本発明の高分子化合物は、ポリマー分子を構成する構造単位として、前記式(a)〜(c)から選択された少なくとも1種のモノマー単位(繰り返し単位)(以下、「モノマーユニット1」と称することがある)を含んでいる。
本発明の高分子化合物は、モノマーユニット1以外に他のモノマー単位を含んでいてもよい。他のモノマー単位としては、例えば、式(Ia)〜(Ig)で表されるモノマー単位を挙げることができる。
これらのモノマー単位のうち式(Ia)、(Ib)、(If)、(Ig)で表されるモノマー単位は、1つのモノマー単位に2以上の脂環骨格が含まれているため、エッチング耐性を著しく増大させる機能を有する。式(Ic)で表されるモノマー単位は優れたアルカリ可溶性機能(酸脱離性機能)を有する。式(Id)で表されるモノマー単位は、1つのモノマー単位に2以上の酸脱離性基が含まれているため、高い解像性が得られる。式(Ie)で表されるモノマー単位は、脂環骨格にラクトン環が結合しているため、耐エッチング性だけでなく基板に対する高い密着性をも示す。また、式(Ia)で表されるモノマー単位のうちm=1であるモノマー単位、式(Ie)で表されるモノマー単位のうちm=1であるモノマー単位、式(Ig)で表されるモノマー単位はアルカリ可溶性機能(酸脱離性機能)をも有する。さらに、ポリマー製造の際、上記各モノマー単位に対応するモノマーを適宜組み合わせたり、該モノマーとともに、各種機能(基板密着性機能、アルカリ可溶性機能、エッチング耐性付与機能等)を発現可能な重合性単量体を適宜コモノマーとして用いることにより、レジストとして必要な諸機能をバランスよく備えたポリマーとすることができる。従って、上記式(Ia)〜(Ig)で表されるモノマー単位を含むポリマーはフォトレジスト用樹脂として使用できる。
式中、Raは水素原子又はメチル基を示す。R1、R2は水素原子又は炭素数1〜5の炭化水素基を示す。前記炭素数1〜5の炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル基などのアルキル基;ビニル、アリル基などのアルケニル基;2−プロピニル基などのアルキニル基;シクロペンチル基などの脂環式炭化水素基等が挙げられる。
R3は置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロピラニル基又はテトラヒドロフラニル基を示す。前記第3級炭化水素基(酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する炭化水素基)としては、例えば、t−ブチル基、t−アミル基、2−メチル−2−アダマンチル基、1−メチル−1−アダマンチルエチル基などが挙げられる。前記第3級炭化水素基は、酸脱離性機能を損なわない範囲で置換基(例えば、ハロゲン原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、オキソ基等)を有していてもよい。R3におけるテトラヒドロピラニル基には2−テトラヒドロピラニル基が含まれ、テトラヒドロフラニル基には2−テトラヒドロフラニル基が含まれる。式(Id)における2つのR3は同一であってもよく異なっていてもよい。
R4は水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基又は保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基を示す。前記炭化水素基には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、これらが複数個結合した炭化水素基などが含まれる。
脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、アリル基などの炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10程度)の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基)が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロオクチル、シクロデシル、シクロドデシル基などの炭素数3〜20の単環の脂環式炭化水素基(シクロアルキル基、シクロアルケニル基);橋かけ環炭化水素基(有橋環状炭化水素基)などが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル、ナフチル基などの炭素数6〜20の芳香族炭化水素基などが挙げられる。
Aは単結合、メチレン基、エチレン基又はヒドロキシエチレン基を示す。Lは置換基を有していてもよい5員環以上のラクトン環を示す。5員環以上のラクトン環としては、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環、ε−カプロラクトン環などが挙げられる。ラクトン環の置換基には、例えば、炭素数1〜20の炭化水素基などが含まれる。ラクトン環上の複数の置換基が結合して環を形成してもよい。このような環を有するラクトン環として、例えば、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン環などが例示される。
Xは置換基を有していてもよい2価の脂環式基を示し、Y、Y1、Y2は置換基を有していてもよい1価の脂環式基を示す(但し、式(Ic)におけるYについては、nが0のときは、置換基を有していてもよいアダマンチル基を除く)。mは0又は1を示す。n、n1、n2は0、1又は2を示す。
前記2価の脂環式基及び1価の脂環式基に対応する脂環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シクロオクタン環、シクロデカン環、シクロドデカン環などの炭素数3〜20程度の単環の脂環(シクロアルカン環、シクロアルケン環);パーヒドロインデン環、デカリン環、パーヒドロフルオレン環、パーヒドロアントラセン環、パーヒドロフェナントレン環、パーヒドロアセナフテン環、パーヒドロフェナレン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環、ピナン環、ボルナン環、イソボルニラン環、アダマンタン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン環などの炭素数6〜20程度の橋かけ環が挙げられる。
上記脂環には、非芳香族性複素環(例えば、酸無水物環、ラクトン環、環状エーテル環など)や芳香族性環、特に非芳香族性複素環が縮合していてもよい。前記環に非芳香族性複素環が縮合した環として、例えば、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン環、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3,5−ジオン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環などが例示される。
上記の脂環式基が有していてもよい置換基には、例えば、ハロゲン原子、オキソ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、置換オキシ基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基など)、カルボキシル基又は置換オキシカルボニル基(前記−COOR3と同様の基など)、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ基、ホルミル基、アルキル基(例えば、メチル、エチル基などのC1-5アルキル基など)、シクロアルキル基、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル基など)、複素環式基などが含まれる。これらの置換基の中でも、オキソ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、アルキル基(例えば、C1-5アルキル基)、シクロアルキル基、カルボキシル基又は置換オキシカルボニル基(前記−COOR3と同様の基など)などが好ましい。
本発明の好ましい態様では、前記式(a)〜(c)から選択された少なくとも1種のモノマー単位と、前記式(IIa)〜(IIn)から選択された少なくとも1種のモノマー単位(繰り返し単位)(以下、「モノマーユニット2」と称することがある)とを含んでいる。式(IIa)で表されるモノマー単位は、酸によってアダマンタン骨格を含む部位が主鎖に結合したカルボン酸部から脱離して、遊離のカルボキシル基を生成させる。式(IIc)で表されるモノマー単位は、アダマンタン骨格が酸によって主鎖に結合したカルボン酸部から脱離して遊離のカルボキシル基を生成させる。また、式(IId)、(IIe)、(IIf)及び(IIg)で表されるモノマー単位も、酸によりカルボン酸エステル部位が分解、脱離して遊離のカルボキシル基を生成させる。従って、これらのモノマー単位は、アルカリ現像時に樹脂を可溶化させるアルカリ可溶性ユニットとして機能する。
また、式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)及び(IIn)で表されるモノマー単位は、脂環式炭素骨格を有するため、透明性に優れ、且つエッチング耐性が極めて高いという特色を有する。さらに、式(IIa)、(IIb)のうちアダマンタン環にヒドロキシル基を有するモノマー単位、及び式(IIg)、(IIh)、(IIi)、(IIj)、(IIk)、(IIl)及び(IIm)で表されるモノマー単位は、親水性が高く密着性機能を有する。このように、これらのモノマー単位はその構造に基づいて種々の機能を付与できるため、上記各モノマー単位をポリマー中に組み込むことにより、レジスト用樹脂として必要な諸特性のバランスを用途に応じて微調整できる。なお、本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、上記の諸特性を調整するため、必要に応じて、前記以外のモノマー単位を含んでいてもよい。
式(IIa)中、R11、R12における炭素数1〜8の炭化水素としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、イソペンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、1−エチルブチル、ヘプチル、1−メチルヘキシル、オクチル、1−メチルヘプチル基などのC1-8アルキル基;シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基などのC3-8シクロアルキル基;フェニル基などが挙げられる。これらの中でも、メチル、エチル、イソプロピル基などのC1-3アルキル基が好ましい。
式(IId)中、R22における炭素数1〜10の炭化水素基としては、前記R11、R12における炭素数1〜8の炭化水素基と同様のもののほか、ノニル、デシル基などが挙げられる。
式(IIe)中、R23における第3級炭化水素基(酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する炭化水素基)としては、例えば、t−ブチル基、t−アミル基、2−メチルアダマンタン−2−イル基、1−メチル−1−アダマンチルエチル基などが挙げられる。前記第3級炭化水素基はR3の場合と同様の置換基を有していてもよい。
式(IIb)、(IIj)、(IIn)において、−COORb基のRbにおける低級アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル基などの炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。Rbにおける第3級炭化水素基(酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する炭化水素基)としては、例えば、t−ブチル基、t−アミル基、2−メチルアダマンタン−2−イル基、1−メチル−1−アダマンチルエチル基などが挙げられる。前記第3級炭化水素基はR3の場合と同様の置換基を有していてもよい。
本発明の高分子化合物において、前記モノマーユニット1の含有量は、ポリマーを構成するモノマーユニット全体に対して、例えば1〜95モル%、好ましくは5〜80モル%程度である。また、好ましい高分子化合物では、モノマーユニット2を、ポリマーを構成するモノマーユニット全体に対して、5〜99モル%程度(例えば、20〜95モル%程度)含有する。
本発明の高分子化合物としては、上記の各モノマー単位の組み合わせの中でも、特に、式(a)〜(c)で表されるモノマー単位と、式(IIb)、(IIi)、(IIj)及び(IIm)から選択された少なくとも1つのモノマー単位との組み合わせが好ましい。
本発明の高分子化合物は、Fedorsの方法による溶解度パラメーター[Polym. Eng. Sci., 14, 147(1974)参照]の値(以下、単に「SP値」と称することがある)が19.5〜24.5(J/cm3)1/2の範囲にあるのが好ましい。このような溶解度パラメーターを有する高分子化合物を含む感光性樹脂組成物を半導体基板(シリコンウェハー)に塗布して形成されたレジスト塗膜は、基板に対する接着性(密着性)に優れるとともに、アルカリ現像により解像度の高いパターンを形成することができる。SP値が19.5(J/cm3)1/2より低いと、基板に対する接着性が低下して、現像によりパターンが剥がれて残らないという問題が起こりやすい。また、SP値が24.5(J/cm3)1/2より大きいと、基板にはじかれて塗布することが困難になりやすい上、アルカリ現像液に対する親和性が高くなり、その結果、露光部と未露光部の溶解性のコントラストが悪くなって解像度が低下しやすくなる。高分子化合物の溶解度パラメーターは、構成モノマーの種類(モノマーの溶解度パラメーター)及び組成比を適宜選択することにより調整できる。
本発明の高分子化合物の重量平均分子量(Mw)は、例えば1000〜100000程度、好ましくは5000〜20000程度であり、分子量分布(Mw/Mn)は、例えば1.5〜3.5程度である。なお、前記Mnは数平均分子量(ポリスチレン換算)を示す。本発明の高分子化合物はフォトレジスト用高分子化合物として好適に利用できる。
前記式(Ia)〜(Ig)、式(IIa)〜(IIm)で表される各モノマー単位は、それぞれ対応する(メタ)アクリル酸エステルを(コ)モノマーとして、また式(IIn)で表されるモノマー単位は、それぞれ対応するエチレン性不飽和化合物を(コ)モノマーとして重合に付すことにより形成できる。重合は、溶液重合、溶融重合など、アクリル系ポリマーやポリオレフィン系ポリマーを製造する際に用いる慣用の方法により行うことができる。
[式(Ia)のモノマー単位]
前記式(Ia)のモノマー単位に対応するモノマーは、前記式(1a)で表される。式(1a)で表される化合物に立体異性体が存在する場合、それらは単独で又は混合物として使用できる。
式(1a)で表される化合物の代表的な例として下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(1a)で表される化合物は、下記反応工程式で示されるケトンの製造法を利用することにより得ることができる。
上記反応工程式において、式(3)は脂環式骨格を有するアルデヒド(脂環式アルデヒドなど)を表し、式(4)は脂環式骨格を有するオレフィンを表し、式(5)はカルボニル基の両側に脂環式骨格を有するケトンを表す。式(4)で表されるオレフィンとして、環にエチレン性二重結合を有するオレフィン(環状オレフィン)[式(1a)においてn=0である化合物又はその中間体を製造する場合など]、エキソメチレン基を有する脂環式化合物[式(1a)においてn=1である化合物又はその中間体を製造する場合など]、環にビニル基の結合した脂環式化合物[式(1a)においてn=2である化合物又はその中間体を製造する場合など]などが用いられる。
上記反応はN−置換環状イミド化合物の存在下で行われる。N−置換環状イミド化合物として、例えば、WO00/35835に記載のイミド化合物を用いることができる。N−置換環状イミド化合物の代表的な例として、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシマレイン酸イミド、N−ヒドロキシヘキサヒドロフタル酸イミド、N,N′−ジヒドロキシシクロヘキサンテトラカルボン酸イミド、N−ヒドロキシフタル酸イミド、N−ヒドロキシテトラブロモフタル酸イミド、N−ヒドロキシテトラクロロフタル酸イミド、N−ヒドロキシヘット酸イミド、N−ヒドロキシハイミック酸イミド、N−ヒドロキシトリメリット酸イミド、N,N′−ジヒドロキシピロメリット酸イミド、N,N′−ジヒドロキシナフタレンテトラカルボン酸イミドなどが挙げられる。
前記N−置換イミド化合物の使用量は、広い範囲で選択でき、例えば、反応成分(例えば、式(3)で表される化合物と式(4)で表される化合物のうち少量用いる方の成分)1モルに対して0.0000001〜1モル、好ましくは0.00001〜0.5モル、さらに好ましくは0.0001〜0.4モル程度である。
式(3)で表されるアルデヒドと式(4)で表されるオレフィンとの反応においては、系内にラジカル発生剤を存在させるのが好ましい。ラジカル発生剤としては、例えば、ハロゲン(塩素、臭素など)、過酸(過酢酸、m−クロロ過安息香酸など)、過酸化物(過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)等のヒドロペルオキシドなど)、ラジカル開始剤(アゾビスイソブチロニトリルなど)などが挙げられる。これらの中でも、過酸化ベンゾイルなどの過酸化物が好ましい。ラジカル発生剤の使用量は、反応成分(例えば、式(3)で表される化合物と式(4)で表される化合物のうち少量用いる方の成分)1モルに対して、通常0.001〜0.5モル程度である。
ラジカル発生剤は系内に一括添加してもよいが、間欠的又は連続的に系内に添加することにより目的化合物の収率を向上できる場合がある。
式(3)で表される化合物と式(4)で表される化合物との反応は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。溶媒としては、例えば、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの鎖状又は環状エーテル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン;酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ニトロベンゼン、ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合物;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;水;これらの混合溶媒などが挙げられる。溶媒としては、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル類などが好適である。
式(3)で表される化合物と式(4)で表される化合物との比率は、両化合物の種類(価格、反応性)や組み合わせなどにより適宜選択できる。反応温度は、式(3)で表される化合物と式(4)で表される化合物の種類に応じて適当に選択でき、例えば0〜150℃程度、好ましくは40〜125℃程度である。反応は、回分式、半回分式、連続式などの慣用の方法により行うことができる。
反応により、対応する式(5)で表されるケトンが生成する。反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、吸着、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段やこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
上記の反応を利用して式(1a)で表される化合物を製造する際、(メタ)アクリロイルオキシ基又はその前駆体としてのヒドロキシル基の導入は、上記の反応の前工程及び後工程の何れで行うこともできる。
より具体的には、例えば、前記式[1a-1]の化合物は下記反応工程式に従って製造することができる。
すなわち、2−ノルボルネン−5−カルバルデヒド(3a)と2−ノルボルネン(4a)とを、N−置換環状イミド化合物の存在下で反応させて、対応するケトン(5a)を得、これをハイドロシリレーション又はハイドロボレーションに付してヒドロキシル体(6a)とし、次いで(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体を作用させることにより、式[1a-1]で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体を得ることができる。
ハイドロシリレーションやハイドロボレーションは慣用の方法(白金やロジウム触媒とヒドロシランとを用いたハイドロシリレーション、BH3・THF等のボラン錯体を用いたハイドロボレーションなど)により行うことができる。また、ヒドロキシル体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体(酸ハライド、酸無水物、エステルなど)との反応は、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って実施することができる。
また、前記式[1a-15]で表される化合物は下記反応工程式に従って製造することができる。
すなわち、3−ヒドロキシアダマンタン−1−カルバルデヒド(3b)と4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オンとをN−置換環状イミド化合物の存在下で反応させて、対応するヒドロキシル基を有するケトン(6b)を得、これを(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体(酸ハライド、酸無水物、エステルなど)と反応させることにより、式[1a-15]で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体を得ることができる。
さらに、前記式[1a-34]で表される化合物は下記反応工程式に従って製造することができる。
すなわち、α,α−ジメチル−2−ノルボルネン−5−メタノール(4c)とノルボルナン−2−カルバルデヒド(3c)とをN−置換環状イミド化合物の存在下で反応させて、対応するヒドロキシル基を有するケトン(6c)を得、これを(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体(酸ハライド、酸無水物、エステルなど)と反応させることにより、式[1a-34]で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体を得ることができる。
[式(Ib)のモノマー単位]
前記式(Ib)のモノマー単位に対応するモノマーは、前記式(1b)で表される。式(1b)で表される化合物に立体異性体が存在する場合、それらは単独で又は混合物として使用できる。
式(1b)で表される化合物の代表的な例として下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(1b)で表される化合物のうちR
1が炭素数1〜5の炭化水素基である化合物は、例えば下記反応工程式に従って製造することができる。
(式中、R
a、R
1、Y
1、Y
2、n1、n2は前記に同じ。X
1はハロゲン原子を示す)
X1におけるハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。上記反応工程式において、式(7)で表されるケトンと式(8)で表されるグリニヤール試薬との反応は、慣用のグリニヤール反応と同様にして実施することができる。得られたアルコール(9)は、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従い、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体(酸ハライド、酸無水物、エステルなど)と反応させることにより、式(1b)で表される化合物に変換できる。なお、上記反応工程式において原料として用いるケトン(7)は、上述のケトン製造法を利用して製造できる。
より具体的には、前記式[1b-1]で表される化合物は、下記式で示されるように、ジ(ノルボルナン−2−イル)ケトン(7a)とメチルマグネシウムブロミド(8a)とを反応させて対応するアルコール体(9a)とし、次いでこのアルコール体(9a)に(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体を反応させることにより製造できる。
式(1b)で表される化合物のうちR1が水素原子である化合物は、前記式(7)で表されるケトンを還元して対応するアルコール体とし、次いでこのアルコール体を上記と同様に(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより得ることができる。還元は慣用の還元法(水素化ホウ素ナトリウム等の金属水素錯化合物などを用いる方法など)を利用できる。
また、式(1b)で表される化合物(例えば[1b-22]〜[1b-39]の化合物など)は、後述の式(1f)で表される化合物を得る方法(式(36)の化合物から式(39)の化合物を得る方法)に準じて製造することもできる。
[式(Ic)のモノマー単位]
前記式(Ic)のモノマー単位に対応するモノマーは、前記式(1c)で表される。式(1c)で表される化合物に立体異性体が存在する場合、それらは単独で又は混合物として使用できる。
式(1c)で表される化合物の代表的な例として下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(1c)で表される化合物のうちR
1が炭素数1〜5の炭化水素基である化合物は、例えば下記反応工程式に従って製造することができる。
(式中、R
a、R
1、R
2、Y、n、X
1は前記に同じ)
上記反応工程式において、式(10)で表されるケトンと式(8)で表されるグリニヤール試薬との反応は、慣用のグリニヤール反応と同様にして実施することができる。得られたアルコール(11)は、前記式(1b)で表される化合物の場合と同様にして、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体(酸ハライド、酸無水物、エステルなど)と反応させることにより、式(1c)で表される化合物に変換できる。なお、上記反応工程式において原料として用いるケトン(10)は、上述のケトン製造法を利用して製造できる。
また、式(1c)で表される化合物のうちR1が水素原子である化合物は、前記式(10)で表されるケトンを還元して対応するアルコール体とし、次いでこのアルコール体を上記と同様に(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより得ることができる。還元は慣用の還元法(水素化ホウ素ナトリウム等の金属水素錯化合物などを用いる方法など)を利用できる。
