JP4238214B2 - 2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法 - Google Patents
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Description
2,6−ナフタレンジカルボン酸は、2,6−ジメチルナフタレンをコバルト、マンガン、臭化物の触媒の存在下で酸素気体で酸化して得られる。このように得られたいわゆる粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸は、2,6−ジメチルナフタレンの不完全な酸化によって得られるホルミルナフトエ酸、メチルナフトエ酸など一つの官能基を有する酸と、ナフタレン環の崩壊で得られるトリメリット酸、及び臭化ナフタレンジカルボン酸、ナフトエ酸、ナフタレントリカルボン酸、構造未詳の有色の有機不純物、又はコバルト複合体、マンガン複合体などの金属不純物など多くの不純物を含む。
前記のように多くの不純物を含む粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールとの重合で得られるポリエステルは、物理性、熱安定性、構造的安定性などでよくない性質を示す。さらに、ポリエステルが色を帯びて品質が低下する。
不純物のうちのメチルナフトエ酸、ナフトエ酸などモノカルボン酸の不純物が特に問題になる。仮に、これらモノカルボン酸が一定量を超えると、ポリエステル生成過程で高分子化率が落ち、ゲル(gel)化及び着色化するという問題点がある。特に、ホルミルナフトエ酸が前記問題に致命的な影響を与える。したがって、高品質のポリエステルを得るためにはこれら不純物を減少させることが重要である。
2,6−ナフタレンジカルボン酸は高い温度で分解されるために蒸留によって精製できず、一般的な溶媒にもよく溶解されないために再結晶もまた容易でなく、精製が難しい。
現在まで知られた2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製は、下記のようないくつかの方法がある。第一に、2,6−ナフタレンジカルボン酸を一般的な溶媒に溶解して再結晶する方法である。第二に、2,6−ナフタレンジカルボン酸をアルカリ塩にした後、溶解して再結晶する方法である。第三に、2,6−ナフタレンジカルボン酸をアミン塩にした後、溶解して再結晶する方法である。また、産業上には、2,6−ナフタレンジカルボン酸をメタノールと反応させてジメチル2,6−ナフタレンジカルボキシレート(2,6−NDC)を製造し、蒸留によってこれを精製して純粋なジメチル2,6−ナフタレンジカルボキシレートを生産、販売している。しかし、ポリエチレンテレフタレート樹脂の製造でも分かるように、ポリエステル合成の原料物質としてエステルより酸が工程性及び経済性から有利であるので、2,6−ナフタレンジカルボン酸を適切に且つ経済的に直接精製する方法に関する研究がさらに要求される。
従来周知の2,6−ナフタレンジカルボン酸を一般的な溶媒に溶解した後、再結晶して精製する方法として、米国特許第5,256,817号は、2,6−ナフタレンジカルボン酸を水や酢酸に溶解した後に水素添加し、結晶化して精製する方法を開示している。しかし、前記方法は2,6−ナフタレンジカルボン酸を溶解するために高い温度に加熱しなければならないためにナフトエ酸の生成が多くなるだけでなく、水素添加過程を経なければならないため、高価な金属触媒を使用しなければならないという問題点がある。
日本国特公昭62−230747号は、2,6−ナフタレンジカルボン酸をジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの極性溶媒に溶解して活性炭素に吸着し、水素添加反応を経た後に結晶化する方法について開示している。しかし、前記方法は、多量の溶媒と活性炭素が用いられるだけでなく、溶媒が水素添加される虞があり、また、ホルミルナフトエ酸が除去されないため、生成物の収率が低いという問題点がある。日本国特公平5−32586号は、ピリジンやピリジン誘導体を溶媒として用いて溶解した後、結晶化して2,6−ナフタレンジカルボン酸を精製する方法について開示しているが、この方法も、溶媒に対する2,6−ナフタレンジカルボン酸の溶解度が温度に敏感でないために、収率が低いという問題点がある。
2,6−ナフタレンジカルボン酸を精製する他の方法として、これを金属塩にした後、溶解して再結晶する方法がある。日本国特公昭52−20993号と日本国特公昭48−68554号は、2,6−ナフタレンジカルボン酸をKOHやNaOHの水溶液に溶解してアルカリ金属塩にした後、固体吸着剤に吸着させ、結晶化して精製する方法について開示している。これは、生成したモノアルカリ塩に水を加えて不均等化反応させれば、精製された2,6−ナフタレンジカルボン酸を収得することができる。しかし、前記方法は、多量の固体吸着剤と溶媒が使用され、全てのモノアルカリ塩が結晶化されるため、ナフトエ酸やホルミルナフトエ酸などの不純物によって生じた塩も共に結晶化され、これらを分離するのが難しいという問題点がある。
日本国特公昭52−20994号と日本国特公昭48−68555号は、二塩基酸塩で精製する方法について開示している。この方法は、2,6−ナフタレンジカルボン酸をKOHやNaOH水溶液に溶解した後、吸着剤に吸着させ、生成した二酸塩を結晶化させる。しかし、前記方法もまた多量の吸着剤が必要であり、少量のアルカリ塩不純物を除去するのが難しいだけでなく、収率が低いという問題点がある。日本国特公平2−243652号は、2,6−ナフタレンジカルボン酸をアルカリ水溶液に溶解した後、水とよく混合する極性有機溶媒を加え、アルカリ塩を析出させる方法について開示しているが、高純度の2,6−ナフタレンジカルボン酸を得る場合は収率が低いという問題点がある。
