JP4238251B2 - 積層型フィルタ - Google Patents

積層型フィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP4238251B2
JP4238251B2 JP2006012873A JP2006012873A JP4238251B2 JP 4238251 B2 JP4238251 B2 JP 4238251B2 JP 2006012873 A JP2006012873 A JP 2006012873A JP 2006012873 A JP2006012873 A JP 2006012873A JP 4238251 B2 JP4238251 B2 JP 4238251B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inductor
varistor
layer
multilayer
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006012873A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007194494A (ja
Inventor
高弘 佐藤
克成 森合
賢太郎 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2006012873A priority Critical patent/JP4238251B2/ja
Publication of JP2007194494A publication Critical patent/JP2007194494A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4238251B2 publication Critical patent/JP4238251B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

本発明は、積層型フィルタ、より詳しくは、バリスタ部とインダクタ部とが積層されてなる積層型フィルタに関する。
近年、電子機器は、高速動作のための伝送信号の高周波数化や、省電力化のための低電圧化等が進められている。このような状況下、電子機器においては、優れた信頼性を確保する観点から、ノイズやサージ等を除去する技術がますます重要になってきている。そこで、ノイズ及びサージの両方を一つのチップで除去し得る素子として、バリスタ部及びインダクタ部が積層されてなる積層型フィルタが注目を集めている。
このような積層型フィルタとしては、半導体磁器と磁性材料磁器とを接合し、これを一体焼結して得られた複合機能素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−220906号公報
しかしながら、上述した従来の積層型フィルタでは、バリスタ部とインダクタ部とで積層体を構成している材料が異なっているため、焼結時における両者の体積変化の程度が大きく異なり、このため、一体焼結の際に両者の境に応力が発生し易い傾向にあった。そして、これに起因して、バリスタ部とインダクタ部とが剥離し易いという問題があった。
そこで、本発明者らは、まず、積層型フィルタにおいて、バリスタ部とインダクタ部との剥離を低減するために、インダクタ部を、バリスタ部を構成している積層体と同じ材料により形成することを試みた。その結果、一体焼結を行った場合であっても、バリスタ部とインダクタ部との剥離が極めて生じ難くなることが判明した。
ところが、通常バリスタ部の積層体を構成している材料は、極めて低抵抗であるという特性を有していることからインダクタの材料としては適しておらず、このような積層型フィルタは、高周波用途への適用が困難なものであった。
本発明者らは、このような知見に基づいて更に研究を進めた結果、インダクタ部をバリスタ部の構成材料と同じ積層体から構成するとともに、両構成材料の添加物を異ならせることによって、インダクタ部の積層体の高抵抗化が図れることを見出した。しかしながら、実際にこのような積層型フィルタを試作したところ、高周波特性が低下してしまう場合があることが判明した。
そこで、本発明は、高周波特性の低下を防止した積層型フィルタを提供することを目的とする。
本発明者らは、試作した積層型フィルタを詳細に解析した結果、インダクタ層とバリスタ層との間の界面付近に特定の現象が起こっていることを発見した。そこで、本発明者らは、界面付近に着目して試行錯誤を繰り返した結果、以下のような構成の積層型フィルタであれば、高周波特性の低下を防止できることを見出した。
本発明の積層型フィルタは、インダクタ導体部が形成されたインダクタ層と、バリスタ導体部が形成されたバリスタ層とが界面を形成するように配置されている積層型フィルタであって、界面の両側に沿って形成される拡散層を備え、拡散層は、インダクタ層又はバリスタ層の機能のみを発現するための特定物質を、インダクタ層及びバリスタ層のうち機能を発現すべき方の層において、機能を実質的に発現しない程度に含有する第1領域と、特定物質を、インダクタ層及びバリスタ層のうち機能を発現しない方の層において、当該層の機能を実質的に阻害する程度に含有する第2領域と、を有し、インダクタ導体部及びバリスタ導体部は、インダクタ層及びバリスタ層の拡散層を除く部分に配置されている。
本発明の積層型フィルタによれば、機能を実質的に発現しない第1領域と、層の機能が実質的に阻害された第2領域とを除く部分に、インダクタ導体部及びバリスタ導体部が配置されるので、インダクタ導体部及びバリスタ導体部は、機能を実質的に発現する領域に配置されることとなる。よって、フィルタ特性の低下を防止することができる。すなわち、高周波特性の低下を防止することができる。
また、本発明の積層型フィルタのインダクタ導体部は、界面から100μm以上離れた位置に配置され、バリスタ導体部は、界面から40μm以上離れた位置に配置されていることも好ましい。このようにすることにより、インダクタ導体部及びバリスタ導体部は、確実に第1領域及び第2領域を除いて配置されることとなる。すなわち、より確実に高周波特性の低下を防止することができる。
本発明によれば、高周波特性の低下を防止することができる積層型フィルタを提供することができる。
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
[第1の実施形態]
図1を参照して積層型フィルタ1について説明する。図1は、第1の実施形態に係る積層型フィルタの斜視図である。図1に示されるように、積層型フィルタ1は、直方体状の積層体2を備えている。積層体2において、その長手方向における両端部には、入力端子電極3及び出力端子電極4が形成されており、その長手方向と直交する方向における両端面には、一対のグランド端子電極5が形成されている。
積層体2について図2及び図3を参照して説明する。図2は、第1の実施形態に係る積層型フィルタの積層体の分解斜視図である。図3は、積層型フィルタの中央断面を示す。断面は、積層体2の長手方向及び積層方向と平行な面である。
積層体2は、複数のインダクタ層6〜6が積層されてなるインダクタ積層部7と、複数のバリスタ層8〜8が積層されてなるバリスタ積層部9と、を含む。インダクタ積層部7とバリスタ積層部9とは、界面Pを形成するように配置されている。積層体2において、インダクタ層6とバリスタ層8との間に界面Pが形成されている。