[式(Id)のモノマー単位]
前記式(Id)のモノマー単位に対応するモノマーは、前記式(1d)で表される。式(1d)で表される化合物に立体異性体が存在する場合、それらは単独で又は混合物として使用できる。
式(1d)で表される化合物の代表的な例として下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(1d)で表される化合物のうちm=1である化合物は、例えば下記反応工程式に従って製造することができる。
(式中、R
a、R
3、Xは前記に同じ)
上記反応工程式において、式(12)で表されるヒドロキシル基を有する脂環式化合物と式(13)で表されるマレイン酸エステル又はフマル酸エステルとの反応は、N−置換環状イミド化合物と分子状酸素の存在下で行われる。式(12)で表される化合物としてはメチン炭素原子を有する化合物(橋頭位に水素原子を有する橋かけ環式化合物等)が好ましい。N−置換環状イミド化合物としては前記の化合物を使用できる。
前記N−置換イミド化合物の使用量は、広い範囲で選択でき、例えば、反応成分(例えば、式(12)で表される化合物と式(13)で表される化合物のうち少量用いる方の成分)1モルに対して0.0000001〜1モル、好ましくは0.00001〜0.5モル、さらに好ましくは0.0001〜0.4モル程度である。
分子状酸素としては、純粋な酸素を用いてもよく、不活性ガスで希釈した酸素や空気を用いてもよい。分子状酸素の代わりにラジカル発生剤を用いることもできる。分子状酸素やラジカル発生剤の使用量は、反応成分に対して触媒量であってもよく、当量以上用いてもよい。
式(12)で表されるヒドロキシル基を有する脂環式化合物と式(13)で表されるマレイン酸エステル又はフマル酸エステルとの反応は、金属化合物を助触媒として用いるのが好ましい。金属化合物としては、例えば、Co、Mn、V、Moなどの遷移金属の水酸化物、酸化物、ハロゲン化物、オキソ酸塩、オキソ酸、イソポリ酸、ヘテロポリ酸、有機酸塩、錯体などを使用できる。金属化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。金属化合物の使用量は、例えば、反応成分(例えば、式(12)で表される化合物と式(13)で表される化合物のうち少量用いる方の成分)1モルに対して0.0000001〜0.1モル、好ましくは0.001〜0.05モル程度である。
式(12)で表される化合物と式(13)で表される化合物との反応は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。溶媒としては、前記化合物(3)と化合物(4)との反応の用いる溶媒と同様のものを使用できる。
式(12)で表される化合物と式(13)で表される化合物との比率は、両化合物の種類(価格、反応性)や組み合わせなどにより適宜選択できる。反応温度は、式(12)で表される化合物と式(13)で表される化合物の種類に応じて適当に選択でき、例えば0〜150℃程度、好ましくは40〜125℃程度である。反応は、常圧又は加圧下、回分式、半回分式、連続式などの慣用の方法により行うことができる。
反応により、対応する式(14)で表される付加反応生成物が生成する。反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、吸着、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段やこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
式(14)で表される化合物は、前記式(1b)で表される化合物の場合と同様にして、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体(酸ハライド、酸無水物、エステルなど)と反応させることにより、式(15)で表される化合物[式(1d)で表される化合物のうちm=1である化合物]に変換できる。
また、式(1d)で表される化合物のうちm=0である化合物は、例えば下記反応工程式に従って製造することができる。
(式中、Z
1は脂環を示す。R
3は前記に同じ)
上記反応工程式において、環にヒドロキシル基及びエチレン性不飽和結合を有する脂環式化合物(16)とマロン酸エステル(17)との反応は、金属化合物及び分子状酸素の存在下で行われる。金属化合物としては、例えば、周期表5〜9族元素(特にMn、Coなどの第4周期の金属元素)の水酸化物、酸化物、ハロゲン化物、オキソ酸塩、オキソ酸、イソポリ酸、ヘテロポリ酸、有機酸塩、錯体などを使用できる。金属化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。特にマンガン化合物とコバルト化合物とを組み合わせて用いると、反応速度や反応の選択性が向上する。金属化合物の使用量は、例えば、反応成分(例えば、式(16)で表される化合物と式(17)で表される化合物のうち少量用いる方の成分)1モルに対して0.0001〜0.1モル、好ましくは0.0002〜0.05モル程度である。
分子状酸素としては、純粋な酸素を用いてもよく、不活性ガスで希釈した酸素や空気を用いてもよい。分子状酸素の使用量は、反応成分(例えば、式(16)で表される化合物と式(17)で表される化合物のうち少量用いる方の成分)1モルに対して0.5モル以上、好ましくは1〜100モル程度である。初期反応活性を高めるため、系内にラジカル発生剤等の添加剤を存在させてもよい。好ましい添加剤として、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、m−クロロ過安息香酸などの過酸、ベンズアルデヒドなどのアルデヒド類、シクロヘキサノンなどの環状ケトン類などが含まれる。
式(16)で表される化合物と式(17)で表される化合物との反応は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。溶媒としては、前記化合物(3)と化合物(4)との反応の用いる溶媒と同様のものを使用できる。
式(16)で表される化合物と式(17)で表される化合物との比率は、両化合物の種類(価格、反応性)や組み合わせなどにより適宜選択できる。反応温度は、式(16)で表される化合物と式(17)で表される化合物の種類に応じて適当に選択でき、例えば0〜150℃程度、好ましくは30〜100℃程度である。反応は、常圧又は加圧下、回分式、半回分式、連続式などの慣用の方法により行うことができる。
反応により、対応する式(18)で表される付加反応生成物が生成する。反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、吸着、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段やこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
式(18)で表される化合物は、前記式(1b)で表される化合物の場合と同様にして、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体(酸ハライド、酸無水物、エステルなど)と反応させることにより、式(19)で表される化合物[式(1d)で表される化合物のうちm=0である化合物]に変換できる。
[式(Ie)のモノマー単位]
前記式(Ie)のモノマー単位に対応するモノマーは、前記式(1e)で表される。式(1e)で表される化合物に立体異性体が存在する場合、それらは単独で又は混合物として使用できる。
式(1e)で表される化合物の代表的な例として下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(1e)で表される化合物のうちm=0である化合物は、例えば下記反応工程式に従って製造することができる。
(式中、R
4、Lは前記に同じ)
上記反応工程式において、式(20)で表されるノルボルナンジエン誘導体と式(21)で表されるラクトン化合物との反応は、前記式(16)で表される化合物と式(17)で表される化合物との反応と同様、金属化合物及び分子状酸素の存在下で行われる。反応条件等は前記と同様である。
上記の反応で生成した付加反応生成物(22)をハイドロシリレーション又はハイドロボレーションに付してヒドロキシル体(23)とし、次いで(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体を作用させることにより、式(24)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体[式(1e)で表される化合物のうちm=0である化合物]を得ることができる。
ハイドロシリレーションやハイドロボレーションは慣用の方法(白金やロジウム触媒とヒドロシランとを用いたハイドロシリレーション、BH3・THF等のボラン錯体を用いたハイドロボレーションなど)により行うことができる。また、ヒドロキシル体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体(酸ハライド、酸無水物、エステルなど)との反応は、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って実施することができる。
式(1e)で表される化合物のうちm=1である化合物は、例えば下記反応工程式に従って製造することができる。
(式中、R
1、R
2、R
4、Lは前記に同じ)
上記反応工程式において、式(25)で表されるノルボルネン誘導体と式(21)で表されるラクトン化合物との反応は、前記式(16)で表される化合物と式(17)で表される化合物との反応と同様、金属化合物及び分子状酸素の存在下で行われる。反応条件等は前記と同様である。この反応で生成した付加反応生成物(26)を前記と同様、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより、式(27)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体[式(1e)で表される化合物のうちm=1である化合物]を得ることができる。
[式(If)のモノマー単位]
前記式(If)のモノマー単位に対応するモノマーは、前記式(1f)で表される。式(1f)で表される化合物に立体異性体が存在する場合、それらは単独で又は混合物として使用できる。
式(1f)で表される化合物の代表的な例として下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(1f)で表される化合物のうちn=0である化合物は、下記反応工程式で示される方法を利用することにより得ることができる。なお、式(1f)で表される化合物のうちn=1又は2である化合物も、この方法に準じて製造できる。
(式中、Z
2は脂環を示す)
上記反応工程式において、式(28)は環にヒドロキシル基及び水素原子を有する脂環式化合物[特に、メチン炭素原子を有する脂環式化合物(橋頭位に水素原子を有する橋かけ環式化合物等)]を表し、式(29)は脂環式骨格を有するオレフィンを表す。式(29)で表されるオレフィンとして、脂環にエチレン性二重結合を有するオレフィン(環状オレフィン)、エキソメチレン基を有する脂環式化合物、脂環にビニル基の結合した脂環式化合物などが用いられる。
式(28)で表される化合物と式(29)で表される化合物との反応は、N−置換環状イミド化合物と分子状酸素の存在下で行われる。反応は前記(12)で表される化合物と式(13)で表される化合物との反応に準じて行うことができる。この反応により、式(30)で表される付加反応生成物と、該付加反応生成物がさらに酸化された式(31)で表される化合物が生成しうる。
式(30)で表される化合物と式(31)で表される化合物は、下記反応工程式に示されるように、それぞれ、前記と同様、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより、式(32)〜(35)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体に変換できる。
より具体的には、下記反応工程式に示されるように、式(28a)で表される1−アダマンタノールと、式(29a)で表される4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オンとを、N−置換環状イミド化合物と分子状酸素の存在下で反応させると、式(30a)で表される付加反応生成物と式(31a)で表される付加−酸化反応生成物とが生成する。そして、これらの化合物を、慣用の方法に従って(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより、対応する式(32a)〜(35a)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体に誘導することができる。
式(1f)で表される化合物は、また、下記反応工程式で示される方法を利用することにより得ることもできる。
(式中、Z
3は脂環を示す)
上記反応工程式において、式(36)は環に水素原子を有する脂環式化合物[特に、メチン炭素原子を有する脂環式化合物(橋頭位に水素原子を有する橋かけ環式化合物等)]を表し、式(37)は脂環式骨格を有するオレフィンを表す。式(37)で表されるオレフィンとして、脂環にエチレン性二重結合を有するオレフィン(環状オレフィン)、エキソメチレン基を有する脂環式化合物、脂環にビニル基の結合した脂環式化合物などが用いられる。
式(36)で表される化合物と式(37)で表される化合物との反応は、N−置換環状イミド化合物と分子状酸素の存在下で行われる。反応は前記(12)で表される化合物と式(13)で表される化合物との反応に準じて行うことができる。この反応により、式(38)で表される脂環式骨格を複数個有するアルコールが生成しうる。そして、式(38)で表される化合物は、前記と同様、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより、式(39)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体に変換できる。
より具体的には、下記反応工程式に示されるように、3−オキサトリシクロ[4.3.1.1
4,8]ウンデカン−2−オン(36a)と4−オキサトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−8−エン−3−オン(37a)とを、N−置換環状イミド化合物と分子状酸素の存在下で反応させ、次いで(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体を用いてエステル化することにより、式(39a)で表される(メタ)アクリル酸エステルを得ることができる。
[式(Ig)のモノマー単位]
前記式(Ig)のモノマー単位に対応するモノマーは、前記式(1g)で表される。式(1g)で表される化合物に立体異性体が存在する場合、それらは単独で又は混合物として使用できる。
式(1g)で表される化合物の代表的な例として下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(1g)で表される化合物は、例えば下記反応工程式で示される方法を利用することにより得ることができる。
(式中、Z
4は脂環を示す。R
1、R
2は前記に同じ)
上記反応工程式において、式(40)は環に水素原子を有する脂環を有するアルコール[特に、脂環にメチン炭素原子を有する化合物(橋頭位に水素原子を有する橋かけ環式化合物等)]を表し、式(41)は脂環式骨格を有するオレフィンを表す。式(41)で表されるオレフィンとして、脂環にエチレン性二重結合を有するオレフィン(環状オレフィン)、エキソメチレン基を有する脂環式化合物、脂環にビニル基の結合した脂環式化合物などが用いられる。
式(40)で表される化合物と式(41)で表される化合物との反応は、N−置換環状イミド化合物と分子状酸素の存在下で行われる。反応は前記(12)で表される化合物と式(13)で表される化合物との反応に準じて行うことができる。この反応により、式(42)で表される付加反応生成物と、該付加反応生成物がさらに酸化された式(43)で表される化合物が生成しうる。
式(42)で表される化合物と式(43)で表される化合物は、下記反応工程式に示されるように、それぞれ、前記と同様、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより、式(44)〜(47)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体に変換できる。
より具体的には、下記反応工程式に示されるように、式(40a)で表されるα,α−ジメチル−1−アダマンタンメタノールと、式(41a)で表される4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オンとを、N−置換環状イミド化合物と分子状酸素の存在下で反応させると、式(42a)で表される付加反応生成物と式(43a)で表される付加−酸化反応生成物とが生成する。そして、これらの化合物を、慣用の方法に従って(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより、対応する式(44a)〜(47a)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体が生成する。
式(1g)で表される化合物は、また、下記反応工程式で示される方法を利用することにより得ることもできる。
(式中、Z
5、Z
6は脂環を示す。R
1、R
2は前記に同じ)
上記反応工程式において、式(48)は環にエチレン性二重結合を有する脂環を有するアルコールを表し、式(49)は環に水素原子を有する脂環式化合物[特に、脂環にメチン炭素原子を有する化合物(橋頭位に水素原子を有する橋かけ環式化合物等)]を表す。
式(48)で表される化合物と式(49)で表される化合物との反応は、N−置換環状イミド化合物と分子状酸素の存在下で行われる。反応は前記(12)で表される化合物と式(13)で表される化合物との反応に準じて行うことができる。この反応により、式(50)で表される付加反応生成物と、該付加反応生成物がさらに酸化された式(51)で表される化合物が生成しうる。
式(50)で表される化合物と式(51)で表される化合物は、下記反応工程式に示されるように、それぞれ、前記と同様、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより、式(52)〜(55)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体に変換できる。
より具体的には、下記反応工程式に示されるように、式(48a)で表されるα,α−ジメチル−2−ノルボルネン−5−メタノールと、式(49a)で表されるアダマンタンとを、N−置換環状イミド化合物と分子状酸素の存在下で反応させると、式(50a)で表される付加反応生成物と式(51a)で表される付加−酸化反応生成物とが生成する。そして、これらの化合物を、慣用の方法に従って(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより、対応する式(52a)〜(55a)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体が生成する。
[式(IIa)のモノマー単位]
前記式(IIa)のモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(2a)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
11及びR
12は、同一又は異なって、炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R
13〜R
15は、同一又は異なって、水素原子、メチル基又は保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基を示す)
この代表的な化合物として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-1]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=R12=CH3、R13=R14=R15=H)
[2-2]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=R12=CH3、R13=OH、R14=R15=H)
[2-3]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=R12=CH2CH3、R13=R14=R15=H)
[2-4]1−ヒドロキシ−3−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=R12=CH2CH3、R13=OH、R14=R15=H)
[2-5]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=CH3、R12=CH2CH3、R13=R14=R15=H)
[2-6]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=CH3、R12=CH2CH3、R13=OH、R14=R15=H)
[2-7]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=CH3、R12=CH(CH3)2、R13=R14=R15=H)
[2-8]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=CH3、R12=CH(CH3)2、R13=OH、R14=R15=H)
[2-9]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=R12=CH3、R13=R14=OH、R15=H)
[2-10]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)−3,5−ジヒドロキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=R12=CH2CH3、R13=R14=OH、R15=H)
[2-11]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=CH3、R12=CH2CH3、R13=R14=OH、R15=H)
[2-12]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(Ra=H又はCH3、R11=CH3、R12=CH(CH3)2、R13=R14=OH、R15=H)
上記式(2a)で表される化合物は、例えば、WO99/54271に記載の方法又はそれに準じた方法により、アダマンタン誘導体から対応するアルコール(アダマンタンメタノール誘導体)を得、次いで、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従い、上記アルコールと(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させることにより得ることができる。
[式(IIb)のモノマー単位]
前記式(IIb)のモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(2b)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
16〜R
18は、同一又は異なって、水素原子、メチル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基又は−COOR
b基を示す。前記R
bは水素原子、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、オキセパニル基、低級アルキル基又は置換基を有していてもよい第3級炭化水素基を示す)
その代表的な例として下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
[2-13]1−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R16=OH、R17=R18=H)
[2-14]1,3−ジヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R16=R17=OH、R18=H)
[2-15]1−カルボキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R16=COOH、R17=R18=H)
[2-16]1,3−ジカルボキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R16=R17=COOH、R18=H)
[2-17]1−カルボキシ−3−ヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R16=COOH、R17=OH、R18=H)
[2-18]1−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R16=t−ブトキシカルボニル基、R17=R18=H)
[2-19]1,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン[Ra=H又はCH3、R16=R17=t−ブトキシカルボニル基、R18=H]
[2-20]1−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R16=OH、R17=t−ブトキシカルボニル基、R18=H)
[2-21]1−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R16=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、R17=R18=H)
[2-22]1,3−ビス(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R16=R17=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、R18=H)
[2-23]1−ヒドロキシ−3−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(Ra=H又はCH3、R16=OH、R17=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、R18=H)
上記式(2b)で表される化合物は、例えば、対応する1−アダマンタノール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。なお、原料として用いる1−アダマンタノール誘導体は、アダマンタン化合物のアダマンタン環へヒドロキシル基やカルボキシル基を導入し、必要に応じてエステル化することにより調製できる。アダマンタン環へのヒドロキシル基やカルボキシル基の導入は、特開平9−327626号公報、特開平11−239730号公報等に記載の方法により行うことができる。
