JP4236969B2 - 風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置 - Google Patents

風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4236969B2
JP4236969B2 JP2003082394A JP2003082394A JP4236969B2 JP 4236969 B2 JP4236969 B2 JP 4236969B2 JP 2003082394 A JP2003082394 A JP 2003082394A JP 2003082394 A JP2003082394 A JP 2003082394A JP 4236969 B2 JP4236969 B2 JP 4236969B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
windmill
wind
supply system
generator
current supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003082394A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004285991A (ja
Inventor
克己 野村
浩治 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Plant Systems and Services Corp
Original Assignee
Toshiba Plant Systems and Services Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Plant Systems and Services Corp filed Critical Toshiba Plant Systems and Services Corp
Priority to JP2003082394A priority Critical patent/JP4236969B2/ja
Publication of JP2004285991A publication Critical patent/JP2004285991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4236969B2 publication Critical patent/JP4236969B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/74Wind turbines with rotation axis perpendicular to the wind direction

Landscapes

  • Wind Motors (AREA)
  • Control Of Eletrric Generators (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風力発電装置の風車を低風速域から起動させる起動アシスト制御装置に係り、特に小容量型風力発電装置に好適で起動性向上およびアシスト用電力の大幅な節減等が図れる風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、発電技術の分野では、自然エネルギの有効利用、低コスト化および環境保護等の観点から、風車を利用して発電を行なう風力発電装置に期待が寄せられている。風力発電装置の規模は用途に応じて種々考えられるが、例えば公園等の外灯、噴水や池のエアレーション用、各種PR公告搭、各種計測器、観測器、防災機器等の独立電源、さらに一般家庭のガーデニング電源等に適用される場合には、コンパクトな小容量型風力発電装置が好適である。
【0003】
ところで、小容量型風力発電装置の風車発電機の回転子には永久磁石を用いることが多い。この永久磁石を用いるタイプの発電機においては、風車自身の回転支持構造に起因する機械的抵抗力を超える自己起動風速が必要であるとともに、これに加えて永久磁石からなる回転子と電機子巻線からなる固定子との間で発生する磁気抵抗により初期トルク、いわゆるコギングトルクが作用するため、このコギングトルクを超える初期起動風速も必要であり、これらの総合風速以上の風速を受けなければ起動することができない。このように、小容量型風力発電装置については起動風速が高いことから、微風の風速条件のもとでは容易に起動することができず、風力発電の稼動率が低くなる傾向がある。
【0004】
そこで従来では、稼動率を高める手段として種々の提案が行なわれており、例えば自己起動特性が良い風車を組合せた複合型風車(例えば特許文献1参照)、あるいは風車軸に起動用電動機を接続して積極的に回転力を与えて起動させ、起動後の所定回転に至った場合に起動用電動機を風車から切離す技術等が提案されている(例えば特許文献2,3参照)。また、サボニウス型風車を適用して起動し易い構成とするもの(例えば特許文献4参照)、さらに機械的クラッチ(例えば遠心クラッチ)を用いたもの等も提案されている(特許文献5参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−299202号公報
