JP4237362B2 - 舗装用作業車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、舗装用作業車に関し、詳しくは、アスファルトやアスファルト乳剤などの結合材を、複数種類、任意の施工幅で散布することができると共に、骨材や舗装用混合物などの舗装用材料を結合材の施工幅に合わせて散布ないしは敷き均すことができる舗装用作業車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路舗装を構築するに際し、プライムコートやタックコートとして、或いは、褥層の構築や、散布式表面処理工法、ニート工法などにおいて、アスファルトやアスファルト乳剤などの結合材を、1種類、時には複数種類、施工面上に散布したり、散布された結合材の上に更に骨材を散布したり、或いは、舗装用混合物を敷き均したりすることが行われている。これまで、このような結合材の散布と、骨材の散布或いは舗装用混合物の敷き均しとを同時に行うことができる舗装用作業車は、殆ど知られておらず、結合材の散布と、骨材の散布或いは舗装用混合物の敷き均しとを行うには、2種類の作業車を用い、まず、アスファルトディストリビューターなどの結合材散布用の作業車で結合材を散布した後、骨材散布用或いは舗装用混合物敷き均し用の作業車を走行させて、作業を2回に分けて行う要があった。このように、2種類の作業車を用いて施工することになると、作業効率が悪い上に、最初の作業車によって構築された散布面或いは敷き均し面上を、後続する作業車のタイヤ等が踏むことになり、施工面が乱されると共に、後続するタイヤ等に付着した舗装用材料が施工区間以外の路面を汚すという不都合もあった。
【0003】
また、近年、道路は益々広幅員化の傾向にあるが、その一方で従来のままの狭い幅員の道路も依然として存在しており、施工現場の状況に応じて、必要となる結合材の散布幅も大きく変動することが余儀なくされている。しかしながら、従来のアスファルトディストリビューターなどの結合材散布用の作業車や、骨材散布用或いは舗装用混合物敷き均し用の作業車では、施工幅員の細かな調節を速やかに行うことができず、また、施工幅員を結合材やその他の舗装材料とで一致させることが極めて難しく、所定の施工幅員で、効率良く作業を行うことが困難であるという問題点があった。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解決するために為されたもので、アスファルトやアスファルト乳剤などの瀝青材料や、樹脂などからなる結合材を、1種類若しくは複数種類、任意に変更可能な散布幅で、均一に散布することができると共に、骨材や舗装用混合物などの舗装用材料を結合材の施工幅に合わせて散布ないしは敷き均すことができる舗装用作業車を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を、それぞれ独立して操作可能な開閉弁を備えた複数個のスプレーノズルがそれぞれ取り付けられた左右一対のスプレーバーを少なくとも1対以上、各スプレーバーの軸方向を揃えて車両幅方向に平行に、かつ、車両後輪よりも後方に搭載すると共に、左右一対のスプレーバーが、車両前後方向から見て互いに重なり合い左右一対のスプレーバー全体として車両幅方向の長さが最も短い収縮位置と、互いに相対的に移動して左右一対のスプレーバー全体としての車両幅方向の長さが最も長い拡張位置との間で、車両幅方向に相対的に移動可能に設けられており、更に、それら少なくとも1対以上の左右一対のスプレーバーのうち、少なくとも最も車両前方に位置するものよりも車両後方に、スプレーノズルから散布される結合材以外の他の舗装材料を散布又は敷き均す装置であって、その散布幅又は敷き均し幅を左右一対のスプレーバーの移動に合わせて変更することができる装置を備えている舗装用作業車を提供することによって解決するものである。
【0006】
本発明の舗装用作業車は、左右一対のスプレーバーを少なくとも1対以上、場合によっては2対以上の複数対搭載しているので、1回の散布作業で、1種類の結合材若しくは複数種類の結合材を同時に施工面上に散布することが可能である。左右一対のスプレーバーを複数対搭載する場合には、その数は少なくとも2対以上であれば良く、3対であっても、また4対、若しくはそれ以上であっても良い。複数対設けられる左右スプレーバーにおいて、スプレーバーの相対的な移動は複数対の左右スプレーバーにおいて散布幅が常に同じとなるように互いに連動しているのが望ましく、これにより、散布される複数種類の結合材の散布幅を個々に調整して一致させる煩わしさから開放されるという利点がある。また、本発明の舗装用作業車においては、少なくとも1対以上の左右一対のスプレーバーのうち、少なくとも最も車両前方に位置するものよりも車両後方に、スプレーノズルから散布される結合材以外の他の舗装材料を散布又は敷き均す装置であって、その散布幅又は敷き均し幅を左右一対のスプレーバーの移動に合わせて変更することができる装置を備えているので、結合材の散布と同時に、他の舗装材料、例えば骨材や舗装用混合物の散布ないしは敷き均しを行うことができ、しかも、骨材ないしは舗装用混合物の散布幅又は敷き均し幅を結合材を散布する左右一対のスプレーバーの移動に合わせて変更するように構成されているので、結合材とその他の舗装材料とを常に同じ施工幅員で散布ないしは敷き均すことが可能である。
【0007】
左右一対のスプレーバーが複数対存在する場合には、他の舗装材料を散布又は敷き均す装置は、少なくとも最も車両前方に位置する左右一対のスプレーバーよりも後方にあれば良く、複数対のスプレーバーの間にあっても、複数対のスプレーバーよりも更に車両後方にあっても良い。また、本発明の舗装用作業車においては、左右一対のスプレーバー及び他の舗装用材料を散布又は敷き均す装置が舗装用作業車後輪よりも後方に位置しているので、舗装用作業車を進行させながら1種類若しくは複数種類の結合材の散布、更には他の舗装材料の散布又は敷き均しを行っても、舗装用作業車のタイヤ等が結合材の散布面上や他の舗装材料の散布面上又は敷き均し面上を踏むことがない。
【0008】
また、本発明の舗装用作業車においては、各スプレーバーに取り付けられた複数個のスプレーノズルにはそれぞれ独立して操作可能な開閉弁が備えられているので、スプレーバーが存在する幅員の全域にわたって結合材を散布することもできるし、そのうちの一部分だけに結合材を散布したり、一部分だけに結合材を散布しないということも自在に行うことができる。例えば、散布幅を舗装用作業車の車幅よりも短くすることも可能であるし、散布幅員内にマンホールや止水栓等の結合材を散布する必要のない領域が存在する場合には、その領域に対応するスプレーノズルを閉として、その部分だけ結合材を散布しないようにすることも可能である。
【0009】
本発明の舗装用作業車の好適な一実施態様においては、結合材以外の他の舗装材料は骨材であり、骨材散布装置は、上部に骨材の受入口を有し下部に車両幅方向に伸びる骨材排出口を有する主骨材ビン、並びに、その主骨材ビンの骨材排出口近傍に設けられる骨材散布量調節装置及び/又は骨材散布幅調節装置を備えている主骨材散布装置と、上部に骨材の受入口を有し下部に車両幅方向に伸びる骨材排出口を有する副骨材ビン、並びに、その副骨材ビンの骨材排出口近傍に設けられる骨材散布量調節装置及び/又は骨材散布幅調節装置を備えている少なくとも1個の副骨材散布装置とを有し、副骨材散布装置が主骨材散布装置に対して平行に、かつ、主骨材散布装置よりも車両幅方向外側に張り出すことができるように、主骨材散布装置に対して相対的に移動可能に設けられている骨材散布装置である。これにより、副骨材ビンを車両幅方向に移動させて骨材の散布幅を自由に調節することが可能となる。
【0010】
本発明の舗装用作業車の好適な一実施態様においては、骨材を散布する装置には、骨材ビンの骨材排出口を、車両幅方向に所定の幅で開閉して骨材の散布幅を調節することができる、車両幅方向に複数に分割された独立して移動可能な板状部材を含む骨材散布幅調節装置を備えている。これによって、骨材散布装置が存在する幅員の全域にわたって骨材を散布することもできるし、そのうちの一部分だけに骨材を散布したり、一部分だけに骨材を散布しないということも自在に行うことができる。例えば、散布幅を舗装用作業車の車幅よりも短くすることも可能であるし、散布幅員内にマンホールや止水栓等の骨材を散布する必要のない領域が存在する場合には、その領域に対応する板状部材を移動させて骨材排出口を閉として、その部分だけ骨材を散布しないようにすることも可能である。なお、上記、スプレーノズルに付設された開閉弁の開閉による結合材の散布幅の変化量と、板状部材を移動させることによってもたらされる骨材の散布幅の変化量、換言すれば、1枚の板状部材の車両幅方向の長さとは一致させておくと、結合材の散布幅と骨材の散布幅とを一致させることが容易になり、望ましい。
【0011】
