JP4237987B2 - インクジェット記録用布帛 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、布帛本来の柔軟性を損なわずして、プリンター出力中に記録媒体がヨレたり、シワの発生等がなく搬送性が十分で、且つ高画質の得られるインクジェット記録用布帛に関し、更に詳しくは、懸垂幕や横断幕等に適した洗浄を必要としないインクジェット記録用布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙や樹脂シート等の基材を対象としたインクジェットプリント装置が普及している。これらのプリント装置は高濃度で且つ鮮明なフルカラー印刷を施したインクジェットプリント品が得られるため、OA用あるいは家庭用として幅広く利用されている。
【0003】
最近、紙や樹脂シートに代わる基材として、軽量で屈曲性に富み、耐久性、引裂強度にも優れる布帛が注目されている。布帛は、その独自の風合いが好まれ、OAや家庭で使用される小型インクジェットプリンター用として、A4サイズ程度で販売されるものが、近年増えてきている。
ところが、布帛は、表面平滑な紙や樹脂シートに比べて表面凹凸が大きくインク中の着色材粒子が拡散し易く、また織りや編み密度が低い場合は、糸間に隙間ができ、インクが裏抜けすることにより、得られる画像の表面濃度が低くなる。そのためインクジェット記録を行う場合、紙や樹脂シートに比べて鮮明且つ高濃度な画像が得にくいという問題がある。
【0004】
一方、布帛自体は柔軟性が高く、プリンター搬送中にヨレたり、シワになりやすく、画像のずれや搬送不能による布帛の詰まりを生じることがある。また、プリンター搬送中の布帛のヨレやシワが原因で、インクジェットヘッドと布帛が擦れることにより、ヘッドノズルの詰まりや最悪の場合プリンターの故障を引き起こす場合がある。
これらの記録物は個人ではプリントが困難であるため、仕方なく製作を捺染メーカーに依存していた。
特に大型のもの、例えば数メートルを越える懸垂幕、横断幕用の布帛等は更に問題が深刻である。
上記の問題を解決し個人ユーザーでもプリントできる布帛の記録媒体が待ち望まれている。
【0005】
元来、インクジェット出力において、後述する従来例のように柔軟性の高い基材に対してプリンター搬送性を良好にする方法が提案されている。
特開2001−146689号公報や特開平10−37097号公報では、柔軟性織布やシートの裏面側に接着層を介して主に紙やフィルムなどの支持基盤層(剥離シート)を積層することが提案されている。しかし、この方法では、製造上、粘着層の形成や剥離シートを貼り付ける工程が増え、製造コスト高になるという問題やプリンター出力終了後、剥離シートを剥がす場合、基材の性質により、伸びたり、逆に縮んだり、糸ほつれを生じたりすることによって、商品価値が下がったり、画像の歪みなどを引き起こすなどの問題がある。また、剥離シートは、剥がした後は利用価値が少なく、殆どはゴミとして廃棄されるといった問題もある。
上述した剥離シートを用いず、プリンター搬送性を良好にするためには、インク受容層に用いるインク受容剤として柔軟性の低いものを用いることが考えられるが、そのようなインク受容剤を用いては、布帛本来の柔軟性を低下させることとなり、布帛が屈曲した時、インク受容層にひびが入ったりするなどの問題が起こる。
【0006】
これまで、紙や樹脂シートの場合は、布帛に比べると張りや腰があるためプリンター搬送性に問題が無く、また、表面平滑性が高いことより高濃度、高彩度の画像を得ることが比較的容易であり、紙や樹脂シートに対してはプリンター搬送性と画像を満足できる有効な処理方法は多くあるが、それらをそのまま、柔軟性が高く、隙間が存在し、表面凹凸があり、且つ特有のにじみを有する布帛に適用することは無理がある。
【0007】