【0006】
【特許文献2】
実開平6−9400号(実願平4−51355号)明細書および図面
【0007】
【特許文献3】
特開平8−322298号公報
【0008】
【特許文献4】
特開平2002−317748号公報
【0009】
【特許文献5】
特開平2002−317678号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
小容量型風力発電装置における上述の稼動率阻害要因のうち、風車自身の自己起動特性に基づく要因の除去技術は向上しているが、これに比してコギングトルクに基づくトルク起動特性の影響については、必ずしも十分に除去できないのが実情である。すなわち、小容量型風力発電装置においては、発電出力が例えば400W程度の小容量であり、発生電力等を利用して風車の起動アシストを行なう場合には大電力を利用することが困難である。
【0011】
これに対し、上述した従来技術(例えば特許文献2,3等)においては、風車軸に起動用電動機を接続し、電動機エネルギにより積極的に回転力を与えるものであるため、比較的大電流の供給が必要である。例えば、無風状態が長時間続くような情況下においては、電動機駆動電流の供給が長時間必要となり、多大な電力エネルギが消費されることになる。したがって、上述した従来技術においては、小容量風力発電装置の実際利用に対して適合困難となる問題が生じる。
【0012】
なお、起動用電動機の運転を短時間に設定し、運転を間欠的に行なう等の運用を行ない、電力消費量を低減することが考えられる。しかしながら、このように起動用電動機を間欠運転する設定とした場合には、電動機運転時と微風発生時とのタイミングが不一致となることが多く、必ずしも起動アシストが確実に行なわれず、電動機運転が無駄になって消費電力のロスが大きくなり、稼動効率が低下する。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、微風下における風車の起動性を高めるうえで、極めて微小の消費電力のみで済み、それにより小容量型風力発電装置における起動性を向上し、アシスト用電力を飛躍的に節減することができるとともに、稼動率の大幅な向上が図れる風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、風車と、この風車に接続された永久磁石からなる回転子および電機子巻線からなる固定子により構成された発電機と、この発電機で発生する電流を整流回路および電力変換回路を介して負荷または蓄電池に供給する発電電流供給系統とを備えた風力発電装置に適用され、前記風車の微風下における回転起動を促進するための起動アシスト制御装置であって、前記固定子の電機子巻線に、前記回転子との間で発生するコギングトルクを打消す磁気トルクを発生させる起動アシスト用電流供給系統と、前記風車が一定時間以上非回転状態にあるときに前記起動アシスト用電流供給系統をオンとし、前記風車が風力により一定回転数以上で回転したとき、または前記起動アシスト用電流供給系統をオンとした後さらに一定時間経過しても前記風車が前記一定回転数に到達しない場合に前記起動アシスト用電流供給系統をオフとする起動アシスト制御手段とを備えたことを特徴とする風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置を提供する。
【0018】
請求項2に係る発明では、風車と、この風車に接続された永久磁石からなる回転子および電機子巻線からなる固定子により構成された発電機と、この発電機で発生する電流を整流回路および電力変換回路を介して負荷または蓄電池に供給する発電電流供給系統とを備えた風力発電装置に適用され、前記風車の微風下における回転起動を促進するための起動アシスト制御装置であって、前記固定子の電機子巻線に、前記回転子との間で発生するコギングトルクを打消す磁気トルクを発生させる起動アシスト用電流供給系統と、前記風車が非回転状態で、かつ風速が前記風車の自己起動風速以上であるときに前記起動アシスト用電流供給系統をオンとし、その後風速が前記風車の自己起動風速未満となったとき、または一定時間経過しても前記風車が前記一定回転数に到達しないときに前記起動アシスト用電流供給系統をオフとする起動アシスト制御手段とを備えたことを特徴とする風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置を提供する。
【0020】
請求項3に係る発明では、前記起動アシスト用電流供給系統は、前記発電電流供給系統における前記蓄電池を電源として適用するとともに、前記整流回路をコンバータ回路として兼用して、前記発電機の固定子に前記回転子の磁極位置に対応する正弦波電流を供給する構成とし、かつ前記起動アシスト制御手段は、前記コンバータ回路のトランジスタを駆動するためのPWMゲートドライバを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置を提供する。