[式(IIc)のモノマー単位]
前記式(IIc)のモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(2c)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
19はメチル基又はエチル基を示し、R
20及びR
21は、同一又は異なって、水素原子、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基又はオキソ基を示す)
その代表的な例として下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-24]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH3、R20=R21=H)
[2-25]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH3、R20=1−OH、R21=H)
[2-26]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH3、R20=5−OH、R21=H)
[2-27]1,3−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH3、R20=1−OH、R21=3−OH)
[2-28]1,5−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH3、R20=1−OH、R21=5−OH)
[2-29]1,3−ジヒドロキシ−6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH3、R20=1−OH、R21=3−OH)
[2-30]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH2CH3、R20=R21=H)
[2-31]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH2CH3、R20=1−OH、R21=H)
[2-32]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH2CH3、R20=5−OH、R21=H)
[2-33]1,3−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH2CH3、R20=1−OH、R21=3−OH)
[2-34]1,5−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH2CH3、R20=1−OH、R21=5−OH)
[2-35]1,3−ジヒドロキシ−6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−エチルアダマンタン(Ra=H又はCH3、R19=CH2CH3、R20=1−OH、R21=3−OH)
上記式(2c)で表される化合物は、例えば、対応する2−アダマンタノール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。なお、原料として用いる2−アダマンタノール誘導体は、2−アダマンタノン誘導体とグリニヤール試薬(メチルグリニヤール試薬又はエチルグリニヤール試薬)とを通常のグリニヤール反応に準じて反応させることにより得ることができる。
[式(IId)のモノマー単位]
前記式(IId)のモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(2d)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
22は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-36]2−(メタ)アクリロイルオキシトリシクロ[7.4.0.03,8]トリデカン(Ra=H又はCH3、R22=H)
[2-37]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルトリシクロ[7.4.0.03,8]トリデカン(Ra=H又はCH3、R22=CH3)
[2-38]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルトリシクロ[7.4.0.03,8]トリデカン(Ra=H又はCH3、R22=CH2CH3)
[式(IIe)のモノマー単位]
前記式(IIe)のモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(2e)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
23は置換基を有していてもよい第3級炭化水素基を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-39]t−ブチル(メタ)アクリレート(Ra=H又はCH3、R23=t−ブチル基)
[式(IIf)のモノマー単位]
前記式(IIf)のモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(2f)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、pは1〜3の整数を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-40]2−テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート(Ra=H又はCH3、p=2)
[2-41]2−テトラヒドロフラニル(メタ)アクリレート(Ra=H又はCH3、p=1)
[式(IIg)のモノマー単位]
前記式(IIg)のモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(2g)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
24〜R
28は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-42]β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R24=R25=R26=R27=R28=H)
[2-43]β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α−ジメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R24=R25=CH3、R26=R27=R28=H)
[2-44]β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R27=R28=CH3、R24=R25=R26=H)
[2-45]β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α,β−トリメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R24=R25=R26=CH3、R27=R28=H)
[2-46]β−(メタ)アクリロイルオキシ−β,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R26=R27=R28=CH3、R24=R25=H)
[2-47]β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α,β,γ,γ−ペンタメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R24=R25=R26=R27=R28=CH3)
前記式(2g)で表される化合物は、例えば、対応するβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。
[式(IIh)のモノマー単位]
前記式(IIh)のモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(2h)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
29〜R
33は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-48]α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R29=R30=R31=R32=R33=H)
[2-49]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R29=CH3、R30=R31=R32=R33=H)
[2-50]α−(メタ)アクリロイルオキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R30=R31=CH3、R29=R32=R33=H)
[2-51]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α,β,β−トリメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R29=R30=R31=CH3、R32=R33=H)
[2-52]α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R32=R33=CH3、R29=R30=R31=H)
[2-53]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R29=R32=R33=CH3、R30=R31=H)
[2-54]α−(メタ)アクリロイルオキシ−β,β,γ,γ−テトラメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R30=R31=R32=R33=CH3、R29=H)
[2-55]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α,β,β,γ,γ−ペンタメチル−γ−ブチロラクトン(Ra=H又はCH3、R29=R30=R31=R32=R33=CH3)
上記式(2h)で表される化合物は、例えば、対応するα−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。原料として用いるα−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン誘導体は、例えば、WO00/35835に記載の方法又はそれに準じた方法により得ることができる。
[式(IIi)のモノマー単位]
前記式(IIi)のモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(2i)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
34〜R
36は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示し、V
1〜V
3は、同一又は異なって、−CH
2−、−CO−又は−COO−を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-56]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタン(Ra=H又はCH3、R34=R35=R36=H、V1=−CO−、V2=V3=−CH2−)
[2-57]3−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタン(Ra=H又はCH3、R34=OH、R35=R36=H、V1=−CO−、V2=V3=−CH2−)
[2-58]7−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタン(Ra=H又はCH3、R36=OH、R34=R35=H、V1=−CO−、V2=V3=−CH2−)
[2-59]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン(Ra=H又はCH3、R34=R35=R36=H、V2=−CO−O−(左側がR35の結合している炭素原子側)、V1=V3=−CH2−)
[2-60]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,8−ジオン(Ra=H又はCH3、R34=R35=R36=H、V1=−CO−O−(左側がR34の結合している炭素原子側)、V2=−CO−O−(左側がR35の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-61]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,8−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,7−ジオン(Ra=H又はCH3、R34=R35=R36=H、V1=−O−CO−(左側がR34の結合している炭素原子側)、V2=−CO−O−(左側がR35の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-62]1−(メタ)アクリロイルオキシ−5,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−4,8−ジオン(Ra=H又はCH3、R34=R35=R36=H、V1=−CO−O−(左側がR34の結合している炭素原子側)、V2=−O−CO−(左側がR35の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
上記式(2i)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。
上記式(2i)で表される化合物のうち、V
2=−CO−O−、V
1=V
3=−CH
2−である化合物に対応する環式アルコール誘導体(58)は、例えば、下記反応工程式に従って得ることができる。
(式中、R
34、R
35、R
36は前記に同じ)
この反応工程式において、式(57)で表される化合物は、式(56)で表される2−アダマンタノン化合物を、N−ヒドロキシフタルイミド等のN−置換環状イミド系触媒と、バナジウム化合物(例えば、バナジウム(III)アセチルアセトナト等)及びマンガン化合物(例えば、マンガン(II)アセチルアセトナト等)の存在下、酸素と反応させることにより得ることができる。この際、N−置換環状イミド系触媒の使用量は、式(56)で表される化合物1モルに対して、例えば0.000001〜1モル、好ましくは0.00001〜0.5モル程度である。また、バナジウム化合物及びマンガン化合物の総使用量は、例えば、式(56)で表される化合物1モルに対して、0.0001〜0.7モル、好ましくは0.001〜0.5モル程度である。バナジウム化合物とマンガン化合物との比率(金属原子比)は、例えば、前者/後者=99/1〜1/99、好ましくは95/5〜10/90程度である。酸素は式(56)で表される化合物に対して過剰量用いる場合が多い。反応は、例えば、酢酸などの有機酸、アセトニトリルなどのニトリル類、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素などの溶媒中、常圧又は加圧下、20〜200℃程度、好ましくは30〜150℃程度の温度で行われる。
こうして得られた式(57)で表される5−ヒドロキシ−2−アダマンタノン化合物を、N−ヒドロキシフタルイミド等のN−置換環状イミド系触媒と、必要に応じてコバルト化合物(例えば、酢酸コバルト、コバルトアセチルアセトナト等)などの金属系助触媒の存在下、第1級又は第2級アルコールと共に、分子状酸素により酸化すると、バイヤービリガー型の反応が進行して、式(58)で表される1−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン化合物が生成する。前記第1級又は第2級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、s−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、1−フェニルエタノール、ベンズヒドロールなどが挙げられる。好ましくは第2級アルコールである。前記アルコールは共酸化剤として機能し、通常、系内でアルデヒド、カルボン酸又はケトンに変換される。N−置換環状イミド系触媒は、式(57)の化合物1モルに対して、例えば0.000001〜1モル、好ましくは0.00001〜0.5モル程度である。また、金属系助触媒の使用量は、式(57)の化合物1モルに対して、例えば0.0001〜0.7モル、好ましくは0.001〜0.5モル程度である。前記アルコールの使用量は、式(57)の化合物1モルに対して、例えば0.5〜100モル、好ましくは1〜50モル程度である。酸素は式(57)の化合物に対して過剰量用いる場合が多い。反応は、例えば、酢酸などの有機酸、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、トリフルオロメチルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類等の溶媒中、常圧又は加圧下、20〜200℃程度、好ましくは30〜150℃程度の温度で行われる。なお、式(58)の化合物は、一般的なバイヤービリガー反応、すなわち、化合物(57)と過酸化水素等の過酸化物やm−クロロ過安息香酸等の過酸との反応により得ることもできる。
上記式(2i)で表される化合物のうち、V1=−CO−O−で且つV2=V3=−CH2−である化合物及びV3=−CO−O−で且つV1=V2=−CH2−である化合物にそれぞれ対応する環式アルコール誘導体は、対応するアダマンタノン化合物から上記と同様の方法により製造できる。また、−CO−O−基を複数個有する化合物に対応する環式アルコール誘導体は、対応するアダマンタンジオン又はアダマンタントリオン化合物から上記の方法に準じて製造できる。
[式(IIj)のモノマー単位]
前記式(IIj)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(2j)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
37及びR
39は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示し、R
38は水素原子、メチル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基又は−COOR
b基を示す。前記R
bは水素原子、、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、オキセパニル基、低級アルキル基又は置換基を有していてもよい第3級炭化水素基を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-63]5−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(Ra=H又はCH3、R37=R38=R39=H)
[2-64]5−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(Ra=H又はCH3、R37=CH3、R38=R39=H)
[2-65]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−カルボキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(Ra=H又はCH3、R37=R39=H、R38=COOH)
[2-66]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(Ra=H又はCH3、R37=R39=H、R38=メトキシカルボニル基)
[2-67]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−エトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(Ra=H又はCH3、R37=R39=H、R38=エトキシカルボニル基)
[2-68]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−t−ブトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(Ra=H又はCH3、R37=R39=H、R38=t−ブトキシカルボニル基)
[2-69]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−(2−メチル−2−アダマンチルオキシカルボニル)−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(Ra=H又はCH3、R37=R39=H、R38=2−メチル−2−アダマンチルオキシカルボニル基)
[2-70]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−(1−メチル−1−アダマンチルエトキシカルボニル)−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(Ra=H又はCH3、R37=R39=H、R38=1−メチル−1−アダマンチルエトキシカルボニル基)
[2-71]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(Ra=H又はCH3、R37=R39=H、R38=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基)
上記式(2j)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。
原料として用いる環式アルコール誘導体(60)は、例えば、下記工程式に示されるように、式(59)で表される5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステルを過酸又は過酸化物と反応させることにより得ることができる。
(式中、R
37、R
38、R
39は前記に同じ)
式(59)で表される5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体のエステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル等のアルキルエステル(例えば、C1-4アルキルエステル);シクロヘキシルエステル等のシクロアルキルエステル;フェニルエステル等のアリールエステル;ベンジルエステル等のアラルキルエステルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記過酸としては、過ギ酸、過酢酸、トリフルオロ過酢酸、過安息香酸、m−クロロ過安息香酸、モノペルオキシフタル酸などの有機過酸;過マンガン酸などの無機過酸が挙げられる。過酸は塩の形態で使用することもできる。有機過酸は平衡過酸(例えば、平衡過ギ酸、平衡過酢酸等)であってもよい。すなわち、例えば、ギ酸、酢酸などの有機酸と過酸化水素とを組み合わせて用い、系内で対応する有機過酸を生成させてもよい。平衡過酸を用いる場合、触媒として、硫酸などの強酸を少量添加してもよい。
過酸の使用量は、例えば、式(59)で表される5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステル1モルに対して、0.8〜2モル、好ましくは0.9〜1.5モル、さらに好ましくは0.95〜1.2モル程度である。
過酸化物としては、過酸化水素、ペルオキシド、ヒドロペルオキシド、ペルオキソ酸、ペルオキソ酸の塩などが挙げられる。
過酸化水素としては、純粋な過酸化水素を用いてもよいが、取扱性の点から、通常、適当な溶媒、例えば水に希釈した形態(例えば、30重量%過酸化水素水)で用いられる。
過酸化水素等の過酸化物の使用量は、式(59)で表される5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステル1モルに対して、例えば0.9〜5モル程度、好ましくは0.9〜3モル程度、さらに好ましくは0.95〜2モル程度である。
前記過酸化水素は金属化合物とともに用いる場合が多い。前記金属化合物としては、例えば、W、Mo、V、Mn、Reなどの金属元素を含む酸化物、オキソ酸又はその塩、硫化物、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物、ホウ化物、炭化物、ケイ化物、窒化物、リン化物、過酸化物、錯体(無機錯体及び有機錯体)、有機金属化合物などが挙げられる。これらの金属化合物は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
前記酸化物としては、例えば、酸化タングステン(WO2、WO3など)、酸化モリブデン(MoO2、MoO3など)、酸化バナジウム(VO、V2O3、VO2、V2O5など)、酸化マンガン(MnO、Mn2O3、Mn3O4、MnO2、Mn2O7など)、W、Mo、V、Mnなどの金属元素を含む複合酸化物などが挙げられる。
オキソ酸には、タングステン酸、モリブデン酸、バナジン酸、マンガン酸等のほか、イソポリタングステン酸、イソポリモリブデン酸、イソポリバナジウム酸などのイソポリ酸;リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデンサン、ケイモリブデン酸、リンバナドモリブデン酸等の前記金属元素と他の金属元素等とからなるヘテロポリ酸が含まれる。ヘテロポリ酸における他の金属元素等として、リン又はケイ素、特にリンが好ましい。
オキソ酸の塩としては、前記オキソ酸のナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;遷移金属塩などが挙げられる。オキソ酸の塩(例えば、ヘテロポリ酸の塩)は、カチオンに相当する水素原子の一部を他のカチオンに置換した塩であってもよい。
金属元素を含む過酸化物としては、例えば、ペルオキソ酸(例えば、ペルオキソタングステン酸、ペルオキソモリブデン酸、ペルオキソバナジウム酸など)、ペルオキソ酸の塩(前記ペルオキソ酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、遷移金属塩など)、過酸(過マンガン酸など)、過酸の塩(前記過酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、遷移金属塩など)などが挙げられる。