2,6−ナフタレンジカルボン酸をアミン塩形態に溶解した後、再結晶して精製する方法も提案された。生成したアミン塩形態の2,6−ナフタレンジカルボン酸は、アミンの沸騰点以上の温度まで加熱して純粋な2,6−ナフタレンジカルボン酸を得ることができる。日本国特公昭50−142542号は、2,6−ナフタレンジカルボン酸をアミン水溶液に溶解した後、溶媒を蒸留、濃縮して2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩形態に析出する方法について開示している。日本国特公昭50−135062号は、2,6−ナフタレンジカルボン酸をアミン水溶液に溶解した後、溶液を冷却したり凝縮して析出させる方法について開示しており、日本国特公平5−294892号は、2,6−ナフタレンジカルボン酸をアルコールとアミンの混合溶液に溶解した後、アミン塩で析出し、加熱して、純粋な2,6−ナフタレンジカルボン酸を得る方法について開示している。しかし、前記方法は高純度の2,6−ナフタレンジカルボン酸を得る場合、収率が低いという問題点がある。
米国特許第5,859,294号は、2,6−ナフタレンジカルボン酸をアミンと混合した後、水、ケトン又はアセトニトリルの混合溶液に溶解し、冷却して2,6−ナフタレンジカルボン酸ジアミン塩を析出した後、これを蒸留して純粋な2,6−ナフタレンジカルボン酸を得る方法について開示している。しかし、前記方法は、高収率の2,6−ナフタレンジカルボン酸を得るために高温、高圧が要求されるという問題点がある。
したがって、純度と色相に優れた2,6−ナフタレンジカルボン酸を適切に且つ経済的に収得することができる2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法に関する研究がさらに必要である。
本発明の他の目的は、精製工程中に用いられた溶媒を再使用し、反応工程の副産物を溶媒として用いて、環境親和的であり、エネルギーを節約できるだけでなく、容易でかつ経済的に2,6−ナフタレンジカルボン酸を精製することができる2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法を提供することにある。
本発明者等は、高純度の2,6−ナフタレンジカルボン酸を収得することができる精製方法について研究しており、アミン塩形態の粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸をアルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒とアルキル酢酸エステルを共に使用して再結晶した結果、高純度の2,6−ナフタレンジカルボン酸を高収率に収得できることを確認し、これに基づいて本発明を完成した。
本発明の精製方法は、アミン塩形態の粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸を、アルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒、並びにアルキル酢酸エステルの混合溶液を用いて再結晶して精製することを特徴とする。
2,6−ジメチルナフタレンの酸化反応で得られた粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸は、触媒として用いられたコバルト、マンガンの金属複合体と、ナフタレンなどが臭化された臭化物、ホルミルナフトエ酸、ナフトエ酸などのモノ酸、及び他の有色有機化合物からなる不純物を含有している。前記臭化物は反応器を腐蝕し、モノ酸は重合反応を妨害し、有色有機化合物は生成物の色度を低下させて品質に悪い影響を与える。本発明は、前記のような化合物を含む粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸をアミン塩形態に変えた後、アルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒、並びにアルキル酢酸エステルを共に用いて精製することによって、純度と色相に優れた2,6−ナフタレンジカルボン酸を環境親和的にかつ経済的に収得することができる。
本発明の好ましい第1実施例によれば、2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法は、
a)粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸にアミンを加えて混合する段階;
b)前記a)段階の混合物を、アルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒に溶解し、2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩溶液を収得する段階;
c)前記b)段階のアミン塩溶液を高温で濾過した濾液にアルキル酢酸エステルを加え、冷却して2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を収得する段階;及び
d)前記c)段階の2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を濾過し、加熱して脱アミン化する段階;を含む。