【0021】
請求項4に係る発明では、前記風車は、垂直な回転軸の周囲に複数の固定ピッチ翼を一体回転可能に設けた垂直軸型風車であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置の実施形態について図面を参照して説明する。
【0023】
第1実施形態(図1〜図3)
本発明の第1実施形態では、風車の回転数のみに基づいて起動アシスト制御を行なう起動アシスト制御装置について説明する。図1は、風力発電装置全体の概略構成およびこの風力発電装置に適用される起動アシスト制御装置の系統構成図であり、図2は起動アシスト作用を示す誘起電圧等の説明図である。図3は制御手順を示すフローチャートである。
【0024】
図1に示すように、本実施形態の風力発電装置においては、風車1の回転軸1aに発電機2が直結されている。風車1としては、例えば垂直な回転軸1aの周囲に複数の固定ピッチ翼1bを一体回転可能に設けた垂直軸型風車が適用されている。
【0025】
発電機2は、永久磁石を使用した三相交流発電機とされている。すなわち、風車1の回転軸1aには永久磁石からなる回転子2aが接続され、この回転子2aに対応して電機子巻線からなる固定子2bが設けられている。
【0026】
発電機2の固定子2bには、発生する三相交流電流を供給するための電路3が導かれ、この電路3を含めて発電電流供給系統4が形成されている。発電電流供給系統4は、発電機2で発生する三相交流電流を整流して直流とする整流回路5を備え、この整流回路5にはスイッチングトランジスタもしくはサイリスタ等の複数のスイッチング素子6(a1、a2,a3,b1,b2,b3)が備えられている。なお、この整流回路5は、後述するように、起動アシスト制御装置により正弦波電圧を発電機に出力するためのコンバータ回路として兼用される構成のものである。
【0027】
整流回路5には、コンデンサ7を介在させた後、電力変換回路としての降圧チョッパ回路8が接続されている。降圧チョッパ回路8は、スイッチングトランジスタもしくはサイリスタ等の変換素子9、リアクトル10およびコンデンサ11が備えられている。変換素子9は、後述する発電制御手段の指令により駆動される。
【0028】
さらに発電電流供給系統4には、蓄電池12および所定の負荷13が接続されている。蓄電池12は、後述する起動アシスト用電流供給系統の電源として兼用される。
【0029】
以上の基本構成のもとで、本実施形態の風力発電装置では、風車1が風力を受けて回転した場合に、風車1の回転軸1aに直結された発電機2により発電が行なわれ、発電電流は、整流回路5および降圧チョッパ回路8により整流および変換された後、蓄電池12および負荷13等に供給される。
【0030】
本実施形態では、このような構成の風力発電装置を基本として、風車1の微風下における回転起動を促進するための起動アシスト制御装置14を備えている。本実施形態による起動アシスト制御装置14は、風車1の微風下における回転起動を促進するため、発電機2の固定子2bの電機子巻線に、起動アシスト用電流を供給し、回転子2aとの間で発生するコギングトルクを打消す磁気トルクを発生させるものである。
【0031】
この起動アシスト制御装置14は、発電機2における回転子2aの回転を検出する回転子センサ15と、この回転子センサ15からの出力信号に基づいて起動アシスト制御を行なうコンピュータシステム等により構成された制御装置本体16とを備えている。
【0032】
回転子センサ15は例えばホールセンサであり、発電機2の固定子2bに対する回転子2aの磁極位置を電圧信号により検出するタイプのものとされている。
【0033】
制御装置本体16は、回転子2aの回転数を検出する回転数検出手段としての回転数検出回路17aと、回転子2aの各磁極位置を検出する磁極位置検出手段としての磁極位置検出回路17bとを備えている。
【0034】
また、制御装置本体16は、回転数検出回路17aおよび磁極位置検出回路17bから回転子2aの回転数情報および磁極位置情報を取込み、風車1の起動アシスト制御演算を行なう起動アシスト制御手段としての起動アシスト制御回路18を備えている。この起動アシスト制御回路18は、アシスト制御用演算を行なう主演算装置、風車1の自己起動風速等のアシストデータを保存するメモリ、および時間設定用のタイマ回路等を備えた構成とされ、回転数および時間経過等の演算および判断等を行ない、風車の起動アシストモードの選定、オン・オフ制御等に関する起動アシスト指令を出力するようになっている。この起動アシスト制御回路18には、起動アシスト指令を受けてアシスト用のコンバータ駆動を行なうPWMゲートドライバ19が接続されている。
【0035】