インダクタ層6〜6は、電気的絶縁性を有する材料により長方形薄板状に形成されており、入力端子電極3が形成される縁部から時計回りに縁部6a,6b,6c,6dを有している。また、インダクタ層6〜6は、ZnOを主成分とするセラミック材料から構成されている。
インダクタ層6〜6を構成するセラミック材料は、ZnOのほか、添加物としてPr、K、Na、Cs、Rb等の金属元素を含有していてもよい。なかでも、Prを添加すると特に好ましい。Prの添加により、インダクタ層6〜6とバリスタ層8〜8との体積変化率の差を容易に低減することができる。また、インダクタ層6〜6には、バリスタ積層部9との接合性の向上を目的として、Cr、CaやSiが更に含まれていてもよい。
インダクタ層6〜6中に含まれるこれらの金属元素は、金属単体や酸化物等の種々の形態で存在することができる。インダクタ層6〜6に含まれる添加物の好適な含有量は、当該インダクタ層に含まれるZnOの総量中、0.02mol%以上2mol%以下であると好ましい。これらの金属元素の含有量は、例えば、誘導結合高周波プラズマ発光分析装置(ICP)を用いて測定することができる。
バリスタ層8〜8は、長方形薄板状に形成されており、入力端子電極3が形成される縁部から時計回りに縁部8a,8b,8c,8dを有している。また、バリスタ層8〜8は、ZnOを主成分とするセラミック材料から構成されている。
このセラミック材料中には、添加物として、Pr及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素、Co(特定物質)並びにAl(特定物質)が更に含まれている。ここで、バリスタ層8〜8は、Prに加えてCoを含むことから、優れた電圧非直線特性、高い誘電率(ε)を有するものとなる。また、Alを更に含むことから、低抵抗となる。
Coは、バリスタ層8〜8及びインダクタ層6〜6の主成分であるZnO中に含有させることにより優れた電圧非直線特性、高い誘電率(ε)を有するので、バリスタ機能を向上させる物質であると共にインダクタ機能を阻害する物質である。また、Alは、主成分であるZnO中に含有させることにより低効率を下げる物質なので、バリスタ機能を向上させる物質であると共にインダクタ機能を阻害する物質である。すなわち、Co及びAlは、バリスタ機能のみを発現する物質である。
バリスタ層8〜8の添加物としての金属元素は、バリスタ層8〜8において、金属単体や酸化物等の形態で存在することができる。なお、バリスタ層8〜8は、更なる特性の向上を目的として、添加物として上述したもの以外の金属元素等(例えば、Cr、Ca、Si、K等)を更に含有していてもよい。
またこのように、インダクタ層6〜6とバリスタ層8〜8との構成材料と同じ構成とすることにより、インダクタ積層部7とバリスタ積層部9との間の剥離を防止することができる。引き続いて、より詳細にインダクタ層6〜6とバリスタ層8〜8について説明する。
インダクタ層6〜6は、Co及びAlを添加せず、Co及びAlを含有しないように形成される。よって、インダクタ層6〜6は、誘電率が小さく、しかも抵抗率が高いため、インダクタ層の構成材料として極めて好適な特性を有している。
インダクタ層6は、インダクタ層6〜6と同様に、Co及びAlを添加せず、Co及びAlを含有しない材料から形成される。しかし、製造工程において、インダクタ層6となるインダクタグリーンシートは、バリスタ層8となるバリスタグリーンシートに含まれるCo及びAlが拡散する。すなわち、インダクタ層6は、界面Pに沿ってCo及びAlを含有するインダクタ拡散層6D(第2領域)を有する。
インダクタ拡散層6Dは、インダクタ機能を実質的に阻害する程度にCo及びAlを含有する領域である。すなわち、インダクタ拡散層6Dは、誘電率がインダクタ層6〜6における誘電率よりも高く、インダクタ機能が阻害される。インダクタ拡散層6Dの厚さ寸法は、約100μm以上である。
バリスタ層8は、バリスタ層8〜8と同様な材料から作成される。しかし、製造工程において、バリスタ層8となるバリスタグリーンシートは、含有するCo及びAlがインダクタ層8となるインダクタグリーンシートへ拡散する。すなわち、バリスタ層8は、界面Pに沿ってCo及びAlの含有率がバリスタ層8〜8の含有率よりも低下したバリスタ拡散層8D(第1領域)を有する。
バリスタ拡散層8Dは、バリスタ機能を実質的に発現しない程度にCo及びAlを含有する領域である。すなわち、バリスタ拡散層8Dの誘電率は、バリスタ層8〜8の誘電率よりも低く、バリスタ機能を実質的に発現できない。バリスタ拡散層8Dの厚さは、約40μm以上である。
インダクタ積層部7において、インダクタ層6,6上のそれぞれには、縁部6b、縁部6c及び縁部6dに沿って延在するインダクタ導体部12,12が形成されており、インダクタ層6上には、縁部6d、縁部6a及び縁部6bに沿って延在するインダクタ導体部12が形成されている。また、インダクタ層6,6上のそれぞれには、縁部6a、縁部6b及び縁部6cに沿って延在するインダクタ導体部12,12が形成されており、インダクタ層6上には、縁部6c、縁部6d及び縁部6aに沿って延在するインダクタ導体部12が形成されている。更に、インダクタ層6上には、入力端子電極3と接続されたインダクタ導体部12が形成されており、インダクタ層6上には、出力端子電極4と接続されたインダクタ導体部12が形成されている。
そして、インダクタ導体部12の縁部6d側且つ縁部6a側の端部とインダクタ導体部12の縁部6d側且つ縁部6a側の端部とは、インダクタ層6に形成されたスルーホールを介して電気的に接続されている。また、インダクタ導体部12の縁部6c側且つ縁部6d側の端部とインダクタ導体部12の縁部6c側且つ縁部6d側の端部とは、インダクタ層6に形成されたスルーホールを介して電気的に接続されており、インダクタ導体部12の縁部6b側且つ縁部6c側の端部とインダクタ導体部12の縁部6b側且つ縁部6c側の端部とは、インダクタ層6に形成されたスルーホールを介して電気的に接続されている。更に、インダクタ導体部12の縁部6a側且つ縁部6b側の端部とインダクタ導体部12の縁部6a側且つ縁部6b側の端部とは、インダクタ層6に形成されたスルーホールを介して電気的に接続されており、インダクタ導体部12の縁部6d側且つ縁部6a側の端部とインダクタ導体部12の縁部6d側且つ縁部6a側の端部とは、インダクタ層6に形成されたスルーホールを介して電気的に接続されている。
また、インダクタ導体部12とインダクタ導体部12の縁部6a側且つ縁部6b側の端部とは、インダクタ層6に形成されたスルーホールを介して電気的に接続されており、インダクタ導体部12とインダクタ導体部12の縁部6c側且つ縁部6d側の端部とは、インダクタ層6に形成されたスルーホールを介して電気的に接続されている。
以上により、積層型フィルタ1は、インダクタ積層部7内に形成された複数のインダクタ導体部12〜12が電気的に接続されることにより構成されたコイルを含むインダクタ部(インダクタ層)10を備える。一連のインダクタ導体部12〜12は、一端が入力端子電極3と電気的に接続されると共に、他端が出力端子電極4と電気的に接続されることになる。なお、インダクタ導体部12〜12は、Ag及びPdを含む材料により形成されており、インダクタ部10は、その両端で4Ω〜100Ωの直流抵抗を有している。