本発明の舗装用作業車の好適な一実施態様においては、結合材を散布する各左右一対のスプレーバーにおいて、左スプレーバーに取り付けられたスプレーノズルと右スプレーバーに取り付けられたスプレーノズルとが車両前後方向から見て互いに重なる位置にある場合には、その重なる位置にあるスプレーノズルのうち、いずれか一方のスプレーノズルは開閉弁を閉として、散布を行わないように操作される。これによって、スプレーノズルが散布幅員の同一位置に重なって存在する場合にも、その場所だけ結合材の散布量が不必要に多量になって散布が不均一となることがない。
【0012】
同様に、本発明の舗装用作業車の好適な一実施態様においては、副骨材散布装置が主骨材散布装置に対して移動して主骨材散布装置よりも車両幅方向外側に張り出したときに、車両前後方向から見て、主骨材散布装置の散布幅と重なる部分において骨材を散布しないようにする装置を備えている。これによって、主骨材散布装置と副骨材散布装置とが散布幅員の同一位置に重なって存在する場合にも、その場所だけ骨材の散布量が不要に多量となって散布が不均一になることがない。
【0013】
また、本発明の舗装用作業車の好適な一実施態様においては、各スプレーノズルから散布される被散布材料の被散布面上における散布領域が、車両の前後方向から見て、同一スプレーバー上で隣接するスプレーノズル間で互いに2重以上に重複するように、各スプレーノズル列を構成する複数個のスプレーノズルが配置されている。このように隣接するスプレーノズル間で散布領域を互いに2重以上、好ましくは3重以上に重複させることによって、個々のスプレーノズルにおける散布量の不均一性や、スプレーノズル同士の特性のばらつきなどが有効に相殺されて、より均一な散布を実現できるという利点がある。
【0014】
更には、本発明の舗装用作業車の好適な一実施態様においては、少なくとも1対の左右スプレーバーにおいて、左右スプレーバーの近傍に、左右スプレーバーとそれぞれ対をなす一対の左右補助剤用スプレーバーを、スプレーバーの軸方向を揃えて配置すると共に、その左右補助剤用スプレーバーには、左右スプレーバーに取り付けられた複数個のスプレーノズルとそれぞれ1対1に対応する複数個の補助剤用スプレーノズルが取り付けられている。補助剤とは、左右スプレーバーのスプレーノズルから散布される結合材と混じり合って、その結合材の硬化を調整したり、分解を遅速したりするものであって、例えば、結合材がアスファルト乳剤である場合にはその分解を促進したり遅延させたりする分解補助剤であり、結合材が二液タイプの硬化樹脂の主剤樹脂である場合にはその硬化剤としての助剤である。このように結合材と共にその硬化剤や分解促進剤又は分解遅延剤を補助剤として散布することによって、結合材の硬化時間を短縮或いは調整し、施工時間の短縮や調整に効果がある。
【0015】
本発明の舗装用作業車の好適な一実施態様においては、各スプレーノズルから散布される被散布材料の散布量をスプレーバー毎に調節する装置を備えており、これにより、各スプレーバーにおいて散布を行うスプレーノズルの数が変化した場合でも、各スプレーノズルから常に所定量の被散布材料が散布されるように被散布材料の散布量を調節することが可能となる上に、本発明の舗装用作業車の進行速度が変化した場合でも、単位面積当たり常に一定量の被散布材料が施工面上に散布されるように、本発明の舗装用作業車の進行速度に応じて被散布材料の散布量を制御したりすることも可能となり、より均一な散布が実現できる。
【0016】
本発明の舗装用作業車の好適な一実施態様においては、骨材散布装置又は舗装用混合物の敷き均し装置は、骨材の散布量又は舗装用混合物の敷き均し量が調節可能であって、本発明の舗装用作業車の進行速度が変化した場合でも、単位面積当たり常に一定量の骨材又は舗装用混合物が施工面上に散布又は敷き均されるように、本発明の舗装用作業車の進行速度に応じて骨材の散布量や舗装用混合物の敷き均し量を制御したりすることも可能となり、より均一な舗装体を構築することが可能である。
【0017】
なお、本発明の舗装用作業車で散布される結合材としては、例えば、アスファルト、アスファルト乳剤、樹脂、塗料、カットバックアスファルト等が挙げられ、通常液状のものであるが、これら結合材を粉状、粒状、顆粒状にしたものも使用することができる。また、本発明の舗装用作業車によって散布される骨材に特に制限はなく、通常使用される骨材ならばどのようなものでも良いし、本発明の舗装用作業車によって敷き均される舗装用混合物にも特に制限はなく、通常使用される舗装用混合物ならば、開粒度、密粒度を問わずどのようなものを使用しても良く、その他、流動性のあるスラリー状混合物などでも良い。更に、本発明の舗装用作業車は、舗装用材料ばかりでなく、例えば農業用の肥料の散布や農薬の散布や、建材用に砂付きシートを製造する場合などの結合材や砂粒の散布にも使用でき、複数種類の肥料や農薬、結合材を散布することができるので、効率良く農作業や建材用砂付きシートの製造を進めることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明について詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の舗装用作業車の一例を示す側面図であり、図1において、1は本発明の舗装用作業車であって、2L、2R;3L、3Rは、それぞれ一対の左右スプレーバーである。この図の例においては、左右一対のスプレーバーは2対設けられているが、左右一対のスプレーバーの数は図示の例の2対に限られず、1対でも、3対でも、更には4対以上であっても良い。それぞれ一対の左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rは、図2に取り出して示すように、各左右のスプレーバー間に舗装用作業車1の前後方向にSの距離をおいて、また、左右スプレーバーの各対間に舗装用作業車1の前後方向にDの距離をおいて、各スプレーバーの軸方向を舗装用作業車1の車幅方向に揃えて平行に配置されている。距離Sは、各対毎に同じでも異なっていても良いが、通常、対をなす左右のスプレーバーが支障なく車幅方向に移動することができるように、5〜30cm程度であるのが望ましい。同様に、距離Dは、左右スプレーバーの対が3対以上ある場合には、それぞれの対間で同じでも異なっていても良いが、異なる対のスプレーバーから散布される結合材同士が混合してしまうことがないように、通常、10〜50cm程度離しておくのが望ましい。
【0020】
各スプレーバー2L、2R;3L、3Rには、それぞれ複数のスプレーノズル5、5、・・・がスプレーバーの軸方向に沿って、一定の間隔Kを開けて取り付けられている。間隔Kは、通常、5〜50cm、望ましくは6〜30cm、更に望ましくは7〜20cmであり、左右スプレーバーの対毎に同じでも異なっていても良いが、対をなす左右スプレーバーにおいては同じであるのが望ましい。複数のスプレーノズル5、5、・・・には、そのそれぞれに互いに独立して開閉操作可能な図示しない開閉弁が取り付けられており、それにより、個々のスプレーノズル毎に、被散布材料の散布の開始と停止とが操作できるようになっている。開閉弁としては、油圧、空気圧、電磁力などによって開閉動作するものを使用することができる。
【0021】
図1に戻って、4L、4R;6L、6Rは、それぞれ一対の左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rを、各スプレーバーの軸方向に移動させる駆動装置であり、この駆動装置4L、4R;6L、6Rによって、左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rは図2において矢印で示すように、軸方向に沿って互いに反対方向にそれぞれ等距離だけ移動するようになっている。スプレーバー2L、2R;3L、3Rの移動は、それぞれ対をなす左右スプレーバーにおいて、左スプレーバーに取り付けられたスプレーノズルと右スプレーバーに取り付けられたスプレーノズルとが舗装用作業車前後方向から見て互いに重なる位置を基準に、スプレーノズルの一定の取付間隔K、若しくは(1/2)Kを単位に行われるのが望ましい。このようにすることによって、左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rを移動させて、対をなす左右スプレーバーを全体として拡張した場合でも、スプレーノズルの間隔は常に一定のKであり、均一な散布が可能となる。以上のように、左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rの全てを移動させる代わりに、例えば、左スプレーバー2L、3Lを固定して、右スプレーバー2R、3Rのみを舗装用作業車1の車幅方向に沿って移動するようにしても良い。このように左右いずれかのスプレーバーのみを移動させる場合には、カウンターウエイトを逆方向に移動させて、全体としてのバランスを保つようにするのが望ましい。
【0022】