また、本発明の好ましい第2実施例によれば、2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法は、
a)粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸にアミンを加えて混合する段階;
b)前記a)段階の混合物に、アルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒、並びにアルキル酢酸エステルを含む混合溶媒を加えた後に加熱し、溶解して2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩溶液を収得する段階;
c)前記b)段階のアミン塩溶液を常温まで冷却し、2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を収得する段階;及び
d)前記c)段階の2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を濾過し、加熱、乾燥して脱アミン化する段階;を含む。
また、本発明の好ましい第3の実施例によれば、2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法は、
a)粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸にアミンを加えて混合する段階;
b)前記a)段階の混合物に、アルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒、並びにアルキル酢酸エステルを含む混合溶媒を加えた後に加熱し、溶解して2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩溶液を収得する段階;
c)前記b)段階のアミン塩溶液を高温で濾過した後、前記濾液を常温まで冷却して2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を収得する段階;及び
d)前記c)段階の2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を濾過し、加熱、乾燥して脱アミン化する段階;を含む。
前記本発明の好ましい第1乃至第3の実施例の工程で、粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸にアミンを加える工程は、常温及び常圧の条件で実施されるのが好ましい。
本発明に用いられるアミンはジアミン塩を形成するために用いられ、その種類には特別な制約はなく、特に、値段、比熱などを考慮すれば、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン又はエチルアミンなどを用いるのが良い。
前記アミンは、2,6−ナフタレンジカルボン酸の官能基に対して当量以上の含量が必要であり、好ましくは、1.0乃至1.2当量で用いられる。2,6−ナフタレンジカルボン酸と塩を形成したアミンは、塩を加熱して脱アミン化する際に冷却して回収することができる。
本発明に用いられる溶媒は、アルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒、並びにアルキル酢酸エステルを含む。前記プロトン性極性溶媒中、アルコールと水は1:1乃至100:1の重量比で用いられるのが好ましく、前記プロトン性極性溶媒及びアルキル酢酸エステルを含む溶媒は、プロトン性極性溶媒とアルキル酢酸エステルが1:1乃至1:20の重量比で用いられるのが好ましい。
前記アルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒は2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩をよく溶解し、アルキル酢酸エステルは2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩をほとんど溶解しない。前記2種類の溶媒を混合した混合溶液は高温で2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩に溶解度常数が大きいために高温では大きな溶解度を有するが、低温では溶解度が低いために再結晶に好ましい。また、前記溶媒を用いる場合、90%以上の高収率で2,6−ナフタレンジカルボン酸を精製することができる。エステル両端のアルキルチェーンの長さが長くなるほどさらに多量の溶媒が必要になるが、これはアルキルチェーンの長さが長くなるほど2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩の溶解度がさらに低下するからである。
前記アルキル酢酸エステルの種類には特別の制限がなく、その例としては、特にメチルアセテート(MA)、エチルアセテート(EA)、ノーマルプロピルアセテート(n−PA)又はイソプロピルアセテート(i−PA)などがある。
前記アルキル酢酸エステルのうちのメチルアセテートは、パラキシレンを酸化してテレフタル酸を製造する工程のように、酢酸を溶媒として用いる酸化反応工程の副産物として生成するが、本発明の原料物質である粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造時にも発生するので、これを溶媒として用いれば、メチルアセテートの処理費用と他溶媒の購入費用を節約できるので経済的であり、環境親和的という長所がある。また、相対的に比熱が大きくないアルキル酢酸エステルを用い、2,6−ナフタレンジカルボン酸を溶解する際に使用する溶媒も、水より比熱が小さいメチルアルコールを用いるという点で、エネルギー節約の効果がある。
本発明の精製方法のうちの、2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩形態で前記溶媒に溶解する場合、溶解は25〜150℃の温度範囲で行われるのが好ましく、2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩を結晶化する冷却は−10〜50℃の温度範囲で行われるのが好ましい。
前記のような本発明の精製方法によれば、純度と色相に優れた2,6−ナフタレンジカルボン酸を収得することができる効果がある。また、本発明は、精製工程中に用いられた溶媒を再使用し、反応工程の副産物を溶媒として用いるので環境親和的であり、エネルギーを節約できるだけでなく、容易でかつ経済的に2,6−ナフタレンジカルボン酸を精製することができる。また、不純な2,6−ナフタレンジカルボン酸よりナフトエ酸とホルミルナフトエ酸、残存している触媒化合物の量を減少させ、産業的に応用可能であるという長所がある。
以下、本発明の理解のために好ましい実施例を提示するが、下記の実施例は本発明を例示するためのみのものであり、本発明の範囲が下記の実施例に限られるわけではない。
[実施例]
実施例1
常温及び常圧で、パイレックス(登録商標)(pyrex)材質の蓋を有する一口の三角フラスコに、粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸30g、及びトリエチルアミン33.4gを入れて混合した。50℃で前記混合物にメタノール60gを加え、30分間攪拌して、2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩の溶液を収得した。前記アミン塩溶液を、常温で孔径(pore size)7μmのフィルターで濾過し、濾液にメチルアセテート240gを加えて混合した後、12時間の間0℃に冷却した。冷却後に得られた2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩結晶を濾過し、90℃で脱アミン化して、精製された2,6−ナフタレンジカルボン酸を収得した。
前記収得した2,6−ナフタレンジカルボン酸に残存する臭化物、コバルト、マンガンの含量を測定し、2,6−ナフタレンジカルボン酸の収率、純度、及び色度を測定して下記表1に示した。この時、純度はG.Cによって測定した。
常温及び常圧で、パイレックス(登録商標)材質の蓋を有する四口の三角フラスコに、粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸30g、及びトリエチルアミン33.4gを入れた後、これにメタノール:メチルアセテートが2:8の混合比で混合された混合溶液315gを加え、30分間攪拌しながら55℃に加熱して、2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩の溶液を収得した。前記アミン塩溶液を常温で12時間放置して結晶化し、生成した2,6−ナフタレンジカルボン酸ジアミン塩結晶を濾過し、90℃で脱アミン化して、精製された2,6−ナフタレンジカルボン酸粉末を収得した。
前記収得した2,6−ナフタレンジカルボン酸に残存する臭化物、コバルト、マンガンの含量、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸の収率、純度、及び色度は前記実施例1と同様な方法で測定して、下記表2に示した。
前記実施例2で溶媒として使用したメタノール:水:アセテートが2:0:8の混合比で混合された混合溶液の代わりに、下記表3に示した内容のものを使用したことを除いては、前記実施例2と同様な方法で実施した。この時、各々の実施例でアセテートの種類を変えて混合した。
前記実施例3乃至実施例4で収得した2,6−ナフタレンジカルボン酸に残存する臭化物、コバルト、マンガンの含量、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸の収率、純度、及び色度は、前記実施例1と同様な方法で測定して下記表3に示した。
前記実施例2で溶媒として使用したメタノール:水:アセテートを2:0:8の混合比で混合された混合溶液の代わりに、下記表4に示した内容のものを使用したことを除いては、前記実施例2と同様な方法で実施した。この時、各々の実施例でアセテートの種類を変えて混合した。
前記実施例5乃至実施例8で収得した2,6−ナフタレンジカルボン酸に残存する臭化物、コバルト、マンガンの含量、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸の収率、純度、及び色度は、前記実施例1と同様な方法で測定して下記表4に示した。
常温及び常圧で、パイレックス(登録商標)材質の蓋を有する四口の三角フラスコに、粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸50g、及びトリエチルアミン56.5gを入れた後、これにメタノール:水:メチルアセテートが1.75:0.25:8.00の混合比で混合された混合溶液315gを加え、1時間攪拌しながら55℃に加熱して2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩の溶液を収得した。前記アミン塩溶液を、60℃で孔径7μmのフィルターで減圧濾過し、収得した濾液を55℃で30分間加熱して溶液にした後、常温で12時間放置して結晶化した。生成した2,6−ナフタレンジカルボン酸ジアミン塩結晶を濾過し、90℃で脱アミン化して、精製された2,6−ナフタレンジカルボン酸粉末を収得した。
実施例10〜11
前記実施例9で使用したメチルアセテートの代わりにエチルアセテート、n−PAを使用したことを除いては、前記実施例9と同様な方法で実施した。
前記実施例9乃至11で収得した2,6−ナフタレンジカルボン酸に残存する臭化物、コバルト、マンガンの含量、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸の収率、純度、及び色度は、前記実施例1と同様な方法で測定して下記表5に示した。
Claims (8)
- 粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸及びアミンの混合物をアルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒、並びにアルキル酢酸エステルを用いて再結晶する工程を含む2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法。
- 前記精製方法は、
a)粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸にアミンを加えて混合する段階;
b)前記a)段階の混合物を、アルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒に溶解し、2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩溶液を収得する段階;
c)前記b)段階のアミン塩溶液を濾過した濾液にアルキル酢酸エステルを加え、冷却して2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を収得する段階;及び
d)前記c)段階の2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を濾過し、加熱して脱アミン化する段階;を含む、請求項1に記載の2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法。 - 前記精製方法は、
a)粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸にアミンを加えて混合する段階;
b)前記a)段階の混合物に、アルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒、並びにアルキル酢酸エステルを加えた後に加熱し、溶解して2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩溶液を収得する段階;
c)前記b)段階のアミン塩溶液を常温まで冷却し、2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を収得する段階;及び
d)前記c)段階の2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を濾過し、加熱、乾燥して脱アミン化する段階;を含む、請求項1に記載の2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法。 - 前記精製方法は、
a)粗製2,6−ナフタレンジカルボン酸にアミンを加えて混合する段階;
b)前記a)段階の混合物に、アルコール、水、及びこれらの混合物からなる群より選択されるプロトン性極性溶媒、並びにアルキル酢酸エステルを加えた後に加熱し、溶解して2,6−ナフタレンジカルボン酸アミン塩溶液を収得する段階;
c)前記b)段階のアミン塩溶液を高温で濾過した後、前記濾液を常温まで冷却して2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を収得する段階;及び
d)前記c)段階の2,6−ナフタレンジカルボン酸のアミン塩結晶を濾過し、加熱、乾燥して脱アミン化する段階;を含む、請求項1に記載の2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法。 - 前記プロトン性極性溶媒中、アルコールと水が1:1乃至100:1の重量比で用いられる、請求項1に記載の2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法。
- 前記プロトン性極性溶媒とアルキル酢酸エステルが1:1乃至1:20の重量比で用いられる、請求項1に記載の2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法。
- 前記溶解が25〜150℃の温度範囲で行われ、冷却が−10〜50℃の温度範囲で行われる、請求項2乃至4のうちのいずれか一つに記載の2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法。
- 前記アルキル酢酸エステルは、メチルアセテート(MA)、エチルアセテート(EA)、ノーマルプロピルアセテート(n−PA)、イソプロピルアセテート(i−PA)から選ばれる、請求項1に記載の2,6−ナフタレンジカルボン酸の精製方法。
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