また、制御装置本体16は、風車起動後に発電制御を行なう発電制御手段としての発電制御回路20を備えている。この発電制御回路20は回転数検出回路17aから回転子2aの回転数情報を取込み、風車1の起動後における発電時の発電制御演算を行なうものであり、主演算装置、発電モードオフ用データを保存するメモリ、および時間設定用のタイマ回路等を備えた構成とされ、回転数および経過時間等の演算および判断等を行ない、発電運転モードの選定、オン・オフ制御等に関する発電運転指令を出力するようになっている。この発電制御回路20には、発電運転指令を受けて降圧チョッパ回路8の駆動を行なうPWMゲートドライバ21が接続されている。
【0036】
そして、本実施形態では、上述した起動アシスト制御回路18からの指令に基づいて、発電機2の固定子2bに電流を供給し、回転子2aと固定子2bとの間のコギングトルクを打消すトルクを回転子2aの磁極位置に対応して発生させる起動アシスト用電流供給系統22を備えている。
【0037】
この起動アシスト用電流供給系統22は、発電電流供給系統4における蓄電池12を電源として適用するとともに、整流回路5をコンバータ回路23として兼用して、発電機2の固定子2bに回転子2aの磁極位置に対応する正弦波電流を供給する構成となっている。すなわち、起動アシスト制御回路18から起動アシスト指令が出力された場合、PWMゲートドライバ19により、整流回路5を兼用したコンバータ回路23のスイッチング素子6(a1、a2,a3,b1,b2,b3)が駆動され、蓄電池12からの微弱電流が発電機2の固定子2bの電機子巻線に供給され、これにより発生する磁気トルクにより、回転子2aに発生する上述したコギングトルクが打消されるようにするものである。
【0038】
この起動アシスト用電流の供給状態を図2に示している。この図2に示すように、ホールセンサ(例えばA,B2系統)によって検出される回転子2aの磁極位置に対応して、コンバータ回路23のスイッチング素子6(a1、a2,a3,b1,b2,b3)をオンとする組合せを変化させる。これにより、図2の下段に示すように、印加電圧U,V,Wが設定され、同図の上段に示すように、位相領域(AREA1〜4)ごとに異なる電圧U,V,Wが印加される。本実施形態においては、このような電圧印加によりモータリングさせないレベルのデューティ比が設定される。すなわち、発電機2をモータとして駆動させることなく、コギングトルクを打消す程度の微弱電流の供給に留まる方式が採用される。
【0039】
次に、図3によって起動アシスト制御の手順について説明する。
【0040】
図3に示すように、制御スタートの後、回転子センサ15および回転数検出回路16からの出力に基づいて風車1の回転数(N)が起動アシスト制御回路18で判断され、風車停止(N=0)か否かの判断が行なわれる(S101)。
【0041】
風車が停止している場合(N=0(S101:YESの場合))には、起動アシストモードとなり(S102)、図示しないタイマ回路によってインターバルのための一定時間(T0:例えば5分)の経過が判断される(S103)。
【0042】
この風車停止の状態が一定時間(T0)経過しても風車停止が継続している場合には、起動アシスト制御動作、すなわち蓄電池12を電流供給源として、コンバータ回路23(5)のスイッチング素子6をPWM制御することにより、発電機2の電機子巻線に交流電圧を印加する制御動作が行なわれる(S104)。
【0043】
この際、回転子センサ3および磁極位置検出回路17bにより回転子2aの磁極位置が検出され、コギングトルクを打ち消すような最適な位相制御が行われる。これにより、発電機2の起動トルクが軽減された状態が実現できる。この状態で、風車1の自己起動風速が加わると、風車1は回転し始める。風車1の回転数Nが風速に基づく所定の回転数N1以上(N≧N1)となれば(S105:YES)、起動アシスト制御はオフとなり、発電運転モードに移行する。
【0044】
なお、起動アシスト状態が、一定時間(T1(例えば10秒))経過しても、風車1に所定の回転N1が得られない無風状態の場合((S105:NO),(S106:YES))にも、起動アシスト制御はオフとなり(S107)、一定時間(T0)経過まで、初期の待機状態となる。そして、一定時間(T0)経過後に、再び起動アシストモードとなり、前記作用が繰返される。
【0045】
また、風車1が風力により回転する場合には(S101:NO)、発電運転モードとなる(S108)。この場合には、コンバータ回路23のスイッチング素子6が全てオフ状態にあり、コンバータ回路は整流回路5として機能する。
【0046】
この場合、回転子2aの回転数Nが発電出力できる回転数(発電開始回転数)N2以上まで上昇したことが回転数検出手段17aにより検出されると(S109:YES)、PWMゲートドライバ21から、回転数に見合う出力が降圧チョッパ回路8の変換素子9に入力されてPWM制御が行なわれ、発電制御動作が行なわれる(S110)。
【0047】
この場合には、発電機2から発生する発電電流は、発電電流供給系統4を介して蓄電池12または負荷13に供給される。なお、その後に回転子2aの回転数が一定以下となった場合には(S109:NO)、発電制御オフとなり(S111)、その後、風速が低下して、風車が自然停止したら(N=0)、再び起動アシストモードに移行する(S101,S102)。