各スプレーバー2L、2R;3L、3Rの移動は、それぞれの散布幅が各対間で常に同一になるように、各対間で互いに連動しているのが好ましい。例えば、各スプレーバーの特性や取付高さが各対間で全て同じ場合には、左スプレーバー2L、3L、及び/又は、右スプレーバー2R、3Rの移動方向及び移動距離は全て同じである。このように構成することによって、各対の左右スプレーバー毎に異なる結合材を散布する場合でも、常に同じ散布幅で複数種類の結合材を散布することが容易に実現可能となる。
【0023】
駆動装置4L、4R;6L、6Rとしては、左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rをそれぞれの軸方向に移動させることができるものであれば、どのようなものでも使用できるが、通常、部材を移動させるに際して採用される、例えば、油圧シリンダーや空気圧シリンダーなどの流体圧を用いるものや、電動機などを使用することができる。なお、上述したように、各スプレーバー2L、2R;3L、3Rを、軸方向に沿って互いに反対方向にそれぞれ等距離だけ移動させる場合には、スプレーバー2Lと2R、3Lと3Rとを機械的に連結し、それぞれ1つの駆動装置によって移動させるようにしても良く、また、上述したように、各スプレーバー2L、2R;3L、3Rの移動を、それぞれの散布幅が各対間で常に同一になるように、各対間で互いに連動させ、等距離だけ移動させる場合には、各対を構成するスプレーバー同士を機械的に連結して、1つの駆動装置によって複数対にまたがるスプレーバーを移動させるようにしても良い。また、左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rの移動は駆動装置を用いずに、人力で行うようにしても良い。
【0024】
なお、各スプレーバーは、対をなすスプレーバー単位で、若しくは個々のスプレーバー単位で、或いは全部のスプレーバーが一緒になって、舗装用作業車1に対して上下方向に移動可能に設けられている。これによって、例えばスプレーノズルの特性を変更した場合や、結合材の種類や施工条件等が変わって、結合材の散布高さ、即ち、スプレーノズルから施工面までの距離を変更する必要が生じた場合にも対応することができる。結合材の散布高さは、施工面に種々の凹凸や敷設物がある場合のことを想定して、少なくとも10cm以上、好ましくは15cm以上、更に好ましくは20cm以上あるようにするのが良い。また、スプレーノズルから施工面までの距離は、散布された結合材が風等によって乱されたり、霧状になって空中に散逸したりすることがないように、最高でも、50cm以下とするのが好ましい。
【0025】
再び図1に戻って、7L、7R;8L、8Rは、それぞれ、スプレーバー2L、2R;3L、3Rに被散布材料である結合材を供給する圧送ポンプであり、9A、9Bは結合材タンクである。圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rによって、例えば、結合材タンク9A内に貯蔵されている結合材はスプレーバー2L、2Rへ、結合材タンク9B内に貯蔵されている結合材はスプレーバー3L、3Rへというように、それぞれ所定の圧力で供給される。結合材タンク9A、9Bにそれぞれ異なる結合材を貯蔵しておけば、2対の左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rから、それぞれ種類の異なる2種類の結合材が施工面上に散布されることとなる。結合材タンク9A、9Bに同じ結合材を貯蔵するようにしても良い。この場合には当然のことながら、2対の左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rからは1種類の結合材が散布されることとなる。
【0026】
圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rの送出圧力は、例えば圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rが回転式ポンプである場合には、その回転数を変化させることによって、それぞれ個別に調節可能となっている。これにより、個々のスプレーバー2L、2R;3L、3Rから散布される結合材の量をスプレーバー毎に調節することが可能であり、予め決められた設定量に一致させることができる。全ての圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rを同一設定条件の下に調節するようにしても良いことは勿論であるが、圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rを個々に調節することによって、単一スプレーバー内で開状態にあるスプレーノズルの数が変化し、スプレーバー内の圧力が変化した場合にも容易に対応することができるので好ましい。個々のスプレーバー2L、2R;3L、3Rから散布される結合材の量の調節は、各スプレーバー2L、2R;3L、3Rの上流側に圧力調節弁を配置して、その圧力調節弁を調節することによって行っても良い。
【0027】
図1において符号10は、駆動装置4L、4R;6L、6Rや、圧送ポンプ7L、7R;8L、8R、個々のスプレーノズルに設けられた図示しない開閉弁などを駆動するのに要するエネルギー、更には、後述する加熱装置や、後述する骨材散布装置の駆動に必要なエネルギーを供給するエネルギー源であって、例えば、電池、発電機、内燃機関、油圧発生装置などから選ばれる適宜のエネルギー源である。舗装用作業車1に搭載された走行用エンジンからの動力をエネルギー源として用いることも可能である。
【0028】
以上のようなスプレーバー2L、2R;3L、3R、複数個のスプレーノズル5、5、・・・、結合材タンク9A、9B、圧送ポンプ7L、7R;8L、8R、更には結合材タンク9A、9Bとスプレーバー2L、2R;3L、3Rとを結ぶ図示しない配管等には、発泡人工繊維、天然繊維、合成繊維、木質材料等で代表される断熱材による被覆が為され保温されていると共に、オイルヒーターや電熱ヒーター、熱風ヒーター、ガスヒーター、重油バーナーヒーター、灯油バーナーヒーターなどの適宜の加熱装置が設けられており、加熱した結合材を散布する場合でも、結合材の温度が低下することがないようにされている。
【0029】
図1において、21は主骨材散布装置22、副骨材散布装置23aを備えた骨材散布装置であって、図3にその詳細を示す。図3において、骨材散布装置21は、主骨材散布装置22と、2個の副骨材散布装置23a、23bとからなっている。2個の副骨材散布装置23a、23bは、図中に矢印A、Aで示すように、主骨材散布装置22に対して平行に移動することができるようになっており、図3において実線で示す互いに最も隣接した収納位置と、破線で示す互いに最も離れた張り出し位置との間を自由に移動して、骨材の散布幅を主骨材散布装置22が有する散布幅を越えて拡張するものである。図に示すように、副骨材散布装置23a、23bは、散布幅方向の長さが主骨材散布装置22のほぼ半分に形成されているので、図中に実線で示す互いに最も隣接した収納位置では、主骨材散布装置22の散布幅方向長さとぴったり重なるようになっており、主骨材散布装置よりも外側にはみ出ることがない。また、図中に破線で示す互いに最も離れた張り出し位置では、骨材散布装置21全体で、散布幅方向の長さは主骨材散布装置22のほぼ倍となる。
【0030】
副骨材散布装置23a、23bの移動は、人力によって行ってもよいし、図示しない駆動装置を用いても良い。使用できる駆動装置に特に制限はなく、通常、部材を移動させるに際して採用される駆動装置ならばどのようなものを使用しても良いが、例えば、油圧シリンダーや空気圧シリンダーなどの流体圧を用いるものや、電動機などを使用することができる。また、副骨材散布装置23a、23bは互いに独立して移動させたり、互いに連動して移動させたりすることが可能で、例えば、互いに独立して移動させる機構とすれば、副骨材散布装置23bのみを移動させて、骨材の散布幅を主骨材散布装置22の片側だけにおいて拡張することができる。一方、互いに連動して移動させる機構とすれば、副骨材散布装置23a、23bは互いに連動して逆方向に移動することとなり、主骨材散布装置22の両側に常に同じ長さだけ副骨材散布装置23a、23bが張り出すこととなる。図3の例においては、副骨材散布装置23a、23bを互いに独立して移動させる機構と互いに連動して移動させる機構とが切り替え可能となっており、連動して移動させる場合には、前述したスプレーバー2L、2R;3L、3Rの移動とも連動して、スプレーバー2L、2R;3L、3Rの移動距離と等距離だけ車両幅方向に移動するようになっている。
【0031】
図3の例では、2個の副骨材散布装置23a、23bが設けられているが、副骨材散布装置は1個であっても良く、その場合、1個の副骨材散布装置は、主骨材散布装置22に対して相対的に主骨材散布装置22の左右どちら側にも張り出すことができるようにしておくのが望ましい。