前記過酸化水素とともに用いる金属化合物の使用量は、例えば、式(59)で表される5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステル1モルに対して、0.0001〜2モル程度、好ましくは0.0005〜0.5モル程度、さらに好ましくは0.001〜0.2モル程度である。
式(59)で表される5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステルと過酸又は過酸化物との反応は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、例えば、t−ブチルアルコールなどのアルコール;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル;エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの鎖状又は環状エーテル;酢酸エチルなどのエステル;酢酸などの有機酸;水などが挙げられる。これらの溶媒は1種で、又は2種以上混合して用いられる。なお、不均一系で反応を行う場合には、溶媒として水、又は水を含む溶媒を用いる場合が多い。
反応温度は、反応速度及び反応選択性を考慮して適宜選択できるが、一般には0〜100℃程度、好ましくは10〜80℃程度である。反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行ってもよい。
上記反応により、式(60)で表される3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン誘導体が生成する。この反応では、まず式(59)で表される5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステルの二重結合のエポキシ化が起こり、引き続き、エポキシ環の開環を伴う分子内環化反応が進行して式(60)で表される3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン誘導体が生成するものと推測される。
反応で生成した式(60)で表される3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン誘導体は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、又はこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
式(59)で表される5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステルは、ディールスアルダー反応を利用することにより得ることができる。例えば、シクロペンタジエン誘導体(シクロペンタジエン又は2−メチルシクロペンタジエン)とα,β−不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸など)又はそのエステルとを反応させることにより式(59)で表される化合物を製造することができる。
前記シクロペンタジエン誘導体とα,β−不飽和カルボン酸又はそのエステルとの反応(ディールスアルダー反応)は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、例えば、酢酸エチルなどのエステル;酢酸などの有機酸;t−ブチルアルコールなどのアルコール;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル;エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの鎖状又は環状エーテルなどが挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種以上混合して用いられる。
反応速度や反応の選択性(立体選択性等)を向上させるため、系内にルイス酸を添加してもよい。ルイス酸としては、例えば、AlCl3、SnCl4、TiCl4、BF3などが例示されるが、これに限定されない。
反応温度は反応原料の種類等に応じて適宜選択できるが、一般には−80℃〜300℃程度、好ましくは−70℃〜250℃程度である。反応は常圧又は加圧下で行われる。反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行ってもよい。
[式(IIk)のモノマー単位]
前記式(IIk)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(2k)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
40〜R
48は、同一又は異なって、水素原子、メチル基又はエチル基を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-72]4−(メタ)アクリロイルオキシ−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(Ra=H又はCH3、R40=R41=R42=R43=R44=R45=R46=R47=R48=H)
[2-73]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(Ra=H又はCH3、R40=R41=R43=R44=R45=R46=R47=R48=H、R42=CH3)
[2-74]4−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(Ra=H又はCH3、R40=R41=R42=R44=R45=R46=R47=R48=H、R43=CH3)
[2-75]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4,5−ジメチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(Ra=H又はCH3、R40=R41=R44=R45=R46=R47=R48=H、R42=R43=CH3)
[式(IIl)のモノマー単位]
前記式(IIl)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(2l)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
49〜R
57は、同一又は異なって、水素原子、メチル基又はエチル基を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-76]6−(メタ)アクリロイルオキシ−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(Ra=H又はCH3、R49=R50=R51=R52=R53=R54=R55=R56=R57=H)
[2-77]6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(Ra=H又はCH3、R49=R50=R51=R53=R54=R55=R56=R57=H、R52=CH3)
[2-78]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(Ra=H又はCH3、R49=R50=R52=R53=R54=R55=R56=R57=H、R51=CH3)
[2-79]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1,6−ジメチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(Ra=H又はCH3、R49=R50=R53=R54=R55=R56=R57=H、R51=R52=CH3)
上記式(2k)及び(2l)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
原料として用いる環式アルコール誘導体は、例えば下記反応工程式に従って得ることができる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示し、R
41〜R
48は、それぞれ、水素原子、メチル基又はエチル基を示す)
上記反応工程式において、式(61)で表されるジエンと式(62)で表されるα,β−不飽和カルボン酸との反応は、一般的なディールスアルダー反応の条件で行うことができる。この反応によりシクロヘキセンカルボン酸が生成する。なお、原料の種類や反応条件により2種の異性体(63a)及び(63b)が生成しうる。式(61)で表されるジエンとして、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエンなどが好ましく、式(62)で表されるα,β−不飽和カルボン酸として、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などが好ましい。
次いで、生成したシクロヘキセンカルボン酸(63a)、(63b)を、(i)W、Mo、V及びMnから選択された金属元素を含む金属化合物の存在下で過酸化水素と反応させるか、又は(ii)前記金属元素を含む過酸化物と反応させることにより、シクロヘキセン環の二重結合を構成する一方の炭素原子にヒドロキシル基が結合し、他方の炭素原子部位でラクトン環が形成されたヒドロキシオキサビシクロオクタノン誘導体が生成する。この反応においても、反応条件等によりそれぞれ2種の異性体が生成しうる。すなわち、式(63a)で表されるシクロヘキセンカルボン酸からは、式(64a)及び(64b)で表される化合物が生成し、式(63b)で表されるシクロヘキサンカルボン酸からは、式(64c)及び(64d)で表される化合物が生成しうる。
前記(i)におけるW、Mo、V及びMnから選択された金属元素を含む金属化合物としては、例えば、酸化タングステン(WO2、WO3など)、酸化モリブデン(MoO2、MoO3など)、酸化バナジウム(VO、V2O3、VO2、V2O5など)、酸化マンガン(MnO、Mn2O3、Mn3O4、MnO2、Mn2O7など)、前記金属を含む複合酸化物などの酸化物;タングステン酸、モリブデン酸、バナジン酸、マンガン酸、イソポリタングステン酸、イソポリモリブデン酸、イソポリバナジウム酸などのイソポリ酸、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデンサン、ケイモリブデン酸、リンバナドモリブデン酸等のヘテロポリ酸等のオキソ酸又はその塩;前記酸化物に対応する硫化物;ハロゲン化物;オキシハロゲン化物;ホウ化物;炭化物;ケイ化物;窒化物;リン化物;ペルオキシド、ヒドロペルオキシド、ペルオキソ酸(例えば、ペルオキソタングステン酸、ペルオキソモリブデン酸、ペルオキソバナジウム酸など)、ペルオキソ酸の塩(前記ペルオキソ酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、遷移金属塩など)、過酸(過マンガン酸など)、過酸の塩(前記過酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、遷移金属塩など)などの過酸化物;錯体(無機錯体及び有機錯体);有機金属化合物などが挙げられる。これらの金属化合物は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
前記金属化合物の使用量は、例えば、反応に用いるシクロヘキセンカルボン酸1モルに対して、0.0001〜2モル程度、好ましくは0.0005〜0.5モル程度、さらに好ましくは0.001〜0.2モル程度である。
前記(ii)における過酸化物としては、上記と同様のものを使用できる。この場合、過酸化物は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。過酸化物の使用量は、例えば、反応に用いるシクロヘキセンカルボン酸1モルに対して、0.8〜2モル程度、好ましくは0.9〜1.5モル程度、さらに好ましくは0.95〜1.2モル程度である。
過酸化水素としては、純粋な過酸化水素を用いてもよいが、取扱性の点から、通常、適当な溶媒、例えば水に希釈した形態(例えば、30重量%過酸化水素水)で用いられる。過酸化水素の使用量は、反応に用いるシクロヘキセンカルボン酸1モルに対して、例えば0.9〜5モル程度、好ましくは0.9〜3モル程度、さらに好ましくは0.95〜2モル程度である。
反応は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、例えば、t−ブチルアルコールなどのアルコール;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル;エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの鎖状又は環状エーテル;酢酸エチルなどのエステル;酢酸などの有機酸などが挙げられる。これらの溶媒は1種で、又は2種以上混合して用いられる。
反応温度は、反応速度及び反応選択性を考慮して適宜選択できるが、一般には0〜100℃程度、好ましくは10〜60℃程度である。反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行ってもよい。
この反応では、まず二重結合のエポキシ化が起こり、引き続き、エポキシ環の開環を伴う分子内環化反応が進行して相当するヒドロキシラクトンが生成するものと推測される。このとき、二重結合を構成する2つの炭素原子のうちどちらの炭素原子部位で環化するかは、該炭素原子に結合している置換基の電気的性質や嵩高さ、立体的な規制、生成するラクトンの安定性などによって定まる。
反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、又はこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
なお、上記の一連の反応において、式(62)で表されるα,β−不飽和カルボン酸の代わりに、該α,β−不飽和カルボン酸のエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル、t−ブチルエステル等のアルキルエステル;シクロヘキシルエステル等のシクロアルキルエステル;フェニルエステル等のアリールエステル;ベンジルエステル等のアラルキルエステルなど)をジエン(61)と反応させて、前記式(63a)、(63b)で表されるシクロヘキセンカルボン酸に対応するエステルを生成させ、これを上記と同様に、(i)W、Mo、V及びMnから選択された金属元素を含む金属化合物の存在下で過酸化水素と反応させるか、又は(ii)前記金属元素を含む過酸化物と反応させることにより、ヒドロキシオキサビシクロオクタノン誘導体(環式アルコール誘導体)(64a)、(64b)、(64c)、(64d)を得ることができる。反応条件等は前記α,β−不飽和カルボン酸(61)を用いる場合と同様である。
こうして得られたヒドロキシオキサビシクロオクタノン誘導体(64a)、(64b)、(64c)、(64d)のうち、式(64a)及び(64c)で表される化合物は前記式(2k)で表される化合物の原料となる環式アルコール誘導体に該当し、式(64b)及び(64d)で表される化合物は前記式(2l)で表される化合物の原料となる環式アルコール誘導体に該当する。
[式(IIm)のモノマー単位]
前記式(IIm)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(2m)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
aは水素原子又はメチル基を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-80]8−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(Ra=H又はCH3)
[2-81]9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(Ra=H又はCH3)
[式(IIn)のモノマー単位]
前記式(IIn)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(2n)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
(式中、R
58及びR
59は、同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜8の炭化水素基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基又は−COOR
b基を示す。R
58及びR
59は、互いに結合して、隣接する2つの炭素原子とともに、炭化水素環、酸無水物環又はラクトン環を形成してもよい。qは0又は1を示す。前記R
bは水素原子、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、オキセパニル基、低級アルキル基又は第3級炭化水素基を示す)
その代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-82]2−ノルボルネン(R58=R59=H、q=0)
[2-83]2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン(R58=OH、R59=H、q=0)
[2-84]2−(t−ブトキシカルボニル)−5−ノルボルネン(R58=t−ブトキシカルボニル基、R59=H、q=0)
[2-85]2−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−ノルボルネン(R58=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、R59=H、q=0)
[2-86]2−(2−メチル−2−アダマンチルオキシカルボニル)−5−ノルボルネン(R58=2−メチル−2−アダマンチルオキシカルボニル基、R59=H、q=0)
[2-87]2−(1−メチル−1−アダマンチルエトキシカルボニル)−5−ノルボルネン(R58=1−メチル−1−アダマンチルエトキシカルボニル基、R59=H、q=0)
[2-88]4−オキサトリシクロ[5.3.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン(R58+R59=−CO−O−CH2−、q=0)
本発明の感光性樹脂は、本発明のフォトレジスト用高分子化合物と光酸発生剤とを含んでいる。
光酸発生剤としては、露光により効率よく酸を生成する慣用乃至公知の化合物、例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩(例えば、ジフェニルヨードヘキサフルオロホスフェートなど)、スルホニウム塩(例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホネートなど)、スルホン酸エステル[例えば、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1−ベンゾイルメタン、1,2,3−トリスルホニルオキシメチルベンゼン、1,3−ジニトロ−2−(4−フェニルスルホニルオキシメチル)ベンゼン、1−フェニル−1−(4−メチルフェニルスルホニルオキシメチル)−1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルメタンなど]、オキサチアゾール誘導体、s−トリアジン誘導体、ジスルホン誘導体(ジフェニルジスルホンなど)、イミド化合物、オキシムスルホネート、ジアゾナフトキノン、ベンゾイントシレートなどを使用できる。これらの光酸発生剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
光酸発生剤の使用量は、光照射により生成する酸の強度や前記高分子化合物における各モノマー単位の比率などに応じて適宜選択でき、例えば、前記高分子化合物100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、さらに好ましくは2〜20重量部程度の範囲から選択できる。
感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、カルボキシル基含有樹脂など)などのアルカリ可溶成分、着色剤(例えば、染料など)、有機溶媒(例えば、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、アミド類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、カルビトール類、グリコールエーテルエステル類、これらの混合溶媒など)などを含んでいてもよい。
この感光性樹脂組成物を基材又は基板上に塗布し、乾燥した後、所定のマスクを介して、塗膜(レジスト膜)に光線を露光して(又は、さらに露光後ベークを行い)潜像パターンを形成し、次いで現像することにより、微細なパターンを高い精度で形成できる。
基材又は基板としては、シリコンウエハ、金属、プラスチック、ガラス、セラミックなどが挙げられる。フォトレジスト用樹脂組成物の塗布は、スピンコータ、ディップコータ、ローラコータなどの慣用の塗布手段を用いて行うことができる。塗膜の厚みは、例えば0.1〜20μm、好ましくは0.3〜2μm程度である。
露光には、種々の波長の光線、例えば、紫外線、X線などが利用でき、半導体レジスト用では、通常、g線、i線、エキシマレーザー(例えば、XeCl、KrF、KrCl、ArF、ArClなど)などが使用される。露光エネルギーは、例えば1〜1000mJ/cm2、好ましくは10〜500mJ/cm2程度である。
光照射により光酸発生剤から酸が生成し、この酸により、例えば前記高分子化合物のアルカリ可溶性ユニットのカルボキシル基等の保護基(脱離性基)が速やかに脱離して、可溶化に寄与するカルボキシル基等が生成する。そのため、水又はアルカリ現像液による現像により、所定のパターンを精度よく形成できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、化合物番号(モノマー番号)の後ろに「アクリレート」とあるのは、明細書中に記載の化合物番号に相当する2つの化合物のうちアクリロイルオキシ基を有する化合物を示し、「メタクリレート」とあるのは、前記2つの化合物のうちメタクリロイルオキシ基を有する化合物を示す。構造式中の括弧の右下の数字は該モノマー単位のモル%を示す。
製造例1
(5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトン[1a-1(メタクリレート)]の製造)
2−ノルボルネン−5−カルバルデヒド60ミリモル、2−ノルボルネン20ミリモル、N−ヒドロキシフタルイミド2ミリモル、過酸化ベンゾイル1ミリモル、及びベンゼン10mlをフラスコに入れ、アルゴン雰囲気下、80℃で12時間攪拌した後、さらに過酸化ベンゾイルを1ミリモル加え、同条件で12時間攪拌した。その結果、2−ノルボルネン−5−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトンが収率52%で得られた(選択率79%)。
[2−ノルボルネン−5−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトンのスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3) δ:6.28(dd,1H),6.09(dd,1H),4.0−0.8(m,18H)
MS m/e:39,66,91,216
H2PtCl60.01ミリモルと上記方法により得られた2−ノルボルネン−5−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトン50ミリモルとの混合物に、トリクロロシラン55ミリモルを0℃で加え、25℃で2時間攪拌した。得られた混合液を、フッ化カリウム249ミリモルと炭酸水素カリウム500ミリモルの懸濁液(2000ml、溶媒:テトラヒドロフラン/メタノール=1/1)に0℃にて激しく攪拌しながら加え、室温にて30重量%過酸化水素水(41.5ml)を加えた。その後、12時間攪拌した。さらに、Na2S2O3・5H2Oを50g加え、1時間攪拌した。混合液を濾過後、濾液を濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、5(又は6)−ヒドロキシノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトン(混合物)を86%の収率で得た。
上記方法により得られた5(又は6)−ヒドロキシノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトン(混合物)10ミリモル、トリエチルアミン15ミリモルを50mlのテトラヒドロフランに溶解し、この溶液にメタクリル酸クロリド15ミリモルを室温にて加え、室温で24時間攪拌した。反応混合液を、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトン(混合物)を82%の収率で得た。
[5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトンのスペクトルデータ]
MS m/e:39,69,81,302
上記の方法に準じて、5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル=4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン−9−イル=ケトン[1a-4(メタクリレート)]、5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル=5(又は6)−ヒドロキシノルボルナン−2−イル=ケトン[1a-5(メタクリレート)]、及び5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル=5(又は6)−t−ブトキシカルボニルノルボルナン−2−イル=ケトン[1a-8(メタクリレート)]を製造した。
製造例2
(3−メタクリロイルオキシアダマンタン−1−イル=4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン−8(又は9)−イル=ケトン[1a-15(メタクリレート)]の製造)
3−ヒドロキシアダマンタン−1−カルバルデヒド60ミリモル、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン20ミリモル、N−ヒドロキシフタルイミド2ミリモル、過酸化ベンゾイル1ミリモル、及びベンゼン10mlをフラスコに入れ、アルゴン雰囲気下、80℃で12時間攪拌した後、さらに過酸化ベンゾイルを1ミリモル加え、同条件で12時間攪拌した。その結果、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル=4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン−8(又は9)−イル=ケトン(混合物)が収率23%で得られた。