【0048】
以上の本実施形態においては、回転子センサ15により発電機2の回転子2aの回転が検出され、この回転子センサ15からの出力信号に基づいて回転子2aの回転数および磁極位置が回転数検出回路17aおよび磁極位置検出回路17bによって検出され、回転数零の状態が一定時間以上継続していると判断された場合には、風車1の起動アシストモードが選定される。
【0049】
そして、起動アシスト制御回路18からの指令に基づいて発電機2の固定子2bに電流が供給され、回転子2aと固定子2bとの間のコギングトルクを打消すトルクが回転子2aの磁極位置に対応して発生する。
【0050】
さらに風車1が風力により回転することにより、回転子2aの回転数が一定以上となったことが回転数検出回路17aにより検出された場合には、発電運転モードが選定されて、発電機2から発生する発電電流が発電電流供給系統を介して負荷13または蓄電池12に供給される一方、その後に回転子2aの回転数が一定以下となった場合には発電運転モードをオフとする発電制御が行なわれる。
【0051】
したがって、本実施形態によれば、コギングトルクを打消すトルクを効果的に発生させ、極めて少ない消費電力を利用して、微風下でも風車1を鋭敏に回転させることができ、従来に比して起動性を大幅に向上することができる。
【0052】
また、本実施形態においては、連続的もしくは50sec/min程度の長時間の通電も可能である。これにより、1分間のうち大部分の時間に亘ってアシストをかけ続けることが可能となるため、微風発生とのタイミングを一致させる機会が従来に比して大幅に向上し、自己起動風速に達する微風があれば、即座に回転するので、総発電量を高めることができる。
【0053】
また、特別のアシスト電源を必要とせず、蓄電池をアシスト電源として利用する方式のため、起動アシストにより風車が回転し、発電モードに移行して発電が行なわれる場合には、起動アシストで消費した電力以上に蓄電池に充電されることが期待できる。このように、回転頻度が多くなるとともに、発電効率が向上することから、さらにアシスト電力が少なくて済むという良好な循環が行われる。
【0054】
以上のように、本実施形態によれば、極めて微小の電力のみを利用して、微風下における風車の起動性を高めることができ、特に小容量型風力発電装置における起動性を向上してアシスト用電力を飛躍的に節減することができ、これにより稼動率の大幅な向上が図れる。
【0055】
第2実施形態(図4,図5)
本実施形態では、風車の回転数に加え、風速も制御要素として取込んで起動アシスト制御を行なう起動アシスト制御装置について説明する。図4は、風力発電装置全体の概略構成およびこの風力発電装置に適用される起動アシスト制御装置の系統構成図であり、図5は制御手順を示すフローチャートである。なお、本実施形態において、第1実施形態と共通な構成および作用については、図4および図5に、図1および図3と同一の符号を付し、重複説明は省略する。
【0056】
図4に示すように、本実施形態では、第1実施形態の構成に加え、風車位置における風速を検出する風速計24を備えている。そして、この風速計24によって検出される風速情報が起動アシスト制御回路18に入力されるようになっている。
【0057】
起動アシスト制御回路18においては、回転子センサからの出力信号に基づいて回転子2aの回転数および磁極位置がそれぞれ演算されるとともに、風速計24から検出信号が取込まれ、回転子2aの回転数が零であり、かつ風速が風車の自己起動風速以上であると判断された場合に、風車の起動アシストモードを選定するようになっている。
【0058】
風車が風力により回転し、それにより回転子2aの回転数が一定以上となったことが、回転数検出手段17aにより検出された場合に発電運転モードが選定され、発電機2から発生する発電電流が発電電流供給系統4を介して負荷13または蓄電池12に供給される。一方、その後に回転子2aの回転数が一定以下となった場合には、発電運転モードがオフとなる。
【0059】
すなわち、風速計24により常時風速を計測し、風車自己起動風速を超えた場合に起動アシストオンとする構成となっている。
【0060】
なお、風車自己起動風速としては、例えば0〜1.5m/secに設定され、また、2.0m/secで起動アシスト力をかける設定としてある。さらに、例えば4m/secの風速による回転により起動アシストオフとするようになっている。
【0061】
図5によって、風速を検出する場合の制御手順を説明する。
【0062】
風車停止(回転数:以下Nと表す=0)か否かにより(S201)、制御部は起動アシストモード(S202)と発電運転モード(S207)を切り換える。
【0063】
風車1が停止状態であると起動アシストモードに入り(S202)、風速2が風車の自己起動風速(v0)以上の場合には(S203:YES)、第1実施形態に記載した起動アシスト制御が行なわれる(S204)。また、風速が風車2の自己起動風速(v0)未満の場合には(S203:NO)、起動アシスト制御はオフのままとなる(S206)。