このようなことから、布帛を使用したインクジェット記録材において、インク受容層を存在させた布帛の片面に、溶剤系インクや水系インク、特に水不溶性色素を水に分散したインクを用いて高濃度且つ精細な画像を得ることが可能で、且つ、剥離シートを有せずしてプリンター搬送性を十分に満足させるということは、未だ達成されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、インクジェット出力を行う場合、剥離シートを有せずしてプリンター搬送性が十分に満足でき、且つ高濃度、高彩度な画像を得ることができるインクジェット記録用布帛を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため次のような手段を実施するものである。
【0010】
(1) 繊維基布の少なくとも片面に無定形シリカ及び皮膜伸度が300〜500%の範囲である水膨潤性ポリウレタン系樹脂を含むインク受容層を有するインクジェット記録用布帛において、前記インクジェット記録用布帛の45°カンチレバー法で測定される剛軟度が縦方向及び横方向共に70〜120mmの範囲であることを特徴とするインクジェット記録用布帛に存する。
(2) ガラス転移点が−5〜20℃の範囲にある難水膨潤性樹脂をも含むことを特徴とする(1)に記載のインクジェット記録用布帛に存する。
(3) 皮膜伸度が300〜500%の範囲である水膨潤性ポリウレタン系樹脂とガラス転移点が−5〜20℃の範囲にある難水膨潤性樹脂との重量比率が80:20〜50:50であることを特徴とする(2)に記載のインクジェット記録用布帛に存する。
(4) ガラス転移点が−5〜20℃の範囲にある難水膨潤性樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合樹脂であることを特徴とする(2)に記載のインクジェット記録用布帛に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
本発明では、繊維基布の少なくとも片面に無定形シリカ及び水膨潤性ポリウレタン樹脂を含むインク受容層を有するインクジェット記録用布帛において、記録用布帛の45°カンチレバー法(JIS−L1096 A法)で測定される剛軟度が縦方向及び横方向共に70〜120mmの範囲であることを基本的な特徴としている。
【0013】
記録用布帛の剛軟度が縦方向及び横方向共に70mm未満であると、柔軟性が高過ぎて、プリンターの送りロールの圧力で、布帛に起伏が発生する場合が有り、そのためインク着弾位置がずれることによって、起伏部に沿って縞が発生するなど画像に悪影響を及ぼす場合がある。また、プリンター搬送中に送りロール間で僅かなテンションのズレが生じた場合、布帛が曲がって搬送され、シワやヨレが発生し、画像が歪んだり、インクジェットヘッドとすれ、ノズル詰まりや故障を引き起こす危険性が高い。更には、A4サイズ程度の小型プリンターでは、プリンター内部で送り方向が変わる構造のものも多く、方向切り替え部で布帛が上手くロールにかみ合わず、プリンター内部で布帛が詰まってしまう恐れがある。また、記録用布帛の剛軟度が120mmより大きいと、布帛の屈曲性が低下し皺跡が残りやすくなり、特に大型のものでは、施工作業時の取り扱いが悪くなる上、布帛の持つ風合いを損ない、布帛を使用する意味が薄れてしまう。
【0014】
本発明のインク受容層を構成するインク受容剤には水膨潤性ポリウレタン系樹脂を使用する。
水膨潤性ポリウレタン系樹脂の具体例としては、パスコール(明成化学工業)、パテラコールやハイドラン(大日本インキ化学工業)、あるいはスーパーフレックス(第一工業製薬)等がある。
形態は水溶液または水分散体、あるいは上記の樹脂類にアニオン性またはカチオン性残基を導入した変性重合体などの公知の材料が多種多様に挙げられる。水膨潤性ポリウレタン系樹脂は、比較的柔軟で布帛の風合いを損なわない。また、水膨潤性に富み、インク受容力に優れる。更には、ポリウレタン系樹脂は、難燃性を布帛に付与したい場合、他の樹脂に比べて比較的難燃性を阻害しないことも知られており、難燃性布帛の設計が容易となるため、布帛に用いるには適している。
【0015】
本発明の水膨潤性ポリウレタン系樹脂は、水膨潤率が150〜500%のポリウレタン系樹脂のことを示している。水膨潤率が200〜400%であると更に好ましい。
水膨潤率が150%未満であると、インク吸収力が低下し、画像の滲みや色素粒子凝集による濃度や彩度の低下が発生し、満足できる画像を得ることが困難となる。水膨潤率が500%より大きいと、耐水性に欠け、特に水に濡れた場合、インク受容層の強度が落ち、受容層に傷が入り易くなったり、受容層が基材から剥がれ落ちる場合がある。