【0032】
図3において、主骨材散布装置22は、下部に骨材排出口を有する主骨材ビン24と、散布幅調節装置25と、散布量調節装置としての排出ロール26とを備えている。散布幅調節装置25は、図3の主骨材ビン24を適宜の水平位置で切断した断面図である図4に示すように、散布幅方向に沿って分割された複数の板状部材31a、31b、31c、・・・から構成されており、これらの板状部材31a、31b、31c・・・のうちの適宜のものを主骨材ビン24内に移動させることによって、骨材の散布幅を調整することができるようになっている。図4の例では、左側の6枚の板状部材31a、31b、31c、・・・が主骨材ビン24内に挿入された位置、即ち「閉」の位置にあり、この部分では骨材が排出ロール26上に落下することが妨げられており、骨材の散布は行われない。一方、図4における右側の4枚の板状部材31z、31y、31x、・・・は主骨材ビン24から引き出された位置、即ち「開」の位置にあり、この部分では骨材が排出ロール26上に落下して骨材の散布が行われることとなる。板状部材31a、31b、31c、・・・は1枚ずつの単位で独立して移動することが可能であり、板状部材31a、31b、31c、・・・が有する散布幅方向の長さを単位として散布幅の調節が可能である。このため、主骨材散布装置22から散布される骨材の散布幅を端から順次狭めていくことも可能であるし、主骨材散布装置22からの散布幅内部の任意の箇所だけ骨材を散布しないようにすることも可能である。これは例えば、本発明の舗装用作業車を用いて路面上に骨材を散布する場合に、マンホールや止水栓等の骨材散布が不要な箇所が存在するときに便利であり、主骨材散布装置の散布幅を構成する板状部材31a、31b、31c、・・・のうち、骨材の散布が不要な部分だけ、板状部材を主骨材ビン24内に挿入して「閉」の位置とすることによって、その部分だけ骨材を散布しないようにすることが可能である。なお、板状部材31a、31b、31c、・・・の主骨材ビン24内への挿入や引き出しは、図示しない駆動装置によって行われ、離れた位置にある操作盤18や制御装置14などからの信号に基づいて操作されるようになっている。板状部材31a、31b、31c、・・・を移動させる駆動装置としては、副骨材散布装置23a、23bを外側に張り出すために使用される駆動装置と同じもので良く、特に制限はないが、油圧シリンダーや空気圧シリンダーなどの流体圧を用いるものや、電動機などを使用することができる。板状部材31a、31b、31c、・・・の移動は手動で行っても良いことは勿論である。板状部材31a、31b、31c、・・・の散布幅方向の長さに特に制限はないが、通常、5〜20cm程度、好ましくは7〜15cm程度とするのが良く、スプレーバー2L、2R;3L、3Rに取り付けられたスプレーノズル5、5、・・・に設けられた開閉弁の開閉によって変化する結合材の散布幅と同程度にするのが望ましい。
【0033】
なお、副骨材散布装置23a、23bに設けられた散布幅調節装置25a、25bも、上述した主骨材散布装置22に設けられた散布幅調節装置25と同様に構成されており、それぞれ1枚ずつを単位として独立して副骨材ビン30a、30b内に移動することのできる複数の板状部材を有している。その結果、副骨材散布装置23a、23bは、それぞれが備える複数の板状部材を、その散布幅端部から順次それぞれの骨材ビン内へと移動させて「閉」の位置としたり、逆に、順次骨材ビンから引き出して「開」の位置として、主骨材散布装置よりも外側に張り出している部分において、その散布幅を端部から順次狭めたり、端部へと向かって拡張したりすることができるばかりでなく、主骨材散布装置よりも外側へ張り出している部分において、その散布幅内の任意の部分に相当する板状部材を移動させて、散布幅「閉」としたり「開」としたりすることができる。このような構成とすることによって、主骨材散布装置よりも外側に張り出している部分において、副骨材散布装置23a、23bを移動させることなく散布幅の調節や散布領域の変更が行えるので、機動性に富んだ骨材の散布が行えるものである。また、例えば、骨材の散布が不要な箇所が、主骨材散布装置22の散布幅と副骨材散布装置23a若しくは23bの散布幅の両方にまたがって存在する場合にも、主骨材散布装置22の骨材を散布しない領域と、副骨材散布装置23a又は23bの骨材を散布しない領域とを連続させて、容易に対応することができる。また、複数のスプレーノズル5、5、・・・から散布される結合材の散布幅の変更にも随時追従・連動することが可能となる。
【0034】
図3に戻って、27は排出ロール表面に備えられた排出格子であり、排出ロール26が矢印B方向に回転すると、その排出格子によって骨材が引っかけられ搬送されるものである。これについては後述する。28は排出ロール26の駆動装置であって、図示しない適宜の動力源から動力の供給を受けて排出ロール26を矢印B方向に回転、若しくは場合によっては逆転させるものであって、駆動装置の種類に特に制限はないが、油圧モーター、電動モーター、エアモーターなどの汎用されている適宜の駆動手段を使用することができる。主骨材ビン24には、図示しない搬送コンベアなどを用いて例えば骨材ホッパーなどから骨材を主骨材ビン24内に搬入する際に、搬送コンベアの先端を受け入れる受入口29が設けられている。主骨材ビン24内への骨材の搬入は、主骨材ビン24の上部開口部から行っても良いことは勿論である。主骨材ビン24には図示しない上蓋が装備されており、必要な時に適宜使用される。なお、副骨材ビン30a、30bへの骨材の供給は、主骨材ビン24を介して行われる。即ち、主骨材ビン24内に搬送された骨材は、主骨材ビン24内に設けられた図示しない車両幅方向への搬送手段によって主骨材ビン24内を搬送され、主骨材ビン24と副骨材ビン30a、30bとの接触部に設けられた図示しない開口部を介して、主骨材ビン24から副骨材ビン30a、30bへと搬送、供給される。副骨材ビン30a、30b内に直接骨材を供給するようにしても良いことは勿論である。
【0035】
一方、副骨材散布装置23a、23bは、それぞれ下部に骨材排出口を有する副骨材ビン30a、30bと、散布幅調節装置25a、25bと、散布量調節装置としての排出ロール26a、26bを備えている。副骨材散布装置23a、23bに設けられた散布幅調節装置25a、25bと、排出ロール26a、26bは、主骨材散布装置22に設けられた散布幅調節装置25や排出ロール26と機構的には同じものであって、ただ、散布幅方向の長さが異なるだけである。副骨材散布装置23aに設けられた駆動装置28aも、主骨材散布装置22における駆動装置28と同じく、図示しない適宜の動力源から動力の供給を受けて排出ロール26aを矢印B方向に回転、若しくは場合によっては逆転させるものであって、油圧モーター、電動モーター、エアモーターなどの汎用されている適宜の駆動手段を使用することができる。なお、副骨材散布装置23bにも、図3では見えない位置に排出ロール26bを回転させる駆動装置28bが取り付けられている。
【0036】
排出ロール26、26a、26bは、図3の例においては円筒形のロールとして形成されている。排出ロール26、26a、26bの材質には特に制限はないが、後述するように、排出ロール26、26a、26bの表面に直接排出格子27を形成したり、格子模様部分以外には材料を有さない網状材料で排出ロール26、26a、26b表面を被覆する場合には、摩耗に耐えることができるものであるのが望ましく、例えば、硬質プラスチック、硬質ゴム、鋼、ステンレス、耐摩耗性合金、セラミックなどを使用することができる。また、網状材料で排出ロール26、26a、26b表面を被覆して排出格子27を形成する代わりに、ブラシを表面に植え込んだ可撓性のある板状部材で排出ロール26、26a、26b表面を被覆するようにしても良い。
【0037】
排出ロール26、26a、26bの表面に備えられた排出格子27は、例えば図5に部分的に拡大して示すように、凸部32が格子模様を形作っており、この格子模様を形成する凸部32によって、破線で示す骨材33を引っかけ、矢印Bで示す排出ロールの回転方向に骨材33を搬送するものである。図5に示す例においては、格子模様は正四角形であり、正四角形の各辺は排出ロール26、26a、26bの回転軸Sに対して傾斜している。格子模様をこのように回転軸Sに対して傾斜して配置することによって、排出ロール26、26a、26b表面の回転軸Sに平行な線上に凸部32だけが並ぶということがなくなるので、格子模様を回転軸Pに対して平行に配置する場合に比べて骨材のより一層均一な搬送散布が可能となる。なお、排出格子27の格子模様としては、正四角形に限られるものではなく、三角形、長方形、菱形、五角形、六角形、八角形等の方形、円形、楕円形、長円形などどのような形状であっても良い。排出格子27を排出ロールとは別に形成する場合、排出格子に使用される網状材料やシート状材料、円筒状材料の材質としては、耐摩耗性に優れたものが望ましく、例えば、硬質プラスチック、硬質ゴム、鋼、ステンレス、耐摩耗性合金、セラミック、などを使用することができる。また、排出格子27の凸部32を金属製のブラシで構成することもできる。