バリスタ積層部9において、バリスタ層8上には、その中央部を縁部8bに沿って延在し、一端が縁部8cに到達して出力端子電極4と電気的に接続されたホット電極(バリスタ導体部)16が形成されている。また、バリスタ層8上には、その中央部を縁部8aに沿って延在し、両端が縁部8b及び縁部8dに到達してグランド端子電極5と電気的に接続されたグランド電極(バリスタ導体部)17が形成されている。
これにより、積層型フィルタ1は、出力端子電極4と電気的に接続されたホット電極16、及びグランド端子電極5と電気的に接続されたグランド電極17がバリスタ層8を挟んでバリスタ部内に形成されることにより構成された1対のバリスタ電極を含むバリスタ部(バリスタ層)20を備えることになる。なお、ホット電極16及びグランド電極17は、Ag及びPdを含む材料により形成されている。
インダクタ導体部12〜12は、インダクタ層6〜6に形成され、インダクタ積層部7とバリスタ積層部9との間の界面Pから100μm以上離れた位置に形成されている。すなわち、インダクタ導体部12とバリスタ積層部9との間に位置するインダクタ層6の厚さ寸法D1は、100μm以上である。
ホット電極16及びグランド電極17は、バリスタ層8を挟んで形成され、インダクタ積層部7とバリスタ積層部9との間の界面Pから40μm以上離れた位置に形成されている。すなわち、ホット電極16とインダクタ積層部7との間に位置するバリスタ層8の厚さ寸法D2は、40μm以上である。
次に、上述した積層型フィルタ1の製造方法について説明する。
まず、インダクタ層6〜層6となるインダクタグリーンシートを用意する。このインダクタグリーンシートは、例えば、ZnO、Pr611、Cr23、CaCO3、SiO2及びK2CO3の混合粉を原料としたスラリーをドクターブレード法によりフィルム上に塗布することで形成される。
インダクタ層6〜6となるインダクタグリーンシートは、例えば、厚さが20μm程度となるように塗布することで形成される。インダクタ層6となるインダクタグリーンシートは、焼成後の厚さ寸法D1が100μm以上となるように、厚さ20μm程度に塗布して形成したインダクタグリーンシートを複数重ねて形成される。
また、バリスタ層8〜8となるバリスタグリーンシートを用意する。このバリスタグリーンシートは、例えば、ZnO、Pr611、CoO、Cr23、CaCO3、SiO2、K2CO3及びAl23の混合粉を原料としたスラリーをドクターブレード法によりフィルム上に塗布することで形成される。
バリスタ層8〜8となるバリスタグリーンシートは、例えば、厚さが30μm程度となるように塗布することで形成される。バリスタ層8となるバリスタグリーンシートは、焼成後の厚さ寸法D2が40μm以上となるように、厚さ30μm程度に塗布して形成したバリスタグリーンシートを複数重ねて形成される。
続いて、インダクタ層6〜6となるインダクタグリーンシートの所定の位置(すなわち、インダクタ導体部12〜12に対してスルーホールを形成すべき位置)に、レーザー加工等によってスルーホールを形成する。
続いて、インダクタ層6〜6となるインダクタグリーンシート上に、インダクタ導体部12〜12に対応する導体パターンを形成する。この導体パターンは、Ag及びPdを主成分とする導体ペーストをインダクタグリーンシート上にスクリーン印刷することで、例えば、焼成後の厚さが14μm程度となるように形成される。なお、インダクタ層6〜6となるインダクタグリーンシートに形成されたスルーホール内には、インダクタグリーンシート上への導体ペーストのスクリーン印刷によって、導体ペーストが充填される。
また、バリスタ層8,8となるバリスタグリーンシート上に、ホット電極16及びグランド電極17に対応する導体パターンを形成する。この導体パターンは、Ag及びPdを主成分とする導体ペーストをバリスタグリーンシート上にスクリーン印刷することで、例えば、焼成後の厚さが3μm程度となるように形成される。
続いて、インダクタ層6〜6となるインダクタグリーンシートと、バリスタ層8〜8となるバリスタグリーンシートとを所定の順序で積層して圧着し、チップ単位に切断する。その後、所定の温度(例えば、1100〜1200℃程度の温度)で焼成して、積層体2を得る。
その際に、インダクタグリーンシートと隣り合って積層されたバリスタグリーンシートからインダクタグリーンシートへCo及びAlが拡散して、インダクタグリーンシート及びバリスタグリーンシートの界面P付近にそれぞれ拡散層が形成される。すなわち、Co及びAlを含有するインダクタ拡散層6Dと、Co及びAlを含有率が低下したバリスタ拡散層とが形成されることとなる。
このようにして、インダクタ導体部12〜12は、界面Pから100μm以上離れた位置に配置され、ホット電極16及びグランド電極17は、界面Pから40μm以上離れた位置に配置されることとなる。
続いて、積層体2の外表面に、入力端子電極3、出力端子電極4及びグランド端子電極5を形成して、積層型フィルタ1を完成させる。各端子電極3〜5は、積層体2の外表面に、Agを主成分とする導体ペーストを転写して所定の温度(例えば、700℃〜800℃の温度)で焼付けを行い、更に、Ni/Sn、Cu/Ni/Sn、Ni/Au、Ni/Pd/Au、Ni/Pd/Ag、又はNi/Agを用いた電気めっきを施すことで、形成される。積層型フィルタ1の完成寸法は、長さ1.0mm、幅0.5mm、厚さ0.5mmである。
以上説明したように、積層型フィルタ1は、図4に示されるように、インダクタ部10及びバリスタ部20によってL型の回路を構成し、インダクタ部10は、4Ω〜100Ωの直流抵抗を有することになる。これにより、バリスタ電圧を越える高い電圧のノイズが入力に印加された際に、バリスタ効果によって急激に流れた電流がノイズとなって通過するのを阻止することができる。
本実施形態の積層型フィルタ1によれば、隣り合うインダクタ積層部7とバリスタ積層部9とが互いに同じ成分ZnOを主成分として含有するので、インダクタ部10とバリスタ部20との間に生じる剥離を防止できる。
また、ZnO、Pr611、CoO、Cr23、CaCO3、SiO2、K2CO3及びAl23の混合粉を原料としたバリスタグリーンシートと、ZnO、Pr611、Cr23、CaCO3、SiO2及びK2CO3の混合粉を原料としたインダクタグリーンシートとを積層して加熱することにより、積層体2を形成するので、バリスタグリーンシートとインダクタグリーンシートとの間の界面Pに沿って拡散が起こる。すなわち、インダクタ拡散層6及びバリスタ拡散層8が形成される。
バリスタ拡散層8におけるCo及びAlの含有率は、バリスタ層8〜8におけるCo及びAlの含有率より低く、ばらつくので、バリスタ拡散層8における誘電率は低下すると共にばらつく。また、インダクタ拡散層6は、Co及びAlを含有し、その含有率はばらつくので、インダクタ層6に含まれる拡散層における誘電率は、高くなると共にばらつく。
本実施形態の積層型フィルタ1によれば、インダクタ機能が実質的に阻害されたインダクタ拡散層6Dと、バリスタ機能を実質的に発現しないバリスタ拡散層8Dとを除く部分に、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16及びグランド電極17が配置されるので、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16及びグランド電極17は、機能を実質的に発現する層に配置されることとなる。よって、フィルタ特性の低下を防止することができる。すなわち、高周波特性の低下を防止することができる。