【0016】
凹凸が有り、特有の滲み挙動を有する布帛において、布帛本来の柔軟性を損なわずして高濃度、高彩度な画像を得るためには、樹脂の皮膜伸度が300〜500%の範囲であると良い。皮膜伸度はJIS K−6251 引張試験法によって測定できる。例えば皮膜伸度が300%未満であると、布帛の柔軟性が低下してしまい、布帛の特徴である屈曲性が低下し、曲げたり、折り畳んだりした際に折れ皺が発生しやすくなる。皮膜伸度が500%より大きいと、本来柔軟性の高い布帛の影響が強く出てしまい、上述した剛軟度120mm以下を保持することが困難となり、布帛のプリンター搬送性に悪影響を与えることとなる。
【0017】
織りや編み密度などの関係で、非常に柔軟性の高い基布を使用する場合には、上述した様なプリンター搬送性を満足するための剛軟性を保つことが皮膜伸度300〜500%の樹脂のみでは困難な場合がある。そのような場合、インク受容剤として、ガラス転移点が−5〜20℃の難水膨潤性樹脂を併用することが効果的である。難水膨潤性樹脂の具体例としては、水膨潤率が100〜120%のアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ナイロン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂等が挙げられる。特に、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂は布帛及び樹脂との接着性が良好である理由で好ましい。ガラス転移点が−5℃より低いと、形成される皮膜が柔らかく、上述したように布帛によっては、記録布の剛軟度を70mm以上にすることが困難な場合がある。また、ガラス転移点が20℃より大きいと形成される皮膜が硬く、布帛本来の柔軟性や屈曲性を有る程度維持することが困難となってしまう。また、水膨潤率が100%未満では、現実的ではなくインク受容剤として使用しにくいという問題があり、120%より大きいと、高湿度環境での使用や水がかかった場合にクロスへの接着性が劣化するという問題がある。
【0018】
インク受容剤の重量比率は皮膜伸度300〜500%の水膨潤性ポリウレタン系樹脂:ガラス転移点が−5〜20℃の難水膨潤性樹脂=80:20〜50:50が好ましく、80:20〜60:40であればより好ましい。上述した構成比より皮膜伸度300〜500%の水膨潤性樹脂の比率が少なくなると、インク受容能力が大きく低下し、満足できる画像を得ることが困難になる。また、布帛に難燃性を付与したい場合、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂を使用する場合は、難燃性が阻害され、十分な難燃性を持たすことが困難になる。逆に、皮膜伸度300〜500%の水膨潤性樹脂の比率が高くなると、画質を保つことはできるが、剛軟性を向上させることが基布によっては困難となり、プリンター搬送性に悪影響を及ぼすことになる。
【0019】
本発明においては、インクジェット記録用布帛にインク吸収力を向上させるものとして無定形シリカを適宜インク受容層中に入れている。無定形シリカはインク吸収スピードに優れ、またコストも安価である。
無定形シリカとしては、湿式沈降法シリカ、ゲル法シリカ、乾式(気相法)シリカ等が挙げられる。その中でも湿式ゲル法シリカが比表面積が大きくインク受容能力が高いため好ましい。
【0020】
また、必要に応じて、インク受容層には、インク受容剤及び顔料以外に、カチオン系樹脂、難燃剤、耐光向上剤、酸化防止剤、粘度調整剤、架橋剤及びpH調整剤などを混ぜて使用することができる。
カチオン系樹脂としては、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリアミン系樹脂、ポリアミド系樹脂及びポリウレタン系樹脂などのカチオン性高分子化合物を単独又は組み合わせて適宜使用することができる。
難燃剤としては、ヘキサブロモシクロドデカンやテトラブロモビスフェノールAなどのハロゲン系難燃剤、トリブトキシエチルフォスフェートやポリリン酸アンモニウムなどのリン系難燃剤、三酸化アンチモンや塩化亜鉛などの無機系難燃剤、その他窒素含有化合物難燃剤及びシリコーン系難燃剤の、従来公知の難燃剤がいずれも使用可能である。