【0038】
格子模様の格子模様の大きさN、及び、凸部32の高さHには、骨材33を引っかけ搬送することができる限り特に制限はないが、骨材33の平均粒径をRとして、N=(0.5〜10)Rの範囲、及び、H=(0.1〜10)Rの範囲が好ましく、より好ましくは、N=(0.7〜7)Rの範囲、及び、H=(0.2〜8)Rの範囲である。なお、格子模様の大きさNとしては、格子模様の最大幅部分の長さ、即ち、四角形の場合には対角線の長さとし、骨材33の平均粒径とは、実際に測定された粒径の平均値を指すものとする。また、凸部32の幅は狭い方が望ましく、望ましくは0.5cm以下、より望ましくは0.3cm以下、更に望ましくは0.1cm以下である。
【0039】
図6は、骨材散布装置21を上から見た平面図で、説明に必要な部分だけを取り出して示したものである。図6において、36a、36bは、遮断板であって、主骨材ビン24に対して位置固定に設けられており、その外側端部の位置は、主骨材ビン24の内法、即ち、主骨材散布装置22の散布幅の端部位置と一致している。今、副骨材散布装置23a、23bが互いに最も隣接した収納位置にあり、副骨材ビン30a、30bが図中破線の位置にあるときには、副骨材ビン30a、30bの下部に設けられた骨材排出口は完全に遮断板36a、36bによって閉ざされており、副骨材ビン30a、30b内の骨材が排出ロール26a、26b上に落下することが妨げられている。このような状態では副骨材散布装置23a、23bからの骨材の散布は行われない。このような状態から副骨材散布装置23a、23bを主骨材散布装置22に対して外側に移動させると、主骨材ビン24の内法よりも外側にはみ出した部分において、副骨材ビン30a、30bの骨材排出口は遮断板36a、36bによる閉止領域を離れ、排出ロール26a、26bと連通することとなり、その部分において副骨材散布装置23a、23bから骨材の散布が行われることとなる。このとき、主骨材散布装置22から散布される骨材の散布幅方向の両端部と、副骨材散布装置23a、23bから散布される骨材の散布幅方向の内側端部とは一致しており、この関係は副骨材散布装置23a、23bがその移動可能な領域のどの位置にあっても変わらないので、主骨材散布装置22と副骨材散布装置23a、23bとによって、常に散布幅方向に決して重複せず連続した散布が行われることとなる。
【0040】
本発明で使用する骨材散布装置においては、副骨材散布装置23a、23bからの骨材の散布幅の調節は、上述のように第2の散布幅調節装置を構成する遮断板36a、36bを用いて、主骨材散布装置22よりも外側に張り出した部分においてのみ骨材の散布が行われるようにして、副骨材散布装置23a、23bの主骨材散布装置22よりも外側への移動量を調節することによって行うようにしても良いし、副骨材散布装置23a、23bを最大限、または一定量だけ主骨材散布装置22よりも外側に張り出した状態で、先に説明した板状部材31a、31b、31c、・・・の位置を移動させる散布幅調節装置25を用いて、必要とされる箇所にのみ骨材を散布するようにしても良い。勿論、両者を併用しても良い。
【0041】
再び図1に戻って、11はホッパ12内の骨材を主骨材散布装置22へと搬送する搬送する搬送コンベアである。13はプッシュローラーであって、図示しない骨材供給車としてのダンプトラックなどを押し進め、骨材供給車から骨材ホッパ12へ骨材の供給を受けながら連続的に作業を進めることができるようにするためのものである。38は作業用ステップである。なお、図1の例では、骨材散布装置21が舗装用作業車1に搭載されているが、骨材散布装置に代えて、舗装用混合物の敷き均し装置を搭載しても良いことは勿論である。その場合、ホッパ12には舗装用混合物が貯蔵され、搬送コンベア11によって敷き均し装置へと搬送されることとなる。舗装用混合物の敷き均し装置には敷き均し幅調節装置及び/又は敷き均し量調節装置を装備し、スプレーバー2L、2R;3L、3Rの移動と連動させて、敷き均し幅を変更可能とするのが良い。
【0042】
また、本発明の舗装用作業車1は、図1に示すように、制御装置14を備えている。制御装置14は、CPU15、メモリ16、I/Oインターフェイス17、17などから主として構成されており、例えば、舗装用作業車1の運転席などに備えられた操作盤18を介して入力される指令に基づいて、駆動装置4L、4R;6L、6Rや、駆動装置28、28a、28bを制御して、左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rを車幅方向に移動させ、散布幅を変更したり、副骨材散布装置23a、23bを車幅方向に移動させ、骨材の散布幅を変更したりすることが可能である。また、同じく操作盤18を介して入力される指令に基づいて、複数のスプレーノズルのそれぞれに設けられた開閉弁を開閉制御して、特定のスプレーノズルからは結合材が散布されないようにしたり、特定のスプレーノズルからのみ結合材が散布されるようにしたり、或いは、主骨材散布装置22及び副骨材散布装置23a、23bに設けられた散布幅調節装置25、25a、25bを制御して、板状部材31a、31b、・・・を移動させ、主骨材散布装置22及び副骨材散布装置23a、23bの散布可能な散布幅のうちの特定部分には骨材を散布しないようにしたり、特定部分からのみ骨材が散布されるようにすることができるようになっている。同様に、制御装置14は、操作盤18を介して入力される指令に基づいて、圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rの送出圧力を制御して、個々のスプレーバー2L、2R;3L、3Rから散布される結合材の量をスプレーバー毎に調節したり、骨材排出ロール26、26a、26bの回転数を制御して、骨材の散布量を調節したりすることができるようになっている。
【0043】
以上のような制御は、操作盤18を介して入力される指令に基づく以外に、CPU15がメモリ16に記憶されたプログラムを実行することによって得られた情報に基づいてCPU15が発する指令に基づいて行われる場合もある。例えば、Vは車速センサーであるが、CPU15は、車速センサーVからの車速信号を受け取ると、予め求められている車速、圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rの送出圧力、及び、単位面積当たりの結合材散布量の対応関係に基づいて、単位面積当たり所定の結合材散布量を得るために必要な圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rの目標送出圧力を求め、その目標送出圧力信号をI/Oインターフェイス17を介して圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rに出力し、圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rの送出圧力が目標送出圧力になるように圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rの送出圧力を制御する。圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rの近傍に、実際の送出圧力を検出する圧力センサーを配置しておき、その圧力センサーによって検出された実際の圧力と目標送出圧力とが一致するように、圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rの送出圧力を制御するようにしても良い。このように車速センサーVからの車速信号に基づいて、圧送ポンプ7L、7R;8L、8Rの送出圧力を制御することによって、舗装用作業車1の車速が施工中に変化した場合にも、単位面積当たり常に一定量の結合材が施工面上に散布されることとなる。車速センサーVとしては、車速に応じた信号が得られるものであればどのようなものを使用しても良いが、例えば車軸に取り付けられた歯車の歯数を非接触でカウントする近接センサーなどを使用することができる。
【0044】
同様に、CPU15は、車速センサーVからの車速信号を受け取ると、予め求められている車速、排出ロール26、26a、26bの回転数、及び、単位面積当たりの骨材散布量の対応関係に基づいて、単位面積当たり所定の骨材散布量を得るために必要な排出ロール26、26a、26bの目標回転数を求め、その目標回転数信号をI/Oインターフェイス17を介して排出ロール駆動装置28、28a、28bに出力し、排出ロール26、26a、26bの回転数が目標回転数になるように駆動装置28、28a、28bを制御する。排出ロール26、26a、26bの近傍に、実際の回転数を検出する回転数センサーを配置しておき、その回転数センサーによって検出された実際の回転数と目標回転数とが一致するように、駆動装置28、28a、28bを制御するようにしても良い。このように車速センサーVからの車速信号に基づいて、排出ロール26、26a、26bの回転数を制御することによって、舗装用作業車1の車速が施工中に変化した場合にも、単位面積当たり常に一定量の骨材が施工面上に散布されることとなる。
