JP4236982B2 - 生分解性樹脂接着性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は生分解性を有するポリ乳酸系樹脂等の生分解性ポリエステル系樹脂の応用を容易にする技術に関するものである。更に詳しくは、紙、各種フイルム、金属シート、木工材料、糸類、繊維類などに塗工し保護膜として、各種機能を付与するバインダーとして、又は接着を目的に使用され、塗工等の性能、微細加工性、かつ溶液の安定性に優れた生分解性ポリエステル系樹脂接着性組成物に関するものである。
【0002】
【産業上の利用分野】
紙加工、フイルム加工、シート加工、織布・不織布加工など、さらには金属加工、プラスチック加工、木工品加工、石材加工、ガラス加工など、広く表面の保護・改質に、又接着材料として使用される。具体的には、農林水産産業用資材、土木・建築資材、レジャー製品、包装フイルム、複合フイルム、容器、衛生用品、事務用品、衣料品、繊維製品、医療、農薬、肥料、種子などに、又植林用素材、不織布、製本、製袋などに応用可能である。
【0003】
【従来の技術】
生分解性樹脂はこれまで各種紙加工(特許文献1参照)、繊維布製品(特許文献2、3、4、5参照)、木材類、金属、無機材料など(特許文献6参照)、肥料、種子など(特許文献7、8、9、10参照)、さらに各種プラスチック類(特許文献11参照)、資材用(特許文献12参照)、塗工剤及び接着剤(特許文献13参照)としての応用など提案され検討がなされてきた。このように生分解性樹脂、特にポリ乳酸は近年成型加工、フイルム加工が工業的に可能となってきているが、薄膜塗工、表面処理剤、又は粘接着剤としての応用など、広範囲な利用を可能とする方法が求められている。これらの方法として、例えば特許文献14にはポリ乳酸やその誘導体を紙等に被覆する技術が記載されている。ここではポリ乳酸やその誘導体を通常の溶媒に含浸したものを、噴霧、熱溶融するなどして被覆形成している。又特許文献15ではラクチドモノマーで溶融安定性を付与する方法などによる提案が、さらに特許文献16では有機溶媒を用いての発泡を利用したもの、特許文献17に於いては溶剤として蟻酸メチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチルなどのエステル系溶剤の使用が提案されている。しかしながら塗工時に取扱い易く、安全性に優れ溶剤的使用が可能であるもの、さらに可塑性、接着性等の特性の付与に関する提案はなされていない。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−500603(1〜3頁)
【特許文献2】
特開平4−334448(1〜3頁)
【特許文献3】
特開平8−27280(1〜3頁)
【特許文献4】
特開平8−27280(1〜3頁)
【特許文献5】
特開平5−311600(1〜3頁)
【特許文献6】
特開平3−146492(1〜3頁)
【特許文献7】
特開平2−23517(1〜3頁)
【特許文献8】
特開平4−89384(1〜3頁)
【特許文献9】
特開平5−85873(1〜3頁)
【特許文献10】
特開平7−33577(1〜3頁)
【特許文献11】
特開平9−263476(1〜3頁)
【特許文献12】
特開平4−334448(1〜3頁)
【特許文献13】
特開平9−78494(1〜3頁)
【特許文献14】
特開平4−334448(1〜3頁)
【特許文献15】
特公平7−504227(1〜3頁)
【特許文献16】
特開平8−198972(1〜3頁)
【特許文献17】
特開平2001−131433(1〜3頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
生分解性ポリエステル系樹脂は成型技術、フイルム化技術などが実用化されつつあるが、樹脂系塗料、接着剤のように塗工することで機能を発現させることが困難であり、又塗膜の弾性、接着性などに乏しく応用が制限されていた。本発明が解決しようとする課題は、生分解性ポリエステル系樹脂を塗工が必要となる分野で広範囲に活用することの出来る技術を開発することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、ロジン系化合物および/またはテルペン系化合物を配合した生分解性ポリエステル系樹脂と一般式(2)で表される化合物を混合することで、接着性、密着性、弾性に優れた生分解性ポリエステル系樹脂組成物を得ることができることを見出した。
【0007】
【化2】
Figure 0004236982
但し、R1は炭素数1〜3のアルキレン基を、R2は水素又はメチル基もしくはエチル基を、R3、R4は水素又は炭素数1〜6のアルキル基もしくはアリル基をそれぞれ示す。
【0008】
一般式(2)の化合物はエチレングリコール又はプロピレングリコール、もしくは1、2−ブタンジオール又は1,3−ブタンジオール、もしくは1,4−ブタンジオールとアルデヒド又はケトン類とを反応させることにより得ることができる。