また、本実施形態の積層型フィルタ1のインダクタ導体部12〜12は、界面Pから100μm以上離れた位置に配置され、ホット電極16及びグランド電極17は、界面から40μm以上離れた位置に配置されていることも好ましい。このようにすることにより、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16及びグランド電極17は、確実にインダクタ拡散層6D及びバリスタ拡散層8Dを除いて配置されることとなる。すなわち、より確実にフィルタ特性の低下を防止することができる。
上記実施形態では、積層型フィルタ1の外形寸法が長さ1.0mm、幅0.5mm、厚さ0.5mmであるとしたが、この寸法に限られない。外形寸法が長さ3.2mm、幅1.6mm、厚さ0.85mmの大きさより小さい小型の積層型フィルタにおいて上記効果が有効である。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る積層型フィルタ1は、バリスタ部20の構成において第1の実施形態に係る積層型フィルタ1と相違している。
すなわち、図5に示されるように、バリスタ積層部9は、複数のバリスタ層8〜8が積層されて構成されている。バリスタ層8上には、その中央部を縁部8bに沿って延在し、一端が縁部8cに到達して出力端子電極4と電気的に接続されたホット電極16が形成されており、バリスタ層8上には、その中央部を縁部8bに沿って延在し、一端が縁部8aに到達して入力端子電極3と電気的に接続されたホット電極16が形成されている。また、バリスタ層8,8上のそれぞれには、その中央部を縁部8aに沿って延在し、両端が縁部8b及び縁部8dに到達してグランド端子電極5と電気的に接続されたグランド電極17が形成されている。
これにより、積層型フィルタ1は、出力端子電極4と電気的に接続されたホット電極16、及びグランド端子電極5と電気的に接続されたグランド電極17がバリスタ層8を挟んでバリスタ積層部9内に形成されることにより構成されたバリスタ部20と、入力端子電極3と電気的に接続されたホット電極16、及びグランド端子電極5と電気的に接続されたグランド電極17がバリスタ層8を挟んでバリスタ積層部9内に形成されることにより構成されたバリスタ部20とを備えることになる。
また、インダクタ層6には、界面Pに沿ってインダクタ拡散層6Dが形成されている。また、バリスタ層8には、界面Pに沿ってバリスタ拡散層8Dが形成されている。
インダクタ導体部12〜12は、第1実施形態と同様に、インダクタ層6〜6に形成され、インダクタ積層部7とバリスタ積層部9との間の界面Pから100μm以上離れた位置に形成されている。すなわち、インダクタ層6の厚さ寸法D1は、100μm以上である。
ホット電極16,16及びグランド電極17は、バリスタ層8〜8に形成され、インダクタ積層部7とバリスタ積層部9との間の界面Pから40μm以上離れた位置に形成されている。すなわち、バリスタ層8の厚さ寸法D2は、40μm以上である。
以上のように構成された積層型フィルタ1は、図6に示されるように、インダクタ部10及びバリスタ部20,20によってπ型の回路を構成し、インダクタ部10は、4Ω〜100Ωの直流抵抗を有することになる。これにより、バリスタ電圧を越える高い電圧のノイズが入力に印加された際に、バリスタ効果によって急激に流れた電流がノイズとなって通過するのを阻止することができる。
本実施形態の積層型フィルタ1によれば、インダクタ機能が実質的に阻害されたインダクタ拡散層6Dと、バリスタ機能を実質的に発現しないバリスタ拡散層8Dとを除く部分に、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16,16及びグランド電極17が配置されるので、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16,16及びグランド電極17は、機能を実質的に発現する層に配置されることとなる。よって、フィルタ特性の低下を防止することができる。すなわち、高周波特性の低下を防止することができる。
また、本実施形態の積層型フィルタ1のインダクタ導体部12〜12は、界面Pから100μm以上離れた位置に配置され、ホット電極16,16及びグランド電極17は、界面から40μm以上離れた位置に配置されていることも好ましい。このようにすることにより、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16,16及びグランド電極17は、確実にインダクタ拡散層6D及びバリスタ拡散層8Dを除いて配置されることとなる。すなわち、より確実にフィルタ特性の低下を防止することができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る積層型フィルタ1は、アレイ状に構成されている点で第1の実施形態に係る積層型フィルタ1と相違している。
すなわち、図7に示されるように、積層体2において、その長手方向と直交する方向における両端面には、4対のグランド端子電極5が並設されている。そして、図8に示されるように、インダクタ積層部7内には、4組のインダクタ導体部12〜12が並設されており、バリスタ積層部9内には、4組のホット電極16及びグランド電極17が並設されている。
また、インダクタ層6には、界面Pに沿ってインダクタ拡散層6Dが形成されている。また、バリスタ層8には、界面Pに沿ってバリスタ拡散層8Dが形成されている。
インダクタ導体部12〜12は、第1実施形態と同様に、インダクタ層6〜6に形成され、インダクタ積層部7とバリスタ積層部9との間の界面Pから100μm以上離れた位置に形成されている。すなわち、インダクタ層6の厚さ寸法D1は、100μm以上である。
ホット電極16及びグランド電極17は、バリスタ層8〜8に形成され、インダクタ積層部7とバリスタ積層部9との間の界面Pから40μm以上離れた位置に形成されている。すなわち、バリスタ層8の厚さ寸法D2は、40μm以上である。
以上のように構成された積層型フィルタ1は、図9に示されるように、インダクタ部10及びバリスタ部20によって4組のL型の回路を構成することになる。このようにアレイ状に構成された積層型フィルタ1によっても、ダンピング効果が奏される。
本実施形態の積層型フィルタ1によれば、インダクタ機能が実質的に阻害されたインダクタ拡散層6Dと、バリスタ機能を実質的に発現しないバリスタ拡散層8Dとを除く部分に、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16及びグランド電極17が配置されるので、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16及びグランド電極17は、機能を実質的に発現する層に配置されることとなる。よって、フィルタ特性の低下を防止することができる。すなわち、高周波特性の低下を防止することができる。