[3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル=4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン−8(又は9)−イル=ケトンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,331(M+1)
上記方法により得られた3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル=4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン−8(又は9)−イル=ケトン(混合物)10ミリモル、トリエチルアミン15ミリモルを50mlのテトラヒドロフランに溶解し、この溶液にメタクリル酸クロリド15ミリモルを室温にて加え、室温で24時間攪拌した。反応混合液を、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の3−メタクリロイルオキシアダマンタン−1−イル=4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン−8(又は9)−イル=ケトン(混合物)を69%の収率で得た。
[3−メタクリロイルオキシアダマンタン−1−イル=4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン−8(又は9)−イル=ケトンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,330,339(M+1)
上記の方法に準じて、3−メタクリロイルオキシアダマンタン−1−イル=5(又は6)−ヒドロキシノルボルナン−2−イル=ケトン[1a-17(メタクリレート)]、3−メタクリロイルオキシアダマンタン−1−イル=5(又は6)−t−ブトキシカルボニルノルボルナン−2−イル=ケトン[1a-20(メタクリレート)]、3−メタクリロイルオキシ−5,7−ジメチルアダマンタン−1−イル=4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン−8(又は9)−イル=ケトン[1a-25(メタクリレート)]、3−メタクリロイルオキシ−5,7−ジメチルアダマンタン−1−イル=5(又は6)−ヒドロキシノルボルナン−2−イル=ケトン[1a-27(メタクリレート)]、及び3−メタクリロイルオキシ−5,7−ジメチルアダマンタン−1−イル=5(又は6)−t−ブトキシカルボニルノルボルナン−2−イル=ケトン[1a-30(メタクリレート)]を製造した。
製造例3
(5(又は6)−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトン[1a-34(メタクリレート)]の製造)
ノルボルナン−2−カルバルデヒド60ミリモル、α,α−ジメチル−2−ノルボルネン−5−メタノール20ミリモル、N−ヒドロキシフタルイミド2ミリモル、過酸化ベンゾイル1ミリモル、及びベンゼン10mlをフラスコに入れ、アルゴン雰囲気下、80℃で12時間攪拌した後、さらに過酸化ベンゾイルを1ミリモル加え、同条件で12時間攪拌した。その結果、5(又は6)−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトン(混合物)が収率52%で得られた。
[5(又は6)−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,259,277(M+1)
上記方法により得られた5(又は6)−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトン(混合物)10ミリモル、トリエチルアミン15ミリモルを50mlのテトラヒドロフランに溶解し、この溶液にメタクリル酸クロリド15ミリモルを室温にて加え、室温で24時間攪拌した。反応混合液を、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の5(又は6)−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトン(混合物)を79%の収率で得た。
[5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル=ノルボルナン−2−イル=ケトンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,259,345(M+1)
製造例4
(2−[1−メタクリロイルオキシ−1−(ノルボルナン−2−イル)エチル]ノルボルナン[1b-1(メタクリレート)]の製造)
フラスコに、1Mメチルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン溶液(12ミリモル)を仕込んだ。この溶液に、内温を0℃に保持しつつ、ジ(ノルボルナン−2−イル)ケトン(10ミリモル)をテトラヒドロフラン70mlに溶かした溶液を滴下した。滴下後、0℃で4時間攪拌した。10重量%硫酸水溶液でクエンチした後、5重量%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、分液させた。水層をトルエンで抽出した。有機層を合わせ、濃縮し、濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−[1−ヒドロキシ−1−(ノルボルナン−2−イル)エチル]ノルボルナンを収率87%で得た。
[2−[1−ヒドロキシ−1−(ノルボルナン−2−イル)エチル]ノルボルナンのスペクトルデータ]
MS m/e:68,217,235(M+1)
上記方法により得た2−[1−ヒドロキシ−1−(ノルボルナン−2−イル)エチル]ノルボルナン10ミリモル、トリエチルアミン15ミリモル及びテトラヒドロフラン70mlの混合液に、メタクリル酸クロリド15ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の2−[1−メタクリロイルオキシ−1−(ノルボルナン−2−イル)エチル]ノルボルナンを収率77%で得た。
[2−[1−メタクリロイルオキシ−1−(ノルボルナン−2−イル)エチル]ノルボルナンのスペクトルデータ]
MS m/e:68,216,303(M+1)
上記の方法に準じて、1−[1−メタクリロイルオキシ−1−(ノルボルナン−2−イル)エチル]アダマンタン[1b-7(メタクリレート)]、1−[3−(アダマンタン−1−イル)−1−メタクリロイルオキシ−1−メチルプロピル]アダマンタン[1b-10(メタクリレート)]、1−[1−メタクリロイルオキシ−1−(ノルボルナン−2−イル)エチル]−3,5−ジメチルアダマンタン[1b-13(メタクリレート)]、3−[1−メタクリロイルオキシ−1−(ノルボルナン−2−イル)エチル]テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン[1b-19(メタクリレート)]を製造した。
製造例5
(2−(3−メタクリロイルオキシ−3−メチルブチル)ノルボルナン[1c-10(メタクリレート)]の製造)
アセトアルデヒド60ミリモル、2−ビニルノルボルナン20ミリモル、N−ヒドロキシフタルイミド2ミリモル、過酸化ベンゾイル1ミリモル、及びベンゼン10mlをフラスコに入れ、アルゴン雰囲気下、80℃で12時間攪拌した後、さらに過酸化ベンゾイルを1ミリモル加え、同条件で12時間攪拌した。その結果、メチル=2−(ノルボルナン−2−イル)エチル=ケトンが収率28%で得られた。
フラスコに、1Mメチルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン溶液(12ミリモル)を仕込んだ。この溶液に、内温を0℃に保持しつつ、上記方法により得たメチル=2−(ノルボルナン−2−イル)エチル=ケトン(10ミリモル)をテトラヒドロフラン70mlに溶かした溶液を滴下した。滴下後、0℃で4時間攪拌した。10重量%硫酸水溶液でクエンチした後、5重量%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、分液させた。水層をトルエンで抽出した。有機層を合わせ、濃縮し、濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)ノルボルナンを収率92%で得た。
上記方法により得た2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)ノルボルナン10ミリモル、トリエチルアミン15ミリモル及びテトラヒドロフラン100mlの混合液に、メタクリル酸クロリド15ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の2−(3−メタクリロイルオキシ−3−メチルブチル)ノルボルナンを収率82%で得た。
[2−(3−メタクリロイルオキシ−3−メチルブチル)ノルボルナンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,69,182,251
アセトアルデヒドの代わりにプロピオンアルデヒド、2−ビニルノルボルナンの代わりに2−ノルボルネンを用いた以外は上記と同様の操作を行い、2−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)ノルボルナン[1c-2(メタクリレート)]を得た。
また、アセトアルデヒドの代わりにプロピオンアルデヒド、2−ビニルノルボルナンの代わりにテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−エンを用いた以外は上記と同様の操作を行い、3−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン[1c-5(メタクリレート)]を得た。
製造例6
(1−(3−メタクリロイルオキシ−3−メチルブチル)アダマンタン[1c-13(メタクリレート)]の製造)
アセトアルデヒド60ミリモル、1−ビニルアダマンタン20ミリモル、N−ヒドロキシフタルイミド2ミリモル、過酸化ベンゾイル1ミリモル、及びベンゼン10mlをフラスコに入れ、アルゴン雰囲気下、80℃で12時間攪拌した後、さらに過酸化ベンゾイルを1ミリモル加え、同条件で12時間攪拌した。その結果、2−(アダマンタン−1−イル)エチル=メチル=ケトンが収率32%で得られた。
フラスコに、1Mメチルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン溶液(12ミリモル)を仕込んだ。この溶液に、内温を0℃に保持しつつ、上記方法により得た2−(アダマンタン−1−イル)エチル=メチル=ケトン(10ミリモル)をテトラヒドロフラン70mlに溶かした溶液を滴下した。滴下後、0℃で4時間攪拌した。10重量%硫酸水溶液でクエンチした後、5重量%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、分液させた。水層をトルエンで抽出した。有機層を合わせ、濃縮し、濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、1−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)アダマンタンを収率91%で得た。
上記方法により得た1−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)アダマンタン10ミリモル、トリエチルアミン15ミリモル及びテトラヒドロフラン100mlの混合液に、メタクリル酸クロリド15ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の1−(3−メタクリロイルオキシ−3−メチルブチル)アダマンタンを収率78%で得た。
[3−メタクリロイルオキシ−3−メチルブチル)アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:69,135,291
製造例7
(1−[1,2−ビス(t−ブトキシカルボニル)エチル]−3−メタクリロイルオキシアダマンタン[1d-1(メタクリレート)]の製造)
N−ヒドロキシフタルイミド(9ミリモル)及びコバルト(III)アセチルアセトナト[Co(acac)3](0.3ミリモル)を含むベンゾニトリル溶液(80ml)に、1−アダマンタノール(270ミリモル)とマレイン酸t−ブチル(30ミリモル)を加え、窒素で希釈した20%酸素雰囲気のもと、75℃で14時間反応させた。未反応原料と溶媒とを減圧下で留去し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して精製することにより、1−[1,2−ビス(t−ブトキシカルボニル)エチル]−3−ヒドロキシアダマンタンを収率21%で得た。
上記方法により得た1−[1,2−ビス(t−ブトキシカルボニル)エチル]−3−ヒドロキシアダマンタン10ミリモル、トリエチルアミン15ミリモル及びテトラヒドロフラン100mlの混合液に、メタクリル酸クロリド15ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の1−[1,2−ビス(t−ブトキシカルボニル)エチル]−3−メタクリロイルオキシアダマンタンを収率79%で得た。
[1−[1,2−ビス(t−ブトキシカルボニル)エチル]−3−メタクリロイルオキシアダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:135,247,335,449
1−アダマンタノールの代わりに3,5−ジメチル−1−アダマンタノールを用いた以外は上記と同様の操作を行うことにより、1−[1,2−ビス(t−ブトキシカルボニル)エチル]−3−メタクリロイルオキシ−5,7−ジメチルアダマンタン[1d-2(メタクリレート)]を得た。
製造例8
(2−[1,1−ビス(t−ブトキシカルボニル)メチル]−5−メタクリロイルオキシノルボルナン[1d-3(メタクリレート)]の製造)
酢酸マンガン(II)(0.4ミリモル)及び酢酸コバルト(II)(0.02ミリモル)を含む酢酸溶液(20ml)に、5−ヒドロキシ−2−ノルボルネン(300ミリモル)とマロン酸t−ブチル(20ミリモル)を加え、常圧空気下、90℃で5時間反応させた。未反応原料と溶媒とを減圧下で留去し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して精製することにより、2−[1,1−ビス(t−ブトキシカルボニル)メチル]−5−ヒドロキシノルボルナンを収率35%で得た。
上記方法により得た2−[1,1−ビス(t−ブトキシカルボニル)メチル]−5−ヒドロキシノルボルナン10ミリモル、トリエチルアミン15ミリモル及びテトラヒドロフラン100mlの混合液に、メタクリル酸クロリド15ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の2−[1,1−ビス(t−ブトキシカルボニル)メチル]−5−メタクリロイルオキシノルボルナンを収率83%で得た。
[2−[1,1−ビス(t−ブトキシカルボニル)メチル]−5−メタクリロイルオキシノルボルナンのスペクトルデータ]
MS m/e:39,68,321,395
製造例9
(α−(5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル)−γ−ブチロラクトン[1e-1(メタクリレート)]の製造)
酢酸マンガン(II)(0.4ミリモル)、酢酸コバルト(II)(0.02ミリモル)及びベンズアルデヒド(1ミリモル)を含む酢酸溶液(20ml)に、ノルボルナンジエン(300ミリモル)とγ−ブチロラクトン(20ミリモル)を加え、常圧空気下、90℃で5時間反応させた。未反応原料と溶媒とを減圧下で留去し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して精製することにより、α−(2−ノルボルネン−5−イル)−γ−ブチロラクトンを収率23%で得た。
[α−(2−ノルボルネン−5−イル)−γ−ブチロラクトンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,84,179
H2PtCl60.01ミリモルと上記方法により得られたα−(2−ノルボルネン−5−イル)−γ−ブチロラクトン50ミリモルとの混合物に、トリクロロシラン55ミリモルを0℃で加え、25℃で2時間攪拌した。得られた混合液を、フッ化カリウム249ミリモルと炭酸水素カリウム500ミリモルの懸濁液(2000ml、溶媒:テトラヒドロフラン/メタノール=1/1)に0℃にて激しく攪拌しながら加え、室温にて30重量%過酸化水素水(41.5ml)を加えた。その後、12時間攪拌した。さらに、Na2S2O3・5H2Oを50g加え、1時間攪拌した。混合液を濾過後、濾液を濃縮した。得られた濃縮物をテトラヒドロフラン200mlに溶解し、これにトリエチルアミン60ミリモルを加えた。この溶液にメタクリル酸クロリド60ミリモルを室温にて加え、室温で24時間攪拌した。反応混合液を、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記のα−(5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル)−γ−ブチロラクトン(混合物)を59%の収率で得た。
[α−(5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル)−γ−ブチロラクトンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,84,265
γ−ブチロラクトンの代わりに5−ヒドロキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オンを用いた以外は上記と同様の操作を行い、5−ヒドロキシ−1−(5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル)−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン[1e-5(メタクリレート)]を得た。
製造例10
(α−[5(又は6)−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]−γ−ブチロラクトン[1e-2(メタクリレート)]の製造)
フラスコに、1Mメチルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン溶液(120ミリモル)を仕込んだ。この溶液に、内温を0℃に保持しつつ、5−アセチル−2−ノルボルネン(100ミリモル)をテトラヒドロフラン700mlに溶かした溶液を滴下した。滴下後、0℃で4時間攪拌した。10重量%硫酸水溶液でクエンチした後、5重量%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、分液させた。水層をトルエンで抽出した。有機層を合わせ、濃縮し、濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、α,α−ジメチル−2−ノルボルネン−5−メタノールを収率82%で得た。
酢酸マンガン(II)(0.4ミリモル)、酢酸コバルト(II)(0.02ミリモル)及びベンズアルデヒド(1ミリモル)を含む酢酸溶液(20ml)に、上記方法で得たα,α−ジメチル−2−ノルボルネン−5−メタノール(300ミリモル)とγ−ブチロラクトン(20ミリモル)を加え、常圧空気下、90℃で5時間反応させた。未反応原料と溶媒とを減圧下で留去し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して精製することにより、α−[5(又は6)−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]−γ−ブチロラクトン(混合物)を収率35%で得た。
上記方法により得たα−[5(又は6)−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]−γ−ブチロラクトン(混合物)10ミリモル、トリエチルアミン15ミリモル及びテトラヒドロフラン100mlの混合液に、メタクリル酸クロリド15ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記のα−[5(又は6)−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]−γ−ブチロラクトン(混合物)を収率71%で得た。
[α−[5(又は6)−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]−γ−ブチロラクトンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,69,84,307
製造例11
(2−(5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1e-7(メタクリレート)]の製造)
酢酸マンガン(II)(0.4ミリモル)、酢酸コバルト(II)(0.02ミリモル)及びベンズアルデヒド(1ミリモル)を含む酢酸溶液(20ml)に、ノルボルナンジエン(300ミリモル)と4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(20ミリモル)を加え、常圧空気下、90℃で5時間反応させた。未反応原料と溶媒とを減圧下で留去し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して精製することにより、2−(2−ノルボルネン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンを収率13%で得た。
[2−(2−ノルボルネン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,69,218,246
H2PtCl60.01ミリモルと上記方法により得られた2−(2−ノルボルネン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン50ミリモルとの混合物に、トリクロロシラン55ミリモルを0℃で加え、25℃で2時間攪拌した。得られた混合液を、フッ化カリウム249ミリモルと炭酸水素カリウム500ミリモルの懸濁液(2000ml、溶媒:テトラヒドロフラン/メタノール=1/1)に0℃にて激しく攪拌しながら加え、室温にて30重量%過酸化水素水(41.5ml)を加えた。その後、12時間攪拌した。さらに、Na2S2O3・5H2Oを50g加え、1時間攪拌した。混合液を濾過後、濾液を濃縮した。得られた濃縮物をテトラヒドロフラン200mlに溶解し、これにトリエチルアミン60ミリモルを加えた。この溶液にメタクリル酸クロリド60ミリモルを室温にて加え、室温で24時間攪拌した。反応混合液を、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の2−(5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を47%の収率で得た。
[2−(5(又は6)−メタクリロイルオキシノルボルナン−2−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,245,332
製造例12
(2−[5(又は6)−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1e-8(メタクリレート)]の製造)
酢酸マンガン(II)(0.4ミリモル)、酢酸コバルト(II)(0.02ミリモル)及びベンズアルデヒド(1ミリモル)を含む酢酸溶液(20ml)に、α,α−ジメチル−2−ノルボルネン−5−メタノール(300ミリモル)と4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(20ミリモル)を加え、常圧空気下、90℃で5時間反応させた。未反応原料と溶媒とを減圧下で留去し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して精製することにより、2−[5(又は6)−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率16%で得た。
上記方法により得た2−[5(又は6)−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)10ミリモル、トリエチルアミン15ミリモル及びテトラヒドロフラン100mlの混合液に、メタクリル酸クロリド15ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の2−[5(又は6)−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率79%で得た。
[2−[5(又は6)−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,68,305,374
製造例13
(8(又は9)−(3−アクリロイルオキシアダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-159(アクリレート)]、9(又は8)−(3−アクリロイルオキシアダマンタン−1−イル)−8(又は9)−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-3(アクリレート)]、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-25(アクリレート)]、及び8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(3−アクリロイルオキシアダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンの製造)
N−ヒドロキシフタルイミド(9ミリモル)及びコバルト(III)アセチルアセトナト[Co(acac)3](0.3ミリモル)を含むベンゾニトリル溶液(80ml)に、1−アダマンタノール(270ミリモル)と4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン(30ミリモル)を加え、窒素で希釈した20%酸素雰囲気のもと、75℃で14時間反応させた。反応混合液を減圧下で濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、得られた混合物をテトラヒドロフラン50mlに溶解し、これにトリエチルアミン30ミリモルを加えた後、アクリル酸クロリド30ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、8(又は9)−(3−アクリロイルオキシアダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率24%、9(又は8)−(3−アクリロイルオキシアダマンタン−1−イル)−8(又は9)−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率3%、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率5%、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(3−アクリロイルオキシアダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率9%で得た。