【0064】
すなわち、風車1が非回転状態で、かつ風速が風車の自己起動風速以上であるときに、起動アシスト用電流供給系統22がオンとなり、その後風速が風車の自己起動風速未満となったとき、または一定時間経過しても風車の回転数Nが一定回転数N1に到達しないときに(S205:YES)、起動アシスト用電流供給系統22がオフとなる。
【0065】
このように、回転子2aの回転数が零であり、かつ風速が風車1の自己起動風速以上であると判断された場合には、風車の起動アシストモードが選定され、固定子2bに電流が供給され、回転子2aと固定子2bとの間のコギングトルクを打消すトルクが回転子2aの磁極位置に対応して発生する。一方、風車1が風力により回転し、それにより回転子2aの回転数が一定以上となったことが検出された場合には、発電運転モードが選定され、発電機1から発生する発電電流が発電電流供給系統22を介して負荷13または蓄電池12に供給され。さらに、その後に回転子2aの回転数が一定以下となった場合には、発電運転モードがオフとなる。
【0066】
本実施形態によれば、風速に基づいて起動アシストを判断する手段を加えることにより、無風または風車が起動できない極微風状態下においては無駄にアシストを掛けることがないため、蓄電池エネルギの無駄な消費を回避することができる。
【0067】
すなわち、風車1の自己起動風速以上の場合にのみアシスト制御が行なわれることにより、有効に蓄電池エネルギを活用することができ、総合的な発電効率を向上することができる。
【0068】
なお、以上の各実施形態においては、コンバータ回路23と整流回路5とを兼用する回路構成として説明したが、これは構成簡素化を図るうえで好適な例を示したものであり、本発明においては前記構成にかぎられず、コンバータ回路23と整流回路5とを個別構成とすることも可能である。また、電源等の構成についても前記実施形態にかぎらず、種々変更することが可能である。
【0069】
また、上記各実施形態においては、本発明を垂直軸型風車に適用したが、水平軸型のプロペラを用いた風車等に対しても、同様に適用することが可能である。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、永久磁石発電機のコギングトルクを打消した状態で風車を待機しておくことが可能であり、微風下における起動特性を大幅に改善することができる。したがって、従来では起動できなかった風速下においても、風車が回転可能となるため、風車の運転時間ひいては発電運転時間を長くすることができ、発電電力回収効率の向上に寄与するものとなる。また、従来技術における発電機を電動機として起動させる構成に比し、蓄電池の消費エネルギを低減することができ、この点においても総合的な発電効率の向上が図れる。よって、本発明によれば、微風下における風車の起動性を高めるうえで、極めて微小の消費電力のみで済み、それにより小容量型風力発電装置における起動性を向上し、アシスト用電力を飛躍的に節減することができるとともに、稼動率の大幅な向上が図れる等の優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す系統構成図。
【図2】上記第1実施形態におけるアシスト作用を示す説明図。
【図3】上記実施形態における制御手順を示すフローチャート。
【図4】本発明の第2実施形態を示す系統構成図。
【図5】上記第2実施形態における制御手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 風車
1a 回転軸
2 発電機
1b 固定ピッチ翼
2a 回転子
2b 固定子
3 電路
4 発電電流供給系統
5 整流回路
6 スイッチング素子
7 コンデンサ
8 降圧チョッパ回路(電力変換回路)
9 変換素子
10 リアクトル
11 コンデンサ
12 蓄電池
13 負荷
14 起動アシスト制御装置
15 回転子センサ
16 制御装置本体
17a 回転数検出回路
17b 磁極位置検出回路
18 起動アシスト制御回路(起動アシスト制御手段)
19 PWMゲートドライバ
20 発電制御回路(発電制御手段)
21 PWMゲートドライバ
22 起動アシスト用電流供給系統
23 コンバータ回路
24 風速計

Claims (4)

  1. 風車と、この風車に接続された永久磁石からなる回転子および電機子巻線からなる固定子により構成された発電機と、この発電機で発生する電流を整流回路および電力変換回路を介して負荷または蓄電池に供給する発電電流供給系統とを備えた風力発電装置に適用され、前記風車の微風下における回転起動を促進するための起動アシスト制御装置であって、前記固定子の電機子巻線に、前記回転子との間で発生するコギングトルクを打消す磁気トルクを発生させる起動アシスト用電流供給系統と、前記風車が一定時間以上非回転状態にあるときに前記起動アシスト用電流供給系統をオンとし、前記風車が風力により一定回転数以上で回転したとき、または前記起動アシスト用電流供給系統をオンとした後さらに一定時間経過しても前記風車が前記一定回転数に到達しない場合に前記起動アシスト用電流供給系統をオフとする起動アシスト制御手段とを備えたことを特徴とする風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置。