また、本実施形態の積層型フィルタ1のインダクタ導体部12〜12は、界面Pから100μm以上離れた位置に配置され、ホット電極16及びグランド電極17は、界面から40μm以上離れた位置に配置されていることも好ましい。このようにすることにより、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16及びグランド電極17は、確実にインダクタ拡散層6D及びバリスタ拡散層8Dを除いて配置されることとなる。すなわち、より確実にフィルタ特性の低下を防止することができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態に係る積層型フィルタ1は、アレイ状に構成されている点で第2の実施形態に係る積層型フィルタ1と相違している。
すなわち、図10に示されるように、インダクタ積層部7内には、4組のインダクタ導体部12〜12が並設されており、バリスタ部内には、4組のホット電極16及びグランド電極17及び4組のホット電極16及びグランド電極17が並設されている。
また、インダクタ層6には、界面Pに沿ってインダクタ拡散層6Dが形成されている。また、バリスタ層8には、界面Pに沿ってバリスタ拡散層8Dが形成されている。
インダクタ導体部12〜12は、第1実施形態と同様に、インダクタ層6〜6に形成され、インダクタ積層部7とバリスタ積層部9との間の界面Pから100μm以上離れた位置に形成されている。すなわち、インダクタ層6の厚さ寸法D1は、100μm以上である。
ホット電極16,16及びグランド電極17は、バリスタ層8〜8に形成され、インダクタ積層部7とバリスタ積層部9との間の界面Pから40μm以上離れた位置に形成されている。すなわち、バリスタ層8の厚さ寸法D2は、40μm以上である。
以上のように構成された積層型フィルタ1は、図11に示されるように、インダクタ部
10及びバリスタ部20,20によって4組のπ型の回路を構成することになる。このようにアレイ状に構成された積層型フィルタ1によっても、ダンピング効果が奏される。
本実施形態の積層型フィルタ1によれば、インダクタ機能が実質的に阻害されたインダクタ拡散層6Dと、バリスタ機能を実質的に発現しないバリスタ拡散層8Dとを除く部分に、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16及びグランド電極17が配置されるので、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16及びグランド電極17は、機能を実質的に発現する層に配置されることとなる。よって、フィルタ特性の低下を防止することができる。すなわち、高周波特性の低下を防止することができる。
また、本実施形態の積層型フィルタ1のインダクタ導体部12〜12は、界面Pから100μm以上離れた位置に配置され、ホット電極16及びグランド電極17は、界面から40μm以上離れた位置に配置されていることも好ましい。このようにすることにより、インダクタ導体部12〜12及びホット電極16及びグランド電極17は、確実にインダクタ拡散層6D及びバリスタ拡散層8Dを除いて配置されることとなる。すなわち、より確実にフィルタ特性の低下を防止することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
(積層型フィルタの作製)
まず、上述した積層型フィルタ1の製造方法に従い、積層型フィルタの各サンプルを製造した。まず、ZnOにPr11、CoO、Cr、CaCO、SiO、KCO及びAlを添加したバリスタ層形成用ペーストを準備するとともに、ZnOにPr11、Cr、CaCO、SiO及びKCOを添加したインダクタ層形成用のペーストを準備した。
続いて、これらのペーストを用いて、バリスタグリーンシート及びインダクタグリーンシートを製造した。その後、各シート上に、それぞれ図2に示すようなパターンとなるように、スクリーン印刷法によりホット電極及びグランド電極(バリスタ積層部)又はインダクタ導体(インダクタ積層部)形成用の導体ペーストを塗布した。なお、ホット電極、グランド電極、及びインダクタ導体形成用のペーストとしては、Pdを主成分として含むものを用いた。
次に、導体ペーストが塗布された各シート(バリスタグリーンシート及びインダクタグリーンシート)を、図2に示す順序で積層し、圧着して、焼成することにより積層体を形成させた。そして、この積層体に、Agペーストを焼き付けることにより入出力電極及びグランド電極を形成して、図1、2及び3に示す構造を有する積層型フィルタのサンプルを得た。
なお、この実施例においては、インダクタ積層部7及びバリスタ積層部9における誘電率の特性評価を行うために、評価用の積層型フィルタS1を作成した。すなわち、各積層型フィルタにおけるインダクタ積層部7及びバリスタ積層部9中に、積層方向において平行に配置された一対の内部電極をそれぞれ設けて積層型フィルタS1を作成した。図12は、インダクタ積層部及びバリスタ積層部に2対の内部電極が設けられた状態の積層型フィルタS1の断面構造を模式的に示す図である。なお、図12においては、インダクタ導体部及びバリスタ電極対を省略している。
インダクタ積層部7中には、1対の内部電極31,32が形成されている。内部電極32が、バリスタ積層部9側に形成されている。内部電極31は、入力端子電極3が形成された積層体2の面に露出するように設けられて、内部電極31と入力端子電極3とは電気的に接続されている。内部電極32は、出力端子電極4が形成された積層体2の面に露出するように設けられて、内部電極32と出力端子電極4とは電気的に接続されている。内部電極31,32は、インダクタ導体部とは接しないように設けられている。
バリスタ積層部9中には、1対の内部電極33,34が形成されている。内部電極33が、インダクタ積層部7側に形成されている。内部電極33、入力端子電極3が形成された積層体2の面に露出するように設けられて、内部電極33と入力端子電極3とは電気的に接続されている。内部電極34は、出力端子電極4が形成された積層体2の面に露出するように設けられて、内部電極34と出力端子電極4とは電気的に接続されている。内部電極33,34は、バリスタ電極対とは接しないように設けられている。
インダクタ積層部7中のバリスタ積層部9側に形成された内部電極32と界面Pとの間の距離DS1を変化させた積層型フィルタS1を複数作成した。また、バリスタ積層部9中のインダクタ積層部7側の内部電極33と界面Pとの間の距離DS2を変化させた積層型フィルタS1を複数作成した。各積層型フィルタS1における、内部電極31と内部電極32との間の距離、及び重なる面積と、内部電極33と内部電極34との間の距離、及び重なる面積とが、同じになるように形成されている。
(インダクタ積層部及びバリスタ積層部の誘電率の評価)
各積層型フィルタS1に形成された内部電極による静電容量を測定した。インピーダンスアナライザ(4284A、ヒューレットパッカード社製)を用いて、1MHz、入力信号レベル(測定電圧)1Vrmsの条件において静電容量を測定した。各1対の内部電極間における比誘電率は、ε´=Cd/εSの式より静電容量Cの値から評価できる。なお、式中、εは真空の誘電率、dは1対の内部電極間の距離、Sは1対の内部電極間の重なり面積である。
上記の測定の結果を表1及び表2に示す。表1は、インダクタ積層部7における内部電極32と界面Pとの間の距離DS1と、内部電極32と内部電極31との間のインダクタ層の比誘電率に依存する静電容量と、の関係を示すものである。表2は、バリスタ積層部9における内部電極33と界面Pとの間の距離DS2と、内部電極33と内部電極34との間のインダクタ層の比誘電率に依存する静電容量と、の関係を示すものである。
Figure 0004238251