[8(又は9)−(3−アクリロイルオキシアダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,357(M+1)
[9(又は8)−(3−アクリロイルオキシアダマンタン−1−イル)−8(又は9)−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,355,373(M+1)
[8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,373(M+1)
[8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(3−アクリロイルオキシアダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,427(M+1)
アクリル酸クロリドの代わりにメタクリル酸クロリドを用いた以外は上記と同様の操作を行うことにより、それぞれ対応するメタクリル酸エステル誘導体を得た。
製造例14
(1−アクリロイルオキシ−3−[2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタン[1f-165(アクリレート)]、1−アクリロイルオキシ−3−[2−(アダマンタン−1−イル)−2−ヒドロキシエチル]アダマンタン[1f-9(アクリレート)]、及び1−アクリロイルオキシ−3−[2−アクリロイルオキシ−2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタンの製造)
N−ヒドロキシフタルイミド(9ミリモル)及びコバルト(III)アセチルアセトナト[Co(acac)3](0.3ミリモル)を含むベンゾニトリル溶液(80ml)に、1−アダマンタノール(270ミリモル)と1−ビニルアダマンタン(30ミリモル)を加え、窒素で希釈した20%酸素雰囲気のもと、75℃で14時間反応させた。反応混合液を減圧下で濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、得られた混合物をテトラヒドロフラン50mlに溶解し、これにトリエチルアミン30ミリモルを加えた後、アクリル酸クロリド15ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、1−アクリロイルオキシ−3−[2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタンを収率12%、1−アクリロイルオキシ−3−[2−(アダマンタン−1−イル)−2−ヒドロキシエチル]アダマンタンを収率8%、1−アクリロイルオキシ−3−[2−アクリロイルオキシ−2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタンを収率14%で得た。
[1−アクリロイルオキシ−3−[2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:135,300,369(M+1)
[1−アクリロイルオキシ−3−[2−(アダマンタン−1−イル)−2−ヒドロキシエチル]アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:135,367,385(M+1)
[1−アクリロイルオキシ−3−[2−アクリロイルオキシ−2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:135,301,439(M+1)
アクリル酸クロリドの代わりにメタクリル酸クロリドを用いた以外は上記と同様の操作を行うことにより、それぞれ対応するメタクリル酸エステル誘導体を得た。
製造例15
(8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン−6−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-115(アクリレート)]の製造)
N−ヒドロキシフタルイミド(9ミリモル)及びコバルト(III)アセチルアセトナト[Co(acac)3](0.3ミリモル)を含むベンゾニトリル溶液(80ml)に、3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン(270ミリモル)と4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン(30ミリモル)を加え、窒素で希釈した20%酸素雰囲気のもと、75℃で14時間反応させた。反応混合液を減圧下で濃縮し、濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、得られた混合物をテトラヒドロフラン40mlに溶解し、これにトリエチルアミン20ミリモルを加えた後、アクリル酸クロリド20ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン−6−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率34%で得た。
[8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン−6−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,290,318,387(M+1)
アクリル酸クロリドの代わりにメタクリル酸クロリドを用いた以外は上記と同様の操作を行うことにより、それぞれ対応するメタクリル酸エステル誘導体を得た。
製造例16
(8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(2−オキソアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-126(アクリレート)]の製造)
N−ヒドロキシフタルイミド(9ミリモル)及びコバルト(III)アセチルアセトナト[Co(acac)3](0.3ミリモル)を含むベンゾニトリル溶液(80ml)に、2−オキソアダマンタン(270ミリモル)と4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン(30ミリモル)を加え、窒素で希釈した20%酸素雰囲気のもと、75℃で14時間反応させた。反応混合液を減圧下で濃縮し、濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、得られた混合物をテトラヒドロフラン40mlに溶解し、これにトリエチルアミン20ミリモルを加えた後、アクリル酸クロリド20ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(2−オキソアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率45%で得た。
[8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(2−オキソアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,134,302,371(M+1)
アクリル酸クロリドの代わりにメタクリル酸クロリドを用いた以外は上記と同様の操作を行うことにより、それぞれ対応するメタクリル酸エステル誘導体を得た。
製造例17
(9(又は8)−(2−アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-210(アクリレート)]、9(又は8)−(2−アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−8(又は9)−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-137(アクリレート)]、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(2−ヒドロキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-148(アクリレート)]、及び8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(2−アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンの製造)
N−ヒドロキシフタルイミド(9ミリモル)及びコバルト(III)アセチルアセトナト[Co(acac)3](0.3ミリモル)を含むベンゾニトリル溶液(80ml)に、2−メチル−2−アダマンタノール(270ミリモル)と4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン(30ミリモル)を加え、窒素で希釈した20%酸素雰囲気のもと、75℃で14時間反応させた。反応混合液を減圧下で濃縮し、濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、得られた混合物をテトラヒドロフラン40mlに溶解し、これにトリエチルアミン20ミリモルを加えた後、アクリル酸クロリド20ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、9(又は8)−(2−アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率32%、9(又は8)−(2−アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−8(又は9)−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率4%、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(2−ヒドロキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率6%、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(2−アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率11%で得た。
[9(又は8)−(2−アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,240,269,371(M+1)
[9(又は8)−(2−アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−8(又は9)−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:69,135,315,387(M+1)
[8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(2−ヒドロキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,361,387(M+1)
[8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−(2−アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,369,441(M+1)
アクリル酸クロリドの代わりにメタクリル酸クロリドを用いた以外は上記と同様の操作を行うことにより、それぞれ対応するメタクリル酸エステル誘導体を得た。
また、上記製造例13〜17の方法に準じて、1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−(3−ヒドロキシノルボルナン−2−イル)アダマンタン[1f-1]、1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−(5(又は6)−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシノルボルナン−2−イル)アダマンタン[1f-6]、1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−(3,5(又は6)−ジヒドロキシノルボルナン−2−イル)アダマンタン[1f-7]、1−ヒドロキシ−3−[3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1f-23]、1−ヒドロキシ−3−[5(又は6)−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1f-28]、1−ヒドロキシ−3−[5(又は6)−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1f-29]、1−ヒドロキシ−3−[(2−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン−2−イル)メチル]アダマンタン[1f-31]、1−ヒドロキシ−3−[3−ヒドロキシ−5(又は6)−(メタ)アクリロイルオキシメチルノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1f-33]、1−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシ−5−[3−ヒドロキシノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1f-45]、1−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−5−[3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1f-56]、1−[3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1f-69]、8(又は9)−(メタ)アクリロイルオキシ−9(又は8)−(アダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-71]、1−[5(又は6)−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1f-74]、1−t−ブトキシカルボニル−3−[3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1f-91]、8(又は9)−(メタ)アクリロイルオキシ−9(又は8)−(3−t−ブトキシカルボニルオキシアダマンタン−1−イル)−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-93]、1−t−ブトキシカルボニル−3−[5(又は6)−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1f-96]、8−(3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル)−3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン[1f-113]、8(又は9)−(4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン−9(又は8)−イル)−3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン[1f-115]、8−(5(又は6)−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル)−3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン[1f-118]、8−[(2−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン−1−イル)メチル]−3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン[1f-121]、9(又は8)−[2−オキソアダマンタン−5−イル]−8(又は9)−[(メタ)アクリロイルオキシ]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-126]、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチル−5−(3−ヒドロキシノルボルナン−2−イル)アダマンタン[1f-135]、9(又は8)−[2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン−5−イル]−8(又は9)−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1f-137]、2−ヒドロキシ−5−[3−(メタ)アクリロイルオキシノルボルナン−2−イル]−2−メチルアダマンタン[1f-146]を製造した。
製造例18
(9(又は8)−[3−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1g-21(アクリレート)]、9(又は8)−[3−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−8(又は9)−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[1g-3(アクリレート)]、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−[3−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、及び8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−[3−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンの製造)
N−ヒドロキシフタルイミド(9ミリモル)及びコバルト(III)アセチルアセトナト[Co(acac)3](0.3ミリモル)を含むベンゾニトリル溶液(80ml)に、α,α−ジメチル−1−アダマンタンメタノール(270ミリモル)と4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン(30ミリモル)を加え、窒素で希釈した20%酸素雰囲気のもと、75℃で14時間反応させた。反応混合液を減圧下で濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、得られた混合物をテトラヒドロフラン40mlに溶解し、これにトリエチルアミン20ミリモルを加えた後、アクリル酸クロリド20ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、9(又は8)−[3−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率13%、9(又は8)−[3−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−8(又は9)−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率3%、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−[3−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率5%、8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−[3−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(混合物)を収率7%で得た。
[9(又は8)−[3−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,327,399(M+1)
[9(又は8)−[3−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−8(又は9)−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,343,397,415(M+1)
1H−NMR(CDCl3) δ:1.5(CH3,6H)
[8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−[3−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,415(M+1)
1H−NMR(CDCl3) δ:1.2(CH3,6H)
[8(又は9)−アクリロイルオキシ−9(又は8)−[3−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン−1−イル]−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,469(M+1)
アクリル酸クロリドの代わりにメタクリル酸クロリドを用いた以外は上記と同様の操作を行うことにより、それぞれ対応するメタクリル酸エステル誘導体を得た。
製造例19
(1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−[2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタン[1g-27(アクリレート)]、1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−[2−(アダマンタン−1−イル)−2−ヒドロキシエチル]アダマンタン[1g-9(アクリレート)]、1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−[2−アクリロイルオキシ−2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタン、及び1−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−3−[2−アクリロイルオキシ−2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタンの製造)
N−ヒドロキシフタルイミド(9ミリモル)及びコバルト(III)アセチルアセトナト[Co(acac)3](0.3ミリモル)を含むベンゾニトリル溶液(80ml)に、α,α−ジメチル−1−アダマンタンメタノール(270ミリモル)と1−ビニルアダマンタン(30ミリモル)を加え、窒素で希釈した20%酸素雰囲気のもと、75℃で14時間反応させた。反応混合液を減圧下で濃縮し、濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、得られた混合物をテトラヒドロフラン40mlに溶解し、これにトリエチルアミン20ミリモルを加えた後、アクリル酸クロリド20ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−(2−アダマンタン−1−イルエチル)アダマンタンを収率22%、1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−[2−(アダマンタン−1−イル)−2−ヒドロキシエチル]アダマンタンを収率2%、1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−[2−アクリロイルオキシ−2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタンを収率3%、1−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−3−[2−アクリロイルオキシ−2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタンを収率5%で得た。
[1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−(2−アダマンタン−1−イルエチル)アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:135,338,410(M+1)
[1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−[2−(アダマンタン−1−イル)−2−ヒドロキシエチル]アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:135,355,409,427(M+1)
1H−NMR(CDCl3) δ:1.5(CH3,6H)
[1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−[2−アクリロイルオキシ−2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:72,135,481(M+1)
[1−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−3−[2−アクリロイルオキシ−2−(アダマンタン−1−イル)エチル]アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:135,409,427(M+1)
アクリル酸クロリドの代わりにメタクリル酸クロリドを用いた以外は上記と同様の操作を行うことにより、それぞれ対応するメタクリル酸エステル誘導体を得た。
製造例20
(1−[5(又は6)−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1g-33(アクリレート)]、1−[5又は6−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−ヒドロキシノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1g-15(アクリレート)]、1−[3−アクリロイルオキシ−5(又は6)−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]アダマンタン、及び1−[3−アクリロイルオキシ−5又は6−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]アダマンタンの製造)