【0021】
本発明に用いる基布としては、ナイロン、ポリエステル、アクリル等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、レーヨン等の再生繊維、或いは綿、麻等の天然繊維がいずれも採用可能である。なかでも、引っ張りや引き裂き強度が優れており、形態安定性の高いポリエステルが好ましい。
【0022】
本発明のインクジェット記録用布帛に用いるインクとしては、有機顔料や無機顔料などの水不溶性インクを水または有機溶剤に分散させたインク、反応染料や酸性染料、直接染料、分散染料などを溶解あるいは分散させた水性染料インク、または分散染料やソルベント染料などの水不溶性染料を有機溶剤に溶解させたインクなどが適用可能である。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものでは無い。
【0024】
〔インク受容層形成用溶液の製造〕
布帛に付与する液としては、表1のように混合調整した。
【0025】
<実施例1>
表1に示したNo.Aの溶液を作成し、ポリエステル100%織物にナイフコーティング方式にて付与し、その後140℃にて1分間熱処理し、本発明のインクジェット記録用布帛を得た。
<実施例2>
布帛に付与する溶液をNo.Bの溶液にした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用布帛を得た。
<実施例3>
布帛に付与する溶液をNo.Cの溶液を用い、基材に綿100%織物を使用した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用布帛を得た。
<実施例4>
布帛に付与する溶液をNo.Dの溶液にした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用布帛を得た。
<実施例5>
布帛に付与する溶液をNo.Eの溶液にした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用布帛を得た。
<実施例6>
布帛に付与する溶液をNo.Fの溶液にした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用布帛を得た。
【0026】
<比較例1>
表1に示したNo.Gの溶液を実施例1と同じポリエステル100%織物にナイフコーティング方式にて付与し、その後140℃にて1分間熱処理し、インクジェット記録用布帛を得た。
<比較例2>
布帛に付与する溶液をNo.Hの溶液を用い、基材として綿100%織物を使用した以外は、比較例1と同様にして、インクジェット記録用布帛を得た。
<比較例3>
布帛に付与する溶液をNo.Iの溶液にした以外は、比較例1と同様にして、インクジェット記録用布帛を得た。
<比較例4>
布帛に付与する溶液をNo.Jの溶液にした以外は、比較例1と同様にしてインクジェット記録用布帛を得た。
【0027】
〔評価項目〕
【0028】
1.剛軟度
実施例、比較例において得られた記録材の剛軟度は、JIS L−1096 A法の45°カンチレバー法にて測定した。
【0029】
2.搬送性
実施例、比較例において得られた記録材の搬送性は、セイコーエプソン社製のPM750C及びPM5000Cにて、各50枚ずつ実際に同一絵柄をプリントし記録材のヨレ、皺やプリンター送りロール跡の発生がないか評価した。
○:発生率が0〜2%であった。
△:発生率が4〜10%であった。
×:発生率が12%以上であった。
【0030】
3.画像濃度
実施例、比較例で得た記録材に、水不溶性色材を水分散した4色のインク(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)を用いて、ピエゾ圧電素子によってインクを吐出させるオンデマンド方式のシリアル走査型インクジェット記録ヘッド(印刷条件はノズル径100μm、駆動電圧100V、周波数5kHz、解像度360dpi、4×4マトリックス)を用いて縦50mm×横50mmのカラーパターンをインク平均付与量1.4×10−2〜5.6×10−2μl/mmの範囲でインクジェット記録し、評価用記録画像を得た。