Figure 0004238251
表1に示すように、距離DS1が0〜40μmの範囲では、静電容量が比較的高く、インダクタ層の機能を実質的に阻害されている。また、距離DS1の値に対して誘電率の変化が大きい。距離DS1が88μm、より好ましくは、97μm以上において、静電容量の値が比較的低く、距離DS1の値に対して安定する。すなわち、インダクタ積層部7において、界面Pからの距離が約100μm以上のインダクタ層は、比誘電率の値が低く、界面Pからの距離に対して安定している。
表2に示すように、距離DS2が0〜27μmの範囲では、静電容量が比較的低く、バリスタ層の機能を実質的に発現できない。また、距離DS2の値に対して誘電率の変化が大きい。距離DS2が40μm以上において、静電容量の値が比較的低く、距離DS1の値に対して安定する。すなわち、バリスタ積層部9において、界面Pからの距離が約40μm以上のバリスタ層は、比誘電率の値が高く、界面Pからの距離に対して安定している。
(インダクタ積層部とバリスタ積層部との間の剥離の評価)
各積層型フィルタS1を観察したところ、いずれもインダクタ積層部7とバリスタ積層部9との間における剥離は認められなかった。
よって、ZnOを主成分とし、添加物としてPr、Co及びAlを含むバリスタ層と、ZnOを主成分とし、Co及びAlを実質的に含有していないインダクタ層を有する積層型フィルタにおいては、バリスタ部とインダクタ部との剥離が極めて生じ難いことが確認された。また、この積層型フィルタにおいてインダクタ導体部が形成されたインダクタ層は、比誘電率が50を下回り、また、抵抗率が1MΩを超えることから、インダクタとして十分に実用可能であることが確認された。
第1の実施形態に係る積層型フィルタの斜視図である。 第1の実施形態に係る積層型フィルタの積層体の分解斜視図である。 第1の実施形態に係る積層型フィルタの断面構造を模式的に示す図である。 第1の実施形態に係る積層型フィルタの等価回路図である。 第2の実施形態に係る積層型フィルタの素体の分解斜視図である。 第2の実施形態に係る積層型フィルタの等価回路図である。 第3の実施形態に係る積層型フィルタの斜視図である。 第3の実施形態に係る積層型フィルタの素体の分解斜視図である。 第3の実施形態に係る積層型フィルタの等価回路図である。 第4の実施形態に係る積層型フィルタの素体の分解斜視図である。 第4の実施形態に係る積層型フィルタの等価回路図である。 インダクタ積層部及びバリスタ積層部に内部電極が設けられた状態の積層型フィルタの断面構造を模式的に示す図である。
符号の説明
1…積層型フィルタ、2…積層体、3…入力端子電極、4…出力端子電極、5…グランド端子電極(第3の端子電極)、6〜6…インダクタ層、6D…インダクタ拡散層、7…インダクタ積層部、8〜8…バリスタ層、8D…バリスタ拡散層、9…バリスタ積層部、10…インダクタ部、12〜12…インダクタ導体部、16,16,16…ホット電極、17…グランド電極、20,20,20…バリスタ部。