N−ヒドロキシフタルイミド(9ミリモル)及びコバルト(III)アセチルアセトナト[Co(acac)3](0.3ミリモル)を含むベンゾニトリル溶液(80ml)に、アダマンタン(270ミリモル)と5−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−ノルボルネン(30ミリモル)を加え、窒素で希釈した20%酸素雰囲気のもと、75℃で14時間反応させた。反応混合液を減圧下で濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、得られた混合物をテトラヒドロフラン40mlに溶解し、これにトリエチルアミン20ミリモルを加えた後、アクリル酸クロリド18ミリモルを約30分かけて滴下した。滴下終了後、室温で12時間攪拌した。反応混合液に水を添加した後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、1−[5(又は6)−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]アダマンタンを収率15%、1−[5(又は6)−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−ヒドロキシノルボルナン−2−イル]アダマンタンを収率5%、1−[3−アクリロイルオキシ−5(又は6)−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]アダマンタンを収率10%、1−[3−アクリロイルオキシ−5(又は6)−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]アダマンタンを収率8%で得た。
[1−[5(又は6)−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,271,343(M+1)
[1−[5(又は6)−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3−ヒドロキシノルボルナン−2−イル]アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,73,135,359(M+1)
1H−NMR(CDCl3) δ:1.5(CH3,6H)
[1−[3−アクリロイルオキシ−5(又は6)−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,413(M+1)
[1−[3−アクリロイルオキシ−5(又は6)−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]アダマンタンのスペクトルデータ]
MS m/e:66,135,341,359(M+1)
アクリル酸クロリドの代わりにメタクリル酸クロリドを用いた以外は上記と同様の操作を行うことにより、それぞれ対応するメタクリル酸エステル誘導体を得た。
また、上記製造例18〜20の方法に準じて、1−[1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル]−3−(3−ヒドロキシノルボルナン−2−イル)アダマンタン[1g-1]、1−[1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル]−3−(ノルボルナン−2−イル)アダマンタン[1g-19]、及び1−[5(又は6)−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)ノルボルナン−2−イル]アダマンタン[1g-33]を製造した。
参考例1
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1a-4](メタクリレート)4.85g(13.5mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.60g(6.8mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.55g(13.5mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.35gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7200、分子量分布が2.21であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.7、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.59(J/cm
3)
1/2である。
参考例2
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.82g(8.2mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.93g(8.2mmol)、モノマー[1a-8](メタクリレート)6.25g(16.4mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.92gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7700、分子量分布が2.01であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は22.14(J/cm
3)
1/2である。
参考例3
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.50g(11.3mmol)、モノマー[1a-5](メタクリレート)3.58g(11.3mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.92g(15.0mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.38gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7500、分子量分布が2.22であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.97(J/cm
3)
1/2である。
参考例4
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1a-15](メタクリレート)5.11g(12.8mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.52g(6.4mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.37g(12.9mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.22gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8000、分子量分布が2.12であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.7、4.2、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.28(J/cm
3)
1/2である。
参考例5
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.65g(7.4mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.76g(7.5mmol)、モノマー[1a-20](メタクリレート)6.59g(14.9mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.82gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7500、分子量分布が2.11であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.95(J/cm
3)
1/2である。
参考例6
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.39g(10.8mmol)、モノマー[1a-17](メタクリレート)3.85g(10.8mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.76g(14.4mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.22gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7300、分子量分布が1.99であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.75(J/cm
3)
1/2である。
参考例7
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1a-25](メタクリレート)5.29g(12.4mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.46g(6.2mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.25g(12.4mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.82gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7900、分子量分布が2.15であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.7、4.2、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.08(J/cm
3)
1/2である。
参考例8
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.59g(7.2mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.69g(7.2mmol)、モノマー[1a-30](メタクリレート)6.72g(14.3mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.62gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7700、分子量分布が2.01であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.75(J/cm
3)
1/2である。
参考例9
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.32g(10.5mmol)、モノマー[1a-27](メタクリレート)4.03g(10.4mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.65g(13.9mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.67gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8100、分子量分布が2.21であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.55(J/cm
3)
1/2である。
参考例10
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.58g(11.6mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.74g(11.6mmol)、モノマー[1b-1](メタクリレート)4.68g(15.5mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.75gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7800、分子量分布が2.02であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.88(J/cm
3)
1/2である。
参考例11
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.43g(10.9mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.58g(10.9mmol)、モノマー[1b-7](メタクリレート)4.99g(14.6mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.82gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7600、分子量分布が2.11であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.78(J/cm
3)
1/2である。
参考例12
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.33g(10.5mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.48g(10.5mmol)、モノマー[1b-13](メタクリレート)5.19g(14.0mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.28gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7100、分子量分布が2.23であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.58(J/cm
3)
1/2である。
参考例13
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.21g(10.0mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.35g(10.0mmol)、モノマー[1b-10](メタクリレート)5.44g(13.3mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.22gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8000、分子量分布が2.12であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.80(J/cm
3)
1/2である。
参考例14
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.34g(10.5mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.49g(10.5mmol)、モノマー[1b-19](メタクリレート)5.17g(14.0mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.95gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7500、分子量分布が1.99であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.55(J/cm
3)
1/2である。
実施例1
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.87g(12.9mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)3.05g(12.9mmol)、モノマー[1c-2](メタクリレート)4.07g(17.3mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.65gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7900、分子量分布が2.22であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.88(J/cm
3)
1/2である。
参考例15
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.58g(11.6mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.74g(11.6mmol)、モノマー[1c-5](メタクリレート)4.69g(15.5mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.92gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7300、分子量分布が1.88であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.69(J/cm
3)
1/2である。
参考例16
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.74g(12.3mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.91g(12.3mmol)、モノマー[1c-10](メタクリレート)4.35g(16.4mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.22gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8300、分子量分布が2.12であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.88(J/cm
3)
1/2である。
参考例17
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.63g(11.8mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.79g(11.8mmol)、モノマー[1c-13](メタクリレート)4.58g(15.8mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.90gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8200、分子量分布が1.95であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.68(J/cm
3)
1/2である。
参考例18
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.17g(9.8mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.31g(9.8mmol)、モノマー[1d-1](メタクリレート)5.52g(13.0mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.11gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6900、分子量分布が2.10であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.81(J/cm
3)
1/2である。
参考例19
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.09g(9.4mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.23g(9.5mmol)、モノマー[1d-2](メタクリレート)5.68g(12.6mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.82gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7600、分子量分布が2.11であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.43(J/cm
3)
1/2である。
参考例20
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.26g(10.2mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.40g(10.2mmol)、モノマー[1d-3](メタクリレート)5.34g(13.6mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.28gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7100、分子量分布が2.23であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.95(J/cm
3)
1/2である。
参考例21
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1e-1](メタクリレート)4.10g(15.5mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.83g(7.8mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)4.07g(15.5mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.35gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7200、分子量分布が2.21であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.7、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.47(J/cm
3)
1/2である。
参考例22
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1e-7](メタクリレート)3.61g(10.9mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.58g(10.9mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.82g(14.6mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.22gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8000、分子量分布が2.12であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.7、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.71(J/cm
3)
1/2である。
参考例23
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1e-5](メタクリレート)3.62g(10.9mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.57g(10.9mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.81g(14.5mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.82gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7900、分子量分布が2.15であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.71(J/cm
3)
1/2である。
参考例24
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1e-2](メタクリレート)4.55g(14.9mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)3.51g(14.9mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)1.95g(7.4mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.21gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7800、分子量分布が1.99であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.7、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.27(J/cm
3)
1/2である。
参考例25
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1e-8](メタクリレート)3.92g(10.5mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)3.32g(14.1mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)2.76g(10.5mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.31gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8500、分子量分布が2.12であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.7、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.51(J/cm
3)
1/2である。
参考例26