具体的な化合物名を例示すると、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、2−nブチル−1,3−ジオキソラン、2,2−ジ−n−プロピル−1,3−ジオキソラン、2−エチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン、2,2−ジ−n−プロピル−4−メチル−1,3−ジオキソラン、2,2−ジイソプロピル−4−メチル−1,3−ジオキソラン、2−n−ブチル−4−メチル−1,3−ジオキソラン、2−n−プロピル−4−メチル−1,3−ジオキソラン、2−メチル−2−イソブチル−4−メチル−1,3−ジオキソラン、2−n−ブチル−4−エチル−1,3−ジオキソラン、2−n−プロピル−4−メチル−1,3−ジオキソラン、2−n−ブチル−4−メチル−1,3−ジオキサン、2−n−プロピル−1,3−ジオキセパン、2,2−ジ−n−プロピル−4−メチル−1,3−ジオキソラン等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0009】
上記化合物は一般にエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコールと、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n−プロピルアルデヒド等のケトン或いはアルデヒドを、酸性触媒下で反応させることで得ることができるが、この製造法に限定されるものではない。
【0010】
生分解性ポリエステル系樹脂に対して改質性、相溶化性及び溶剤としての特性を有するこれらの化合物の1種又は2種以上を、必要に応じ他の溶剤系、可塑剤、他の生分解性樹脂と組み合わせて使用することのより、広く応用を図ることができる。
【0011】
さらに必要に応じ、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルエーテル、ジヘキシルエーテルなどの各種のエーテル類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等そのエステル類、乳酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、蓚酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、γ−ブチルラクトン等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトニルアセトン、イソホロン等のケトン類、カプロン酸、カプリン酸、カプリル酸、などの脂肪酸類、エタノール、イソプロピルアルコール、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、又反応性モノマー類などを配合して使用することもできる。
【0012】
本発明に用いられる生分解性ポリエステル系樹脂は、例えばポリ乳酸(L−乳酸またはD−乳酸もしくはこれらの混合物を重合することにより得られるポリ乳酸、単量体単位がL−乳酸からなるポリ乳酸、同じくD−乳酸からなるポリ乳酸の混合物も包含する)、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネートテレフタレート、ポリブチレンサクシネートカーボネート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートアジペート、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸系樹脂等が挙げられる。これらの単量体単位は化学修飾されていてもよい。
また単量体単位として分子内にヒドロキシル基、カルボキシル基を有する例えばグリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸などのうち1種または2種以上の混合物との共重合体であってもよい。
さらに必要に応じ、例えば修飾デンプン系、酢酸セルロース系、ポリヒドロキシ酪酸系、さらには、ポリエチレンオキサイド系、ポリビニルアルコール系、キトサン系などの樹脂を配合することによりその性能を有効に利用し、応用を促進することが出来る。又生分解性樹脂のみでなく必要に応じ通常の樹脂も併用することが出来る。
【0013】
本発明で使用される生分解性ポリエステル系樹脂の製造法は特に限定されないが、例えばポリ乳酸の場合、乳酸のみ、又は乳酸と他のヒドロキシカルボン酸から直接脱水重縮合で製造する方法、ラクタイド、グリコライド、ε−カプロラクトンの開環重合で得る方法、その他エステル交換で得る方法が挙げられる。
【0014】
本発明に係わるロジン系化合物、テルペン系化合物について以下に例を示す。ロジン系化合物はロジン、ロジン誘導体、ロジン誘導体にアルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどの付加反応により得られる化合物類、又はアルキレンオキサイドの付加物とロジン類の反応により得ることが出来る化合物である。
これらの合成に使用されるロジン類を例示すると、生ロジン、精製ロジン、不均化ロジン、脱酸素による淡色化ロジン、水添ロジン、マレイン化ロジン、ロジンアミン、ロジンアルコール、各種エステル化ロジンなどの誘導体が挙げられる。その他荒川化学、ハリマ化成などにより製造・販売されている一般ロジン及び各種エステル、不均化ロジン及び各種エステル、フェノール変性ロジン、マレイン酸変性した誘導体、重合ロジン及び誘導体、ロジンを水添した後反応させた誘導体、反応後に水素添加し淡色化させた誘導体、水素を使用し脱酸素の目的で淡色化した誘導体なども使用できる。