Claims (2)

  1. インダクタ導体部が形成されたインダクタ層と、バリスタ導体部が形成されたバリスタ層とが界面を形成するように配置されている積層型フィルタであって、前記界面の両側に沿って形成される拡散層を備え、
    前記拡散層は、
    前記バリスタ層の機能のみを発現するための特定物質を、前記機能を発現すべき方のバリスタ層において、前記機能を実質的に発現しない程度に含有する第1領域と、
    前記特定物質を、前記機能を発現しない方のインダクタ層において、当該層の機能を実質的に阻害する程度に含有する第2領域と、を有し、
    前記インダクタ導体部及び前記バリスタ導体部は、前記インダクタ層及び前記バリスタ層の前記拡散層を除く部分に配置され、
    前記インダクタ層と前記バリスタ層とは、共に、主成分がZnOのみであり且つ前記特定物質を除いて同じ添加物を含有し
    前記特定物質は、バリスタ層の添加物であるCo及びAlである、積層型フィルタ。
  2. 前記インダクタ導体部は、前記界面から100μm以上離れた位置に配置され、
    前記バリスタ導体部は、前記界面から40μm以上離れた位置に配置されている、請求項1に記載の積層型フィルタ。
JP2006012873A 2006-01-20 2006-01-20 積層型フィルタ Active JP4238251B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006012873A JP4238251B2 (ja) 2006-01-20 2006-01-20 積層型フィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006012873A JP4238251B2 (ja) 2006-01-20 2006-01-20 積層型フィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007194494A JP2007194494A (ja) 2007-08-02
JP4238251B2 true JP4238251B2 (ja) 2009-03-18