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1f-3](メタクリレート)3.97g(10.5mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.43g(10.3mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.60g(13.7mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.88gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7300、分子量分布が2.26であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.7、3.9、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.51(J/cm
3)
1/2である。
参考例27
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.68g(7.6mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.79g(7.6mmol)、モノマー[1f-6](メタクリレート)6.53g(15.2mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.92gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7700、分子量分布が2.01であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は22.23(J/cm
3)
1/2である。
参考例28
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.58g(10.9mmol)、モノマー[1f-1](メタクリレート)3.61g(10.9mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.82g(14.6mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.38gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7500、分子量分布が2.22であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.45(J/cm
3)
1/2である。
参考例29
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)3.42g(15.4mmol)、モノマー[1f-23](メタクリレート)2.54g(7.7mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)4.04g(15.4mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.02gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7800、分子量分布が2.25であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.80(J/cm
3)
1/2である。
参考例30
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.81g(8.2mmol)、モノマー[1f-28](メタクリレート)8.19g(19.0mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.32gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6800、分子量分布が1.92であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は22.13(J/cm
3)
1/2である。
参考例31
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)3.49g(15.7mmol)、モノマー[1f-7](メタクリレート)1.36g(3.9mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)5.15g(19.7mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.22gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7300、分子量分布が1.99であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.72(J/cm
3)
1/2である。
参考例32
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)3.49g(15.7mmol)、モノマー[1f-33](メタクリレート)1.36g(3.9mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)5.15g(19.7mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.52gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6700、分子量分布が1.89であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.72(J/cm
3)
1/2である。
参考例33
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)3.49g(15.7mmol)、モノマー[1f-29](メタクリレート)1.36g(3.9mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)5.15g(19.7mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.61gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6800、分子量分布が1.84であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.72(J/cm
3)
1/2である。
参考例34
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.99g(9.0mmol)、モノマー[1f-31](メタクリレート)8.01g(20.9mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.52gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6900、分子量分布が1.98であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は22.67(J/cm
3)
1/2である。
参考例35
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1f-25](メタクリレート)3.97g(10.3mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.43g(10.3mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.60g(13.7mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.28gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7500、分子量分布が2.16であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.7、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.38(J/cm
3)
1/2である。
参考例36
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1f-45](メタクリレート)7.83g(16.1mmol)、モノマー[1f-69](メタクリレート)2.17g(6.9mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.32gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6700、分子量分布が1.89であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.7、3.9、4.2、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.90(J/cm
3)
1/2である。
参考例37
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.68g(7.6mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.79g(7.6mmol)、モノマー[1f-45](メタクリレート)6.53g(15.2mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.96gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7900、分子量分布が2.21であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は22.21(J/cm
3)
1/2である。
参考例38
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.81g(8.2mmol)、モノマー[1f-56](メタクリレート)8.19g(19.0mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.33gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6500、分子量分布が1.83であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は22.06(J/cm
3)
1/2である。
参考例39
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.04g(9.2mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.17g(9.2mmol)、モノマー[1f-74](メタクリレート)5.78g(18.4mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.86gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7500、分子量分布が2.14であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.60(J/cm
3)
1/2である。
参考例40
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.73g(7.8mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.84g(7.8mmol)、モノマー[1f-91](メタクリレート)6.44g(15.6mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.76gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7200、分子量分布が2.12であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.60(J/cm
3)
1/2である。
参考例41
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.49g(6.7mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.59g(6.7mmol)、モノマー[1f-96](メタクリレート)6.92g(13.5mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.56gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6800、分子量分布が1.92であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.47(J/cm
3)
1/2である。
参考例42
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.19g(5.4mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.26g(5.3mmol)、モノマー[1f-93](メタクリレート)7.55g(16.1mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.78gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6600、分子量分布が1.98であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.7、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は22.25(J/cm
3)
1/2である。
参考例43
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.86g(7.9mmol)、モノマー[1f-118](メタクリレート)8.14g(18.3mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.33gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6900、分子量分布が1.87であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.0、3.2、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は22.03(J/cm
3)
1/2である。
参考例44
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1f-113](メタクリレート)3.70g(10.8mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.54g(10.8mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.76g(14.4mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.18gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7900、分子量分布が2.26であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.0、3.2、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.03(J/cm
3)
1/2である。
参考例45
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1f-115](メタクリレート)3.45g(8.6mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.03g(8.6mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)4.52g(17.3mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.06gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8200、分子量分布が2.12であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.0、3.2、3.7、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.73(J/cm
3)
1/2である。
参考例46
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1f-121](メタクリレート)3.44g(8.6mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.04g(8.6mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)4.53g(17.3mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.47gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7200、分子量分布が2.17であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.0、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は20.66(J/cm
3)
1/2である。
参考例47
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1f-137](メタクリレート)3.45g(8.6mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.03g(8.6mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)4.52g(17.3mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.37gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7600、分子量分布が2.13であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.7、3.9、4.2、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.12(J/cm
3)
1/2である。
参考例48
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.49g(6.7mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.58g(6.7mmol)、モノマー[1f-135](メタクリレート)6.93g(20.1mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.82gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が6600、分子量分布が1.78であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は22.26(J/cm
3)
1/2である。
参考例49
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1f-71](メタクリレート)4.93g(13.3mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.57g(6.7mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.49g(13.3mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.55gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8300、分子量分布が2.26であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.7、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.00(J/cm
3)
1/2である。
参考例50
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1f-126](メタクリレート)5.03g(13.1mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.54g(6.5mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.43g(13.1mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.12gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8900、分子量分布が2.32であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.0、3.2、3.7、4.2、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.37(J/cm
3)
1/2である。
参考例51
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[1f-146](メタクリレート)6.63g(19.3mmol)、モノマー[2-1](メタクリレート)3.37g(12.9mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.12gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8900、分子量分布が2.32であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は20.43(J/cm
3)
1/2である。
参考例52
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-1](メタクリレート)2.08g(7.9mmol)、モノマー[1g-3](メタクリレート)7.92g(18.5mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.75gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7800、分子量分布が2.02であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.7、3.9、4.2、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.85(J/cm
3)
1/2である。
参考例53
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)1.85g(8.3mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)1.96g(8.3mmol)、モノマー[1g-1](メタクリレート)6.19g(16.6mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.82gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7600、分子量分布が2.11であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は22.10(J/cm
3)
1/2である。
参考例54
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.38g(10.7mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.53g(10.7mmol)、モノマー[1g-19](メタクリレート)5.09g(14.3mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.32gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が7900、分子量分布が2.21であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.32(J/cm
3)
1/2である。
参考例55
下記構造の高分子化合物の合成
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコにモノマー[2-63](メタクリレート)2.38g(10.7mmol)、モノマー[2-13](メタクリレート)2.53g(10.7mmol)、モノマー[1g-33](メタクリレート)5.09g(14.3mmol)、および開始剤(和光純薬工業製V-65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.55gを得た。回収したポリマーのGPC分析の結果、重量平均分子量が8200、分子量分布が2.23であった。
1H−NMR(DMSO-d6中)分析では、1.5−2.7ppm(ブロード)のほか、3.2、3.4、3.9、4.4、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.32(J/cm
3)
1/2である。
試験例
実施例で得られたポリマー100重量部とトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート10重量部とを乳酸エチルに溶解し、ポリマー濃度20重量%のフォトレジスト用樹脂組成物を調製した。このフォトレジスト用樹脂組成物をシリコンウェハーにスピンコーティング法により塗布し、厚み1.0μmの感光層を形成した。ホットプレート上で温度110℃で120秒間プリベークした後、波長247nmのKrFエキシマレーザーを用い、マスクを介して、照射量30mJ/cm2で露光した後、120℃の温度で60秒間ポストベークした。次いで、0.3Mのテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により60秒間現像し、次いで純水でリンスしたところ、何れの場合も0.25μmのライン・アンド・スペースを得ることができた。