荒川化学製については、例えばロジンエステル類ではスーパーエステルA−18,A−75,A−100,A−115、A−125,D−160,D−125,ペンセルA,C,KK,AAG,重合ロジン誘導体ではシルバタック140、エステルガムAAL,A,AAV,105,106,水添ロジン誘導体ではエステルガムHS,HP,HD,AT,マレイン化ロジン誘導体ではアルキードNo1,No5などが例示できる。これらは一種、又は二種以上の混合物でもよく何ら制限されるものではない。
【0015】
テルペン系化合物の具体例としては、ヤスハラケミカル、日本テルペンで商品化されているものが挙げられる。テルペン重合体ではYSレジンPX(1250,1150,1000,800)、β−ピネン重合体ではYS−レジンPXN(1150N,300N)、β−ピネン重合体ではYS−レジンA(800)、テルペンフェノール共重合体ではYSポリスター2000、U,T,S,G,テルペン系水素添加樹脂ではクリアロンP(125,115,105,85)クリアロンM,クリアロンKなどが例示できる。これらは一種、又は二種以上の混合物でもよく何ら制限されるものではない。
【0016】
さらに、必要に応じポリエステル系改質剤も添加することができる。具体的には大日本インキ化学が製造、販売しているEXP:PD−150及びこれと類似する構造を有するもの(例えば原料の一部を変更したもの、分子量が異なるもの)、さらにE−500、ポリサイザーWシリーズ、Pシリーズなど、日本合成化学製ポリエスターLP−045,LP−044,TP−293,TP−219,TP−280,TP−285、三菱化成ビニルのダイヤサイザー409、三建化工製品などが例示できる。これらは一種、又は二種以上の混合物でもよく何ら制限されるものではない。その他、生分解性樹脂ポリエステル樹脂も必要に応じ改質目的で使用することが出来る。
これらのロジン系化合物、テルペン系化合物、ポリエステル系改質剤類は要求される性能より選定され、組み合わせと使用量を定めて使用される。その他接着性の付与に使用される炭化水素系樹脂である荒川化学製アルコンシリーズなども安全性に優れ必要に応じ併用される。
【0017】
本発明における改質剤以外に、可塑剤も目的に応じ配合することが出来る。具体的には、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルなどのフタル酸エステル、エチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルプロピルグリコレート、エチルフタリルブチルグリコレート等のフタル酸エステル類、オレイン酸ブチル、各種グリセリンエステル、アジピン酸ブチル、アジピン酸−n−ヘキシルなどの脂肪族二塩基酸エステル類、トリメリット酸オクチル、ジエチレングリコールベンゾエート、オキシ安息香酸オクチルなど芳香族カルボン酸エステル類、アセチルリシノール酸メチル、アセチルクエン酸トリエチル、ジアセチルグリセリン、グリセリンモノステアレート等のエステル類、各種リン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化ひまし油、アルキルエポキシステアレート等、エポキシ可塑剤類、その他液状ゴム、ポリエステル類が例示できる。
【0018】
さらにこれらの生分解性樹脂接着性組成物には必要に応じてフイラー類、分散剤、酸化防止剤、防錆剤、帯電防止剤、濡れ性改良剤、流動性調整剤、撥水剤、潤滑剤などを使用目的に合わせて配合することが出来る。特に流動性、撥水性、潤滑性の調整目的でワックス類を使用することが出来る。例示すると、天然ワックスのカルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、モンタン系ワックス及びその誘導体、鉱油系ワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなど、さらにこれらにカルボキシル基を付与した誘導体が、又合成ワックスのポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどの酸化物、これらにカルボキシル基を付与した誘導体などの変性ワックスが挙げられる。更にエチレンとプロピレンの共重合系ワックス、エチレン系共重合ワックスの酸化ワックスがある。これらは共重合相手を変更することにより、三元共重合系も含め多種使用することができる。更にマレイン酸の付加ワックス、脂肪酸エステル系なども使用できる。工業的に好ましいのは、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、変性ワックス、エチレンとプロピレンの共重合系ワックス、エチレン系共重合ワックスの酸化物、及びカルボキシル基を付与した誘導体など、また酸性基を付与したパラフィン系ワックス、カルナバワックスなどである。一般には目的に応じてワックスの種類、使用量を調整し用いられる。
【0019】
本発明に係わる生分解性樹脂接着性組成物の使用方法については、一般的なものが用いられる。特に限定されないが、例えば吹き付け法、散布法、浸漬法、バーコーター法、ブレードコーター法、ドクターブレード法、エアナイフコーター法、カレンダー法、押出し法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法等、公知の方法を単独又は組み合わせて使用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係わる生分解性樹脂接着性組成物は攪拌、加熱冷却、必要に応じコンデンサー又は密閉加圧設備、ろ過などできる通常の設備で製造可能である。
【0021】
【実施例】
以下実施例により本発明を説明する。ただし本発明は、これらの実施例により何らの制限をされるものではない。
【0022】
【実施例1】
高粘度用攪拌機、温度計、温度コントローラー、加熱・冷却設備を備えた加圧可能な内容量1.0Lの合成設備に、三井化学製生分解性樹脂LACEA H−280を200g、荒川化学製ロジンエステルA−125を20g、大日本インキ製ポリエステル改質剤PD−150を40g、1,3−ジオキソラン800gを仕込み、80℃まで昇温した。3時間攪拌後冷却しサンプルP−1とした。
同様な操作により表1に示した処方でサンプルを作成した
【0023】
【表1】
Figure 0004236982
【0024】
ポリ乳酸R1:LACEA H−280(三井化学(株)製)
R2:LACEA H−100(三井化学(株)製)
ポリカプロラクトンR3:セルグリーンPH7(ダイセル化学工業(株)製)
ポリブチレンサクシネート系R4:ビオノーレ1001
(昭和高分子(株)製)
1:1,3−ジオキソラン
2:4−メチル−1,3−ジオキソラン
3:2−n−プロピル−4−メチル−1,3−ジオキソラン
4:ロジンエチレンオキサイド誘導体:DRA1500
(東邦化学工業(株)製)
5:ロジンプロピレンオキサイド誘導体:DRA100P
(東邦化学工業(株)製)
6:ロジン誘導体:A−125(荒川化学(株)製)
7:ポリエステル改質剤:PD−150(大日本インキ(株)製)
8:ポリエステル改質剤:LP−044(大日本インキ(株)製)
9:テルペン樹脂:PX−800(日本テルペン(株)製)
10:テルペン樹脂:PX−1150(日本テルペン(株)製)
11:1,4−ジオキサン
12:メチルエチルケトン
13:グリセリン脂肪酸エステル:PL−009(理研ビタミン(株)製)
【0025】
性能評価結果
表1に示したサンプルの評価結果を表2にまとめる。評価は以下の方法により実施した。
1. 液性状:外観はサンプルをサンプルビンに取り目視観察。
安定性は安定性:室温保管1週間後の状態変化を目視観察。変化なしを◎、変化ありを×とした。
2. 塗工膜性状:未サイズ紙にNo.20のバーコーターで塗布し、120℃で2分乾燥後、光沢を目視判定した。塗膜の状態を目視観察。
耐水性は水滴2〜3滴を落とし3分後のにじみの程度を目視判定した。
にじみなしを◎とし、ややにじみを○、にじみを△、拡散を×の四段階で評価した。
密着性は紙をもみ剥離の程度を目視観察。剥離なしを◎、剥離ありを×とした。
3. 塗膜物性:膜厚約30ミクロンのフイルムを作成し、引っ張り試験機で破断。強度、伸び率を測定した。
4. 剥離強度:材質1;未サイズ紙にNo.20のバーコーターで塗布し、120℃で2分乾燥後塗工面同士をヒートシールし、剥離状況の観察。材料破壊を破、剥離を×とした。
材質2;一軸延伸ポリ乳酸フイルムを使用し横軸方向に剥離させ、同様な評価を行なった。
【0026】
【表2】
Figure 0004236982
【0027】
【発明の効果】
生分解性ポリエステル系樹脂、特にポリ乳酸は本発明による化合物と組み合わせることにより、塗工性に優れ、可塑性の強い塗膜を得ることができ、また、密着性の良好な保護剤、接着剤として広範囲な応用が可能となる。すなわち、本発明により、環境負荷を軽減し、資源循環型社会の実現のために不可欠な材料である生分解性ポリエステル系樹脂の応用が可能となる。

Claims (5)

  1. 一般式(1)で表される化合物を配合した生分解性ポリエステル系樹脂組成物において、生分解性ポリエステル系樹脂100重量部に対しロジン系化合物または/およびテルペン系化合物を1〜90重量部含有することを特徴とする生分解性樹脂接着性組成物。
    Figure 0004236982
    但し、R1は炭素数1〜3のアルキレン基を、R2は水素又はメチル基もしくはエチル基を、R3、R4は水素又は炭素数1〜5のアルキル基もしくはアリル基を示す。
  2. 一般式(1)がエチレングリコール又はプロピレングリコール、もしくは1、2−ブタンジオール又は1,3−ブタンジオール又は1,4−ブタンジオールとアルデヒド又はケトン類との反応物であることを特徴とする請求項1記載の生分解性樹脂接着性組成物。
  3. 生分解性樹脂接着性組成物100重量部のうち生分解性ポリエステル系樹脂が3〜80重量部であることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の生分解性樹脂接着性組成物。
  4. 生分解性ポリエステル系樹脂がポリ乳酸系樹脂であることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の生分解性樹脂接着性組成物。
  5. 一般式(1)で表される化合物が1,3−ジオキソランである請求項1、2、3、4のいずれかに記載の生分解性樹脂接着性組成物。
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