Family

ID=38449930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006012873A Active JP4238251B2 (ja) 2006-01-20 2006-01-20 積層型フィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4238251B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4415986B2 (ja) 2006-12-07 2010-02-17 Tdk株式会社 積層型電子部品
JP4506759B2 (ja) 2007-01-12 2010-07-21 Tdk株式会社 複合電子部品
JP5014856B2 (ja) 2007-03-27 2012-08-29 Tdk株式会社 積層型フィルタ
KR100920026B1 (ko) * 2007-10-16 2009-10-05 주식회사 쎄라텍 자성체 및 유전체 복합 전자 부품
JP5232562B2 (ja) * 2008-07-31 2013-07-10 東光株式会社 積層型電子部品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007194494A (ja) 2007-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4246716B2 (ja) 積層型フィルタ
KR101258423B1 (ko) 적층형 필터의 제조방법
KR101761937B1 (ko) 전자 부품 및 그 제조 방법
JP4736526B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP4238251B2 (ja) 積層型フィルタ
JP2020194810A (ja) 積層型コイル部品
JP2024125409A (ja) 積層型コイル部品
JP7111060B2 (ja) 積層型コイル部品
CN103177875B (zh) 层叠陶瓷电子元器件
JP2006351954A (ja) 積層型コモンモードフィルタ
JP5014856B2 (ja) 積層型フィルタ
JP2020194804A (ja) 積層型コイル部品
JP2020194808A (ja) 積層型コイル部品
JP4317179B2 (ja) 積層型フィルタ
US10217567B2 (en) Multilayer capacitors
JP2020194805A (ja) 積層型コイル部品
JP4960583B2 (ja) 積層型lc複合部品
JP2001060518A (ja) 積層電子部品
JP4252950B2 (ja) 積層型フィルタ
JP6980891B2 (ja) 積層コイル部品
JP6923027B2 (ja) 積層コイル部品
JP2006352568A (ja) 積層型フィルタ
JP4317180B2 (ja) 積層型フィルタ
JP2001068340A (ja) 積層電子部品及びその製造方法
JP2007158839A (ja) 積層型フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081001

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081028

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4238251

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111226

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111226

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121226

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121226

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131226

Year of fee payment: 5