【0045】
制御装置14はマイクロコンピューターによって構成することができる。車速、圧送ポンプ送出圧力、単位面積当たりの結合材散布量の対応関係や、車速、排出ロール回転数、単位面積当たりの骨材散布量の対応関係は、結合材の種類や温度などの特性、個々のスプレーバーやスプレーノズルの特性など、更には、骨材の種類や粒径など、実際の結合材或いは骨材の散布量に影響を及ぼすファクターを固定した上で、実験を行うことによって求めることができる。散布幅が変化する場合には、単一のスプレーバー内で開閉弁が開状態にあるスプレーノズルの個数、施工内容などのファクターも変数として対応関係の中に取り込んでも良い。求められた対応関係はルックアップテーブルなどの形でメモリ16に記憶されており、その都度参照されて、検知された車速に応じた目標送出圧力及び目標回転数が直ちに求められるようになっている。施工に際しては、操作盤18や、図示しない入力装置を介して、単位面積当たりの結合材散布量や結合材の種類、粘度、温度、散布量、散布幅、骨材の種類、粒径、温度、散布量、散布幅、施工内容、路面の性状、地域によって決まる定数、交通量、道路区分などのデータを入力したりすることができるようになっている。19は表示装置、20はプリンタであって、施工状況をモニターしたり、施工内容に関するデータをプリントアウトすることができる。制御装置14に通信機能をもたせ、遠隔地にある他の制御装置との間でデータのやり取りをするようにしても良いことは勿論である。
【0046】
次に、図面を用いて、本発明の舗装用作業車に搭載される結合材散布装置の動作を説明する。
【0047】
図7ないし図10は、図1に示された舗装用作業車1に搭載された2対の左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rをその収縮位置から順次、対をなす左右のスプレーバーを互いに反対方向に等距離移動させて、散布幅を舗装用作業車1の車幅方向へ拡張していく過程を表した図であって、図7が左右一対のスプレーバー全体としての車両幅方向の長さが最も短い収縮位置を示し、図10が左右一対のスプレーバー全体としての車両幅方向の長さが最も長い拡張位置を示している。なお、Cは舗装用作業車1の車幅方向の中心を示し、Mは各スプレーバーの軸方向の中心を示す。矢印Xは舗装用作業車1の進行方向である。
【0048】
Kはスプレーノズル5、5、・・・の取付間隔であり、本例の場合、2対の左右スプレーバー2L、2R;3L、3Rを通じて一定である。図中、符号a、b、c、d、e、f、gは、各スプレーバーにおけるスプレーノズルの位置を表し、スプレーノズルの符号5と組み合わされて、各位置にあるスプレーノズルを表すものとする。また、図7ないし図10、更には以下の図を通して、スプレーノズル5、5、・・・が「○」であるものは、そのスプレーノズルに取り付けられた開閉弁が「開」の状態にあり、結合材を散布する状態にあることを示し、「●」であるものは、そのスプレーノズルに取り付けられた開閉弁が「閉」の状態にあり、結合材を散布しない状態にあることを示すものとする。
【0049】
図7において、対をなす左右のスプレーバー2Lと2Rとは、車両前後方向から見て完全に重なった位置にあり、左右一対のスプレーバー2Lと2Rは全体としての車両幅方向の長さが最も短い収縮位置にある。また、スプレーバー2Lに取り付けられたスプレーノズル5a、5b、・・・5gと、スプレーバー2Rに取り付けられたスプレーノズル5a、5b、・・・5gとは、車両前後方向から見て、それぞれ互いに重なった位置にあり、結合材が車幅方向の同じ位置に重複して散布されるのを避けるために、スプレーバー2Rに取り付けられたスプレーノズル5a、5b、・・・5gは全て「閉」状態となっている。このような関係は、左右一対のスプレーバー3Lと3Rにおいても同様であって、舗装用作業車1は結果として、舗装用作業車1の車幅とほぼ同じ散布幅で、2種の結合材を施工面上に散布している状態にある。
【0050】
図8は、図7の状態から左右のスプレーバー2Lと2R、3Lと3Rとが、それぞれ反対方向に等距離Kだけ移動した状態を示している。各スプレーバーの移動距離がスプレーノズル5、5、・・・の取付間隔Kに等しいので、例えば、スプレーバー2Lにおけるスプレーノズル5c、5d、・・・5gと、スプレーバー2Rにおけるスプレーノズル5a、5b、・・・5eとは依然として車両の前後方向から見て重なった位置にあり、重複散布を避けるために、スプレーバー2Rにおけるスプレーノズル5a、5b、・・・5eは「閉」状態となっている。一方、スプレーバー2Rが車幅方向に移動することによって、スプレーバー2Lのスプレーノズルと重ならなくなったスプレーバー2Rにおけるスプレーノズル5f、5gは「開」状態とされ、結合材の散布を行う状態にある。このような関係は、左右一対のスプレーバー3Lと3Rにおいても同様であるが、左右一対のスプレーバー3Lと3Rにおいては、スプレーバー3Rにおけるスプレーノズル5d、5eを「開」とし、その代わりに、スプレーバー3Lにおけるスプレーノズル5f、5gが「閉」とされ、全体として重複散布が避けられている。このように、対をなすスプレーバー間でスプレーノズルの位置が車両の前後方向から見て重なる場合に、どちらのスプレーバーにおけるスプレーノズルを「閉」とするかは任意であって、その場の状況に合わせて適宜選択することが可能である。結果として、図8の状態においては、舗装用作業車1は、車幅よりもやや広い散布幅で、2種の結合材を施工面上に散布している状態にある。
【0051】
図9は、図8の状態から左右のスプレーバー2Lと2R、3Lと3Rとが、更に、それぞれ反対方向に等距離Kだけ移動した状態を示している。各スプレーバーの移動距離がスプレーノズル5、5、・・・の取付間隔Kに等しいので、例えば、スプレーバー2Lにおけるスプレーノズル5e、5f、5gと、スプレーバー2Rにおけるスプレーノズル5a、5b、5cとは依然として車両の前後方向から見て重なった位置にあり、重複散布を避けるために、スプレーバー2Rにおけるスプレーノズル5a、5b、5cは「閉」状態となっている。一方、スプレーバー2Rが車幅方向に移動することによって、スプレーバー2Lのスプレーノズルと新たに重ならなくなったスプレーバー2Rにおけるスプレーノズル5d、5eは「開」状態に変わり、結合材の散布を行う状態にある。このような関係は、左右一対のスプレーバー3Lと3Rにおいても同様であるが、左右一対のスプレーバー3Lと3Rにおいては、スプレーバー3Rにおけるスプレーノズル5a、5b、5cを「開」とし、その代わりに、スプレーバー3Lにおけるスプレーノズル5e、5f、5gが「閉」とされ、全体として重複散布が避けられている。結果として、図9の状態においては、舗装用作業車1は、図8の状態よりも更に広い散布幅で、2種の結合材を施工面上に散布している状態にある。
【0052】
図10は図9の状態から左右のスプレーバー2Lと2R、3Lと3Rとが、更に、それぞれ反対方向に等距離Kと(1/2)K、合計(3/2)Kだけ移動した状態を示しており、図10から明かなように、左右一対のスプレーバーは全体としての車両幅方向の長さが最も長い拡張位置にある。左右のスプレーバーの最後の移動距離を(1/2)Kとすることによって、各対をなす左右のスプレーバー2Lと2R、3Lと3Rとにおいて、スプレーバー2L、3Lの最も車両内側に位置するスプレーノズル5gと、スプレーバー2R、3Rの最も車両内側に位置するスプレーノズル5aとの距離をスプレーノズル5、5、・・・の取付間隔Kと一致させることができる。左右のスプレーバーの最後の移動距離を(1/2)Kとする代わりに、図9の状態から各スプレーバーをそれぞれ反対方向に等距離Kだけ移動させ、例えば、対をなす左右のスプレーバー2L、2Rの最も車両内側に位置するスプレーバー2Lのスプレーノズル5gとスプレーバー2Rのスプレーノズル5aとが重なった状態でスプレーバーの移動を停止しても良い。但し、その場合には、重なった状態にあるスプレーバー2Lのスプレーノズル5gとスプレーバー2Rのスプレーノズル5aのうち、いずれか一方は使用しないこととなる。このため、予め、対をなす左右のスプレーバーの最も車両内側に位置するスプレーノズルのうち、どちらか一方を設けないでおくことも可能である。いずれにせよ、図10の状態においては、各スプレーバーに取り付けられた複数個のスプレーノズル5、5、・・・の全てが「開」状態となり、結果として、舗装用作業車1は、最も広い散布幅で、2種の結合材を施工面上に散布している状態にある。
【0053】
以上のようなスプレーバーの移動に伴う個々のスプレーノズルに取り付けられた開閉弁の開閉操作は、作業員が現場の状況を見ながら操作盤18を介して制御装置14に指令をその都度与えることによって行うようにしても良いが、各スプレーバーの移動と連動させて、対をなすスプレーバー間において車両の前後方向から見て重なる位置にスプレーバーが存在する場合には、自動的にどちらか一方のスプレーノズルの開閉弁を「閉」とするようなプログラムを制御装置14に組み込んでおくのが望ましい。
【0054】
本発明の舗装用作業車1は、複数個のスプレーノズルの各々に独立して開閉操作できる開閉弁を設けているので、例えば、図11に示すように、左右一対のスプレーバー2Lと2R、3Lと3Rが、全体としての車両幅方向の長さが最も短い収縮位置にある状態から、更にスプレーバー2L、3Lにおけるスプレーノズル5f、5gを「閉」とすることによって、舗装用作業車1の車幅よりも狭い散布幅で結合材を散布することが可能である。
【0055】
また、図12に示すように、図10におけると同じく、各対をなすスプレーバーによって最も広い散布幅で2種の結合材を施工面上に散布している状態において、施工面上に例えばマンホール39や止水栓40などの結合材を散布する必要のない領域が存在する場合、舗装用作業車1が図中矢印X方向に進行して、マンホール39や止水栓40上に差し掛かったスプレーノズルのみを「閉」状態とすることによって、マンホール39や止水栓40などの結合材を散布する必要のない領域には結合材を散布しないでおくことができる。図中の状態で「閉」状態にあるスプレーバー3Rのスプレーノズル5d、5e、5f、及び、スプレーバー2Lのスプレーノズル5c、5dも、舗装用作業車1が更に進行して、マンホール39や止水栓40上に位置しなくなったときには「開」状態に戻ることは言うまでもない。他のスプレーバーがマンホール39や止水栓40上に差し掛かった場合にも同様である。
【0056】
以上のように、本発明の舗装用作業車においては、各スプレーバーの移動や随時の散布幅の変更に伴って、1本のスプレーバーにおいて「開」状態にあるスプレーノズルの数は随時変化することが予想される。1本のスプレーバーにおいて「開」状態にあるスプレーノズルの数が変化すると、圧送ポンプの送出圧力が一定の場合には「開」状態にあるスプレーノズルからの結合材の散布量が変化してしまうので、本発明の舗装用作業車の好適な一実施態様においては、制御装置14からのスプレーノズルの開閉指令信号に連動して、スプレーノズルの開閉状態に変更のあったスプレーバーに対応する圧送ポンプの送出圧力を自動的に変更するように構成されている。これにより、個々のスプレーノズルに取り付けられている開閉弁の開閉操作を適宜行っても、常に、所定量の結合材を散布することが可能である。
【0057】
本発明において使用することができるスプレーノズルの形式に特に制限はなく、円形全面形の噴射パターンを有するスプレーノズルや、四角形全面形の噴射パターン、円環形の噴射パターン、その他の噴射パターンを有するものであっても良いが、均一な散布を実現する観点からは、フラット形の噴射パターンを有するスプレーノズルを使用するのが望ましい。フラット形の噴射パターンとは、スプレーノズルからある噴射角度をもって扇形に噴射される、噴射方向に垂直な断面が細長いほぼ線状の噴射パターンであって、本発明でいうフラット面とは扇形の噴射パターンの扇の面を指すものとする。
【0058】
図13、図14はフラット形の噴射パターンを有するスプレーノズルを用いて多重散布を行う場合の一例を示す図であって、それぞれ、例えば、スプレーバー2Lにフラット形の噴射パターンを有するスプレーノズル5b、5c、・・・が取り付けられている状態を示す平面図及び側面図である。図中、41b、41c、・・・は、それぞれスプレーノズル5b、5c、・・・からの噴射パターンを示し、Wは噴射パターン41b、41c、・・・の被散布面上での長さである。角度βはスプレーノズル5b、5c、・・・のスプレーバー2Lに対する取付角度であって、噴射パターン41b、41c、・・・とスプレーバー2Lの軸心とのなす角に一致する。αは、スプレーノズル5b、5c、・・・の噴射角度であって、Kはスプレーノズル5b、5c、・・・の取付間隔であり、図示の例においては一定である。
【0059】
図13及び図14に示す例においては、cosβ=3K/wとなるように角度β、スプレーノズルの取付間隔K、長さWが選ばれており、結果的に被散布面には3重の散布が行われるようになっている。即ち、今、矢印Yで示す地点に注目すれば、本発明の舗装用作業車が進行して矢印Yの地点がスプレーバー2Lの下を通過するに際して、舗装用作業車の進行方向をXとすれば、まず、スプレーノズル5dからの噴射パターン41dによる散布を受け、次いで、スプレーノズル5cからの噴射パターン41cによる散布を受け、最後に、スプレーノズル5bからの噴射パターン41bによる散布を受け、都合3回の散布を受けることとなる。このように同一地点に異なるスプレーノズルからの散布を多重に行うことによって、個々のスプレーノズルのもつ特性のばらつきや、散布量の不均一性などが相殺されて、単一のスプレーノズルを用いて単純に1回だけ散布する場合に比べて、より均一な散布を実現することができるものである。cosβ=2K/wとなるようにβ、K、Wを選べば2重の散布が、cosβ=4K/wとなるようにβ、K、Wを選べば4重の散布を行うことができる。本発明においては、結合材の散布をより均一に行うとの観点から、少なくとも2重、好ましくは3重以上に散布するのが望ましい。なお、Wの値が、スプレーノズルの噴射角度αと、スプレーノズルと被散布面までの距離とによって決まるものであることは言うまでもない。
【0060】
図15は、本発明の舗装用作業車1の他の例を示す図であって、関係のある部分のみを取り出して示したものである。なお、図15においては、スプレーバー2L、2Rについてのみ示しているが、他のスプレーバーについても同様である。図15に示す例の特徴は、スプレーバー2L、2Rに平行に更にスプレーバー42L、42Rが設けられている点にある。スプレーバー42L、42Rは、補助剤用のスプレーバーであって、スプレーバー2L、2Rと軸を揃えて平行に近接して配置されており、スプレーバー2L、2Rと一体となって移動するように構成されている。スプレーバー42L、42Rには、個々に独立して開閉操作することが可能な開閉弁を備えたスプレーノズル5a、5b、・・・5gが、スプレーバー2L、2Rに取り付けられたスプレーノズル5a、5b、・・・5gと1対1に対応させて取り付けられており、その取付位置は、車両前後方向から見て、スプレーバー2L、2Rに取り付けられたスプレーノズル5a、5b、・・・5gと重なる位置である。スプレーバー42L、42Rに取り付けられたスプレーノズル5a、5b、・・・5gに備えられた開閉弁の開閉動作は、1対1に対応するスプレーバー2L、2Rに取り付けられたスプレーノズル5a、5b、・・・5gの開閉弁の開閉動作と連動させるのが好ましい。
【0061】
図16は図15の側面図であって、図に示すように、補助剤用のスプレーバー42Lに取り付けられたスプレーノズル5aは、そのスプレーノズル5aから散布される補助剤44が、スプレーバー2Lに取り付けられたスプレーノズル5aから散布される結合材43と空中で衝突するように、やや斜めに取り付けられている。補助剤44とは、結合材43と混じり合って、その結合材43の硬化を調整したり、分解を促進したり遅延したりするものであって、例えば、結合材43がアスファルト乳剤である場合にはその分解を促進したり遅延したりする分解補助剤であり、結合材43が二液タイプの硬化樹脂の主剤樹脂である場合にはその硬化剤としての助剤である。このように結合材43と共にその硬化剤や分解促進又は遅延剤を補助剤44として散布することによって、結合材43の硬化時間を短縮したり調整したり、施工時間の短縮や調整に効果がある。なお、図16においては、結合材43と補助剤44とを空中で衝突させるようにしたが、被散布面の同一箇所に散布して被散布面上で衝突、混合させるようにしても良い。また、補助剤用スプレーバー42L、42Rを、各々スプレーバー2L、2Rの前後に装備し、被散布面上で結合材43が散布される前後に補助剤44を散布するようにしても良い。しかしながら、速やかで均一な両者の混合を実現するのであれば、結合材43と補助剤44とは図16に示すように両者が空中で衝突するように散布するのが望ましい。他の対のスプレーバーにも補助剤用のスプレーノズルを設けても良いし、設けないでおくことも随意である。なお、補助剤44を散布する場合には、図1に示す舗装用作業車1が補助剤用のタンクを備えていることは勿論であり、補助剤44の散布量も、結合材43と同様に、車速センサーVから得られた信号を元に、車速が変化しても単位面積当たり常に一定量の補助剤44が散布されるように制御装置14によって制御されたり、操作盤18を介して入力される指令に基づいて、適宜の値に調整されたりできることは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、本発明の舗装用作業車によれば、相対的に移動可能な左右一対のスプレーバーを少なくとも1対備えていると共に、結合材以外の他の舗装材料を散布又は敷き均す装置であって、その散布幅又は敷き均し幅を左右一対のスプレーバーの移動に合わせて変更することができる装置を備えているので、1種類若しくは複数種類の結合材と、その他の舗装用材料とを、同時に、任意の散布幅で散布することが可能である。本発明の舗装用作業車によれば、1回の施工によって1種類若しくは複数種の結合材とその他の舗装材料とを同時に散布若しくは敷き均すことができるので、作業効率が高い上に、作業車のタイヤ等によって結合材の散布面を乱す恐れがなく、また、作業車のタイヤに既に散布されている結合材が付着する恐れもない。本発明の舗装用作業車の好適な一実施態様によれば、個々のスプレーノズルに互いに独立して開閉操作可能な開閉弁を設けると共に、独立して移動制御可能な複数の板状部材からなる散布幅調整装置を備えた骨材散布装置を搭載しているので、結合材並びに骨材の散布幅の変更が容易に行えるばかりでなく、散布幅内に散布不要な領域が存在する場合にも、適宜速やかに対応することができる。
【0063】
また、本発明の舗装用作業車によれば、スプレーノズルから散布される結合材は車両の前後方向から見て2重以上、好ましくは3重以上の多重に散布されるので、より均一な散布が実現され、更には、結合材のスプレーバーに加えて補助剤のスプレーバーを設け、結合材と同時に補助剤を散布することによって、結合材の分解や硬化を促進、調整可能とし、施工時間の短縮化とより早期の交通開放に資するところ大なる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の舗装用作業車の一例を示す図である。
【図2】 複数対のスプレーバーの状態を示す説明図である。
【図3】 骨材散布装置の一例を示す図である。
【図4】 散布幅調節装置の説明図である。
【図5】 排出格子の一例を示す図である。
【図6】 第2の散布幅調節装置の説明図である。
【図7】 本発明の結合材散布装置の動作説明図である。
【図8】 本発明の結合材散布装置の動作説明図である。
【図9】 本発明の結合材散布装置の動作説明図である。
【図10】 本発明の結合材散布装置の動作説明図である。
【図11】 本発明の結合材散布装置の動作説明図である。
【図12】 本発明の結合材散布装置の動作説明図である。
【図13】 多重散布の説明図である。
【図14】 多重散布の説明図である。
【図15】 補助剤用のスプレーバーを併設する場合の説明図である。
【図16】 補助剤用のスプレーバーを併設する場合の説明図である。
【符号の説明】
1 舗装用作業車
2L、2R;3L、3R スプレーバー
5 スプレーノズル
4L、4R、6L、6R 駆動装置
7L、7R;8L、8R 圧送ポンプ
10 エネルギー源
11 搬送コンベア
12 ホッパ
13 プッシュローラー
14 制御装置
15 CPU
16 メモリ
17 I/Oインターフェイス
18 操作盤
19 表示装置
20 プリンタ
21 骨材散布装置
22 主骨材散布装置
23a、23b 副骨材散布装置
24 主骨材ビン
25、25a、25b 散布幅調節装置
26、26a、26b 排出ロール
27 排出格子
28、28a 駆動装置
29 受入口
30a、30b 副骨材ビン
31a〜31z 板状部材
32 凸部
33 骨材
36a、36b 遮断板
37、37a 回転数センサー
38 作業用ステップ
39 マンホール
40 止水栓
41 噴射パターン
42L、42R 補助剤用スプレーバー
43 結合材
44 補助剤
α 噴射角度
β 取付角度
K スプレーノズルの取付間隔
V 車速センサー

Claims (11)

  1. それぞれ独立して操作可能な開閉弁を備えた複数個のスプレーノズルがそれぞれ取り付けられた左右一対のスプレーバーを少なくとも1対以上、各スプレーバーの軸方向を揃えて車両幅方向に平行に、かつ、車両後輪よりも後方に搭載すると共に、左右一対のスプレーバーが、車両前後方向から見て互いに重なり合い左右一対のスプレーバー全体として車両幅方向の長さが最も短い収縮位置と、互いに相対的に移動して左右一対のスプレーバー全体としての車両幅方向の長さが最も長い拡張位置との間で、車両幅方向に相対的に移動可能に設けられており、更に、それら少なくとも1対以上の左右一対のスプレーバーのうち、少なくとも最も車両前方に位置するものよりも車両後方に、その散布幅を左右一対のスプレーバーの移動に合わせて変更することができる骨材散布装置を備えており、当該骨材散布装置が、上部に骨材の受入口を有し下部に車両幅方向に伸びる骨材排出口を有する主骨材ビン、並びに、その主骨材ビンの骨材排出口近傍に設けられる骨材散布量調節装置及び/又は骨材散布幅調節装置を備えている主骨材散布装置と、上部に骨材の受入口を有し下部に車両幅方向に伸びる骨材排出口を有する副骨材ビン、並びに、その副骨材ビンの骨材排出口近傍に設けられる骨材散布量調節装置及び/又は骨材散布幅調節装置を備えている少なくとも1個の副骨材散布装置とを有し、副骨材散布装置が主骨材散布装置に対して平行に、かつ、主骨材散布装置よりも車両幅方向外側に張り出すことができるように、主骨材散布装置に対して相対的に移動可能に設けられている骨材散布装置である舗装用作業車。
  2. 左右一対のスプレーバーを、2対以上複数対、各スプレーバーの軸方向を揃えて車両幅方向に平行に、かつ、車両前後方向に所定距離を隔てて搭載している請求項1記載の舗装用作業車。
  3. 各左右一対のスプレーバーにおいて、各スプレーバーに取り付けられた複数個のスプレーノズルの取付間隔が一定であり、左右一対のスプレーバーの相対的な移動が、左スプレーバーに取り付けられたスプレーノズルと右スプレーバーに取り付けられたスプレーノズルとが車両前後方向から見て互いに重なる位置を基準に、前記一定の取付間隔若しくはその取付間隔の1/2を単位に行われる請求項1又は2記載の舗装用作業車。
  4. 各左右一対のスプレーバーにおいて、左スプレーバーに取り付けられたスプレーノズルと右スプレーバーに取り付けられたスプレーノズルとが車両前後方向から見て互いに重なる位置にある場合には、その重なる位置にあるスプレーノズルのうち、いずれか一方のスプレーノズルからは散布を行わないようにスプレーノズルに取り付けられた開閉弁が操作される請求項1ないしのいずれかに記載の舗装用作業車。
  5. 少なくとも1対の左右スプレーバーにおいて、左右スプレーバーの近傍に、左右スプレーバーとそれぞれ対をなす一対の左右補助剤用スプレーバーをスプレーバーの軸方向を左右スプレーバーと揃えて配置すると共に、その一対の左右補助剤用スプレーバーには、左右スプレーバーに取り付けられた複数個のスプレーノズルとそれぞれ1対1に対応する複数個の補助剤用スプレーノズルが取り付けられている請求項1ないしのいずれかに記載の舗装用作業車。
  6. 左右スプレーバーに取り付けられたスプレーノズルから散布される被散布材料と、左右補助剤用スプレーバーに取り付けられた補助剤用スプレーノズルから散布される被散布材料とが、被散布面上若しくは空中で互いに衝突・混合するようにスプレーノズル及び/又は補助剤用スプレーノズルが配置されている請求項記載の舗装用作業車。
  7. 左右補助剤用スプレーバーが、それぞれ対をなす左右スプレーバーと連動してそれぞれ対をなす左右スプレーバーと等距離だけ相対的に移動する請求項5又は6記載の舗装用作業車。
  8. 主骨材散布装置及び/又は副骨材散布装置における散布幅調節装置が、主副骨材ビンの骨材排出口の車両幅方向と直交する方向に独立して移動可能に設けられた、車両幅方向に沿って複数に分割された板状部材であり、この複数の板状部材を移動させて主副骨材ビンの骨材排出口を車両幅方向に沿って部分的に閉止して、その閉止された部分においては骨材が骨材排出口に向かって落下しないようにするものである請求項1ないし7のいずれかに記載の舗装用作業車。
  9. 副骨材散布装置が主骨材散布装置に対して移動して主骨材散布装置よりも車両幅方向外側に張り出したときに、車両前後方向から見て、主骨材散布装置の散布幅と重なる部分において骨材を散布しないようにする装置を備えている請求項1ないし8のいずれかに記載の舗装用作業車。
  10. 主骨材散布装置及び/又は副骨材散布装置における骨材散布量調節装置が、骨材排出口近傍に回転可能に設けられ、表面に粒状物を引っかけ、搬送する排出格子を備えている排出ロールである請求項1ないし9のいずれかに記載の舗装用作業車。
  11. 車両の進行速度を検出する手段を備え、車両の進行速度が変化した場合でも、単位面積当たり常に一定量の被散布材料が施工面上に散布されるように、検出された車両の進行速度に応じて被散布材料の散布量を制御する制御装置を備えている請求項1ないし10のいずれかに記載の舗装用作業車。
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