  2. 風車と、この風車に接続された永久磁石からなる回転子および電機子巻線からなる固定子により構成された発電機と、この発電機で発生する電流を整流回路および電力変換回路を介して負荷または蓄電池に供給する発電電流供給系統とを備えた風力発電装置に適用され、前記風車の微風下における回転起動を促進するための起動アシスト制御装置であって、前記固定子の電機子巻線に、前記回転子との間で発生するコギングトルクを打消す磁気トルクを発生させる起動アシスト用電流供給系統と、前記風車が非回転状態で、かつ風速が前記風車の自己起動風速以上であるときに前記起動アシスト用電流供給系統をオンとし、その後風速が前記風車の自己起動風速未満となったとき、または一定時間経過しても前記風車が前記一定回転数に到達しないときに前記起動アシスト用電流供給系統をオフとする起動アシスト制御手段とを備えたことを特徴とする風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置。
  3. 前記起動アシスト用電流供給系統は、前記発電電流供給系統における前記蓄電池を電源として適用するとともに、前記整流回路をコンバータ回路として兼用して、前記発電機の固定子に前記回転子の磁極位置に対応する正弦波電流を供給する構成とし、かつ前記起動アシスト制御手段は、前記コンバータ回路のトランジスタを駆動するためのPWMゲートドライバを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置。
  4. 前記風車は、垂直な回転軸の周囲に複数の固定ピッチ翼を一体回転可能に設けた垂直軸型風車であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置。
JP2003082394A 2003-03-25 2003-03-25 風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置 Expired - Fee Related JP4236969B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003082394A JP4236969B2 (ja) 2003-03-25 2003-03-25 風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003082394A JP4236969B2 (ja) 2003-03-25 2003-03-25 風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004285991A JP2004285991A (ja) 2004-10-14
JP4236969B2 true JP4236969B2 (ja) 2009-03-11

Family

ID=33295699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003082394A Expired - Fee Related JP4236969B2 (ja) 2003-03-25 2003-03-25 風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4236969B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10253756B2 (en) 2016-02-05 2019-04-09 Mitsubishi Electric Corporation Laser radar device and wind turbine control system

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4682740B2 (ja) * 2005-08-08 2011-05-11 トヨタ自動車株式会社 車両の電源装置
WO2009023002A1 (fr) * 2007-07-31 2009-02-19 Nikolaj Nikolaevich Buryak Procédé de conversion de l'énergie du vent et dispositif de sa mise en oeuvre
WO2010148062A2 (en) * 2009-06-16 2010-12-23 Windspire Energy, Inc. Electronic control of wind turbine electric power generator