目視及びMacbeth RD918を用いて記録されたカラーパターンのイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色の色濃度を測定した。
○:濃度高く発色性良好。
△:やや濃度低い、くすんでいる。
×:著しい発色不良。
【0031】
4.接着性
布帛と付与した薬剤の接着性をJIS L−1096 6.17の磨耗強さB法を参考にし、スコット型揉み試験機を用い、ストローク 5cm、つかみ 3cm、荷重 0.5kg、振幅回数 100回の条件にて評価した。
○:付与した薬剤が殆ど布帛から脱落しない。
△:付与した薬剤がやや布帛から脱落。
×:付与した薬剤が完全に布帛から脱落。
【0032】
5.屈曲性
実施例、比較例にて得た記録材を折り曲げ、その後皺として残るか、また折り曲げた部分でひび割れが生じないか、更に加工上必要な屈曲性が十分にあるかどうか評価した。
○:折り曲げても殆ど皺が残らず、ひび割れも無い。十分な屈曲性。
△:若干皺が入るが、ひび割れはおこさない。加工上支障をきたさない。
×:皺の跡が残り、ひび割れも生じる。加工上でも問題となる屈曲性。
【0033】
6.風合い
得られた記録材の風合いを触手で評価した。
○:肌触りがやわらかく、風合いが良好である。
△:肌触りが多少硬い。
×:肌触りが硬く、柔軟性がない。
【0034】
【表1】
Figure 0004237987
【0035】
<使用材料>
シリカ:ミズカシルP-740(水沢化学工業)ゲルタイプ無定形シリカ
アルミナ:AKP-G015(住友化学)高純度微粒アルミナ
ウレタン樹脂A:パテラコールIJ(大日本インキ化学工業)水膨潤率400%皮膜伸度380% 固形分15%
ウレタン樹脂B:パスコールJK830N(明成化学工業)水膨潤率200% 皮膜伸度420% 固形分30%
アクリル樹脂:モビニール730(クラリアントポリマー)水膨潤率180% 固形分46%
EVA樹脂:スミカフレックス400(スミカケムテックス)水膨潤率100%ガラス転移点0℃ 固形分55%
樹脂C:アクリルースチレン樹脂 サイビノールEK23(サイデン化学)水膨潤率100% ガラス転移点18℃ 固形分40%
カチオン樹脂:スミレーズレジン1001(スミカケムテックス)
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、インクジェット印写を行う場合、布帛本来の柔軟性を損なわずして、プリンター出力中に記録布帛がヨレたり、シワが発生したり、プリンター送り中のロール跡残り等がなく搬送性が十分で、且つ高画質の得られるインクジェット記録用布帛を提供することができる。

Claims (4)

  1. 繊維基布の少なくとも片面に無定形シリカ及び皮膜伸度が300〜500%の範囲である水膨潤性ポリウレタン系樹脂を含むインク受容層を有するインクジェット記録用布帛において、前記インクジェット記録用布帛の45°カンチレバー法で測定される剛軟度が縦方向及び横方向共に70〜120mmの範囲であることを特徴とするインクジェット記録用布帛。
  2. ガラス転移点が−5〜20℃の範囲にある難水膨潤性樹脂をも含むことを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録用布帛。
  3. 皮膜伸度が300〜500%の範囲である水膨潤性ポリウレタン系樹脂とガラス転移点が−5〜20℃の範囲にある難水膨潤性樹脂との重量比率が80:20〜50:50であることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録用布帛。
  4. ガラス転移点が−5〜20℃の範囲にある難水膨潤性樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合樹脂であることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録用布帛。
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