスタ50からなるスイッチング素子により駆動される。対向電極7と画素電極(13)は互いに対面しており、両者の間に画素が規定される。又、反射側に位置する第2基板2の内表面には本発明に従って拡散反射層10が形成されている。拡散反射層10は樹脂膜11と金属膜13の積層からなる。なお、本実施形態では金属膜13が画素電極を兼ねている。係る構成を有する反射型の液晶表示装置はTN−ECB方式でノーマリホワイトモードである。即ち、電圧を印加しない時ネマティック液晶層3はツイスト配向を維持して四分の一波長板として機能し、偏光板70及び四分の一波長板80と協働して、外光を通過させて白表示を行なう。電圧を印加した時、ネマティック液晶層3は垂直配向に移行して四分の一波長板としての機能を失い、偏光板70及び四分の一波長板80と協働して外光を遮断し黒表示を行なう。
【0017】
引き続き図4を参照して各構成部品を詳細に説明する。前述した様に、パネル0の第1基板1の表面には偏光板70が配されている。偏光板70と第1基板1との間に四分の一波長板80が介在している。この四分の一波長板80は例えば一軸延伸された高分子フィルムからなり、常光と異常光との間で四分の一波長分の位相差を与える。四分の一波長板80の光学軸(一軸異方軸)は偏光板70の偏光軸(透過軸)と45°の角度を成す様に配されている。外光は偏光板70を透過すると直線偏光になる。この直線偏光は四分の一波長板80を透過すると円偏光になる。更にもう一度、四分の一波長板を通過すると直線偏光になる。この場合、偏光方向は元の偏光方向から90°回転する。以上の様に、四分の一波長板は偏光板と組み合わせることで偏光方向を回転させることができ、これを表示に利用している。
【0018】
パネル0は基本的に水平配向した誘電異方性が正のネマティック液晶分子4からなるネマティック液晶層3を電気光学層として用いている。このネマティック液晶層3はその厚みを適当に設定することで四分の一波長板として機能する。本実施形態ではネマティック液晶層3の屈折率異方性Δnは例えば0.7程度であり、ネマティック液晶層3の厚みは例えば3μm程度である。従って、ネマティック液晶層3のリターデーションΔn・dは0.2ないし0.25μmとなる。図示する様に、ネマティック液晶分子4をツイスト配向することで、上述したリターデーションの値は実質的に0.15μm(150nm)程度となる。この値は外光の中心波長(600nm程度)のほぼ1/4となり、ネマティック液晶層3が光学的に四分の一波長板として機能することが可能になる。ネマティック液晶層3を上下の配向膜で挟持することにより、所望のツイスト配向が得られる。第1基板1側では配向膜のラビング方向に沿って液晶分子4が整列し、第2基板2側でも配向膜のラビング方向に沿って液晶分子4が整列する。上下の配向膜のラビング方向を例えば60°ないし70°ずらすことにより、所望のツイスト配向が得られる。
【0019】
透明な第1基板1側にはカラーフィルタ9が形成されている。一方反射側に位置する第2基板2側には拡散反射層10が形成されている。拡散反射層10は表面に凹凸を有し光散乱性を備えている。従って、ペーパーホワイトの外観を呈し表示背景として好ましいばかりでなく、入射光を比較的広い角度範囲で反射する為、視野角が拡大し表示が見やすくなるとともに広い視角範囲で表示の明るさが増す。図示する様に、拡散反射層10は凹凸が形成された樹脂膜11とその表面に成膜された金属膜13とからなる。前述した様に、金属膜13は画素電極を兼ねている。拡散反射層10は本発明に従って作成されており、予め隙間を残して離散的にパタニングされた柱状体の樹脂膜11をリフローして、なだらかな起伏を有する凹凸を形成している。柱状体の頂面は予め異方形状にパタニングされている。異方形状を有する柱状体をリフローした後残された隙間を他の樹脂膜12で埋めなだらかな起伏を有する凹凸を得ている。
【0020】
最後に、第2基板2の表面には画素電極駆動用の薄膜トランジスタ50が集積形成されている。薄膜トランジスタ50は例えばボトムゲート構造を有しており、下から順にゲート電極51、二層のゲート絶縁膜52,53、多結晶シリコンなどからなる半導体薄膜54を重ねた積層構造である。薄膜トランジスタは二本のゲート電極51を含む例えばダブルゲート構造となっている。各ゲート電極51の直上に位置する半導体薄膜54の領域にチャネル領域が設けられている。各チャネル領域はストッパー55により保護されている。この薄膜トランジスタ50と同一の層構造で補助容量60も形成されている。係る構成を有する薄膜トランジスタ50及び補助容量60は層間絶縁膜59により被覆されている。層間絶縁膜59には薄膜トランジスタのソース領域及びドレイン領域に連通するコンタクトホールが開口している。層間絶縁膜59の上には配線57が形成されており、コンタクトホールを介して薄膜トランジスタ50のソース領域及びドレイン領域に接続している。配線57は他の層間絶縁膜58により被覆されている。その上に、前述した画素電極(13)がパタニング形成されている。画素電極(13)は配線57を介して薄膜トランジスタ50のドレイン領域に電気接続している。
【0021】
図5を参照して、図4に示した反射型表示装置の動作を詳細に説明する。図中、(OFF)は電圧無印加状態を示し、(ON)は電圧印加状態を示している。(OFF)に示す様に、本反射型表示装置は観察者側から見て順に偏光板70、四分の一波長板80、ネマティック液晶層3、拡散反射層10を重ねたものである。偏光板70の偏光軸(透過軸)は70Pで表わされている。四分の一波長板80の光学軸80Sは透過軸70Pと45°の角度を成す。又、第1基板側の液晶分子4の配向方向3Rは偏光板70の偏光軸(透過軸)70Pと平行である。
【0022】
入射光201は偏光板70を通過すると直線偏光202になる。その偏光方向は透過軸70Pと平行であり、以下平行直線偏光と呼ぶことにする。平行直線偏光202は四分の一波長板80を通過すると円偏光203に変換される。円偏光203は四分の一波長板として機能するネマティック液晶層3を通過すると直線偏光になる。ただし、直線偏光の偏光方向は90°回転し平行直線偏光202と直交する。以下、これを直交直線偏光と呼ぶことにする。直交直線偏光203は拡散反射層10で反射した後、再び四分の一波長板として機能するネマティック液晶層3を通過する為、円偏光204になる。円偏光204は更に四分の一波長板80を通過する為元の平行直線偏光205になる。この平行直線偏光205は偏光板70を通過して出射光206となり、観察者に至る為白表示が得られる。
【0023】
(ON)に示す電圧印加状態では、液晶分子4はツイスト配向から垂直配向に移行し、四分の一波長板としての機能が失われる。偏光板70を通過した外光201は平行直線偏光202となる。平行直線偏光202は四分の一波長板80を通過すると円偏光203になる。円偏光203はネマティック液晶層3をそのまま通過した後、拡散反射層10で反射され、円偏光204aのまま、四分の一波長板80に至る。ここで円偏光204aは直交直線偏光205aに変換される。直交直線偏光205aは偏光板70を通過できないので黒表示になる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、凹凸が形成された樹脂膜とその表面に成膜された金属膜とからなる拡散反射板において、予め互いに隙間を残してパタニングされた柱状体の集合からなり且つ個々の柱状体の上部が一定方向に偏った異方形状に加工された樹脂膜をリフローして、なだらかで且つ一定方向に異方性を有する凹凸を形成している。係る構成を有する拡散反射板を表示装置に組み込むことにより、実使用環境におけるパネル正面方向への反射率が向上し、従来に比し明るい画面が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る拡散反射板の製造方法を示す工程図である。
【図2】本発明に係る拡散反射板の機能説明図である。
【図3】本発明に係る拡散反射板の使用例を示す模式図である。
【図4】本発明に係る拡散反射板を組み込んだ表示装置の一例を示す断面図である。
【図5】図4に示した表示装置の動作説明図である。
【図6】従来の拡散反射板の製造方法を示す工程図である。
【図7】従来の拡散反射板の課題を示す模式図である。
【符号の説明】
2・・・基板、10・・・拡散反射層、11・・・感光性樹脂膜、13・・・金属膜
Claims (5)
- 基板の上に感光性を有する樹脂膜を形成する第一成膜工程と、
離散的に配された領域を規定するパタンに従って該樹脂膜を露光した後、個々の領域内で一定方向に偏った部分を規定するパタンに従って同じ該樹脂膜を更に露光し異方性を付与する露光工程と、
該樹脂膜を現像して一定方向に偏った異方形状の柱状体を個々の領域毎に形成する現像工程と、
加熱処理を施し、個々の柱状体の異方性を残した状態でその形状をなだらかに変形して凹凸層を形成するリフロー工程と、
なだらかに変形した凹凸層の上に金属膜を形成する第二成膜工程とを行なう拡散反射板の製造方法。 - なだらかに変形した凹凸層の上に樹脂を塗工し、互いに隔てて配された各柱状体の平坦な隙間を埋めて湾曲化する追加工程を含む請求項1記載の拡散反射板の製造方法。
- 第一成膜工程は基板の上にポジ形の感光性を有する樹脂膜を形成し、露光工程は該ポジ形の樹脂膜に対して離散的に規定された領域を選択的に露光した後更に個々の領域内で一定方向に偏った部分を選択的に露光し、現像工程は該樹脂膜の未感光部分を除去して個々の領域毎に柱状体を形成する請求項1記載の拡散反射板の製造方法。
- 凹凸が形成された樹脂膜とその表面に成膜された金属膜とからなり、
基板の上に形成された感光性を有する樹脂膜を、離散的に配された領域を規定するパタンに従って露光し、同じ樹脂膜を更に個々の領域内で一定方向に偏った部分を規定するパタンに従って露光して異方性を付与し、
該樹脂膜を現像して互いに隙間を残してパタニングされた柱状体の集合からなり且つ個々の柱状体の上部が一定方向に偏った異方形状に加工された樹脂膜とし、
この樹脂膜をリフローして、なだらかで且つ一定方向に異方性を有する凹凸を形成した拡散反射板。 - 入射側に配置する透明な第1基板と、所定の間隙を介して該第1基板に接合し反射側に配置される第2基板と、該間隙内で第1基板側に位置する電気光学層と、該間隙内で第2基板側に位置する拡散反射層と、該第1基板及び第2基板の少くとも一方に形成され該電気光学層に電圧を印加する電極とを備え、
前記拡散反射層は凹凸が形成された樹脂膜とその表面に成膜された金属膜とからなり、
基板の上に形成された感光性を有する樹脂膜を、離散的に配された領域を規定するパタンに従って露光し、同じ樹脂膜を更に個々の領域内で一定方向に偏った部分を規定するパタンに従って露光して異方性を付与し、
該樹脂膜を現像して互いに隙間を残してパタニングされた柱状体の集合からなり且つ個々の柱状体の上部が一定方向に偏った異方形状に加工された樹脂膜とし、
この樹脂膜をリフローして、なだらかで且つ一定方向に異方性を有する凹凸を形成した反射型表示装置。
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