ES2400088B1 (es) * 2010-07-09 2014-02-11 Gamesa Innovation & Technology S.L. Metodos para evitar efectos indeseados del par de rotacion irregular en un aerogenerador
KR101400317B1 (ko) * 2012-07-27 2014-05-28 삼성중공업 주식회사 발전 가능 풍속 범위가 확장된 풍력 발전 장치 및 그 제어 방법
JP6295579B2 (ja) * 2013-10-01 2018-03-20 富士電機株式会社 風力発電システム
CN103925168B (zh) * 2014-04-02 2016-06-29 深圳市立创电源有限公司 一种可低风辅助启动的风力发电系统
JP6058229B1 (ja) * 2016-03-01 2017-01-11 三菱電機株式会社 風車起動アシスト装置
CN107800344B (zh) * 2017-10-17 2019-10-11 浙江大学 基于虚拟信号注入的同步电机的最大转矩电流比控制方法
CN109404228B (zh) * 2018-12-27 2020-02-11 北京金风科创风电设备有限公司 风力发电机组的能耗分析方法及装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10253756B2 (en) 2016-02-05 2019-04-09 Mitsubishi Electric Corporation Laser radar device and wind turbine control system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004285991A (ja) 2004-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4249134B2 (ja) 風力発電装置
JP3971520B2 (ja) 空気調和機の室外ファン用ブラシレスモータの駆動装置
JP5469969B2 (ja) 風力発電装置
JP4236969B2 (ja) 風力発電装置における風車の起動アシスト制御装置
ES2647017T5 (es) Suministro de tensión de excitación para generador síncrono usado en una turbina eólica, y procedimiento para arrancar una turbina eólica que tiene dicho suministro de tensión de excitación
JP3603740B2 (ja) ファンモータ制御方法およびその装置
JP2007077895A (ja) 風車補助駆動装置
JP2003299396A (ja) 風力発電装置
JP4920315B2 (ja) 風力発電制御システム及びインバータ装置
JP2009092008A (ja) 風力発電装置
JP2004320861A (ja) 車両用3相電動発電機の制御装置
JP2006266107A (ja) 風力発電装置
JP2008005663A (ja) 風力発電装置
JP2000316298A (ja) 始動発電機
JP2008157171A (ja) 風速計測機能付風力発電装置
JP2003134890A (ja) 永久磁石型同期発電機を用いた風力発電装置とその始動方法
JP2003324896A (ja) 中小型風力発電機の制御方法
JP2002317748A (ja) 風力発電システム
JP4299650B2 (ja) 籠形誘導発電機水力発電システム
JP6628595B2 (ja) 風力発電用のアシスト制御装置
RU2304836C1 (ru) Устройство бесперебойного электроснабжения потребителей электроэнергетической системы, работающей на нестабильных источниках энергии
JP5036227B2 (ja) 風力発電制御システム及びインバータ装置
JP2003070296A (ja) 風力発電装置の最大電力取得制御方法
US9231516B2 (en) Control device for generator-motor and control method for generator-motor
JP2003259695A (ja) 小型風力発電機の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080901

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111226

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111226

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees